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vol.3 議事録 『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする
vol.3
議事録
『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする
──法律家による分析と提案』
日時:2012.12.16 14:30 ~ 17:30
場所:Loftwork Lab
会議モデレーター:水野大二郎(慶応義塾大学環境情報学部専任講師/ fashionista 編集
委員/ FabLab Japan メンバー)
ゲスト登壇者:鄭一志(Arts and Law/ 弁護士)、馬場貞幸(Arts and Law/ 弁護士)
南馬越一義(株式会社ビームス/ BEAMS 創造研究所シニアクリエイティブディレクター)、
平松有吾(株式会社パルコ)、蓮沼千紘(Knit Creator /ハンドニットブランドan/eddy デザイナー)
登壇者:永井幸輔(Arts and Law /弁護士)、金森香(NPO 法人ドリフターズ・インター
ナショナル)
常任委員:幸田康利(有限会社オープンクローズ)、岩倉悠子(Arts and Law)、山本さ
くら(NPO 法人ドリフターズ・インターナショナル)、小原和也(慶應義塾大学大学院政策・
メディア研究科)、小林嶺(早稲田大学繊維研究会)

〈「ファッションは更新できるのか?会議」とは〉

NPO法人ドリフターズ・インターナショナルの金森香、Arts and Lawの有志メンバー、有限会社オープンクローズの幸田康利が企画・制作し、批評誌『fashionista』

の責任編集を務める水野大二郎氏をモデレーターに、2012年9月から約半年、全7回にわたり、「ファッションは更新できるのか?」について議論するセミ

クローズド会議です。

〈会議の概要〉

消費者のソーシャル化、知的財産権への意識の高まりといった社会状況の変化は、現在のファッション産業に避け難い変容をもたらすと同時に、新しい創造

性を獲得する契機をもたらしています。この会議では、他分野における現状とファッション界の状況を対比し、社会の「設計」や「構造」=アーキテクチャ

と向きあって試行錯誤を行っている実践者(デザイナー/メゾン関係者)、販売店、批評家、メディア関係者、ウェブデザイナー、研究者、法律家などを招

き、ファッションの更新の可能性について議論します。

水野

水野──今回は、法律的な観点からファッションの更新可能性についてみて

いこうと思います。

 今回法律をテーマにするのは、今までの会議でも取り上げてきた新しい服

の作りかたや販売のありかたは、情報技術とそれを取り扱う知的財産権との

連動の中において考えられるべきではないか、またこれからの情報化社会の

中で、法律的な観点、つまり、どうやって生活と制度を一致させていくかと

いう点から見ていく必要があるのではないかという問題意識からです。そん

な話もふまえて、今回はこの観点からファッションの更新可能性について具

体的にしていきたいなと思います。

※1

永井──Arts and Lawの永井と申します。今回の会議では法律とクリエイ

ティブの架け橋として、今日における法律とファッションの関係性について、

新しい服のつくりかたや販売のありかたをふまえた視点の整理から議論を開

始したいと思います。

 本日は第一部でゲスト登壇者と弁護士が法律相談のロールプレイを行い、

実際にどのような問題がファッションの現場で発生するのかご紹介いたしま

す。また、第二部は、ファッションと法律の新しい可能性というテーマで、法

律の視点からファッションにどういう新しいインスピレーションを与えるこ

とができるのか、みなさんと一緒に議論できればと思っています。

【ロールプレイ1̶̶南馬越一義×鄭一志】

「『プリント』のパクリを知らないで買い付けをし、販売してし

まったときは?」

南馬越̶̶BEAMSの南馬越と申します。BEAMS創造研究所のシニアクリ

エイティブディレクターを務めています。この部署はまだできたばかりで、

BEAMSの新しいビジネスをつくっていくということをやっていまして、外

部の企業と協業でeコマースなどの新しい分野に取り組んでいます。

──そのようなご経験から、何かお困りのことはございませんでしたか?

南馬越──海外の商品を買い付けるとき、普通だとトレンドショーのような

ものに買い付けにいきますが、ニューヨークではダウンタウンの色々なブラ

ンドのショールームが入っているビルに飛び込みで行って、何かいいものを

見つけたら買い付けるというスタイルをとっています。こうやってみつけた

LAのブランドのうち、いざ日本に仕入れて販売し、雑誌などでも評判になっ

たところで、その商品が日本のあるブランドのプリントを丸パクリしていた

ものだったことがありました。今回はそのご相談です。そのブランドについ

ては、名前は存じ上げていたのですがコレクションをよく見たことがなかっ

たので、全然知らずにその商品を買ってしまった。実際、その日本のブラン

ドから抗議を受けましたので、LAのブランドの方に確認したところ、実は韓

国でその商品を仕入れて、自分たちのブランドネームをつけて卸をしていた

ことが判明しました。

──なるほど、海外に買い付けにいって、そこで絵のような柄の入った商

品を購入してきた、と。で実はその買い付けてきた商品が日本の某ブランド

の洋服の柄を丸パクリしていた。それを知らずに仕入れられて、店頭で販売

してしまったときに、そのブランドからクレームがあったと、でどうすべき

かというお話ですね。

かというお話ですね。                        
                             
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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vol.3『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする ──法律家による分析と提案』
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南馬越──はい。クレーム後は、商品は店頭から下げて売り場には出さな

