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注意

院内発熱・不明熱レクチャー
札病 内科初期研修医向け
2013年6月20日初版
佐藤 健太 

• この資料の内容は、卒後3年目(総合内科後期研修1年目、
2007年)の時に、院内の指導医向け学習会のために作った
ものです。
• 今回、初期研修医向けにざっと見直し、最近の雑誌やネット
の情報も付け足していますが、2013年現在の医学的知識に
照らし合わせて内容が完璧かどうかまでは確認できていま
せん。
• あくまで、研修医向けに全体像や今後の学習のポイントを抑
えるためのレクチャーのときに眺めたり書き込むための資料
と思って読んでください。
• あまり治療等に突っ込んだ内容ではありませんが、この内容
を信じて行った医療行為の結果に関しては一切責任を負い
兼ねます

・・・・・・@gmail.com

5ステップアプローチ
0.全身状態・バイタル→重症度判定
1.症状・所見 
→感染臓器を決定
2.経過・既往 
→背景・リスクの把握
3.疫学・グラム染色 →起炎菌の推定
4.抗生剤決定!
5.適切な効果判定・経過観察

症例
• 抗生剤、何を使いますか?
– 肺炎+敗血症性ショックで入院。
– ICUでSSCGに沿った治療を行い、微熱は残るものの
バイタルは安定した。
– 入院2日目に5西病棟へ転科。
– バイタル:BT37度、BP110、HR90、RR24
– 薬剤 :NA0.1γ+DOA5γ、チエナム+バンコ、TPN+IIT
– 人工物:経口気管挿管・人工呼吸器(A/C)、
    CVC(右鎖骨下)、NGtube、Br、末梢静脈ライン
– 入院4日目に39度へ体温上昇・頻脈・頻呼吸。
– 診断・治療はどうしますか?

症例2
• 抗生剤、何を使いますか?
– 大腸癌BSC中の在宅患者、92歳男性。
– 市中発症の急性腎盂腎炎の診断で入院。
– CAZ1g×3で治療開始し、48時間後に37度台まで
解熱した。
– が、その翌日から38度台の発熱が間欠的に続くように
なった。

コンテンツ(前半)
• 総論
– 考え方のポイント
– 初期評価の仕方(診察・検査)
– 鑑別診断の挙げ方

• 各論
– 院内発熱の代表的な5つの状況

– 診断・治療はどうしますか?

• 割愛事項
– 感染予防や詳しい治療方法については触れません

今回の内容

定義:院内発症の発熱とは
• 入院後72時間以上経ってからの新たな発熱

• 総論
– 考え方のポイント
– 初期評価の仕方(診察・検査)
– 鑑別診断の挙げ方

– 医療行為(投薬・人工物・耐性菌の巣窟)が濃厚
に関与している状況での発熱
– 入院中でなくても、医療行為を受けていれば医
療関連感染症として同等に考える。

• 基礎疾患を持つ発熱(複雑性感染症)
– 悪性腫瘍・糖尿病・閉塞性病態など
– 免疫機能への影響、解剖学的な問題、治療に
随伴する問題、基礎疾患増悪との区別の問題
などがある

考えるコツ
• 医療行為や基礎疾患から原因を探ることは
非常に効率よい
• ただし、最初に考えた「自分の診断」に
引っ張られすぎてはいけない!

今回の内容
• 総論
– 考え方のポイント
– 初期評価の仕方(診察・検査)
– 鑑別診断の挙げ方

– 診断が間違っているから解熱していない
– 診断が浅く、入院後の経過を予測できていない
「肺炎患者が再熱発したから肺炎再燃と考えて
 広域抗生剤開始」は、たいてい泥沼化する…

新患をもったつもりで初期評価
• 入院時情報+入院後情報(つまりSとO)から診断を組
み立てなおす
– このときの情報源として、自分・担当医のアセスメント(A)は
入れない方がよい
– カルテや担当医からの情報で、まず診察前確率を考える

新患をもったつもりで初期評価
• 取るべき所見
– バイタルサイン
– 処置・異物部の観察
– Head to Toe
• 心雑音・肺ラ音
• 皮膚粘膜・筋骨関節・背部
• 直腸・眼底

