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JP 2018-90631 A 2018.6.

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(57)【要約】
【課題】 加齢、老化によるシワ、小ジワ、シミ、弛みなど、皮膚の外観上のトラブルを
予防又は改善するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生を維持又は
亢進するための、アンチエイジング用皮膚外用組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】 水性媒体を基剤とし、有効成分としてL−アスコルビン酸、その誘導体及
びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含んでなるアンチエイジング用皮膚外用組
成物を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】 なし
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
 水性媒体を基剤とし、有効成分として、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘
導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有するアンチエイジング用皮膚
外用組成物。
【請求項2】
 L−アスコルビン酸の誘導体が、L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体、アシル化誘
導体、又はリン酸化誘導体である請求項1記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項3】
 L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体が2−O−α−D−グルコシル−L−アスコル 10
ビン酸であって、その塩がナトリウム塩であり、2−O−α−D−グルコシル−L−アス
コルビン酸及び/又はそのナトリウム塩を含有する請求項2記載のアンチエイジング用皮
膚外用組成物。
【請求項4】
 シワ、小ジワ、シミ、又は弛みを予防又は改善する、請求項1乃至3のいずれかに記載
のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項5】
 皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生を維持又は亢進する、請求項1乃至4
のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項6】 20
 肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合
物から選ばれる1種又は2種以上を更に含む請求項1乃至5のいずれかに記載のアンチエ
イジング用皮膚外用組成物。
【請求項7】
 肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合
物が、ヒノキ科の植物の抽出物、イチョウ科の植物の抽出物、ミカン科の植物の抽出物、
シソ科の植物の抽出物、ドクダミ科の植物の抽出物、トチュウ科の植物の抽出物、及びエ
クオールである請求項1乃至6のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項8】
 ヒノキ科の植物がアスナロ、イチョウ科の植物がイチョウ、ミカン科の植物がオウバク 30
、オレンジ、グレープフルーツ、ユズ、及びレモン、シソ科の植物がミント、ペパーミン
ト、シソ、及びローズマリー、ドクダミ科の植物がドクダミ、及びトチュウ科の植物がト
チュウである請求項7記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項9】
 組成物当たり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸をL−アスコルビン
酸無水物換算で1乃至10質量%と、肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応阻
害作用を有する植物抽出物、化合物、及びエクオールから選ばれる1種又は2以上を合計
で、0.01乃至1質量%含んでなる請求項3乃至8記載のアンチエイジング用皮膚外用
組成物。
【請求項10】 40
 請求項1乃至9のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物を含む基礎化粧
品。
【請求項11】
 化粧水、洗顔料、美容液、乳液、又はクリームである請求項10記載の基礎化粧品。
【請求項12】
 L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種
又は2種以上と、基剤としての水性媒体とを混合する工程を含む請求項1乃至11のいず
れかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
【請求項13】
 L−アスコルビン酸の誘導体が2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸であ 50
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って、その塩がナトリウム塩であり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
