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【これであなたも賢く思われる】

経営戦略眼を身につけるポイント

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講師兼ファシリテーター: 金田博之自己紹介

SAPジャパンに15年間勤務し、エンタープライズセールス、チャネルセールス、
ビジネスオペレーション、SME、インサイドセールス等さまざまな管理職を歴任。
入社1年目で社長賞受賞(その後、3年連続受賞)、29歳で副社長補佐、
30歳で部長に着任、35歳で本部長に昇格。

世界中のSAP全従業員10万人のトップ2%が選出される「SAP Global
Top Talent」に7年連続で選出された経歴を持つ。

その後、ミスミにてグローバル・デジタル・トランスフォーメーションの
ゼネラルマネージャーを務め、BtoBビジネスのみならずBtoCビジネスに
おいても活躍した経歴を持つ。
2018年9月にLivePersonの代表取締役に着任。
これまでにビジネス関連の書籍9冊を執筆、各種メディア掲載実績多数。
首都大学東京にて、「ビジネス戦略」に関する講義を担当した経験もある。

INSEADエグゼクティブMBA取得。1975年3月生まれ、44歳。

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金田サロンインスパイアの全体像

ミッション インスパイアでカバー
① 経営戦略
ビジョン
② マーケティング
経営戦略 ③ 組織とリーダーシップ
④ オペレーション
事業 事業 事業 ⑤ アカウンティング
戦略 戦略 戦略
⑥ ファイナンス
⑦ IT
会計・ オペレー ⑧ グローバル戦略 他
組織 マーケ
財務 ション 必要に応じてカバー
参加者のニーズとレベルに応じてカバー範囲を決定 2
Think Globally, Act Locally
「思考は世界から、行動は日本から」

前回の振り返り
本日の目的

「戦略とは何か」
「戦略的とはどういうことか」
を超シンプルに理解する
(自分でも実践できるレベルに)

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あなたの会社は大丈夫?

• 社内では市場/顧客から会話が始まらない(内向き)
• 競合を意識しない(いずれやられる)A社
• 自分に有利な戦場がわからない
オペレーション (常に不利な戦い)
• 組織/チームの機動力がない マーケ
(市場変化から乖離)
• 会議は報告中心
社内理論 ??
(視界) (新規事業は起きない) ??
• 全て自社リソース ??
(経営資源に限界)
• 目先の利益 ?? (市場感度なし)
• 数字が頭に入っていない(目標なく感覚でオペレーション)
• 政治 ?? マーケ
• • 目先の利益ばかり (成長シナリオ描けず)
縦割
(リソース)
B社 (内製) C社
•「戦略フレームワーク」なくばいずれ環境変化についていけず
資金
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早速考えよう: 戦略とは? (三国志を題材)

この状況であなたは何を考える必要がありますか?

映画:レッドクリフ 三国志がわからない人はあとでレッドクリフを観てください(笑) 6
戦略に必要な要素

機動力 機動力
• 野心/志
• 君主(采配) 敵 戦場 敵
• 知将/武将
機動力 (有利な) 機動力
• 軍隊
• 武器
• 資金 蜀 味方(同盟) 呉

大概は自分(内向き)のことしか考えないから社内政治に走る
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戦略に必要な要素(実際の世界)

A社
社内 オペレーション マーケ
• ビジョン 競合 競合
• 商品・サービス 市場・顧客
• リーダー オペレーション (ポジショニング)
• 組織 マーケ マーケ
(リソース)
• 資金
B社 アライアンス
C社
(M&A)
これらの戦略要素を「体系立てて」頭で描けるか?(戦略思考) 8
事業環境分析のフレームワーク
※今日は中身にふれません

外部環境
Customer Competitor
KBF
(市場・顧客) (競合)

KSF
成功可能性
GAP
の判断
自社の
内部環境 強み弱み

Company
(自社) * KBF: Key Buying Factor
* KSF: Key Success Factor
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こんな時、あなた自身はどうしますか?

• 競合があなたの会社の半額で同等の商品を出し始めた
• 競合に急にシェアを奪われ出した (顧客の離反が止まらない)
• 新サービス開発を任された(急な新規事業/未経験分野)
• 土地勘のない海外/他地域に事業展開を任された
• 外部企業との提携を3カ月でまとめることを任された
• 部下のほとんどが年上の組織を任された
• 新規投資案件の回収計画作成を任された
• 事業全体を任された(P/L責任、全ての結果責任)

初めて直面する修羅場にあなたは「素手」で対処できますか?
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考えよう

戦略とは何ですか?
(戦略を創る上で
不可欠な要素を考えてください)

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こんなこと言われたことはありませんか?

• 「もっと戦略的に説明してよ」
• 「うちの会社には戦略というものがないんだよ」
• 「この商品の販促戦略を考えてよ」
• 「競合A社の戦略を調べてほしいんだけど」
• 「これってさ、戦略的に言うと○○だよね」

言われた人も、言った人も腹落ちしていますか?

