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日時:2012 年 3 月 7 日(水)

場所:参議院議員会館

13:00~16:30

102 会議室

主催議員:川田龍平参議院議員
出席者(国会議員):川田龍平参議院議員
出席者(環境省):環境省環境保険部企画課石綿健康被害対策室
室長補佐

伊藤隆晃

宇田川弘康

大坪寛子

渡辺顕一郎
土田幹隆

大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
規制係長

胡桃沢博司

水・大気環境局
課長補佐

大気環境課

栗林英明

出席者(環境再生保全機構):石綿健康被害救済部
情報業務課

本多正幸

申請課

石川

給付課長

佐野

申請課長

日高桂子

出席者(NGO):中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会
会長代行

古川和子

副会長

高橋晴美
武澤

古嶋右春
山根左春
波多野則道
波多野也枝
石田信蔵
櫻庭みどり
平地千鶴子
早瀬哲夫
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山崎松美
北島武子
青野いづみ
小林

小菅千恵子
中皮腫・じん肺・アスベストセンター
事務局長
事務局次長

永倉冬史

植草和則
斎藤洋太郎

尼崎労働安全衛生センター
事務局長

飯田

関西労働者安全センター
事務局次長

片岡明彦

神奈川労災職業病センター
専務理事

西田隆重

東京労働安全衛生センター
事務局長

飯田勝泰

全国労働安全衛生センター連絡会議
事務局次長

澤田慎一郎

※発言者にある「飯田」は全て尼崎労働安全衛生センターの飯田浩氏を指している。
※()内の文字は全て議事録作成者が補足したものである。

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澤田:それでは環境省との対話ということで始めたいと思います。今日は環境省の方に 3 名と環境再生
保全機構の方に 4 名、3 時間半という環境省にとっては例外的な時間をご配慮して頂いて参加してもら
っています。どうもありがとうございます。まず資料の確認をしますけ。今日の質問書、参加者の方へ
の留意事項とお知らせいう事が書いてありますので基本的にお守りください。あとは手書きの裏表で、
病状について書かれている紙があります。これは数日前に届いたんですけども、中皮腫で旦那さんが亡
くなってご遺族の方が書いてくださって、非常に簡潔にどういう状況なのかという事がわかるお手紙だ
と思いましたのでご紹介させて頂きました。それでは、今日は川田龍平先生が会議の予定などもあって
遅れてきますので、秘書の平戸さんからご挨拶をお願いしたいと思います。
平戸:今日は皆さま遠いところからお集まり頂きましてありがとうございました。環境省の皆さまには
いつもご連絡させて頂いて、また貴重な時間、お忙しいなかを長時間取って頂いて感謝しています。本
当にありがとうございます。川田が半年以上取り組んでおります子どもと妊婦を放射能被害から守る法
案というのを参議院の全会派の共同提案で近く提出できる事になりまして、その発議者の会議が急遽、
今朝入りましたので 13 時からの会議が終わってから参加するという事と別の予定も重なっているので
途中で中座しないといけないと思うんですけど、その点はご了解頂ければと思います。貴重なお時間で
すので早速、始めて頂きたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
澤田:どうもありがとうございました。申し遅れましたが今日の司会・進行を務めさせて頂きます全国
労働安全衛生センターの澤田と申します。よろしくお願いします。それではご回答を頂いて、とりあえ
ず 1 だけのご回答を頂いてその後に質問を受けたいと思います。
伊藤:皆さんこんにちは。環境省石綿健康被害対策室の伊藤と申します。非常にたくさんご要望を頂い
ておりまして、時間が長丁場に及ぶという事でまだこちらの方は出席をさせて頂く者がすべて揃ってお
りませんけれども、また分担してご回答させて頂きながら途中から参加するものもございますがよろし
くお願い致します。まず 1 の法務省の判例タイムズ問題という事でございます。2012 年 1 月 15 日発売
の判例タイムズに「規制権限の不行使をめぐる国家賠償法上の諸問題について-その 2」という事で論
文が掲載されているという事でして、これに対する法務省の方と当方の環境省のこの論文に対する主張
を反映して政策を実施していくのでしょうか、という事でご質問を頂いています。①から③は法務省の
方にお問い合わせ頂いたご質問でありますけれども、法務省の方は今日ご欠席であるという事で私ども
の方から④のお答えであります。この論文の存在につきましては、これまで私どもは存じていなかった
ものでございました。私どもとしては石綿救済法に基づいて被害者の方々の救済を迅速・適切に実施し
ていくことが重要であると考えています。以上です。
澤田:項目 1 について、ご質問とご意見がある方はおられますでしょうか。よろしいでしょうか。そう
しましたら 2 に移ってください。
伊藤:続きまして 2 でございますが、環境省の被災者救済に対する姿勢という事でありまして、被害に
遭われた被害者の方で旦那さんを若くして亡くしていらっしゃると。またお子さんがご遺族になるとい
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う事で労災の方では遺族年金の対象者なり補償もあるけども、環境の場合は残された小さな子どもに全
く救済がないという事で労災と救済法の違いに関するご要望と受け止めています。これにつきましては、
労災保険制度というものは労働基準法に基づいて雇用者の労働災害や賠償責任という責任原理に基づ
いて保険の制度を使い賠償がなされていると。雇用者が従業員に仕事をさせて、その仕事が原因で従業
員の方が健康を害された場合に、雇用者がそれを補償するという事が法的に確立をされたものでござい
ます。一方で既存の労災制度の対象にならない多くの方々が自ら何の非もないにも係らず、何の救いも
得られないという事が問題であったという事で、そのような被害者の方々の苦しみやご負担を迅速に救
済する事を目的として民事上の賠償責任と離れた形で石綿による健康被害の特殊性に着目をした救済
制度として石綿救済法が制定されたものでございます。残されたご遺族の方々のお気持ちはもちろん深
く察してございますけれども、行政としましては法律に従い、公正に給付をおこなうという事が求めら
れてございまして、個別に対応する事についてはできない点をご理解頂きたいと考えてございます。②
につきましては、石綿救済法の給付内容でございますが、損害の性質や給付制度の性格、個別の受給者
の状況などによって千差万別でございまして、一概に何を持って同等以上の補てんとされているのかを
お答えするのは困難でございます。③につきましてですが、正当な賠償という事でありますが、この正
当なという言葉が法的責任があるという意味でありますならば石綿による健康被害に関しては本来、原
因者が被害者の損害を負担することは基本であると認識しておりまして、ご指摘は当たらないものであ
りますけれども、一方で石綿による健康被害は非常に重篤な病気を発症するかもしれないという事を知
らずに石綿にばく露されてばく露から 30 年から 40 年という非常に長い期間を経て発症するという病気
であるという事。それから石綿事業活動のみならず、建築物ですとか自動車などきわめて広範囲な分野
で利用されてきたという事からどのような状況において石綿にばく露したのか明らかにすることは難
しく、このような石綿被害の特殊性というものに鑑みまして民事上の賠償責任を追及することが困難で
あるという状況に鑑みて、事業者、国、地方公共団体が全体で費用負担をおこなって被害者の方々を救
済しようということで出来た制度でございます。それから原子力災害のことについてご質問を頂いてい
ますが、原子力災害につきましては原因者がはっきりしているという事と災害から時間が経っていない
という事などから、石綿の健康被害とは全く異なるものであると考えております。2 の①から③までお
答えさせて頂きました。
澤田:石綿救済制度についての大きな枠でのご回答を頂きました。ご意見を賜りたいと思っているんで
すが今日は患者さんで波多野さんがお見えになられていますので、後ほど交通費等の話は出てきますけ
れども、これだけは話しておきたいという事があればぜひご意見を賜りたいんですけど。
波多野:肺を片方とってますのでお聞きぐるしいところはお許しください。なんかしゃべることはない
かとおっしゃられたんですけども、大変光栄なことなんですが、今された答弁を聞いていて残念ながら
ほとんどわからない。個別に対応できませんとか、法的なことと言うならそれには当たらないとか、同
等以上と言っても何を持って同等とするのか判断が困難とか。いったい何を言っておられるんですか。
もう少しわかりやすい言葉で解説して頂けませんでしょうか。
澤田:もう一度お願いできますでしょうか。
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伊藤:①の方で補足をさせて頂きますと、これにつきましては労災制度と石綿救済制度の違いについて
ご説明させて頂いたものであります。労災制度と言いますのは、事業者の賠償責任に基づいて労災保険
というものを徴収して賠償責任というものを担保するという制度であると。一方で石綿救済法につきま
しては民事上の賠償責任という事に基づいた制度ではこちらはございませんで、行政上の救済の制度と
して作られた制度であると。ご要望を頂いていたのは、労災保険と石綿救済法の違いという事について
頂いたものでしたので、その違いについてご説明させて頂きました。
波多野:私が思っている事を言うと、たぶん今いただいた回答はこの文章の行間に対して何にも答えて
いないと。そもそも被害者救済っていう事に対する姿勢というのをタイトルで書いてあって、どういう
風に被害に遭われた人に対して救済をしようというのかっていうことを問うているんだと思います。だ
からここに書いているのは労災と石綿救済法と違うじゃないかって、そんな事を言ってるんじゃなくて、
もし労災法と石綿救済法だけで良いと考えておられるんだったら、そういう答えを言ってほしいわけで
す。環境省としてはこの 2 つの法が出来ているという姿勢で十分だと考えていますと。そういう答えだ
ったらわかりますよ。これはそれぞれ違いますので。そんな事を聞きたくてこれ書いたんじゃないんで
す。どういう姿勢ですかと。不幸にして被害に遭われた人を人としてどうやって救おうと思っているん
ですかと。そういう姿勢を問うてるんです。
澤田:まさしくここの質問に書いてあるとおりの答えてくださいと波多野さんからありましたので、そ
れについて答えにくい部分もあるかもしれませんけれどもよろしくお願いします。
伊藤:申し訳ございませんでした。救済のあり方としてどのようなあり方を目指しているのかという事
につきましては、この制度ができたときの問題点として、従来の労災保険の中では救われない被害者の
方々をどう迅速に救済していくのかと。従来の制度の中では救済されない方々をどう救っていくのかと
いう事が問題としてあってこの制度ができたと認識しています。救済のあり方として、他の救済制度等
のバランスも考慮しながらどのように従来の労災制度だけでは救えない方々を広く早く救済をしてい
くかという事を考えて被害者の方々の苦しみですとか負担をどう軽減するかというのを考えて救済を
図っていかなければいけないという在り方を目指してできた制度が救済制度であると考えています。
澤田:ただ、今日お配りしている遺族の方からのお手紙もそうですし、波多野さんもそうですし、古嶋
さんなんかもこの救済法の枠の中では少し不備ではないかと思われるような事を事実として経験され
てますので、何かご意見があれば。
古嶋:明石から参りました古嶋右春です。私は主人を腹膜中皮腫で亡くしました。それから 3 年後、娘
を胸膜中皮腫で亡くしました。私はいま尼崎の方でお世話になってます。娘のとこは旦那さんが 14 年
前に事故で亡くなってます。お父さんもお母さんもいない孫 3 人を私が育ててます。そやさかいに、今
も本当に生活するのが精一杯です。上の子 2 人は働いてますけど、その子はその子なりに結婚させんと
いけません。女の子、男の子。一番下がやっと今年、高校を卒業しました。それで私もちょっと肩の荷
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が下りたんですけど、私はいま自分の家を放っておいて娘の家に入り込んで、孫 3 人を育ててます。だ
から生活がいっぱいいっぱいどころか本当に食べていくのも大変です。男の子、女の子は片付けないき
ません。お嫁さんに行かして、嫁さんもうてこんないかんから、一番下の子がまだ高校卒業して専門学
校に行く言うてます。それで専門学校に行くようにしたんですけど、楽な生活やありません。せやさか
いに、いま話を聞いとったらここにも書いてありますけど、私らから見たら皆さん人ごとなんですよ。
自分に降りかかったらどんだけ大変で、どんだけやりにくいかいう事を自分の身に置き換えて考えてほ
しいんです。
澤田:もう 1 人、埼玉から小菅さんが。ご主人を非労働者で亡くされています。非常につらいご経験を
されていますのでお話頂ければと思います。
小菅:私は患者と家族の会の小菅と申します。いまご紹介ありましたように私は主人を 2 次被害という
ことで平成 9 年、いまから 15 年前になりますけど、主人が 42 歳で亡くなっています。二次被害と言い
ますのは、私の主人の父親がクボタと同じような水道管を作ってるエタニットパイプという会社に主人
の父親が勤務しておりまして、原料職場だったんですけども。労働者であった主人の父親が家庭内に持
ち帰った作業着、主人はマスクをかけてばく露したという事で潜伏期間が 30 年とか 50 年とか言われて
いますように、35 年後に発症したということで、幼少の頃に家にあったマスクをかけて遊んでばく露し
ました。1997 年に亡くなったんですけどそれから 3 年後に裁判をやりまして、東京地裁、高裁、最高裁
と 5 年間闘った後、ちょうど闘っているときに救済法が 2006 年にできる前年が最高裁をやっている時
でした。良い方向に行くかなと思っておりましたらそれからすぐに却下されてしまいまして最高裁で敗
訴してしまったんですけども、その後に有明がん研の石川先生に、亡くなったときの病名は肺がんか中
皮腫かわからないという事だったんですけど、カルテに肺がんて書かれてた事がわざわいをして裁判に
負けてしまったんですけ。その後に中皮腫っていうクエッションマークもついてましたので石川先生に
病理検査をして頂きました結果、中皮腫という病名が出ましたことによって救済法で 2006 年に認定さ
れました。認定はされましたけども、1 に書かれていますように残された遺族が安心して生活できるよ
うに、また子どもたちが健やかに成長できるように救済されたかと言いますと、私は 4 人の子供がいる
んですけど主人が亡くなったときは一番下の子がまだ小学校の 1 年生でした。それから 15 年経ってま
すので一番下の子が 21 歳になりましたけども、この期間は本当に一番下の子も部活もやってましたけ
ど、お小遣いもあげることもなくいるだけのお金をあげただけで、また長女にも高校の部活でバスケッ
トをやっていたんですけど、バッシュだのジャージだの買ってあげるには相当のお金がかかるので娘は
我慢していました。健やかに安心して暮らせたかというとできていませんし、子どもたちに我慢させて
育児をしてまいりました。本当はアスベストで亡くなったという事は労働者にせよ、主人のように 2 次
被害の被害者にせよ同じことですので、労災並みの補償をして頂きたいというのが私の今の望みです。
櫻庭:兵庫支部の家族会の櫻庭と申します。私の娘は 29 歳で発病して 30 歳で亡くなりました。原因は
悪性中皮腫でした。子どもの時にも生まれたすぐくらいにたぶんばく露していると思うんですけど、全
然わかりません。原因がわからなくてクボタショックのときにはじめて、あぁこんな病気があったんだ
って初めてわかったんですけ。今は兵庫県に住んでますけど娘と住んでいた時は大森の池上交差点の所
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に住んでいたんです。そしてしばらく経ってから環境の中皮腫って言われて、その当時の地図を探しに
国会図書館まで行きました。でも無くて。1941 年くらいでしたかね。そういう地図を調べてみましたけ
ども、何の工場かどのようなものを作っていたか全然わからなくてどういうばく露で病気になったかわ
かりません。新法で認定はさせて頂きましたけれども、娘が亡くなった意味を私は知りたいんです。た
だ亡くなったっていうだけでは本当に娘がかわいそうで、病気とともに成長したというくらいな 30 年
でしたから。亡くなってますけども個人の名誉を回復して頂きたいし、ご家族のために人並みっていう
んですか、労災で認定されているくらいの補償をして頂きたいと思います。
古川:患者と家族の会の古川です。もう少し後で発言させて頂こうかと思ったんですけど、時間も無く
なって言えなくなったら困るので。先ほどの回答の中に労災制度との違いという事でありましたね。そ
