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中国の空母が日本の海を自由に行き来する日 JBpress 10-05-09 6:21 AM

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中国の空母が日本の海を自由に行き来する日
圧倒的な米海軍と、そこに果敢に挑む中国海軍
2010年05月06日(Thu) 保井 信治

 航空母艦、略して空母、英語では Aircraft Carrier と言う。単純に言えば、航空母艦とは、飛行甲板と格納


庫を有する軍艦であり、海戦における航空機の活用を第1の目的に開発された艦種である。

第1次世界大戦後に急速に進歩した航空機

ライト兄弟が世界で初めて飛行に
成功させたライトフライヤー号
(ウィキペディアより)
 拙稿では、航空母艦の生い立ちから今日の現状まで、分かりやすく紹介できればと考えている。

 航空母艦をカタログ的に紹介するのは簡単であるが、それは既に数多く巷間に紹介されているので、今回は
筆者の見聞、実体験を通じた、もう少し現場のにおいがするリポートとしたい。

1.航空母艦の生い立ち

 まず、航空機の生い立ちから始めることにしよう。ライト兄弟がライトフライヤー号で世界初の有人動力飛
行に成功したのが1903年12月のことだった。

 その後、航空機は、第1次世界大戦(1914∼1918)開戦当初から陸戦の偵察に活用され、弾着観測さらに
機関銃を搭載した戦闘機、爆弾を投下する爆撃機に使用され始めると、その開発に各国がしのぎを削り急速に
進化した。

 当時、この利点を海戦にも活用できないかと考えるのは至極当然の成り行きであったであろう。事実、英国
は軍艦を改造した航空母艦「ユーリアス」を、世界最初の航空母艦として第1次世界大戦に投入している。

世界で最初に航空母艦を作ったのは日本だった

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世界初の航空母艦「鳳翔」。戦後
最終状態のもの(ウィキペディア
より)
 しかし、初めから航空母艦として計画された、世界で最初の航空母艦を完成させた国は、なんと我が国、日
本である。艦名は「鳳翔(ほうしょう)」、就役は1922年(大正11年)のことだ。

 基準排水量7470トン、全長168メートル、最大幅17.98メートルは、今日、海上自衛隊の誇る「こんごう
型」イージス艦の基準排水量7200トン、全長161メートル、最大幅21メートルにほぼ等しい。この大きさ
に、「鳳翔」は搭載機に常用15機を数えていた。

 ちなみに「鳳翔」は日支事変、太平洋戦争において実戦にも活用されたが、戦後も生き残り、復員輸送にも
活躍した幸運な航空母艦であった。

 その後も日本海軍は、航空機派と、当時は日本海軍の主流であった戦艦(大艦巨砲)至上派との軋轢を重ね
ながらも、空母自体の改善、運用能力の向上、艦載機および航空魚雷等武器の開発、搭乗員の養成に人と資材
をつぎ込み、空母戦力の充実強化に営々と努力を傾注した。

 航空母艦を集中運用する空母機動部隊を世界で初めて採用したのも、日本帝国海軍である。それらの成果が
結実したのが真珠湾奇襲攻撃であり、太平洋戦争開戦初期の破竹の進撃は、この航空戦力の優越によるところ
が大きい。

熟練搭乗員の損耗で米国に追いつかれ、そして完敗した

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ミッドウェー海戦で米軍の爆撃機
B-17の爆撃を回避する日本の空母
「飛龍」(ウィキペディアより)
 米国、英国も気がつかない間に、世界最強の空母航空戦力を築き上げていたわけである。

 しかしながら、ミッドウェー海戦の結果、日本海軍は4隻の空母と同時に歴戦の操縦士を一瞬にして失って
しまった。

 その後もしばらく日本帝国海軍は米海軍となお互角の空母戦を遂行したが、累積する熟練搭乗員の損耗に新
たな搭乗員の養成が追いつかず、急速に空母隻数および搭乗員数ともに回復させた米海軍が徐々に形勢を逆転
して航空優勢を獲得していった。

 一度、航空優勢を失うや形勢は一転して、帝国海軍は世界最大の戦艦「大和」「武蔵」をはじめとする残存
兵力で勇戦敢闘したものの、奈落の底に落ちるがごとく急速に戦力を失って壊滅した。

 以上、簡単に航空母艦の生い立ちと、航空母艦の存在意義、すなわち海上戦闘における航空優勢の絶対優位
を述べてきた。第2次世界大戦終結後65年を経過した今もなお、航空優勢の有無が艦隊の死命を決定する最大
の要因である現実は、いささかも変わっていない。

