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厳戒 に市民から不満も�中国、パレードの熱狂の裏で

2009.10.1 19:37

�【北京=野口東秀、矢板明夫】花や国旗で飾られた市内。中国建国60周年の記念日を迎え
た北京は祝賀ムードの一方、街のあちこちにテロや抗議活動を警戒する警察や治安ボラン
ティアの姿が見られ、ピリピリした緊張感が漂う。パレード参加者の熱気とは異なり、市民から
は不満の声も上がっている。

�9月に入り北京市中心部の通りからは物ごいが一掃された。パレードが行われた目抜き通り
の長安街では、沿道でのパレード見学が禁止された。通り沿いにある産経新聞中国総局の窓
から見えるのは、くまなく展開している特別警察隊員と武装車両、巡回する私服警官の姿だ
けだ。

�民主化運動を弾圧した1989年の天安門事件では、長安街などを戦車や装甲車が走った。
当時デモに参加した男性会社員は「パレードでも市内を走る戦車を見ると、20年前に銃口を
向けられたことを思いだしてしまう」とつぶやく。

�当局は前日から1日にかけ、パレードが見えるビルの窓をすべて閉じるよう命じ、全部屋に対
し「客を受け入れるな」との通知を出した。企業の事務所はほとんどが当局の調査を事前に受
けた上、一時引っ越しを強要された企業もある。日系企業の現地法人社長は「9月29日午後
から事務所を閉めるよう指示され、仕事ができなくなったので休みにした。家で缶詰め状態
だ」と不満げに語る。

�市内のホテルでは、宿泊客の荷物を派出所の警察官が検査。長安街沿いのホテルは当局
の指示で、パレード中は宿泊客を外出させず、部屋のカーテンを開けることも禁じた。中心部
の飲食店やコンビニすら営業停止を強要された。

�北京市南部の豊台区にある四川料理店の経営者が29日、当局の強制的な立ち退き要求に
抗議し、屋根で「不公平な扱いを受けた、涙で国慶節を迎えるしかない」との横断幕を掲げ
た。しかし、幕は警察が即刻撤去。一家は連行された。1日午後までに解放されていない。経
営者の妻は産経新聞の電話取材に、「パレードよりも、人民の生活に関心を向けてほしい。こ
んな状況では国慶節を祝えない」と涙声で訴えた。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/091001/chn0910011938006-c.htm
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