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ADBの官民連携事業への支援

アジア経済セミナー 「アジア経済の展望と官民連携の活用」
2017年11月
アジア開発銀行(ADB)の概要

アジア・太平洋地域の貧困削減と経済社会開発支援を目的とする国際金融機関

Quick Facts
▪ 1966年設立
▪ 67加盟国(うち48域内国)
▪ 本部所在地:フィリピン共和国、マニラ
▪ 域内29現地事務所
▪ 先進加盟国では、東京、フランクフルト、
ワシントンDC、シドニーに事務所
▪ スタッフ:約3,000人
▪ 長期格付:AAA
▪2016年承諾額:176.4億ドル

ADB HQ
ADB Field Offices

Office of Public–Private Partnership 2
本日のセミナーの内容

1. アジアのインフラ需要への対応
2. 官民連携事業支援にかかるADBのアプローチ
3. 官民連携部の業務
4. 新たな取り組み

Office of Public–Private Partnership 3
アジアのインフラ投資需要予測

2016-2030年の地域別インフラ投資需要予測額
(単位:10億ドル、2015年価格)
基本予測額 気候変動調整済予測額

対GDP比 対GDP比
投資需要 投資需要
(%) (%)

中央アジア 492 6.8 565 7.8
東アジア 13,781 4.5 16,062 5.2
南アジア 5,477 7.6 6,347 8.8
東南アジア 2,759 5.0 3,147 5.7
太平洋地域 42 8.2 46 9.1
アジア太平洋地域(計45か国) 22,551 26,166
5.1 5.9
年間平均 1,503 1,744

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アジアのインフラ投資需要予測

2016-2020年のインフラ投資需要予測額および不足額
(単位:10億ドル、2015年価格)

季節変動調整済予測額
現在の
推定投資額 年間 不足額
(2015) 不足額
投資需要額 対GDP比(%)

合計(25か国) 881 1,340 459 2.4

合計(中国を除く24か国) 195 503 308 5.0

中国 686 837 151 1.2

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アジアのインフラ投資需要予測

2016-2020年のインフラ投資需要予測額および不足額(中国を除く24か国)
(単位:10億ドル、2015年価格)

対GDP比 対GDP比
3% 8.2%
(例)
株式 47
融資 140
対GDP比
2%

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アジアのインフラ投資需要への対応

インフラ投資資金のオプション インフラ投資需要への対応
1. 公的資金 1. 財政改革
1) 税収入、税外収入 1) 税制改革
2) 公債、政府借入 2) 補助金合理化
3) 二国間政府開発援助 3) 負債管理
4) 国際開発金融機関支援
2. 民間資金 2. 民間資金の活用
1) 官民連携事業の活用
2) 制度能力の強化
3) 債券市場の深化

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アジアにおけるPPP事業の課題

• 一貫性を欠いた不十分な政治的コミットメント
当局のコミットメ • PPP契約の内容、リスク配分、政府の役割と義務に関する理解の不足
ントと実施能力 • PPPの活用方法やPPPに適したプロジェクトの選定・審査に関する実施能力の不足

• PPP関係諸制度の不備、実施にかかる不透明性
PPP事業実施の • 中央政府と地方自治体との不十分な連携
ための制度 • 土地収用の遅れや不十分な住民移転補償
• 許認可手続きの遅れ

• プロジェクト準備・組成にかかる政府予算の不足
• プロジェクト審査、優先順位づけ、入札手続きの遅れや不透明性
PPP事業の準備・
• 非現実的な仮定や予測に基づく事業可能性評価
組成
• 諸リスク(政治、土地収用、需要、為替変動等)に関わる民間事業への政府サポート
の不足

• 長期現地通貨建て資金の不足(地場銀行による長期融資が困難、債券市場の未発
達、機関投資家の関心不足等)
資金調達 • プロジェクト・ファイナンス債権の流動化のための市場が未発達
• 与信規制に伴う長期資金の減少
• リスク軽減のための信用力補完の必要性

