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「環境分野」の特性に合わせた

「ベンチャー事業」の仕掛け方

服部 徹
NPO法人アースデイ・エブリデイ 副理事長
NPO法人サステナブル・ソリューションズ 理事
Agenda 環境と経済の好循環の実現に向けて
Sustainable Thinking
2

0. はじめに
1. eco japan cup
2. 「環境」の4つの分野
3. 立場による市場の選択
4. 戦略事例(これからの市場機会)

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


高い未来への危機意識
このまま推移すると「地球」と「人類」は・・・

安心14%
3
科学技術の力で新しい発
明が行われ、地球環境問
題も改善されるので、暮
らしもよくなり安心だろう
3.6% 国際協調などにおける
人々の努力の結果、一定
コントロールを徐々に失 のルールが整備され、結
い、次第に破滅へ向かう
安 果として暮らしが改善さ
だろう 心 れてゆくだろう
32.2% 協調 10.4%

破滅

危険 86% 混乱社会
格差拡大
各地域の政府ごとに環境
管理の努力が行われ、そ
の結果、改善に成功する
地域と失敗する地域に分
環境劣化で貧富の差が かれ、暮らしぶりに差が
拡大するなど、暮らしに強 出るだろう
い統制がかかり全体とし 38.7%
ては苦しむが、最後はな
んとかなるだろう 日本人25-44歳 1030人にインターネット調査 筆者 (2007/12実施)
2つのデカップリングの必要性
4

1.自然からのデカップリング
「生態系サービス」を支える自然の劣化
わたしたちの生存に関わる
2.資源制約からのデカップリング
「鉱物資源」、「エネルギー資源」の枯渇

わかっているけれども、できない。なぜ?
NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21
少ない予算:行政
5

環境省=国家予算の0.3%
弾道ミサイル防衛
行政 システム運用基盤 1580億円
充実・強化
企業 社会保険庁の
オンラインシステム 800億円
の年間保守費
市民
イオングループ
IT投資規模
160億円

WWF
年間予算 115億円

国立公園 114億円
関連事業費

自然保護予算 40億円

(2008年度予算要求ベース)
少ない企業の参画
6

1割の企業が、資金を拠出している
行政

企業 投資家として出資 5.2%

市民 デベロッパ(生物多様性を高めて販売) 3.2%

イノベータ(自然劣化回復技術を開発) 3.6%

スポンサー(出資し、ブランドで見返りを求める) 3.5%

寄付(資金や土地を拠出。見返りを求めない) 10.4%

ボランティア(お金を出さず、市民として参画) 13.3%
日本人経営者(5億円以上7年以内に生物多様性に関わる可能性がある)309名にインターネット調査 筆者(2008/1実施)
参画不足:個人(市民)
7

行政
5%の人が、参画している
企業

市民
ボランティア活動をしている 5.0%

フェアトレード商品を購入 4.2%

環境NPOに所属 1.0%
変革のベクトル
8

現在の企業の あるべきビジョン
環境へのビジョン

Economic Social
Aspects Aspects Economic Social
要修正 Aspects Aspects

Environmental
Aspects
Environmental Aspects

トリプルボトムライン 3視点の活動の統合・標準化
・変革への確信と準備
9

サステイナビリティは、第5次産業(巨大な需要)
需要を変え、供給を変える

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


持続可能社会へのロードマップ仮説
10

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 ・・・・

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


1.環境ビジネスプランコンテスト eco japan cup
11

環境省と三井住友銀行と始めた、
環境ベンチャー育成のためのコンテスト

世の中にないものが、やがて世の中を変えてゆく
添削付ビジネスプランコンテスト
コンセプトは、環境ビジネスのトレーニングジム

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


なぜ、環境ビジネスが失敗したか?(仮説)
12

本質的には、超難しいビジネス分野
代替ビジネス
厳しい利権関係
怖い、現存事業者
規制ビジネス
官庁の硬直性
壊れるビジネスセンス
元々、ベンチャー意識とトレーニングが低いのに・・・
壊れるコスト意識
甘い、助成金
甘い、見積もり
壊れるリスク意識
成果よりもプロセスに満足感
働くこと=奉仕いいこと≠成果を出すこと
いい人づくめのぬるま湯
CASMを超えられない

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


NPO法人 アースデイ・エブリデイ
13

エコのCASM(死の谷)を埋めるための仕掛けを考
える、プロダクション

愛知万博向けのNPOビジネスプランコンテスト企画
環境ビジネスウィメン事務局 2005-06
Eco japan cup 2006 ローンチ
生物多様性アカデミー企画