かったのですが、その時点ですでに一部売れてしまっていました。

──わかりました、ではこういうときにどう考えていくか、ということで

すね。

 ここで、そのブランドをA社、南馬越さんの会社をB社、B社の仕入先であ

るアメリカの会社をC社としましょう。B社がC社から仕入れた問題の商品は

すでに販売されてしまっています。そうするとそのA社に対してB社は何か

の責任を負わなければならない。責任を負うとして、この場合に適用される

法律はなんでしょう。そのうちの一部はすでに売れてしまっているというの

も問題ですね。このとき留意したいのが、B社はパクリだったことは知らな

かったということです。ポイントとして、そのブランドさんがどんな権利を

もっていて、それをどう侵害してしまったのか、というところから考えます。

※2

※2

 まず可能性として考えられるのは、プリントを絵と捉えて、著作権法に違

反しているのではないか、ということです。他に、商標権侵害も一応考えら

※3

れますが、商標権は登録によって発生するため、登録がないと商標権侵害に

はなりません。今回の場合はないものとして扱いましょう。まず著作権法を

考えるときは、そのプリントが著作物と言えるのか、ということを気にしな

いといけない。また、著作権法の譲渡の特例というのがあるので、パクリで

あると知らないで買ってしまって、その知らなかったことに過失がなかった

場合には、売ってしまったとしてもおとがめなしです。ただ、仕入れた段階

で知らなくても、売った時点でそれが他人の著作権を侵害していることを

知っていたときは、著作権法に違反してしまいます。今回は仕入れたときに

※4

過失があったかなかったかが問題ですね。仕入れたときに過失がなかったと

すると、本件では売ったときも知らなかったのだから、著作権は侵害してい

ません。ただし、現時点では、すでにA社から警告を受けてしまいましたから、

これ以降はもうパクリであることを知っているということになりますね。そ

うするともうこれ以上売れません。

 著作権法というのは結構厳しくて、違反すると懲役10年以下という重い刑

※5

※6

事罰があります。その他に差し止めや信用回復措置というものもありますね。

さらに損害賠償請求するときには損害の推定規定があって、被害利益をその

売った個数を掛けて損害を賠償しなければならない可能性が高い。

※7

 一つ、みなさんにはなじみがないかも知れませんが、不正競争防止法とい

※8

う法律の中に商品形態模倣行為という規定があります。この規定は特定の商

品の形態を模倣した商品を譲渡してはいけませんというものですが、この不

正競争防止法の良い所は、対象がその著作物に限らないことです。著作権法

というのはそれが創作的でないといけないということが言われていて、いわ

ゆるアート作品などが保護される典型的なものですが、一方で普通の柄や模  
ゆるアート作品などが保護される典型的なものですが、一方で普通の柄や模
 
様、形態というプロダクト的なところは著作権では保護されないことが少な
くない。それを今実務上でカバーしているのがこの不正競争防止法です。違
 
反すると刑事罰もあるし、民事で損害賠償も受けます。
 なので、今回の問題の結論としては、実際にパクリの商品だとすると、仕入
れたときにそのことを知らなかったとしても、警告を受けたらもう売ってはい
けないし、できる限り商品を回収していきましょう、ということになります。
 
 
 
【ロールプレイ2̶̶平松有吾×馬場貞幸】
 
「ショップのスタイルを守るためには?」
 
 
平松──株式会社PARCOの平松といいます。PARCOが経営している『once
a month』について相談しに参りました。『once a month』は、他のセレクト
ショップとの差別化を図るため、自分たちでお店をやろうということで立ち
上げた店です。名前のとおり、月に一度、ショップの商品の入れ替えをして
いる店でして、毎月色々なブランドやメーカーとコラボレーションをしたり、
色々な商品を紹介していく店で、そのような仕組み自体(=編集スタイル)
をショップのスタイルとして強く打ち出すことでお客様に興味を持っていた
だく形態です。ただ、今後同じスタイルをとるショップが沢山出てくるん
じゃないかなと思っていまして、編集スタイル自体を権利として保護してい
けないかと考えています。
 
 
 
馬場──ショップのコンセプトやスタイルという、いわば目に見えない部分
の模倣について法律を使って解決できないか、という問題ですね。なかなか
難しい問題ではあると思いますが、ここでは、①月に一度ショップのテーマ
 
を変えて、商品展開していくというコンセプト自体を模倣する、②一回一回
 
 
のテーマのキャッチコピーを模倣する③ショップの内装ですとか商品の配置、
こういったレイアウトの模倣、そして、④商品のセレクト自体の模倣、という
 
4つの具体的な質問に落とし込んで考えていきたいと思います。
 
 ①については、例えば企画書等の営業機密の不正な取得があったと言える
※9
場合は、不正競争防止法の適用がありますが、コンセプト自体の模倣はよほ
どのことがない限り違法とはならないでしょう。②については、表現として
アウトプットされているものなので、著作権による差止請求や損害賠償請求
※10
等の対応が可能である場合があると思います。ただ、短すぎる文章や、誰が
考えても同様の表現になるであろうというものであれば、創作性がなく、「あ
りふれた表現」として著作物にあたらない、ということもあります。
※11
 例えば、同じ編集型ストアである『Meetscalストア』さんの「Meets
Culture, Meets Local」というコピーをみると、あえて二つのセンテンスが重
ねられているので、語感や「culture」と「local」という言葉の組み合わせに創
作性があるとして、著作権があると主張しうるように思いますね。
 