2.今日の航空母艦

 そこで次に、今日の航空母艦について紹介することとしたい。

 今日、航空母艦を保有する国は米国、英国、フランス、イタリア、スペイン、ロシア、インド、タイ、ブラ
ジルの9カ国である。しかし、航空母艦と一言で表しても様々な種類がある。

短い滑走路で離着陸できる理由

 航空母艦の分類は、今日、主として搭載機の機種、排水量、航空母艦の推進力などを分類の基準としてい
る。それは大別すると、正規空母、軽空母、ヘリ空母、原子力空母などと分類される。

 正規空母とは、CTOL(Conventional Take Off and Landing)機、すなわち、通常型離着陸機(陸上の飛


行場と同じように平らな滑走路=飛行甲板=に離着陸する航空機)を運用する航空母艦である。

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 ただし、陸上の滑走路のように2000メートル、3000メートルの飛行甲板を有する空母を建造することは不
可能であるため、正規空母には、離陸(航空母艦では発艦という。以後「発艦」)する時はカタパルトという
発射機で航空機を打ち出す機構を備えている。

 逆に着陸(航空母艦では着艦という。以後「着艦」)する場合には、複数のアレスティング(拘束)ワイ
ヤーを飛行甲板に横断して張り渡し、航空機がぶら下げるフックに絡ませて航空機を減速させ、停止させる機
構が欠かせない。

 これらの機構を用いて初めて、300メートル程度の飛行甲板から重装備のジェット戦闘機が発着艦できるの
である。

正規空母は米国、フランス、ブラジルの3カ国が保有

米国の最新鋭航原子力空母
「ジョージ・H・W・ブッシュ」
(ウィキペディアより)
 今日この正規空母を保有するのは米国(11隻)、フランス(1隻)、ブラジル(1隻)の3カ国である。

 実はロシアも、CTOL機を運用するという意味では正規空母(1隻)を保有しているが、発艦方式が異なるの
で、理解を容易にするため、軽空母を紹介した後に触れることとする。

 米国の航空母艦はすべて原子力推進で、搭載機数は約80機、排水量はいずれも8万トンを超える。フランス
の航空母艦シャルル・ド・ゴールは原子力推進ながら排水量約4万トン、搭載機数は40機であり、排水量、搭
載機数ともに規模は米空母の約2分の1である。

 ブラジル海軍の航空母艦サン・パウロは旧フランス海軍の空母フォッシュであり、蒸気タービン機関推進、
艦齢は既に50年、かろうじて作戦可能状態を維持しているらしい。

 排水量3万トンから6万トンの空母を中型空母、8万トン以上の空母を大型空母と分類することもあり、米国
のみが大型正規空母を、しかも11隻と多数保有しているのである。

フォークランド紛争で大活躍、英国の軽空母と「シーハリアー」

 次に、軽空母とは、英海軍の「シーハリアー」に代表される、V/STOL(Vertical/Short Take Off and


Landing)機、すなわち垂直離着陸機を運用する航空母艦である。

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Landing)機、すなわち垂直離着陸機を運用する航空母艦である。

 ちなみに、シーハリアーは1982年、英国とアルゼンチン間のフォークランド諸島を巡る紛争で、艦隊防空
の空中戦に撃墜23機、被撃墜ゼロ機と、戦前の不安を払拭する予想以上の大活躍をした。

 軽空母にカタパルトはないが、通称スキージャンプと呼ばれる、まさにスキーのジャンプ台のような形をし
た飛行甲板を有しているのが特徴である。艦載機は飛行甲板を滑走して、スキー選手がジャンプ台から空中高
く飛び出すように、揚力を増して発艦する。

 垂直に離陸することも可能であるが、スキージャンプ方式に発艦する方が燃料消費量は少なく、かつ離陸重
量も重くできる。

 なお、着艦時は垂直に降下する。軽空母はカタパルトを有しない分、船体構造は簡単であり、かつ安価、艦
内の空間もその分余裕ができるというメリットもある。英国、イタリア、スペイン、インド、タイの5カ国が
保有している。

正規空母と軽空母の中間にある特別なロシア空母

 各国の艦載機は先に述べたシーハリアーもしくは同派生型であり、それぞれ約10∼20機を搭載できる。排
水量は1万∼2万トン、全長は約200メートル、幅20∼30メートルというスケールである。

 さて、ロシアの航空母艦である。ロシアは独自にV/STOL機(Yak−38)を開発したが様々な問題があり、
結局、今日ロシアが保有する唯一の空母アドミラル・クズネツォフは、V/STOL機を運用していない。

