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鶴田聡 サンピエール病院 精神科
〒 3 7 0 - 0 8 5 7 高崎市 上佐野町 7 8 6 - 7
一度もなかった例は 4 7 例であった。主な症状は変化し、薬物は増え、サポートは減り、
かった。
観察開始時の評価項目では、生活適応レベルと仕事と入院既往の回数とがその後 2 0
年間の再発数や入院率や 2 0 年後の生活適応レベルと関連していた。
Key Wor d s: lo ng - te r m follow u p, ch r o nic sc hi z o p h re nia, p r o s p ective s t u dy
はじめに
長期外来通院中の統合失調症患者やその家族に病気の見通し(予後)を聞かれること
が多いが、あいまいな返事しかできないのが現状である。一般に、統合失調症患者の病状
性期の患者に絞っての実証的な研究は見当たらない。筆者は、日常診療のなかで、長期外
後 1 0 年の経過をおった結果を報告する。
pg. 1
対象と方法
1 9 8 8 年 6 月 ( 以後観察開始時と記す ) で、筆者が主治医または主治医に準じる役割をし
ている患者で、定期的に外来通院ができている、発症後 1 0 年以上の統合失調症患者
)
( ICD - 9 10 2 9 5 )は 1 5 0 例あり、この 1 5 0 例 ( 観察開始時平均年齢 4 2.5 歳、初発年
今回はさらにその後 1 0 年の経過をおった結果を報告する。観察開始時から 3 年間
( 1 9 8 8 年 6 月から 1 9 9 1 年 6 月まで:以後Ⅰ期と記す)日常診療を行いながら診察のた
びに患者の生活適応レベル、症状(陰性症状、思考障害、妄想、幻聴、抑うつ、心気症
状)、仕事、サポート体制、症状に対するコーピング、病識、薬物量、服薬態度を
AMDP5) に準じて評価していき、 1 9 9 1 年 6 月にカルテを参考に 3 年間を総合して評価点
をつけた。その後は再発や入院回数などを調べながら観察を続け、 1 0 年後に至る 3 年間
( 1 9 9 5 年 6 月から 1 9 9 8 年 6 月まで:以後Ⅱ期と記す)にⅠ期と同じ基準で評価し 、
1 9 9 8 年 6 月に評価点をつけ 1 0 年予後とし、同様に 2 0 年後に至る 3 年間( 2 0 0 5 年 6
時期に 1 番目立った症状を主な症状とした。症状変化は6つの症状の評価点総合の時間経
過による変化が、減少した例(改善)で1点、増加した例(増悪)で- 1 点とした。
出かけている場合を 2 点とし、女性の場合は家事も仕事にいれた。定年後は本人の社会参
加程度が本人の意思と一致している場合を 2 点とした。サポート体制は身近にまったく相
頼りになる相談者が身近にいる場合を 2 点とした。症状に対する意識的なコーピング 2) や
薬物量はその患者のその時期に症状安定時の平均的な処方を稲垣ら 4) に従ってクロールプ
のほとんどみられない場合を 2 点とした。
症状が変化し、社会的な適応に支障を来し、本人または主治医が薬物変更を提案するよ
うな状況を臺 9) に従って「再発」と定義した。再発や入院の回数は、Ⅰ期開始時~Ⅱ期終
数はⅠ期終了後~Ⅱ期終了時の 7 年であったが、今回はⅠ期開始時~Ⅱ期終了時として、
結果
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Ⅰ ~ Ⅲ 期 の 生 活 適 応 レ ベ ル の 単 純 平 均 で 5 段
階 に 分 け る と 、 4 点 以 上 が 10 例 (12%) 、 3 点 以 上 4