 
 ③については、内装や商品の配置などのアウトプット自体には、「編集著作
物」(著作権法12条1項)にあたるとして著作権法上の保護が与えられるか、
ということを考えてみたいと思います.「編集物で、その素材の選択、または
配列に関して創作性を有するものは、著作物として保護する」という規定な
 
※12
のですが、商品そのものを素材、として考えることが可能であれば、ショッ
プがさらにそのテーマを前面に打ち出しているものであった場合には、もし
かしたら商品の陳列を含めた内装やレイアウトの一部に、著作物性が認めら
 
※13
れこともあり得るのかな、と思います。
 
  ※13 れこともあり得るのかな、と思います。  
vol.3『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする
vol.3『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする ──法律家による分析と提案』
No.

 ところで、④商品のセレクト自体をパクったらどうなるかという話ですが、

メーカーがどのショップと取引するのかには基本的に営業の自由(憲法22

条)で保障されているので、相手方のショップに何か主張するというのは難

しいです。実際、一回事態が生じてしまうと法律では対応しにくいですが、

  これに対して事前になにか予防の手立てはあるのでしょうか。  
 
これに対して事前になにか予防の手立てはあるのでしょうか。
 
 予防的な対応としては、メーカーやデザイナーと、独占的な販売契約を結
んでしまい、他のショップとの差別化を図るというやり方もあります。この
場合、最低購入数や、仕入れの方法、独占契約の期間なが協議の対象になる
でしょう。ディレクション等を外注する場合もディレクターとの独占契約を
締結することも考えられます。逆に、『編集』を法律で守るのはなかなか難し
いという現状の中で、経営やファッション文化が発展していくという可能性は
あるのか、ということを探る一つの例として、福岡の『once a month』があえ
て独占販売権を絶対取らないという話は非常に面白いなあと思ったのですが。
平松──『once a month』の役割として、取扱いメーカー・ブランド自体をお
客さんに知ってもらうということも(特に地方の)ファッションシーンの全
体的な底上げにつながると思ってやっています。『once a month』は1ヶ月で
セレクト期間が終わってしまうので、終わったあとは地元のセレクトショッ
プに買いに行ってくださいとご案内するんですが、逆にまた来年同じような
企画をするときにお客さんが増えたり、そのブランドさんがもっと大きく
なった時にショップをやろうとなったりという部分も先々出てくるので、そ
ういう拡散の仕方というか縛らなさが大切かなと考えています。
馬場──そういった意味では、統一したセレクトに基づいて経営している
ショップが独占的に海外ブランドを仕入れるようなスタイルとは違う効果が
 
得られるということですね。
 
 
平松──そうですね。話は変わりますが、今日僕が着ているTシャツは、「九
州」をコンセプトとした企画を渋谷の『once a month』でやったときのコラ
ボもので、熊本県のイメージキャラクター『くまモン』のTシャツを着ている
A-netさんの『ネ・ネット』というブランドの『にゃー』という猫のTシャツで
す。ところで、『くまモン』はなんとライセンスフリーなんですね。そのせい
で、熊本のお土産のいたるところに『くまモン』がついています。それで『く
まモン』の認知度が爆発的に広まったというのを聞きました。
馬場──ライセンスフリーをどういうスキーム(=権利自体の放棄、クリエ
イティブ・コモンズ・ライセンスの採用etc)で実現したのか分からないですが、
※14
 
デザインが共有されたり、それで結局いろんな人が使う仕組みは非常に面白
いですね。
 
 
 
 

【ロールプレイ3̶̶蓮沼千紘×永井幸輔】

「パターンをパクったら違法?

──オンラインショップで販売する服のデザインを守るためには?」

  蓮沼──フリーでデザイナーをしています。デザイン会社の仕事を受けるこ
 
蓮沼──フリーでデザイナーをしています。デザイン会社の仕事を受けるこ
とがあるのですが、先日MD(マーチャンダイザー)の方から、「ある会社の
こういうカットソーが売れているから、寸法も襟ぐりなどのディテールも同
 
 
じにして、素材だけ変えて作って欲しい」、と言われました。これは法律的に
問題ないのでしょうか。
 
永井──サイズも全く同じなのでしょうか。素材や色展開はどうですか。
 
 
蓮沼──ワンサイズ展開のTシャツで、実物をメジャーで測って寸法を取っ
て欲しいと指示されました。素材は違いますが、大きくは変わらないと思い
ます。縫製や目数も変更しないでと言われました。色展開はさすがに別で、
その会社の展開に近いものになるとのことでした。
 