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本日のセミナーの内容

1. アジアのインフラ需要への対応
2. 官民連携事業支援にかかるADBのアプローチ
3. 官民連携部の業務
4. 新たな取り組み

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ADBのPPP業務の枠組みと 支援形態

第1の柱 (Pillar 1) 第2の柱(Pillar 2) 第3の柱(Pillar 3) 第4の柱(Pillar 4)

提唱と能力向上 PPP環境整備 プロジェクト準備 金融

• PPPへの意識の向上 • PPPの発展を促進し、先 • 第1号案件あるいは草分 • 現地通貨建てを含めた長
• 指導者への呼びかけ 導し、管理するための法 け的な案件の準備を支援 期融資の提供
• PPPの潜在機会をセク 律、規制、制度に関する • (助言サービスを含め)案 • 出資、融資、保証の提供
ター別の計画や民間部門 フレームワークを国別、セ 件組成から入札管理、事 を通じて民間商業的資金
開発の工程の中で選定 クター別に作成 業権付与あるいはファイ を媒介
• 政府の能力向上 ナンス・クローズまで一貫 • プロジェクトの採算性や
• 外部での知識普及・学習 して支援. キャッシュフローの持続
機会の提供 性を確保するため、公的
部門を通じた金融支援の
提供

PPP支援のための包括的な業務形態を有することがADB独特の利点
PPP法; 効率化されたPPP
知識普及、訓練 事業実現可能性調査 ノンソブリン金融
規制; 料金改革
PPP専門部局;
準備支援 ソブリン金融
計画と調整

案件助言サービス

Office of Public–Private Partnership 10
ADBによる様々なPPP事業支援方法
政府向け支援(融資、技術協力等)
ドナー
7 途上国政府 /
案件助言サービス 財務省 / 担当官庁
プロジェクト準備
2 ファシリティー
転貸プログラム
ソブリン金融
• Project Viability Gap Fundingの資金
ドナー資金 国営政策金融機関 • Availability paymentの資金
ファシリティー • 政府による投融資資金

3 公的部門 1
4
契約機関 / 担当官庁
ノンソブリン金融
(融資、株式、保証)
公的資金による
インフラ
PPP
5
事業会社
民間部門
運営保守サービス
民間金融機関・投資ファンド
6 BOT / コンセッション サービス/運営契約

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ADBのPPP案件への金融支援の形態

▪ ソブリン融資: 相手国政府の保証を要する譲許的融資
▪ ノンソブリン直接融資: 市場性条件、主要国際通貨あるいは(国によっては)現地通貨建て
融資 ▪ Bローン: ADBが融資契約主体となり融資を管理するが、資金は第3者から提供される
▪ 資金を伴わないリスク参加: ADBの融資の一部のリスクを国際金融機関や二国間金融機
関、商業銀行、保険会社等が参加して負担

▪ 企業や金融機関に対する、通常株、優先株、転換証券等を通じた直接出資
出資
▪ プライベート・エクイティ・ファンドへの出資

▪ 政治リスク保証: カバーされる政治リスクは外貨交換・送金可能性、国有化、政治的暴力
保証 (戦争、内乱等)、政府による契約不履行の4点
▪ 部分信用保証: 借り手による元利不払いリスクを保証

▪ プロジェクトの準備や能力向上、研究開発等のための技術援助
技術援助/
▪ 第3者からの譲許性資金を使用し、限られたセクターや国、地域を対象に、柔軟な条件や
譲許性資金
ストラクチャーを提供

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ADBによる公的部門を通じた最近のPPPへの支援例

フィリピン
• PPPセンターを通じ、PPP案件準備のためのプロ
中国 ジェクト準備ファシリティー設立を支援。
• 湖北省宜昌市での高齢者介護PPPプロジェクトを支援 • 地方自治体レベルでのPPP案件準備を支援。

