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  • 教室だより091　◎文章読解に必要な学力

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    わさん先生の教材帖
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    読解力（文章を読み取る力）は、思考力（考える力）や表現力（文章や絵を作り出す力）と関連しあいながら、すべての教科学習支える大切な学力です。 　文章読解は大きく２つに分けられます。 ① 物語文の読解登場人物の心情（気持ち）を考えたり、物語のあらすじをまとめたりする力 ② 説明文の読解何が書かれているかを整理してまとめながら、作者の考えを読み取る力 〔物語文の読解〕 現在、私は、国語教室の生徒とともに物語文のスローリーディングに取り組んでいます。（教室だより８７号参照） 『小川未明童話集』を教材にして、生徒とともに辞書を引きながら、じっくりと読み進めています。生徒は、読解シートに大切な言葉や登場人物の心情などをどんどん書きこみ、私の発する質問に答えながら、読解を深めていきます。 　最終的には、私が自作した総括テスト（物語の理解を確かめるテスト）の問いに答え、本文から上質な日本語表現を抜き出し、視写（ていねいに書き写すこと）をします。 　現在、生徒の学ぶ様子を見ながら、無理のない指導をしています。学校の国語授業よりも、ずっと難しい勉強ですが、読解力はかなり向上します。 〔説明文の読解〕 説明文は、中学・高校になると、説明的文章と呼ばれ、日記文、論説文、評論文、実験観察文などに分かれて、いろいろな文章を読むようになります。 　学校の説明的文章の授業では、書かれている内容を正確に読み取り、大切な部分を抜き出しながら理解し、それらを整理しながら自分の考えをまとめる学習をします。 　説明的文章の読解力を育てる指導として、私が現在準備していることがあります。 　それは「レポートづくり」です。 　「レポートづくり」は、テーマを決めて教材を読み、１つのテーマをレポート用紙１枚にまとめる学習です。 　教材として『地球と人類の４６億年史』を取り上げる予定です。 　テーマを「“理科と社会科は歴史でつながっている”とは、どういうことか」（仮称）として、１節ごとにレポート１枚を作っていく学習です。 　１年くらいの時間をかけて、テーマを追究していきます。「レポートづくり」もスローリーディングの勉強と言ってよいでしょう。 　私の「レポートづくり」指導の原点は、教職初年度から２年間５～６年生を担任した1979～80（昭和54～55）年の時のことです。 　私自身が小学５・６年生の時、恩師が自学を奨励してくださったことから、私も教え子に家庭学習として自学を奨励しました。 　彼らが６年生になったとき、家庭学習として、１年かけて「卒業論文」を書かせました。 　毎月、「研究計画」を確認させながら添削し、秋には「中間発表会」をし、卒業期の３月には学校の体育で「卒業論文発表会」を開催しました。 　４０人の教え子全員がレポート用紙に５０～１００枚の論文を仕上げました。全員が、学校の図書室の本を何十冊も読みながら、苦労して書き上げたのです。 　彼らの研究テーマには「徳川幕府はなぜ長く続いたか」「マッチに火がつく理由」「おいしいご飯の炊き方」「野球のカーブの秘密」など、楽しいものがたくさんありました。 　彼らの卒業後も、４０冊の卒業論文は私が預かり、８年後、成人式を迎えた教え子一 人一人に、手紙を添えて卒業論文を郵送しました。 　彼らが中学に進学した３年後、高校入試の時に奇跡が起こったのでした。 （わさん先生こと新行内隆記す） 教室だより 『算数・数学教室の国語力／国語教室の算数・数学力』 第９１号 2013.05.22発行 特集 ◎文章読解に必要な学力

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    22

    1979
    80 5455

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