永井──ロールプレイ1の服の「プリント」の模倣にも近いですが、服の「パ
ターン」の模倣の場合、意匠権、商標権、著作権、不正競争防止法に触れるか
どうか検討する必要があります。
 まず、意匠権。これは、形状や模様、色彩などを保護する権利です。意匠権
侵害になるのは、登録されている意匠を全く同じ形で使った場合や、類似し
た意匠を使った場合です。意匠権を侵害すると、その商品の販売ができなく
なったり、賠償金を支払ったりしなければなりません。ただ、意匠権は登録
しなければ保護されないので、今回もまずは意匠権の登録があるかを確認す
るのが大事です。意匠権の登録の状況を調べるためには、「特許電子図書館」
を使うと便利です。
 次に、商標権、ブランドのロゴマークですね。今回は形状をコピーしてい
るだけで、ロゴマークはコピーしていないようですので、商標権については割
愛します。但し、立体商標が登録されている場合もあるので注意が必要です。
 それから、著作権。大量生産されるデザインについては裁判上「純粋美術
と同視できる程度の美的創作性」がないと著作権では守られないとされてい
ます。そのため、オートクチュールなどの一点ものでない普通の服について
は、著作権で守られる可能性は低くなってきます。逆に言うと、非常に独創
性の高い服については著作権で守られる可能性があるので注意が必要です。
 
※15
 
 
 
※16
最後に、ロールプレイ1でも議論されていましたが、3年以内であれば全く同
じ形のものであれば、形態模倣として不正競争防止法上違法に基づく、損害
賠償を受ける可能性があります。今回は、全く同じ形で色や素材が違うとい
うことなので、不正競争防止法違反になる可能性があるかも知れません。
蓮沼──ありがとうございます。もう1点、ご相談があります。私は、自分の
ニットにブランド名をつけて、オンラインショップで個人で販売しています。
 
1点ものの服が多く、個人のお客さんから「こういう色のものが欲しい」と
 
か、「ここがもうちょっとこうなっているものはないんですか」とか個人オー
ダーを受けることがあります。そのお客様が、私のニットをそのまま、違う
ブランド名で、3倍程度の値段で売っているのを見つけました。自分のブラ
ンドを守るために、何か方法はあるのでしょうか。
 
※17
永井──前回の会議で紹介された「iichi」など、個人で服を売れるWEBサイ
トが増えていて、個人のために作ったデザインを無断利用されるんじゃない
かという心配はこれから増えるかも知れないですね。企業だけではなく、個
 

人がデザインをどう守っていくのかを考えていく必要があります。

 まずは、ここまでの話の裏返しですが、意匠権や商標権を登録することは

 まずは、ここまでの話の裏返しですが、意匠権や商標権を登録することは
vol.3『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする
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No.
  有効でしょう。また、著作権で保護されるようなデザインであれば著作権で、
 
有効でしょう。また、著作権で保護されるようなデザインであれば著作権で、
[討議]
全く同じデザインであれば不正競争防止法で保護される可能性があります。
「ファッションと法律の新しい可能性」
これまで出ていない話では、製法や素材が特別なものであれば、発明を保護
 
する知的財産権である特許権での保護も考えられます。実際に、ブランドに
水野──vol.1の会議では、デジタルデータを使ってものづくりや販売をする
 
よっては、商標権や意匠権と同じくらい特許権を数多く取得しているケース
という話が出ました。デジタルデータは情報なので、いくらでも伝達するこ
 
もあります。
とができる。その中でアイデアやデザインをどう守れるかというのが今日の
 
 もうひとつは、オンラインショップの利用規約にヒントがあるかも知れな
主題だと思います。ロールプレイで出された問題を拡張させると、どうして
 
いですね。例えば、「購入した服と同じデザインの服は作ってはいけない」と
も「守る」ということが主のように思えますが、今日の話からもファッショ
いうような規定が利用規約にあれば、服のコピー販売を禁止できる可能性が
ンが元々コピーすることに対してとてもゆるいカルチャーだということは明
あります。
らかです。たとえば、ずばりパクってくださいというような上司がいたりす
 
 今日は、「権利」の話と「契約」の話が両方出てきていますが、「権利」は法
るのは、他の業界ではありえないことですよね。そういう意味で、今日は、
 
律で決まっているものなので、なかなか融通の利かないところがあります。
元々ゆるかったものを引き締めたり、ゆるいまま繋げていく為には何をしな
例えば著作権であれば、先ほどご紹介したように、純粋美術と同じくらいの
ければならないのかということなどを、諸々の社会のあるべき姿を挙げつつ、
美的創作性がないと保護されませんが、「契約」であれば、あくまでも個人と
総評していけたらいいなと思っています。
個人との間の約束の中で、例えばオンラインショップで、デザイナーと購入
 
する人の間でやって良いことと悪いことのルールを「契約」として柔軟に作っ
永井──今日ここまでは、まず法律的にどこまで権利を主張できるのか、と
ていくことで、法律で決められた「権利」では必ずしもできないことを実現で
いうかなりラディカルな話が主だったように思います。もちろん、権利を単
きる可能性があります。デザイナーを守ってくれるルールだけでなく、逆に、
に主張してできるだけ守っていくしか方法が無いということではなく、ロー
 
