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プロトコル変換ゲートウェイPTGWの実証実験と評価
プロトコル変換ゲートウェイPTGWの実証実験と評価
実証実験と評価
† 広島市立大学大学院情報科学研究科
‡ 広島市立大学情報処理センター
HIROSHIMA CITY
UNIVERSITY
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発表概要
はじめに
背景と目的
実運用においてブロードバンドネットワークに
必要な要素の検討
PTGW の概要と特長
機能設計
実証実験と PTGW の基本評価
おわりに
実運用において新たな問題が生じている
14 年度)
広島地域の高度マルチメディア通信に関する研究
プロジェクト(平成 13 ~ 14 年度)
広島市内の小中高の学校を広域イーサネット (10Mbps)
で接続
遠隔授業交流
遠隔合唱
遠隔交流
遠隔懇談会
日食中継
度)
実験フェーズから実運用フェーズへの移行期(平成 15 ~ 16
年度)
広島市の学校や広島市役所との間でフレッツグループ
(100Mbps) で接続
遠隔授業交流
高大連携授業
大学間遠隔授業
平成 16 年度から広島市内の小中高に光回線が整備された
広島市学校ネットワークが FTTH での運用開始
現在は実験フェーズから運用フェーズへ移行
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活動を通して得た問題点と要求事項
実運用フェーズに移ったが・・・
広帯域のネットワークがあるのに活かせない
多拠点でマルチキャストを利用したい
– マルチキャスト対応しているネットワークが少ない
品質よい映像を見たい
– 時間帯によって通信が不安定
ネットワークの変更をせず利用したい
– 管理組織と現場が離れている
– 利用に合わせてネットワークを変更することが難しい
– NAT, ファイアウォールによる制限
:
しかし...
IP ストリーム伝送へのニーズは非常に大きい
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本研究がめざすもの
運用ネットワークの変更を最小限にして問題点を解
消するシステムが必要
IP ストリーム伝送の利用場面の拡大において不可欠
既存のテレビ会議システムに持たせることは難しい
システムの複雑化を招き異種システム間の互換性の低下
必要な機能をプロトコル変換ゲートウェイとして集
約する
IP ストリーム伝送の利用場面を広げるための
プロトコル変換ゲートウェイ PTGW の開発
ネットワークの構成
多地点会議への対応
マルチキャストトンネル機能
ファイアーウォールによる利用ポートの制限
ポート集約機能
IPv4/IPv6 トンネル機能
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PTGW の動作概要
IP UDPIPPTGW
IP UDP PTGW
GW1 IP GW2
Payload Payload
機能補完が必要な
ネットワーク
冗長化 パケット回復
ポート集約 ポート集約解除
Sender Receiver
PTGW 1 V4/v6 カプセル
V4/v6 脱カプセル PTGW 2
化 化
様々なテレビ会議システムで利用可能
対向の PTGW を指定し,どのような機能補完を行うか指定する
エンドシステムは通常の使用通り送信先を Receiver を指定し
エンドシステムの仕様を変更する必要がない
デフォルトゲートウェイは PTGW に向ける
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開発環境と動作確認
開発環境
動作確認
Vine Linux 2.6, 3.0, 3.1(kernel 2.4.28)
Debian (kernel 2.4.18)
Fedora core 2 (kernel 2.6.9)
Redhat Linux 8.0, 9.0(kernel 2.4.28)
PTGW の評価
評価項目
各機能の実証実験
マルチキャストトンネル機能 (3 大学合同
ゼミ )
IPv6/IPv4 トンネル機能 ( 札幌雪祭り配信 )
FEC 機能 ( 学内 LAN)
誤り訂正能力
基本性能評価(オーバヘッド)
UDP 転送レート
RTT
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実証実験Ⅰ - マルチキャストトンネル機能
通信経路上の全てのルータがマルチキャスト通信に
Hiroshima Univ.
対応しておかなければならない
Multicast
Saga Univ.
Multicast
音声伝送システム マルチキャスト通信不可
MRAT(128kbps) 途中経路のルータの設定
Multicast
ベンダ間の相互通信の問題
Hiroshima Univ.
Multicast
Saga Univ.
PTGW
Multicast
PTGW
音声伝送システム : Multicast Tunnel
PTGW のマルチキャストトンネル機能を用いることで
MRAT(128kbps)
既存ネットワークのまま運用を行うことができた
Multicast
IPv4 カプセル化
Robst
IPv4
札幌
PTGW Hiroshima City Univ. IPv6 通信不可
RIBB2 Network
IPv4 脱カプセル化
PTGW
PTGW
PTGW 山梨
富山
高知
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実証実験Ⅱ - 各地の通信状況
富山 高知 山梨
パケット損失数
59694 59737 59738
(FEC 前 )
パケット損失数
429 446 438
(FEC 前 )
パケット損失率
0.4493 0.4504 0.4504
(FEC 前 )[%]
パケット損失率
0.0032 0.0034 0.0033
(FEC 後 )[%]
ジッタ (ms) 1.1020 0.8750 1.1396
ATM
Campus
映像専用線
LAN
(Ethernet)
MPEG2 Archive
System
MPEG2
CODEC
Subnet A Subnet B
映像蓄積端末はパケット損失 0 でないと正常に動作しな
い
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実証実験Ⅲ - FEC 機能
広島市立大学では,講義等の映像を学内 LAN を経由して
アーカイブするための映像蓄積端末の運用を開始している
Campus
LAN
(Ethernet)
MPEG2 Archive
System
MPEG2
Encoder PTGW PTGW
Subnet A Subnet B
学内 LAN においてPTGWを設置して検証実験を行った
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実証実験Ⅲ - 映像蓄積端末の受信状態
FEC 機能を補完することで
個々の端末の改良を待つことなく運用が行える
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基本性能の測定(オーバヘッド)
Subnet A Subnet B
165.242.42.0/24 Router 192.168.1.0/24
AT AR450s
100baseTX 100baseTX
Iperf
(payload1400byte)
Host A Host B
PTGW A PTGW B
UDP 転送レート
94.3 Mbps
100
Router only
90
Through PTGW
Receiving data rate (Mbps)
80 92.7 Mbps
70
60
50
40
30
20
10
0
0 20 40 60 80 100
0.5 ~ 0.6ms
Delay (ms)
の増加
1.5
0.5
インターネット上での揺らぎに比べて十分小さい
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UDP 転送レート( FEC 機能使 24
用時)
Pentium4 3.2GHz での計測結果
100
No redundancy
90
RS(15.14) code
Receiving data rate (Mbps)
60
50
RS(15,14)
40
30 RS(15,13)
20
RS(15,12)
10
0
0 20 40 60 80 100
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まとめ
PTGW を活用することで
既存のネットワークと共存してIPストリーム伝送
を行う
テレビ会議システムの適用範囲を広げ,IPスト
リーム伝送の利用場面の拡大を目指す