平成 24(2012)年 11 月 21 日

原子力規制委員会有識者ヒアリング メモ
認定 NPO 法人

環境エネルギー政策研究所
所長 飯田哲也

0. カギとなる質問
(1) この体制・組織・仕事のやり方で、
「あのような想定外の事故」は防げたか?
(2) この体制・組織・仕事のやり方で、仮にいま「あのような想定外の事故」が発生した
とすると、指揮混乱の回避、事故の進展抑止、住民の避難や被ばく防護など面で、充
分に改善しているか?
※ 「あのような想定外の事故」
とは、
福島第一原発事故という特定・固有の条件ではなく、
想定外事故の全般に想像力を広げたものを指す
1. 原子力規制行政の信頼回復に向けて
(1) 官僚主義からの脱却
・ 法形式的秩序(霞ヶ関文学)が最優先、日程ありき、役職匿名性、2〜3年で異動
 出向者(各省、民間)の実態は?
 内部組織の人事はどのようにおこなわれているのか?
・ 「審議会—事務局」方式の匿名性・無責任性・硬直性、知と経験の散逸
 「顔の見える責任者—プロジェクトチーム(またはオープンフォーラム)
」方
式への転換
・ 形式が優先するヒエラルキー組織を回避するために
 原子力規制委員会事務局および原子力規制庁の人事権は誰に帰属するのか?
 ノーリターンルール(国会事故調提言)の速やかな実施
 各原子力規制委員は、それぞれ自前のスタッフを持ち、各自のイニシアチブ
で物事を進めることができる体制になっているか?
 各主要分野ごとに、経験と専門性に裏付けられた顔の見える部門長を任命し、
各人の名誉と社会的責任に裏付けられた仕事ができる体制になっているか?
(2) 現状保守主義からルール・原則・規範保守主義へ
・ 大飯原発だけが稼働していることによる信頼の喪失
・ 大間原発等、原発建設再開と規制庁の対応に関する問題
(3) 形式的権威主義から知と規範による実質的権威の確立へ
・ 「権威的に振る舞う」のではなく、
「知と規範」の姿勢を積み重ねることによって
実質的権威を確立するべき
2. 東電福島第一原発事故への対応
(1) 「特定原子力施設の指定」という形式優先
・ どのような特別の措置や対応が必要かという実質面を重視する
(2) 「有識者からの意見聴取」という形式

・ 特定の「有識者」が何か明らかな知見を持っているのではなく、しっかりとした研
究プロジェクトによって、新たな知見を得ていくダイナミックな構造が必要
3. 重大な事故を起こさないための安全規制の全面的な見直しと原子力防災体制の構築
(1) 活断層調査のあり方
・ 大飯原発をなぜ止めて実施しないのか?(現状保守主義の虜)
・ 儀式的になっていないか?(限られた時間でのグループ訪問の制約問題など)
(2) 新安全基準の検討
・ 「世界最高水準の新安全基準」を作るはずが、
「スケジュールありき」
(法令施行期
限平成 25 年 7 月 18 日)なのはなぜか?
・ 審議会—事務局方式で作成する弊害(前述)
(3) 原子力災害対策指針
・ 放射能拡散予測を巡るドタバタについて思うこと(特定の1ケースに限定されるは
ずがない、という「当たり前」が失われているのはなぜか?)

以上