デザインのアレンジやその販売を自由に認めるようなオープンなルールを、デ
ルプレイ2で出た「くまモン」の例のように、デザインを開いて色んな人に
 
ザイナーが選択できるような利用規約があってもいい。オンラインショップ
使ってもらうことで認知度を上げ、デザインやアイデア自体の価値を上げて
自体が積極的にルールを考えて行くのは有意義なのではないでしょうか。
いくという方向もあります。現状ではファッションに関しては、ブランドや
ロゴマークを商標権で保護してきた部分が大きいわけですが、その一方で、
来場者──1つ目のケースで、実際に模倣した服を作ってメーカーが訴えら
大きいメゾンであっても他のブランドの服を模倣して服をつくってきたとい
れたときに、委託を受けて服をデザインした蓮沼さんは法的な責任を負うの
う経緯もあります。ファッションというのはその両方の軸足をもってこれま
でしょうか。
で進んできたし、今後も進んでいくのだろうと思います。
 
 ところで、デザインを開いた場合、あらゆる利用を自由化してしまうと、
 
 
永井──フリーランスの場合は、メーカーとデザイナーが別々の主体になる
自分がつくったものなのにも拘らず、それが評価されないという問題も出て
ので、デザイナー個人が、権利者から責任を問われる可能性があります。ま
きます。そういうときにオリジナリティをどう守っていくのかという話は、
 
た、メーカーとの間でも、違法なデザインは作りませんという「保証条項」が
法律を超えた問題として、言わば情報としてのオリジナリティをどうやって
 
守っていくのかという問題にもなります。そのため、法律や権利によるハー
 
契約で決められている場合には、その契約違反を問われる可能性もあるかも
 
しれません。メーカーとの間で締結される契約がどのような内容なのか、よ
ドロー的なルールと、ガイドラインやコミュニティにおけるローカルルール
く確認して契約しなければいけないし、違法なデザインは作らないと保証し
のようなソフトロー的なルールを使い分けていくことは今後考えるべきイ
た上で違法なものを作れば当然リスクがあるので、受注できないと事前に断
シューになると思いますね。情報環境の変化に伴い、情報共有のスピードが
る判断も必要だというふうに思います。
加速する昨今では、単にライセンスするのではなく、そのライセンスのオー
プン/クローズドのバランスを設計することが意味をもつようになってきて
水野──フリーランスのデザイナーは、自分を守るということを念頭に法的
いるのではないでしょうか。
な知識を備えるべきということですね。
「法律家との協働の可能性」
 
永井──そうですね。それが一番大事だと思います。
水野──個人で訴えたり自分の権利を守ったりすることは、現実的にはどれ
くらい可能なのでしょうか。弁護士に相談した場合、実際どこまで対応し得
 
るのですか。
 
 
 
 
永井──例えば、ALでは一定の条件下で無料相談を受けていますが、訴訟と
なると何十時間も時間を割く必要があるので、その場合はメンバーの弁護士
などが有料で個人受任をするというのが現実です。では収入がそんなに多く
ない状態でどうやって弁護士と恊働できるかという話ですが、その内容が法
 
 
律相談だけなのか、相手に通知書を送って損害賠償を支払ってもらえるよう
交渉をするのか、それとも訴訟をするのかという段階によって費用が大きく
変わってきますので、特に費用がかさむ訴訟段階より前に、できるだけ費用
 
を抑えて対応するようなお手伝いもできるのではと思います。
 
また、相談者が訴える側の場合には、具体的な事件にもよりますが、勝てば
  また、相談者が訴える側の場合には、具体的な事件にもよりますが、勝てば
vol.3『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする
vol.3『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする ──法律家による分析と提案』
No.
  賠償金が入ってきますので、成功報酬の割合を増やす代わりに、最初の着手
 
賠償金が入ってきますので、成功報酬の割合を増やす代わりに、最初の着手
金については金額を低く設定するというような提案もできるかと。
水野──先ほど契約と権利の話が出てきましたが、権利を強く主張して活動
 
していくことは個人にとってはすごくハードルが高いなと感じます。そうで
 
はなくて、契約で人と人との間をどう調整していくかというところに可能性
 
 
を感じながら今日の話を聞いていました。つまり、自分の作品をどのように
発表するのか、そこからどうやって人と人との繋がりを見出すのか。その中
で使い方などを示すことで、その場その場で柔軟に人との繋がりを設計して
いくことができるのではないか、ということです。
 
 この点に関連して、会場の河村さんによる「コモンスリーブ」という活動
についてお話を伺いたいと思います。
「コモンスリーブ」とその実例
 
河村──「YEAH RIGHT!」というブランドをやっております河村です。自分の
ブランドと並行して、「コモンスリーブ」というプロジェクトもやっています。
 これは簡単にいうと、そでぐりがファスナーになっていて取り外しが可能
な衣服です。シャツとブルゾンであれば、両方のファスナーと金属部分の規
格を合わせることで、例えばAとBというブランドの服を1着ずつ購入した
場合に、後からそれぞれの服の袖部分を取り替えることができる、といった
ように、お客さんが買ったものを後で編集して着られるシステムになってい
ます。最初は自分のブランドだけで始めたのですが、色々なブランドのサン
プルがあったほうが面白いのではないかということで、今は多数のブランド
さんとともに展開しているところです。
 
 
 
