文科省が放射線影響協会に委託している

原子力発電施設等放射線業務従事者等に係る
疫学的調査3点の疑問
2010年10月5日に開催された、第53回原子力委員会定例会議議事 録には
「原子力発電施設等放射線業務従事者等に係る疫学的調査*の第㈿期調 査結果」が
議題にあった。
      *1990 年から文部科学省科学技術・学術政策局放射線制室 が
        放射線影響協会 に委託して実施してきた
「放射線業務従事者等に係る疫学的調査結果」
       これについて質問と要望をします。
1;欧州放射線リスク委員会が 2003 年に勧告した「新しい低線量被曝の考え
方」などを、きちんと踏まえて評価されたか。
ECCR(欧州放射線リスク委員会)と ICRP の対比すると、現在日本の安全基準が
則っている ICRP は既に大いに問題が露呈している。
関連して、日本に内部被曝研究をする客 観的機関はあるか?
英国では「外部被曝と内部被曝のメカニズムは全く違う」ことに気づいて「電離
放射線の健康影響に関する委員会」を立ち上げ予算を議会決定。
               参照: 原子力安全ゼミ<低線量被ばくリスクの諸問題・
2004.12.15>
              ECRR2003 勧告における新しい低線量被ばくの考え方
                  

2;「原発被曝者」知られざる実態
2002 年に出された質問主意書への答弁(北川れん子(衆)→小泉総理)
以来改善はなされたか?
⇒「住所や本籍は登録しない」という状況が、写真報道家の樋口健二さんが30年
以上追ってきた被曝労働者の、非人道的な雇用形態を野放しにしてきたのでは
ないか。
⇒「放射線管理手帳の保管は事業者任せで、離職時に 本人に手渡すことを義務づ
けていない」という状況が、労災認定申請者の手帳の記録が改ざんされて戻って
きたり、原発運転開始後40年間に30万人規模が被曝したにもかかわらず、労
災補償の申請 20 件、認定 10 件しかなく、被曝労働者が救済されない原因になっ
ているのではないか。
昨年第53回原子力委員会で、
「疫学調 査運営委員会のメンバーはほとんど事業
関係者」という指摘があったが、このようなメンバー構成では正確で公正なデー
タ入手や解析は保証されないのではないか。
3;データ・公文書保管期間は 3 年?
欧米で公文書館に移されるまでの期間は「通常30年」とよく目にするが、文書
の性格によって異なり日本の基準がわからないので、少なくともこの疫学調査
が続く限りは第一回からすべての報告書を、原発を稼動させる限りは保存する
よう要望します。
多額の税金を使う調査である以上、公正中立と情報公開が原則。すべてのプロセ
スで透明性を高めるための具体的な改善策を示されるよう検討を要請します。

資料;放射線業務従事者等に係る疫学的調査の第㈿期調査結果

http://blog.goo.ne.jp/kimidoriaoi/e/cfe4d2f5c0ad364ac15f8eb35f5960
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日本の「原発被曝者」知られざる実態(3)〜放射線業務従事者等に係る疫学的調査結
果;質問者@eco-yoko ブログ

           参照:原子力安全ゼミ「ECRR 勧告 2003」より抜粋
「 1945 年以降の原子力による志望者数」
・国連が発表した 1989 年までの宗団に対する被ばく線量をもとに ICRP モデル
で計算すると、原子力のためにガンで死亡した人間は 117 万人になる。
・一方、ECRR モデルで計算すると、6160 万人が死亡していると予測される。
「倫理的考察」
・ 誰がそのコストを払うのか?
石油火力発電所におけるエネルギー生産の全サイクルの一部として死んでしま
った鉱夫の人数と、核放出の結果として生じたガンによって殺されてしまった
市民の人数との比較を提案している。鉱夫達は彼らの仕事の危険な性質につい
て十分知らされており、直接的な金銭的利益と引きかえにそれを受け入れて働
いた。…セラフィールドから放出された放射性微粒子を、…そこにおける生産か
ら直接に利益も得ることなく吸い込んでいる。
・ 放射線感受性におけるレベルの違いを考慮に入れること
平均的放射線感受性に基づくモデルにしたがうと高感受性の人が非常に高いガ
ン発症のリスクを負う。
・越境問題
英国の民生原子力計画で最も汚染された国は原子力を持たないアイルランドで
ある。