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写真の展示空間を読む

写真史講義

写真の展示空間を読む

ギャラリーや美術館のような展示空間で、写真を見せる方法 の中には、プリントを額装して壁面に掛けたり、プリ

ントを直接壁面に貼り付けたりするような方法だけではなく、プロジェクターを使ってスライドを壁面に投 影した

り、写真を用いて制作された立体物を設置したりするような方法もあります。

美術館の歴史/展示の歴史

キャビネ・ド・キュリオジテ(蒐集陳列室)

–ルネサンス、大航海時代に裕福な王侯貴族が世界各地で蒐集した珍品、名画を収蔵する施設

近代的ミュージアムの誕生

‒フランス革命直後の 1793 年に、パリ市内に共和国美術館(ルーヴル美術館の前身)が開館

展示の合理化(19 世紀から第一次世界大戦前後まで)

展示の目的と方法(民族博物館・博覧会)

–ジオラマ

–ケースの使用

–照明効果

写真展の変遷 写真の黎明期から 1950 年代まで

 写真協会(職業団体)

 写真サロン(アマチュア写真家団体)

 リトル・ギャラリーズ・オブ・フォトセセッション(291 ギャラリー)

 アルヴィン・ラングトン・コバーン(フォトグラヴュールと台紙)

 ニューヨーク近代美術館 写真部門

現代美術の中での写真の位置づけ

芸術作品のあり方への問いかけ

 ジョセフ・コスース

 一つの、そして三つの椅子(1965)

 ロバート・スミッソン

 「スパイラル・ジェッティ」(1970)

 ユタ州ソルトレイクで制作された幅 4,5 メートル、長さ 450 メートルの螺旋形の突堤。

 ウォルター・デ・マリア

 ライトニング・フィールド (1977)

シェリー・レヴィン
写真の展示空間を読む
写真史講義

 《無題》シリーズ(1981)

 巨匠写真家(ウォーカー・エヴァンズ、エドワード・ウェストンなど)の作品を「剽窃」

立体作品としての写真/写真による大型作品

 ロバート・ハイネケン

 写真を貼った立体作品

 ルイス・ボルツ

 ヴィデオのスチールなどを組み合わせた大型作品

 田原桂一

 石やガラスなどの素材を用いた立体作品

 ジェフ・ウォール

 広告用のライトボックスを使用・絵画からの引用

インスタレーション・アートの展開 /蒐集と展示

流用・額縁の役割・照明効果

 クリスチャン・ボルタンスキー

 アネット・メサジェ

 クリスチャン・マークレイ

写真を見ることへの問いかけ

 ケン・ラム 《Mirror Works》(1998)

 ギャラリーの中に設置された鏡の縁に、スナップ写真が差し挟まれている。写真を見

ようとすると自分自身の姿が鏡の中に写るだけではなく、鏡越しに別の鏡や別の鑑賞

者が写り、鏡の中の空間が増幅する。

 フレッド・ウィルソン 《H RR R and H PE》(1999)

 JDC に収蔵されている写真のアーカイヴを元に制作されたインスタレーション・作品。

写真にオーヴァーマットを被せることによって、一部分だけを切り取っている。写真

を収蔵し、公開することや、その写真を見ることによって得られる知識や理解とはど

のようなものなのか、ということを内省させるような作品。