 搭載しているのは、CTOL機(Su―27の艦載型Su−33)である。艦載型とは、陸上機の機体に前述のフッ
クを取り付けたり、狭い艦内にできるだけ搭載スペースを確保するため翼を折りたためる機構にしたり、動揺
する飛行甲板に発着陸するために脚部を強化するなど、艦載機として必要な改装をした航空機を言う。

 また、ロシアは既にカタパルトの技術力を有していることが確認されているが、アドミラル・クズネツォフ
はこれを採用せず、CTOL機をスキージャンプ状滑走路から発艦させ、拘束ワイヤーで着艦させるという正規
空母と軽空母の中間的な運用をする独特な空母である。

 排水量約6万トン、艦載機最大60機、全長約300メートル、飛行甲板最大幅70メートルは、米国海軍を除く
と世界最大級の航空母艦である。

ロシアから2隻の空母を購入するインド

 なお、インドは近々ロシアから2隻の空母を導入する。1隻は旧ロシア海軍の空母アドミラル・ゴルシコフで
あり2012年再就役の予定、他の1隻は2015年就役予定のヴィクラントである。この2隻は排水量約4万トンと
やや小型であるが、アドミラル・クズネツォフと同じく、Su―33を同様の方式で運用する航空母艦となる。

 次は、ヘリコプター空母と呼ばれる空母である。

 先に空母とは、単純に言えば飛行甲板と格納庫を有する軍艦であり、海戦において航空機の活用を第1の目
的に開発された艦種である、と述べた。同様に定義すれば、ヘリ空母とは、飛行甲板と格納庫を有する軍艦で
あり、海戦においてヘリコプターの活用を第1の目的に開発された艦種である。
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あり、海戦においてヘリコプターの活用を第1の目的に開発された艦種である。

 先に挙げた空母は正規空母も軽空母も、いずれも固定翼機と併せてヘリコプターを搭載している。中でもイ
タリア及びスペインの軽空母は、状況によりヘリコプターのみを搭載して運用することも想定した空母である
が、上記の定義から外れるためヘリ空母には分類されない。

 また、タイの空母チャクリ・ナルベルトは、現在同国では外洋哨戒ヘリコプター母艦と呼称しているもの
の、ヘリコプターの活用を第1の目的に建造された軍艦ではないため、これもヘリ空母には分類されない。

 視点を我が国に当ててみたい。海上自衛隊の護衛艦にDDH(ヘリコプター搭載護衛艦)「ひゅうが」があ
る。2009年3月に就役した最新鋭の護衛艦である。排水量は2万トン近く、全長約200メートル、幅33メート
ルは海上自衛隊最大の護衛艦である。

軽空母の性能と遜色ない日本の護衛艦「ひゅうが」

日本の護衛艦「ひゅうが」(ウィ
キペディアより)
 例えば「ひゅうが」は全通型の飛行甲板を持つ、まさに空母型の護衛艦である。しかし、スキージャンプも
カタパルトも有しないことからも自明の通り、当初からV/STOL機の運用は考慮外に、ヘリコプターの活用を
第1の目的に建造された。

 従って、我が国は空母とは呼称しないが、分類上はヘリ空母と見なされる。排水量、大きさともに、先に挙
げた各国の軽空母に遜色はない。

 ちなみに、海上自衛隊は主として対潜水艦作戦能力の向上のためにヘリコプターの艦載化に着目し、その嚆
矢として1972年、我が国初のDDH(ヘリコプター搭載護衛艦)「はるな」を就役させた。

 つまり、高速で移動する原子力潜水艦に対抗するためである。「はるな」はコンパクトな船体にヘリコプ
ター3機を搭載した、当時としては画期的な護衛艦であった。

 しかし「はるな」は、前甲板に5インチ砲を2基搭載するなど、DDHではあるがヘリコプターの運用を最優
先して開発された護衛艦ではなく、ヘリ空母とは違う。

太平洋戦争開戦時相当の対潜水艦能力

 爾来、護衛艦隊の汎用護衛艦(DD)にもヘリコプター1機の搭載が標準化された。海上自衛隊の1個護衛隊
群は8隻の護衛艦で構成されるが、8機のヘリコプターを運用の基準としているので、一部マスコミに8艦、8
機を略して「八八艦隊」と言われることもある。

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 狭い機内、激しい騒音と振動、難しい操縦操作、暗闇の中で猫の額の様な、しかも縦横に揺れ動く護衛艦の
ヘリ甲板からの発着艦、波・潮風からの防錆等々、艦載ヘリコプターを取り巻く環境は想像以上に苛酷であ
る。