れと①の回答。それと③の回答で 3 行目。加害企業は正当な賠償義務をという事に関してのお答えで、
原因者がはっきりしていない、あるいは原子力災害についてという事に引っ掛けてのお答えなんですけ
ど、原子力災害に関しては原因者がはっきりしてる、時間が経っていないというお答えだったんですけ
ど、私からみるとアスベストの被害も原因者がはっきりしております。救済法ができた時、おっしゃっ
てたように迅速なる救済を目的として 6 年前に制定されました。確かにそれはそれで評価されるべき事
だったと思います。しかしそれ以後、色んな状況が変わり新たな知見が出てくる中で、特に中皮腫とい
う病気はアスベストが原因でないとならないという事がはっきりしています。そしてあらゆる企業が色
んな形で、それこそ当時の小池百合子環境大臣がおしゃっていたように、多くの人たちが石綿の利便性
を享受してきたとおっしゃいました。そのとおり全国民が石綿の利便性を享受してます。まして企業に
おいては石綿が無いと経営が成り立たない。建築基準法とか防災法においても断熱材としての石綿を使
うことを義務付けていたのは国です。だから原因者がはっきりしていないというのはおかしいと思いま
す。原因者は企業であり国です。私たちは確かに利便性を享受したけども、害があるとわかって享受し
たわけではありません。国の制度によって我々は使わされてきた、そして吸わされてきた。時間が経っ
ていないから原子力災害に関しては対応できるというのはおかしいです。原子力は放射能だって今から
何十年後かに被害が出る可能性はあります。いま避難しなきゃいけないという目の前の問題が起こって
いるから明快な形で出るだけであって、石綿だってその当時はものすごい粉じんで、ここにいられない
くらいの状況だったらみんな避難してるでしょう?それが無いから後々になって、あっ、あんなことだ
ったんだという結果になっているだけであって、原子力の被害と石綿の被害は全く一緒です。加害者は
全ての企業であり国であり、財源はもっともっと企業から取ってください。石綿を扱った企業、製造業
だけでなく石綿を輸入した企業から全て財源を取って、被害者の方たちにちゃんとした救済をおこなっ
てください。救済と補償は違うと言いますけども、労災の制度そのものは労働者救済のための保険が労
災保険です。
澤田:ご意見を頂いたので伊藤さんからお返事を頂きたいと思っているんですけど。救済法ではカバー
できない実態があるというものについて環境省がこのままで良いと思っているのか、あるいは何らかの
手立てをもっと考えなければいけないと考えているのかというのが 1 つと、いま古川さんからありまし
た、加害企業はわかっているけれども、今はそういうものを問わないで救済法ができている。わかって
いるものについて何か手立てをしなくても良いのかという事についてご意見がありましたけどもいか
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がでしょうか。
伊藤:何人かの方々から若くしてお亡くなりになられた現状ですとか、その悲しみ苦しみについての話
をお伺いしました。制度的な違い等々については私ども説明すべきはご説明させて頂かなければならな
いところもあると考えておりますけれども、直接の被害者の方々の声を伺いまして深く受け止めさせて
頂きたいと思っております。それから今の給付の現状といいましょうか、これにつきましては昨年の 6
月に中央環境審議会の方で答申が取りまとめられておりまして、給付の内容・水準等についてもその中
でご議論頂いておりました。この取りまとめの中で様々な類似の制度との比較等もなされたわけであり
ますけれども、この中で給付の水準等につきましては今後とも、もちろん制度をとりまく事情等は変化
を注視していかなければならないわけですけども、当面は現行の基本的な考え方を維持していくほかな
いという事でありまして、私どももそのように答申を踏まえて考えておるところであります。それから
もう 1 つ頂いていた点ですけど、確認をさせて頂きますか。
澤田:③に関する事ですけど、例えば小菅さんのケースで言えば A 社というのが原因企業だとわかって
いながら、補償はもらえないんです。救済給付というのはもらうけれども、それで生活ができない人も
出てきてしまっている。企業がだいたいわかっているのに、国がそれを私から言わせれば、放置してい
る。ちゃんと払いなさいと原子力紛争審査会のように、賠償しなさいという意思表示も何もせずに後は
被害者と加害者の紛争に任せているという状態をどうするのか。わかっているところがあるんだけど、
何もできない被害者はどうなんですかと。それについて環境省は何もしなくて良いのかと。例えば、今
の 4 社(石綿健康被害救済制度の特別拠出金対象事業者)以外にお金を取ったり、4 社についてももっ
と多く本来であれば取るべきなんではないか、という議論も生まれてくるでしょうし、そのあたりにつ
いては。
古川:全部から取らないと駄目ですよ。石綿を使って、利益を享受してきた企業すべてから。
伊藤:もしかしたらご存知かもわかりませんけども、ご存知でいたら大変失礼ですが、今の救済の費用
負担というものは事業者と国と地方公共団体みんなが負担をしてます。それで事業者につきましても全
てという部分でいま労災保険に加入している労災保険が適用される事業主約 260 万ほどいると言われて
いますけども。労災保険を収めて頂いている全ての方々すべてから徴収をしております。プラスして、
石綿の事業活動の関係が深かった一部の事業者さんについては追加的な貢献をさらにして頂くという
事で 2 階建ての徴収をしておりまして、全ての事業者という意味では広く労災保険を収めて頂いている
皆さんから費用を頂いて救済の制度を運営しております。
古川:だから救済にある程度の皆さんん方の救済を賄えるような見積もりをして、そういったものをさ
らに全ての企業とかから取ったら良いわけですよ。いま澤田さんがおっしゃった 4 社という意味の 4 社
はそういった意味じゃなくて、メインのところから、メインというか明快に労災被害者を出していると
いう所からという意味の 4 社であって、他の企業、自治体からも取ってることは知ってますよ。だけど
私が言いたいのは、労災認定を出さなくても石綿を扱って設けたとこはたくさんあるでしょうと。例え
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ば製造業なんかいっぱい労災被害者を出してますよ。石綿製品の製造業なんかは。だけど、実際に石綿
を取り扱って多大な利益をあげても、労災被害者が少ない企業ってありますよね。直接、自分の所が係
らない下請けに出したりとか。そういう所を野放しにして良いんですか。野放しって変な言い方だけど。
やっぱり救済のための財源として考えたら、さっきから言うように小池大臣が言ったように、享受して
きたという事を考えたらここで皆に還元するべきじゃないんですか。労災保険の制度そのものも、やは
りそういった労働者の救済のために労災保険というものを事業主がかけてきて、30 年、40 年後に石綿
の病気になったときもその当時の労災保険を使って救済してるわけですよね。もちろん財源は今の財源
ですけど。もう少し大きな意味で被害者の救済を考えて頂きたいと。早くしないと間に合いませんよ。
失礼な言い方ですけど、波多野さんあと 10 年後、20 年後と言われたらどうします?ねぇ。
波多野:私には関係の無い話だなと。
古川:今を。とにかく今を助けてほしいんです。そのために私たち一生懸命声を上げているんです。今
を生きるために救済してほしいんです。
澤田:3 に掛かっている話なので、3 の回答をまずは頂いて、2 と 3 をあわせて 14 時までにしたいと思
います。3 の回答を頂けますでしょうか。
伊藤:続けて石綿健康被害救済法の特別拠出金という事についてご回答させて頂きます。これまで特別
拠出金につきましては、石綿による健康被害の救済に係る事業主負担を考える検討会が当時ございまし
て、この検討会の検討結果として公にすることにより、というのは頂いたこのカギカッコの部分そのま
までありますけども、公にする事によって当該特別事業主の権利、競争上の地位、その他、正当な利害
を害する恐れがあるという理由で各事業主の名称、特別拠出金の納付額について非公開とされてきてお
りました。しかし、平成 20 年に石綿救済法の改正がございました。その中で国は国民に対し、石綿に
よる健康被害の救済に必要な情報を十分、速やかに提供するという規定が盛り込まれた事の趣旨を考慮
しまして、その後、国民の知る権利や政府の説明責任、国会等の関係、あるいは公開した事による企業
への影響等を勘案して先だって公開することが適切と判断しまして、2011 年 8 月 25 日に特別拠出金の
事業場名を公開しました。このような諸事情によって初めて公開するに至ったものでございまして、被
害者の知る権利をないがしろにしてきたという事につきましては全くございません。3 の①につきまし
ては以上です。続きまして②になりますが、これにつきましてはご質問の趣旨を図りかねるところがご
ざいますけれども、特別拠出金は石綿との関係が特に深い事業活動をおこなっていたと認められる事業
主が、石綿による健康被害の救済により大きな責任を負うべきものと考えられています。事業活動の関
係が深かった所にはより追加的に貢献をして頂くという考え方によって拠出をして頂いているもので
あります。3 につきましては①、②が以上であります。
澤田:今のところも合わせてで、2 からの継続でどうぞ。
飯田:尼崎の飯田です。今の 4 つの企業に対して特別に拠出金を支払わせているというのはその中でも
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クボタがずば抜けて金額が大きかったと思うんですけども、それは何か法律上の根拠というよりはそれ
らの企業の社会的・道義的責任を問うという事ですよね。なんとか法に照らしてこんだけの金額を払わ
なければいけないという事で、それを相手が認めて支払っているという性格のものじゃないんですよ。
私は社会的・道義的責任というのは企業にももちろんあるけれども、国家にもあるわけですよね。例え
ば粉じんを飛ばさないように指導したけど実際は飛んでいたと。法律上は言い逃れができるかもしれな
いけれども、社会的・道義的責任はあると言えば良いわけですよ。いま現在、実際に私は石綿の被害者
は非常に晩発性の障害ですから、若い人っていうのはそう多くないと思います。40 代 50 代っていうの
は全体から見たら非常に少ない部分ですよね。60 台の後半くらいになってくると、年金生活に入ってお
られる方もあるわけですよね。80 代の扶養家族の方も毎月 10 万円で、40 代 50 代で生活が成り行かな
くてヒィヒィ言ってる方も毎月 10 万円というのは、普通の市民感覚から言うとちょっと以上じゃない
かという風に思うということが大事なんですよね。この異常だと思うことを社会的・道義的責任で解決
することは不可能ではないと思うんですよ。法律上どうしても引っ掛かりがあるから、こういう風には
できませんという議論にはならなくて、子どもさんがいて、主たる生計維持者が倒れて生活もできない。
幸いにして石綿救済法で治療は継続できるようになりましたよね。治療をあきらめる人も多かったわけ
ですから。治療を継続できるけど、今度は生活が成り立たないという人が出てきてるわけです。そんな
めちゃくちゃ多数じゃないと思うんですよ。我々、尼崎の経験で言ってもね。最低が 10 万円という風
に決めているんだったら、一定の基準の下で上積みをしていくことは不可能ではないし、それにかかる
財源はそんなに極端なものではないと私は思うんですけどもね。問題はそういう風に考えるかどうかな
んですよ。例えば今日も古嶋さんの娘さんの話。母子家庭で小さい子どもさんを育ててこられた。それ
からエタニットの裁判では残念な結果になりましたけどもも、子どもさん抱えて苦労してこられた。そ
ういう人が半分以上いるんじゃないんですよね。少数の方になるんだけれども、こういう人たちをなん
とか救えないものかと。安心して、とにかく暮らしていく事ができないものかというぐらいの事は考え
てみようとまずは思ってもらはなければ先に進みませんよ。そのために法律上どうこうという事でなく
ても、現行の考え方でも現にクボタにはたくさんの負担を強いてるわけでしょう。当然ですけど。同じ
ような考え方のレベルで十分、国がより負担をするという事は不可能なことでもなんでもない。企業に
もう少し頑張ってもらうという事も十分可能なことだって思うんです。今日聞かれたような話を、アン
ケートではとにかく満足してるっていう人が多かったって書いてますよね、さっきおっしゃっていた文
章の中でね。だけどアンケートに答えた人が私は本当に年齢層の低い生活がもろにかかっているような
人が、本当にこれですばらしいものができて安心してますという事はないと思うんですよ。なかったと
思うんだけれども、そういう点についてどんな風に読み込まれたのかなという事が非常に気になるんで
す。特にその時期はもうどうやって生きていけば良いんだと。病気に苦しまなければいけないし、家庭
は崩壊するしというところでこの法律がクボタショックが起こってできて、その時点だけで言えば光が
差したんですよね。だから良かったと思われる人がいるのは無理もないんですよ。その次の瞬間に社会
保険の人であれば休業補償が切れて、傷病補償が切れて、さぁどうしたら良いのかという事ですよね。
率直に言ってあなた方が、多数ではないけれども非常に困窮している人たちに対してどんな手が差し伸
べられるかっていう事を考えてたことがあるのかっていうのを聞きたいです。教えてください。
澤田:たぶん共通の認識なんですけど、救済法で給付される人みんなを同じ額で、ベンツとか新規の住
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宅を建てるような額をくれといってるわけではないと思うんです。少数だけど、枠から漏れてしまう人
がいることについてどう考えておられてるのかということです。
伊藤:給付の内容につきましては療養費の問題ですとかその他、いくつか従来からご要望を繰り返し頂
いたという事も存じ上げておりますし、特にお若い方がお亡くなりになった場合に我々はそういう問題
があるという事は問題意識として持っていかなければならないという事はよく認識しておるつもりで
す。認識すべきは認識すべきとしておかなければならない部分と、一方で今の救済制度として他の救済
制度との関係でどこまでこういった遺族補償的なことができるかという問題も合わせて考えていると
いうところにつきましては、その部分についてはご説明するところはするとして、こういった場で直接
にお困りになっている方のご意見を通じてそのような問題があるという事をよく認識してまいりたい
と考えています。
飯田:私ばっかり言って申し訳ないんですけれども、いまのお返事は私どもにとってはそれなりに救い
ですよ。少なくとも、これは何とかしなければいけないなという風には思ってもらってるんだなという
風に思えるだけでも救いの面もあります。じゃあ実際にやっていくにはどうしたら良いかっていう事で
すよね。実際にやっていく時にどうしても他の法律とのバランスでここでどうしてもできないのかどう
かですよね。やると決めてから、こういう風に理屈をつければ可能なんじゃないかという事は私はある
ように思うんですよね。そこのところを真剣に考えてほしいんですよ。例えばこの法律を作るときに当
然、石綿救済法を作るときに救済のレベルをどうするのかっていう議論が交わされて治療費と 10 万円
っていう事になったのか、それは申し訳ないからきちんと勉強してないんですけど。尼崎市民の一般の
感覚で言うと救済のレベルをどうするのかっていった時に、クボタなんか典型なんですけどもね。中の
人が補償されている。中の人は賃金を受け取って補償されているわけですよ、労災で。その周りの家に
いた人がクボタから賃金を受け取ってないけどなんの補償もない。おかし過ぎるでしょうと誰しもが考
えるのは当たり前の事ですよね。それから尼崎はやっぱり公害指定地域でしたよね。ちょうど公害の酷
かった時期にアスベストがたくさん降ってきたわけですよ。公害の方はすぐに気管支喘息で反応が出て、
1 万 2000 人が累計で補償された。アスベストの方は何十年経って出てきたっていう違いがあるだけで、
おそらく市民の多くはアスベスト問題を法律上の定義は別にして、いわゆる公害だと思っているのは間
違いないし、行政もそう思っているはずですよ。公害という言葉をみんな普通に使ってきたわけですか
らね。そうすると公害並みの補償が無かったらおかしいんじゃないかという風に考えるのは当たり前の
事なんですよ。まず救済のレベルをどうしようかと。法律を作るとして、労災で補償されてない人の法
律を作るとして救済のレベルをどうしますかと言ったときに、労災並みにすべきなのかな、あるいは公
害は遺族年金もありますから公害並みにすべきなのかなというレベルで普通は頭に浮かびますよね。他
の制度とのバランスっておっしゃるけれども、それを無視するという事じゃないんだけれども、石綿の
場合だと公害と比べてどうなんだと。同じ石綿で被害にあった労災の患者がたくさんいる。その塀の外
に石綿の患者がたくさんいる。これをどういう風にバランスを保っていくんだという風に考えるのが常
識じゃないかと思うんですよ。市民的常識っていうのかな。法律を作る以前にまずそこのところに問題
意識を置いて、それでやっていけるかっていう事を考えていくというのが物の順序だと思うんだけれど
もね。今ここで聞いてもお答えにならないかもしれないけれども、それは間違っているかどうか答えて
11