アルメニア
ベトナム
• アルメニア上下水道会社への支援。
• 計画投資省を通じて2015年3月に承認
業績評価ベースの保守・運営契約。
された新PPP法の制定を支援。
• PPP案件準備のためのプロジェクト準備
ファシリティー設立を支援
インド
• 全国で21のPPP局設立を支援。 計$810億ド
ルのPPP事業を実施。 パプアニューギニア
• インド・インフラ金融公社を通じた資金供与 • 2014年9月に導入されたPPP法の
• 州レベルで建設補助金と使用料定額支払 準備を支援。PPP当局の設立とプ
いを組み合わせたPPP道路案件を支援(例: ロジェクト・パイプラインの準備に
ラジャスタン) つながる。
• レイ港の事業可能性調査を支援。

スリランカ バングラデシュ
• 民間事業者によるコロンボ港拡張のための • PPP当局を支援しPPPガイドラインを導入(2015年承認)
インフラ整備を支援。 • 計40以上のPPP事業の実施を認定。

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ADBによる最近の民間インフラ案件へのノンソブリン投融資例

Georgia People’s Republic of China
n Adjaristsqali Hydro n Wastewater Treatment and Reuse
Armenia n Urban–Rural Integration Water
n
n Rural Smart Wastewater
Sevan–Hrazdan
Cascade
n Natural Gas for Land & River Transport
Hydro Rehab
n Western Counties Water & Wastewater
n SME Industrial Wastewater
n Integrated Wastewater Management
Azerbaijan
n Shah Deniz Stage II Gas Field Expansion
Thailand
n Shah Deniz Gas Field Expansion
n Central Thailand Solar
Pakistan n Subyai Wind
n NE Thailand Wind
n Engro Fast-Track LNG Regas
n Distributed Commercial Solar
n Gulpur Hydro
n Grid-Parity Rooftop Solar
n Triconboston Wind

Lao PDR
India n Nam Ngiep 1 Hydropower Project
n Hydro and Wind Power (NSL)
n Dahej LNG 3 Philippines
n Delhi Electricity Distribution n Mactan-Cebu Int'l Terminal
n Burgos Wind
n Solar and Wind Power (Welspun)
 Rural Education (Hippocampus) Cambodia
Bangladesh
n Renew Power Investment n
n Cambodia Solar Power
Bibiyana II Gas Power
n ACME-EDF Solar Power
n Ocean Sparkle Expansion
n Mytrah Wind and Solar Power Indonesia
n ReNew Clean Energy Myanmar n East Jakarta Water Supply
n Yangon Urban Renewal/District Cooling n Sarulla Geothermal Power
n Nationwide Telecom n Rantau Dedap Geothermal
Transaction Focus n Myingyan Natural Gas Power n Tangguh LNG Expansion
n Renewables/Efficiency n Telecom/ICT n Muara Laboh Geothermal Power
n Water/Sanitation n Urban/Transport
n Conventional Energy  Multi-sector/Other

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本日のセミナーの内容

1. アジアのインフラ需要への対応
2. 官民連携事業支援にかかるADBのアプローチ
3. 官民連携部の業務
1. 公的部門向け案件助言サービス業務
2. アジア・太平洋プロジェクト組成ファシリティー
4. 新たな取り組み