点 未 満 が 19 例 (23%) 、 2 点 以 上 3 点 未 満 が 33 例
(39%) 、 1 点 以 上 2 点 未 満 が 16 例 (19%) 、 1 点 未 満 が 6
と 評 価 さ れ た 例 の ド ロ ッ プ 率 は 3 2% で あ り 、 B
は 44 % 、 C は 43 % 、 D は 6 2% で 、 A と 評 価 さ れ た
例 の ド ロ ッ プ 率 は そ れ 以 外 の 例 の 率 ( 47 % )
と χ2 検定で 有 意 差 が あ り 、 B 以 上 ( A ま た は B ) と
評 価 さ れ た 例 の ド ロ ッ プ 率 ( 37 % ) は C 以 下
( C ま た は D ) と 評 価 さ れ た 例 の 率 ( 49 % ) と
有 意 差 が あ り 、 C 以 上 と 評 価 さ れ た 例 の ド ロ
ッ プ 率 ( 40 % ) は D の ド ロ ッ プ 率 と 有 意 差 が
あ っ た 。
Ⅰ 期 と Ⅱ 期 、 Ⅰ 期 と Ⅲ 期 、 Ⅱ 期 と Ⅲ 期 の A
か ら E ま で の 比 率 を χ2 検定で比較すると、 Ⅰ 期 と Ⅱ 期 、
Ⅰ 期 と Ⅲ 期 で 有 意 差 が あ っ た が 、 Ⅱ 期 と Ⅲ 期
で は 差 が な か っ た 。
表 2 に 示 す ご と く 、 主 な 症 状 の 比 率 も 変 化
し て い て 、 Ⅰ 期 と Ⅲ 期 で は χ2 検定で 有 意 差 が あ っ
た が 、 Ⅱ 期 か ら Ⅲ 期 へ の 変 化 は 有 意 で は な か
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っ た 。 Ⅰ 期 と Ⅲ 期 の 比 較 で 、 主 な 症 状 が 陰 性
症 状 で あ る 例 と そ う で な い 例 の 比 率 が χ2 検定で有意
差があり、また、主な症状が 思 考 障 害 で あ る 例 と そ う で な
い 例 の 比 率 に も 有 意 差 が あ っ た 。
経過フォロー完了例の全例と生活適応レベル別の統計学的一覧を表 3 に示す。全例に
おいて経過前後で有意差があった項目は、 薬 物 量 、 サ ポ ー ト 、 仕
事 、 生 活 適応レベルであった。 服 薬 態 度 や 病 識 に は 有 意
な 変 化 は な か っ た 。 症状変化は悪化傾向を示した(症状変化がマイナ
スであった)。
Ⅲ期の生活適応レベル別に経過前後で項目を検討すると、服薬態度は B’’ 群で有意に
していた。
生活適応レベルの経時的変化
表 4 に示すように、生活適応レベルはⅡ期からⅢ期へもかなりの変動があり(A’から E の
率 ( 順に 9 %、 5 3% 、 4 4 % ) より有意に高く、Ⅰ期からⅡ期にかけての変動よりは安定
なる率 7 1 %に比し有意差あり)。
表 5 に示すように、生活適応レベルの変化と症状変化はあまり関連がなかった(レベ
ルが改善しても症状は改善しない例が圧倒的多数で、レベルが増悪しても症状が必ずしも
増悪せず、症状が改善してもレベルは同じ例が多数で、症状増悪してもレベルが増悪しな
い例の方が多い)。症状変化がなくても生活適応レベルが増悪した例が 1 5 例 (18%) もあ
った。
表 6 に示すように、年齢による再発数の違いはⅡ~Ⅲ期でも明白であるが、年齢によ
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る生活適応レベルの違いはⅠ・Ⅱ期では明瞭であったが、Ⅲ期では差がなくなっていた 。
6 0 ~ 6 9 歳の群では、Ⅰ期に比し生活適応レベルが有意に低下したが、症状変化は他の