ください。
伊藤:法制度に対する色んなうち方があるものだと思っていまして、いま伺った意見は確かにご指摘の
ようにご意見に対してここでどういう見解があるかっていう事はただちにはお答えできませんけれど
も、ご意見として受け止めさせて頂きたいと思っております。
飯田:クボタに対しては塀の外と中で差別をするなって事を言いましたよね。皆さんそうです。クボタ
の被害者ばかりじゃないし、またクボタから補償を受ける事が距離の関係でできていない人もおられる
わけですけれども。塀の内と外で差別するなという事に対してクボタはそれに納得したわけですよ。だ
から、労災の上積み補償は 3000 万前後なんですね。だけど、3000 万前後を同じように支払うっていう
んじゃ塀の内と外の差別を解消した事にはなりませんよね。というのは塀の外の住民の方は労災の補償
を受けていないんですから。その分金額を引き上げなさいっていう事になったわけです。もう一方で尼
崎市内だけじゃない全国に小さな町工場のような所があって、あるいは大きくても既につぶれてしまっ
て周辺に被害者がいるけれども、工場の中で働いた人は労災の認定を受けたけれども、その周辺にいた
人はどこに言いに行って良いのかもわからない。自分たちも周辺被害という事を明らかにするというこ
とが難しくて、隣に住んでいたって難しいと言えば難しいんですよ。常識で考えればそれしかないやろ
うという事になっても難しいっていうことがあるからね。それで何も受け取れてないっていう人もたく
さんいるわけですよね。格差を無くしていかなければいけない。その格差はやはり労災、公害とバラン
スの取れた制度にしなければいけないというのは、ほとんどの人が思っている事ですよ。思っているし、
労災は働いた人の補償ですよね。働いてなかった人に同じようなレベルの補償をしろって言ってるんじ
ゃない。実際に石綿新法で非常に困っている人たちというのは年齢的には比較的若くて、まだ年金にも
頼ることができなくて、生計を立てていかなければならなくて、精神的にも家庭的にも非常に苦しい状
態に置かれている。そういう人たちですよね。そういうところに差し当たってすぐになんとかできない
かというのは、私は工夫次第でいくらでも方法があるとおもうんですけれども、意見として申し上げて
おきます。
古川:1 つ聞きたいんですけど財源的には無理なんですか。今の色んな意見の中でもう少し実のある救
済をという意見の中で。今の財源では賄えないからちょっと難色を示しているとか。それは無いんです
か。
伊藤:財源という事に関して言えば、制度ができる時に今の制度の中で、今の給付の内容・水準でやっ
た時に将来どのくらいかかるかっていう事に基づいてもちろんやっていますので。そこは今の財源に基
づいて財源だけで補償並みっていうのは難しいことですが、財源の問題とやっぱりもう一方で制度的な
問題でして、労災のような賠償責任に基づく逸失利益を補てんするような補償の制度ですとか、ご遺族
の方の生活保障をするような制度とは、制度の作り方として違っていると。財源、制度、両方ございま
す。
古川:財源に関しては先ほど私が申したように、また新たに国と企業が一体になって。これは国が定め
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た法律によって使われてきたわけだから。そしてアスベストをかつて海軍で、軍艦ですね。潜水艦とか
で断熱材がいるからという事で国が作った会社がニチアス。日本アスベスト。そういった国策企業があ
る中で国が関与していないという事はぜったいに言えない事であって。だから財源の面はそういった意
味で広く取れる事は可能だと思います。あとは制度とおしゃってますけど、個人的な意見で言えば、あ
まり労災にこだわらないで、労災だって現実的には若年ばく露の人はとても低い補償で終わって、新法
の方が良かったっていう人もいますからね。新法より落ちている人もいますよ。だからそういう意味で
考えたら、やはりこれは公害であると。誰が考えても公害なんです。だからあまり労災との枠が違うと
かいう偏った考えでなくて考えて頂きたいなと思います。さっきから言ってるように原発はいま避難し
なきゃいけない、という事で色んな面で被害が出ているので目の前に被害があるから。さっき言ったよ
うに原因者がはっきりしていて、時間が経っていないというお言葉になるんですけど、アスベストと一
緒なんです。アスベストだってその当時に粉じんが酷くてそこに住めなかったら住民が避難とかいう事
も起こっているでしょうけど。だから原発とアスベストは全く同じ問題だという観点で考えてください。
澤田:個人的な意見ですけど昨年 6 月の他の制度との比較等は私から言わせれば、2 人は完全に御用学
者の浅野先生-まぁ名前を出して失礼ですけど-新美先生、環境省お抱えの先生方が入ってワーキング
グループという密室の会議に事務局が持ち込んで、そこで対古谷の体制を敷いてこのような結論に導い
てしまったという見方を私はしています。その先生方はアスベストの論文 1 本も書いてないですからね。
そういう先生を入れてああいう議論をするっていうのは本当に許せない事だなと私自身は考えていま
すし、また他の制度との比較というよりかは現実に何が起きていて、そこを救済するためにどうしてい
くのかという事を考えることが石綿救済法の在るべき姿だと思っていますので、そのご議論は続けて頂
きたいと思っています。私から一点だけ聞きたいのは、3 の②です。関係が深かった。関係が深かった
からお金をもらっていると。関係というのは、被害を出しているという関係なのか、石綿を扱っていた
ことなのか、関係性が非常に曖昧なんです。被害を出した責任が入っているのか、いないのか、それを
お伺いしたいんです。
伊藤:関係が深かったというのは政令の中で基準が決まってまして、使用量ですとか、労災で何人被害
者を出したとか、法律を作る時は被害の状況の情報が非常に限られたものですからその中で客観的な指
標等を使って関係が深かったという事を定めないと、
澤田:そうなると労災っていうのは被害を出したことについての責任が、お金を取る事につながってる
理由になっているので、
伊藤:そこは制度としてはそうなっていないんです。
澤田:ただ現実に労災という被害を出した会社から、被害者を多く出した会社から取ってますよね?
伊藤:それは責任という事ではなくて、それを関係が深かったということの基準をどう定めるかってい
う中でそういう決め方をしたということですね。
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澤田:その姿勢だったり、言い方に、なんかよくわからないところがあって、皆さんそこがモヤモヤさ
れるんです。お金を払ってないこともイライラするんですけども、国の態度としてどっち付かずの、ど
っちの味方してるかわからんような書きぶりをしたり、今みたいなご発言をされる事について不満があ
るのかなぁとも思います。古嶋さんどうぞ。
古嶋:ちょっとお尋ねします。おととし、5 月 21 日に国の方からお話聞かせてほしい言うから出て来い
いう事で私は明石から出てきたんですけど。その時に私は言いました。ただ聞くだけやなしに、そっか
ら先に進んでくださいと私は言うて帰ったんですけど、それから進歩してますか?それだけちょっと聞
きたいんですけど。
伊藤:これはおそらくヒアリングとしてお越し頂いたんでしょうか。その後、当時、私はおりませんで
したので正確にお答えできない部分があるかと思いますが、明石からお越し頂いてその他複数の方にも
委員会の場でヒアリングをされて、そうしたものを委員会として報告をまとめて頂きました。一昨年の
5 月にいらっしゃったという事でしたが、昨年の 6 月になりますが委員会の方で報告をまとめて頂いて
答申という形で我々の方にいただいておるという状況です。どこがどういう風にというところではない
ですが、頂いたご意見ももとに審議会でまとめていただき、さらにこの制度を充実したものにしていか
なきゃいけないと思っています。
古川:澤田さんが言った事についてなんですけど、その当時、労災被害を多く出した企業をという。そ
れは 1 つの目安として、当時何も資料が無い中で石綿新法を作るにあたって 1 つの目安、あるいは資料
として労災被害を多く出した企業という事はあったと思います。それはそれで正解だと思います。しか
しそれから 6 年経ったんです。7 年目です。子どもで言えば小学校を卒業です。次は中学です。このま
まで良いんでしょうか、という事です。6 年間に学習した事があるはずです。それを次のステップに生
かして頂きたいと思います。
澤田:古嶋さんの発言を補足すると、ヒアリングをしてその後にワーキンググループが作られて議論さ
れたんですけども、古嶋さんが言っているのは古嶋さんを含めて 4 名の方がヒアリングに呼ばれたわけ
です。全ての方が、患者さんだけではないです。自治体の方、建設組合の方も呼ばれてヒアリングした
んですけども、全ての方が給付をあげることを要望したんです。全ての方がです。全ての方が給付をあ
げてほしいと言ったのにも係らず、結果が全く伴わなかった。今も何も変わらずに来ているという事に
ついて、古嶋さんが進んでいるのかということですので、ぜひヒアリングを確認頂いて前向きな議論を
今後は進めて頂けるように努力して頂ければと思います。時間が過ぎましたので 4 に移りたいと思いま
すが、この場を作って頂いた川田龍平先生が来られましたのでご挨拶をお願いします。
川田:今日は 13 時から懇談会ということでご参加頂きましてありがとうございます。今日は原子力発
電所の事故に伴う放射性物質の放出から来る健康被害を防止するための、子どもと妊婦を放射能から守
るための法律というのを作っていましてそれが丁度、法案提出の時期がいつになるのかというところで
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してその会議をしてきました。この問題もアスベストの問題も基本的に被害が時間が経ってから出てく
るという事で、時間が経ってから出てきた時にちゃんと被害者の側が立証するっていうことは非常に難
しいという問題です。それを如何に防止するのかという事と、そのための責任を国がしっかりやらなけ
ればいけないという事で、そのための法律を作っておかなければいけないなと思っています。アスベス
トの問題から学ぶことがとても多いと思っていまして、私自身も薬害の被害者としてこういった救済と
補償というのは違うというのはわかるんですけれども、基本的に公害の問題としてアスベストの問題を
考えていく時に国の対応の遅れっていうものが原因にあるんだという事を意識していかなければいけ
ないと思います。福島の問題についても、福島県がやる事であって国がやることではないというところ
で実は福島再生法の中で触れられてくることの中には健康被害の問題もあるわけですが、そういった問
題は県がやることであって国がやることではないという事で決まっていってしまうとそれが前例とな
ってしまっうと困るんですね。国として責任を持ってやらなければいけない事っていうのがある。それ
を国としてやるっていう事を意識して頂きたいと思いますし、アスベストの救済法については不十分で
あれば見直すということも必要になってくることもあると思いますので、そういった観点で今日の話し
合いを次につなげるように皆さんからの意見を聞いてほしいなと思っています。
澤田:そうしましたら項目 4 のご回答をお願い致します。
伊藤:4 の 1 から 6 まで続けて回答させて頂きます。4 の 1 と 2 はまとめてお答えをさせて頂きます。4
の 1 の療養手当ての増額をして頂けないかという事と、4-2 が交通費のタクシー代等の給付をして頂け
ないでしょうかという事であります。療養手当てにつきましては、昨年 6 月に中環審で取りまとめ頂い
ております 2 次答申の中で調査対象期の医療費が給付額を上回ったとされる件数が少数であったと。お
おむね現行制度が必要に応えたものになっているとされているところです。療養手当てにつきましては、
入通院にかかる費用というものも勘案して設定をされているものでありますけれども、繰り返しになり
ますが救済制度は賠償責任に基づく補償の制度ではございませんために、療養に応じた実費を積み上げ
て填補するという性質のものにはなっていません。したがって療養手当てにつきましても、入通院にか
かる費用を勘案しておりますので一般に定型化をしたものとして設定をされておりますので別途、通院
費ということでかかる費用を個別にはお支払いはしていません。それから 4 の 3 の遺族年金であります
が、こちらも遺族に対して年金のようなものを支給して頂けないかという事でありますけれども、こち
らにつきましても石綿救済法というものは健康被害者の経済的負担を軽減するという観点にしており
まして、医療費を中心に給付をさせて頂いておるものです。救済法につきましてはあくまでも責任の有
無というものを問わずに救済措置をするという性格でありますので現行の救済給付を上回る変更を理
論的に裏付けていくことは困難であると答申の中で指摘をされています。遺族年金につきましては労災
補償制度の方で遺族年金がございますが、これも繰り返しになってしまいますが労災補償制度というの
は保険の仕組みを使って事業者の労働者に対する災害の賠償責任に基づいて補償をする制度になって
いるがために遺族年金というものが労災ではありますが、救済制度というのは賠償責任によってその損
失を填補するという性質ではございませんので救済法に基づいて遺族年金というものに対応するのは
困難です。

