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福永啓佑

夏休み中の進捗状況
「American Humor: A Study of the National Character」の一章を読んで、ヤンキーこそがアメリカ生まれ
の、源流の笑いであり、アメリカの国民性を表すものであると理解した。これによるとアメリカの笑いの特徴
(comic figure)はアメリカ独立革命(American Revolution)に出てきたという。行商人の Yankee が粗悪
品を売るためにホラ話をしたことが、代表的な笑いの形式であるが、それよりも Yankee のキャラクターに注目し
て、アメリカのユーモアや笑いを分析していくのに非常に興味を持った。元々Yankee という英国から馬鹿にされ
るための言葉であるが、それを克服するエピソード(Yankee Doodle を英国軍に歌われ、笑われる際に、自ら
の笑われる理由を見つめ、笑われる原因を発見して自らも笑い、克服するという話)にキャラクターが最も表れ
ていると思う。自己を精密に見つめなおす習慣(the habit of self-scurutiny)
が Yankee に、アメリカの国民性にあり、これがアメリカのユーモアを分析するのに重要なのではないかと考えた。
夏休み中に論文を見る中で、アメリカでは危機的状況になるとユーモアを使うというものを見つけた。これはア
メリカだからこその特徴であり、他国では見られない独特なことなのではないかと感じた。そしてこの危機的状況
に笑うという行為は Yankee のキャラクターと一致するものであると思う。自らが苦しい状況や危機的状況に陥
ったら、自らを見つめなおし自らを笑ってしまうことによって克服するというプロセスと一致する。読んだ論文ではチ
ャレンジャー機の爆発事故など政治とはあまり関係ないトピックでの分析だったが、政治でも同じような分析がで
きるのではないかと思う。
今までの予定では、アメリカの笑いには政治をネタにすることで、政治への監視効果や聴衆への興味を持た
せる効果があり、それこそがアメリカの笑いの特徴ではないかという予想をしていた。しかし、先週の中間発表で
先生からのご指摘があったように、そもそもユーモアで政治的なモノを扱う際には政治への批判性は必ず含まれ
るものであり、必ずしもアメリカ独自のものではなく、日本でも新聞で風刺画やコラムがあるように、どこの国のユ
ーモアにも当てはまるものではないかと感じた。アメリカのようにメディアで堂々と馬鹿にしていくスタイルは日本に
はないもので、アメリカ独自のものではないかと感じたが、このスタイルは欧米のユーモアに広く当てはまるものだと
思う。
そこで今後の方向性としては、アメリカの国民性である Yankee の特徴と危機的状況のユーモアに主点を置
いて、政治的危機的状況でどのように危機的状況ユーモアが使われたかなどを分析する方向にしていこうかと
思う。これを論じるまでに必要なこととしては、一般的なユーモアの社会での役割について論じること、ヤンキーの
笑いとキャラクターとしての特徴とイギリスからの文化影響がどれくらい受けているのかなどを論じる必要があると
思う。今までの漠然とした広いものを論じるものから、的を絞って深い論を展開したい。

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