特 集

東日本大震災と災害報道

平 和博

大震災を通して真価が問われた
ネットメディアの可能性と課題

役割が検証され始めている 。 こ

ぎ、ネットが大災害で果た し た

日本大震災から3ヵ月近く が 過

大が、既存のメディア空間を変えるだけ

た。そこで見えてきたのは、ネットの拡

ディア激変」で取材チームとして報告し

取り組んだ阪神大震災から、今回の東日

はそう話した。金子さんがネット支援に

著書もある慶應大学教授の金子郁容さん

年 の こ と だ。「 だ が 結

本大震災に至る
になっていたという点だ。
 

神大震災から現在まで
進化を遂げたネット利用

論としては、あまり変わっていないこと

もあるのでは」とも問題提起する。

 まず、災害・事件とネットとのかかわ
りを簡単に振り返っておきたい。

 それらを考える一つのきっかけが 、 地
震以前から始まっていたメディア環 境 の

日、東京・お台場で開かれた講
 5月
演会「大災害時のソーシャルネットワー

年 で、 ネ ッ ト ワ ー ク 状 況、 ボ
 「 こ の
ランティアへの意識は大きく変化した」

心で、一般的に利用される通信サービス

のインターネット利用は大学や企業が中

大震災だ。地震当日、すでに震災情報サ

イトが立ち上がっていたというが、当時

大きな変化だ。

ク・インターネットの効用と課題」
で、『ボ

 日本でインターネットと災害との関連
が注目されたのは1995年1月の阪神

後述のように、その加速度的な変 化 の
 
模様を昨年3月末から1年間、朝日 新 聞

はパソコン通信が主流だった。

トの限界と課題……。

(行動主義)。未曽有の災害におけるネッ

シップ(起業家精神)とアクティビ ズ ム

な人々のアイデアとアントレプレナー

会基盤としての役割、それを支える 様 々

ではなく、急激に社会の形を変える基盤

たいら・かずひろ

れまでにないスピードと規模を持っ た 社

朝日新聞編集委員(IT 担当)

1962 年東京生まれ。
早稲田大学第一文学部卒。
86 年に朝日新聞社入社。
社 会 部、 米 シリコ ン バ レ ー 駐 在、 ア サ
ヒ・コム、 科 学グル ープデスクな ど を 経
て、09 年から現職。訳書にダン・ギルモ
ア著『ブログ 世界を変える個人メディ
ア』
『あなたがメディア! ソーシャル新
時 代 の 情 報 術( 仮 )

(7 月 刊 行 予 定 )

ランティア―もうひとつの情報社会』の

34

2011.6

16

夕 刊( 一 部 地 域 朝 刊 ) の 長 期 連 載 「 メ

16

13

の 相 互 の 通 信 が で き な か っ た こ と か ら、

「ニフティサーブ」「PC―VAN」など
ク「 フ ェ イ ス ブ ッ ク 」

年に立ち上がったソーシャルネットワー

 同年 月にベータ版サービスが始まっ
た 動 画 サ イ ト「 ユ ー チ ュ ー ブ 」
、その前

様子が発信され、ツイットピックにもそ

インターネットベースでそれらの情 報 を

を 始 め た ミ ニ ブ ロ グ「 ツ イ ッ タ ー」

が原型になっている。

共有する仕組み「インターVネット 」 を

年スタートの日本の動画サイト「ニコニ

 ウシャヒディは 年初め、ケニア大統
領 選 後 の 暴 動 の 情 報 を 収 集 す る 目 的 で、

ホーム「ウシャヒディ」だ。

 この時に、注目を浴びたのが震災情報
を地図上に集約する情報共有プラット

「 #Haiti
」などのハッシュタグを使って
世界中で共有されていった。

の生々しい写真が投稿された。それらは、

開設。被災地とボランティアとのマ ッ チ

コ動画」や米国の「ユーストリーム」

立ち上げられたオープンソースのプラッ

 金子さんはこの時、寄付サイト・ 無 料
伝言板を開設していた大手パソコン 通 信

ングに取り組んだ。

 今のソーシャルメディア空間を構成す
るサービスは、
「ウェブ2・0」というコ

年にサービス

 インターネット普及のきっかけと な っ
た マ イ ク ロ ソ フ ト の 基 本 ソ フ ト( O S )

