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官能小説自動生成ソフト「七度文庫」開発日記

官能小説自動生成ソフト「七度文庫」開発日記

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Published by Yuki Nanotabi
第五回エンターブレインゲームコンテスト伊集院光特別賞受賞「官能小説自動生成ソフト七度文庫」。
初めてアイデアを思いついたときから、完成するまでの日記。
第五回エンターブレインゲームコンテスト伊集院光特別賞受賞「官能小説自動生成ソフト七度文庫」。
初めてアイデアを思いついたときから、完成するまでの日記。

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Published by: Yuki Nanotabi on Nov 19, 2011
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05/12/2014

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官能小説自動生成ソフト「七度文庫」開発日記
1.
熱病にとりつかれた最初の夜
小説を自動生成するプログラムを作成しようというアイデアを思いついたのは今から一昔前の1989年の春である。当時、自主制作映画を作っていた友達から今からすぐ新宿の喫茶店に来てくれと電話があった。電話をくれたのはシナリオスクールに通ってシナリオの勉強をしている女の子からだ。シナリオスクールとはいっても、週に何度か通うだけの、カルチャースクールに毛が生えたようなスクールだ。そのシナリオスクールのメンバーに声を書けて自主制作の8ミリ映画を作ることになり、そのシナリオ案がなかなか決まらなくて困ってるという相談だ。いつも喫茶店に集まって相談して、今日も朝から一日喫茶店で話しをしているという。そこで私にもシナリオをみてもらって意見を言って欲しいということだ。今から出かけても、相談はもう終わってるだろうからと言ってみると、喫茶店にいつも丸一日粘って相談してるからと言われてびっくりしてしまった。長い時間議論すればその分充実してるとでも思ってるらしかった。新宿の駅前で待ち合わせをして、歌舞伎町の近くの喫茶店に入るとメンバーがテーブルを囲んでいた。そこで、この次作る映画のシナリオ案を見せられた。時間がないのでさっと読んだだけだったが正直なところあまりできがいいとは思えなかった。私はシナリオのことはよく判らないので適当にもっともらしく意見をいったあと「大勢で長時間集まって議論するのは時間の無駄だ」と言ってみた。だがその返事は「じっくり議論しないといいシナリオは出来ない」と言い返されただけだった。私はあまりの馬鹿馬鹿しさにもうこの連中とは関わらないほうがいいと思った。それから数日たったある日、私はまったく突然にコンピュータで映画のシナリオを自動生成できないかと思いついた。そしてその瞬間から私の頭の中には次から次へとプログラムのアイデアが浮かび、私の頭の中は、嵐のようになり眠りにつくことが出来なくなった。ストーリーの断片を自動的に繋げていくソフトを作ればシナリオを自動生成できる。ストーリーは分岐できるようにすればいい。分岐を自動的に行えるようにすれば、どんなシナリオでも生成できる。私はこんな素晴らしいアイデアは生涯にこの一度だけだろうと確信した。私は寝るのをやめてプログラムの作成に取りかかった。疲れ果ててようやく眠りについたのはもう朝も過ぎて昼近くになっていた。それから10日ほどだろうか、私は近所のコンビニのおにぎりとサンドイッチを食べつつけ、朝の6時くらいから、10時くらいまで4時間ほど寝る時間を除いて、プログラムを作り続けた。毎日夢中になってパソコンに向かい続けて、止めることが出来なかった。頭が疲れ切って、仕事が続けられなくなるまで寝ることが出来なかったのだ。だがアイデアは素晴らしくても、簡単にできるソフトでは無いことはすぐ判った。ゆっくり落ち着いてプログラミングの方針を考えた方がいいことはよく判っていたがしかし、私はパソコンの前に座ってなんでも思いついたプログラムを作り続けるのを止められなかった。数日経って、自分でもいったい何をしているのか自分でも判らなくなったが、それ
- 1-
 