水野──まさに調整によって生まれた新しいデザインの在り方ということで
すね。河村さんは今日の話の中で何か気になった点はありますか。
 
河村──前半のお話は守る話だったと思うのですが、僕がこのプロジェクト
 
 
を始めたきっかけは、むしろ単純に自分も他の人も着ることをもっと楽しん
でほしいという純粋な気持ちからです。「コモン」と言う限りは、例えば学生
さんなどが自分で袖を作ってファスナーの規格を公開してもいい、というく
らいオープンにしたいなと。とはいえ、プロジェクトを広げて行く中では、
僕が想定できないようなトラブルがあったりするのかな?というところが気
になりました。
 
 
 
 
 
金森──今の河村さんの例もそうですが、もちろん法律のことをよく知って
守っていきたいとか、自分たちが作ったものを守っていきたいという気持ち
もありますが、そこに縛られずもっと知識や情報などを共有していくことが
できないのかということに関心があります。
 私たちが「TEATRE, yours」を始めたのは、型紙を共有したことで実際受
けるブランドの損失よりも、そのことから生まれる新しいコミュニケーショ
ンや、作り手と買い手の双方が気づかされる新しい服の価値の方が計り知れ
ぬ意味があると思ったからです。それでもその意図したところが伝わるプロ
ジェクトとして完成度をあげていくには、もっと色んな部分で工夫も必要で
しょうし、現在の文脈につなげる必要もあるなと。私たちにとってはそれが
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)の導入でした。今後
は型紙に独自に柄をのせてプリント生地を作るショップの実験をして、その
後の実売期に実際店頭でどういう風に売っていくかというところに展開して
いきたいと思っています。
※18
 

水野──型紙にCCライセンスがついて、それが実際に販売されていくこと が、THEATER, yoursでやられている新しいことだと思いますが、コモンス リーブも含めて僕が非常に面白いなと思っているのは、アイデアと表現が一 体になっているというか、売り方や作り方、買い方といった制度の部分とコ ンテンツとしてのデザインの部分が渾然一体となっていて分離しがたいとこ ろです。  無印良品で行われた「家具のかたがみ展」もそうですが、人と人との繋が りを作り出さずに、気軽にこういうコンテンツだけをドライブさせても何も 生まれない。そういう意味で、今回の事例のように、まずこれで何ができる のか、創造力というのはどういう風に役に立つのか、また、人と人との創造 力がどんなふうにつながりがあるのかというところが明らかになってから、 実際に商品として販売されるというのは面白いですよね。ミシンなどもそう ですが、使える人はすごく減ってきている一方で、ミシン自体が家にないか らその技術は広がらない。また、ニットものなどを縫おうとするとロックミ シンが必要だというように機材が必要となってきますが、そういう場合に欲 しい機材が買えたり、その他の材料や生地などもユザワヤだけでは収まらな い色んな種類のものが買えるようになればいいですよね。そういう状況の整 理があって、こういう様々な企画が実装し得るのかなと。

※19

──Loftwork代表取締役でクリエイティブ・コモンズ文化担当の林です。 CCライセンスについて少し補足します。オープンなデザインに関連して問 題になりがちなマネタイズについて、360°book のように、データを公開して シェアしながらもお金を生み出す可能性がこの一年の間にも一気に広がって きています。データとリアルなプロダクトではそこに全く違う価値が存在し ているので、両者の値段付けは当然に変わっていくのではないでしょうか。

※20

永井──今の林さんのお話をファッションに置き換えてどんな可能性がある

のかと考えると、コモンスリーブにはすごく近しいところがあるような気が

しています。

金森──事前にみんなでブレストした時には、このコモンスリーブをどう

やってマネタイズしていくのか、どこを要とするのかということを考えると、

ファスナーの規格に1つ可能性があるんじゃないかという話になりました。

それが同じでなければつながらないし、それがつながったらコモンプロジェ

クトに参加できるとか、そのファスナーを河村さんが売るとかそういうアイ

デアが出ましたよね。

永井──アイデアという情報自体は無料だったとしても、例えばファスナー

が独特な形をしていたら意匠権をとるというようなかたちで法律が使えるか

もしれませんし、あるいはワークショップを開催してノウハウを教えたり、

コンサルティングをして価値を生み出すという方法もありそうです。さっき

の林さんのお話ともあわせると、情報が無料だとしてもそこから価値もお金

も生み出す可能性はたくさん残されているということだと感じます。

【会議を終えて̶̶水野大二郎】

 

 衆議院総選挙投票日でもあった12月16日、第3回ファッションは更新でき

るのか?会議は、渋谷の喧噪の中にありながら穏やかに空気が漂うFabcafe

渋谷の直上、株式会社Loftworkの10Fにあるワークショップスペースにおい

て開催された。ゲストとしてアパレル業界からは 南馬越一義(株式会社ビー ムス)、平松有吾(株式会社パルコ)、蓮沼千紘(Knit Creator)を、法曹界か らは鄭一志弁護士、馬場貞幸弁護士が芸術、文化に関わる活動を法律的側面

らは鄭一志弁護士、馬場貞幸弁護士が芸術、文化に関わる活動を法律的側面
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vol.3『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする ──法律家による分析と提案』
No.
  からサポートする団体、Arts and Lawのメンバーとして招聘された。
 
