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生物リメディアル

② 細胞から個体へ
細胞の増殖
細胞と器官
生体における情報の伝達

1
細胞から個体へ
多細胞生物
細胞が形や働きの異なった様々な種類に分化し、同じ
様な形と働きを持った細胞が集まって組織を形成し、
更に同じような組織が組み合わさって一定の形と働き
を持つ器官をつくっている。 分化と分裂の違いについて

細胞 組織 器官 器官系 個体

上皮組織 食道・胃 消化器系


筋肉組織 小腸・肝臓 循環器系
結合組織 心臓・血管 など
神経組織

2
多細胞生物の成り立ち

生物図録 p33

3
動物の組織と器官
動物の組織はそれを構成す
る細胞の形や機能に基づい
て4つに分けられる。

① 上皮組織
② 結合組織
③ 筋組織
④ 神経組織

多細胞動物では、1種類以上
の組織が集まって一定の働き
生物図録 p34
と形をもつ器官が形成される。
更に働きの関連した器官がま
とまって器官系を形成する。
4
動物の組織
上皮組織
構造上の分類 機能上の分類
無脊椎動物:皮膚 保護上皮 体の表面を覆って保護
単層上皮
脊椎動物:皮膚以外の上皮 感覚上皮 感覚細胞がある:網膜,嗅上皮
多層上皮 脊椎動物の皮膚 生殖上皮 生殖細胞をつくる:生殖腺
じゅうもう
絨毛上皮 絨毛を持つ:気管の上皮 吸収上皮 栄養分を吸収:消化管の内面
粘膜上皮 粘液が出る:大腸・小腸 分泌細胞を持つ:汗腺,消化腺
腺上皮
クチクラ上皮 クチクラを持つ:昆虫の表皮 等の外分泌腺と内分泌腺

保護上皮 分泌上皮 感覚上皮 吸収上皮


生物図録 p34 5
結合組織

線維性結合組織 脂肪組織 軟骨組織 骨組織

生物図録 p34

筋組織

横紋筋(骨格筋) 横紋筋(心筋) 平滑筋(内臓筋)


生物図録 p35
6
神経組織

神経細胞とその間を埋める神経膠(グリア)細胞から成
り、 統一のとれた神経活動を行う。

生物図録 p35

7
動物の器官と器官系
器官系 はたらき 器官系に属する器官(ヒトの器官例)

消化系 食物の消化と吸収 口腔,食道,胃,小腸,大腸,肝臓,膵臓

呼吸系 ガス(CO2とO2)の交換 肺,気管,気管支


循環系 体液(血液とリンパ)の循環 心臓,血管,リンパ管,リンパ節,血液
排出系 水と老廃物の排出 腎臓,輸尿管,膀胱

内分泌系 ホルモンによる調節作用 脳下垂体,甲状腺,副腎,膵臓,生殖腺

感覚系 刺激の受容 目,耳,鼻,舌,皮膚


大脳,間脳,中脳,小脳,延髄,脊髄,
神経系 興奮の伝達と調節作用
感覚神経,運送神経,自律神経
運動系 運動 手,足
生殖系 生殖細胞をつくって増殖 生殖腺,輸卵管,輸精管,子宮,胎盤
体の支持,器官保護,
骨格系 いろいろな骨
骨髄では造血など

8
ヒトの神経系

生物図録 p180

9
自律神経系—交感神経と副交感神経

ようずい

せんずい

生物図録 p157

10
循環器系 ★心臓の構造とはたらき
心臓は,右心房,右心室,左心房,
左心室からなる4つの部屋に分かれて
いる。
心房と心室が一定のリズムで収縮と
弛緩を繰り返すことで全身に血液を送
り出すポンプの役割を果たしている。

