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イスラームと その基幹

‫اﻹﺳﻼم وأرﻛﺎﻧﻪ‬
[ ‫] اﻟﻠﻐﺔ اﻟﻴﺎﺑﺎﻧﻴﺔ‬

著者
ムハンマド・ブン・イブラーヒーム・アッ=トゥワイジリー

翻訳者
サイード佐藤

校閲者
ファーティマ佐藤

1428-2007
www.islamhouse.com
6 -イスラ ーム

人類の現世と 来世における真の幸福と いう ものは、 イスラームなしには達成さ れません。 そして


人間のイスラ ームに対する必要性は、 食べ物や飲み物、 空気に対する必要性より も重要なものなの
です。 全ての人間は法規定から 免れえず、 2つの動向の間‐ 彼を益する動向と 彼に対する害を阻止
する動向‐ に位置しています。 そしてイスラ ームは人を益するもの、 または害するものを明白にす
る灯明のよう なものなのです。

● イスラ ームには3つの段階があり ます。 それは:

イスラ ーム
イーマーン
イフ サーン

です。 そして各々の段階には幾つかの基幹があり ます。

● イスラ ームと イーマーンと イフ サーンの違い:

イスラ ームと イーマーンが共に並列さ れて言及さ れた場合、 イスラ ームは表象的行為を指します


。 それは一般に5柱と 呼ばれるものです。 一方、 イーマーンは内面的行為を指します。 それは一般
に6信と 呼ばれるものです。 そしてこ の2つの用語は個別に言及さ れる場合、 お互いの意味と 規定を
共有します。

● イフ サーンのレベルはイーマーンのそれより も高く 、 イーマーンのレベルはイスラ ームのそれ


より も高く あり ます。 イフ サーンはイーマーンより も高いレベルであるため、 それ自体では最
高峰のものであると も言えます。 ゆえにイーマーンにたどり 着く こ と なく して、 イフ サーンの
段階に到達するこ と はあり ません。 またイフ サーンはその段階に属する人たち( イフ サーンの
徒) に視点を当てて見るならば、 最も限定さ れた段階であると 言えます。 と いう のもイフ サー
ンの徒はイーマーンの徒も兼ねますから 、 全てのムフ スィ ン( イフ サーンの徒) はムウミ ン(
イーマーンの徒) であると 言えます。 しかしその一方、 全てのムウミ ン( イーマーンの徒) が
ムフ スィ ン( イフ サーンの徒) であると は限らないのです。

● またイーマーンはイスラ ームを包含するため、 それ自体ではイスラ ームより も大きな枠である


と 言えます。 ゆえにイスラ ームと いう 段階を経過せずして、 イーマーンの段階に到達するこ と
はあり ません。 またイーマーンは、 その段階に属する人たちに焦点を当てて見るなら ば、 イス
ラ ームより も限定さ れた種類のものです。 と いう のもイーマーンの徒はイスラ ームの徒を兼ね
ますが、 その全体に相当するのではあり ません。 ゆえに全てのムウミ ン( イーマーンの徒) は
ムスリ ム( イスラ ームの徒) ですが、 全てのムスリ ム( イスラ ームの徒) がムウミ ン( イーマ
ーンの徒) であると は限ら ないのです。

● イスラ ームの意味:

イスラ ームと はタ ウヒ ード 信仰1と 服従行為による従順さ 、 そしてシルク 2と シルク の徒から 潔白


であるこ と において、 アッ ラーに従う こ と を意味します。 アッ ラ ーのみに従う 者は、 ムスリ ム( イ
スラ ームの徒) であり 、 アッ ラ ーと その他の何かに従う 者はムシュ リ ク ( シルク の徒) なのです。
一方アッ ラ ーに従わない者は、 高慢な不信仰者と いう こ と になり ます。

7-イスラ ームの基幹

● イスラ ームの基幹は5つです:

1
訳者注: 「 タウヒ ードと タウヒ ードの種類」 の項参照。
2
訳者注: 「 シルク と シルクの種類」 の項参照。
1
イブン・ ウマル( 彼にアッ ラーのご満悦あれ) は言いました: 「 アッ ラ ーの使徒( 彼にアッ ラ ー
から の祝福と 平安あれ) は言いました: “イスラ ームは5つ( の基幹) から 成立している: ラ ー・ イ
ラ ーハ・ イッ ラ ッ ラ ー、 ムハンマドゥ ッ ラ スールッ ラ ー( アッ ラ ー以外に真に崇拝すべきものはな
く 、 ムハンマドはアッ ラ ーの使徒である) と シャ ハーダ ( 証言) するこ と 、 サラ ー( 礼拝) を行う
こ と 、 ザカー( 浄財) を支払う こ と 、 ハッ ジ( 大巡礼) 、 ラ マダーン月3のサウム( 斎戒) をするこ
と である。 ”」 ( アル=ブハーリ ーと ムスリ ムの伝承4)

● “ラ ー・ イラ ーハ・ イッ ラ ッ ラー( アッ ラ ー以外に真に崇拝すべきものはない) ”と いう シャ ハ


ーダ( 証言) の意味:

その意味は、 人が偉大かつ荘厳なアッ ラ ー以外には真に崇拝すべきものは存在せず、 アッ ラ ー以


外に崇拝さ れているもののウルーヒ ーヤ5も、 それに向けられたイバーダ( 崇拝行為) も全て無効で
あるこ と を、 舌と 心でもっ て承認するこ と です。 こ の文章は否定と 肯定から 成立しています。 “ラ
ー・ イラ ーハ”の部分はアッ ラ ー以外に崇拝さ れている全てのものを否定し、 その次に来る “イッ ラ
ッ ラ ー”の部分はアッ ラ ーのみにイバーダ( 崇拝行為) が向けら れるべきこ と 、 そしてアッ ラ ーは
イバーダ( 崇拝行為) においても全宇宙の所有においても同列者や参与者をお持ちになら ないと い
う こ と を肯定しています。

● “ムハンマドゥ ッ ラ スールッ ラー( ムハンマドはアッ ラ ーの使徒である) ”と いう シャ ハーダ(


証言) の意味:

こ の言葉は預言者( 彼にアッ ラ ーから の祝福と 平安あれ) が命令したこ と において彼に従い、 彼


が語っ たこ と を信じ、 また彼が禁じたこ と を避け、 そして彼が定めた手法によっ てのみアッ ラ ーを
崇拝するこ と を意味します。

3
訳者注: イスラーム暦9月。
4
サヒ ーフ ・ アル=ブハーリ ー( 8) 、 サヒ ーフ ・ ムスリ ム( 16) 。 文章はアル=ブハーリ ーのもの。
5
訳者注: いわゆる神性。 つまり 真に崇拝されるべき権威と しての性質。
2

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