栄養素について

○プロテイン 1.プロテイン=たんぱく質  プロテインは生命を維持するためになくてはならないもので、人体を構成する筋肉や  血液、骨、皮膚などの構成成分となっている。  肉や魚、乳製品や卵などにもたんぱく質が栄養素として含まれ、これらの食品を口か  ら摂取することにより体内に補給することができる。  このたんぱく質を利用して、体内では体を構成する筋肉や血液成分の「合成と分解」  という新陳代謝が繰り返されている。

2.たんぱく質は何から作られているか  たんぱく質はいくつかのアミノ酸によって構成されている。  体内に取り込まれたたんぱく質は、胃や膵臓などから分泌されている消化酵素によっ  て細かく分解され、アミノ酸という形に変わる。

3.プロテインの種類  1) 植物性プロテイン   大豆タンパクが主原料。   消化吸収がゆっくり穏やかで、トレーニング直後以外の通常の栄養補給に利用する   と良い。    ①悪玉コレステロールを抑え、善玉コレステロールを高める働き    ②大豆イソブラボンの作用で骨を強化    ③肝機能の改善    ④甲状腺機能の向上による脂肪分解作用    ⑤動物性に比べて価格が安い

 2) 動物性プロテイン   BCAA の含有率が非常に高い。   消化吸収が早く効率も良いが、それだけに摂りすぎると脂肪にもなりやすい。    ①トレーニング直後     →糖質エネルギーが消耗した時は、オレンジジュースなどの糖質と一緒に摂取      すると効果がある    ②それ以外     →ある程度脂肪分を含むものと一緒にとる工夫が必要

○アミノ酸 1.アミノ酸とは  人間の約60%程度が水分からできているが、残りの多くはアミノ酸から作られている。  つまり、アミノ酸は「身体の構成成分」となっている。筋肉や臓器、皮膚などのほか、  ホルモンや神経伝達物質、酵素などを構成し、人間にとって最も重要な物質であると  いえる。  そして、様々な種類のアミノ酸が組み合わさることによって、「たんぱく質」が形作  られている。

2.アミノ酸の種類  現在 300 種類ほどのアミノ酸が発見されているが、身体の構成成分となるアミノ酸と  しては、20 種類のものがある。  その他に、構成成分とはならないものの、身体の機能を調整するタウリンやカルニチ  ンなどといったアミノ酸もある。

 1) 非必須アミノ酸   チロシン     低血圧の血圧向上及びロイシンの働きを助ける   グルタミン酸   脳の健康に必要   アスパラギン酸  肝臓の働きを助ける   シスチン     インシュリンの 10%以上を供給する   アルギニン    男性不妊症や性障害の改善、疲労回復  2) 必須アミノ酸   スレオニン    牛乳、牛肉などに含まれ、脂肪肝を防ぐ   ヒスチジン    乳幼児の成長に不可欠、白血球の生成を促す   トリプトファン  卵黄などに多く含まれ、鎮静作用がある   リジン      魚、卵黄などに多く含まれ、鎮静作用がある   メチオニン    卵白に多く含まれ、解毒、肝臓保護作用がある   フェニルアラニン ほとんどのたんぱく質に存在し、抗炎症作用がある   バリン      ほとんどのたんぱく質に存在し、筋肉、肝機能強化作用がある   ロイシン     ほとんどのたんぱく質に存在し、筋肉、肝機能強化作用がある   イソロイシン   ロイシンの異性体でほとんどのたんぱく質に存在

○BCAA 1.BCAA=分岐鎖アミノ酸  BCAA とは、必須アミノ酸の中の、バリン・ロイシン・イソロイシンの3種類を呼び、  分岐鎖アミノ酸と呼ぶ。

2.運動時のエネルギー源  運動中は主に糖質や脂質がエネルギーになるが、筋肉中の糖質エネルギーが不足する

 と筋肉のたんぱく質が分解されエネルギーとして使われる。BCAA には筋たんぱく質の  分解を抑える働きがあり、直接エネルギー源としても使われるアミノ酸である。

3.疲労を軽減させて持久力をもたらす効果  運動する事によって血液中のアミノ酸濃度が低下すると、乳酸が溜まりやすくなり疲  れやすくなる。バリン・ロイシン・イソロイシンは、体内で乳酸の発生を抑える効果  がある。また、運動によって出てくるアンモニアを減らす働きもあり、この作用も疲  労軽減に貢献している。

4.トレーニングによって傷ついた筋肉を修復  筋肉を構成するたんぱくの主成分とも呼べるアミノ酸。アミノ酸を摂取することで、  トレーニングによって傷ついた筋肉に直接働いて修復し、翌日に疲れを残さずに毎日  トレーニングを行うことができる。また、傷ついた筋肉を修復するだけでなく、新し  い筋肉組織の形成にも重要な働きを持っている。  特にロイシンは筋たんぱく質の分解成分抑制と、合成促進の両方の働きがあり、筋力  アップには不可欠な要素である。

5.気力・集中力の維持を期待できる  競技中に疲労によって起こる集中力の乱れを防ぐ働きもある。  競技中に血液中のアミノ酸濃度が低くなると、脳に集中力減退の原因となる物質が分  泌される。そのような場合に、この3種類のアミノ酸を含んだプロテインを競技前に  摂取することにより、血液中の BCAA  の濃度が不足することがなくなれば、スタート直後の気力・集中力が高い状態を最後  までキープさせることができる。