★血液循環
①肺循環:右心室→肺→左心房
肺で二酸化炭素を捨て,酸素を受けとる。

②体循環:左心室→全身→右心房
全身に酸素と養分をわたし,二酸化炭素
などの不要物を受けとる。
生物図録 p149 11
ヒトの心臓の構造

血管の構造

生物図録 p149

生物図録 p149

12
高等動物の消化器官系と小腸のつくり

生物図録 p155 生物図録 p156

13
ヒトの排出器官---腎臓の構造

生物図録 p152
尿の生成

生物図録 p152
14
呼吸器系
ヒトの呼吸器

肺胞

生物図録 p155 生物図録 p155

15
肺胞とガス交換

肺胞

生物図録 p155
内呼吸・外呼吸について
16
細胞から細胞への情報の発信と受容

*多細胞生物において細胞間の情報伝達は,
成長,分化や代謝調節など体の恒常性を保つ
うえで重要。

*細胞間の情報伝達の方法には,ホルモンと
神経伝達物質による情報伝達がある。

17
生体における情報伝達手段
ホルモンによる情報伝達

ホルモン
標的細胞
分泌細胞

神経伝達物質による情報伝達
樹状突起 神経終末

細胞体
標的細胞
シナプス

18
ヒトの内分泌腺とホルモン
ホルモンと標的細胞

内分泌腺・外分泌腺

生物図録 p158 生物図録 p158


19
神経細胞

生物図録 p172
樹状突起… 信号の入力部位
細 胞 体 … 入力信号の統合部位
軸 索 … 信号の伝導経路
神経終末… 信号の出力部位
神経組織
神経細胞とその間を埋める神経膠細胞から成り,統一
のとれた神経活動を行う。

生物図録 p172
興奮の伝導と伝達
興奮の伝導:1つのニューロンでは、興奮は電気信号に変えられて軸索を伝導する。

生物図録 p173

興奮の伝達:ニューロンとニューロン(または効果器)の連絡部をシナプスという。シナ
プスでは電気信号が伝わらないので、興奮は化学物質により伝えられる。

生物図録 p174
22
細胞外情報の授受に必要なタンパク質

*細胞が種々の情報を感知し,その情報に対して的確に
応答することが,生命の維持に重要である。受容体は
この情報の授受に必要なタンパク質である。

*受容体は,細胞膜に存在する細胞膜受容体と細胞内に
存在する受容体(核内受容体)に分類される。

*細胞膜受容体として
① 酵素型受容体
② イオンチャネル型受容体
③ Gタンパク質共役型受容体 がある
静止膜電位の発生
静止状態の細胞はNa+,Cl-やA-を透
Cl- Na+
過させることはできないが,K+のみ透
Cl- Na+ Cl- Na+
過できる。
Na+ A- A- Cl-
A- K+ A-
K+ K+ Cl-
K+
Cl- Na+ A- A-
K+
A- K+
A-
K+
A-
Na+ 静止状態の細胞では細胞外に透過
K+ A-
Cl-
Na+
K+ K+ K+ A- したK+の数だけ細胞外の+が多くな
Na+
Cl- り,細胞内は-が多くなる。
Na+
Cl- Cl- Na+

静止状態の細胞は,細胞内は-に,
細胞外は+になるため-になる。
膜電位
膜電位:細胞の内外に存在する電位の差のこと。
細胞の中と外とでは,イオンの組成が異なっており,この
イオンの分布差が,電位の差をもたらす。通常,細胞内
は細胞外に対して負(陰性)の電位にある。
静止膜電位:細胞が一定の定常状態にあり,活動していな
いときの電位
分極:細胞膜が,静止膜電位で定常状態を保っており,
細胞内が-で細胞外が+となっている状態をいう。
脱分極:分極状態が弱まっている,つまり電位差が小さく
なる状態をいう。細胞が興奮する際に起こる現象。
過分極:分極状態が強まる状態をいう。つまり電位差が大
きくなり,静止膜電位はさらにマイナスに変化することを
いう。
静止状態でのイオン組成
+++++
- - - - -
その他の
負電荷を Na+
Na-K Na+ Na+
帯びた物 ポンプ

K+ K+

K+ K+
K+漏洩 K+
チャネル 見かけ上の
K+濃度の
変化なし
=平衡
見かけ上イオンの動きが無くなったとき,
細胞外にNa+が細胞内にK+が多くなる
活動電位の発生(1)

生物図録 p173

生物図録 p173

生物図録 p173
27
活動電位の発生(2)
全か無の法則

生物図録 p174

刺激の強さと
興奮の頻度

生物図録 p174

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