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案件助言アドバイザーとしてのADBの付加価値

後続案件の先駆けとなるような案件、複雑な案件、注目度の高い案件等、
1
初期段階で多大な準備作業を要する案件を支援することができる能力

2 対象国の政策優先度や重要セクターに関する多くの経験と深い知識

3 対象国のPPPに関する制度、規制、法律の改革を支援してきた経験

アジア・太平洋地域でプロジェクトファイナンスを供与する金融機関の要求
4
事項に関する理解

透明性、公平性、良き統治と関連付けられるADBのブランドとその政治リ
5
スク軽減効果

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公的部門向け案件助言サービスのスコープ

• コンセプトの設定から、投資可能なストラクチャーの構築、民間事業者の選定まで、案件準備のす
べての過程において顧客を支援

プロジェクトのコン 案件構築とマーケ 事業者選定と事業 ファイナンス・ク
入札過程 ローズまでの支援
セプト設定 ティング 契約調印

• 案件の構成要件の • マーケット調査と案 • インフォメモの作成 • 入札書評価の支援 • 融資契約のレ
確認 件精査 • 予備資格審査 • コンソーシアム形態 ビュー
• 案件実施の目的設 • 商業性、資金調達 • 入札書類の作成 の評価 • 金融機関との直接
定 形態、契約形態の • 重要な交渉事項の 契約の交渉の支援
構築 • 入札者とのミーティ
• 案件を巡る各種条 ングや協議の支援 確認 • 融資契約交渉・調
件の分析 • リスク分析 • 優先交渉者との交 印の過程の支援
• データルームの準
• 可能な案件実施形 • 案件実施形態の提 備 渉の支援 • 貸出先行要件充足
態、資金調達形態 案 • 事業契約の完成 のための助言
の概要設定 • 入札過程の支援
• 潜在的投資家への • 事業契約の調印
• PPPオプション分析 打診
• 財務モデルの構築

ADBの案件助言サービス (延長可能)

Office of Public–Private Partnership 17
共同助言サービスの提供

• 国際金融市場での専門性 • 公的、民間関係者との中立的立場で • 国内金融市場での専門性
• シンジケーション能力 のネットワーク • 国内企業、金融機関とのネットワーク
• 政策やフレームワークの支援を通じ
たPPPの専門性
国際的なプロジェクト・ファイ • 他の国際機関や二国間機関との調
ナンス銀行 整能力
国内のインフラストラクチャー
金融機関

共同助言サービス
幅広い専門性を動員
公的部門顧客 公的部門顧客

Office of Public–Private Partnership 18
現在実施中の公的部門向け案件助言サービス

ADBは14件の公的部門向け案件助言サービスを実施中。うち官民連携部では12件。

モンゴル
• 熱電併給5号プラント(東アジア地域局)

ベトナム
• ホーチミン市環状道路3号線
カザフスタン • ダナン市ごみ処理
• カラガンダ大学病院
フィリピン
• 南北通勤線(南線)
• クラーク新都市開発
トルクメニスタン、アフガニスタン、パキスタン、インド
• TAPIガスパイプライン(中央・西アジア地域局)
パプアニューギニア
• ジャクソンズ国際空港(ポートモレスビー)

スリランカ
• コロンボ港東コンテナ・ターミナル

バングラデシュ カンボジア
• ランプラ-アムリア-デムラ有料道路(ダッカ) • 太陽光(ナショナル・ソーラー・パーク)発電

ミャンマー
マレーシア
• 運輸PPP戦略・案件助言サービス
• マラッカ州街灯エネルギー効率化
• ヤンゴン管区都市インフラPPP戦略・助言サービス

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本日のセミナーの内容

1. アジアのインフラ需要への対応
2. 官民連携事業支援にかかるADBのアプローチ
3. 官民連携部の業務
1. 公的部門向け案件助言サービス業務
2. アジア・太平洋プロジェクト組成ファシリティー
4. 新たな取り組み

Office of Public–Private Partnership 20
AP3F: 概要 (1)

拠出
ドナー国

運営
アジア・太平洋プロジェクト 官民連携部
組成ファシリティー
(AP3F) 拠出
総額73百万ドル相当

地域局
支援対象国との調整
技術援助・支援
プロジェクトの準備・組成支援

支援対象国の公的部門
(省庁、政府機関、地方政府、 能力向上支援、政策改革支援
国営企業等)

既存案件のモニタリング、リストラ支援

Office of Public–Private Partnership 21
AP3F: 概要 (2)