○グルタミン 1.グルタミンとは  グルタミンは運動のためだけでなく、日常生活での健康レベルを高めるためにも欠か  せないアミノ酸である。

2.グルタミンの働き   1) 免疫力アップ   グルタミンは免疫細胞にエネルギーを与える働きがある。トレーニングのストレス   は免疫力を低下させる。  2) グリコーゲンの回復促進   グルタミンにはインスリンの働きを強める作用があり、グリコーゲンの回復を早め   る。またグルタミン自体が糖分となってグリコーゲンの材料となる。  3) 成長ホルモン分泌   成長ホルモンは筋肉や骨、内臓などを強化する働きがあり、また脂肪を燃やしエネ   ルギーに変える作用も持っている。  4) アナボリックの増大   グルタミンにはアナボリックを増大させ、筋たんぱく質合成能力を高める。  5) 筋力維持   トレーニングなどのストレスによって大量に消費されるため、補給することにより、   たんぱく質の分解をケアする。筋肉を発達させるためには筋タンパクの合成を増や   し、筋肉の分解を減らすことがポイントになっており、グルタミンはこの両方を併   せ持っている。 

3.グルタミン摂取はサプリメントから  グルタミンは体内で合成できる「非必須アミノ酸」の一つであるが、グルタミンの働

 きの重要性をみると、できるだけ食事から摂取したいが、肉や魚などの調理の時に、  加熱すると変性してしまう性質を持っているので、食事からの摂取は難しい。

○クレアチン 1.クレアチンとは  クレアチンは身体の中でアミノ酸から自然に作り出される窒素化合物の一つで、筋肉  に蓄えられている。

2.クレアチンの働き  1) パワーの発揮に必要なエネルギー源   スピード、瞬発力といったハイパワーを発揮するときに必要なエネルギー源となる。   筋肉中に貯蔵されているが補充することによってパワーの持続力を増強できる。   クレアチンは筋細胞内のカルシウムイオン濃度を高め、筋収縮パワーを増強してく   れる。  2) 乳酸の除去  3) グリコーゲンの蓄積を促進する  4) 悪玉コレステロールや中性脂肪の低下  5) 筋たんぱく質合成効果  6) 炎症を早く治す効果  7) 脳の機能を改善させる効果   などがわかっており、運動選手だけではなく、一般の健康管理まで使われてくるよ   うになった。

3.クレアチンの摂取方法  ☆最初の5∼7日間 (ローディング期)   体重 1kg あたり 0.3g のクレアチンを1日に4回食後やトレーニング後に摂取する  ☆その後 (メンテナンス期)   1日1回、体重 1kg あたり 0.03g をトレーニング後  ※運動すると、筋肉の収縮作用や血液の増加によって筋肉への栄養分の摂り込み増加   するので、プロテインと糖質と同時に摂取するのがベスト。   クレアチンを摂取するときは、十分な水分を摂るようにする。

○ビタミン 1.ビタミンの働き  ビタミンは代謝を助ける働きをする。  特に食事からは十分な量が摂取できないものとして、ビタミン B1、B2、B6、B12、C、  E が挙げられる。   ビタミン B1  炭水化物をエネルギーに  ビタミン B2  脂肪をエネルギーに変えるときに必要とされ  ビタミン B6  アミノ酸の代謝に  ビタミン B12  ヘモグロビン合成に  と様々な面で身体に要求される。  ビタミン C は免疫強化や抗酸化作用のほか、特にコラーゲン合成の面でアスリートに  貢献している。骨の構成物質であるコラーゲンを作るのにたんぱく質とビタミン C は  必要な栄養素なので、太く強い関節や骨、美しい肌や爪を作るのに、ビタミン C は欠  かせない栄養素である。  ビタミン B 群やビタミン C は水溶性なので、数時間で身体から流れ出てしまうため何

 回にも分けて摂取する必要がある。  ビタミン E は酸素の利用率を上げ、スタミナを増強させる。  その他、ビタミン K は、グラタンパクというたんぱく質を作るのに必要な栄養素で、  骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ働きもある。

○ミネラル 1.ミネラルとは  ミネラルは身体の構成物質として働く。骨の中のカルシウムや、ヘモグロビンの鉄な  どが代表的である。多くは通常通りの食事で十分な量が摂取できるが、亜鉛とマグネ  シウムは食事からは十分に摂りきれない。

2.亜鉛の重要性   亜鉛はホルモンを作るときに必要とされている。   また、細胞の分解と合成を司る働きも行っている。

3.マグネシウムの重要性  ・リラックス作用  ・骨を強くする  ・エネルギーを作る  ・睡眠を深くする  ・心臓疾患を減少させる  ・血圧を下げる  ・糖質をエネルギーに変える  ・カルシウムの沈着による結石を防ぐ

  ※不足すると    マグネシウムが不足すると筋肉は収縮した状態になりやすく、骨に蓄積されてい    るマグネシウムが放出され、細胞内のマグネシウムレベルをキープしようとする。    マグネシウムが放出されるときに一緒にカルシウムがその3∼5倍も放出される。    通常の食事から摂取できる量は 200∼250mg 程度なので、栄養所要量 300mg には届    かない。よって、足りない分をサプリメントで補給する必要がある。

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