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むかし、 むかし、 その また む 「わたし は きのう いのち を つくえ の うえ に は 山 の ような ごちそう

かし、 たすけて いただいた かめ です。



おれい に りゅうぐう へ あんない
海(うみ)べ の 村(むら) に ならんで います。
します。
うらしまたろう と いう わかもの
わたし の せなか に のって くだ 「さあ、 めしあがれ。」
が おかあさん と
さい。」
ふたり で すんで いました。 おとひめさま が おさけ を ついで くれまし
いう なり、 かめ は 大きな かめ
ある 日、 いつも の よう に さか た。

な つり に でかけたら、
なりました。
はまべ で 子ども たち が かめ を (なんて うまい さけ だ。)
つかまえ、 うらしまたろう が かめ の せなか
うらしまたろう は おもわず 目 を
たたいたり、 けったり して いま に
した。 のる と、 なんだか いい きもち つむりました。 こんな おいしい さけ は
「なんて むごい こと を。」 に なって きて、 のんだ こと が ありません。
うらしまたろう は かめ が かわ いつ の ま に か、 ねむり こんで
やがて おんがく が きこえて きた か と お
いそう しまいました。
に なりました。 「さあ、 りゅうぐう に つきまし もう と、
た よ。」 いろ とり どり の ぬの を 手(て) に し
そこで 子ども たち の ところ へ
かめ に おこされ、 はっと 目 を
いって、 た 女 の ひと たち が
あけたら、
「これ これ、 その かめ を どう あらわれ、 しずかに おどり はじめました
みた こと も ない りっぱな ごて
する つもり だ。」
んが 。 うらしまたろう は
と いいました。
たって いました。
「まち へ うり に いく。」 なに も かも わすれて うっとり と ながめ
やね に は 金(きん) の かわら
いちばん としうえ の こども が ました。まるで ゆめ の ような まい 日 が
が ならび、
いいました。
かべ は 銀(ぎん) と るり で で すぎて いきました。
「そん なら わし に ゆずって お
きて いました。
くれ。」 ところ が ある 日、 うらしまたろう は ふと
うらしまたろう は こども たち ひ 門(もん) を くぐる と、 おとひめさま 、 おかあさん の
とり ひとり に
が たくさん の 女 の ひと こと を おもいだしました。 その とたん、
お金(かね) を あげました。 こ
ども たち は よろこんで たち と いっしょ に おもて へ でて きました きゅう に いえ が
かめ を わたして くれました。 。 こいしく なりました。「ながい こと おせ
「もう 二ど と つかまる ん じゃ (なんて きれいな ひと だ。) わ に なりました が、
ない ぞ。」 あまり の うつくしさ に うらしまたろう は そろそろ いえ に もどらなくて は なりませ
子ども たち が いなく なる と、
こえ も でません。 ん。」
うらしまたろう は
かめ を 海 へ にがして やりまし 「よう こそ おいで に なりました。 かめ を うらしまたろう が いいました。 すると お
た。 たすけて とひめさま が
かめ は うれし そう に くび を ふ
いただいて ありがとう。」 いいました。
って いました が、
やがて なみ の なか へ きえて い おとひめさま は すず の なる ような 「いつまでも あなた と いっしょ に くらして
きました。 こえ で いいました。おとひめさま は うら いたかった のに。
つぎ の 日、 うらしまたろう が、 しまたろう を でも しかた ありません。」あとひめさ
いわ の うえ で
ごてん の なか へ つれて いきました。 ゆ ま は うるし ぬり の
さかな を つって いる と、 海 の たまてばこ を もってきました。
なか から かは
「これ は おみやげ の たまてばこ
かめ が あらわれ、 だいりせき で できて いて、 金(きん) です。 わたし だ と
「うらしまさん、 うらしまさん
びょうぶ の おもって いつまでも たいせつ に
。」 して ください。 どんな
と よびました。 うらしまたろう まえ に は、 しんじゅ や かい がら を ちり
こと が あって も けっして ふた
は ばめた を あけて は いけません。」
びっくり して かめ を みました。
つくえ が ありました。 「わかりました。 おとひめさま
の しんせつ は いっしょう
わすれません。」 はまべ へ もどって きました。
うらしまたろう は よろこんで た
むかし と かわらない の は 海 の
まてばこ を もらいました。「それ
けしき だけ です。
では わたし の
(こんな こと なら もどって
せなか に のって ください。」
くる ん じゃ なかった。)
かめ が でて きて いいました。
いくら 海 を ながめて も、
うらしまたろう は たまてばこ を かか
りゅうぐう へ つれて いって
えて
くれる かめ は もう 二(に)ど と
かめ の せなか に のりました。
あらわれませんでした。かなしく なっ
「さようなら。」
た うらしまたろう は、 おとひめさま と
うらしまたろう も 手 を ふりました。

その とたん、
やくそく を やぶって たまてばこ の ふ
なん に も わからなく なりました。ふ
た を あけました。
と きが つく と うらしまたろう は
その とたん、 はこ の なか から 白(
はまべ に すわって いて、 みた こと も
しろ)い けむり が でて、
ない
うらしまたろう は、 たちまち おじいさ
ひと たち が ふしぎ そうな かお で た
んの
って いました。
すがた に なって しまいました。
うらしまたろう は、 あわてて じぶん
の いえ の ほう へ
かけて いきました。 どこ へ きえて し
まった の か じぶん の
いえ も なく、 おかあさん の すがた
も ありませんでした。(そんな ばか
な。)
うらしまたろう は すっかり
かわって しまった 村 の あちこち を
あるき まわりました。 でも しって いる
ひと は ひとり も なく、 いえ の こと

おかあさん の こと を たずねて も
くび を かしげる ばかり です。 わずか
一(いち)ねん ほど りゆうぐう で く
らした と
おもって いた の に、 ほんとう は
三(さん)びやく ねん も たって い
た の です。うらしまたろう は
たまてばこ を かかえて

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