でも思いついたプログラムを作り続けた。しかし10日ほど過ぎて私はようやく熱病からさめた。疲れが限界に達して一度寝たらもう起きあがれなくなったのだ。私はそれから数日間ひたすら寝続けた。三日ほど過ぎた後、もうコンピュータに向かう気力がすっかりなくなってから、あらためて10日間にできあがったプログラムを確かめてみた。いったい何のプログラム作っていたのか自分でも思い出せなかった。よくよく見てみると、それはできの悪い小説の断片をC言語の
 printf 
文で
表示
するだけのプログラムだった。なんのことはない、私は10日間
っと
 printf 
文の文
字列
ち続けていただけだったのだ。私はあまりの馬鹿馬鹿しさに、もうこんなプログラムのことを考えるのはやめようと思った。
2.
り返す熱病
しかしそれから何
ヶ月
か過ぎて私はまた、
意に新しいアイデアを思いついた。
のやりかたは、文
を分岐することによりストーリーを作るという方
だったが、今
のアイデアはコンピュータの中に
仮想
界を作り、その中で主
人公
す日
を文
として
き出すというやり方だ。この方が
っと素晴らしいアイデアだしどんなストーリーでも自動生成できる。コンピュータの中の
界では確
率モ
デルによって朝起きてから夜寝るまでの生
すればいい。確かにこれはいいアイデアだった。
しに作ってみたプログラムでは、女子大生が
意に
の子に
軟派
されて
交際
たり。
時に
数の
男性
交際
めたりとまったく何が起こるか判らなかった。私は前の時と
じように朝の10時から
前6時までプログラミングを続けた。一日中パソコンの前に向かって、ひたすら疲れ果てて起きていられなくなるまでプログラミングの作
をやり続けた。だがこの作
結局
中断することになった。10日ほどして疲れが限界に達して、一度寝たらもう起きられなくなったのだ。私はまた数日間ひたすら寝続け、熱病からさめるとしばらくはプログラムを作る気力
ってしまった。その後も数
ヶ月
おきに熱病が私を
った。すこし
つアイデアを
追加
してだんだんとプログラムは
ってきた。だが
結局
率モ
デルの方
では
上手
くいかないことが判ってきた。
率モ
デルの
合は、どうしてもストーリーの出だしが
皆同
じようなパターンになってしまい、後
に行くに連れて
多様性
していく
展開
になる。だがストーリーを読
方にしてみれば、
中まで
じストーリーというのは後
くても
全部
を読もう言う気は起きない。その
率モ
デルを
使
った
合は、確
をパラメータで
えなければならない。パラメータの
調整
の仕方で生成される女子大生の生
はまったく
わってしまう。
合の悪いことに、生成されたストーリーに
極端
りがでてしまって、それをパラメーターの
調整
で直すのが
不可能
なのだ。どこが
うのか
が分からないような
じようなストーリーが大
り返し生成されるかと思えば、
面白
いは
み合わせは何度やっても
登場
しなかったりする。パラメータの
調整
だけでは、
面白
いストーリーだけを毎
回違
うパターンで
上手
選択
的に生成させるのはかなり
しい。
の大
分がパラメーターの
調整
やされるようになり、作
はまったく前に
- 2-
 
まなくなった。いくらやった所で
でのパラメーター
調整
はとても
不可能
で、
の方
をなんと
そうとした。それにはパラメータの最適
プログラムを作成するしか方
はない。あらかじめ、決められたシナリオパターンを
意して、そのシナリオパターン
とに最適なパラメータを決める方
でないと
上手
くは行きそうになかった。だがシナリオパターンを
数作成して、そのパターン
とに最適
プログラムを作成するのはあまりにも大
な作
だった。それに確
率モ
デルと、シナリオ
デルの
つの方
上手
合する方
は見つからなかった。その
、生成された女子大生の行動を文
として
記述
するソフトはまったく
つか
のままだった。そしてなによりも一
番基本
的なことは「
間は確
で行動しない」という大前
がある。
み合わせで、今日のデートは映画を見た後のあと食事にしようか、カラオ
にしようかそれともいきなりラブ
テルに
おうかなどという意
をする
などいない。行動を数
値化
した
統計
的データーは
果として行動を確
としては
すことができるが、映画を見た後のデートコースはそもそも確
選ぶ
行動ではないのだ。確かに確
率モ
デルは作ろうと思えば作れるが、確
基づ
いた行動
デルではシナリオの
てなど
上手
くいくは
はないのだ。
率モ
デルが生成したシナリオから、ストーリとして出来の
いシナリオを
出するアル
ムが
必要
になるのだ。だがそれは簡単にできる
ではない。私は
結局
の所、確
率モ
デルを
使
ったシナリオの生成
めることにした。だがそれでも、その後もまた
のアイデアが浮かんでは熱病にとりつかれる日
が続いた。アイデアはその度に
つは
っていたが、どれもみな
じようなものだった。女子大生の日
を自動生成するプログラムだったり、また女子大生とチャットができるプログラムだったり、起動するたびに
うストリー生成されるのテ
ストアド
チャー
ームだったり、文
法解析
を行って、文
の言い
えを行うプログラムだったりした。どのアイデアも思いついた瞬間にこれはす
いアイデアだと自分で思いこんでしまうのだ。そして一度アイデアが浮か
と、私の頭の中はもうほかのことは何も考えられなくなり、夜を
してプログラムを
み続け、疲れで
れそうになった
朝にやっと眠った。最初の熱病の時と
じようにひたすら一日中コンピュータに向かってプログラムを
が10日くらい続くと、疲れが限界に達してやっと熱病からさめそのあとはまたひたすら寝続けた。6年間の間もの間に私は何度もこの熱病にとりつかれるのを
り返した。しかしできあがったプログラムはどれもまったくの
ラクタで何の
にも
たなかった。
がどう考えても出来るは
のないプログラムを、アイデアが浮かんだというだけで、
が止まらなくなってしまうのだ。私はもうこんなことを続けるのはやめようと思い、その6年間に作った
ラクタプログラムの入ったフロッピーを
全部
ットして
してしまうことにした。フロッピーをフ
ットしているときは、ようやくこれで熱病から
われると思ったが、いいまでの
苦労
全部消
えてしまうので、自分のしていることを
納得
する気分
- 3-

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