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日高:環境再生保全機構の日高と申します。皆さま方からの申請書ですとか、請求書の受付の窓口を担
当しております機構です。4 の 4 の申請窓口の対応と教育という事でございますけれども、機構におき
ましては申請される方からのご相談ですとかご質問に対応するために制度の発足当初から本部、あるい
は支部の窓口での対応とか、全国から無料で電話をかけられるフリーダイヤルという電話相談窓口を設
けております。ご相談頂く場合のこちらの対応としましては、業務マニュアルというものを作っており
まして、ご相談される方と接する際の心構えと致しまして療養中の方が大変思い病気でいらっしゃいま
すし、またご家族の方からのご質問という事でございますので、そういった事は常に認識をしまして丁
寧にお話を伺うように部内で徹底しております。特に療養中の方につきましては、速やかに認定申請を
して頂く事が肝要でございますので、認定申請をお勧めするとともに療養中に認定等の結果を通知でき
るようにという事で手続きについてより丁寧にご案内をさせて頂いているところでございます。そして
請求をして頂きました後、その後の審査状況等の問い合せにつきましては私どもシステムで一元管理を
しておりまして情報の共有を図っております。お問い合わせがありましたら担当の職員がいつでも的確
に対応できるようにという事で努めております。色々とご相談頂いた中で労働者性と言うんでしょうか、
石綿を取り扱った職業についてらっしゃったとか、労災の方に加入というんでしょうか、対象になるよ
うな可能性がある方につきましては労災の方にご相談した方がよろしいんでないでしょうかというご
案内もしています。お住まいの近くの労働基準監督署の電話番号ですとか住所などもご案内しています。
そして申請の窓口と致しまして皆様方のお住まいの近くの窓口と致しまして、全国の保険所に窓口を設
けております。保健所の相談窓口の担当者の方々につきましても、私どもと同じような対応というんで
しょうか、そういう事をお願いするという意味もありまして毎年、保健所担当者向けの説明会も開催し
ております。相談・申請を受け付ける保健所の担当の方につきましても同じように丁寧な対応をお願い
しますという事の周知徹底を図っているところです。4 の 5 の医療費の返還申請でございますけども、
こちら医療費の償還払いの請求についてのお尋ねかと思います。医療費の償還払いの請求につきまして
は医療機関や薬局などに額を証明頂くことが必要となっております。認定された方それぞれの証明の対
象となる医療機関ですとか療養の期間、療養の範囲などは異なりますので、請求される方ご本人が医療
機関などに証明してもらった内容を確認して頂いて、それで機構にご請求頂く必要がありますことから
機構から認定された方に代わって直接、医療機関から償還払い請求についての書類を聴取するという事
はおこなっておりません。ただこちらに請求をして頂いた後は請求者の方、申請者の方の負担を軽減す
る事から請求された後でしたらばその請求内容にかかる内容につきまして医療機関などに機構から照
会をしています。ご質問にアンケートにお困りの事を書いたんですけども、手伝って頂けませんでした
という事を書いて頂いてるんですけども、毎年おこなっている認定患者さんへのアンケートにつきまし
ては療養実態などを把握することを目的におこなっておりますので、無記名でご回答頂いております。
そういった関係でございまして、個々の方の状況を把握する事がなかなか困難でございます。償還払い
請求だけではないんですけれども申請にあたって、あるいは各種請求にあたりましてお困りの事などが
ございましたらば機構から通知を差し上げるときにお問い合わせ番号と担当者名などを書いた紙も同
封しておりますのでそちらに直接ご連絡頂ければこちらで対応できるところはしていくという事で臨
んでいます。
伊藤:4 の 6 はまだ担当者が到着しておりませんので後でまとめて回答させて頂きます。
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澤田:それでは前の質問ともかぶってくる事もあると思いますので、それも合わせて結構ですので今の
ご回答についてご意見がある方はどうぞ。
波多野:いま 4 の 5 でアンケートは無記名だとおっしゃったんですけど、私は名前を書かされたと記憶
していますが本当に無記名ですか。
日高:現況届ではなくて、アンケートでございましたでしょうか。アンケートは基本的に無記名でお願
いしておりますけれども。
波多野:被害者認定を受けている認定者に 1 年前に届いているアンケートのような報告。それをいま何
ておっしゃったんですか。それはアンケートではなくて、
日高:現況届。
波多野:現況届。
日高:1 年に 1 回。
波多野:現況届に書いても、反応もないまま経過しています。私はこれ(質問書)にほとんど似たよう
な事を書いたんで、同様の方がいらっしゃるんだと思うんですけど。私の場合は現況報告に何か書くよ
うな所があったのでそのように書きました。請求はしているかとか、そういうのが書いてあったので、
請求しようとしても実はいま私は無理して来てますけども、思考力もほとんどありません。頭の中はた
だただ痛いだけです。何かしようとしても、申請書を出せとかいうのはわかりますよ。そういう風に決
まっている事もわかるんだけども、だけど現実には私はそれすらできないんです。出来ていないんです。
書けっていったから書いたんです。それに書いたらどうなんですか。それは電話して来いというんです
か。電話してもそのサービスはしてないから、じゃあ出してくださいと言うんですか。わかりました、
じゃあ私はその金は要りませんとしか、残念ながら請求できません。そんな奴がいるという事だけを知
っててください。
日高:お名前をお書き頂きました事についてこちらからお答えできなかった事がございましたならばこ
れから反省いたしまして、そういった事の無いように対応していきたいと反省、
波多野:そんな事が無いようにとか、そういううわべの言葉はどうでも良いです。品質保証の仕方を述
べるなら、あんまり良い制度だと思いませんけれど、ある品質保証制度のもとにあるサービスをやって
ますという事で言ってください。今後改めますとか、そんな言い方は聞きたくないです。
日高:失礼致しました。
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飯田:私の手元に制度利用アンケートっていう環境再生保全機構から言ってこられたんじゃないかと思
うんですけど、そういう用紙があるんですけどね。手帳番号・名前・性別・年齢・認定申請とを自分で
記入するようになっているんです。それで問 1 はこのアンケートを記入している人はどなたですかと。
問 1 の 2 が現在の家族構成、それから収入の有無。主たる生計維持者はこのうち誰かというような細か
な質問なんです。それから療養上の事でいま一番悩みに思っていること、不安なことはどんな事かとか。
この人は病院や自宅でも治療できないという事になった時に安心して療養できる場所を確保してほし
いというような事を書かれてますけど。ちょっと匿名にしておきますけど。そういうアンケート用紙の
事をおっしゃってるんじゃないのかなと思うんだけども。波多野さん、違います?
(制度利用アンケート用紙を配布)
波多野:そうですね。このアンケートにも私は協力した記憶があります。
日高:またお叱り受けるとは思うんですけども、こちらの制度利用アンケートにつきましては今後の制
度の見直しですとか、そういったものに使う資料と致しまして情報を頂いているものでございまして、
お困りの事ですとかお書き頂いたことについてお答えしなかったという事は申し訳なかったと思いま
す。今後、本当に気をつけてまいります。
飯田:今日は波多野さん患者さんで来られてる。彼も尼崎の被害者ですけれども、もう 1 人今日来られ
る予定になってたんですね。ただ抗がん剤を打ってから調子が悪くなって行けなくなったという事で、
昨日の晩に実はこれを頂いたんですよ。アンケートの内容を。こういう事が相手に伝わっているのかど
うか自分も思っているので、ぜひ聞いてほしいという事だったんですけど。まぁ今回の内容にありまし
たから特別にあれしなかったんですけれども。ここに書いてあるような事をきちんと生かしてもらって
いるのかどうかという事だと思うんですよね。
古川:これ私はじめて拝見しました。しんどいですね、このアンケート。書く立場にしたら。結構込み
入ってるから。もちろん詳細な情報がいると思うんですけども。もし私が当事者であったら書きたくな
いアンケートですね、率直に言えば。とてもしんどいような気がします。もう少し簡素化なり。その中
にも一生懸命書かれて出されて、それが反映されてないとちょっとそれはね、という事だと思います。
片岡:患者と家族の会の全国事務局の片岡と申します。中皮腫の患者さんの療養中の方に関連するんで
すが、中皮腫は非常に特殊な疾病だという認識は今でもおありですよね。よく経験するんですけど、例
えば兵庫医大とかは非常に知られた病院でかなり遠い所から来られて抗がん剤治療を受けられるし、セ
カンドオピニオンも取りに来られるという方がいらっしゃるわけですよね。よく聞かれるのは、中皮腫
の治療をどこでどういう治療がおこなわれてて、どのくらい手術をしているのかという事を患者さんに
聞かれることがあるんですよ。僕らはそれに対してはわかる範囲で答えるんですけど、できれば 6 年経
ちましたからそちらの方でもどこの病院が中皮腫の患者さんをたくさん診ていて、手術は何件くらいや
18

っていて、そういうような医療機関情報の客観的なものを出して頂ければと思うんですけども。
日高:機構の方に色々な申請者の方から提出して頂いております資料が蓄積されてきております。そう
いったデータの活用というのも今後考えていくべきところでございますので、どういった情報を出せる
かとかいう事は今後、検討するところでございますけれども環境省と相談致しまして、有用な情報を提
供できたらなと。今後の検討課題とさせて頂きます。
片岡:厚生労働省とも協力して頂いてできるだけ早急に患者さんが利用できる情報をきちんとした形で
提供頂いて、答えられるようにしたいのでよろしくお願いします。もう一点ですけど、これは非常にた
くさん手術をされたり治療をしている中皮腫の病院は全国的には限られますよね。そうすると他の病院
に比べて非常に特殊な状況に置かれているわけですよね。これは石綿救済法が始まった時からの問題で
すが、この部分をさっきの療養手当ての中に交通費が含まれるという一般論を少し超えましてね、例え
ば兵庫医大の隣の尼崎の方がセカンドオピニオンを取りに兵庫医大に行かれるのはほとんどタダで行
けるんですが、四国の高知県に住む方がもし兵庫医大に行かれようとすると、非常に多額の交通費を要
すると。という事は、つまり非常に特殊な疾病であるにも係らず地域によって療養格差が生まれてるの
で、それを補てんする意味で遠隔地の方の、特に専門病院から遠い方の交通費ですね。まぁどういう形
で補助して頂けるかは工夫していただきたいんです。それは先ほどの一般論とは少し違った観点で検討
して頂けるんではないかなと思うんです。インターネットではすぐに見られますけども、実際に患者さ
んや家族がその専門病院なり、一番シビアなのは手術をするかどうかの判断をする時に、例えば大学病
院で手術を勧められた。外科の先生に今までご経験おありですかと聞くと、初めてですと。あなたが初
めてですとおっしゃる。そうおっしゃるんだけども、本当にそんな病院で手術を受けて良いんでしょう
かという質問が僕らに来たときにそれに対しては当然、もっとたくさん切ってる事のある病院をご紹介
をするわけですけども、そこに行くには多額の費用がかかるわけですよね。そういう問題への対応はで
きませんか。中皮腫の患者さんがスタートラインではきちんと皆が平等な、今の医療状況に合わせた専
門病院の近くの患者さんと同じような治療が受けられるための補助を考えてもらいたいという事です。
伊藤:交通費の問題ですけども、この制度ができる当初からそういったご要望がたしかあったように記
憶をしておりますけれども、この制度で療養手当てとされている部分が賠償というものに基づいてやっ
てないものですから、実費部分としてはご負担を個別にはできないという事になっておりますけ。一方
で救済制度に申請をする多くの方々が医療機関でこの制度をご紹介頂いて申請しているという状況も
ございまして、医療機関の方々に情報を提供して啓発をしていくという活動が重要だと認識しておりま
すので、医療機関の方々へのセミナーですとか、より広く多くの医療機関で中皮腫の診断ができるよう
な取り組みも合わせてやっていく事が対策につながっていくかなと考えております。
片岡:やり方の工夫の問題があると思うんですよ。例えば兵庫医大にセカンドに行かれると。兵庫医大
ではセカンドオピニオンの料金を取るんですけども、遠隔地から来られた方はセカンドオピニオンの料
金をタダにするように補助するとか。そういう形での補助もあると思うんですよ。患者の負担を軽減す
るという意味での補助は直接的に交通費の手当てをする以外にもできると思うんですけども。そういう
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工夫を考えるような余地はありませんか。つまり 10 万円というのはそういう金に使うとあっという間
に飛んでしまうんで。それをちょっと頭使ってもらえないかという事なんですけど。
伊藤:できませんかという事に対しては、困難ですというお答えになりますけれども、ご要望として承
っておきます。
片岡:例えば兵庫医大は中皮腫センターが NPO 法人で今できてますけど、あそこには補助金を出してい
ると思うんですよ。環境省ではないけど国は出していると思うんです。医療機関の方には手当てがいっ
ているのに、それを利用する利用者の方にそういう還元がないというのは全体としては考えて頂きたい
というのが気持ちとしてあるんです。ああいうのを見ていると、中皮腫の患者を食い物にして仕事をた
くさんやっているようにしか見えない時が少しあるので、それはちょっと違うぞという事です。検討く
らいしてくださいよ。ゼロ回答ですからね。ずっと。療養手当てでやれって提起はしていなくて、療養
手当て以外の部分でできる工夫はあるんじゃないですかと。療養手当てを増やせ増やせでは一方通行な
ので、ちょっと角度を変えて検討できないか。気持ちはわかっているって言ってるんだから、気持ちの
わかってる部分を全体の中でどう仕組みを作るかっちゅう話し合いをできたら。この場ではできないか
もしれないけれども、そういう部分ができないかっていう事なんです。
伊藤:繰り返しになりますけども、交通費・入通院に伴う費用というのは今の救済法の中では療養手当
ての中に含めて給付をさせて頂いているという事ですので、その部分をどうにかっていう事になるとや
っぱり療養手当てをどうするかっていう問題になってくるかと思っております。この場でただちにご回
答できるような問題ではございませんが、ご意見として受け止めさせて頂きたいと思います。
西田:神奈川労災職業病センターの西田です。戻るんですけども、制度利用アンケートの件なんですが、
これはいつ頃から何回くらいされているのか。あと対象範囲ですね。被認定者という風にあるんですけ
ども、全部されているのかどうか。それから回収状況。さらに集計結果。結果について公表しているの
かどうか。4 点目に、要するに制度改訂をやったと、このアンケートの結果を踏まえてこういう風に制
度を改善しましたというような事が何かあるかどうか。そのあたりわかる範囲で結構なので教えて頂け
ないでしょうか。
澤田:それが次の質問にも関ってきますので、とりあえず休憩を入れるという事にしてますので、その
間に考えて頂いてご回答を頂きたいと思います。川田先生がもう退席されるという事ですので、最後に
何かありますか。
川田:いまお話を伺っていて、療養手当てのところなんですけども、基本的に環境省さんだけなんです
よね。これに関わってるのは。厚労省は関わってないんですよね。
宇田川:厚労省さんは給付金というのが入ってます。

20

伊藤:労災で時効になってしまった方々への給付部分は厚生労働省が。労災の対象にならない方々は環
境省です。
川田:たぶん療養ってところの観点から少し厚労の方にも働きかけるとか、環境だけだと結局、枠が決
められていて出せないというところをもう少し。労災の場合は厚労も関わってきますし、そういったと
ころで交通費っていうのが難しいのであれば先ほどの意見にあったような、手術の際のセカンドオピニ
オンとか。必要なところは必要なものとして環境省じゃないところでも、国としてできる事はあるのか
なと思います。環境省の中だけで難しいというのであれば、できるだけ厚労省にも共同で会議をすると
か、何か持ちかけるとか。そういった形のものができないのかどうかという事も含めて検討して頂いて。
救済法が成立した時から時間が経って明らかになってきてる事なんかも出てきていると思いまして、そ
のためのヒアリングであったり、そのためのアンケートであったりしているわけですので、その成果を
生かしてほしいと思うんです。僕もエイズの方で毎年アンケートを出していますけども、それは出さな
いともらえないと思ってるから出すわけです。そういったものに対して書いても何もないのであれば出
さなくても良いんですよ、はっきり言ってアンケートなんかは。ちゃんと反映してもらうっていう事を
ある意味、国としてやってるわけですので、仕事としてアンケート出して聞いてるわけですので、その
聞いたものをちゃんと反映してほしい。先ほどのヒアリングの話にしてもすごく一生懸命やっているん
ですよ。患者の方は。一生懸命ヒアリングにも、身体をこっちの方に来させるだけでも大変な中を来て
いるという事を理解してほしいですし、アンケートも普通の人が書くのと違うんですね。書くっていう
事自体に大変な労力を使って書いているわけです。アンケートを一生懸命書いている人たちがいるのに、
一生懸命ヒアリングで話をしてもそれが全く反映されないし、どういう動きがあるのかもわからないっ
ていう事では被害者の人たちは被害を受けたと思っているので、担当が替わって前の事だからわからな
いという事ではなくて、前任者からしっかり引き継いでちゃんとやって頂けるようによろしくお願いし
ます。
(休憩)
澤田:それでは始めていきたいと思います。4 の 6 から、担当者の方が来られましたので。続けて 6 と
7 までご回答をお願いします。
渡辺:環境省石綿対策室の室長補佐をしております渡辺と申します。4 の 6 について回答させて頂きま
す。中皮腫自体が皆さんご存知のようになかなか診断が難しい疾病ではあるんですけれども、石綿健康
被害についての専門家である判定小委員会で救済法上、医学的判定上のための意見を聞くという事にな
っておりますので、この小委員会の中でも、もちろん判定において申請された病院のお医者さんの判断
も踏まえてこちらも判定するようにしているんですけども、救済法に則って判定する上では我々が出し
た判定もしくは医療機関からのものが違うケースがあるという事は実際に起こっております。ただ、申
請してくださったお医者さんの判断を否定するというものではなくて、救済法として認定か不認定かと
いう事をどうしても判断せざるを得ませんので専門家の意見を聞いた上で我々は判断しています。②な
んですが、認定申請者への結果の通知について不服審査会からご指摘があったという事は十分重く受け
21