仮説・検証をたくさんやって
みる

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


当時の必要性
14

環境分野は、「死」の分野

「環境」は、典型的な公共財であるが、十分な
サービスがなされているとはいえない
従来、非市場であった、環境分野を市場化する
ためには、制度改革とともに、新しいサービス
社会の構想ブレストと実践知が必要
一方、エコは一度失敗した分野で資金供給が少な

→ Social Ventureを考える枠組み普及の必要性

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


「エコ」と「地球環境問題」
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2つのソリューションアプローチ
コミュニティアプローチ (エコ) カイゼン型
異文化交流(出会い)によって、
新しい気づきをもたらし、持続可能性をより高める
気づき型(内発)/相互啓発/内的取引(地域通貨的)
内的資本効率(人脈・ネットワーク)を高める
イノベーションアプローチ (地球環境問題)
断絶をもたらす新しいソリューションを提供する
新しい関係と、外的取引
変革型
バリューチェーンを変革する

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


エコ・チャレンジ!2006:応援のネットワーク
◆さまざまな団体が、オリジナル賞を設けることで、応募者にとってシネマコンプレックス
のように魅力的な挑戦の機会の場を作り出し、事業創造の機会を高める。
eco japan cup
アドバイザー
応募者
+ +
サポーター

様々な 提供団体の認知
オリジナル賞 人・アイディアとの
(バラエティー) 出会いの機会

起業前
また次回に + 提供団体 +
つながる
プロトタイピングステージ の活性化

応募者の成長
質の高いビジネスプラン

16
サステイナブル社会 エコビジネス
政策上の位置づけ
関係政策事業 生態系等 地域環境を、地域住民が持続的に保全する仕組みが実現
17

インキュベーション
コミュニティ・ビジネス(エコ・ファーム)の具現化
コミュニティ・ファンド等
環境配慮活性化モデル を活用した
(環境コミュニティ・ビジネスモデル)
環境保全活動促進事業
事業(経済産業省) (環境省)

課題: 新しいビジネスを生み出す、優秀な人材を育成する。

コミュニティ・ビジネスを企画できる「人材(エコ・リーダー)」の育成

「エコ・リーダー」養成プログラム
本プログラム

環境問題改善効果のある
コミュニティ・ビジネスを考え、 オープンコースウェア

企画人材育成
(在職中でも参加
実現するスキル向上の場 可能な、管理職

アジア展開
(大学院/管理職レベル) 2007- 研修)
エコ・リーダー
2006 サステイナブル
養成 MBA
2005 各支援団体 プログラム スクール
セミナ実施 とのネットワーク

環境ビジネスウィメン 「環境カウンセラー」 地域EPO、GEIC 創業・ベンチャー


懇談会の応援 による添削・審査 を窓口とした募集 国民フォーラム
NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21
ベンチャー・オープン2006
期待効果: エコロジー分野のイノベーターを創出する
対象 創業後のベンチャー企業、企業の新規事業、
スペック

中小企業の新連携など
参加費(審査費用) 1万円
応募予定件数 50件
エントリー前アドバイス
環境カウンセラー、中小企業診断士が、相談/アドバイス実施

初年度は、サステイナブル・ベンチャー育成に必要な要素を確認するために、必要な要素を洗い出すこと
を主目的に実施する。
そのため、

検討方式・審査体制等の開発・仮説
対象事業/期待環境効果について 検討方式・審査体制等の開発・仮説
検証のため、「アーリーステージベン
スコープ設定

のスコープを限定しない。 検証のため、件数を50件を上限とする。
チャー限定」とする。

サステイナブル
社会実現

静脈系の充実 動脈系の改善

環境問題解決による 廃棄物、3R産業など 環境保全組込型 既存の事業・製品の


新ビジネス創出 環境産業のイノベーション ビジネスモデル 環境効率改善

18 対象
審査基準例(部分)
19

環境問題解決力(合計10点)

マテリアル&エネルギーパフォーマンスを改善するか?(5点満点)
LCAにわたって、製品・サービスが環境にやさしいか?
1.生態系や環境改善、循環型社会作りに積極的に貢献する性能を持つか?
2.高い省資源性・省エネルギー性を持っているか?
3.長寿命性があるか?,高い修繕性を持っているか?
4.解体容易性・処理・処分の容易性があるか?
5.高い譲渡性(転用性・リサイクル性・再使用可能性)があるか?/廃棄責任が
明確か?

