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感染性胃腸炎
 
学習資料
 
2008
年度版
 
2008
年10⽉3⽇
 
勤医協中央病院
 ICC (
院内感染対策委員会
)
 
 
2.日常の対応
2
感染性胃腸炎(疑い含む)のアウトブレイク(集団感染)予防の徹底
 
感染性胃腸炎の病原体にはいろいろな種類があるが、特に冬に発生し、流行するものとして、ノロウイルスによる感染性胃腸炎がある。ノロウイルスは極めて感染力が強く、便や嘔吐物を不注意に取り扱ったり、排便後の手指衛生を確実に行わなかったりすると急速に集団感染を引き起こす。その対策として、特に感染経路の 1 つであるハイタッチ・サーフェス(ドアノブ、手すりなど不特定多数の人が手を触れる表面)の消毒が重要になる。
日常の対応について(通年)
【スタンダードプリコーション、接触および飛沫感染予防策の徹底】(これはノロウイルスなど特定の感染症の流行の有無にかかわらず常に注意すべき基本)
1.手指衛生の徹底①スタンダードプリコーション
ⅰ.処置などの前後には手袋の有無に関わらず手指衛生を徹底する。
 
ⅱ.血液・体液など湿性生体物質に触れた後は手袋の有無に関わらず手指衛生を徹底する。
②腕時計、指輪外し
ⅰ.手首まで正しい手洗いをするために、勤務中は腕時計を外す。長袖白衣の場合は袖を1~2回折り、
 
手首を出す。ⅱ.勤務中は指輪を外す(結婚指輪を外せない場合は、やむを得ない)。
③手洗いと手指消毒の適応
 
ⅰ.手指衛生の基本はアルコールベースの速乾性擦り込み式手指消毒剤(以下、手指消毒剤という)を使用する。ⅱ.目に見える汚れがある場合には液体石けんと流水による手洗いを行う。
④手指衛生の方法
A.手指消毒剤を使用する場合は、
片手の手掌にメーカーの推奨する量、すなわちディスペンサーを最後まで押して出る量(ウエルパス3.0ml、エタプラス3.5ml)を取り、手が乾くまで手と指にくまなく塗りながら手を擦り合わせる。
B.液体石けんと流水で手を洗う場合は、
まず水で手を濡らし、メーカーの推奨する量を手に取り、手と指にくまなく塗りながら、しっかり最低15秒間は手を擦り合わせる。水で手をすすいで、ペーパータオル(2枚が適当)で完全に手を乾燥させる。蛇口を閉める時は、使用済みのペーパータオルを使用する。ハンドル式は肘で閉める。手荒れ防止のために、熱い湯の使用を避ける。
 
⑤スキンケア
手荒れ防止のためにハンドクリームなど積極的なスキンケアに努める。
2.嘔吐物や便の処理
プラスチック手袋、プラスチックエプロン、サージカルマスクを着用し、わずかな飛沫にも暴露されない。処理に使った雑巾などは再利用せずに二重のビニール袋に入れ、口を縛り、一般ゴミとして廃棄する。処理中の手でみだりに蛇口、ドアノブ、手すり、ゴミ箱のふたなどに触れてはならない。汚染個所は必ず「次亜塩0.5%液ヨシダ」で消毒する。
3.
 
嘔吐、下痢症状のある患者様に対しては「手指衛生の徹底」について指導する。4.トイレから出るときは必ず液体石けんと流水による手洗いをする。
 
2.日常の対応
3
【ハイタッチ・サーフェスの消毒】
ハイタッチ・サーフェス(ドアノブ、手すり、電話の受話器など不特定多数の人が手を触れる表面)は、明らかな汚染がなくても毎日最低1回は消毒剤で清拭する。
時期 清掃職員が清掃する箇所清掃職員が入らない箇所(自分たちで清拭する)4~9月
0.1%次亜塩素酸ナトリウム(ブリーチ50倍希釈液)で清拭する。消毒用酒精綿(8cm×8cm)で清拭する。
10~3月
0.1%次亜塩素酸ナトリウム(ブリーチ50倍希釈液)で清拭する。0.1%次亜塩素酸ナトリウム(ブリーチ50倍希釈液)で清拭する。濃度が不安定なので、48時間で液を交換する。パソコンなど機械関係は日常の清拭はせず、使用前後にウエルパスによる手指消毒をする。汚れが目立つようなら電源を切って、OAクリーナーなどで清拭する。
【嘔吐・下痢症の把握(サーベイランスの実施)】
1.患者様(外来および入院)および職員が感染性胃腸炎を疑う症状(噴出性嘔吐または水様性下痢など)を呈していることに気がついた人はすみやかにセクション長に集中する。2.連絡を受けたセクション長は、看護部門は師長室(内2220~2222)へ、看護以外の部門は医療安全室(内線2205)へ集中する。1回目報告事項;氏名、発症日、症状(発熱、下痢、軟便、腹痛、嘔吐、嘔気)、受診の有無、職員は勤務状況、患者は抗菌薬有無など。2回目報告事項;1回目報告時の氏名、症状消失日、職員は勤務状況、患者は抗菌薬有無など。セクション長は発症した職員に、症状消失後48時間まで出勤しないよう勤務制限する。3.ICTにてアウトブレイク(集団発生)の有無を調査する。
【関連施設との事前調整、管理、その他】
1.アウトブレイク(集団発生)している施設から有症状の患者様を受け入れる場合は、事前に連絡をもらうよう、日頃から下痢や嘔吐の情報をもらうなど、充分な調整をしておく。2.問診で嘔吐などの症状があり、家族歴で感染性胃腸炎患者様と同居していた人を入院させる場合は、原則として個室管理とする。個室が確保出来ない場合は、コホートする。3.PCR 検査は日常では実施しない。臨床的・疫学的状況から迅速に感染予防策を実施する事が重要である。4.調理の衛生管理、加熱調理、調理従事者の健康管理を徹底する。
【日常の具体的対策】
看護部門を基準に作成した。他セクションはこれに準じた対応をする。0.1%次亜塩素酸Na液の容器はポンプ式とする。スプレー式は環境を汚染し、人体に有害であるため、使用しない。プラスチック手袋、プラスチックエプロンは、オムツや汚物処理の時のみ、同じ袋に入れ、一般ゴミとする。それ以外は基本に従って分別する。
次亜塩素酸Na液の用途別濃度一覧表
濃度 用途0.03% 器具やリネンの浸け置き30分以上0.1 ハイタッチ・サーフェスの拭き取り0.5 血液・便・嘔吐物などの拭き取り
1.
職員の液体石けんと流水による手洗い
 
仕事の前後(出勤時・退勤時)
 
処置の前後(汚物処理後は必ず。他のケア後は、目に見える汚染が無ければ手指消毒剤使用で可))
 
食事前、食事介助前 ★これがきちんとできてないと経口からウィルスや細菌が入る。
 
トイレ使用後 ★必ず、液体石けんのある手洗い場を使用する。
 
詰め所に戻ったら必ず手洗いをする。★液体石けんと流水による手洗いがセクションのフロアのどこでできるか?セクション長は液体石けん、ペーパータオル、ゴミ箱などの設置をし、手洗いのできる環境を整備する。
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