トホーム。パソコンや携帯電話などから

が日本で発売されたのは、

ンセプトが席巻したこの数年の間に立て

ウィンドウズ

情報を投稿することができ、それらを編

と共有のツールとして活用したのだ 。

だった。空前の惨事に、市民が情報 発 信

2001年9月の米同時多発テロの際

 ソーシャルメディアの先駆けである
ブ ロ グ が 世 界 的 に 注 目 を 集 め た の は、

で公開された。同年6月、イラン大統領

した写真共有サービス
「ツイットピック」

メディアに先駆けて、ツイッターと連動

合わせた人が撮影した現場写真は、マス

アウェイズ機の不時着事故だ。近くに居

 ツイッターが注目されたのは 年1月、
「ハドソン川の奇跡」と言われたUSエ

況の集約に活用された。

ニュージーランド南部地震でも、被害状

に起きたチリ大地震、今年2月に起きた

活動の手がかりともなり、ハイチの翌月

テムだ。この情報が、実際に現地の救助

続けに登場している。

年 月の中越地震では、日本で も 広
 
がり始めたブログが、現地からの情 報 発

選後の混乱の中で、市民が当局の規制を

月だった。

信手段、錯綜する情報を整理するフ ィ ル

かいくぐり、ツイッターで集会の情報な

その年の

ターとしても活用された。

の女性「ネダ」さんが銃撃され、死亡す

集の上、ウェブの地図上に表示するシス

年8月に米南部を襲ったハリケー
 
ン・カトリーナでも、ブログが活用 さ れ

る模様の映像がユーチューブなどを通じ

マグチュード9の東日本大震災が起き
 
た の は 3 月 日 午 後 2 時 分。 今 回 も、

反応したソーシャルメディア

東日本大震災に即時に

た。そして、後述するグーグルの消 息 情

て世界に広がった。

どを発信していた。さらにデモを見学中

報システム「パーソンファインダー」は、

」は、
sinsai.info

発生後4時間足らずで立ち上がった。

ウシャヒディはボランティアの手で地震

46

マークを文末につける

 日本のウシャヒディ「

特集 東日本大震災と災害報道
大震災を通して真価が問われたネットメディアの可能性と課題

08

07

06

この時にボランティアによって開発 さ れ

09

95

年1月にハイチ大地震が起き
 そして
た。直後からツイッターで現地の被害の

11

10

た「カトリーナ・ピープルファインダー」

35

11

5

10

04

05

ハイチ、チリ、ニュージーランドでウシャ

チューセッツ工科大学(MIT)メディ

ジャパン」(図1)だ。3月

日にフェイ

日には本サイトを開

の日本のメンバーらが中心となり、 海 外

際グループ「オープンストリートマップ」
んらは、口をそろえた。安価で高機能の

バーノート」CEOフィル・リービンさ

の伊藤穣一さんや、
クラウドサービス
「エ

以外の地域とを結ぶ取り組みだ。

メディアの情報を統合し、被災地とそれ

設。政府、NPO・NGO、ソーシャル

スブックページ、

のボランティア、運営NPOとして の ウ

サービスを機敏に使いこなすシリコンバ

アラボ新所長でデジタルガレージ取締役

シャヒディともネット上で連携して 、 ス

 一つの核が、ボランティア情報をデー
タベース化し、ネット上で公開していく

データ所属、サイト運営の中心であ る 関

日本法人代表の三浦広志さんがNTT

けている。特に sinsai.info
の 場 合 は、 運
営 主 体 の「 オ ー プ ン ス ト リ ー ト マ ッ プ 」

フ ァ イ ン ダ ー」( 東 日 本 大 震 災 ) だ。 地

グーグルの消息情報サービス「パー ソ ン

 そして、やはりハイチ、チリ、ニ ュ ー
ジ ー ラ ン ド の 地 震 で も 利 用 さ れ た の が、

超す情報が登録されている。

週間でアクセス数500万を超え、ネッ

「 prayforjapan.jp
」 を 立 ち 上 げ た。 通 信
環境も悪い合宿先でつくったサイトは1

い る の を 目 に し、 即 席 で ま と め サ イ ト

