サプリメントの上手な利用法

○サプリメントとは  日本でサプリメントといえば、一般的に栄養補助食品を指す。英語のダイエタリー・  サプリメント Dietary Supplement を略したもので、良好な健康状態を維持するのに  食事では十分摂取できない栄養素を補う食品である。  ライフスタイルの変化で加工食品を多く摂取することになり、ミネラルが不足したり  栽培方法や土壌の変化で野菜などの栄養価の低下が見られ、食事だけで十分な栄養素  を摂取することが難しくなったこともあり、サプリメントが広く利用されるようになっ  た。

○サプリメントとして何を摂るか  サプリメントは食品なので、特に決まった摂取方法があるわけではない。しかし、適  切かつ効果的な摂取方法はあり、必要とされる栄養素も各人の体質やライフスタイル  で変わってくる。  1.ベース選び   食事で3大栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質)に加えて、ビタミン&ミネラル、   食物線維、6大栄要素をバランスよく摂取することが基本となる。   身体を作るたんぱく質や、生命活動のエネルギーとなる炭水化物(糖質)、脂質は、   ビタミンやミネラルが補酵素として働くことで、初めて身体を作ったり、エネルギー   として利用可能となる。   また、ビタミン、ミネラルは相互に関係して働くので、単一に成分だけで摂っても   効果を期待しにくかったり、低い関連したレベルまでしか働かない場合がある。日   常の健康維持ではマルチビタミン&ミネラルの形で摂取するのが効果的だといえる。

  2.基本サプリメント    [STEP.0] 乳酸菌、食物線維        サプリメントというよりも食事での摂取を心がける。        乳酸菌は腸の機能を高めるためにも、ヨーグルト等を毎日摂取すること        が望ましい。        食物繊維は第6の栄養素と注目され、生活習慣病の予防に欠かせない。        海藻やキノコ類、根菜など食物繊維の多い食品をしっかり摂る。    [STEP.1] マルチビタミン&ミネラル、ビタミン C、ビタミン B 群、ビタミン E        ☆マルチビタミン&ミネラル         ビタミンやミネラルといった微量栄養素が体内で働くためには相互の         協力が必要である。一つの栄養素に偏った摂取をすると他の栄養素が         消費されてしまう場合もある。そこでサプリメントを摂る際は、まず         栄養素を網羅したマルチビタミン&ミネラルを摂取することが推奨さ         れている。        ☆ビタミン C         ビタミン C は水溶性抗酸化物質の代表で、マルチビタミン&ミネラル         の含まれる量では通常不足する。摂取後2∼3時間で体外に排出され         るので、2∼3時間間隔が理想的。        ☆ビタミン B 群         マルチビタミンの B 群の含有量によってはビタミン B 群をさらに加え         る。ストレスの多い生活の人にはオススメ。        ☆ビタミン E         ビタミン E は脂要性の抗酸化物質の代表で、過剰摂取の報告もあるの         で、上限1日 400IU を守る。

  [STEP.2] カルシウム&マグネシウム       加齢とともに低下する骨密度をできるだけ維持するために、カルシウム&       マグネシウム(できればカルシウムの骨への吸収を沈着を高めるビタミン       D+イソブラボン+ボロンが配合されたもの)は、サプリメントとして摂       取したい。   [STEP.3]DHA/EPA       オメガ3系の脂肪酸(油の成分)は海産魚(DHA/EPA)やシソ油(αリ       ノレン酸、体内で DHA/EPA に変化)に多く含まれる脂肪酸である。食事       から目標量を十分に摂取することが難しい栄養素である。       DHA/EPA は血液サラサラ効果や高血圧の予防・改善、コレステロール値       の低下、目や脳の栄養になり、維持・改善に役立つなどの多くの効果が報       告されているる。   [STEP.4] 抗酸化物質        活性酸素は細胞にダメージを与え、老化や疾病の原因になる。生活環境        の悪化、ストレス社会に生きる現代人は体内でさらに多くの活性酸素が        発生している。        ☆ビタミン C、E        ☆カロテノイド系(βカロテン、リコピン、ルテインなど)        ☆コエンザイム Q10:脂溶性抗酸化物質で、強い抗酸化力を持ち細胞を                  守る。        ☆αリボ酸:脂溶性、水溶性のどちらにも働く抗酸化物質で、抗酸化作         用の全体のバランスをとる。        ☆ポリフェノール類:リザベラトロール、アントシアニン、カテキン、                  大豆イソブラボンなどはできるだけ多種類を摂取                  するようにする。

