ひまわり作戦(仮)

提案先::新地町など(福島県)
本書作成者:GIN(マカベタクト)

2011年4月

「ひまわりで放射能汚染土壌を救え!」

オブジェクティブ
今回の地震に伴う東日本福島第一原子力発電所の事故により、放射能汚染が広がっています。この事がもたらす問題と
して大きくまとめると
1:放射能による人体への影響
2:農業と漁業への被害・・・風評被害によって、各種農作物や漁獲物の出荷が制限。第一次産業に大打撃。
3:日本および福島県全体に対するネガティブキャンペーン・・・他県から、海外から避けられていっている。
ひまわり(一般によく見る「向日葵(Helianthus annuus)」)には一定期間中に一定濃度の放射能物質を体内に吸収する機
能があることがわかっています。
そこで、この機能を使って福島の放射能汚染を軽減、除去できないか?と思った事が本プロジェクトのきっかけです。

ゴール
『放射能被害地域にひまわりを植えて、夏にはひまわり畑の中でバーベキューしたりしてみんなで遊ぶ!』(仮)

ソリューション
Ⅰ.どれほどの規模のひまわり畑が必要なのか。
 結論から言うと、種はあればあるほど多くのひまわりが育ち、さらに放射能吸収も増えます。植える種を集めすぎて
困る事は無いでしょう。しかし、過去の実験から、目的放射能の完全除去には時間がかかります。
<基本的な流れ>
1汚染規模や物質を特定→2汚染物質を吸収する植物を選別→3大量栽培後汚染地域へ植え付け
→4汚染除去の完了まで数年∼十数年栽培→5植物を取り除き焼却処理

2はもう既に決定しているので、1と3の解決がまず必要になります。
4、5については人手を集めなければなりません。次にひまわりの育ち方を説明します。

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Ⅱ.ひまわりの栽培について
ひまわりは霜や氷点下の気温にも耐えるほど強い成長力を持っています。
よって、きちんと日光が浴びれる環境であれば育つでしょう。肥料はあると大きく育ちますが、今回の場合は巨大ひま
わりが目的ではないのでコスト削減の意味も込めて不要と考えます。
 【参考 ひまわりを育てる手順】

畑での栽培の場合(植え替えをしない)

種まき

 軽く耕して土を柔らかくした後、種を1粒ずつ、指であけた穴(人差し指の第2関節くらいの深さ)に押
し込むように植えて、そっと土をかぶせます。タネにかける土の厚さは10mm程度です。(3mm以下の小さ
い種の場合は、厚く土をかけると発芽が遅れたりするのでタネにかける土の厚さは10mm以下に浅めにす
る。)後は、十分に水やりをして土の表面を湿らせてください。種まきは夕方に行うのが理想です。あと
は、種まきから発芽するまで平均一週間かかるんですけど、毎日朝・晩の2回は水やりをして土の表面が乾
かないようにしてやって下さい。

水やり

 ひまわりは暑さに強い植物ですが、水やりを忘れてしまうと、やがて枯れてしまいます。毎朝・毎晩、適
度に水をあげてください。ひまわりが喜びます。水やりの仕方は、土の表面だけじゃなく、ひまわりの葉茎
の全体にまんべんなく水を掛けてやって下さい、ハダニ(害虫)の予防にもなります。また、毎日水やりを
することで、ひまわりに接する機会が増え、病害虫の早期発見にもつながりますので、欠かさず水やりをし
ましょう!ただし、水の与えすぎには注意してください。

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肥料を与える

 大きなひまわりに成長させたい方は、種まき前(原肥)と小苗の時(追肥)からの2段階に分けて肥料を
与えてやってください。肥料には、原肥に培養土や腐葉土。追肥には液体肥料や化学肥料がおすすめです。
追肥の時期は、芽が土から顔を出した後、小苗(草丈10cm以上)の時から路地植えの場合は1週間に1回、
鉢植えの場合は2週間に1回のペースで、株元の周りに肥料を与えます。少量を回数多く与えることで、立派
で大きな花を咲かせることができます。
 栄養抜群のおすすめの肥料には、原肥に「ガーデニングエードボール」、追肥に「花工場原液」です。ど
ちらも、3大栄養素のチッ素、リン酸、カリに加えカルシウムがたっぷり入っているので、植物の根の生
育・リン酸の吸収を促し、花着きを良くし、大きな実りのある種をつけることができます。