止めております。その指摘を踏まえまして、判定の根拠を詳細に記載するなど改善に努めているところ
でして、今後もより一層わかりやすく、我々としてはどういった議論をしてこういう結論になったんで
すという事をわかりやすくさらに改善をしていきたいと考えています。
日高:アンケートについてご質問を頂いていますのでお答え致します。いま現在、療養中の方につきま
しては年 1 回、5 月の現況届の用紙をお渡しする時に療養の実態などを把握する事を目的としまして制
度利用アンケートを実施しております。こちらの制度利用アンケートっていうのが、先ほど休憩の前に
お話頂いたものでございますけれども、お問い合わせ頂きましたのが制度利用アンケートについていつ
から始めているのかという事でしたが、こちらは制度発足当初からです。回収率は概ね 60 パーセント
から 70 パーセントです。集計結果については公表はしておりません。ただ昨年の救済小委の議論の中
ではこちらの集計結果を資料としてご提供しております。アンケートに答えた事に対して改善を何か図
っているのかという事ですけれども、例えば手引きの内容がわかりづらいですとか、そういったものに
ついては内容を見直しましてよりわかりやすいものを作っていくという事を検討しています。先ほどの
お問い合わせについては以上でよろしいでしょうか。
西田:はい。
日高:制度利用アンケートは療養中の方につきましては年 1 回おこなっております。ご遺族につきまし
ては、現在は施行前の死亡者のご遺族の方、あと未申請死亡者のご遺族の方に対しまして、こちらは申
請から認定までの手続きに関する遺族アンケートというのを実施しております。こちらにつきましても
今回のご意見も踏まえまして、ご遺族の方の実態を把握する方法につきまして環境省とも相談しまして
検討してまいりたいと考えています。それから費用などの設問事項が限定された月を対象としている事
につきましては、アンケートにご回答いただく方の記憶に新しい直近 1 ヶ月の費用などを記入して頂く
という趣旨でございます。ただこちらにつきましても、ご指摘のとおり年間、複数年を通じた実態把握
としては必ずしも十分ではないと考えられますので、こちらにつきましても今後は環境省と一緒に検討
してまいりたいと考えております。
伊藤:5 の②ですが、これは 1968 年(昭和 43)の 9 月の当時、厚生省による公式見解では 2 つござい
まして、1 つが昭和 40 年度の公害調査研究委託費によって取りまとめられた熊本大学医学部水俣病研究
班により編修された「水俣病」というのが 1 つです。もう 1 つが昭和 41 年度の公害調査研究委託費に
より熊本大学、熊本県、水俣市に委託しておこなわれた水俣工場の水銀環境汚染調査の結果によるもの
とされております。③でありますが、尼崎地域におきましては中小含めた複数の石綿関連工場が存在を
しておったという事でありまして、各工場の操業当時の石綿の排出飛散状況が確認できない事や石綿が
さまざまな施設に利用されていた事を考慮すると特定の排出源が一般環境経由で石綿以外の原因であ
ると断定することは困難であると理解しております。また現在のような被害というところについて、こ
の意味について推し量りかねるところはございますが、ご指摘のような被害が出ているところについて
は把握をしていません。また、クボタ以外に考えられる原因企業という事で、原因企業かどうかは定か
ではございませんが、兵庫県によって平成 18 年の 4 月に兵庫県における石綿の健康影響実態調査報告
22

というものが取りまとめられております。これによりますと、昭和 30 年代から 40 年代に尼崎市には 44
の石綿取扱い施設があったとされています。
宇田川:環境省の石綿室の宇田川と言います。6 についてですけれども、公正な議論の担保という件で
お答えさせて頂きます。①なんですけれども、中央環境審議会令というのがありまして、それの 3 条に
よって委員と臨時委員は学識経験者のある者のうちから環境大臣が指名するという形になっておりま
して、あと専門委員という方もいらっしゃるんですけど、専門委員も当該専門の事項に関して学識経験
のあるもののうちから環境大臣が任命するという事になっています。石綿健康被害の判定部会について
もその中身を考えて病理とか臨床とか放射線などの学識経験者から委員として任命されています。委員
には高度な専門性が必要という事になっておりますので、幅広く一般から公募するという事は難しいの
かなと考えております。②のことにつきましても、①と同様の内容になるかと思います。③ですけれど
も、各種委員会には研究費を受領している人がいますという話なんですが、こちらは研究費の目的とか
性質にもよると思うんですけど、仮に企業から研究費を受領しているという事であってもただちに利益
相反になるとは考えておりません。中身としては 1 人で決めるわけではなくて、何人もの先生方に集ま
ってもらって中身を検討する事になっております。④ですが、パブリックコメントについてはあまり意
味がないというお話なんですけれども、これも行政手続法という法律がありまして、それの 39 条でパ
ブリックコメントについては行政機関が命令等を定めようとする場合に具体的かつ明確な内容の案を
あらかじめ公示し、広く一般の意見を聴くというのが趣旨になっています。具体的かつ明確な成案を得
る前に随時、意見募集するという事はかえって国民に混乱を招くという事があって適当ではないのかな
と考えております。
澤田:すみません、何が混乱を招くと。
宇田川:随時、明確な成案を得る前に随時、意見募集する事はかえって混乱を招くという事が考えられ
るのかなと。⑤なんですけれども、中環審の運営方針についてなんですけれども、会議の円滑かつ平穏
な進行を確保する観点から制限が認められており、動画配信については各委員の公正・中立的な立場を
損なう可能性がある事から傍聴者が実施する事は認められていないという事です。同じ内容から環境省
として、動画配信をおこなう事も難しいと考えております。現状としては個人情報を扱う場合を除いて
は、会議は公開でやっております。議事録も公開されておりますので、公開性としては担保されている
と考えています。
澤田:7 についてはホームページに公表しているという以上の情報は何かありますか。それが無ければ
後で。
渡辺:7 に関しましては、皆さんご存知のように 2 月の 23 日に公表いたしまして、2 月の 27 日にはホ
ームページにアップされたかと思います。今回の不手際に関しまして多大なご迷惑をおかけしました事
をこの場を借りてお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。

23

澤田:それでは質問をお受けしたいと思います。
西田:先ほどの制度利用アンケートなんですが、資料提供したってどこに?小委員会に?入手できる
の?
澤田:ホームページから。
西田:はい。それで手引き等をわかりやすいものにしたっていうのは、問 7 のアンケートの中だと思う
んですけども、その他にもいくつかあるんだろうと思うんですが、今日はせっかく患者さん来られて非
常に負担になると。このアンケートがね。そこをぜひ持ち帰って頂いて検討して頂きますかね。毎年こ
れを患者さんたちがやるのは大変負担なので、もう少し簡略化できないのか、あるいは毎年同じものを
使ってるの?
日高:重なる部分もございますけれども。
西田:こういう意見が今日は出ましたので。あまりにも詳しすぎて書くのだけでも何時間もかかってし
まいますよね。それはぜひ改善をしてほしいという事を最後に要請しておきます。
日高:問の多さですとか、内容でございますね。持ち帰りまして今後の参考にさせて頂きます。
澤田:アンケートの改善については、皆さんの総意だと思いますが、私たちに話を持ちかけて頂ければ、
こうしたらどうですかというご提案は私たちも責任を持ってしなければいけない立場だと私は思って
いますので、ご意見を聞かせてほしいという話を私どもの方にもお寄せ頂きたいと思いますのでよろし
くお願い致します。
日高:はい。その時には環境省さんと相談いたしまして。
澤田:よろしくお願いします。飯田さんありそうですけど、飯田さんの前に何か言っておきたいという
方は。
小林:患者と家族の会の小林と言います。私からお尋ねしたいことがあるんですが、その前に私の立場
をちょっと説明させてもらいます。父を一昨年、中皮腫で亡くしました。中皮腫だとわかるのが亡くな
る直前だったもんで、すぐに申請をしたんですがその後すぐに亡くなってしまいました。機構に申請を
しましたら結果は中皮腫とは認められないというような回答が来まして、ちょっと驚きました。でもそ
の時、さらに詳しく調べたいので病院へ資料を請求するのを委任してくれるかという書面が付いており
まして、それによって機構がさらに資料を取り寄せて、それを分析をして頂いたようです。半年ほどし
まして結果、認定を受ける事ができました。遺族への特別弔慰金ですか、これも請求しようと思って色々
と読んでいると同一生計であるという事が条件のようで、そのとき父はもう弱っておりましたんで私が
24

住むマンションの別の部屋を借りて、そこに住まわしていたんですけども。同一生計かと言うと、うー
んと困ったんですが、機構に電話で相談しましたところ、難しいかもしれないけれども民生委員の方の
証明をもらって一応は申請をしてもらえますかという事で。申請したら結果、それも認められたという
事で。私がいま申し上げたいのは機構としては患者側の立場に立って何とか認められたいと、そういう
気持ちで接してもらっているなという事を個人的に感じました。その時に思ったのが、民主党が政権を
取った時だったんですよね。非常に力もあり、勢いもあり、その事が機構の運営に関係してるんかなぁ
と思ったもんで、そこを質問させて頂きたいと思います。その民主党もだんだん力が落ちてきておりま
して、それによって我々に対する姿勢が変わってきてもらっちゃ困るんですが、その辺も合わせてお聞
かせください。
澤田:せっかくですので、機構と環境省さんの方にも政権の勢いによってできる事とできない事が変わ
ってくるのか聞いてみましょう。
日高:機構としてはありがたいお言葉を頂戴いたしまして、ありがとうございます。政権によって機構
の対応が少し変化があるのでしょうかという事なんですけども、そういった事はまったくございません。
本当にいつも同じ気持ちでやっております。医学的なところは機構としては致し方ないという事は当然
あるんですけども、指定疾病であるかどうかという事の判定につきましては医学的判定ですのでできな
いんですけど、その他の部分につきましてはご相談頂ければアドバイスと言っては変なんですけど、こ
ういったところで証明をもらえるんではないんですかとか、そういったところでなるべく幅広く救済に
つなげていけたらなぁという気持ちでさせて頂いております。今後も民主党さんどうなるかわかりませ
んけれども、機構としては立場は変えません。
伊藤:申し上げるまでもございませんけれども、環境省としても同様でして、その政権によらず立法府
において制定して頂いた法に基づいて我々は公正に救済をしていくのが仕事でありますので政権の状
況によって救済の状況が変わるという事は全くございません。
小林:ありがとうございました。心強いお言葉を聞きまして安心しました。機構としては一生懸命、患
者の身になってやって頂いていると思います。でも、その上の行政と言いますか、法律と言いますか、
そこの範疇でしか動けないのが事実なんでやっぱり我々が申し上げているように法の部分、制度の部分
の改正をぜひともやって頂きたいという事をお願いして終わりたいと思います。ありがとうございまし
た。
平地:患者と家族の会尼崎支部の平地と申します。4 の 6 の①のところなんですけれども、うちの夫は
ちょうど救済法ができた時の一番乗りで申請したものなんですけれども、実は環境省から 1 回目の封筒
を頂きました時に中皮腫らしからぬ、中皮腫らしさが認められないとか。もう何年か前なんでもう忘れ
ましたけれども。本人が憤慨しまして、ちゃんと県立病院の先生が中皮腫やいうて、手術までして何が
中皮腫らしからぬやと。こっちでちゃんと先生に診てもらってるのに。そりゃあ環境省の立場もあるや
ろうけれども、患者の気持ちをえぐるような事務的な表現が書かれてあって、ずいぶん怒ってたのを私
25

は思い出してます。きっとそれ以降、表現なんかも緩和されたと、ずいぶん改善されたと思いますけれ
ども、たぶんその時は病理検査か何かが抜けてたんだと思います。いま小林さんおっしゃったように検
査が足りないので、もう 1 つやって頂くようなそういう状態になって、結果として 3 月に申請して 11
月にようやく石綿手帳を頂いた事を覚えています。患者さんの気持ちになって、事務的な事は重々わか
るんですけども、その文書を受け取った患者さんの気持ちになって傷の付かないような表現を考えて頂
ければ非常にうれしく思います。お願い致します。
澤田:他の方で、患者さんご遺族の方で遠慮せずに。とりあえず無ければ、飯田さん。
飯田:さっきのアンケートの事なんですけどね。実際、患者さんの置かれている実態をできる限り丁寧
に知ろうと。それを施策に反映させようという真面目な意図でされているアンケートであれば私はたぶ
ん患者さんは書くんじゃないかなぁと思うんですね。例えば療養生活の中でご苦労されている事やお悩
みになっている事はありませんか、という質問について簡単な例示ですね。このような事を訴えておら
れる方がいますとかね。誘導されるとだいたい次々と出てくるものですよね。だから書きやすいように
少し工夫をして頂ければ、私はこれは内容的には必要な事じゃないかなと個人的には思いました。
澤田:飯田さん、今ので関連で良いですか?
飯田:はい。
澤田:利用アンケートについて環境省の 2 次答申ではおおむね、これで満足してる人が多いよという答
申がされたわけですけども、保全機構としてもそのような認識なんですか。実際にアンケートを見て、
集計しているお立場として。
日高:はい、同じでございます。
澤田:おおむねね今の制度で患者さんたちが満足しているというご認識だったのか、今日の話も踏まえ
て、ちょっと漏れてる人はこれではちょっと不十分じゃないかという人がいるという事もご理解頂けた
らうれしいなと思ったんですけれども。
日高:なんていうんでしょうかね。大変、生活っていうんでしょうかね、お困りであるっていう事は認
識はしております。私どもも色んな資料を拝見しますと、大変小さいお子さんを残されて亡くなられた
方なども拝見しまして、お気の毒な事だなっていうのは個人的にはとても思うんですね。担当者として
それは考えております。ただ、だからといって制度としてどうかっていう事になるとまた別になるんで
すけども、機構の職員として個人個人は本当にお困りだって事はわかっております。
澤田:お気持ちは十分に汲みたいと思います。ありがとうございます。