• 重要な情報






原疾患、ADL
入院日数
処置の種類と日付と実施者
投与中の薬剤、現在入っている異物
既往歴、アルコール・たばこ、免疫状態
過去3ヶ月間の抗生剤投与歴
過去の培養結果履歴

• 必要な処置




Fever workup
異物の抜去・交換・画像診断
今、外科医に連絡をとるべきかの判断
抗生剤を行くか止めるかの決断
治療効果判定のためのパラメーターの明確な決定

今回の内容
• 総論

鑑別リストを考える順番
①入院病名(確定済み)とその合併症

– 考え方のポイント
– 初期評価の仕方(診察・検査)
– 鑑別診断の挙げ方

②入院後の処置関連

③非感染性疾患

④非医原性感染症の新規発症(頻度は低い)

②入院後の処置関連
①入院病名(確定済み)とその合併症
  医療関連発熱 6種
• 悪性腫瘍
– 閉塞 / 穿孔、穿通、腫瘍随伴症候群

• 自己免疫疾患
– 原疾患増悪
– 合併症(膠原病肺やオーバーラップ)
– 治療薬による免疫抑制・日和見感染症

• 治療関連
– 薬剤熱
– 異物留置、粘膜や皮膚のバリア障害
– 免疫不全ならタイプ分けして

• 副鼻腔炎
• VAP
• CR-BSI
• CR-UTI
• CDAD
• SSI/TSS/褥創

• 好中球減少 / 粘膜障害 / 細胞性免疫障害

③非感染性疾患

③非感染性の肺異常影

②薬剤熱・離脱熱

①心不全
②肺塞栓
③ARDS

③膠原病・悪性腫瘍
④SIRS関連疾患

④肺胞出血
⑤びまん性肺疾患

①高体温症
悪性症候群、脳血管障害、発汗障害

肺以外に炎症源

膵炎/無石胆嚢炎、消化管虚血/穿孔/出血、
化学性肺臓炎/ARDS

いわゆる間質性肺炎

⑥医原性/化学性肺臓炎
薬剤・放射線・胃酸

⑤その他
⑦腫瘍性
心不全、DVT/血腫、内分泌、精神科疾患、結晶性関節炎
肺癌(原発・転移)、リンパ管症

⑥病的意義のないもの
⑧無気肺

④非医原性感染症の新規発症
院内発熱(+肺浸潤影)とグラム染色
  主な感染症 15種
• 細菌感染症以外の比率が高く、市中発症以上に
グラム染色は必要不可欠!

・中枢神経(髄膜炎)
・副鼻腔炎

・中耳炎
・咽頭炎

• 耐性菌の定着率も高く、培養結果の解釈にも必

・肺炎

・心内膜炎

・腸管内感染症
・尿路感染症
・前立腺炎

・腹腔内感染症(肝胆/穿孔)
・骨盤内炎症性疾患(PID)
・肛門周囲膿瘍

・皮膚・軟部組織
・ライン感染

・骨髄・関節炎

– グラム染色ならば菌の定量性・均一性や炎症反応も
一緒に評価できる
• エキスパートオピニオンで、定着を区別できるというエ
ビデンンスはない・・・
• 勘よりはましだろう(研修医に伝達しやすい、言語化・定
量化して記録しやすい)
• 肺炎ならBAL+定量培養で区別可能と言われている

カテーテルの感染率
各論 項目
(単位:per catheter days)




CR-BSI(カテーテル関連血流感染症)
CR-UTI(カテーテル関連尿路感染症)
VAP(人工呼吸器関連肺炎)
広域抗生剤長期投与中の発熱
– 真菌
– CDAD

• 感染源不明の発熱

• 末梢静脈カテーテル 
• 動脈カテーテル
• 静脈カテーテル
– 中心静脈
– 肺動脈

1.7
  →
2.7  
  
→中病はもっともっと高い!
3.7

• 治療用カテーテル
   
– 透析
– IABP  
– LVAD   

4.8
7.3
2.1

• 感染率低下を意図したもの
– トンネル式CVC
– PICC 
– 埋め込み型ポート 0.1

カテ感染の診断方法

0.5

– 血栓性静脈炎や菌定着自体は数~30%程度ある
– 72時間以上留置で、静脈炎リスク上昇。感染症成立は?

