カンボジアの投資制度及び

最近の企業動向
2008年10月

JICA専門家 岩名隆夫
CDC/CIB.CSEZB
1

GMS

2

投資制度に係る法令
¾「2003年改正投資法」:「外資法」は存在しな
い(内外無差別)
• 投資優遇措置は会社単位ではなく事業単位
(Qualified Investment Project: QIP)
• QIP自動認可制度:3日(CRC)+28日(FRC)
¾投資優遇措置を求めなければ、外資100%で
あっても商業省への登記だけで会社設立可

3

投資優遇措置の申請窓口
1. カンボジア開発評議会のカンボジア投資委
員会(CDC/CIB)。但し5千万ドル以上の案
件、鉱物資源・自然資源探索と開発等の案
件を除く(CDCが窓口となってCOMに上げ
る)。
2. 州・特別市投資小委員会(Sub-Committee
on Investment of the ProvincesMunicipalities :PMIS):200万ドル以下の案

3. カンボジア経済特区委員会(SEZ
Administration):経済特区内立地案件

4

カンボジア開発評議会(CDC)
議長; フン・セン首相

第一副議長;キアット・チョン上級大臣
経済財政大臣

トラブル
シューティング
委員会
委員長
フン・セン
首相

カンボジア経済特別区委員会
CSEZB
事務局長;ソク・チェンダ
同 副事務局長
チェア・ブッティー
-政策・計画部
-運営・管理部
-プロジェクト分析・登記部
-総務部

副議長;チャン・プラシッド上級大臣
商業省大臣

副議長;コン・ビボル第一副大臣
経済財政省第一副大臣

CDC事務局長;ソク・チェンダ

カンボジア復興開発委員会
CRDB
事務局長;チエン・ヤナラ

カンボジア投資委員会
CIB
事務局長;スオン・シティー

同 副事務局長
レアップ・バンデン

同 副事務局長
デュイ・トウフ

-広報・援助調整部
-情報、資料作成部
-二国間アジア援助管理部
-二国間、EU& US 援助管理部
-多国間援助管理部
-国連援助管理部
-NGO 関係調整部
-プロジェクト評価部
-総務部

* CDC支援部
-財務・資金管理部
-人事部
-計画・戦略部
-法律紛争解決部
* GMS 事務局

-広報・投資促進部
-プロジェクト評価・インセンティブ部
-環境評価部
‐省庁間調整部
-投資戦略分析部
-法務部
-プロジェクト・モニタリング部
-総務部

投資優遇措置
¾ Tax Holiday*(Profit-tax20%の免除)
*Trigger Period** + 3年+Priority Period=Max.9

**Trigger Period=最初に利益を計上した年、乃至
はFRC取得後売り上げを計上した年から3年(短
い方)
¾ 建設資材、生産設備、原材料等の輸入関税(0、
7,15,35%)免除。輸出税(おもに10%)免除。
9 国内志向型QIP, 輸出志向型QIP, 裾野産業
QIPの3類型により免税輸入の取り扱いに差が
あり
6

優遇措置非適格の投資行為
(政令111のANNEX-1)
全ての商業活動、輸入、輸出、卸、小売、免税店
水路、道路、空路による運輸サービス(鉄道分野を除く)
レストラン、カラオケ
観光サービス
カジノ、賭博ビジネス
銀行、金融機関、保険会社等の通貨・金融サービス
ラジオ、テレビ、新聞、雑誌等を含む、報道・放送ビジネス
専門的サービス
合法的な国内供給源である自然林の木を原料として使用する
木材製品の製造・加工
• 50ヘクタール以下の、ホテル・テーマパーク・スポーツ施設・動
物園等を含む複合娯楽施設
• 3スター級以下のホテル
• 不動産開発、倉庫業









7

優遇措置非適格の投資行為=
優遇措置を受けられる最低条件
• 輸出産業に100%の製品を供給する裾野産業:
10万米ドル以上
• 皮革製品、金属製品、電気・電子器具、事務用
品、玩具・スポーツ用品、自動2輪車及び同部
品・アクセサリー、陶磁器の製造:30万米ドル以

• 食品・飲料、繊維産業のための製品、衣類縫製、
繊維、履物、帽子、非木製家具・備品、紙及び紙
製品、ゴム製品及びプラスチック製品、上水道供
給、輸出向水産物冷凍・加工、輸出向穀類、収
穫物加工:50万米ドル以上
8

• 農業生産:米(1000HA以上]、野菜(50HA以
上]、その他換金作物(500HA以上)
• 植林:1000HA以上
• 化学品、セメント、農業用肥料、石油化学製品、
現代薬の製造:100万米ドル以上
• 近代的マーケット、貿易センター建設:200万米ド
ル以上(1万M2以上)
• 技能開発、技術向上のための訓練を実施する
訓練・教育機関:400万米ドル以上
• 国際貿易展示センターと会議ホール:800万米ド
ル以上
9