例に比し少なかった。
再発や入院について
20 年 フ ォ ロ ー 完 了 例 で 、 期 間 中 入 院 の 皆 無
だ っ た 例 は 47 例 ( 56 % ) 。 再 発 の 無 か っ た 例
は 18 例 ( 21 % ) 。 Ⅰ 期 ~ Ⅱ 期 の 10 年 の 再 発 回
数 の 平 均 は 2.0 回 で 、 Ⅱ 期 ~ Ⅲ 期 の 10 年 で 2.1 回
で あ っ た 。 全例で観察開始時における再発既往率 ( それ以前に再発したこと
のある例の割合)は 8 5 %で、観察期間 2 0 年での再発率は 7 9 %( Ⅰ 期 ~ Ⅱ
期 7 3 %、 Ⅱ 期 ~ Ⅲ 期 6 8 %)で有意な差はなかった。Ⅱ期でA’の例のその
後 1 0 年の再発率は 2 9 % (Ⅰ 期で A の例のその後 1 0 年の再発率 3 9% に比し有意差なし)
全例で観察開始時の入院既往率(それ以前に入院したことのある例の割合)は 4 3 %
の入院率は 2 7 % ) であった。
適応レベルの3項目をあげ、これら 3 項目と観察開始時の種々の評価項目との関連の有無
仕事、入院既往の回数で、 2 項目で差がでる評価項目は薬物量、病識、サポート、主な症
もに関連がなかった。ただし、コーピングの有無が不明の例はそれ以外の例に比し、再発
考察
経 過 観 察 中 の 患 者 評 価 の 変 化 の 検 討
pg. 6
薬物の増加は Ⅱ 期 ~ Ⅲ 期 の 1 0 年に著しいが、新薬の追加投与による。
サポートが下がったのは、大半が患者の親の死亡や重大な身体病の発病によるもので、患
者には親に代わりうるサポーターは少ない。仕事は、 就 業 維 持 は 4 割 で 、
2 0 年間に仕事のレベルの上がったのはたったの 3 例であった。再発時に仕事がなくなる
ことが多いが、それ以外にも、患者の勤めていた中小企業の倒産や、不況に関連したリス
トラも少なくなく、一度リストラされると患者に次の就職はなかった。定年後再就職した
例は 3 例あるが、いずれも 1 年以内に辞めてしまっていた。
筆者は患者の病識やコーピングを高めるような診療を行っているつもりであったが、
統計的には証明されなかった。コーピングではその有無がはっきりしないような例のほう
生活に上手に対処しているようにも感じられたが、統計でそれを裏書するような結果とな
った。病識レベルは、生活適応レベルに一致しているように見え、生活適応レベルが下が
る例では病識も一緒に低下するようであり、また、思考障害が目立つようになると病識は
低下し、教育効果は余り見られなかった。また、寛解が長く持続するうちに自分の病歴を
否認し始める例があり、病識をテーマに診療することの難しさを感じた。
慢性期の症状も変化する。主な症状が寛解であった 2 5 例で、持続して寛解していた
のは 1 5 例にすぎず、寛解患者の 4 0 %がフォロー中に入院した。また、慢性期の幻覚妄
想は程度が軽くなることはあっても決して消失はしなかった。陰性症状や思考障害が目立
ってきているが、これは痴呆類似の進行性の認知障害の存在 8) を思わせるものであろう。
ド ロ ッ プ ア ウ ト や 入 院 の 検 討
ド ロ ッ プ ア ウ ト が 多 く 、 特 に 後 期 ( Ⅱ ~ Ⅲ
期 ) は 47 例 で 、 前 期 ( Ⅰ ~ Ⅱ 期 ) の 17 例 に 比
し 多 か っ た 。 後 期 は 死 亡 例 と 、 不 明 例 も 目 立
っ た 。 死 亡 は 加 齢 に 伴 っ て の 増 加 で あ ろ う 。
不 明 は 、 後 期 に は 確 か に 老 齢 の た め に 患 者 の
通 院 が 難 し く な っ て 、 と か 、 合 併 症 の 管 理 が