人と社会を変えてゆけるか?(5点満点)
心を豊かにする社会づくりへ貢献するか?
1.独自の自然・環境への哲学を持ち、明確で具体的なビジョンとコミットメントを
示しているか?
2.心の豊かさ、社会の豊かさに貢献するか?
3.ワクワクさせ、周囲を巻き込む、優れたマーケティングメッセージがデザインさ
れているか?
4.環境改善のコストパフォーマンスを数値化・可視化できているか?
5.ステイクホルダーの学習と成長を支える仕掛けを有しているか?
NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21
検討テンプレート
審査視点
・環境ビジネスの設計プロセス(version.0)

環境問題解決力
−ヴィジョン(成し遂げたい成果) ・ポリシー(方針) ・ミッション(使 ・信条(動機)
Ⅰ.目標 命)
環境戦略部分

計測?
−お客様の特定とこの商品による −期待環境目標設定値
-訴求顧客効果 −事業化手法 −対応手法
お客様の変化 □食料自給、□汚染低減、□
・環境効果 □コミュニティ Reuse
Ⅱ.環境価値 資源効率利用、□土壌・水質・
・ギルトフリー □グリーンサービサ Reduce 空気浄化、□生態系保全
・共感 イジング Recycle ※ (場所)の(改善対象)を
・効率化 □エコプロダクツ Refine (数値目標)、削減する。

−お客様への提供シナリオ -ビジネスモデル -経営手法


-商品の提供体制
商品( ) ・サプライヤ □新規事業
Ⅲ.提供価値 価格( ) □連携
・サポート

お客様からの支持
宣伝( ) □経営革新
・7S 等
流通( ) □事業強化
事業計画部分

−商品の仕様 −商品化手法 −適用技術の選択 −技術の筋の良さ


Ⅳ.商品性能 □新規投資(新商品開発) 化学,電気,機械 ・性能
□既存商品力強化 金融,事務,情報 ・安定性
□既存技術の応用 サービス,その他 ・価格

−この商品の競争環境 −優位性の設計 −ポジショニングの選択 −市場の選択


Ⅴ.取引性能 ・ ・ ・
・ ・ ・

具体化能力
−得たい財務効果
−この商品の事業性能 −この商品の持続的発展余地 □本プランの期待財務上の目的
【コスト構造】 【予定財務諸表5ヵ年分】 □財務安定性向上(リスク低減)
Ⅵ.財務性能
【時間収益性】 【事業シナリオ(ボトム)】 □財務成長性向上(成長性向上)
【規模収益性】 □低回転資産効率向上(効率性向上)
20 【事業シナリオ(A∼C)】
□株式市場への好感(新規事業性)
エコプロダクツ展での受賞者の展示 2006/12/14-16

21
2.「環境」の4つの分野
22

「環境」という事業領域はない
公害対策、化学物質管理、廃棄物
管理と技術とマーケティング
省エネルギー、温暖化対策
管理と技術とマーケティング
省資源、リース・リサイクル
管理と技術とマーケティング
生物多様性/新しいスタイルの一次産業
管理と技術とマーケティング

コスト 価値

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


環境ビジネス 事業形態における 分布図(例)
環境保全 自然と人間の共生(IHATOVE)
ビジネス 自動車リサイクル 環境啓蒙・教育
医療(感染性)廃棄物処理
家電リサイクル 森林資源探査・監視 環境コミュニケーション
焼却炉解体ビジネス
食品廃棄物リサイクル 環境対応物流
海洋汚染防止 CO2オフセットボンドビジネス
廃プラスチックリサイクル
バイオセンサー 森林資源探査・監視 環境モニタリング
建築廃材リサイクル
新エネルギー供給ビジネス 環境報告書作成支援
廃棄物発電
太陽熱利用ヒートポンプ CDMビジネス グリーン証書取引
燃料電池
風力発電
ESCO事業
負荷低減 地熱利用ヒートポンプ 省エネルギー管理システム
バイオマス発電 環境汚染賠償保険
ビジネス CO2分離・回収ビジネス CO2排出権取引 LCA支援
屋上・壁面緑化ビジネス
環境ISO認証
環境住宅゙ビジネス 環境アセスメント