 AP3Fの目的はADBの支援対象国の公的部門(省庁、政府機関、地方政府、国営
企業等)が、民間部門参加型のインフラ・プロジェクトを準備・組成し、国際市場か
らの資金・技術・専門性を導入することを支援するもの。
 AP3Fの資金規模は73百万ドル相当。日本(40百万ドル)、
加(20百万加ドル、16百万ドル相当) 、豪(10百万豪ドル、7
百万ドル相当)及びADB(10百万ドル)が拠出。
 AP3Fの支援対象となる活動の形態:
➢ プロジェクトの準備・組成への支援;
➢ 個別案件の準備・組成を補完する(あるいはそれらに関
連した)相手国政府の能力向上や政策改革(法改正、
規制変更、担当機関設立等)への支援;
➢ 既存案件のモニタリングやリストラに必要な支援

Office of Public–Private Partnership 22
AP3F: 支援対象と優先順位
 すべてのADB支援対象国の公的機関が支援を要請することができる。そのような公的
機関の例としては、中央省庁、地方政府、政府機関や国営企業等が考えられる。
 対象セクターはインフラストラクチャー全般。ただし、以下の4セクターが中心となる。
➢ 電力、エネルギー
➢ 運輸(港湾、空港、鉄道、道路等)
➢ 都市インフラ(上下水、ごみ処理等)
➢ 社会インフラ(医療、教育等)
 また、以下のポイントが考慮されたプロジェクトへの支援は優先的に検討される。
➢ 高品質インフラを通じた気候変動対応
➢ 貧困削減インパクト
➢ 地域連結性の向上と経済統合への貢献
➢ 新規投資
➢ ADBの支援対象国の優先順位とADBの当該国向け戦略(Country Partnership Strategy)と
の整合性
➢ 企業統治、調達、契約形態のベスト・プラクティス
➢ 当該セクターや当該国での第1号案件
➢ 組成されたプロジェクトが “Value for Money” や他のプロジェクトへの再現可能性を提示。
商業的な実現可能性やファイナンス・クローズの見込みが高い
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承認済のAP3Fプロジェクト

2016年1月の業務開始以降、これまで14案件を承認。

東ティモール
• PPPユニットの能力強化支援

パプアニューギニア
カザフスタン • ジャクソンズ国際空港(ポートモレスビー)
• ESCO方式エネルギー効率化
• シムケント-サリアガシュ・バイパス
ソロモン諸島
• PPPセンターの設立
ジョージア
• ガス価格設定およびガス貯蔵施設
サモア
• 電力料金の設定
バングラデシュ • 公益企業省の能力開発支援
• ダッカ・バイパス
• PPP局の能力強化支援

ミャンマー フィリピン
• BOT道路4案件のリストラクチャリング • セブ市廃棄物処理

インドネシア タイ
• ハン・ナディム空港(バタム)拡張 • 港湾PPPプロジェクト能力強化支援

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本日のセミナーの内容

1. アジアのインフラ需要への対応
2. 官民連携事業支援にかかるADBのアプローチ
3. 官民連携部の業務
4. 新たな取り組み
1. 民間部門向け案件助言サービス業務
2. インフラストラクチャー・レフェリー・プログラム

Office of Public–Private Partnership 25
民間部門向け案件助言サービスのスコープ

投資可能なストラクチャーの構築と資金調達を達成するため顧客を支援

民間部門向け
主な作業
助言サービス

- 案件の技術的、財務的、法的、環境的、社会的、商業的な実現性
案件の実現可能性の を精査
精査 - 共同事業実施者の発掘、選定の支援(必要に応じて)