 しかし、営々と積み重ねてきた海上自衛隊艦載ヘリコプター部隊の作戦能力は、装備の更新と人材の養成に
怠りがなければ、有事には、かつて帝国海軍が太平洋戦争開戦当初に発揮した航空戦力に匹敵する対潜水艦能
力を発揮するであろう。

 領海侵犯した中国の漢級原子力潜水艦を徹底して補足追尾した2004年の海上警備行動に、その能力の片鱗
を示したことは記憶に新しいのではないだろうか。

毎朝一斉に行われる甲板上のゴミ拾いの意味

蒸気カタパルトの内部を点検する
航空母艦の乗組員たち(ウィキペ
ディアより)
 以上、現代の航空母艦について紹介したが、併せて海上自衛隊の誇る艦載ヘリコプターの運用の一端にも触
れさせていただいた。次は、正規空母の運用に進むこととする。ついては、筆者の見聞を中心に米航空母艦の
運用の一部(飛行作業)を紹介することにしたい。

3.米航空母艦の飛行作業

 米航空母艦では、1日に何度行うのか知らないが、飛行作業を開始する前に何十人(もっと多くいるかもし
れない)という隊員が飛行甲板全体に横数列に並び、一斉に甲板上のゴミ拾いを始める。

 エンジンに吸い込むと危険なボルトやその他のものが甲板上にないことを、万全に確認するためである。

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 さて、航空母艦は艦載機を発着艦させる時は、事前に飛行作業の開始を全部隊に通報する。空母は相対風速
を極力稼ぐために、風上に向かって高速で航行を始める。風向きが変われば風の向きに応じて航空母艦は猫の
目のようにその針路を変える。

 そのため空母を護衛する部隊は、空母の針路変更に常に緊張して備えなければならない。航空母艦はその独
特な形状から、どの方向に針路が向いているのかを判断しにくい。

 かつ、空母は空母が部隊の基準であり、他の艦が空母の行動を邪魔することはあり得ないとの前提に、まさ
に自己中心的に高速で突っ走る。

推力が必要に達するとボルトが折れて艦載機が発進

 そのため、ぼやぼやしていると衝突の危険性が生じるのである。実際に1975年、地中海で夜間演習(Air
Excises)中、米空母ジョン・F・ケネディと巡洋艦ベルナップが衝突している。

 筆者は航空機が発艦時に使用する直径数センチの金属製のボルトを見せてもらったことがある。ボルトと
言っても実は、ちょうどその中間部分でパックリと破断したその片われである。

 説明によれば、航空機が発艦する時、航空機はこのボルトで甲板上に固定されている。このため、航空機を
載せたカタパルトは高圧蒸気が注入されてもすぐには動かない。注入された蒸気は、おそらく機械的に圧縮さ
れて、圧力がいよいよ高まる。

 かつ、航空機がエンジンをスタートして所要の出力に達すると、両者の機体を押し出す力がボルトの耐破断
力を超えた時にボルトが破断する。満を持したカタパルトは前方に走り、航空機は一気に甲板を滑走して空中
に飛び出す、と言うよりも打ち出されるのである。

 先のボルトは、多分甲板上に残ったボルトの片われである。航空機側に残ったであろうもう半分がどこに行
くのかは聞き忘れた。

発艦・着艦時には大きな加速度で体が全く動かない

カタパルトを使って飛び立つ
ジェット戦闘機FA-18C(ウィキ
ペディアより)
 また筆者は、艦隊輸送用プロペラ機のパッセンジャーとして太平洋沖の空母キティホークに着艦した経験が
あるが、アレスティングワイヤーにフックが拘束された時は、急速なG(加速度)にギューッと体が動かなく
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あるが、アレスティングワイヤーにフックが拘束された時は、急速なG(加速度)にギューッと体が動かなく
なった。

 しかし、ジェット戦闘機がカタパルトから発艦する時の加速度はこの比ではないということだ。訓練を積み
重ねたパイロットでさえ、体が動かないという。空中に打ち出された直後、操縦桿はどうするのであろうか、
と心配になる。

 この空母の飛行作業中、飛行甲板では恐らく200人を超える隊員が、色とりどりのゼッケンを着けて、それ
ぞれのグループが一見無統制に、しかし全体的には一糸乱れぬ秒単位の作業を行っている。

 甲板上はヘッドセットを着けていても、ジェット機の発着艦時の轟音に会話など聞こえない。遠くから見て
も直径15センチはあろうかと思われるアレスティングワイヤーは、航空機が着艦するたびに甲板上に吊り出さ
れ、航空機がフックを外すやうねうねと大蛇のように元の位置に復帰していく。