メッセージがツイッターに投稿されて

朝、
「 #prayforjapan

(日本への祈り)
というハッシュタグで国内外から大量の

れていた栃木県那須で地震にあった翌

  慶 應 大 学 生 で、 起 業 家 の 鶴 田 浩 之 さ
ん も そ ん な 一 人 だ。 運 転 免 許 合 宿 で 訪

けではない。

 そんなベンチャー文化によるネット上
の協働が実現している取り組みはこれだ

期間で大きな成果につながるとの指摘だ。

サイト、gooのボランティア情報ペー


にも自動的に反映されてい
sinsai.info
る (図2)
。このほか、ヤフーの復興支援

サービスでも利用できるように
「API」

力していく。このデータベースは、外部

 ボランティアの手で、紙ベースで流通
しているボランティア情報をパソコン入

情報まとめサイト」のチームが母体だ。

らずで立ち上がった「災害ボランティア

ントの藤代裕之さんがツイッター上で呼

ナリストとしても活動するNTTレゾナ

タートさせ た。

治之さんは「ジオリパブリック・ジ ャ パ

カ国語

 いずれもまずできることから、と 極 め
て短時間で公開し、修正・機能追加 を 続

震から約2時間後には立ち上がっている。

ン」最高経営責任者(CEO)と、仕事、

ト上のボランティアの手により

びかけ、集まった人々によって8時間足

という技術仕様を公開しており、連携す

 コミュニケーション・ディレクターの
佐藤尚之さんが中心となり、内閣官房震

に翻訳、4月末に書籍化までされている。

 福島第一原発の事故による各地の放射
線 量 デ ー タ を グ ー グ ル マ ッ プ 上 に 集 約、

ジなどにも反映されている。

震災とソーシャルメディアをテーマ に 東

所属組織も違うボランティアが運営する。

15

災ボランティア連携室と連携して立ち上

 「 ア ン ト レ プ レ ナ ー シ ッ プ が ス ピ ー ド
と高いクオリティーを生む」。4月 日、

「助けあいジャパン ボランティア情報
 

ステーション」
もある。3月 日、
ジャー

レー的なベンチャー文化が、少人数、短

ヒディの地図情報作成に協力してき た 国

18

月半ば時点で1万 件 を

22

京・恵比寿で開かれた会議「ニュー ・ コ

11

可 視 化 す る「 SAFECAST
」 は、 米 オ レ ゴ
ン州のウェブ開発者、マルセリーノ・ア

11

11

げ た の が 民 間 プ ロ ジ ェ ク ト「 助 け あ い

16

ンテクスト・カンファレン ス」で、 マ サ

11

36

2011.6

5

日に立ち上げた。

ルバレスさんが中心になり、着想か ら
時間後の3月
タ収集を行う計画だ。ネット上ですでに

600台を購入、
日本国内に設置し、
デー

る た め に、 寄 付 金 に よ り 放 射 線 測 定 器

イ・オジーさんらも協力する。

チーフソフトウエアアーキテクトのレ

應大の村井純教授、元マイクロソフト・

資金が集まっている。伊藤穣一さんや慶

特集 東日本大震災と災害報道
大震災を通して真価が問われたネットメディアの可能性と課題

37

約3万7000ドル(約300万円)の

図 2 日本版ウシャヒディ「sinsai.info」

72

 文部科学省や福島県などのデータを
使っているが、今後はさらに精度を 上 げ

図 1 内閣官房と連携する民間プロジェクト「助けあいジャパン」

19

 大地震、大津波に加えて福島第一 原 発
事故の被害を受ける福島県南相馬市 の 桜

  そ し て、 現 地 か ら の 情 報 発 信 も ま た 、
大きな力を持った。

を利用し、避難所から携帯電話で撮影し

ている。また、
写真共有サイト「ピカサ」

では警察庁、
福島県、
岩手県の情報がのっ

朝日新聞、毎日新聞の安否情報、官公庁

ア で は N H K の「 安 否 情 報 ダ イ ヤ ル 」

ト同時配信をした。

している。NHKも当初、ラジオのネッ

全国どこからでもアクセスできるように

手、宮城、福島、茨城)のラジオ7局を

