リカバリー全国フォーラム 2010 Web 開催レポート http://www.comhbo.

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9/10(金)

【分科会 8】ピア活動によって切り開く新たな地域移⾏の局⾯
〜地域移⾏推進のため、全国の実践を持ち寄ろう〜
ファシリテーター:

伊澤雄一(社会福祉法人はらからの家福祉会、総合施設長 / NPO 法人全
国精神障害者地域生活支援協議会(あみ)、代表)
実践報告:宮本めぐみ(地域生活支援センターMOTA、施設長)
溝口智子(地域生活支援センターMOTA、ピアスタッフ)
三石麻友美(障害者生活支援センターやどかり、施設長)
辰村泰治(障害者生活支援センターやどかり、ピアスタッフ)
渡辺里佳(ハートケアセンターこころ、相談支援専門員)
久保田夏子(ハートケアセンターこころ、地域移行支援員)

第8分科会は、「報告者とフロアが一体となって語り合えるような雰囲気にしよう!」とのファ
シリテーター伊澤氏の熱意のもと、3 組の事業所スタッフとピアスタッフがペアで報告をおこない
ました。
まず、事業所スタッフからピア活動を支える取り組みの概要、ピアスタッフが動きやすいサポー
ト体制作りなどについて報告がおこなわれ、ピアスタッフに負担をかけすぎないように、でも事業
所スタッフが出過ぎないようにと試行錯誤の中で少しずつ事業所の色合いが作り出されてきた様子
がうかがえました。ピアスタッフからの報告では、自分が退院に対して持っていた思いやピアスタ
ッフになった経緯、支援の中で大事にしていること、入院を続けている方々への思いなどが話され
ました。また、利用者との関係性の構築や「退院したい思い」を大事にしながら支え続けることの
難しさ、支援をしている自分自身が支えられている実感など、フロアのピアスタッフやピアスタッ
フ希望者へ味わい深いメッセージと心意気が伝えられました。
後半の意見交換では、ピアスタッフに必要な資質は何か、給与の額や利用者に食事に誘われたら
どうするかなどといった、具体的な誰もが経験しうる話題が出されました。中でも、給与をもらっ
ていることを利用者に伝えるか伝えないかという議論では、責任が課せられる支援者であることと、
ピアの関係であることのバランスのとり方にそれぞれの思いがあり、非常に興味深い議論だと感じ
ました。
また、お時間をいただいて日本社会事業大学でおこなわれている全国調査から、ピアスタッフが
配置されている事業所はそうでない事業所よりも新規対象者・退院者の平均人数が多いこと、ピア
スタッフが動き出せるまでには相応の時間を要する等の結果をご報告させていただきました。
全国のピアスタッフ、関係者が集うことのできるこのような場が、この国の地域移行や地域定着
のための支援をより良いものとするための発信の場になり得ると思います。
≪道明章乃(日本社会事業大学大学院)≫