1.7
1.1

カテ感染を診断したあとは

– カテ血+末梢血のペア定量培養:Sn85,Sp98
– カテ血+末梢血の時間差
:Sn85,Sp81
– カテ血の定量培養 :Sn77、Sp90
– カテ血の定性培養 :Sn87,Sp83
– カテ先定性培養  :Sn90、Sp72

• 転移性病巣を見逃さない(特にブ菌)

– CVC留置期間による違い

• 治療は

• 1週間以内→ロールプレート法によるカテ先半定量
• 1週間以上→カテ先orカテ血の定量培養

– 腸腰筋膿瘍・脊椎炎、関節炎、眼内炎・脳膿
瘍、心内膜炎
– 塞栓症状:脳梗塞・黒内障、腎・肝・SMAな
どの臓器梗塞

– VCM±抗緑膿菌薬(重症・免疫抑制)
by IDSAガイドライン
21日以上の留置でもカンジダや耐性GNRの率が上がる

膀胱カテーテルの感染率

人工呼吸器関連の感染率

• 入れてあれば必ず感染を起こすという認識が
大前提!
– 閉鎖式システム利用でも
30日以内にほぼ100%で尿路感染症をきたす
で尿路感染症をきたす
– 清潔操作で挿入し、留置中はバッグを膀胱より 
高い位置に置かない
– 毎日「抜けないか?」と評価することが大切

• 発熱時の対応
– Br抜去・交換と抗生剤投与
– 本来は定量培養で診断する

VAP予防









• 発症危険因子
– ALI/ARDS、慢性呼吸器疾患
– 長期人工呼吸器管理、再挿管、抗菌薬投与
– 熱傷・外傷、中枢神経・呼吸器・心臓疾患
– 明らかな誤嚥、筋弛緩薬、低いカフ内圧
– ICUからの移送、仰臥位

VAP治療

気管挿管よりはNPPV
再挿管よりは適切なウィーニング・NPPV活用
経鼻挿管よりは経口挿管
カフ上貯留物にはカフ上吸引、カフ圧は20-30cmH20
鎮静薬・筋弛緩薬の回避
明らかな汚染時には呼吸器回路交換
加温・加湿装置よりは人口鼻
臥位よりは半座位
吸引カテーテルは開放式よりも閉鎖式
気切への移行の感染予防効果は不明
• 人工呼吸管理気管とICU在室期間は短縮する
• 口腔ケアや鎮静の中断もやりやすくなる。

VAP治療 スペクトラムイメージ
ABPC/SBT

• NNISでは8例/1000日、
• JANISでは12.6例/1000日

• 耐性菌リスクなし
– CTRX or LVFX or ABPC/SBT or エルタペネム

• 耐性菌リスクあり
– AP-Cephs or IPM/CS or MEPM or PIPC/TAZ
– AP-FQ or AG
– VCM
   
 (ATS/IDSAガイドライン)
– 耐性菌リスク
90日以内のABx、入院後5日以上、地域・施設で耐性菌高頻度、免疫
低下状態、HCAPリスク(90日以内の入院、施設入所、在宅注射、30
日以内の透析、在宅褥創ケア、家族が多剤耐性菌あり

医療関連肺炎のうち
    老人施設関連肺炎

+全嫌気性菌

CTRX

• 2005年ATS/IDSAの院内肺炎ガイドライン

CTRX

LVFX

LVFX

気道

+非定型菌
腸管隣接

環境→腸炎

– 院内肺炎扱い
– 緑膿菌のダブルカバーを勧めている

弱毒耐性

• 他の報告を検討すると

連鎖
AP-Cephs

N
L

N
M

H

PEK

+全嫌気性菌
AG

AG

VCM

SPACE

– 喀痰の質(Geckler分類)が高いほど、また軽症であるほど、起
炎菌は市中肺炎に一致する。
– 喀痰の質が低いほど(コンタミ?)、また重症であるほど緑膿
菌・ブドウ球菌の比率が増える。