及び/又はそのナトリウム塩と、基剤としての水性媒体とを混合する工程を含む請求項1
2記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
【請求項14】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及び/又はそのナトリウム塩が結晶
の形態にある請求項13記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造
方法。
【請求項15】
 結晶の形態にある2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩が
、粉末X線回折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8° 10
、及び18.4°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
ナトリウム塩の含水結晶であるか、又は、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4
°、17.9°、及び20.8°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−
アスコルビン酸ナトリウム塩の無水結晶である請求項14記載のアンチエイジング用皮膚
外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
【請求項16】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩と基剤として
の水性媒体とを混合する工程、又は、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
のナトリウム塩と基剤としての水性媒体とを混合する工程を含み、アルカリを用いて2−
O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を中和することなく行われる請求項12乃 20
至15のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法

【請求項17】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩と基剤として
の水性媒体とを混合する前記工程において、用いられる2−O−α−D−グルコシル−L
−アスコルビン酸とそのナトリウム塩とが、水性媒体との混合後のpHが予め定められた
所定の範囲内となる比率で配合されている組成物の形態にある請求項16記載のアンチエ
イジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
【請求項18】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とそのナトリウム塩の結晶とを含む 30
組成物。
【請求項19】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とそのナトリウム塩の結晶の配合比
が、無水物換算の質量比で60:40乃至45:55の範囲にある請求項18記載の組成
物。
【請求項20】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩が結晶が、粉末X線
回折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°、及び18
.4°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム
塩の含水結晶であるか、又は、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17. 40
9°、及び20.8°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビ
ン酸ナトリウム塩の無水結晶である請求項16又は19記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
 本発明は、アンチエイジング用皮膚外用組成物及びその製造方法に関し、詳細には、シ
ワ、小ジワ、シミ、又は弛みを予防又は改善するアンチエイジング用皮膚外用組成物とそ
れを含む基礎化粧品並びにそれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】 50
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 いつまでも若々しくありたいという思いは人類共通の普遍的な願いであるが、年齢を重
ねるに連れてヒトの皮膚にシワ、小ジワ、シミ、弛みなどの変化が現れるのは人類が長き
にわたって経験してきたところであり、加齢にともない皮膚も老化し、皮膚にシワ、小ジ
ワ、シミ、弛みなどの外観上の変化が現れることは、いわば自然の摂理であって、不可避
なことであると考えられていた。
【0003】
 ところが、近年、ヒトの皮膚の構造やその新陳代謝のメカニズムなどに関する研究が進
むにつれて、加齢にともないヒトの皮膚にシワ、小ジワ、シミ、弛みなどの変化が現れる
原因や機構が徐々に明らかになりつつある。すなわち、よく知られているとおり、皮膚は
、外側の薄い表皮(上皮組織)とその下層の厚い真皮(結合組織)とから構成されており 10
、表皮は、体の最外層として、外界から生体を保護するとともに内部の水分や栄養分が外
界に漏出するのを防ぎ、一方、真皮は、主に線維芽細胞、膠原線維(コラーゲン)、弾性
