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伊藤さゆり 現代ヨーロッパ経済論の著者【講演CD:欧州債務危機~EU及びユーロの行方~】

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Summary

伊藤さゆり氏はEUやユーロ問題に精通し、今回の欧州債務危機についても現地を訪ねて深く分析・研究している。

欧州債務危機は「2012年の世界経済の最大のリスク」と位置づけ、その本質を分析した。

特徴として2つのキーワードを挙げる。伝播と相互作用だ。

今回の危機の発端はギリシャが多額の借金を抱え政府の信用不安を招いたこと。

これがユーロ圏を中心に各国に伝播し危機を増幅した。

同時にギリシャ政府の危機は財政、金融、経済の相互作用によって危機が拡大したと分析する。

ユーロ危機の背景としてユーロ相場が国によって強弱に分かれたことも一因と指摘。

ギリシャ、ポルトガル、イタリアなどはユーロ相場が割高で競争に勝てず輸出が低迷。

逆にドイツなどはユーロの割安で輸出も増え経常収支が黒字となるなど有利に作用。

その結果、国によって格差が生じ、財政事情の弱い国は債務危機に陥った。

政治的、財政的な統合を進め、賃金や労働移動など市場メカニズムが整っていれば今回の危機は回避できたとの見方がある一方で、各国の事情が異なっており回避は難しいとの意見もあるという。

ユーロ圏の政治統合を指摘する意見に対し、伊藤氏は危機拡大の最大の原因は「危機対応が遅すぎること」と批判した。

対応策としては一連の制度改革で財政規律を厳格にして危機管理を強化しユーロの存続を図る必要があると主張。

ユーロ圏から離脱する国が出るとユーロの分断も懸念されるだけに「制度改革を強化しユーロ圏の格差を埋めるためには成長戦略での対応が重要」と力説した。

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