投資に関するその他の制限
¾ 外国人投資に関する制限:不動産の取得制限を除き、外国人投資に
限り制限されている分野はない。
¾ 輸入関税免税措置の対象とはなるが法人税減免対象とはならない
業種(政令111-Annex1‐3)
– 通信、石油・ガス・鉱物資源探索事業
– 石油・ガス掘削に関するサプライ・ベース事業
¾ 民間投資禁止分野
– 向精神剤および非合法薬の製造・加工
– 国際規約または世界保健機構によって禁止され、公衆の健康や環
境に影響を及ぼす、毒性を有する化学品、農業用除虫剤・殺虫剤、
その他の化学品を使用する薬物の製造・加工
– 外国から輸入する廃棄物を使った電力の加工および生産
– 森林法により禁止されている森林開拓事業
(現在丸太の輸出禁止、自然林の伐採モラトリアム)
– 法により禁じられている投資行為

10

2003年改正投資法による投資保証

¾土地所有権を除く内国民待遇
¾国有化政策を行なわない
¾製品価格・サービス料金の任意設定保証
¾銀行を通じての外貨購入と外貨の海外送
金許可:輸入品代金、国際的な借入に対
する元金・利息の支払、ロイヤルテイーと
管理費用の支払い、利益の送金、投資資
本の本国送金
‡2007年6月日カ投資協定締結。2008年7
月31日発効
11

カンボジアの経済特区(SEZ)
• 根拠法令:2005年12月29日付け“Sub-Decree
N0.148 on the Establishment and Management
of the Special Economic Zone”(所管:カンボジア
経済特別区委員会/Cambodian Special Economic
Zone Board:CSEZB)
• 2008年8月現在:CSEZB認可SEZ/19か所、政令に
よる最終認可数は11か所)
• シハヌークビル港隣接地においてシハヌークビル港
公社が開発中のPort SEZを除き、全て民間による
開発
12

ポイペト SEZ

Sap
ネアン・ココン SEZ
ソウ・チェン SEZ
キリサコール KK
SEZ

プノンペン SEZ

タリー・
コンポンチャム
SEZ

ゴールドフェイ
ム・
パクシュン

オクニャ・
モン

SEZ

SEZ
シアヌークビル SEZ 1
スタン・ハウ SEZ
S.N.C SEZ
シアヌークビル SEZ 2
シアヌークビル・ポート
SEZ
カンポット

デュオン・
チウ
SEZ

SEZ

マンハッタンSEZ
タイ・セン SEZ
N.L.C SEZ
D&M バベット SEZ

CDC議長
フン・セン首相

経済特別区(SEZ)の組織
トラブル・シューティング委員会

カ ンボジア経済特別区委員

CSEZB
事務局長;ソク・チェンダ

- CDC 議長
-内務大臣
-閣僚評議会議長
-経済財政大臣
-商業大臣
-国土整備・都市化・建設大臣
-環境大臣
-鉱工業・エネルギー大臣
-公共事業・運輸大臣
-労働・職業訓練大臣
- CDC 事務局長
- CSEZB 事務局長

議長
メンバー
メンバー
メンバー
メンバー
メンバー
メンバー
メンバー
メンバー
メンバー
メンバー
事務局

特別経済区(SE
Z)開発業者

経済特別区・管理事務所
(SEZ-Adm.Office)

(民間企業)

(ワン・ストップ・サービス)

副事務局長;チェア・ブッティ

政策・計画部

運営・管理部

- CSEZB代表者

- 総務部
- 財務部
- 営業運営部
- 促進部
- など

- CED関税局代表者

議長
メンバ

- CAMCONTROL 代表者
バー

メン

-商業省代表者

メン

バー
-労働・職業訓練大臣
プロジェクト分析・登
記部

総務部

-集・特別市の代表

メンバー
メンバー

カンボジアSEZの特徴
• 立地企業に対する財政的優遇措置は概ね
ゾーン外立地企業と同様。但し免税輸入に際
しVATも無税となる。
• ゾーン内に設置されたSEZ
Administration(経済特区管理事務所)が
One-stop Serviceを提供:投資優遇措置認
可、免税輸入許可、通関業務、会社登録、原
産地証明等
• 通関業務のさらなる簡素化を検討中。
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カンボジアSEZ開発の現状
• ワンストップ・サービス(OSS)が稼働しているの
はベトナム国境近くのマンハッタンSEZのみ(5
社進出稼働中)であった。
• 日系企業関連のプノンペンSEZ:1期工事を終え、
年内に8‐10社の稼働が見込まれている。SEZ‐
Aが9月に開設されOSSが開始している。
• ベトナム国境のタイセンSEZ:3社進出済み。
• タリー・コンポンチャムSEZ:日系の農産物栽培、
加工会社が進出済み。
• シハヌークビル港に隣接するPort SEZは2011
年に開業予定(進出企業の工場建設は2010年
10月頃から可能となる見込み):円借款
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カンボジアSEZの課題
• 立地企業が決定するまで整地、インフラ整備
等を行わないケースが見受けられる
• 開発ノウハウに乏しい業者による工事
• 運営ノウハウを有する開発業者の欠如(円滑
な運営が行えるか?)
• インフラの質:電気、排水処理、通信
• 経済特区管理事務所(SEZ‐A)のパーフォー
マンス
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2007年における投資動向