当 院 で は 難 し く な っ て 、 と か い う 例 も あ る が
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そ れ に 加 え 、 病 院 の 近 隣 に 開 業 医 が 増 え 患 者
が 病 院 を 選 び や す く な っ て い る こ と も 関 連 し
て い る と 考 え ら れ た 。 ド ロ ッ プ ア ウ ト 前 後 の
状 況 が 筆 者 に 伝 わ っ て く る 範 囲 で 推 測 す る に
転 院 例 や 不 明 例 の う ち に は か な り の 割 合 で 他
院 へ の 入 院 に 至 っ て い る 例 が あ り そ う で あ る 。
入 院 は 、 前 期 は 35 例 で 、 後 期 は 37 例 あ り 、
入 院 理 由 は 類 似 し て い て 、 い ず れ も 大 半 は 精
神 症 状 悪 化 に よ る 入 院 で あ り 、 ま た 、 退 院 で
き な い 理 由 も 両 方 類 似 し て い て 、 サ ポ ー ト 不
足 と い う よ り も む し ろ 、 症 状 が 回 復 し な い た
め と 考 え ら れ た 。
予後予測因子の検討
慢性の症状の安定した継続的通院例を対象とした研究であるので、入院例や発病初期例
も含む今までの研究より良い予後を予測したが、前回の報告と同様に、予測に反した結果
となった。今回のデータで見る限り、継続的通院は予後の良い指標にはならない。ただし、
今回の研究は方法論的に、対象患者が筆者の担当患者だけであるなど問題が多いので、あ
まり一般的に通用する結論ではないのかもしれない。
今回のデータで予後予測因子を検討する(表7)と、観察開始時の生活適応レベルと
仕事の有無と、入院既往の有無が重要となった。観察開始時に A と評価されれば、 2 0 年
関係なさそうである。入院の既往がなければその後の入院の可能性は低く( 2 1 %)、入
院 2 回以上入院したことがあればその後の入院の可能性は高い( 8 8 %)。再発の既往は
しかし再発の予測とはならなかった(再発既往のない例でも再発既往のある例でも 8 割は
関連せず、それ程特出した予測因子ではなくなっていた。
主な症状として、寛解は良好な 2 0 年予後を予測するが、抑うつや心気症には有意な
関連はなかった。主な症状は余り予後とは関連しない、ということのようである。
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コーピングの有無は予後に無関係で、コーピングの有無不明の例がむしろ予後良好と
される結果が出たが、これは、コーピングには言語化されるものとされないものがある、
ということであるのかもしれない。
文献
1.A merica n Psychiat ric Associatio n:Diag n o s tic a n d Statistical Man u al of Ment al
p a tien t s wit h sc hi z o p h r e nic p syc h o sis. Acta Psychiat r Scan d 8 2:31 8 - 3 2 2,1 9 9 0.
3. 江熊要一:精神分裂症寛解者の社会適応の破綻をいかに防止するか . 精神経誌
6 4:921 - 9 2 7,1 9 6 2.
書出版,19 8 3.
6. 中根允文 , 吉武和康 :Ⅱ 精神分裂病の予後 . 中根允文 , 小山司 , 丹羽真一ほか編 . 臨床
4 1:1163 - 1 1 7 0,19 9 9.
4 2:923 - 9 2 7,2 0 0 0.
