リカバリー全国フォーラム 2010 Web 開催レポート http://www.comhbo.

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9/10(金)

【分科会 6】アンチスティグマとリカバリー
コーディネーター: 高橋清久(財団法人 精神・神経科学振興財団)
出演者: 澤田優美子(クラブハウスはばたきメンバー)
宇田川健(NPO 法人 地域精神保健福祉機構・コンボ)
寺尾直宏(千葉県精神障害者家族会連合会)
市川俊幸(神奈川県精神障害者家族会連合会)
中村ユキ(漫画家)
当分科会は 830 名以上収容可能な仁愛ホールで開催されました。大ホールに参加者が少なくて
は演者の士気も上がらないのではないかという不安がありましたが、
幸い途中の出入りも含めて 150
名ほどの参加者があり、質問も沢山出て充実した分科会となりました。
副題を「内なるスティグマと外なるスティグマ」とし、当事者や家族の持つ内なるスティグマ
をどのように乗り越えるか、また一般社会に見られる外なるスティグマに対してはどのように対応
してゆけばよいかについて話し合いました。演者は当事者 3 名、家族4名でしたが、家族のうち 1
名は他の家族と異なり母親が統合失調症であり、これまでの苦労を漫画にしてカミングアウトした
異色の演者でした。
当事者全員は自己の体験をもとに、内なるスティグマを如何に乗り越えたかを語り、現在元気
に活躍している様子を話されましたが、話の内容はユーモアに富んだ明るい話で、乗り越えるとい
うよりも、いつの間にか忘れてしまったといった感じで話されました。
一方、家族は地域、学校、職場、行政、医療等々様々な分野に偏見と誤解が見られること、それ
は多くは無知、無関心に基づくものであり、現在あるような誤解・偏見を是正するには正しい知識
を広めてゆくことがもっとも大切であることが強調されました。
講演の中で演者の 1 人は「リカバリーとアンチスティグマは車の両輪」と表現して、リカバリ
ーが進んで当事者が元気になり社会参加してゆけば、アンチスティグマに役立つし、スティグマが
少なくなれば、リカバリーも進む、と話しました。この表現はこの分科会のモットーにもなるもの
だと思います。
演者の講演後、多くの質問が出されました。障害者の権利条約がなぜ語られないのかというお叱
りや、実際に近所の人にスティグマがある場合、現実的な問題解決にはどうすればよいでしょうか?、
とか、スティグマのかたまりのような家族や本人に、どんな言葉が心に届くのでしょうか?といっ
た難しい質問も出されました。時間の関係で質問できなかった方には、質問紙をお渡しして記入し
ていただき、後日演者から回答するという方法をとりました。
今回の分科会の様子は録音しており、後日、質問紙で寄せられた質問やご意見も加えて、記録集
として出版する予定です。
≪高橋清久(企画委員長)≫