AP-Cephs

PIPC/TAZ

AP-FQ

VE/CY/SS

AP-FQ

+非定型菌

• 結局は、緑膿菌カバーが必須かはよくわからない
– 施設のlocal factorを参考にしつつ、他の危険因子・重症度・
グラム染色で判断するしかない。
– 追試ではダブルカバーの上乗せ効果は否定的

広域抗生剤を長期投与中の患者の発熱
• 超耐性の微生物:ESCAPES+α(LiSA2008年9月号)
E:腸球菌
S:MRSA(MIC≧2に注意!)
C:カンジダ血症
カンジダ血症 & CDAD
カンジダ血症
A:多剤耐性アシネトバクター
P:MDRP
E:ESBL産生菌
S:セラチア
α:ステノトロフォモナス、セパチア

• CR-BSI全例では不要
• だが、カンジダ血症の95%が初期にカバーされず 
治療の遅れが起きている
• 血培陽性率→早期は50%、晩期には0%
(すでに血中にいない→膿瘍を画像でさがす)

• でも、カンジダをカバーすべき状況に関するエビデンスは全く
ない→エキスパートオピニオンに従うしかない
– CVC留置
– 危険因子
「消化管に常在するカンジダが全身に広がる病態」
• 真菌定着の既往(尿や痰で検出)、ICU在室
• TPN、大きな腹部手術・消化管穿孔後膿瘍、人工透析
• ステロイド、好中球減少、重症熱傷、化学療法、腫瘍
– 重症度
• 48時間後の再評価まで待てない重症

• 非感染性疾患
– 静脈炎
– 薬剤熱

真菌カバーの初期治療薬
• Empiricに始める抗真菌薬は?
– アムホテリシンBが王道
– ミカファンギンも非劣性が証明されつつある
– フルコナゾールは限定した状況では推奨される
• 臨床的に安定している
• FLCZ投与歴がない
• その施設でC.glabrataやC.kruseiの分離頻度が低い

感染源不明のエンピリック治療
• 院内感染
– ESCAPES+α
→ VCM
  +CFPM(中病ならPIPC or CAZ)
  ±抗真菌薬
  ±ST合剤

• 嫌気性菌の関与(誤嚥、腹腔内感染症)
– セフェムをBL/BL-Iに変更
– CLDMorMNZを追加

真菌カバーどうする?

カルバペネムの隙間は大きく、
出番はない。

CDADの治療どうする?
• 基本はメトロニダゾール内服
• 重症はバンコマイシン内服
• NEJMに素敵なレビューがあるので参照
「Clostridium difficile
— More Difficult Than Ever 」
N Engl J Med 359;18 october 30, 2008

今後の展望
• 院内発熱症例は、かなり特殊な対応が必要であり、勉
強をしていない医師では手に負えないことが多い
• 総合診療医がコンサルトを受けられるような文化作りが
必要ではないか?
• できることから
– 感染症好きでチーム結成、専門研修にも出す
– 対応マニュアルなどの整備で研修医教育に力をいれる
– 院内発熱症例や重症症例、死亡症例のカンファレンスを積み
重ねる
– 経験・知識の蓄積により、総合診療部の医師によるプラクティ
スの平均化

コンテンツ(後半)

不明熱の種類別定義

• 不明熱の定義
– 院内の発熱に限定した場合

• 発熱の原因疾患群
– 感染症系(前半で扱い済み)
– 悪性腫瘍系
– 自己免疫疾患系
– 薬剤熱系
– 不明熱不明症候群

• 患者背景のポイント
– 免疫不全の有無と種類
– 慢性臓器障害の有無と重症度
– 患者属性(年齢、妊娠)

最後まで原因不明
=不明熱不明症候群が一番多い

不明熱の分類
• セッティングで異なる
– 外来
– 病棟

→古典的不明熱
→院内不明熱

• 患者の状況でも異なる
– 免疫不全の有無(後述)
• 好中球減少症は、スピード・重症度的に別格
• HIVも疾患がかなり変わるので別格

• 「原因同定不能」も、立派な一分類

院内の不明熱に限定すると
• 38.3℃以上
• 入院時は発熱なく、24時間
以上入院
• 2日間の培養検査を含め、
3日以上の適切な精査でも
原因不明
• CDAD、副鼻腔炎
• 薬剤熱、
• 肺塞栓、敗血症性血栓性
静脈炎
(あとでもっと細かくやります)