26

飯田:これね、小委員会の中でおおむね満足されているという、このアンケートを使っておおむね満足
されてるから変える必要がないという事になったわけですよね。読ませて頂くと。だけど今おっしゃっ
た小さい子どもさんを抱えておられる方とか、文字通り家族の中の働き頭になっているようなケースだ
とか、色んなケースがあるわけですね。若くて発症する人っていうのはそんなに多くはないですから。
全体として見たら満足した人が多いと答えられるかもしれませんよね。そういう形で丸め込む事が良い
のかどうかっていう話なんです。先ほどのクボタの問題ですね。これは尼崎に来て頂いた時も同じよう
な事を繰り返し話をしてるんであんまり本当は言いたくないんだけれども、要するに尼崎であれだけの
被害があっても因果関係を特定する事は困難と考えておりますと。こういう事ですよね。そうすると、
いやぁ本当に振り返ってみると孤立無縁の闘いをしてきたのかなぁと返って思ってしまうんですけど
もね。じゃあクボタって何で払ってるんやと。払ってる人の勝手だから我々の関知するところではあり
ませんという事なのか、あるいは国が因果関係もはっきりしないと言ってるのに何で出過ぎた事をする
んだという事になるのかね。クボタが救済金という形で支払いを周辺の被害者にしているという事につ
いてどういう考えをお持ちですか。
伊藤:クボタが当時、17 年だったでしょうか。救済の、お見舞いの規定を作った時におっしゃっている
事だと認識してますが、クボタから飛散をした可能性が否定できないという事と社会的責任として支払
いをするという風におしゃっていたかと。一部はうる覚えですが、そのようにクボタはおっしゃってい
たんじゃないかと思ってます。
飯田:いや、書いてある事がどうだったかというのを聞いたんじゃないんですよ。それは私もそのとお
り読んでいるから。そうではなくて、今クボタが現に 80 億くらいになるんですかね、支払いを周辺の
被害者に対してしている事についてあなた方が因果関係を特定する事が尼崎ではできないんだとおし
ゃっるんだったら普通に考えるとおかしいでしょう。石綿対策の根本になってる対策室が因果関係は特
定できないと言ってますよと。もし株主総会でクボタが株主の方から追及されたらどうなります?国で
すら因果関係がはっきりしないと言ってるような事に何でそんな大量のお金を使うんだと。株主に還元
もしないで。いい加減にしろっていう事になったらどうなるんですか。だからクボタが払っている事に
ついて、どういう見解を持ってられるかっていう事を聞きたいんですよ。
澤田:今のと合わせてお伺いしたいんですが、②とも関わるんですが、水俣病の場合は政府が原因企業
がチッソだと公式見解として発表したわけです。水俣病も十何年かけて医学論争があって原因企業がわ
からない、いやチッソじゃないかもしれないとか、アミン説だとか色んなのが出てきて。政府として責
任を持って加害企業はここですと認定したわけですけども、それについて水俣病ができてアスベストが
できないという理由がよくわからないんです。水俣病との関係においてなぜアスベストはこういう事を
しないで今わからない、わからないって言って放置されているのかなぁという思いも合わせてお伺いし
たいんですけれども。
伊藤:クボタがなぜお金を支払っているのかっていう事につきましては、それは先ほど申し上げたとお
り、あのような考えでお支払いになっているんだろうなと。私どもの見解を述べるものではございませ
27

んが、そのようにお考えになってお支払いになっているんだろうなと思っています。それから水俣につ
きましては水俣の原因は当時、どのような原因だったかわからないという状況の中でおそらく調査をさ
れたんだろうなと思いますけれども、アスベストは石綿が原因だったという事がわかっているというそ
のような状況の違いというのはあって、一概に水俣の調査のあり方と比較するのはむずかしのかなと思
っております。
飯田:たまたまクボタのケースですね、患者と家族の会や安全センターがあってクボタと交渉をして、
相手が納得して一定の解決を見てるわけですよね。これこういう団体がないとみんな環境省に言いにい
くじゃないですか。石綿の被害者が周辺でたくさん出てるんだけども、クボタに話をして助けてもらえ
ませんかと。そしたらあなたの答えは、尼崎は石綿を取り扱っていた企業が多かったので因果関係を特
定する事はできませんから、あいだに入って話をする事は不可能ですと、こう答えられるわけですよね。
環境省ってそういう所なのかなと思いつつ、やっぱりそういう所やったんかなとも思うんやけどもね。
どうします実際に助けを求められたら。
伊藤:そこは尼崎を含め、この石綿の被害っていうのは全国ほかの地域にも及んでいるっていう状況の
中で、いかに労災で救えないっていう方々をどう広くあまねく救済するのかっていう事でこの制度がス
タートしたものだと思ってまして、そういった時にじゃあ国がどうするか、あるいは事業者がどうする
か、あるいは地方自治体まで含めてどうするかっていう制度のあり方の設計の中で国も負担をして救済
のために関わるし、事業者からも負担してもらうっていう広く社会全体で救っていこうという事でこの
制度が成り立っているものだと思っています。
飯田:クボタと被害者の側の合意というのは石綿救済法が対外的に発表された後に発表されてるんです
よ。私の記憶では。それは推定ですけれども、国の方は国の出す制度に比べて国の出す制度が非常に貧
弱な制度だと感じられるような事を先にされるとややこしいと。クボタにすればおそらく出過ぎた事を
した場合に後々、国に睨まれるかもしれないと思った可能性があります。だから私は変な話だけども、
やっぱり国民の税金で皆さん飯を食ってるわけだからね、困った国民のためには少しは力になろうと思
って色々とやって頂く。特に環境問題について。そういう部署で役職についている人たちじゃないかな
という風に思っているわけです。だけど振り返ってみて、特に今日もそうなんですけれども、因果関係
を特定する事はできないとブスッと言われると、これを大きくあちこちで宣伝された場合にどういう問
題が起こるのかなという事を考えるとさっき言ったのは本当に実感で、わけもわからず孤立無縁の事を
してきたのかなという気持ちに本当になるんですね。というのは今日来られている中に距離が遠いため
にクボタが補償していない人がいるんですよ。青野さんなんですけどね。1 キロまでは補償してると。
1.5 キロまでは状況をみて判断しますという事で実際上はほとんど補償をしています。しかし 1.5 キロ
を越えたところですね。土地勘がないとちょっとわかりにくいのであれですけれども、住宅の密集地な
んかがあってそれなりの人数の被害者がいるんですけれども、そっから先は補償できない。国が何か見
解を出せば別だけれど、みたいな事なんです。だけどその国の見解を聞いたらますます範囲が狭まって
いく可能性の方が強いですよね。邪魔をしているんやないかとしか思えないんよね。なんでそこまで。
44 あるっていう評価がちょっと私も 1 つ 1 つ確かめてないんですけどもね。
例えば大気汚染を見たらね、
28

44 どころじゃないですよね。硫黄酸化物を出していた企業なんてのは全てですよ。全てあるから因果関
係が特定できないから補償できないっていう風にはならなかったでしょう。もともと吸ったものにクボ
タと石綿に書いてあれば別ですよ。書いてないんだから。2 軒の工場があって、1 軒が 1000 出して、1
件が 1 出していたと。どっちが原因だという事になれば、ましてや毒性が高いものであれば、普通の市
民感覚で考えることですよ。例えば国が、クボタが石綿を飛散させていた可能性は相当程度あると思う
けれども、それがどこまで影響を及ぼしたかについては今のところ判断できないとかね。このくらいに
言われていたらまだ議論していく余地があるんですよ。ごめんなさい、1 人でぶつぶつ言っても仕方な
いんでね。
澤田:確認だけしたいんですけども、水俣病の政府発表をしたのは熊大研究班の医学研究者のグループ
の発表を利用したわけですよね。尼崎のクボタの問題についても車谷・熊谷調査というものがあって、
影響についての研究結果が出ている。別に水俣病も政府がやったわけではなくて研究班として、研究者
がやったものですからね。それを利用して、なぜアスベストは利用できないのか、政府の見解に使えな
いのか。その違いは何なんでしょうか。
伊藤:当時の昭和 40 年代におこなわれた方が水俣の担当の方から回答をもらったものでして、その当
時にどのような研究の経緯があったかという事を全て把握した上で申し上げるわけではありませんけ
れども、水俣の方では公害という扱いでいわゆる公健法の補償の制度で救済しようとしたという事情と、
一方でアスベストの問題のように因果関係を問わずに法律を社会全体で負担をしようという中で作ろ
うとしたというところの制度上の扱いの違い等で水俣と石綿を同じように比較するのは難しいところ
があるかなと思います。
澤田:いやいや、研究報告としての研究をなぜ水俣病は利用して、アスベストは研究があるのにそれを
政府の見解に利用しないのかを聞いているんです。
伊藤:研究とは言いながらも、どうも公害研究調査委託費という事で研究費を使ってやられた研究では
ないかなと思います。
澤田:じゃあ国からお金をもらってない研究者がやった研究は、国としては研究としては認めないと。
そういう事なんですか。お金の出所によって、自腹で研究して成果が出ても、それは研究じゃないと。
伊藤:そこはどうなんでしょうか。一般論としてはないのかなと思ってます。ケースバイケースのとこ
ろがあるかもしれません。ちょっと明確な回答はできませんので控えさせて頂きます。
澤田:という疑問も出てきてしまうので、ぜひその辺の矛盾を解消して頂ける努力をしていただきたい
と思います。古嶋さんと、青野さん、お話が出ましたので、古嶋さんからお願いします。
古嶋:私もね、娘は尼崎に 1 年半も住んどったんです。赤ちゃんのときに。それで 1 年半経って明石に
29

行ったんですけどね、もうその時すでに胸膜に入ってました。アスベストが。それでね、私は思うんで
す。アスベストで中皮腫とかになった人は、いま国が裁判なんか起こされてるけど。少し、5000 本かな
んか足らんからどうたらこうたら言うて国の方が言うてます。そんな事をせんと、中皮腫で無くなった
人は皆、認めてあげる事はできませんか。私、娘はね、尼崎の環境ばく露の形になってるんです。クボ
タの近くいうても、この範囲がちょっと離れていましたもんで、そやさかい娘が持っていくところがな
いんです。でも結局、死んだ娘もかわいそうです。48 で死にましたから。孫がかわいそうなんですはっ
きり言いますけど。だからもっと国の方が力を入れて、アスベストで亡くなった人、中皮腫で亡くなっ
た人はもっと国の方からどなたも国の方から免除するように力を入れてもらえませんか。それをお願い
したいんです私は。お願いします。
青野:尼崎患者と家族の会の青野です。私の場合は全部、主人が中皮腫で 50 歳で亡くなりました。商
売をしていたんですけど、それもやめる事になりまして、治療の方に専念をし、ちょうど申請をした当
初は肺がんで認定が下りなかったんですけども再度、自分から生検手術をしてほしいという事で生検手
術をしました。それで中皮腫と認定されて色んな治療をしながら、その間に療養費等の支給を受けまし
て、その間はありがたかったです本当に。治療費、病院に行くこと、交通費いろんな事に関して不安だ
った分、少しでも助けてもらったっていう部分で感謝してました。でも今度、主人が亡くなりました。
亡くなった時点で今度、私は職業を失いました。主人が亡くなるまでは積み立ててたっていうか、自分
たちの持ち金でとりあえずやりくりをしながら生活をしてきました。でも主人がいなくなった分、何も
救済金もなければ医療費もない、何もない時点での生活が始まります。クボタの件もそうですけども、
年金も無ければ自分だけで生きていかなければ駄目です。でもこの歳になって正社員で働くことを受け
入れる所はないと思います。だからパートで働きながら自分の生活を一生懸命してますけども、以前の
ような生活ができるかっていうたら、全くできません。引越しをしたりとかして、持ち家ではないので
家賃を払いながらパートで働いて生活ができるかっていったら、年金の対象者でもありませんし生活は
すごく苦しいです。それでクボタの方とうちは、ちょうど 1.5 から 2 キロの間に住んでましたので対象
外なんですね。先ほどもここに上がってましたように、遺族年金の問題に関しても先ほどこれは困難で
すっていう一言で流されてしまった事にすごく苛立ちを感じました。先ほどから何回も労災の件とか公
害の事に関しまして、遺族年金とかそういう所で検討する余地はないんですかって散々、皆さんがご意
見を言っていたにも関わらず、その項目になった途端に患者を救うための石綿救済法なんであって、残
された者に対する救済法ではないので、ここに関しては余地がありませんいうような発言をされたと思
います。そうじゃなくって、やっぱり先にそういう話をこちらの方から提言してるんであるので、そこ
をもう少し考えて、もうちょっと話をもっていけるように検討しますとか、そういう意見も頂きました
とかとかいう事で受け止めてほしかったなというのが私の意見です。ですから、せっかくこういう患者
と遺族の気持ちを言ってるので、それを汲み上げて頂きたい、考えて頂きたい。よろしくお願いします。
以上です。
飯田:今日は北島さんが来られているんですけども。クボタの真ん前に郵政省の官舎があったんです。
そこはたくさんの被害者が既に出てるんですけど。

30

北島:北島です。クボタのそばで、クボタからは救済して頂いたんですけどその後、やはり子どもを育
てていくうちにストレスがたまったんですね。難病指定を受けて去年まで、腸をとらなきゃいけないか
なっていうあれまでしたんです。そういう家族の苦労も認めて頂きたいです。腸を取らなくて良いよう
に治療も見つかりましたけど、もう一生治らない病気だって言われています。そういう家族の苦労は組
んで、色々と検討して頂きたいと思います。
澤田:私のヒアリングした経験では、やはり看病で精神的にまいってしまったご遺族の方もおられます
ので、今のお話のような事もご考慮頂ければと思います。他の方で関連であればという方があればお願
いしたいんですけれども。
飯田:ちょっとだけね。たまたま昨日、日本ガラスっていう尼崎に工場があるんですけどね。そこの労
災の事で 3 人目の方の相談に一緒に仕事してる者が行ったんですけども、その時に向こうの担当者の方
が労災認定されている先の 2 人もクボタの近くにずっと住んでた人なので、本当はクボタだと思ってる
っていう事をおっしゃったんです。だからクボタの周りは実は労災認定患者も集中してるんですよ。で
すから、ある人はクボタの周りにはいっぱいアスベストの工場があったから認定患者がたくさん出たん
だと。労災認定が多いと言うかもしれないし、ある人はクボタがあったから普通ほかのところでパッキ
ンを扱ったぐらいでアスベストの病気になるはずないのにそんな人まで全部なってしまっているんだ
という風になるわけです。どっちが正しいかっていうのは少しきちんと調べたら一目瞭然でわかる事だ
と思うんですけどね。それから北島さんのように、工場の前に住んでいた所ですでに 4 人も中皮腫で亡
くなっていると。同じ郵政省の会社の中で。それからプラークのある人がたくさんいる。それからリス
ク調査をされている方を町内別に分けてデータを出す。あれは良い事だと思うんですけれどもね。そう
するとクボタの直近の長洲東通りの 1 丁目になるのかな。70 パーセントの人がプラークがあるわけです
よ。こういう事実を見ても因果関係を特定する事が困難だっていうことは、どうしたら言えるのかなと。
もしあるとすれば因果関係が特定できるっていう議論で徹底していくと、いま労災保険から全ての企業
にお金を支払うように言ってるんだけども、支払わなくなるかもしれないと。そのくらいの心配がある
かもしれませんよね。全体から取ろうと思ったら、個別の因果関係にあんまり踏み込まない方がいいと
いう事かもしれない。だけどわかってるもの。誰が見たってわかってるものをわからないというのは詐
欺ですよ。以上です。
澤田:今のも合わせて、青野さんからももうちょっと根性を見せてほしいというか、意思ですよね。意
思を示してほしいというのがありましたけれども。伊藤さん、代表してお願いできますでしょうか。
伊藤:青野さんですか。私どもの説明が言葉不足で不愉快な思いをさせてしまっていたらお詫びを申し
上げます。申し訳ありませんでした。それで複数の方から若い方がお亡くなりになってお孫さんだけが
残されて深い悲しみにいらっしゃるというお話もお伺いしましたし、ご主人を亡くされて生活に大変苦
労されていると伺いました。なかなかお耳に良い言葉だけをご説明申し上げるわけにもいかないところ
もありまして、制度的にできるところできないところを今日は快くない事も色々とご説明させて頂いた
かと思います。青野さんはじめ、北島さん、ご苦労を色々と伺いましたので深く受け止めさせて頂きま
31