除。さらに4月末から順次、
被災地区
(岩

いっぱい、緊急対応として聴取制限を解

「 ラ ジ コ 」 は、 地 震 発 生 2 日 後 か ら 3 月

井 勝 延 市 長 が 3 月 末、「 物 資 も 入 り に く

た名簿を送信してもらい、それをパーソ

ル、
ウィルコムの災害伝言板、
既存メディ

く、政府、東京電力からの情報もか な り

ンファインダーに入力するという取り組

)や朝日新聞( @
 NHK( @nhk_kabun

、 毎 日 新 聞( @mainichi_
Asahi_Shakai

アもこれを取り上げ、米誌タイムは 桜 井

ヨーク・タイムズなど様々な海外メ デ ィ

ティアが協力したという。

上)の入力に4800人を超すボラン

不足している」などと窮状を訴える 約
分間の動画をユーチューブに投稿し た と

みでは、写真1万枚以上(人名

万件以

ころ、国内メディアだけでなく、ニ ュ ー

市長を今年の「世界で最も影響力の あ る

メディアの境界を超える
新しい試み
 地震発生後の情報発信では、ネッ ト を
基盤とした、既存メディアなどのシ ー ム
レスな融合が見られた。

) な ど の 既 存 メ デ ィ ア は、 サ イ ト
kibou
に加えてツイッターでも震災情報を発

なものにしているが、パーソンファイン

と既存メディアの境界をかなりあいまい

ル・ニュースの存在は、ネットサービス

ゲーション(集約)サイトであるグーグ

に 提 供 さ れ て い た。 ニ ュ ー ス の ア グ リ

ジ ェ ク ト「 J ガ バ メ ン ト o n ツ イ ナ ビ 」

ターアカウントの認証と一覧化のプロ

経済産業省は共同で、公共機関のツイッ

レージ、子会社のCGMマーケティング、

を発信した。これを受けて、デジタルガ

)といった被災自治体
bosai_kesennuma
も、ツイッターで住民に向けた震災情報

信。 首 相 官 邸( @Kantei_Saigai
) や、 岩
手県( @pref_iwate
)、
宮城県気仙沼市( @

ダーは、部分的にではあるが、それをさ
 またNHKやテレビ朝日、TBS、フ
ジ テ レ ビ な ど は 当 初、 ユ ー ス ト リ ー ム、

 震災前、メディアはすでに転形期のた
だ中にあった。

メディアはこれからの
新しい形を模索中

を4月5日から始めている。

は、携帯電話会社、既存メディア、 官 庁

ニコニコ動画、ヤフーなどのネット生中

が集めた情報が、パーソンファインダー

11

らに「融合」にまで進めている。

の情報、さらに被災地とネット上の ボ ラ

 さらに東京、大阪のラジオ局の放送エ
リアに限定したインターネット同時放送

継で、震災関連番組の同時配信を行った。

万件以上と桁違 い に
 特に登録情報が
多いグーグルのパーソンファインダ ー に

11

ンティアを結んだ情報が集約されている。
 携帯電話では、NTTドコモ、K D D
I、ソフトバンクモバイル、イーモ バ イ

11

100人」に選んだ。

ニューヨーク・
 ハイチ大地震では既に、
タイムズやCNNといった既存メディア

14

11
11

38

2011.6

60

 フェイスブックやツイッターをツール
と し て 活 用 し、 民 衆 革 命 を な し と げ た

リークス」

変化の現場から、そのありようを報 告 し
チュニジア、エジプト。

変」
  朝 日 新 聞 の 年 間 連 載「 メ デ ィ ア 激
では、既存メディア、ネットメディ ア の
てきた。ユーストリームを使い、政 府 の

ネットメディアは
テレビに次ぐメディアに

 野村総合研究所(NRI)が3月 日
に、関東1都6県在住の3224人にイ

ン タ ー ネ ッ ト で 行 っ た「 震 災 に 伴 う メ

 何が起きていたのか?
 インターネット利用の統計データをま
とめている「インターネット・ワールド・

事業仕分けをネット生中継した"ダ ダ 漏
れ女子〟そらのさん。ツイッターを 駆 使
歳で起業したデ ジ タ

スタッツ」のデータでは、