埋め立て処分場再生゙ビジネス 環境ファイナンス

土壌浄化ビジネス バイオレメディエーション
各種シエアリングビジネス
河川・湖沼・海洋浄化゙ビジネス
環境調査・分析
環境修復 自然生態系保全(BIOTOPE)
ビジネス

ハードビジネス ソフト・サービズビジネス
23
NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21
市場の特性
24

求められる戦略思考
「環境」とは、効用の名前
現在、無料の「効用」を有償化する試み
どのように「価値」を高めるか?
価値のドライバー(市場化)
規範とルールの設定
宗教の強い地域に有効
話題と巻き込み
アジア(含:日本)など、俗の力が強い地域に有効

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


妥当な需要を予測する
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相手の効果を予測する
環境ビジネスはトップIssue
社会福祉を予測する
SROIの考え方
事業面を評価
社会面の物質性を評価
利用可能な公共政策、ベストプラクティス、ローカルの
値、ステイクホルダーおよび財源への言及

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


3.立場による市場の選択
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ベンチャーの立場から事業を考える
よりどりみどりの市場機会
自社技術をどこの効用に当てはめるのか?
出口の分析、協業の探索
事業者の立場から事業を考える
惑わされず自社のドメインの中での環境性能を極め

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


B,Dを語り、A(→C)領域で儲ける
← 実用化技術の範囲 →

自由な発想・独創的アイデア 事業モデル完成度
事業モデル完成度((低い) 夢への挑戦

B領域 D領域
意表をつくアイデア商品
未来エネルギー・宇宙・ロボット技術etc

高度・先進・
一般・成熟・

新利用技術・新市場開発
(独創的リサイクル・アイデア商品)

新・再生エネルギー・各分野新技術etc

未来技術
完成技術

医療・化学・生物・ナノテク応用技術etc

蓄積された技術製品・長期醸成された
アイデア商品の環境分野への応用
装置等の組み合わせ技術
他業種流用技術etc
A領域 C領域
既存技術の環境への適用 事業モデル完成度
事業モデル完成度((高い) 事業の拡大・強化
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NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21
3.立場による市場の選択
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・NPOの立場から事業を考える
政府・大企業・自治体などのコストセンターのアウト
ソーシングを狙う
研究者の立場から事業を考える
自らの技術のロジスティックを考える

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


地球環境問題解決と環境ビジネス(仮説)

地球環境の課題を解決するプロセスの一部をビジネスが担う
企業
大学 官公庁
/NPO
問題解決上 実施価値 市場成立の 創出される
環境問題解決上の課題 の前提条件 算出 前提条件 市場

自然価値 保全規制
国土,地域環境の保全 保全科学 保全市場
算定 保全投資

環 産業循環チェーンの構築
あるべき姿 遺失価値
補助金 構築市場
の要件 算定

問 科学による リスク価値 解毒市場
題 環境リスク削減施策 リスク解析 算定
リスク規制
代替品市場


効率 適用技術
決 物質,エネルギー効率向上 目標値設定
価値算定 選定
普及市場

自然価値 ステイクホルダー
知財の
による 新規市場
自然価値組込型イノベーション の組込 価値算定 ビジネスプラン 創出
アイディア (市場探索) の承認

※ 産学官の連携が、環境問題の解決を速やかにする 29
※「環境ビジネスの芽」(仮説)

埋もれている新しい環境ビジネスの可能性は、まだたくさんある

問題解決上 実施価値 市場成立の 創出される 想定されるプレイヤー例


環境問題解決上の課題 の前提条件 算出 前提条件 市場 ※ 太字はこれから期待される新事業
建設業者の新規事業展開
自然価値 保全規制
国土,地域環境の保全 保全科学 保全市場 地域コミュニティ構築ビジネス
算定 保全投資
自然保全専門ベンチャー/NPO
あるべき姿 遺失価値 プラント所有業者の新規事業展開
環 産業循環チェーンの構築 補助金 構築市場 大企業のジョイントベンチャー
の要件 算定
境 流通型サービスベンチャー
問 科学による リスク価値 解毒市場 化学系研究機関の新規事業展開
環境リスク削減施策 リスク規制 大企業環境管理部門のスピンオフ
題 リスク解析 算定 代替品市場
産学連携のジョイントベンチャー

効率 適用技術 重工・エネルギー系企業のスピンオフ
決 物質,エネルギー効率向上 目標値設定
価値算定 選定
普及市場
製造業とサービス業のジョイントベンチャー
ステイクホルダー
サービスプラットホームベンチャー
自然価値 知財の
による 新規市場 MOT型のベンチャー
自然価値組込型イノベーション の組込 価値算定 ビジネスプラン 創出
アイディア (市場探索) の承認 サービサイジングのFCベンチャー