コンテンツ(後半)
• 発熱の原因疾患群
– 感染症系(前半で扱い済み)
– 悪性腫瘍系
– 自己免疫疾患系
– 薬剤熱系
– 不明熱不明症候群

不明熱になりやすい悪性腫瘍
• 液性腫瘍
– 悪性リンパ腫、白血病

• 固形腫瘍
– 腎臓癌、肝臓悪性腫瘍(転移性含む)、大腸癌

• レア
– 脳腫瘍、心房粘液腫

膠原病とは何か

自己免疫疾患は大きく分類して
• 古典的膠原病、膠原病類縁疾患
– 明確な診断基準と対応する自己抗体あり

• リウマチ性疾患(血清陰性脊椎炎群含む)
– 関節痛がなければ除外

臨床的

• 血管炎症候群
– 炎症反応+臓器障害・多発単神経障害

• IBD・免疫性肝炎症候群
– 消化器系

• 代謝内分泌系
– 甲状腺、下垂体、多発性(MEN、他)

• 肉芽腫性疾患

病因論的

病理組織学的

– ベーチェット・サルコイドーシスなど他に当てはまりにくいもの

類似性による分類

膠原病にはどんなものがあるか

古典的膠原病の6疾患
– SLE,PSS,PM/DM,PN,RA,RF
– どれも洗練された診断基準があるため、診断そのものは難しくない

膠原病類縁疾患
– 古典的6疾患に含まれていないという意味で
実質は膠原病そのものであると考えてよい
– MCTD、
MCTD、SjS
– PMR、
AS
→リウマチ性疾患
PMR、still病、
still病、AS
– 高安病、TA
、 WG、
→血管炎
高安病、TA、
WG、Behcet病、
Behcet病、→
– AIH、

PBC、

PSC
→肝炎
AIH PBC
– 好酸球性筋膜炎、再発性多発軟骨炎、 Weber-Christian病 など
Weber-Christian病 など

• 比較的まとまった病像を呈する疾患



全身性エリテマトーデス(
APS
全身性エリテマトーデス(SLE)、
SLE)、APS
全身性強皮症(
CREST症候群
症候群
全身性強皮症(SSc)、
SSc)、CREST
多発筋炎/
多発筋炎/皮膚筋炎(
皮膚筋炎(PM/DM)
PM/DM)
シェ-グレン症候群(
シェ-グレン症候群(SjS)
SjS)

• オーバーラップ症候群
– MCTD

• 関節障害がメインとなる疾患=
関節障害がメインとなる疾患 =リウマチ性疾患



関節リウマチ(
リウマチ熱(
(RF)
関節リウマチ(RA)、
RA)、リウマチ熱
RF)
MRA、
Still病、
病、Felty
Felty症候群
症候群
(RA亜型)
MRA、JRA・成人発症
JRA・成人発症Still
RA亜型)
強直性脊椎炎、Reiter
症候群、乾癬性脊椎炎 (HLA-B27
HLA-B27陽性
陽性)
)
強直性脊椎炎、Reiter症候群、乾癬性脊椎炎 (
変形性関節症、痛風・偽痛風、化膿性関節炎 (非膠原病性)

• 血管炎症候群

厚生省の特定疾患治療研究事業の対象疾患( 45疾患中
11疾患)
疾患)
45疾患中11
– SLE、
PM/DM、
、MRA、
SjS、強直性脊椎炎)
、強直性脊椎炎)
SLE、SSc、
SSc、PM/DM
MRA、PN、
PN、MCTD、(
MCTD、(SjS
高安病、 WG 、サルコイドーシス、Behcet
、サルコイドーシス、Behcet 、Buerger病
Buerger病
– RA・
RA・RFは含まれていない
RFは含まれていない

– 大動脈炎症候群(高安病、脈なし病)
側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎)+リウマチ性多発筋痛症( PMR) ⇒大血管炎
MCLS)・
・Buerger病・
Behcet病
病⇒中血管炎 
– 結節性多発動脈炎(
結節性多発動脈炎(PN)、川崎病(
PN)、川崎病(MCLS)
Buerger病・Behcet
– Churg-Strauss 症候群(AGA)
、顕微鏡的多発動脈炎(MPA
MPA)