 ひとつ狂えば大惨事が生じるだろう。この飛行甲板上の作業ひとつを見ても、空母はただ造ればよいという
ものではないことをつくづくと思い知らされる。まして甲板上で作業している隊員は10代後半から20代前半
の若者がほとんどであるとの説明に、米海軍の教育体系にも畏敬の念を覚えるのである。

なぜ米軍は夜間の発着訓練を重視するのか

 なお、筆者は米空母と行動を共にした機会を通じて、米海軍にとって熟練搭乗員の養成、維持がいかに重要
であるかということを思い知らされた。演習中も、演習のシナリオにかかわらず終日黙々と飛行作業を行って
いる。

 飛行作業中風に向かって航行する空母は、通常、波やうねりも正面から迎える。すなわち、この場合空母に
横の動揺(ゆれ)はほとんどないが、縦方向には動揺がある。

 航空母艦の艦尾に立てば実感できるが、艦尾付近の飛行甲板は穏やかな海面でも数メートル、荒れた海面で
は十数メートルを超える上下動を繰り返しているのである。このような中、夜間でも艦載機は発着艦しなけれ
ばならない。

 一瞬の判断ミスが致命的な事故につながる。このため、米海軍艦載機は事前に、昼夜の別なく、陸上の滑走
路を飛行甲板に想定し、着陸した瞬間そのまま離陸するタッチアンドゴーを繰り返し訓練する。

 実際、空母では、着艦に失敗した航空機が再びエンジンを吹かせて何度も飛び立っていく。しかし、空母で
の飛行訓練開始当初は多く見られるこの光景も、訓練の経過に従い数が少なくなるという。

 米海軍が特に夜間の離着陸訓練(NLP:Night Landing Operation)を重視する理由も理解できよう。

乗組員のために1日当たり3万食が用意されている

 以上、簡単に空母の飛行作業の一端を紹介した。米海軍初の航空母艦は給炭船からの改造空母ラングレイで
あり、空母としての就役は「鳳翔(ほうしょう)」と同じ1922年のことであった。

 以来、米海軍航空母艦には、太平洋戦争で我が帝国海軍との死闘、熾烈な空母戦から学んだ戦訓をはじめ、
数々の教訓を反映した100年近い歴史がある。
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数々の教訓を反映した100年近い歴史がある。

 また、米空母には約6000人の隊員が乗り組んでいる。計算が合わないが、食事は1日に3万食近く用意する
と聞いた。コンビニエンスストアや食堂、理髪店、病院、洗濯屋、ジムさえも完備した1つの高密度な都市な
のである。この管理も含めて、空母は一朝一夕にならずということを理解していただければ幸いである。

4.航空母艦の攻防(中国の空母建造)

 巷間、中国の空母建造に関するニュースが盛んに報道されているが、中国海軍は米国海軍の空母戦力とどの
ように対抗しようとするのであろうか。その将来を予測する前に、航空母艦の攻防を歴史上の例から簡単に紹
介してみたい。

 第2次世界大戦中、大西洋では、連合軍の航空母艦は主としてドイツ潜水艦を捜索攻撃するために使用され
た。枢軸側ドイツの空母は未完成に終わっている。

空母VS空母の会戦は歴史上太平洋戦争だけ

 実は歴史上、航空母艦対航空母艦の海戦は、太平洋戦争において日米の間に戦われた以外に例がない。

 ご参考までにその主な空母戦を列挙する。珊瑚海海戦(1942年5月)、ミッドウェー海戦(1942年6
月)、第2次ソロモン海戦(1942年8月)、南太平洋海戦(1942年10月)、マリアナ沖海戦(1944年6
月)、レイテ沖海戦(1944年10月)である。

 詳細は省略するが、珊瑚海海戦、南太平洋海戦は日本の勝利、そのほかは米国の勝利である。しかし、ミッ
ドウェー海戦は勝利を確信していた日本側に重大な過誤、慢心など様々な敗因が重なり、片や日本側の暗号を
解読していた米軍は、ミッドウェー島への航空機を含めて何とか同数の航空機を戦場にかき集めて決死の戦い
を挑んだ。

 紙幅の関係上その結果のみを記せば、一瞬の幸運に恵まれた米軍が完勝した。

 赤城、加賀、蒼龍が米国急降下爆撃機の攻撃を受けて一瞬のうちに炎上したのは、わずか5∼6分間の出来事
であったという。残った飛龍は孤軍奮闘したが被弾炎上、翌未明、友軍の魚雷で海に没した。