からサポートする団体、Arts and Lawのメンバーとして招聘された。
ブリックドメイン化したキャラクターの創造的利用など、新しいキャラク
ターデザインと法律の関係性が討議中にも触れられた。これらはオープンデ
 「ファッションを法律的にデザインする」と題された今回の会議は2部構
ザインと呼称される新しいデザインの考え方であり、権利を従来よりも緩や
成になっており、第1部はアパレル業界におけるケーススタディを通して、
かに守ることで自由にデザインの2次的利用を促し、人々に自由に意味づけ
 
様々なシーンにおける法的課題を各弁護士から紹介して頂いた。フリーラン
されることによって価値創造の連鎖を目的としている。このように、グロー
 
スデザイナーのジレンマや企業の国際的な法律問題とそのコストなど、現実
バリゼーションにおけるオリジナリティの有無や真贋を保護する運動が勃興
 
 
 
的な問題に対して法的にはどのような対応が考えられるのか。そこで、アパ
しつつある一方で、CCライセンスなどに代表されるオープンデザインもま
レル業界から招聘された各ゲストのリアルな体験に基づいた具体的な事例が、
た浸透しつつある。
著作権法、商標法、不正競争防止法、意匠法といった関係する法律の条項に
即して解説された。例えば現在、特許庁電子図書館にて登録意匠が検索でき
 そのような状況において、モノと人の関係性がつくりだすデザインの意味
 
 
るようになっている。登録された意匠の固有性が閲覧でき、コピー商品の予
や創作性を寛容に引き受けるデザインの可能性はどこにありうるだろうか。
防にも役立ちうるが、このようなデータベースの存在を知っていたアパレル
我々の「自尊心」としての個性をオリジナリティはどのようにあらわし、矛
業界の関係者はどのくらいいただろうか。
盾なく法的に保護されうるだろうか。デザイナーにもユーザーにも、「かけが
えのなさ」としてのオリジナリティとは個別性、唯一性としての経験に則し
 他方、第2部においては、ファッションは更新できるのか?会議メンバー
たものであると考えられる。建築家の菊竹清訓や松川昌平の議論をふまえつ
の永井幸輔弁護士も登壇し、弁護士らと法的見地に基づくデザインの可能性
つ今回討議された内容を考えてみると、今日におけるデザインとは情報(ち)
が討議された。1部で起きた議論を展開させ、「ハードロー(法律、契約など
と体験(かたち)の間の調整によって生み出され、法律と契約の間を往来し
 
の法的規範に基づく人的相互作用の設計)とソフトロー(ガイドライン、コ
つつ価値(かち)を実装しうるものである。コピー商品で溢れるアパレル業
ミュニティ・ルールなどの倫理規範に基づく比較的柔軟な人的相互作用の設
界において、法的側面からファッションデザインの更新可能性を模索するこ
 
計)」の間の調整の可能性について討議された。著作法にあるような定義とし
ととは、新しい創作性としての体験や共有の創出可能性の模索でもある。知
ての「思想または感情を創作的に表現したもの」としての創作的なデザイン、
財としての「情報」がこれまで以上に模倣しやすくなった今こそ、モノだけ
あるいは意匠法2条1項「意匠とは、物品の形状、模様もしくは色彩または
ではなく体験や共有に新しい価値を見出し、それを法的に整備していく必要
これらの結合であって、視覚を通じて美感をおこさせるもの」としてのデザ
があるだろう。
インとは、果たして何なのか。著作権を議論する際の問題としての「表現と
アイデアの違い」には、どのような明確な線引きが可能となるのか。オリジ
 今回の会議は法律家、永井弁護士によって実現した場である。永井弁護士
 
ナリティとしての創作性とは何を指しているのか。
は「オープンデザインとは、法律/契約自体を手段の1つとし、制度/環境
 
 
をもデザインの対象とするデザインの実践であって、法をツールに創造性を
 例えば、デザインディレクターの岡田栄造によるとプロダクトデザイナー
開く近年の動きは法的な(リーガルな)デザインとも呼び得るのではないか」
のジャスパー・モリソンは「デザイナーの仕事とは、フォルムをうみだすこと
と今回の会議を振り返った。法律や法律家が利用可能なツールになること=
 
 
ではなく、フォルムを理にかなった目的のために適宜をみて適所におさめる
法律家が身近になること自体もまた、法という「仕組み」の能動的な選択を
 
ことだ。」という発言を残しているという。デザイナーのつくりだす文脈とか
可能ならしめるという意味においてファッションを更新しえるのではなかろ
たちのミスフィットを取り除く過程において、「適宜をみて適所におさめる」
うか。
行為としてモリソンは、「すでにあるもの」を援用しつつデザインを展開して
いるのだ。仮に情報環境の発達がもたらした創作性がフォルムをうみだすこ
とではなく、適宜をみて適所に「すでにあるもの」を援用することにあると
すれば、創作性は所与の要素の新しい組み合わせとしての変異項にすぎない
のではないか、と考えることができる。そうなると、表現の創作性とはアイ
デアと不可分の関係であり、オリジナリティとしての創作性がどこに依拠す
 
べきか、という議論が必要になるだろう。
 
 
 
 
 