30
4.戦略事例(これからの市場機会)
31

生物多様性

テーマこそちがうが、アプローチは同じ
誰がお金を出すか?に着目すれば火は起きる

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


止められない自然劣化

•生態系破綻が深刻化する前に有効策が求められる。
生態系サービス価値は人類の経済価値より大きい
1997年の概算 33兆ドル (およそGDPの2倍)

すすむ世界的枠組みづくり
生物多様性条約、国際自然保護連合、地球環境ファシリティー
止まらない生物多様性崩壊
人口増加と経済発展の圧力
乱開発と乱獲
保全活動の難易度の高さ

地球有史第6の大量絶滅時代 32
世界のビジョン「生物多様性条約(1993.12)」
「2010年までに生物多様性保全損失速度を顕著に減少させる」
33

生物多様性保全損失においての課題を、網羅。
1.政治的/社会的障害
2.制度的、技術的及び能力関連の障害
3.利用可能な知識/情報の不足
4.経済的政策及び財政的資源
5.共働/協力
6.法的な障害∼2010年まで、あと1049日∼
http://www.countdown2010.net/
7.社会・経済的要素
8.自然現象と環境の変化

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


自然劣化の回復への支持
34 自然劣化の回復への支持は強い。
劣化はやむを得ない
・わからない
対策に時間やお金をかけるべき

生物多様性 17.0% 83.0%


の保全

外来生物に
よる撹乱
18.9% 81.1%

里地・里山
の保全
26.7% 73.3%

日本人25-44歳 1030人にインターネット調査 筆者 (2007/12実施)


ソリューションKFSの導出
課題の解決へ向けてのKFSを導出する

35 解決方向性
課題 (what) 制約因子 アプローチ ソリューションKFS
プロセス
情報不足で各地の生態系 生物多様性の データ登録の 誰でも気軽に参加
専門家の人数
現存 の現状がよくわからない 現状の可視化 オープン化 できる登録の仕組み
現状把握
基礎知識を身につけた 学習コンテンツ コンテンツの ワクワクする
更新 市民の情報提供が必要
低い関心
定番化 学ぶ楽しさ
の定番化

知っている専門家を 専門家同士の 少ない専門家 FAQの標準化


既知 短い質問回答時間
探し出せない 広域な連携 間交流の場 とオープン化
自 原因究明
個別分野の専門性 少ない協働 R&D 小さいイノベーション
然 未知 だけでは足りない
領域横断の
の場 の標準化 コストと短い解決時間
専門家連携

応急処置 処置のためのリソース 救急処置隊の 登録関係者数 救援プロセス 小さい修復コストと
化 アサインが急にできない (専門家/市民/企業) の標準化 短い所要時間
動的な組成

保全活動を実施する 案件毎のばら 保全プロセス 安定した業務品質と
回 ヒト 専門家のボリューム不足 水平分業 つきの大きさ のパターン化 小さいオペレーションコスト
復 保全に十分な生息地が 生態系サービス サービスレベル 生態系保守 安定した品質と
根本処置
す モノ 生物に提供されていない レベルの標準化 実現の手段 工法の標準化 小さい開発コスト

る 保全活動に十分な 価値算定方式 出資の需給 出資者視点の 生態系スポンサー


カネ 資金が提供されない の見直し のミスマッチ 価値算定 シップの買いやすさ

個々 事業計画段階における 企画担当者の 定番ケーススタディ ラーニングシステム 良いケーススタディ


生態系への配慮不足 スキルアップ 数 のオープン化 執筆者数の確保
再発防止
現状回復の義務化 ルール設定 関係者の プラクティスに基づく
制度の標準化
共同体 とルールがない (CAP&TRADE) 合意形成 現実な制度提案
実施上の課題と解決例
36