して情報発信し、

ディア接触動向に関する調査」結果を公

ルネイティブ高校生、うめけんくん 。 だ

で1600万人だったインターネット利

 アイパッドなどのタブレット端末 の 登
場と、パソコンと変わらぬ多様な機 能 を

 ソーシャルメディアは、人は世界中の
人々との間に5人を介することでつなが

超えたと発表された。

スブックの利用者は同年7月に5億人を

人に1人が使うまでに普及した。フェイ

た。また、震災関連の情報に接して「信

2%、それに次ぐのが新聞 ・3%となっ

源は、NHK(テレビ)が最も高く

 それによると、大震災についての情報
入 手 先 と し て 重 視 す る メ デ ィ ア・ 情 報

表した。

年には世界

れもが手軽に発信し、また情報収集 が で

搭載したスマートフォン。それらの 端 末

るという仮説「6次の隔たり」が、リア

頼度が上昇した」メディア・情報源では、

億人。世界のほぼ3

を出入力の「窓」として、膨大な量 の 情

ルタイムで実現する世界だ。情報はパッ

トップのNHK

年末で

ティングも普及してきた。

ケージされるものから、フロー、プロセ

ポータルサイト

 その中で、ネットの拡大と呼応す る よ
うに既存メディアの広告費や部数が 減 少

スとして流れるものになり、これまでは

ディアで個人が発信する情報

・9%、これに続い

てインターネットのポータルサイト

5%、民放テレビ

し、生き残りをかけた、電子書籍や 有 料

公開されてこなかった機密も、その壁を

ネットの情報の信頼度が高くなっている。

開されている。

80

・ 8 % に 次 い だ の が、

・5%、ソーシャルメ

・4%と、

それによって情報が力となり、メディ
 
ア環境だけではなく、社会そのものも転

らの、今回の地震を受けたメディア利用

  日 本 民 間 放 送 連 盟 研 究 所 も そ の 翌 日、
東京、神奈川、埼玉に住む1230人か

民放に次ぐ2・8%だった。

の文書がファイル交換ソフト・ウィ ニ ー

形(トランスフォーム)していた。この

行動に関するインターネット調査の結果

潮流は、ここで見てきたような様々な取

ディアと共同で

り組みにつながっている。

万件という米外交 公 電

13

20

11

のネットワークに流出した問題、既 存 メ

 また、ユーチューブへの尖閣ビデ オ 流
出問題や、警視庁公安部の国際テロ 関 係

36

43

56

17 28

報 を 流 通 さ せ る ク ラ ウ ド・ コ ン ピ ュ ー

化などの新たなデジタル戦略の数々 が 展

乗 り 越 え て 膨 大 に 流 出 す る。 あ ら ゆ る

用者は、

95

新聞社は大学・研究機関、政府・自治体、

10

ネット利用者がそこに参加する。

きる総メディア時代である。

29

11

な ど の 公 表 を 行 う 告 発 サ イ ト「 ウ ィ キ

特集 東日本大震災と災害報道
大震災を通して真価が問われたネットメディアの可能性と課題

39

11

17

25

 これらデマに対しては、否定のツイッ
タ ー が 即 座 に 発 信 さ れ る な ど し て、
「沈

圏と近畿圏の1983人から回答を得た
インターネットアンケートもある。

を発表している。それによると、地 震 後
1時間程度の間に地震関連の情報に 接 し

・8%が民放

やツイッター、フェイスブックなど イ ン

クセスが制限された。だが、電子メ ー ル

  都 心 な ど で は、 地 震 直 後 に 電 話 回 線 、
交通機関もほぼストップし、情報へ の ア

いることになる。

が出回った。

チェーンメールなど、様々な内容のもの

物質が雨などと降るので注意」とする

石 油 千 葉 製 油 所 の 火 災 に つ い て、
「有害

  情 報 の 混 乱 も あ っ た。 デ マ の 流 布 だ。
震災で発生した千葉県市原市のコスモ

TTだけでも、約150万回線の固定系

余震でも約400万戸が停電。通信もN

は約440万戸、さらに4月7日深夜の