す。
澤田:こういった議論を継続して、私たちもしっかり責任を持つべきところは持って協力して新しいも
のを作っていければと思いますのでよろしくお願いします。他に関連はありますか。ちょっと 6 の質問
を手短にお願いしたいんですけども、6 の①です。高度な専門性がいるから駄目なんですという回答だ
ったんですけども。私のとなりにいる小菅さんも患者さんの実態、あるいはご遺族の実態を知っている
という意味において高度な専門化だと思うんですけども、患者さんやご遺族は専門家ではないというご
趣旨でしょうか。
宇田川:学識経験者のある者のあるうちからという事になっておりまして、患者さんの方が中身はたぶ
んよくご存知なんだと思うんです。そういう事もありまして、古谷先生とかにも出席して頂いているも
のだと思うんです。救済の小委員会ではですね。
澤田:②にも関連しますけど。だから患者さんとかご遺族はどうなんですかというお話を聞いているん
ですけども。学識っていうのは、学識っていうのは患者さんから得るものも結構多いものですから。こ
ういう会を作れば他の患者さんの体験等も聞いて、みなさん 1 人ひとり物事を考えていきますので。患
者さんはそういう議論には参加できないというお考えなんですか。
宇田川:患者さんが直接委員になるという、
澤田:いや遺族でも結構ですけども。
宇田川:遺族の方もそうですけれども、患者さんが直接参加して意見を言うという・・・。
澤田:ただ障害者制度改革推進会議は障害を持っていらっしゃる患者さん自身が参加して意見を述べて、
宇田川:はい。そういう制度もあるという事でちょっと調べさせて頂いたんですけれども、その制度は
障害者制度改革推進本部というのがありまして、その下に障害者制度改革推進会議というのがあるそう
です。その中に障害者の福祉に関する事業に従事するもの、学識経験者等という位置づけでそういう会
議を開いているそうです。
澤田:「等」ですよね?
宇田川:はい、等です。
澤田:等というのは別に学識というのは、何を持って学識と判断されているわけですか。
宇田川:学識という形で、
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澤田:国立大学、東京大学を出ている人だけが学識なんでしょうか。大学を出ていない人は学識がない
という事なんでしょうか。高卒では駄目?
宇田川:そこはそういう風に決まった事ではないかと思いますけれども。
澤田:決まっていないのならば、もう続けませんけれどもしっかりそういった観点で私は疑問を持って
いますので、ぜひ今後は検討して頂ければと思います。特に救済小委員会という、救済制度の枠組みを
決めるものに対して古嶋さんを適当に捕まえてきて意見を言わせるだけ言わせて、あとは御用学者だけ
に議論させて何も変えないという事は今後いっさいやめてください。また、④ですけども随時、意見募
集をすると混乱を招くと。じゃあ原子力大綱はずーっと意見募集してるんですけども、議論が混乱して
いるという事なんでしょうか。
宇田川:混乱を招くという表現があまり良くないのかもしれませんけれども、
澤田:いや、もっと言えばですよ。委員が何人もいるのに、意見をどんどん言えばそれで混乱するって
いう言い方にも取れるんですよ。複数から意見が来るから混乱するっていう言い方に聞こえるわけです。
宇田川:パブリックコメントの制度としては広く一般に意見を聴くというのが趣旨ですので、中身がわ
かってからご提示してそれに対して意見を聞くものだと考えております。
澤田:ただ議論をしている途中で意見が一般の方から寄せられればそれを委員の先生もそれを見て、考
えが変わったり、反映されたりするわけですので、これは前回の小委員会を踏まえて言ってるわけです
けども、方向性が決まってからパブリックコメントを集めて、適当に意見を集めて、集めました、やり
ました、じゃあこれでいきますねって。何もパブリックコメントを反映させないようなやり方はやめて
くださいと。そのような趣旨でこのような事を書いてますので、それも改善してください。これは強く
要請しておきます。最後の⑤ですけれども、各委員の公正・中立性を担保するために動画配信はできな
いと。じゃあ傍聴者が入っていて、公正・中立が担保できているのになぜ動画配信が入ったら公正・中
立が担保できないんでしょうか。
宇田川:傍聴者の方は内容として傍聴して頂くという形で入って頂いています。会議の公開という事で
傍聴して頂いているわけですけれども、写真の撮影とかビデオの撮影とかそういうのをやる事になると
報道機関の方も当然、頭取りだけで退出して頂いているわけです。
澤田:じゃあ今、原子力の関係でおこなわれている原子力損害賠償紛争審査会は動画配信もマスコミ、
取りたい人はどんどん取ってくださいという姿勢でやってますけども、あれはまさしく公正・中立さが
担保されていないという受け止めをしますけどもよろしいでしょうか。環境省さんとして、文科省の原
子力紛争審査会は公正・中立さが担保されていないと考えているんですか。
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宇田川:その会議自体は直接出たことがないので、すいません申し訳ないのですが。
澤田:もう続けませんけれども、そういう疑問がどんどん湧いてきますので、できない理由を探すのは
もうやめてください。できない理由はもう探さないでください。どうすればできるか。役所の色んな障
害があると思いますけれども、他の省庁と都合の良いときだけ横並びでやってますからという言い方は
もうしないでください。他がやってるなら環境省さんもやってください。それは厚労省にも強く言って
ます。そのように要請しておきますのでよろしくお願い致します。そうしましたら 8、9、10、11 まで
回答を頂きたいと思いますのでよろしくお願いします。
渡辺:それでは 8 につきまして回答致します。データベース、中皮腫登録に関しましてのご質問なんで
すけれども。中皮腫は予後の悪い疾患ではございますけれども、データを集めて治療内容がどうだった
のか。それから生存期間がどうなのかという事をデータベース化致しまして、診断・治療法の開発に役
立てていく事は大変重要であると認識しております。2 次答申におきましてもがん登録制度を参考にし
つつ救済制度の中で環境再生保全機構に集まる治療内容や生存期間の情報を活用しながら調査・研究を
おこない、その結果を広く認定患者や医療機関に対し情報提供をする事について検討していくとされて
おります。今どういった取り組みがあるかという事なんですけれども、この提言を踏まえまして、今の
ところ内部で検討をしていますという事ではあるんですけれども、一番中皮腫のデータと致しましては
環境再生保全機構、それから労災の方と 2 つの大きな柱があろうかと思いますが、私どもと致しまして
は環境再生保全機構のデータが基本になろうかと考えておりますし、医療機関の先生方にもどのような
形で協力して頂くか。そしてより精度の高いデータを集めることができるのか、継続性を保つにはどう
したら良いのか、そういったところを考えています。
宇田川:9 についてですけれども、労災の紛れ込みという事で原因について中環審の答申でも指摘され
ていますとおり、労災保険制度について知らないとか、知ってはいるが窓口の申し込みを躊躇する方が
おられるという事が考えられております。対応としては作業従事歴のある申請者等については申請者本
人に労災保険制度について説明して申請を促すのみならず、個人情報の取り扱いに留意しつつ機構から
労災保険窓口への直接連絡をするという事を検討すべきであるということも中環審の答申で言われて
いるところです。その対応について既に厚生労働省さんの方と事務的に調整をしているところでして、
労災と石綿救済法の統一のリーフレットを作成して、連携強化に努めているところです。
渡辺:10 です。厚生労働省が 2 月 14 日に開催されております検討会で、石綿ばく露作業従事期間のみ
の基準など労災における石綿による肺がんの新たな認定基準を示す報告書が了承されたと。翌日のニュ
ースにもなっておりましたけれども、私どもも拝見しております。石綿救済法において厚労省での見直
しがどのように反映されるのか、検討されるのかという事につきましては石綿救済法では胸部 X 線によ
る画像所見、それから肺内石綿小体等の指標など医学的な所見を中心として客観的に判定することとさ
せて頂いております。今回の見直しに関しまして、ばく露の部分については先ほど来から議論になって
おりますが、救済法の制度として労災のようになかなかばく露の状況を確認する事が困難であるという
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前提でやっている反面、医学的にはしっかりみていきましょうとさせて頂いておりますので、肺がんの
見直しについてもばく露の方がすぐに救済制度の方にもという話はすぐには難しいかと思いますけれ
ども、医学的にプラークをどう判断するかという点等につきましては小委員会の中でも議論していきた
いと考えております。
胡桃沢:廃棄物リサイクル対策部産業廃棄物課の胡桃沢と申します。あと水・大気環境局大気環境課の
栗林の 2 人でご説明申し上げます。11 の被災地のアスベスト問題でございます。被災地におけますアス
ベスト対策につきましては環境省においては震災直後からアスベストの飛散防止対策、被災した住民の
方の不安解消を含むアスベストのばく露防止対策、大気濃度調査によるアスベストの飛散・ばく露防止
対策の確認と結果のフィードバックという 3 つの柱を設けて取り組んでまいりました。アスベストの飛
散防止につきましては、すでに震災前から継続して平常時における準備から災害発生後の応急措置、中
間処理、最終処分に至るまでの災害時における石綿の飛散防止にかかる工程等を記載しました災害時に
おける石綿飛散防止にかかる取り扱いマニュアルというものの普及・啓発活動を図っています。また 9
月にはがれき処理が本格化する事も含め災害廃棄物中の石綿含有廃棄物等の飛散防止措置・処理等につ
いて改めて取りまとめまして関係自治体に情報提供をおこなっております。具体的には建築物等の解体
前にアスベストの有無を調査する必要性があること、保管・収集・運搬・処分時においてアスベストの
飛散防止のための必要な措置等を講ずること。さらに分別が困難で、アスベストが混入している恐れが
ある場合には、石綿含有廃棄物として取り扱うことなどについて示しています。特に建築物等の解体工
事につきましてはアスベストの飛散の恐れがあるという事で、11 月 28 日に施行文書ということで建築
物等の解体工事に係る発注時における石綿飛散防止対策の徹底についてを関係自治体に出しておりま
す。その中身としましては、解体工事の請負業者に対しまして非飛散性の石綿含有廃棄物の除去をする
時に散水をするとか、手ばらしでおこなうとかといったような除去作業における集じん・排気装置の維
持・管理を徹底させる事について依頼した内容でございます。また、12 月 15 日には事務連絡を出して
おります。東日本大震災により被災した建築物等の解体工事に係るアスベスト対策の徹底についてとい
うものでございまして、これは自治体が発注する解体工事の仕様書等においてきちんと請負者に対して
解体工事前におけるアスベスト有無の調査、それから安全衛生管理、適切な処理等についてきちんと記
載をしてくださいと。それから発注者が調査の結果を必ず確認して建築物にアスベストが使用されてい
る場合は現場での施行状況も確認するといった適切な措置を講ずることについてお願いをしています。
さらに 12 月には実際に被災地の方でございますが、仙台会場、福島会場に赴きまして関係自治体の方々
に対しまして、建築物等の解体現場における石綿含有廃棄物等の分別等について詳細に説明致しました。
加えて、先月の 21 日から 22 日、それと昨日でございますけれども、建築物等の解体に伴うアスベスト
の飛散防止をさらに徹底させる事を目的としてということで、対象を今まで自治体とかが多かったわけ
なんですが、解体の請負業者を県の協力を得て集まって頂きまして、実際に講師を派遣して講習会を実
施しています。詳細を申し上げますと、2 月 21 日から 22 日にかけて岩手県の大船渡市それから大槌町、
山田町、宮古市の 4 会場。昨日は宮城県の石巻市で講習会を実施しました。
栗林:一方、被災されました住民の方の不安解消を含みますアスベストのばく露防止につきましては、
アスベストに関する正しい状況を提供することが重要だと認識しておりまして、ホームページあるいは
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チラシを自治体さん等を通じて配布して頂く等によって防じんマスクの正しい着用方法を含みますア
スベスト対策に関する情報提供をおこなってきているところでございます。また全国から被災地にボラ
ンティアの方が多数入ってきている状況でございますから、アスベストを含む粉じんのばく露防止対策
に関しまして被災地におけます周知徹底を被災自治体の方に依頼したほか、全国の自治体、旅行業協会
さんにお願いしまして被災地にこれから入る予定のボランティアの方に対して防じんマスクの持参等
を徹底して頂くように注意喚起をお願いしたところです。それから被災地におけるアスベストの大気濃
度調査というのを環境省でも継続してやっておりまして、昨年末までに延べ 346 地点で実施しておりま
す。今後も調査を継続して実施する事としておりまして、これまでの調査の結果からは一部の建築物の
アスベストを除去している工事現場におきまして、これは周辺への影響は確認されなかったんですけれ
ども、建屋内、建屋の近くでアスベストが飛散したという事例が確認されております。それ以外は大き
な問題は確認されていないという状況です。項目 11 にありますように、ニュースで取り上げていない
という部分につきましては、環境省としましてはアスベストが飛散された事が確認された事案につきま
しては速やかに公表しておりまして、これまで 4 つの事例を公表しております。それもただ紙をプレス
にあげるだけではなくって直接、報道機関の方に説明しています。また大気濃度調査も全ての調査結果、
それからアスベストの飛散防止・ばく露防止対策を実施してきているんですけれども、実施状況につき
ましては適宜、専門家によります東日本大震災アスベスト対策合同会議をこれまで 5 回開催しておりま
すけれども、これも公開の場で報告しまして調査結果の評価、講ずべき飛散防止対策・ばく露防止対策
につきましてアドバイスを頂いています。一部のメディアでは放送しています。今後とも被災地におけ
ます対策を推進していきたいと思っております。
澤田:そうしましたら被災地のアスベスト問題は置いておいて、8 から 10 について肺がんの動きが慌し
くなっておりますのでその点についてご意見がある方はお願いします。
片岡:肺がんですけど、前回の対話の時に厚生労働省の動きを見てからやりますというお話でしたが、
今のお話を聞く限りにおいてはばく露状況を入れた肺がんの見直しはせんと。するつもりはないんだと
聞こえたんですけど、そうですか。
渡辺:いますぐする、しないというお答えはなかなか難しいところではありますけれども、先ほどご説
明致しましたのは、救済法の中で労災によりばく露状況を確認するっていうのがなかなか難しい、
片岡:だからね、ちょっといいですわ。同じ事を繰り返さないでください。要するにばく露要件を入れ
た肺がん基準にするのかしないのかという方向性を持っているのかどうかですわ。そんな事はこの前の
会議の時からわかっとることなんで。そういう風な方向性を含めて検討を開始するスケジュールを示し
てくれとここに書いてあるのに、スケジュールの事はいっさい言わんわけでしょう。1 年もおかれてま
すからね。スケジュール決めてないんですか。決めてるんでしょう?
大坪:遅れてまいりました石綿室の補佐をしております大坪です。先ほどお話がありましたこれですけ
れども、厚労省の方の基準が変わったんですけれど、それの基になってるものは環境省の研究事業でも
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ありまして、廣島先生ですとか、由佐先生とかが入られた研究報告です。それが年度末に上がってまい