pg. 9
pg. 1 0
表 1 慢 性 統 合 失 調 症 患 者 150 例 の 生 活 適 応 レ
ベ ル の 変 化
Ⅰ期 Ⅱ期 Ⅲ期 3回の評価の単
純平均* (84
( 150 ( 131 ( 84 人)
人 ) 人 ) 人 )
A 23% A’ 18% A” 18% 4点 12%
B 27% B’ 26% B” 41% 3 以上4未満 23%
C 33% C’ 29% C” 7% 2 以上 3 未満 39%
D 17% D’ 14% D” 14% 1 以上 2 未満 19%
E 13% E’ 20% 1 点未満 7%
Ⅰ 期 と Ⅱ 期 、 Ⅰ 期 と Ⅲ 期 は 各 群 の 比 率 に 有 意
2
差 あ り (χ 検 定 で p<0.05) 。
* A ~ A”=4 点、 B ~ B”=3 点、 C ~ C”=2 点、 D ~D”=1点、 E ~E’=0点として
計算 . 。
表 2 各期における主な症状一覧
Ⅰ期 Ⅱ期 Ⅲ期 ドロッ
プ 66
150 131 84
寛解 48(32%) 35(27%) 21(25% 23(35%)
)
陰性症状 18(12%) 25(19%) 20(24% 11(17%)
)
思考障害 2(1.3%) 15(11%) 11(13% 0(0%)
)
幻聴・妄想 26(17%) 20(15%) 14(17% 11(17%)
)
抑うつ 10(6.7%) 8(6%) 4(5%) 4(6%)
心気症状 25(17%) 15(11%) 8(10%) 9(14%)
引きこもり 21(14%) 13(10%) 6(7%) 8(12%)
ド ロ ッ プ の 症 状 と は 、 ド ロ ッ プ 患 者 の Ⅰ 期 で
の 主 な 症 状 を意味する。
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Ⅰ 期 と Ⅱ 期 、 Ⅰ 期 と Ⅲ 期 で は 症 状 の 比 率 に 有
年齢 再発 入院 薬物量 服薬態度 病識 コーピン サポート 仕事 再発 生活適応レベル 症状
既往 既往 グ 回数 変化
# # #%
全例(84) 41.4 2.1 0.9 333→683 1.6→1. 0.9→0. 0.7→0. 1.4→0.9 1.2→0.5 4.1 2.7→2.4→2.2 -0.4
#
6 9 6
# # %
A''(15) 45.1 1.4 0.2 269→362 1.8→1. 1.3→1. 1.7→1. 1.3→1.2 1.7→1.1 1.0 3.8→3.4→4 0.1
9 3 9
# # #%
B''(34) 40 2.2 0.7 304→625 1.6→1. 0.9→1. 0.5→0. 1.3→1.1 1.2→0.6 2.9 2.5→2.6→3 0.1
# # # #
8 0 6
# #
C''(6) 39 1.3 0.8 207→666 1.5→1. 0.7→1. 1.2→0. 1.8→2.0 1.2→0.5 4.3 2.8→2.5→2 -0.3
5 1 8
# # #%
D''(12) 42.7 2.3 1.7 372→760 1.7→1. 1.0→1. 0.8→0. 1.7→0.5 1.2→0.2 7.9 2.4→2.1→1 -0.6
# #
6 0 5
# # # #%
E'(17) 40.5 2.6 1.2 466→1031 1.6→1. 0.7→0. 0.4→0. 1.6→0.4 0.8→0.0 6.6 2.4→1.5 →0 -0.8
# #
3 2 1
2
意 差 あ り ( χ 検 定 で p<0.05 ) 。
陰 性 症 状 と そ れ 以 外 の 症 状 の
2
比 率 に 有 意 差 あ り ( χ 検 定 で p<0.05 ) 。
思 考 障 害 と そ れ 以 外 の 症 状 の 比 率 に 有
2
意 差 あ り ( χ 検 定 で p<0.05 ) 。
表 3 経過フォロー完了例全例とⅢ期の生活適応レベル別の統計一覧
年齢は観察開始時年齢
再 発 既 往 、 入 院 既 往 は 観 察 開 始 時 以 前 の 再 発
入 院 の 回 数 を意味する。
再 発 回 数 は 20 年 間 の 観 察 期 間 中 の 回 数 を意味する。
pg. 1 2
服 薬 態 度 、 病 識 、 コ ー ピ ン グ 、 サ ポ ー ト 、 仕
事 、 は 0、 1、 2 点 で 評 価 。
生 活 適 応 レ ベ ル は A ~ A”=4 、 B ~ B”=3 、 C ~