ころも多い。地震当初、東北電力管内で

用の前提となる電力、回線が途絶したと

ことができた人が、ソーシャルメデ ィ ア

た」が

に信じた」
「かなり信じた」
「多少は信じ
%いた。

45

16

冒 頭 で 紹 介 し た 講 演 会「 大 災 害 時 の
 
ソーシャルネットワーク・インターネッ

年後の今回も指摘されている。

 また、阪神大震災で指摘された物資や
ボランティアの情報のミスマッチは、

 そこで流通可能なメディアは紙であり、
ラジオだ。

サービスなどが使えなくなっていた。

サービス、約6700の移動無線局、約

ターネット回線経由のサービス、携 帯 電
話のワンセグなどは支障なく使うこ と が
できた。地震発生時にどこにいたか に も

%、
「非常

などを通じ、それを知り合いなどに 広 げ

人も

「まったく信じなかった」が

ていく、という形で、テレビとネッ ト の

よるが、テレビなどの1次情報に接 す る

組み合わせが大きな情報経路になり 、 信

 震災関連のデマについては、批評家の
荻上チキさんの「荻上式BLOG」と著
22

%。この情報を発信したという

頼につながったのかもしれない。

25

16

%。 こ の う ち「 あ ま り 信 じ な か っ た 」

1万5000回線の企業向けデータ通信

被害を受けた今回、被災地ではネット利

などとは違い、地震と津波の「面」での

  地 震 発 生 当 初 か ら 指 摘 さ れ て い る が、
かろうじて通信回線が残っていたハイチ

させる「公式リツイート」も推奨された。

た。また、情報の出所を明確にして伝播

発信元をたどるなどの対処法も紹介され

静 化 」 す る と い う こ と が 繰 り 返 さ れ た。

たメディアとしては、最も多かった の が

グーグルのリアルタイム検索で、デマの

%がNHK、

テレビと答えた。

が新聞、

 これによると、震災後、重要度が増し
たメディア・情報源について、 ・2%

%。これにニュースサイトを筆頭 と す
%、ラジオ放送

86

デマなどによる混乱と
ネットメディアの限界

70

ワ ン セ グ、 デ ー タ 放 送 を 含 む テ レ ビ で
るインターネット
が続く。

85

者『 検 証 東 日 本 大 震 災 の 流 言・ デ マ 』
 
などに詳しい。

トの効用と課題」で、慶應大の金子さん

22

54

58

 先の民放連研究所の調査では、このデ
マ を「 見 聞 き し た 」 と し た 人 が 全 体 の

果では、テレビに次いで信頼度も増 し て

ビに次ぐ存在感を持ち、NRIの調 査 結

 首都圏のインターネット利用者に 限 定
すると、インターネットの情報は、 テ レ

18

 また朝日、産経、毎日、読売の新 聞 4
社が読者を対象に、4月 ~ 日、 首 都
23

40

2011.6

38

71

大震災の時と比べ、今回は情報提供 サ イ

は、ネット上の情報が限られていた 阪 神
宮城、福島3県分のまとめで約

万人だ。

ばまでの全国社会福祉協議会による岩手、

ジャーナリズム・マスコミュニケーショ

流を、ジャーナリストでアリゾナ州立大

しさを語る。

して提供していく必要がある」とそ の 難

被災者に嫌がられずに、本当の需要 を 察

言われることも。刻々状況が変わる中で、

るのは車、インターネットじゃない 、 と

組 む 岩 手 県 立 大 の 村 山 優 子 教 授 も、「 要

 講演会を主催した情報ネットワー ク 法
学会理事長で、被災地のIT支援に 取 り

げる。

機能が不足していたことをその背景 に 挙

わからない」状態で、情報の連携・ 調 整

みの動機付けにつながっていく」

成功体験を積み重ねが、さらなる取り組

く、手を動かした取り組み。こういった

入 力 す る な ど し て、
「ネットだけではな

話で聞き取ったリストをアマゾン側で手

上で提案されたアイデアを取り込み、電

と、現地に直接配送される。ツイッター

し、それを支援したい利用者が購入する

