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KFCT-PCSM Fellowship Program                   ver 0.

4 (2009/9/15改訂)

KFCT プライマリ・ケア スポーツ医学 フェローシッププログラム
The Kameda Family Clinic Tateyama Primary Care Sports Medicine Fellowship Program
(KFCT-PCSM Fellowship Program)

Program co-director :  大内 洋  鉄蕉会  亀田スポーツ医科学センター


                   岡田 唯男 鉄蕉会 亀田ファミリークリニック館山 (KFCT)

【はじめに】
プライマリケアスポーツ医学(PCSM)とはスポーツや運動に関連する疾患や障害の予防,診断と,
非観血的治療に関する分野です.スポーツ医学は急性期の治療に加えて,予防やリハビリテーションにも
重点が置かれます.運動は健康づくりにおいて非常に重要な基礎をなす要素であり,競技レベルにあるア
スリートだけではなく,健康を維持するための運動,治療としての運動も含め,小児から高齢者まで,筋
骨格的の問題だけでなく,循環器,呼吸器を中心とした内科,栄養,心理,女性器疾患などを含む横断的
かつ包括的にとらえたアプローチを必要とする領域です.ですから,年齢,性別,臓器を問わず全般的に
診療する家庭医療はスポーツ医学に関わる医師の基礎として非常に親和性が高いのです.それらの基本的
な概念や能力は家庭医療・プライマリケア領域の基本トレーニング(いわゆる後期研修)でカバーされる
のですが,一般的な家庭医療の研修を受けた家庭医は,筋骨格系を中心とした診療に苦手意識を持つこと
も多いとされています.ですから,1−2年間のPCSMに特化したトレーニングを更に積むことで,この
領域を得意分野とし,differentiated family physician / GPwSI: General Practitioner with Special
Interestと呼ばれる,同職種に対しコンサルタントとして機能できるレベルを目指します.

【一期生のコメント】
池尻好聰医師  「この9月からスポーツ医学の専門研修を始めました.手術を行わないスポーツ医学研修
で,筋骨格系の問題はもちろんのこと,その他スポーツに関する様々な問題に幅広く対応できるようにな
りたいと思います.プライマリ・ケアスポーツ医学は日本ではまだ未開拓な分野ですが,それだけにやり
がいを感じます.興味のある方は是非ご連絡ください.お待ちしています.」

【一般目標】
プライマリケアスポーツ医学(PCSM)に精通したプライマリ・ケア医/家庭医として自立し,その他のプラ
イマリケア医に対してコンサルタントとして独り立ちする基礎を作ることが出来る

【個別目標】
• プライマリ・ケアに関連した運動や競技に関連する医学的な問題について幅広い知識を実践レベル
で利用できる
• 急性・慢性のスポーツ,運動関連障害・疾病の予防,診断,非観血的治療が効率よく実践できる.
• ヘルスプロモーションにおける運動の役割について説明できる
• 地域/チームドクターとしてサイドライン/フィールドマネジメントに関する必要な知識と技術を実
践できる
• PCSMに関連した文献の定期的な吟味とアップデートが出来る
• PCSMに関連した研究プロジェクト,学会発表,執筆が出来る
• 専門医への適切な紹介のタイミングと方法を判断,説明できる
• 技術に関してほぼ確実に習得できるもの:関節、筋骨格系の超音波診断、関節穿刺(診断/治
療)、 固定(スプリント,ブレースなど)、フィールド/サイドラインマネジメント
• 研修修了時には日本医師会認定スポーツ医,もしくは日本体育協会認定スポーツ医の取得を目指し
ます

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【プログラムの内容】
米国の追加認定資格試験(CAQ: Certificate of Added Qualification)の出題領域に沿うことを目指す