C”=2 、 D ~ D”= 1 、 E ~ E’= 0 と し て 計 算
症 状 変 化 は 、 6 つ の 症 状 の 評 価 点 総 合 の 時 間
経 過 に よ る 変 化 が 、 減 少 し た 例 ( 改 善 ) で 1
点 、 増 加 し た 例 ( 増 悪 ) で - 1 点 と し た も の
の 平 均 値
→ は 、 Ⅰ 期 → Ⅲ 期 、 を 意 味 す る 。 生 活 適 応 レ
ベ ル で は Ⅰ 期 → Ⅱ 期 → Ⅲ 期 、 を意味する
# Ⅰ 期 に 比 し 有 意 差 あ り ( t 検 定 で p<0.05 )
を意味する。
% Ⅱ 期 に 比 し 有 意 差 あ り ( t 検 定 で p<0.05) を意
味する。
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表 4 Ⅱ 期 と Ⅲ 期 の 生 活 適 応 レ ベ ル の 変 化
A’ B” C’ D’ E’ ドロッ
プ(47)
’ ’ ’ (17
(15 (3 (6) (12 )
) 4) )
A'(24 10 7 1 1 2 3
)
B'(34 1 11 2 3 3 14
)
C'(38 4 12 2 4 4 12
)
D'(18 0 3 1 4 1 9
)
E(17) 0 1 0 0 7 9
表 5 生活適応レベル、生活適応レベル変化と症状変化
A'(21) 0 4 17
B'(20) 1 11 8
C'(26) 2 23 1
D'(9) 2 7 0
E(8) 3 5 0
レベル改善(22) 1 19 2
レベル同じ(34) 5 16 13
レベル増悪(28) 1 15 12
「症状同じ」は6つの症状の評価点の総合点が同じを意味する。
表 6 年齢別の再発数、生活適応レベル、症状変化の一覧
( 年齢は観察開始時 )
再発数 生活適応レベル 症状
Ⅰ~Ⅱ期 Ⅱ~Ⅲ期
既往 Ⅰ期 Ⅱ期 Ⅲ期
変
化
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年 齢 は 観 察 終 了 時 の 年 齢
& 同 じ 列 の そ れ 以 外 の 年 齢 群 に 比 し
有 意 差 あ り (t検定でp<0.05)を意味する。
# Ⅰ 期 に 比 し 有 意 差 あ り (t検定でp<0.05)を意
味する。
との関連
再発数 ( )内は回数 入院率 ( )内は% 生活適応レベル ( )内は評価点
開始時レベ A(1.5)<B(2.5)<C(6.7)・D(5.8)* A(26)<B(35)<C(61)<D(60)** A(3.0)>B(2.3)>C(1.5)・D(2.2)***
ル
年齢 39 以下>40~50>50 以上 (-) (-)
薬物量 300mg 未満(3.2)<300mg 以上(5.1) (-) 300mg 未満(2.8)>300mg 以上(1.5)
服薬遵守 0・1 点(4.8)>2 点(3.1) (-) (-)
病識 0 点(6.0)>1・2 点(3.2) (-) 0 点(1.7)<1・2 点(2.5)
コーピング (-) (-) (-)
サポート (-) 1 点(56)>2 点(36)>0 点(13) 0・1 点(2.6)>2 点(1.9)
仕事 0・1 点(4.9)>2 点(2.0) 0 点(71) >1 点(55)>2 点(37) 0 点(1.4)<1 点(2.2)<2 点(2.6)
入院既往 0 回(2.2)<1 回(4.2)<2 回以上(8.9) 0 回(21)<1 回(63)<2 回以上 0 回(2.7)>1 回(1.7)>2 回以上(1.6)
(88)
再発既往 (-) 0 回(13)<1 回(43)<2 回以上 (-)
(56)
主な症状 寛解(3.8) <抑うつ(7.4)・幻聴妄想 (-) 寛解(2.8)>その他(1.9)
(6.8)
が あ る ( t 検 定 で p<0.05 ) こ と を 意 味 す る。
と BCD 群 の 間、 AB 群
と CD 群 の 間、 ABC 群 と D 群 の 間 に 有 意 差 が あ る ( t 検 定 で p<0.05 )
こ と を 意 味 す る。
1. 5 点、 D 群 2.2 点 で、 A 群
と BCD 群 の 間、 AB 群 と CD 群 の 間、 に 有 意 差 が あ る ( t 検定で
pg. 1 5
p<0.05 ) こ と を 意 味 す る。
(-) 有 意 差 な し を 意 味 す る。
pg. 1 6