ゾンの「ほしい物リスト」だ。被災地が

た例として、藤代さんが挙げるのがアマ

 その一方で、ネット上のプラットホー
ムとアイデア、さらに人力が効果を上げ

さらに勢いを増すはずだ。

るメディア)」と名付けた。その流れは、

ア さ ん は「 メ デ ィ ア ク テ ィ ブ( 行 動 す

ンスクールの教授でもあるダン・ギルモ

  同 じ く 登 壇 者 だ っ た 藤 代 裕 之 さ ん は、

 そして、ひとたびネットに広がったア
ントレプレナーシップとアクティビズム

ト が あ り す ぎ て、「 ど こ を み て い い の か

「 助 け あ い ジ ャ パ ン  ボ ラ ン テ ィ ア 情 報
ステーション」で情報基盤を構築しても、

の可能性は、消える気配はない。

格差があることなどを原因として挙げる。

がないことや、ネットについての意 識 の

 被害が広域、未曽有の規模で、被 災 地
やボランティア関係者に情報発信の 余 裕

情報を届けている現状を報告した。

ト中継など使えるあらゆる手段で地域に

野則昭さんも、電話やネットで参加。ラ

さんや、ラジオ福島の飯田英典さん、小

上げた元東北放送アナウンサー、高橋厚


1 
2 

http://i.impressrd.jp/e/2008/01/17/343
http://ushahidi.com/

 

  http://radiko.jp/newsrelease/pdf/20110313_
radiko.pdf
http://twinavi.jp/gov

post_29.html


http://www45.atwiki.jp/volunteermatome/
 
  http://shinsai.yahoo.co.jp/
  http://busshi.311.goo.ne.jp/
  http://safecast.org/jp
  http://googlejapan.blogspot.com/2011/03/blogpost_3615.html
http://googlejapan.blogspot.com/2011/03/blog-

3  http://www.sinsai.info/ushahidi/
4  http://www.asahi.com/special/gekihen/
TKY201104010363.html

http://www.google.co.jp/intl/ja/crisisresponse/
 
japanquake2011.html
http://ncc.garage.co.jp/

http://prayforjapan.jp/
http://www.tasukeaijapan.jp/

22

6 
7 
8 

そこにボランティア情報が入ってこ な い

  阪 神 大 震 災 時 の ボ ラ ン テ ィ ア の 数 は、
兵庫県の推計によると発生後2カ月で

必要としている物資をリストとして掲示

という〝機能不全〟の問題を指摘し た 。

 講演会には、震災後に宮城県山元町で
災害臨時放送局「りんごラジオ」を立ち

100万人。交通アクセスも寸断さ れ た

 すでに世界規模で広がっていたその潮

13 12 11 10

14

15

 

 
 

http://in-law.jp/bn/2011/index-20110513e.html
http://mediactive.com/

  http://www.asahi.com/special/gekihen/
  http://www.internetworldstats.com/
  http://www.facebook.com/press/info.
php?timeline
http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/

 

19 18 17 16

22 21 20

ジオだけではなく、
ウェブやブログ、
ネッ

今回の大震災のボランティアは、5 月 半

特集 東日本大震災と災害報道
大震災を通して真価が問われたネットメディアの可能性と課題

41

30