様々な領域の大項目(代表的なもの)
• 筋骨格系に関する問題
• 筋骨格系の疾患と障害(診断,治療/首、肩、肘、手、指、腰、股関節、膝、足)
• 解剖とバイオメカニクス
• 身体診察(Evidence Based, LRを含めての理解)
• 画像診断(単純レントゲン,エコー,CT, MRIなど)
• 関節穿刺(診断,治療)
• 固定(スプリント,ブレースなど),装具など
• 競技種目各論(競技種目特定の問題)
• リハビリテーション
• スポーツ/Fitness/Health Promotionに関する問題
• 運動生理学,運動処方,様々なアスリート(年齢別,妊婦,慢性疾患を持つアスリート,
障害者と運動など)
• トレーニング(高地関連疾患: high altitude illness)を含む
• サプリメント,ドーピング、薬物
• 栄養,水分
• 脳しんとう
• 熱中症
• Return to play(急性障害後のプレーへの復帰可否の判断)
• 運動に伴う筋骨格系以外の疾患(皮膚,感染症,耳鼻科,眼科、歯科、婦人科など)
• 運動心理学
• チームドクターとしての参加許可,大会前診察(Pre-participation Physical)
• サイドライン/フィールドマネジメント(現場での応急処置と判断)

【プログラムの概要とその実施方略】
• スポーツ外来
◦ KFCTスポーツ外来      (週2回,午後+夕方):KFCTで行うスポーツ外来.スポーツ
整形外科指導医とともに診療.
◦ 亀田総合病院 スポーツ医学科 外来(週1日 2コマ):鴨川のスポーツ外来を担当.
◦ KFCT, スポーツ医科学センターともに多くのリハビリテーション治療師(PT,OT,ST)がい
る広いリハビリスペースと隣接しており、治療の中心となるリハビリテーションについても
数多くの実践を通して学ぶことができます.
• ローテーション(研修日)              :週1日(2コマ)の他科ローテ.
• 地域スポーツ研修/スポーツ研究         :週0.5日(1コマ).
        ・地域スポーツ研修とは主に部活動見学を通して運動解析,障害管理・予防を学ぶ.
        ・スポーツ研究とは,スポーツ外来の運営管理や統計処理,その他研究・学習時間.
• 帯同 :指導医と共に実際の競技,大会などに出向き,サイドライン/フィールドマネジメントの実
際を学ぶ.
• 集中週間 (concentrated learning):必要に応じて必要な能力を集中的に学ぶ1週間を数回確保す

• 継続外来            :自身の基本診療科(家庭医,内科などジェネラリストとして
の診療スキル維持のために実施.家庭医の場合はKFCTにて)
• 指導 : 学生、初期研修医、後期研修医への外来指導、レクチャー、
ワークショップなどを通じて教える事でさらに学びを深める。

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KFCTにおいての業務は以下を基本業務とする
•家庭医としての予約外来 週2単位程度
•スポーツ外来   週1­2日程度
•外来指導     2週に1回程度
•家庭医療領域、スポーツ医学領域における学究活動、後進の育成、啓発
•院外研修は2週間

研修日,及び集中週間は必要に応じてさらに弱点分野や得意領域をのばすために,放射線科・画像診断部,
リハビリーテーション科,膠原病科,循環器医,栄養室,他のスポーツ医科学センターやスポーツ医での研
修などを選択で実施します.(個別のニーズに応じて相談)

【カンファレンス】
• KFCT スポ外カンファ :外来患者について.専門医(+リハスタッフ)と.
• KFCT PCSMレクチャーシリーズ :KFCTメンバーへのレクチャー
• KFCT スポーツリハビリカンファ :リハスタッフとのスポーツリハカンファ
• Journal Club
• 臨床スポーツ医学会、その他プライマリケア関連学会への参加、発表

【指導医陣】
• 家庭医診療科(KFCT家庭医後期専門研修プログラムと兼任)
◦ 岡田唯男  (家庭医療全般,指導医養成,academic family medicine,リサー
チ,women's health他)
◦ 伊藤かおる (家庭医療全般,思春期,発達障害,women's health他)
◦ 篠原翼  (家庭医療全般,産業衛生,漢方他)
◦ 小宮山学  (家庭医療全般,呼吸器他)
◦ 本山哲也  (家庭医療全般,women's health他)