⇒P-ANCA
症候群(AGA)、顕微鏡的多発動脈炎(
ウェゲナー肉芽腫症 
⇒C-ANCA
– Henoch-Schonlein 紫斑病、クリオグロブリン性血管炎
  ⇒
  ⇒leukocytoclastic vasculitis

血管炎症候群の分類

薬剤熱らしさ
• 誤解
– 薬を投与している最中の好酸球増多を伴う発熱
– 薬を投与している時の肝機能異常を伴う発熱
– 薬を投与している時のあまり重症感のない発熱

• 正解
(1)薬剤熱を起こす薬剤が投与されている
(2)発熱しているが,全身状態が良好であることが多い
(3)薬剤中止48―72時間後で軽快する
※半減期が長い薬剤場合には、7日から10日後にやっと解熱する場合も

(4)比較的徐脈(MEMO(1))や好酸球増多,肝機能障害がみられる場合に
は薬剤熱の可能性が高いが,これらの所見がなくても否定できない
(5)薬剤熱でもCRP上昇,白血球数上昇(左方移動を伴う)はよくみられる
(6)(当然ではあるが)血液培養陰性

薬剤性高体温の原因となる主な薬剤

原因薬剤
よくみられる

あまりみられない

まれにしかない

(1)筋活動亢進により高体温を起こす薬剤
硫酸アトロピン
アンホテリシンB
L-アスパラギナーゼ
バルビツレート
ブレオマイシン
メチルドパ
利尿薬(サイアザイド,
ループ)
ペニシリン系抗菌薬
セフェム系抗菌薬
フェニトイン
プロカインアミド
インターフェロン製剤

アロプリノール
アザチオプリン
シメチジン
ヒドララジン
ヨード
イソニアジド
リファンピシン
ストレプトキナーゼ
イミペネム
バンコマイシン
Ca拮抗薬
β遮断薬
NSAIDs

サリチル酸
副腎皮質ステロイド薬
アミノ配糖体
マクロライド系抗菌薬
テトラサイクリン系抗菌薬
クリンダマイシン
クロラムフェニコール
ニューキノロン系抗菌薬
リネゾリド
ビタミン剤

不明熱不明症候群
• 予後はけっこう良い
– 51-100%は自然と解熱
– 0-30%の患者で発熱が持続
– 残りで症状変化し新規診断に至った。
– 死亡率はデータ見つからず(一桁だった気がす
る)

• 具体的かつ丁寧なフォローアップが必要

アンフェタミン,MAO阻害薬,コカイン,リチウム,抗精神病薬(ブチロフェノン
系,フェノチアジン系),三環系・四環系抗うつ薬,ハロセン,サクシニルコ
リン,MDMA,LSD,フェンシクリジン(PCP),ストリキニーネ,イソニアジド,
交感神経賦活薬(テオフィリン,エフェドリンなど)

(2)代謝亢進により高体温を起こす薬剤
サリチル酸,甲状腺ホルモン,交感神経賦活薬,アルコール離脱,鎮静薬・
睡眠薬離脱

(3)体温中枢障害により高体温を起こす薬剤
アルコール,抗精神病薬(フェノチアジン系),吸入・静注麻酔薬

(4)熱放散障害により高体温を起こす薬剤
抗コリン薬,筋弛緩薬,抗精神病薬,交感神経賦活薬

参考文献
• 感染症入門レクチャーノーツ 大野博司 医学書院
• 感染症診療のエビデンス 青木眞監修 文光堂
• LiSA 2008年9月号 特集「感染症を克服する 基礎編」 
MEDSi
• 感染症診療スタンダードマニュアル 青木眞監修 羊土社
• レジデントのための感染症診療マニュアル第2版 青木眞 医学
書院
• 日本内科学会雑誌 2008年11月号 特集「院内感染」
• UpToDate16.2版「 Fever in the intensive care unit 」
• JIM2013年6月号「不明熱診療最前線-基本アプローチから「横
綱級」困難症例まで-」
• 「この一冊で究める 不明熱の診断学」 野口善令 文光堂