背景

O2-30: Home / Away型
part time 指導医養成フェローシップ
の試み  (HANDS-FDF)
-第2報:アウトカム評価-

• 初期研修の必修化や、家庭医療への興味の高まり
 →プライマリ・ケア/家庭医療領域において特に良
質な指導医不足が問題
• Faculty Development (FD)で必要な領域は教育に
関するものだけではないが現状に解離
• 週末単発型ではcompetenceの習得、維持の保障
が出来ず、長期滞在型では費用、実現可能性の制
限がある
• → 両方の欠点を補う実施方法に基づいたFDカリ
キュラムの必要性
• 満足度、自己評価以上のアウトカムを評価したFD
コースはまれ

岡田 唯男1,3, 喜瀬 守人2,3,田頭 弘子1,3
1.亀田ファミリークリニック館山 家庭医診療科
2.川崎市立多摩病院 総合診療科
3. Center for Faculty Development, Primary Care Institute

開発のコンセプト
、プロセス
開発のコンセプト、

本当に効果的な教育

• Home/Away modelを採用

要素

理解

技能の習得

仕事への応用

理論

85%

15%

10%

理論+実例紹介

85%

18%

10%

理論+実例紹介+練習

85%

80%

10 15%

理論+実例紹介+練習
+サポート

90%

90%

80 90%

adapted from the research of Bruce Joyce, Standards for Staff Development, NSDC, 1995

継続的なグループ学習、サポート、相談

– ミシガン州立大学OMERADの72日on-campus / home FDF(1979-)
– トロント大学の5 Weekend National Family Medicine Fellowship Program
(1995-)
‒ ウィスコンシン大学の5 Weekend FD (1996-)

• BlandらによるFDの5つの領域から4つに焦点






Clinical Teaching Improvement(CTI)
Managing and Communicating Information(MCI)
Leadership and Organizational Skills(LOS)
Acquiring Professional Academic Skills(APAS)

Clinician - Educatorの養成が主眼
最新の学習理論を採用しKemp Modelによる開発
Visiting Professorの活用
模擬学習者を利用して教育実践の場を設定、参加者か
らのフィードバックと評価を得る(実際の観察の機会も)

評価(計画)
• 事前評価/ニーズアセスメント (pre)
事前評価/ニーズアセスメント (pre)
– 対象学習者:卒後4−27年目の指導的立場にある家庭医研修医
もしくは修了者12名
– Blandの領域ごとのcompetenceを自己評価として107項目に
つき評価
• スケールは実際に使用レベルにあるかどうかと自信度/comfortレベルの
測定(6段階)

• 実施後評価(post/アウトカム評価)

全体のカリキュラムと方略

– 学習者:事前と同じ自己評価アンケート、課題の内容、振り返り
ジャーナル、模擬teaching実施の観察、コースへの満足度
(Kirkpatrick level 1-3)
– カリキュラム:学習者からの内容や有用性についての質的/量
的フィードバック、改善への提案
– プロセス:計画の達成度、費用

*のみ2泊3日、LD: Lecture & Discussion, WS: Workshop, RP: Role Play, F: Feedback, GP: Group Project

1

扱われたトピック

結果(プロセス/コスト)

• 12名中9名修了 (away 4回の全回参加を修
了要件とした)
• 総計約50時間
• カリキュラムはほぼ計画通りに実施、一部のtopic
は議論の白熱化の為省略(MCIの分野)
• 4回の実施にかかった総費用:1,302,800円(交
通、宿泊、懇親会、講師謝礼込み、距離的な格差
は出きるだけへらすよう調整)

結果(学習者)
Pre

Post

2.8

4.2

Change 改善項目
の割合
1.4
75%

LOS(リーダーシップな 3.1
ど)
APAS (アカデミックスキ 2.2
ル)
MCI(情報伝達)
2.8

3.8

0.7

57%

3.8

1.6

78%

3.3

0.5

42%

Research

3.7

0.6

48%

CTI(教育)

3.2



CTI(教育)
‒ Kemp Model、カリキュラム開発、Bloom s Taxonomy、Goal / objective setting
の方法、評価の基本的概念、方略の基本的概念、(目標、方略、評価の)一貫性
の重要性、Maslow s hierarchy of needs、Role modeling の重要性、行動主義
 vs 認知主義、SPICES model、学習者中心の教育、フィードバックの方法、プレ
ゼンテーションの方法(5 step approach)、スライド作成のコツ、Cone of
learning、Kolb s learning cycle、学習スタイル、教師の自然史、様々な教育
者の役割、学習者診断学、Adult learning,Microskills ,FDについての総論,
reflective practitioner,評価表の作成, ACGME competency project /
competence ,ACGME Toolbox project,採用試験の評価表/EQについて, difficult
teaching encounterの取り扱い,case conferenceのやり方、プログラム評価/教
育のリサーチ
LOS(リーダーシップスキルなど)
‒ Leadership 、Negotiation 、組織/チーム作り、Meeting management
APAS(アカデミックスキル)
‒ career development/time management
MCI
‒ 時間的な制約により実施できず

結果(参加者のHomeでの成果)
• 参加者が家庭医療学会認定プログラム草
案作成のタスクフォースとして、大きな影響
• 学生、研修医受け入れのカリキュラムを学
習者中心の視点で変更、満足度が上昇
• 学会発表
• など

2:知識として知っているが、実際に行なったことがない/できない
3: こまめに相談をしながら何とか実施することが出来る
4: 比較的不安なく実施することが出来る、時にアドバイスが必要

結果(カリキュラム:質的:抜粋)

「HANDSでは指導医として、というより一人の社会人・組織人として医療という狭い
世界を超えた非常に重要なことを学ぶ機会を得ることができました。
今後の私の
キャリアにとって重要な影響を与えたと思います。
 ま た、すばらしい仲間との出会い
も財産になりました。」

「HANDSを知って何が変わったのだろうか。それは、自分の生き方やキャリアの立
て方、健康な組織を作るための方法、生涯学習を続ける職業人として、など挙げ始
めると切りがありません。しかし、その中で自分にとって一番インパクトのある 変
わったこと は教育の力とその連鎖でした。」

• 「模擬学習者の存在は非常にありがたかった。事前評価をすることの重要性
が非常によく理解できた。HANDS第2回のように扱いにくい学習者が中に紛
れていたのも非常に教育的で合ったと思う。」
• 「質は素晴らしかったです。日本で最先端のFDに参加できたと感じまし
た。」
• 「深めて欲しいことは、リーダーシップやネゴシエーションなどでした。こ
のあたりをよく理解しなければ色々な改革が難しいと思います。ポスター発
表も聞きたかったです。」

まとめ
• 継続的なサポートを重視したHome/Away
型FDは比較的妥当な費用と時間で実施可
能である。
• 参加者の満足度は高く、また指導医として
の能力向上も観察できた(最低9ヶ月)
• 週末単発型のFDに替えて、より効果の高
い方法として全国的な導入の検討が必要

2

今後







継続的な実施 (2006年度も12名対象に実施予定)
情報の公開(HP)
参加者の中からInstructor候補の同定スタッフへの採用
カリキュラムのパッケージ化、dissemination
助成金、後援などの獲得
長期アウトカムの評価
論文化
同志募集!

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