ミッドウェー後、熟練搭乗員を失ったことが最大の敗因

 それでもまだ、ミッドウェー海戦後も実は日米の航空戦力は拮抗していた。一部繰り返しになるが、その
後、南太平洋海戦では日本が勝利し、この時点で太平洋に稼働できる米空母はゼロとなっている。

 しかし、日本は南太平洋海戦には勝利したものの、同海戦ではミッドウェーで失った以上の熟練搭乗員を
失っていた。

 次の空母同士の海戦は約2年後のマリアナ沖海戦である。この間、日米ともに航空戦力の充実、新たな搭乗
員の養成に務めた。しかし、真珠湾奇襲を受けて空母戦力の優越を思い知らされた米軍は、戦艦至上主義から
いち早く思想を転換して、空母戦力の急速な拡充を開始していた。米国には国力の差のみならず先行の利が
あった。

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 さらに米国は、押収したゼロ戦からその弱点を徹底的に研究して対抗戦術を部隊に周知させ、1942年後半
にはゼロ戦と同等の操縦性能を有し、エンジン馬力及び防弾性ははるかに凌駕する強力な新鋭戦闘機F6Fヘル
キャットを戦場に投入、そのうえ直接弾が当たらなくても航空機の近傍で破裂してダメージを与える近接信管
(電波利用)付弾丸を開発した。

 その後も、レーダの性能向上、同射撃指揮装置への応用、CIC(Combat Information Center)を設けて部


隊の火力を適切に配分するなど、斬新なアイデアを終戦に至るまで積み重ねた。これらの結果、マリアナ沖海
戦時点、明らかに日本空母戦力はもはや米国の敵ではなくなっていた。

「マリアナの七面鳥撃ち」で次々海の藻屑と消えた「ゼロ戦」

 米空母に到達する前に、日本軍艦載機は次々に撃墜された。米国はマリアナの七面鳥撃ちと呼称しているほ
どだ。米国は以後、今日に至るまで世界に圧倒的な航空母艦戦力を有し、今日も11隻の正規大型空母を有する
米海軍は7つの海に圧倒的な海上戦力を維持して君臨しているのである。

 さて、次に冷戦時、旧ソ連海軍は圧倒的な米空母戦力に対して、いかに対抗しようとしていたのだろうか。
まず、ソ連海軍は長距離対艦ミサイルをもってする集中飽和攻撃戦術、いわゆる「ONE SHOT BATTLE」戦術
を採用した。

 近接する米空母部隊を追跡、待ち伏せして、米空母艦載機の行動圏外から、艦艇、爆撃機、および潜水艦か
ら大量の対艦ミサイルを発射して、米空母に同時に集中して弾着させる戦法である。

 そのために対艦ミサイルは大型化し、超音速、大型の爆撃機バックファイアーを開発した。軍艦も、短時間
に多数の大型対艦ミサイルを発射できることを運用の基本としたために、対艦ミサイルの発射管を艦上に並べ
るだけ並べたスラバ級、キーロフ級の様なソ連特有の軍艦を建造した。

 潜水艦も、長射程対艦ミサイルを24基の垂直発射管に搭載したオスカー級を建造している。そのため米国
は、多数の対艦ミサイルを同時に要撃できるイージスシステムを開発して対抗策とした。米海軍は現在約80隻
のイージス艦を保有している。

対艦弾道弾の開発を試みるも断念した旧ソ連

ロシア海軍のアドミラル・クズネ
ツォフ(ウィキペディアより)
 加えて、ソ連は弾道弾を改修して対艦弾道弾とし、空母の攻撃を計画したが、この計画は断念したようであ
る。

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 同時にソ連は、段階的な空母建造計画も推進した。まず、モスクワ級ヘリコプター巡洋艦2隻を建造した。
引き続いて、先に述べた垂直離着陸機を開発して、これを搭載するキエフ級航空巡洋艦(艦載機は垂直に発着
艦)4隻を建造した。

 その次は、前記のスキージャンプを有する正規空母クズネツォフを1990年に完成させている。しかし同型2
番艦のヴァリヤ−グはソ連の崩壊に伴い、1992年に建造が中止された。ちなみにヴァリヤ−グは、その後中
国にテーマパークとして売却されたが、今は中国初の航空母艦として甦りつつある。

 さらに、ソ連初の原子力空母ウリヤノフスクの建造も始まっていたが、同じく1992年に工事は中止、同艦
は解体された。一部報道によれば、中国は同ウリヤノフスクの設計図を秘密裏に入手しているとのことであ
る。