種の採取

 花が咲き、やがて花は枯れます。そしたら、種の実りが始まり、花の中心から盛りあがり、その重さで下
向きに垂れるようになります。花が枯れてから一ヶ月以上が経てば採種可能な時期になります。そしたら、
種の硬さ(成熟度)を調べます、花冠の中心にある種と外回りにある種を数個採取し、種の中心部を指で強く
押してもびくともしないくらい硬かったら、種の実りは完成しています。そしたら茎ごと花を切り、日中風
通しの良いところに置き2∼3週間くらい乾燥させます。この時、鳥が種を食べに来るので乾燥させる場所に
は注意してください。十分に乾いたら種を取り、袋に入れて涼しいところに保管し、また来年も立派なヒマ
ワリを咲かせましょう。

鉢へ植え替えての栽培の場合

植え替える

 芽が出でまもなく、鉢に植え替える場合は、次のことに注意しましょう。
1.植え替え時は水分を失いますので、水やりを朝・昼・晩の3回する
2.一日中、日が当る場所は避ける
3.肥料を与える

花が咲く

 鉢へ植え替えての栽培の場合、このように小さな花が咲き、ひまわりアレンジメントに最適の大きさにな
ります。

可能性としては、鉢に植えた後にまた畑を作る、という事も可能です。この方法は、日射が限られた範囲にしか届かな
い場所での生育が必要な場合(次項に述べるA案)で使えるでしょう。

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Ⅲ.具体的な実施案(最重要項目)
課題としてはその栽培期間の長さと管理方法です。
長期間の栽培を行わなければ目的物質を除去できず、さらに植えたひまわりは吸収した物質を根に貯めるので、根や花
をほかの微生物や虫が食べないようにしなければなりません。(食物連鎖が始まってしまうと、さらに広範囲に汚染が
広まってしまうため)(※ちなみに種には運ばれないので、次世代のひまわりには汚染物質は残しません)

<方法の提案>
A案 種集めとひまわり畑作成とその管理を僕たち自らが時間をかけて行う。
   もっとも根気がいるパターンです。が、本当はこうやりたい!
B案 種集めとひまわり畑作成案を作り、その後の管理を業者にお願いする。
   事業案を自治体や大規模のボランティア団体に提案し、支援金を受け取るであろう自治体などが業者(農場な
ど、仕事を失った農家の方)に依頼する形にします。これによりひまわり畑の管理を自治体の「放射能除去政策」とし
て扱ってもらい、継続した管理が可能になるでしょう。しかし、みんなでやった感はわきにくいかもです。
ほかにもいろいろ方法があると思うので、確実に成功させるために皆さんの知恵を借りたいです。
※2011年4月10日現在、B案を元に進行中です。内容としては
1.福島県沿岸北部の新地町から沿岸南部のいわき市まで、ひまわりロードを作成。放射線による危険範囲を避け、その
境界までひまわりの道を作る。

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2.ひまわりの種は様々な都道府県、国から集まっている。これが育てば「多くの人々の協力」が眼に見える形になる。
3.ひまわりロードの建設、維持は各住民と自治体の協力をお願いする。義援金の配分が遅れているので動きが遅れてい
る現状がある。
4.ひまわりが普及すれば、観光名所になったり、特産品や産業にも使われていく。(ひまわりクッキーなど)
5.産業と地元の人々の暮らし、それに行政のサポートにより、プロジェクトを維持していく。
6.上記達成のために、この活動をより多くの人に知ってもらい、世論へと変えていく必要があります。
 そのため、このレポートをより多くの人に読んでもらい、様々な知見と知識を練り合わせて、よりよい事案へとして
いきたいのです。意見、反論、たくさんの声を、このプロジェクトに組み入れたいのです。 