• スポーツ医学科 (過去の主な治療チーム)
◦ 大内洋  (スキーナショナルチーム,スノーボードナショナルチーム,千葉ロッテマ
リーンズ,BCリーグ信濃グランセローズ(野球),チームアルビレックス(スノーボード
プロチーム),チームJWSC(全日本ウィンタースポーツ専門学校)他)
◦ 後藤達広 (東京Verdy他)
◦ 内田繕博 (IBMラグビー部,横浜ベイスターズ,関東学院大学ラグビー部他)

【館山・南房総のスポーツについて】
その温暖な気候と豊かな自然から,移住してくる人も多く,海に囲まれた半島であることから,内房(東京
湾側)はダイビング,ヨット,シーカヤックなど外房(太平洋側)はサーフィンが盛んで,多くの国内,国
際大会が開かれています.館山はフリーダイビングの神様ジャックマイヨールがしばらく定住したと地とし
ても知られ,フリーダイビングの大会も毎年行われています.1月には,市民フルマラソンである若潮マラ
ソンが開催され,4500人が参加します.また地元の学校では国際武道大学(勝浦市)や選抜高校野球で
最近出場した安房高校(館山市:弓道部,野球部などが強い)等を筆頭にスポーツが盛んです.鴨川では日
本ハムファイターズの冬季キャンプが行われるなど,自身が運動を楽しむにも最適な環境です.

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募集要項

【期間】    4月開始の1−2年間(2年間が望ましい。開始時期も含めて要相談)
【待遇】      卒後5−6年目相当の給与を基準に,希望する研修の内容によって相談をしながら決定す
る.
【参加要件】 
日本家庭医療学会認定プログラム修了(予定).日本プライマリ・ケア学会認定医,専門医取得.  (予
定)またはそれらに相当する経験と能力を有する者.内科医,小児科医,救急医についても採用は考慮され
る.開業前の得意領域確保のための研修希望者も考慮されます.

なお,スポーツ医学領域においてはサイドライン/フィールドマネジメントが重要な領域の一つであるが,そ
の実際は,現実に大会や競技の現場へ多く出向き(帯同と呼ばれる),そこで生じる問題に対応することが
避けられれないが,この多くは週末に実施される.この研修活動に関しては残念ながら自主的な参加に基づ
くものであり,PCSM領域において秀でようとするのであれば,この負担(週末を中心とした積極的な帯
同)をいとわない姿勢が望ましい.
また、日本では前例が少なく、歴史も浅いために、まだ整備されていない部分も多いですから、自らがその
パイオニアとなり、この領域を切り開くという情熱と積極性を期待します。

【提出書類】
1)履歴書(任意の様式。A4 2枚程度。 学会発表,執筆,出版の経験などもあれば含めてください。ま
た、日本家庭医療学会認定プログラム修了、日本プライマリ・ケア学会認定医,専門医取得、日本家庭医療
学会認定専門医などの証明または取得予定、またはそれらに相当する経験と能力についても言及する事)
2)志望理由書(任意の様式。 A4  2枚程度。 これまでのスポーツ医学に関する診療の経験(帯同も含
む)、自身のプレイヤーとしてのスポーツの経験、終了後の展望などについて)
3)推薦状 2通 形式的でないものをお願い致します。

【面接,採用決定】
10−11月頃を予定します.日程については鉄蕉会の理事長およびKFCT-PCSMフェローシップのco-
ディレクター2名との面接が必要なため、日程の調整を早めにとる必要があります。応募書類をそろえる前
に、まず応募の意思表明をして頂き、先に面接日の調整をすすめるようにしてください。

【問い合わせ、応募】
KFCT医局秘書 礒部 isobe.kfctikyoku⃝gmail.com (⃝を@にかえて)まで
件名を「スポーツフェロー応募」としてください。
このプログラムについてご質問などがありましたらお気軽にご相談ください。現在のフェローに直接質問も
可能です。

【参考】
亀田メディカルセンター スポーツ医学科
http://www.kameda.com/medi_services/information.php?d=63
亀田ファミリークリニック館山
http://www.kameda.com/about/facilities/tateyama/index.html
家庭医診療科
http://www.kameda.com/medi_services/information.php?d=24
家庭医後期専門研修プログラム
http://www.kameda-resident.jp/senior/examination/internal/internal07.html

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