 また、ソ連は水中からの魚雷攻撃、すなわち潜水艦の隠密性にも賭けていた。しかし米国は、空母打撃部隊
に1∼2隻の攻撃型原子力潜水艦を随伴してこれに対抗した。潜水艦には潜水艦で対抗するのが米軍の対抗手段
である。

潜水艦の所在を全地球規模で掌握しようとする米軍

 米国の潜水艦に比較すると、ソ連の潜水艦はノイジ―で探知されやすい。そのため、ソ連はより深く、より
高速の潜水艦を開発して被攻撃を避けるとともに、被雷してもダメージを局限する構造を工夫し、空母の航跡
を探知追跡する長射程のウェーキホーミング魚雷を開発した。

 確かに、水中の音波伝播は複雑であり、海底地形も複雑、海潮流の経路も複雑であるため、潜水艦は航空機
や艦艇に比べて探知されにくい。このため空母にとっては厄介な脅威である。

 ゆえに米国は、海洋観測艦、音響測定艦、監視衛星、SOSUS(全地球的な海洋音波監視網)などを駆使して
潜水艦の所在を全地球的規模で定常的に掌握できる、とてつもないシステムの構築に連綿として資材と人材を
投入し続けているのである。

 ところで、一時勃興したソ連海軍の大量の艦艇は、ソ連の崩壊とともに半ば放置されて無残な姿を世界中に
さらした。

 しかし、ソ連海軍はロシア経済の復興とともにロシア海軍として甦りつつある。2008年、ドミトリー・メ
ドベージェフ大統領は2015年までに2隻以上の新規原子力空母建造計画に着手すると表明したことを紹介して
おく。

ロシアから次々とソ連時代の最新兵器を購入した中国

 さて、今日新たに台頭してきた中国海軍は、このような米海軍空母部隊にいかに対応しようとするのであろ
うか。ロシアになって、ロシアはソ連時代の最新鋭兵器を次々と中国に売却した。

 一説によれば中国は、ロシアがあきらめた対艦弾道弾を改めて開発しているとの報道が見られる。ソ連の技
術を転用し、台湾攻撃用(もちろん日本も射程内)の准中距離弾道弾東風21(射程1500∼2500キロメート
ル)を改修するという。

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中国の空母が日本の海を自由に行き来する日 JBpress 10-05-09 6:21 AM

 ソ連があきらめた理由は明らかではないが、中国がそれを知ったうえで開発する理由も明らかではない。連
続して米空母を追尾できるシステムと、発射後のミサイルを的確に修正できるシステムを可能とする技術的ブ
レークスルーがあれば将来的には可能であろうが、近い将来、米国の反撃に耐え得る同システムの完成はあり
得ないだろう。

 30ノット(時速約56キロメートル)の高速で移動する航空母艦は、弾道ミサイルが飛翔する10分程度で
も、約5海里(9キロメートル)は移動している。的確に追跡できなければ、核弾頭でも5マイルも離れると空
母にダメージを与えることはできない。

 まして、日米のイージス艦には既に弾道ミサイル防御システムが組み込まれている。そして、さらなる改良
に日米は共同して取り組んでいるところである。恐らく根も葉もない噂か、試みはしても対艦弾道弾は中国も
断念せざるを得ないだろう。

中国は早くも航空母艦の艦長養成に走る

 次は、いよいよ中国の航空母艦である。中国高官には2005年頃から空母に関する発言が見られるが、2009
年には相次いで「遠くない将来、中国人は国産空母を見ることができる」「中国は既に空母建造技術を持って
いる」(いずれも中国海軍航空兵部・馬国超少将)、「空母の導入については、現在検討中である」(中国
軍・梁光烈国防部長)と空母保有の現実的かつ、控えめにとらえても検討段階にあることを明言した。

 繰り返しになるが、中国の商社がテーマパークとして購入したソ連の未完成空母ヴァリヤーグは、大連の造
船所で今まさに中国初の空母として堂々と甦りつつある。ジェーン海軍年鑑は「施琅」という艦名を紹介し
て、予断はできないが恐らく練習用空母であろうと記している。早手回しに艦長要員の教育を開始していると
推測できるのである。

 また陜西省西安の陸上に航空母艦のスキージャンプを模した施設が建設され、Su−27(Su−33ではないこ
とに注意)の離着陸実験を行っている。つまり、当面は就役する「施琅」で実績を積み重ね、ウリヤノフスク
級空母の建造に移行するのであろう。