 
 ところで、クラウス・クリッペンドルフは『意味論的転回 ──デザインの
新しい基礎理論』において、デザインの1次的理解としての「デザインを作
り、意味づけるデザイナー」のみならず、2次的理解としての「ユーザーがモ
ノの利用を通して意味づけるデザインを理解するデザイナー」の重要性を指
摘し、人間中心設計の重要性を説いている。これは、デザイナー自身のみが
デザイン行為の中心にあるべきではなく、日常生活におけるモノと人の関係
性を構築するツールとしてデザインがどう機能しえるかにデザインの創作性
や意味を見出そうとする態度として解釈できるだろう。
 ちょうど12月初旬にボーカロイドの「初音ミク」がCCライセンスを採
用したことも含め、ハローキティのライセンス契約がもたらした新しい
 

デザイン経営戦略や、熊本のクマモンに代表される地域振興のためにパ

  デザイン経営戦略や、熊本のクマモンに代表される地域振興のためにパ
vol.3『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする
vol.3『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする ──法律家による分析と提案』
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Arts and Lawとは、美術、ファッション、映像、音楽、デザイン、パフォーミングアーツ、 アートプロジェクトなどあらゆる文化活動に携わる人々を対象とした専門アドバイスの提供 と、レクチャーや寄稿などによる実践的な情報のシェアを行う非営利組織。弁護士を中心に、 コーディネーター、コンサルタント、研究者などのプロフェッショナルが運営を行っている。

小説、音楽、美術、映画、コンピュータプログラムなど、思想又は感情の創作的表現である

「著作物」を保護する権利。知的財産権の一つ。

商品やサービスに付けることでその使用者の信用を維持する「商標(トレードマーク)」を

保護する権利。知的財産権の一つ。

法律上要求される注意を怠ったことをいう。著作権侵害による損害賠償請求が認められるた

めには、故意(自分の行為が他人に損害を及ぼすことを知って、あえてこれを行うこと)か、

または過失があることが必要である。

著作権者は、その権利を侵害する者や侵害するおそれのある者に対して、その侵害をやめさ

せたり、予防したりすることができる。著作権法112条。

著作者は、著作者人格権を侵害した者に対して、新聞上の謝罪広告などの著作者の名誉を回

復するために必要な行為を請求することができる。著作権法115条。

事業者の間の公正な競争を確保することを目的として、商品の表示や形態、営業秘密、ドメ

イン名などを保護する法律。

事業者の間の公正な競争を確保することを目的として、商品の表示や形態、営業秘密、ドメ

イン名などを保護する法律。

不正競争防止法2条4項4号~9号、同法3条1項、同法4条。

著作権法112条1項、民法709条等。

PARCOが経営する、"Meet s Culture, Meets Local"をキーワードに、国/エリアを編集テーマ とし、国内・国外各一つのエリアをセレクトする編集型ストア。 http://www.parco.co.jp/parco/onceamonth/meetscal_store/

当該編集物が何を素材としたものであるのかについては、当該編集物の用途、当該編集物に

おける実際の表現形式等を総合して判断すべきである(東京地判平成12年3月23日判時17171

号140号(色見本帳事件)とする裁判例がある。

トレードドレス(米国で知的財産として認められている概念で、ロゴマークや製品の形状、 色彩構成、素材、大きさといった各種要素を含んだ、全体的・総合的なイメージのこと)と して、Apple社が『Apple Store』の内装について米国で商標権を取得した例は興味深い。

実際は、『くまモン』の利用に際し熊本県知事の許諾が必要であるが(熊本県キャラクター

くまモン・くまもとサプライズロゴの利用に関する規程第3条)、利用料については「当分

の間」無料とする(同第6条)とする取扱いがなされている。

http://www.ipdl.inpit.go.jp/

立体的な形による商標。商品や商品の包装の形状そのものが商標として登録される場合がある。

http://www.iichi.com/

インターネット時代のための新しい著作権ルールの普及を目指し、様々な作品の作者が自ら

「この条件を守れば私の作品を自由に使って良いですよ」という意思表示をするためのライ

センス。このライセンスを利用することで、作者は著作権を保持したまま作品を自由に流通

させることができ、受け手はライセンス条件の範囲内で再配布やリミックスなどをすること

ができる。http://creativecommons.jp/licenses/

2012年秋にATELIER

うな家具の展示。6組のデザイナーやチームがCCライセンス付きの家具の型紙を実制作物

MUJIで行われた、使い手が「自分でつくる」可能性を広げられるよ

とともに公開した。http://www.muji.net/lab/ateliermuji/exhibition/121026.html

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建築家の大野友資氏による作品で、ページを一枚一枚レーザーカットして、360°開くと立体

ジオラマが現れる絵本。レーザーカッターでつくるデザインアイデアを募集したグローバル コンテスト「You Fab 2012」において優秀賞を受賞した。

「ファッションは更新できるのか?会議

Vol.3 『ファッションを法律的に(リーガル・)デザインする ──法律家による分析と提案』 議事録

発行 2013年5月2日

編集・構成 「ファッションは更新できるのか?会議」実行委員会

2012年9月から約半年、全7回にわたり実施される議論するセミクローズド会議

公式 Facebook ページ:www.facebook.com/fashion.koushin 公式 Twitter アカウント:@fashion_koushin 写真 中野美登樹

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