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質問です

「あなたの会社の戦略は?」
と聞かれたら何と答えますか?
(エレベーターピッチしてください)

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戦略を「1枚」で表すと

現在の姿 あるべき姿
(現実) (目的)

そこに行きつく
手立て(手段)

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戦略を超シンプルに言うと

(中長期的な)目的と
(その実現のための)手段

戦略を立てる出発点は「目的は何か?」を考え抜くこと

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Think Globally, Act Locally
「思考は世界から、行動は日本から」

経営戦略
事業環境分析のフレームワーク
外部環境
Customer Competitor
KBF
(市場・顧客) (競合)

KSF
成功可能性
GAP
の判断
自社の
内部環境 強み弱み

Company
(自社) * KBF: Key Buying Factor
* KSF: Key Success Factor
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地の利での戦い

地の利 兵力

ドメイン コア・コンピタンス
(事業領域) (自社の強み)

ドメインとコア・コンピタンスで勝ちやすさに勝つ
(思わぬ大敗を回避できる)
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勝ち戦の循環
• 継続的な開発力
鼻の差でも常に先行
そのセグメント • タイムリーな戦略更新
に競合より (次の伸びる市場に入る)
先に参入
製品陳腐化
勝負の 伸びる市場 その
市場成熟化
戦場は セグメント セグメント
による
明確? に参入 でNO.1に
勝つまで 相対的後退
執拗・
集中的に
勝負
• 何をする業 • 市場を熟知した • 戦略へのこだわり NO1ポジションが
(定義が変わっていく) 商品・事業開発 • 時間軸とスピード感 もたらす優位性
• 顧客の何を満たす? • 商品・事業の • 一本勝負に必要十分 • コスト、情報、資金量、
• 今後の市場変化は? 「絞りと集中」 な資源投入 経験蓄積など
• 競争相手は誰? • 競合に勝てる (ビジネスP全体) • 他の商品・事業への
(既存・潜在) ユニークな資源 • リスクへの腹くくり シナジー効果
(自分の特技) (NO1じゃないと
• 競争相手の • 上層部のサポート
シナジーしない)
強み弱みは? (同じ舟に乗る)
V字回復の経営(三枝匡著) 19
事業環境分析: 5フォース分析

「目的」を考える上で、まずは何から考える?

新規参入
の脅威

売り手 業界内の 買い手


の交渉力 競合他社 の交渉力

代替品
の脅威
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事業環境分析: SWOT分析

SWOT分析から経営課題を見つける
(「強み→機会/脅威に活路」、「弱み→克服/放棄」)
内部環境分析

Strength Weakness
(強み) (弱み)

外部環境分析

Opportunities Threats
(機会) (脅威)
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金田博之メルマガ(まぐまぐ)で今日の資料を配信
参考資料

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全社戦略の視点

• ドメイン:
自社の戦う場所/よりどころを明確に定義する
• コア・コンピタンス:
どのように競争優位を発揮するか、その源泉となる
自社ならではの価値を規定する
(模倣可能性、移転可能性、代替可能性、希少性、耐久性)
• 資源配分:
事業の特性を識別したうえで、全社的な最適化を図る
(全社視点での経営資源の「配分」と「補完」)

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小が大に勝つ戦略とは?

① 勝負の要に兵力を集中させる 選択と集中

② 「少数精鋭」で大に対抗する 組織(小回り)

③ 相手の不意を突く「奇襲戦法」 差別化

戦略がない会社はすべての分野で勝とうと考える
(逆に、大兵は上記の欠点を補強することで勝つ)

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質問です

あなたは自社について次の質問に答えられますか?
• 市場規模は? 成長率は?
• 競合はどこ?その戦略は? そして競合に勝ってる?
• 何が差別化要素か?
• 開発、マーケティング、営業、サービス面での優位性は?
• 自社がリソース集中すべき領域は?
• 組織はどういう経営戦略に基づき設計されているか?
• 経営リーダーはどのように育成されているか?
• 未知の競合は?

これらを感覚ではなく、「論理的」に説明できますか?
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3つの基本戦略(マイケルポーター)
競争優位のタイプ
他社よりも低いコスト 顧客が認める特異性

広 コスト・リーダーシップ戦略 差別化戦略
"
#
$ 広い市場でコスト優位に立ち、 広い市場で差別化して
戦 % 競争に勝つ戦略 優位に立ち、競争に勝つ戦略
&
略 '
#
$ 集中戦略
%
& 特定市場に的を絞り、ヒト・モノ・カネの資源を
' 狭 集中的に投入して競争に勝つ戦略
( "
#
幅 $ コスト集中 差別化集中
%
& 特定の市場でコスト優位に立ち、 特定の市場で差別化して
'
競争に勝つ戦略 優位に立ち、競争に勝つ戦略
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事業環境分析: 3C分析

「目的」を考える上で、まずは何から考える?
(己を知り、敵を知れば、百戦危うからず)

Customer Competitor
(市場・顧客) (競合)
あるべき姿
(目的)

Company
(自社)
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事業ライフサイクル

「目的」を考える上で、まずは何から考える?

導入期 成長期 成熟期 衰退期

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プロダクト・ポートフォリオ

「目的」を考える上で、まずは何から考える?

花形事業 問題児





金のなる木 負け犬
相対マーケットシェア 32
アンゾフのマトリックス

「目的」を考える上で、まずは何から考える?

既存製品 新製品



市 市場浸透 製品開発


市 市場開発 多角化

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