○目的で追加するサプリメント  [OPTION.1] 目を酷使する       ビルベリー/ブルーベリー:目の調整機能にも役立つ       ルテイン:目の光老化の予防  [OPTION.2] 肌荒れなど       リコピン:1日 6mg、トマトジュース 100mg でも可。  [OPTION.3] 脳の老化防止       イチョウ葉:脳の細胞の酸化を防ぎ、脳の血流を良くする       ホスファチジルコリン:食物では卵黄に含まれる  [OPTION.4] 疲労       ビタミン C:ストレスを受けるとどんどん消費される       B コンプレックス:抗疲労効果がある  [OPTION.5] タバコを吸う       ビタミン C:喫煙者はタバコ1本につき 25g のビタミン C を摂取する必要       がある

○摂取するタイミング  栄養素によっても違うが、一般には食事と一緒(食後すぐ)に摂ることが勧められて  いる。できるだけ2∼3回に分けて摂取することが望ましい。朝食を食べない場合は  昼食、夕食時に。どうしても1回という場合は、一番しっかりと食事をするときに摂  取せする。  ビタミン B 群はおよそ8時間、ビタミン C は2∼3時間で体外に排出される。これら  はエネルギー代謝やストレスと関係の深いビタミンなので、1日の活動を開始する朝  食後に摂るのが望ましい。  朝食は食べないが、朝食後などにサプリメントを摂取したい場合は、牛乳や豆乳、野

 菜ジュースなどを一緒に飲むようにする。空腹時にビタミンなどを摂取すると吸収が  早すぎ、また食品から栄養素を吸収する能力が衰えるともいわれている。  アミノ酸の多くは食間の空腹時に摂ることが勧められている。

○サプリメントの摂取量  摂取量の目安としては厚生労働省が発表した栄養素摂取目安や栄養機能食品の基準が  あり、栄養素によって必要量、推奨量、目安量、上限量が設定されてる。 栄養素食事摂取基準推奨量 (厚生労働省)18∼29 歳 男性 ビタミンA β カロテン ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン ビタミンB6 葉素 ビタミンB12 ビオチン パントテン 酸 ビタミンC ビタミンD ビタミンE ビタミンK コリン イノシトール 女性 上限 3000 μg RE 300mg 60mg 1000 μg 50 μg 800/600mg 栄養素食事摂取基準推奨量 (厚生労働省)30∼49 歳 男性 女性 上限 3000 μg RE 300mg 60mg 1000 μg 50 μg 800/700mg -

750 μg RE 600 μg RE 1.4mg 1.6mg 15mg 1.4mg 240 μg 2.4 μg 45 μg 6mg 100mg 5 μg 9mg 75 μg 1.1mg 1.2mg 12mg 1.2mg 240 μg 2.4 μg 45 μg 5mg 10mg 5 μg 8mg 60 μg -

750 μg RE 600 μg RE 1.4mg 1.6mg 15mg 1.4mg 240 μg 2.4 μg 45 μg 6mg 100mg 5 μg 8mg 75 μg 1.1mg 1.2mg 12mg 1.2mg 240 μg 2.4 μg 45 μg 5mg 10mg 5 μg 8mg 65 μg -