ソリューションを実施し、生物多様性保全の目標の成功につなげ
てゆくためには、以下の3つの課題解決が必要になる。
成果を担保するための課題 解決方向性

システムを分解し、それぞれを
1.事業としての安定性 「ゲーム市場※」から投資回収する。

稼ぎや利便を得られるしくみを提供
2.スケール感の欠如 し、また、言葉の壁を極力排除する。

3.スピード感の欠如 中核プロジェクトをオープン化し、
改良をオープンイノベーションに託
す。

※ ゲームソフトウェア市場規模は、世界で7千億、日本で4千億円 規模のサイズ。
2008/2/3時点

イノベーションロードマップ例
技術成熟度と市場成熟度に合わせ、参入市場を選択する。
37

無市場 市場 成長 成長
黎明期 初期 中期
問題解決品質

再発防止
ファイナンス市場
抜本処置
コモディティ(一次)市場
応急処置
企業スポンサー市場
原因究明
ロングテール活動支援市場
現状把握・
再発防止
ゲーム市場/人材開発市場 (人材育成)

2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


本サンプルの範囲

課題 ソリューションKFS ソリューション 対象者


38 プロセス

現状把握
基礎知識を身につけた ワクワクする 1.2.基礎知識と楽しさを
更新 市民
市民の情報提供が必要 学ぶ楽しさ 提供するデジタルゲーム

自 原因究明

劣 応急処置



復 根本処置

再発防止

NPO法人 アースデイ・エブリデイ 2008/6/21


現状 原因 応急 根本 再発
把握 究明 処置 処置 防止

「ソロモンの指環」(仮称)
‒プラットホーム:DS→PC
39

分野:自然モニタリング超入門
近自然の歳時記 : ∼身近な自然を感じる∼
使い方
平日に、聞き、自分の場所・時間のそばに息づく生きものの情報を
提供する。
休日に、持ち出して、電車の中で、自然との付き合い方を知る。
Outlook Walk around Knowledge

鳥 鳥の鳴き声 鳥の羽 鳥の渡りと塒



時 レ 樹 木の外観 木の葉 木の実
/ ベ
場 ル 花 花の色と香 花と虫 花と実と種

The Ling of
Solomon 2008 動物 動物の鳴き声 行動スポット 食性と糞

※ 原著:「ソロモンの指環∼動物行動学入門」 コンラート・ローレンツ
Digital Games 現状 原因 応急 根本 再発
把握 究明 処置 処置 防止

Wild Survival
‒プラットホーム:Nintendo DS→Wii

40

•分野:なりきり オンラインゲーム
•大自然体感ゲーム : ∼ともかく、生き抜け∼
•生態系の中で食って食われ、自然や生態系の仕組みや守り方を知る
•いきものは、心地よさを感じ喜怒哀楽しながら生きており、人がいきものになりきって世
界を読み替えることで、誰でも感情移入を通して気づきが大きくなる。

•遊び方: 他のプレイヤーを含めた生態系の中で、自らの幸せと
自らの子孫を最大化する。
•実在の生き物で輪廻転生を繰り返し、Welfareポイントを増やす
•生き物の認識世界(人とは大きく違う)で、世界を視る、なりきる

? •シナリオ: ここは沼地。あなたは、サンショウウオ。 さあ冒険が始まる。

種 場 踊って異性への
レ 自分の血を 好感度を上げる
族 所
ベ の の 絶やさないよう
選 選 生存戦略を
ル Fitnessで鍛えて
択 択 組み立てる 体力を上げる
2008/2/3時点
ソリューション仮説の実施組織例

組織スキルと、市場特性に合わせた実施組織を結びつける。
41
実施
ソリューション 対象者 順位 採算性 組織形態 市場特性
プロセス
1.1.生態系の概況を見て
全関係者 3 C
現状把握
現存 誰でも登録できるブラウザ SW開発
1.2.基礎知識と楽しさを
更新 提供するデジタルゲーム
市民 1 A LLC
[合同会社]
2.1. プロの参加者が
既知 競い合うナレッジマネジメント
専門家 4 C
自 原因究明 KM運営
2.2.コンテストで募集と、 多分野の
然 未知 年次表彰で競わせる 専門家
7 C LLC
劣 3.人工知能を使った 市民/企業/
[合同会社]
応急処置 8 B
化 オファーとアサインメント 専門家/行政
を 4.1.水平分業による 多分野の
6 A
回 ヒト プロのパイプライン処理 専門家
4.2.生態系保全を担保する 専門家/ 根本処置
復 根本処置
モノ 定番工法のライブラリ化 企業 9 B 株式会社
す 4.3.スポンサー対象の多様
カネ
行政/企業 5 A
る 化と小口化による資金獲得

5.1.生物多様性保全型
個々 事業を学ぶ学習ゲーム
企業/行政 1 B 再発防止
再発防止 NPO
5.2.生態系保全銀行と
共同体 保険制度の実施
行政 10 C