Ⅳ.最後に
こういう風に書くと難しく思われるかもしれない企画ですが、決して難しくはないと思います。
ひまわりの種一粒に思いをこめて、現地の方々にそれを届けるのは可能だと思います。
原発vs反原発の問題も大事です。しかし、早急に解決する問題ではないことも事実です。
その間に、地元に産業を興すきっかけとして、この活動が活きていけば、これ以上幸せなことはありません。
福島の皆さんがひまわりのように笑顔が咲きほころぶように。ひいては、僕たち東北人の新しい未来へのきっかけにな
ると信じています。
ぜひ、皆さんの協力をお願いします。
2011年4月 GIN

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Ⅴ.補足資料
①ファイトレメディエーションについて
【参考 図に示すファイトレメディエーションの例】

1995年に旧ソ連出身で米ラドガーズ大学のSlavik Dushenkov Ilya Raskin両博士の論文によると、ひまわりはセシウム
137を根に、ストロンチウム90を花に蓄積させる事がわかりました。この実験はチェルノブイリ原発から1kmの場所で
行われたのですが、危険性が失われるまで30年以上かかる放射性物質を20日間で95%以上も除去する事に成功し
ました。これは「ファイトレメディエーション(phytoremediation)」といい、植物が持つ環境修復能力のことをいいま
す。ざっくりと言えば、植物が農薬を吸収し体内に蓄積することも、この機能の一つと言えます。
<他のファイトレメディエーションの例>
 チェルノブイリでは菜の花で土壌放射能を吸収するプロジェクトが行われているようです。
 現在、コネチカット州サウシンストンでは揮発性の有機殺虫剤による汚染地に千本のポプラが、ボストンでは鉛によ
る汚染地に芝生が、バージニア州レストンでは砒素による汚染地にシダが栽培され、実用段階に入っています。エデン
スペース社マイケル・ブレイロック博士は、コスト・二次汚染を抑えられる・住民の理解協力が得やすい点からファイ
トレメディエーションは、従来の方法に比べ優れていると言います。
 将来的には、放射能汚染にはヒマワリ、ゴミ処理場の跡地にはPCBを吸収するベラドンナ、畑には農薬を吸収するポ
プラが栽培され植物が大切な役割を果たしていくとされています。

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 元NASAのビル・ウォルバートン博士は、部屋の中では1本の小さな植物でも空気中の有害物質(タバコの煙・ホル
ムアルデヒド、印刷物のインクに含まれるアセトン、合板家具の接着剤・トリクロロエチレン、塗料のキシレン等)を驚
くほど吸収・分解してくれると言います。揮発性化学物質が空気中に占める割合は微量なので直接人体への害はないの
ですが、長期間空気の入れ替えをしなかったり部屋に人が多くいる場合はアレルギーを引き起こすこともあるので、植
物を置くとよいそうです。
 金沢経済大学 大藪多可志教授が、300リットルの密閉ガラス容器に高さ40cmのポトスと一般住宅の数倍の濃度の有
害物質を入れ濃度変化を測定した結果、タバコやアンモニアは6時間、プラスチック製品に含まれるアセトンやトルエン
は50∼100時間で消滅しました。大抵の観葉植物は空気浄化作用を持っているので、6畳間なら小ぶりな鉢植えを数個置
けば、有害物質を大幅に減らすことができると言います。特にオフィスでは、カンノンチクやドラセナなど葉の面積が
広いもの、家のリビングではバナナやアレカヤシが空気浄化能力と水分蒸発量の点からおすすめということでした。

Ⅵ.参考文献
1.『Use of plant roots for phytoremediation and molecular farming』
  URL http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC34214/ 

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2.『緑がきれいにする—緑生利用浄化技術—』
  URL http://www.kajima.co.jp/gallery/civil_kajima/green/green07.html QRcode

3.『植物の持つ脅威のパワーを探れ!』
  URL http://www.ntv.co.jp/FERC/research/20001203/f1045.html   QRcode

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