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Ⅳアセスメント

犯罪被害時のこころのケアのあり⽅

National Center of Neurology and Psychiatry
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター
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犯罪被害者こころのケアのあり方
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1. ⽀援を⾏うにあたっては、被害者の状態についてアセス
メント(現状の把握)を⾏うことが必要である。

支援にあたり、以下のような項目についてアセスメントを行うことが望まし
い。ただ、被害者の状態によってはこれらすべてが把握できるわけではな
いので、状態にあわせて侵襲的にならないように配慮しながら把握するこ
とが必要である。






事件の概要
被害者の安全確保や家族の安否
現在と被害以前の心身の状態および治療状況
現在抱えている問題
周囲の人や他機関からのサポートの状況
被害以前の生活の状況や問題
現在の刑事手続きの状況

※具体的な対応については次のスライドを参照

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<具体的な対応>
1-1. アセスメントにおいては、⽀援者から被害者の⼼⾝
の状態について尋ねることが必要である。

被害者本人は、心身の状態や生活の状況(不眠や食欲など)について気
付かないことも多いため、具体的に「夜はぐっすり寝られていますか?」
「お食事はしっかり取れていますか?」などと問いかけることがすすめられ
る。また、相手の状態を気遣って問いかけることは、状況を把握すると同
時に、問いかけ自体がねぎらいのとなることもある。

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<具体的な対応>
1-2. 被害者本⼈がPTSDであるとして症状を訴える場合、
医師からの診断を受けているのか、あるいは本からの知識
を得たなど被害者本⼈の考えなのか確認する必要がある。

確認のための質問の仕方について、被害者の不信感を招かないような配
慮が必要であり、例えば「今の○○な状態について、病院には行かれまし
たか?」、「お医者さんではどのように言われていましたか?」など、直接
的すぎない聞き方をするなどの工夫が求められる。

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<具体的な対応>
1-3. 性被害者の相談では、産婦⼈科医等医療機関の受診
の必要性について確認することが必要である。

被害直後には妊娠や性病などの防止の観点から被害者に対して産婦人
科の受診の有無を確認し、その必要性について話し合うことが必要であ
る。被害者の状態から、産婦人科受診について話すことが苦痛となると予
想される場合などには、全般的な医療の必要性を確認するなかで、産婦
人科受診の必要性についても尋ねるという方法も考えられる。しかし、時
間が経過すると予防的観点からの受診の必要性が低くなるので、関わる
時期によって判断することが必要である。

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2. 被害者に接する前に、可能な限り被害者や事件について
の情報を収集しておくことが望ましい。

この場合、情報が信頼できる経緯で得られたものか、内容に信憑性があ
るかなどについて充分に検討することが求められる。さらに、その情報が
正しいものであっても、その背景には様々な事情があるため、正確な情報
であっても事実の全てではないことを意識し、事前の情報を絶対視しない
ことが大切である。

※具体的な対応については次のスライドを参照

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<具体的な対応>
2-1. 警察等が関わっている事例であれば、被害者の許諾
を得た上で、事前に被害内容について情報を得ておくこと
が望ましい。

警察から被害情報を得ておくことなどで、被害者に事件の詳細を尋ねなく
て済むというメリットがある一方、民間の早期援助団体等警察からの情報
提供を受けられる支援者(組織)は限られていることや、それが可能な場
合でも、被害者の同意のもとに行う等充分な注意が必要となる。まずは警
察からの情報を得ることが支援のメリットにつながるかどうか考慮し、被
害者との充分な話し合いの上で警察から情報提供を受けることが必要で
ある。また、警察の情報がすべてではなく、警察の把握できない被害者の
事情もあるので、警察からの情報にのみ囚われることは避けなければな
らない。さらに、被害者が警察に対して持つ感情は様々であるので、被害
者と警察の関係が良好でない場合には一層の配慮が求められる。

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