 先の高官が言及した航空母艦とは、このウリヤノフスク級空母のことと思われる。複数の報道によれば、中
国人民解放軍空軍・載旭大佐は今年1月、「2つの空母艦隊で約200億ドル(約1兆8400億円)が必要」と
語っている。

 中国は外貨準備高2兆4470億ドル(2010年3月末)を誇る。過去22年間連続して2ケタの軍事予算の伸び
を記録する人民解放軍に、予算上の制約は問題などないだろう。つまり我々は、中国が正規大型航空母艦を建
造できるか否かではなく、同空母がいつ洋上に姿を現すかを前提に対応を進める段階に来ている。

兵器を提供してきたロシアも中国に対する警戒を始めた

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中国の空母が日本の海を自由に行き来する日 JBpress 10-05-09 6:21 AM

ロシアの艦載型戦闘機Su-33
(ウィキペディアより)
 ロシアは既に、中国に対する軍事技術の流失を警戒し始めている。

 対艦ミサイルの技術は提供しても、超音速大型爆撃機バックファイアーは売却していない。同様にSu−27
は売却したが、艦載型Su−33の中国への売却交渉も進んでいないようだ。

 中国は合法非合法、あらゆる手段を駆使して必要な技術を入手しようとするだろう。国産技術力も急速に進
化している。これらの努力を通じて、中国空母艦隊は果たしてどこまで米国海軍の有する海上航空優勢に迫る
ことができるのだろうか。

 航空母艦の弱点を最も知悉しているのは、言うまでもなく米海軍である。そして、一例として、米軍の有す
る対艦巡航ミサイルの技術は、対艦弾道弾より現実的かつはるかに実用的である。予断は禁物であるが、筆者
の見聞、体験を通じて言えば、中国が空母を建造して本格的に運用できるまでには、気が遠くなるほどの国力
の投入と長い期間が必要となろう。

 それでも、米国が経済的に破綻でもしない限り、米空母戦力を凌駕することは不可能である。かつてのミッ
ドウェー海戦のような一瞬の幸運に賭けて、膨大な国力をつぎ込むほど中国も愚かではあるまい。

 しかし、周辺諸国が誤ったシグナルを送れば、つまり、例えば我が国が日米同盟の信頼性を損ないかねない
言動をするならば、中国初の空母完成を前に勢いを増す巨大なうねりは完成後さらにその勢いを増すに違いな
い。

おわりに

 航空母艦について分かりやすい紹介を、と筆を執ったが、後半は気づかないうちに専門用語が増えてきたよ
うに思う。また過去の事実はともかく、将来については軍事関係の報道は得てして根拠が不明確であるため、
現実を目にするまではあくまでも想像の域を出ないのが普通である。

中国の大型航空母艦が日本の港に入港する日

 それにしても拙稿は独断と偏見の観を呈して、航空母艦を紹介すると言いつつもやや横道に入りすぎたので
はないかと心配もしている。

 さて、この記事を書いている、まさにその時(2010年4月14日)の新聞に、中国の艦隊、潜水艦を含む戦
闘艦10隻が、4月10日沖縄本島と宮古島の公海上を通過して太平洋に進出したと大きく報道されていた。

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中国の空母が日本の海を自由に行き来する日 JBpress 10-05-09 6:21 AM

 中国は、過去22年間連続して軍事費を2ケタ増加して中国海空軍を急速に近代化、増勢している。また、中
国は1992年に尖閣諸島をも中国領土と定めた「領海法」を制定した。

 従って、このことは当然予測された行動であり、いまさら驚いても遅い。今後も同海峡を通り中国艦隊が太
平洋に頻繁に出入りするだろう。そして、我々は近い将来、その艦隊の中に威風堂々と疾駆する中国の正規大
型空母が含まれているのを目にするに違いない。

 冷戦時代、筆者が初めて艦長を拝命した頃は、対馬海峡、津軽海峡をソ連太平洋艦隊の大型艦が艨艟を連ね
て通峡していた。当時、海上自衛隊には約60隻の護衛艦があったが、それでも追跡、監視に駒が不足して苦労
した記憶がある。

 現在は47隻。我が国は、いつまで防衛費を削減し続けるのであろうか。

 中国(当時清国)は1886年、日清戦争をさかのぼること8年前に、当時東洋一と謳われた最新鋭の戦艦「定
遠」「鎮遠」など4隻を、修理のため長崎に回航した。事実上の砲艦外交である。

 奢る清国海軍北洋艦隊の水兵は、長崎で暴虐の限りを尽くした長崎事件を起こしている。中国の空母が我が
国に寄港して、第2の長崎事件が再現しないとも限らない。そんなことまで頭に浮かぶ今日この頃である。

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