りますので、まずはそれを見させて頂いて。厚労の中でも一部出ておりますけれど、それを見て今まで
には一義的にはばく露歴を求める事が患者さんの負担になるという説明をしていたんですけれど、そこ
がもし本当にプラークだけで何かわかるといったような所見が 1 対 1 で繊維数と相関するというような
話が科学的に証明できるような事があれば検討課題になるかと思いますので、研究報告をみてから。
片岡:大坪さんね、それはつまり議事録をお読みになっていない。
大坪:いやいや、読んでおりますけど、うちの方の研究報告ですので、
片岡:ちょっと待ってください。研究報告いうのはもう上がってくる、上がってこないで、データはも
う厚労省の検討会議には提出をされているので、上がるも上がらないもなくて、それはわかっとるわけ
ですわ。ばく露歴関係なしでいけるんじゃないかっちゅう話は土台無理があるっちゅう話を散々、厚労
省の検討会で話が出て我々の方からも意見を出し、専門家からも意見書が上がりっていう。そこまでは
ご覧になってないでしょう?まさにあなたが今いわれている事が問題だという事が散々議論になって、
それでばく露要件を入れた認定基準をその前にしながら、新たな高濃度ばく露についてだけはやるって
いう話ですから。プラークだけで決めるっていうのは。そういうものでしかないんだと。そのデータは。
そういう風にしか認定基準では使えないという結論ですよ。にも関わらずまたプラークだけでやるっち
ゅう話をするっちゅう事は厚労省でやったケンかをもう 1 回やらないけんいう話なんでね。それはもう
勘弁してもらいたいと。宣戦布告するんやったら別に構いませんけどね。
大坪:いやいや、そういうわけではないです。
片岡:違うんでしょう。だから、戦争してるわけじゃないんで、いかに救済するかっていう話をしてて、
そのばく露要件の問題はお互いの共通認識であって。で、認定基準を作るときに廣島データや由佐デー
タいうたらまた歴史の歯車が戻るわけですよ。ばく露調査は環境省は苦手だから、もうレントゲンとフ
ィルム診てやらしてくれっちゅういうたら、ばく露要件入れなかったら認定要件と違うじゃないかっち
ゅう話をまたね、二重基準を作ることはやめてくれと。これ約束してくださいよ、もう。これは現場の
皆さんの判断やと思いますよ。政治判断ではなくて。約束してください。耳疑ったんです今。さっきの
話は。
大坪:現場の検討スケジュールどうのこうのというところまではお話できる状況にはないんですけど、
そういったご意見を頂いているのも承知しておりますし、厚労の検討会にも○○として出ておりますの
で、そのへんの科学的なデータっていうのも踏まえて、
片岡:いや、もうはっきり労災準拠でやると。ばく露歴のある人は。いうだけの事ですよ。厚生労働省
はすったもんだして認定基準作って、その中には廣島先生らのデータもとりあえず入れてあげたわけで
すよ。できたんやからそれでやってくれんと、また検討会を作って 1 年ぐらい揉んで、年度末まで待っ
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てくださいいう話がもう見えてますからね、今の話だったら。24 年度末まで待ってくださいという話が
いまのお話で見えてますのでね。ちょっと待てよそれはと。
大坪:24 年度と申し上げたわけじゃないんですけどね。廣島班の 23 年度の報告があがってまいります
ので、それは厚労の検討会でもエビデンスとして使ったものですけど、それを見ながら次の小委員会の
検討事項にするかどうかっていう事は検討させて頂きます。
片岡:出発点は森永検討会の報告書と新認定基準じゃないですか。出発点は。廣島・由佐報告じゃない
ですよ。出発点は森永検討会の報告書と。なんでか言うと、その廣島報告を踏まえてます。踏まえた報
告書ですから。つまり上位にあるわけですよ。現在の医学的知見の状況も踏まえて結論を出して、その
上で認定基準を作ったんですからそこがスタートラインではないでしょうか。
大坪:廣島先生のデータだけをどうのこうのじゃないんですけど。一般環境ばく露の話と労災の方のば
く露歴のわかっている人たちのものと救済制度の趣旨ってものが必ずしも一致ではないのでそこは。た
だ科学的にばく露歴を見なくてもそれだけでサイエンスのエビデンスがあれば本数と相関してるって
いうデータがとても貴重なデータだと思っていますので、そこは十分検討していかなければいけないと
思っています。
澤田:大坪さんがいないときから法律の性格と実態が合っていないという話をしてきたので、もうその
話はいいんですけども。
実際に 1 人親方の方が環境の方に紛れ込んだときにばく露状況を調査しないで、
肺がんの方の場合は切捨てでいいですよ、という事なんでしょうか。
大坪:そこがうちの制度の中でも問題だっていう事は認識はしてますので、必ずしも労働者以外のとこ
ろを救ってるだけの法律だっていう認識をしてるわけではないので当然、証明できない一般環境ばく露
の方たちはうちで救うという趣旨で始まっていることもわかっていますので、そこは検討しないと言っ
てるわけではなくて十分に検討課題になるという認識をしていますので、スケジュールは示せないなが
らも、報告書を見ながら検討させて頂きたいと。
片岡:年度越えたら早々に検討会かなんかを招集されるつもりなんですね?
大坪:認定基準は既存の小委員会ですとか、そのような新たな検討会を立ち上げるかどうかは別としま
しても、既存の中でも検討はできるという風に思ってますし、その中でまた下にワーキングを作るとか、
そういう事まではまだ考えていないんですけれど。
片岡:考えてくれないと。だって、それはさっさと考えてくれんと。
大坪:ただちに作らなければならないかってところもまずはうちの方で既存の持っている委員会の中で
検討してからだと思ってますので。
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片岡:でも判定要件はちゃんとホームページに掲載せなあかんわけでしょう?判定要件ですよ。肺がん
の認定要件、石綿肺の判定要件は紙に書いてちゃんとホームページに掲載するわけですから。一定の手
間を経なあかんわけじゃないですか。それはいつから始めるんですか?
大坪:繰り返しですけど、うちの方の報告書を見て、それを踏まえて既存の判断基準を変える小委員会
の中でやっていくか、その中で 1 つまたぶらさげるかと。そういった事を念頭に報告書を見て検討した
いと思います。
澤田:肺がんについては関連で斎藤さんとかはよろしいですか。他の方は?片岡さんもよろしいですか、
もう?
片岡:一点だけ言えば、工場の近くで、周辺環境の中で今まで肺がんを認定していなかった人の中に厚
生労働省のプラークだけを見たら石綿肺がんとみて良いんだという要件に該当する人がいると思いま
すよ。そういう人のためには廣島先生の報告は生きるんだと思うんで、これは誰が見ても明らかですか
らね。そういう意味の事があるないを含めてさっさとやってくれっちゅう事ですわ。なんでか言うと今
まで不認定にしてきとるからですよ。過去の対象疾病に該当しないといって不認定通知を出した人が今
回、環境省が肺がんの基準を少し変えて、ばく露要件も根本的に改めて、新たに設定したときに再申請
してきたらそれは真摯に対応するんですか。不認定通知を出して一旦は駄目ですよと言うとるのがある
じゃないですか。認定基準を大きく変えて、石綿肺もそうだと思うんですけど、再申請してきたという
のは新たな申請として審査し直していくんですね?
大坪:新たな証拠があればもう一度、手をあげるって事はできる制度になっていますけどね。
片岡:いや、石綿肺だって認定疾病にはなっていないですよって不認定にした例があるはずですよ。そ
れは新たに石綿肺でもう一回、申請してくださいって通知をして認定させたんじゃないんですか。せん
かったんですか。救済の趣旨からいうたらさせなあかんですよね。不十分な認定基準のときに認定でき
ませんでしたと。今から見ればですよ。そやけども後の知見に基づいてきちっと認定基準を作りました
と。だからあなたを認定しますよというのが救済法の趣旨だと僕は思うんですけども。そのように肺が
んの事をやってくれるんですかっていう事の質問です。
大坪:そこらへんは色んな救済制度、石綿被害の救済制度すべて享持しているかっていうと、ちょっと
そこは今ただちにお答えできないんですけれど。まあ制度の周知は、
片岡:いや他のところがどないしとるかいうよりも、この 7 年間のアスベスト問題の激変の中で法律を
めぐる環境いうのは大きく変わってきとるわけですよね。わかってきた事もある。その中で認定基準を
改めるっていう事は特殊・具体的なんですよ。石綿問題に。だから他の制度がどうなってるかっていう
よりも、環境省がどないするかという事が大事なんであって。それを見て他の制度が変えるっていうの
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はわかりますが、まずは救済の主体たる環境省の方針を示して頂きたいという事です。どうなんですか。
石綿肺の時は遡及してやったと思いましたけど。やったでしょう?
日高:石綿肺とびまん性胸膜肥厚が指定疾病に追加された際には、それまで指定疾病でなかったという
事で不認定通知を差し上げた方につきまして、指定疾病が追加されましたという事を個別にご案内させ
て頂いております。
片岡:それで不認定になった人が申請してきて、認定をしたケースは少なくないですね?
日高:はい。数件ございます。改めて石綿肺かびまん性胸膜肥厚かという事を審査して頂きまして、そ
れで認定につながっている件もございます。
澤田:という経過もありますので、ぜひ肺がんについてもご検討を前向きにお願いします。中皮腫登録
制度については具体的には何もやっていないという事なんでしょうか。
渡辺:2 次答申にも書いていますようにがん登録制度を参考にしつつという事もありまして、がん対策
室からがん登録制度がどうなってますかという照会をしたり、機構で持ってるデータがどの様な状況で
どのようなデータを集められているのかとか、担当者レベルで協議をしている段階です。
澤田:具体的に検討会を立ち上げるとかいう目途とかは立ててますか。
渡辺:どこまで具体的にというと難しい部分もありますが参考までに申し上げますと平成 24 年度に何
らかの専門家の方々にも入って頂いて、検討会という形になるのか、それとも研究班という形を取るの
か未定ですけれども、そのデータをどうすれば十分有効に活用できるのかという観点について専門家に
も意見を伺って、データとしてはどうなのかというものをやっていきたいと思ってます。
片岡:これはぜひそうして頂きたいんですが、石綿小委員会の悪い前例を踏襲する事なく、中皮腫登録
制度については検討委員会を立ち上げるとなれば被害者の代表と我々が推薦する専門家の代表 2 名を必
ず入れてください。
渡辺:わかりました。今日ここでそうしましょうというお約束は難しいとしても、ご意見を頂いた事は
お聞きしましたので。繰り返しになりますけれども、検討会という形なのか、班という形なのかわかり
ませんが、被害者の代表の方とか推薦された方を入れてほしいというご意見は賜りました。
片岡:理由を 30 秒で言うと、中皮腫登録制度を提起した事と紛れ込み対策のことは我々の頭の中では
完全にリンクをしている。その事はご理解は頂けてますかね?要するに中皮腫登録制度については治療
を良くしていくための制度だという事をおしゃってますが、もちろんその事は当然そうなんですが、こ
の中皮腫の問題についてはばく露状況の問題もありますのでばく露要因調査と絡めむ問題が非常に大
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きくて、我々の現場ではばく露把握が非常に不十分で労災になってないケースを家族の会なんかの調査
によって労災にもう 1 回するというケースが後が絶たないんですよ。それは環境省の方に紛れ込んでい
るやつを労災にやり変えるケースが後を絶たんというわけですよ。あなた方と厚労省の仕事を我々がや
っておると、一部。という事なんです。これは中皮腫についてはできる。しかしそれにはばく露歴調査
についてちゃんと知識と経験を有する者を入れなければならないという事なんですよ。登録制度の中に
は。それは医師と現場で経験の豊富なものがこれについては意見を言わせて頂きたいと。噛まして頂き
たいという趣旨です。
澤田:意見募集等も合わせて。だから私がさっき言ったように、意見募集を常時してくれとか、そうい
う事にも関連してきますので今の要請と合わせて前向きに検討をして頂ければと思います。他の方でこ
の三点についてはよろしいでしょうか。被災地の事でどなたか。じゃあ永倉さんに。
永倉:アスベストセンターの永倉です。被災地のアスベスト問題には色々と取り組んで頂いているとい
う事でご報告頂きました。私たちも石巻を中心に 1 次調査、2 次調査を踏まえて 3 月の 20 日に地元での
リスクコミュニケーションを図るシンポジウムなどの開催を準備してるところです。全体として申し上
げると、やはり被災地の自治体の人たちのアスベストに対する認識はまだまだ不十分であると思ってい
ます。具体的な事で申し上げれば、これは厚労省にも申し上げたんですが、波型スレート板の程度の良
いものを再利用している実態がある事も含めて、労働安全衛生法上違反のような事も実態としてはおこ
なわれているようだという事があります。アスベストの除去工事等での漏れ事故等も頻発している。そ
れも同じような業者がやっているという実態があるようですので、そのあたりの事は先ほどのお話をよ
り強化した形で今後とも対策を進めて頂きたいと思います。我々の方としても被災地のアスベスト調査
については今後も続けていきながら、できれば情報を共有しながらできることを一緒にやっていくと考
えていきたいと思っています。
澤田:それではよろしいですか。これだけは最後に言わせといてくれと。いいですか。継続して今後も
持ちたいと思っていますし、昨年 8 月から石綿対策室も一新しまして、前の部屋とはかなり違って非常
に前向きに、そしてこちらの意を汲んでくれています。この間いろいろと皆さんも厳しい事を、私も厳
しい事を言いましたけれども、個人的には非常に一生懸命取り組んでくださっていると思っていますの
で、こういった場を提起的に持ってより良い制度にしていきたいと思っていますので今後ともよろしく
お願いします。特に伊藤さんには尼崎にも足を運んで頂きましたので、ぜひ今後とも期待をしておりま
すのでよろしくお願い致します。最後に、古川会長代行から総括的なお言葉を頂いてしめたいと思いま
すのでよろしくお願いします。
古川:今日は本当にお忙しい中をありがとうございました。そして遠くからたくさん参加して頂いた尼
崎の皆さん方はじめ本当にご苦労様です。今日のこの時間を、本当に長時間でしたけどとても活発な意
見・要望が出て、不満もいっぱいあるんですけど、中には前向きなご意見を伺うこともできました。澤
田さんたちのご尽力のおかげでこうした場が持てた事をとても感謝しております。最後に、病身にむち
を打って参加して頂いた波多野さん。本当に今日はご苦労様でした。挨拶をさせて頂いたんですけど、
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波多野さん最後に一言、しめてください。
波多野:特に頭が働きませんので、失礼な言い方しかできなかったかと思うんですが、私がそちらの立
場にいたら同じ事を言ったかもしれませんという思いと、死ぬときにエンマさんに舌を抜かれないよう
に恥じないで生きようと思う。そのどちらかなというと、たぶん後者だと思いたいんです。住みよい日
本にしたい、してほしいです。よろしくお願いします。
古川:ありがとうございました。本当に今日はありがとうございました。これを契機にまた私たち頑張
ってまいります。そして最後に。本当に最後なんですけど、先ほどから要望のあった次回の小委員会の
メンバーには必ず私たちの被害者と推薦する専門の方を入れてください。よろしくお願いします。
澤田:本日の懇談の場はこれで終了とさせて頂きます。どうもありがとうございました。

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