案件ストラクチャリング、 - 案件のストラクチャリング
交渉、契約書作成 - 政府との契約交渉の支援

- 資金調達支援
ファイナンス・クローズ
- 金融機関との交渉、融資関連契約書類作成・調印の支援
の支援
- 貸出先行要件充足の支援

Office of Public–Private Partnership 26
民間部門向け案件助言サービスの成功報酬支払い方法

• 成功報酬は事業契約の調印やファイナンス・クローズ達成の時
点で支払い

• 成功報酬の支払いは以下の形態で可能
• 現金
• 株式あるいは株式のオプション
- 支払い時期の猶予
- 顧客の当初資金負担軽減
- 顧客の利益との一致

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本日のセミナーの内容

1. アジアのインフラ需要への対応
2. 官民連携事業支援にかかるADBのアプローチ
3. 官民連携部の業務
4. 新たな取り組み
1. 民間部門向け案件助言サービス業務
2. インフラストラクチャー・レフェリー・プログラム

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インフラストラクチャー・レフェリー・プログラムの概要

1.インフラストラクチャー・レフェリー・プログラム
官民連携プロジェクトを円滑に組成・実施するため、公的部門(中央政府・地方
政府・政府機関・国営企業)と民間部門(スポンサー・金融機関等)の間の利害
対立を調整する制度。他の国際機関にも例がなく、世界初の試み。2017年5月4日
のADB横浜総会時に立ち上げ。運用主体はマニラ本部の官民連携部。

2.対象
官民双方の間で事業のリスク分担に関して利害対立があり、当事者間では解決が
難しく、事業の組成・実施が頓挫する恐れのあるPPPプロジェクト(ADB加盟途
上国に所在)。

3.仕組み
官民いずれかの当事者からADBに支援要請があった場合、ADBが資金を提供し、
これら当事者と利害関係のない専門のコンサルタント(レフェリー)を雇用し、
第三者としての解決策を官民の当事者に提示。コンサルタントは、技術コンサル
タント、マーケット・コンサルタント、法律事務所、会計事務所等、争点に応じ
てADBが選定(複数採用される場合もあり)。
Office of Public–Private Partnership 29
当事者にとっての利点

• PPPの知見を有し、世界各国のコン
公的部門 民間部門
サルタントのデータを豊富に有する 利害対立
ADBが中立的な立場でレフェリーを 当事者 当事者
選定。
• 費用や時間のかかる仲裁や裁判とい
った法的手段ではなく、無料で提供 解決策の提示
される専門的かつ実務的なソリュー
ションにより、比較的短期間で問題
を解決。 レフェリー
申請 申請
• ただし、法的手段と異なり、提供さ (第三者コンサ
れる解決策に強制力はないため、歩 ルタント)
み寄りが難しい場合は、当事者で他
の手段を講ずる余地あり
選定

ADB

Office of Public–Private Partnership 30
官民当事者間で発生しうる主な利害対立の争点

争点
政府支援の内容 政治リスク発生時の補償・資金補填内容
土地収用リスクへの対応 土地収用での役割・費用分担
為替リスクへの対応 利用料金の建値設定・為替差損への資金補填
工事完成リスクへの対応 完工認定の充足基準、建設遅延時の事業者責任
操業リスクへの対応 操業基準の充足基準
需要リスクへの対応 需要不足時における資金補填等による支援
不可抗力リスクへの対応 天災・戦争等の不可抗力による損害発生時の支援
周辺インフラの整備 建設・操業時に未整備の場合の補償・資金補填
関連契約書の作成 準拠法・紛争解決手段の選定
資金調達の条件 政府保証の可否、担保設定・執行の承認手続き
事業資産買取の条件 当局による資産取得時の買取価格・手続き

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主な連絡先

Asian Development Bank 駐日代表事務所
6 ADB Avenue, Madaluyong 〒100-6008
1550, Metro Manila 東京都千代田区霞ヶ関3-2-5
Philippines 霞ヶ関ビルディング8階
電話:03 3504 3160
Takeo Koike
Director 駐日代表: 松尾 隆
Office of Public–Private Partnership 次席: 田染 潮
Tel: +63 (2) 632 6438
Email: tkoike@adb.org

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