登録QIP:130件 (2,667.3百万ドル)
通信関連:6件(471百万ドル)
農業・食品加工:6件(317百万ドル)
観光開発:10件(1,317百万ドル)
縫製:2件(44百万ドル)
上記の内、日本からの投資:紙袋製造、リ
ゾート開発SHV、サトウキビ栽培・加工(183
百万ドルの15%)
18

投資承認94-08/8累計
国別14年間の合計238億$(CIB統計)
国名

金額:億$

比率%

国名

金額:億$ 比率%

カンボジア

93.4

39.3

7.ロシア

2.8

1.9

1.中国

56.5

23.8

8.香港

2.7

1.9

2.韓国

27.4

11.5

9.SPR

2.7

1.8

3.マレシア

22.0

9.3

10.フランス

2.4

1.4

4.台湾

6.3

2.7

11ベトナム

2.1

1.4

5.タイ

5.2

2.2

13.日本

1.4

0.6

6.USA

5.1

2.1

総合計

238憶

100.0

19

投資承認額94-08/8累計
分野別 累計238億ドル、1419件
分野

金額:億$
(件数)

分野

金額:億$
(件数)

分野

金額:億$
(件数)

1.農業

11.6
(129)

石油

2.9
(17)

4.観光

115.8
(118)

2.鉱工業

52.6
(1048)

木材加工

4.5
(42)

ホテル

8.4
(68)

セメント

7.2
(10)

3.サービス産

57.9
(124)

ツーリズム

92.1
(38)

エネルギー

4.9
(17)

建設

31.9
(22)

ツーリズム
センター

15.3
(12)

食品加工

3.6
(49)

サービス

14.3
(37)

その他

ーー

縫製業

11.0
(572)

通信

6.9
(22)

金額合計

238憶$

鉱物

2.4

その他

件数合計

20

1419件

日本からの投資動向
• 総投資案件:18件、認可額135.5百万ドル(但し
7件は投資実行がなかったか操業停止)
• 操業中または進出決定案件:亜鉛鉄板製造、二
輪車組立3社、自動車整備・販売、リゾート開発、
農産物栽培加工、縫製2社、製靴など
• 非優遇措置業種:石油・ガス開発、鉱物資源探
索、植林・チップ、金融、レストランなど。
• 検討中の案件:調味料詰替え、飲料容器製造、
海産物養殖、自動車部品工場、自動車・農業機
械などの解体再利用、大理石加工、通信、建機
リース、運輸・通関業など。
21

ビジネスパートナー
• 1.CCC(カンボジア商工会)でVPを務める有力企業: 各種コンセッ
ションを保有。
KT Pacific Group, Pheappimex Fu Chan(LMK),Hero King
Co(LYP),
Mong Reathy Group, Men Sarun Imp-Exp, ANCO
Brothers(KA)
(ELC,ホテルカジノ、道路BOT,鉱物資源、SEZ,伐採権,発電など)
OKNHA≒財閥: ATTWOOD, SOKIMEX, AZ-Groupなど
都市不動産開発、SEZ,など
• 2.タイ国企業と組んでのカンボジア進出
(カンボジア市場への販売会社、農業、食品加工など)
• 3.カンボジア商工会(CCC)との企業マッチング:カンボジアの周辺
サポート産業を探す。
22

カンボジア投資の問題点












外国人の土地所有(99年リース、NLC,インフラCなど)
土地台帳、公図
電気代、通信インフラ
許認可・届け出の数(管理志向)
行政手続き(煩雑、不明確)
CDC(CIB)認可のQIPでは輸入時にVAT支払要
Master List方式による免税輸入許可
QIP3類型により異なる免税輸入措置
密輸問題
通関手続きの煩雑さ
PSI(船積み前検査)
コンセッション関連の問題点
非正規費用
23

関連機関の情報
1.カンボジア投資委員会(CIB/CDC=Cambodia
Investment Board)
– サイト:www.cambodiainvestment.gov.kh
– アポのメール:CDC.CIB@online.com.kh
– CDC/JICA専門家:iwanatakao716@yahoo.co.jp
TEL:(855)12-909239

2.国際機関日本アセアンセンター:www.asean.or.jp
3.在CAM日本国大使館情報:www.kh.emb-japan.go.jp
4.JBAC(カンボジア日本人商工会):http//jbac.floppy.jp
5.CCC(Cambodia Camber of Commerce):
www.ppcc.org.kh
6.その他「カンボジア投資ガイドブック」の付属資料を参照
以上
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本資料の著作権は、講演者及び日本アセアンセンターに帰属します。
いかなる目的であれ本文の一部または全部につき無断で、複写、複製、
引用、転載、翻訳等を行うことを禁止します。
「2008年カンボジア投資セミナー」 日本アセアンセンター

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