栄養素食事摂取基準推奨量 (厚生労働省)18∼29 歳 男性 PABA ビタミンP カルシウム マグネシウム 鉄 リン カリウム 銅 ヨウ 素 ナトリウム マンガン セレン 亜鉛 クロム ミリブデン nー6 系 脂肪酸 nー3 系 脂肪酸 食物線維 900mg 340mg 7.5mg 1050mg 2000mg 0.8mg 150 μg 600g /10g 未満 4.0mg 30 μg 9mg 40 μg 25 μg 女性 600mg 270mg 10.5mg 900mg 1600mg 0.7mg 150 μg 600g /8g 未満 3.5mg 25 μg 7mg 3 μg 20 μg 上限 2300mg 50/40mg 3500mg 3500mg 10mg 3000 μg 11mg 450/350 μg 30mg 300/240 μg

栄養素食事摂取基準推奨量 (厚生労働省)30∼49 歳 男性 650mg 370mg 7.5mg 1050mg 2000mg 0.8mg 150 μg 600g /10g 未満 4.0mg 30 μg 9mg 40 μg 25 μg 女性 600mg 280mg 10.5mg 900mg 1600mg 0.7mg 150 μg 600g /8g 未満 3.5mg 25 μg 7mg 3 μg 20 μg 55/40mg 3500mg 3500mg 10mg 3000 μg 11mg 450/350 μg 30mg 320/250 μg 上限 2300mg

12g

10g

11g

9.5g

2.6g 以上 27g

2.2g 以上 21g

2.6g 以上 26g

2.2g 以上 20g

○スポーツとサプリメント 状況・目的 ポイント 摂取するサプリメント

・ビタミンとともにエネルギ ー ・エネルギー補給用ドリンク 、 エクササイズ、  源を補給する  タブレットなど トレーニング前 ・エネルギー代謝を促進させる ・ビタミン B 群や CoQ2 ・エネルギー補給用ドリンク 、 ・消費したエネルギーを速や か  バランス型プロテイン、ゼリー  に補給する  など エクササイズ、 トレーニング後 ・ウエイトトレーニング後で き ・プロテイン、アミノ酸タブレッ  るだけ早めに筋肉合成のた め  トなど  のたんぱく質補給をする ・消費したエネルギーを補給し、  グリコーゲンを速やかに蓄 え ・エネルギー補給用ドリンク 、  る  バランス型プロテイン、ゼリー ・グリコーゲンの分解を抑え 、  など  合成を促す ・筋肉に溜まった老廃物 (乳酸な ・クエン酸を含んだドリンク 、  ど) を速やかに除去する  ビタミン B 群タブレット 疲労を防ぐ ・運動によるストレスを軽減 す ・ビタミン C の含まれるタブレッ  る  ト、ドリンク ・抗酸化物質を摂り、酸素を 有 ・抗酸化ビタミンタブレット (ビ  効に利用させ、持久力を高 め  タミン A・C・E タブレットな   る ど) ・酸性に傾いた体を中和する ・グルタミンを含むプロテイン、  タブレット

ケガを予防する ・強い骨格、腱を作る ・グルコサミン、コンドロイ チ  ンやコラーゲンペプチドの 含  まれているタブレット

・集中力を高める、エネルギ ー ・エネルギー補給用ドリンク 、  を補給するとともに代謝を 促  ビタミン B 群タブレット、ゼ   進させる リーなど

状況・目的

ポイント

摂取するサプリメント

・グルコサミン、コンドロイ チ ケガからの回復 ・結合組織や筋肉を作るため に  ン、コラーゲンペプチドの 含    を早める  必要な栄養素を摂る  まれているタブレット ・血液中での酸素の運搬に関 わ ・鉄分やビタミン C が含まれて   るヘモグロビンの生成を促す いるタブレット、プロテイン   ・体内への鉄分の吸収を高める など 、 に ・ビタミン C の含まれるタブレッ  ト、ビタミン、ミネラルの 補 き  給用のマルチタイプのタブレッ を  ト、ドリンク

貧血を防ぐ

・ウイルスの侵入口である喉  鼻の粘膜を丈夫に保つため  ビタミン A を摂る ・ウイルスの増殖を抑える働 風邪気味、    体調不良  があると言われるビタミン  摂る ・免疫力を高める

・グルタミンを含むプロテイン、  タブレット