繊維(エラスチン)、プロテオグリカンなどが複合的に三次元状に広がった構造を持つ結
合組織であって、皮膚に強度、伸展性及び弾力性をもたらす役割を担っているが、加齢と
ともに皮膚における皮脂や水分の量が減少すると、皮膚表面の角質層の保湿力が失われ、
乾燥などによる小ジワや肌のかさつきが生じやすくなるといわれている。
【0004】
 また、ヒトの表皮は、外側から「角質層(角層)」、「顆粒層」、「有棘層」、「基底
層」により構成され、基底層で生まれた表皮細胞(ケラチノサイト)が順次外側へ移動し
て角質層となり、最終的に剥がれ落ちることとなる。より詳細には、ケラチノサイトが表 20
皮の一番内側にある基底層で増殖し、分化し、上層に押し上げられ、最終的に表皮の一番
外側に位置する角質層(角層)となり、垢となって脱落してゆく。このケラチノサイトの
増殖、移動、分化、脱落の一連の過程をターンオーバーといい、ケラチノサイトが一定の
サイクルで新しく生まれ変わっていくことにより、皮膚の恒常性が保たれているが、加齢
に伴い肌のターンオーバー速度が遅くなり、その結果、シワや弛みや肌荒れが生じるとい
われている。肌のターンオーバー速度は、ヒトの体の部位によって異なるものの、概ね、
健康な10代のヒトの肌のターンオーバーは約20日と言われ、20代で約28日となり
、30代では約40日、40代で20代の約2倍の約55日となり、50代では約75日
になるといわれている。因みに、肌のターンオーバーは早くても、遅くても好ましくなく
、肌の正常なターンオーバーは20代の28日とされている。これは、ターンオーバー速 30
度が早いと、皮膚において紫外線を吸収する、メラノサイトが産生するメラニン色素の量
が増加し、紫外線により、美容上、好ましくないメラニン沈着が促進されるからである。
【0005】
 また、昨今の知見として、皮膚における生体内糖化反応(以下、単に「糖化反応」と言
う。)が、肌のターンオーバー速度の遅延に関与し、肌の老化と関連していると言われて
いる。糖化反応とは、メイラード反応(褐変化反応)とも呼ばれ、グルコースやフラクト
ース等の還元糖が真皮(コラーゲン)や角質層(ケラチン)と非酵素的に結合し、糖化最
終産物(Advanced Glycation End Products:AGEs
)と呼ばれる物質の生成に至るまでの過程を意味する。AGEsは皮膚組織に沈着し、R
AGE(receptor for AGEs)と呼ばれる受容体と結合し、皮膚や他の 40
組織に炎症性変化を惹起するとともに、AGEsを生成する過程で、コラーゲンの分子内
及び分子間に無秩序な架橋を形成し、コラーゲンに物理的、生理的変化(変性)を引き起
こし、シワ、肌荒れ、くすみ、或いは、はりの低下など肌の老化をもたらすことが知られ
ている。また、糖化反応により、分子内及び分子間に無秩序な架橋が形成されたコラーゲ
ンは、弾力性を失うとともに、生体内のプロテアーゼによって分解されにくくなり、その
結果、肌のターンオーバー速度の遅延をきたすのではないかと言われている(非特許文献
1参照)。
【0006】
 上記のとおり、加齢に伴う肌のターンオーバー速度の遅れは、シワ、弛みや肌荒れをも
たらすといわれていることから、これら肌症状が気になり始める30歳前後から50歳前 50
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の年齢層を含む、所謂プレエイジング世代の肌にあっては、そのターンオーバー速度を2
0代の正常な肌のターンオーバー速度に戻すことは困難であるとしても、何らかの手段に
より、加齢に伴なうターンオーバー速度の遅れを取り戻すことができれば、シワや弛みや
肌荒れを効果的に改善できることとなる。この観点から、ケラチノサイトの増殖、移動、
分化、脱落の一連の過程の少なくとも一過程を促進することによりターンオーバー速度を
高めるか、或いは、ターンオーバー速度の遅延をもたらすと考えられる糖化反応を阻害す
ることによってもターンオーバー速度を高めることができると考えられる。しかし、未だ
、実用的な解決手段は提供されていない。
【0007】
 また、加齢によって真皮における線維芽細胞やヒアルロン酸が減少したり、コラーゲン 10
の切断やエラスチンの変性が起こると、シワが形成されたり、皮膚の弾性が低下して弛み
や肌荒れが起こるといわれている。また、メラノサイトから表皮細胞に排出されたメラニ
ンが表皮細胞からスムーズに排出されないことが肌への色素沈着(シミ)や肌のくすみの
原因となるとの知見もある。
【0008】
 これらの研究成果や知見に基づき、現在では、加齢にともないヒトの皮膚にシワ、小ジ
ワ、シミ、弛みなどの変化が現れるのを科学的な見地から合理的に予防又は改善する、い
わゆるアンチエイジング用の皮膚外用剤が多数提案(例えば、特許文献1乃至7参照)さ
れるに至り、人類は、いつまでも若々しくありたいという思いの実現に一歩ずつ近づきつ
つある。しかしながら、現在提案されているアンチエイジング用の皮膚外用剤は多数の可 20
能性の中のごく一部の可能性を追求し、実現しているに過ぎず、アンチエイジング効果が
奏される別異のメカニズムや、使い勝手の良さ、さらには製造の容易性といった観点も含
め、より多方面の角度から新たなアンチエイジング用の皮膚外用剤を提供することが依然
として望まれているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】再公表特許第WO2007/011066号公報
【特許文献2】特開2007−291102号公報
【特許文献3】特開2008−169196号公報 30
【特許文献4】特開2008−255020号公報
【特許文献5】特開2008−260721号公報
【特許文献6】特開2009−040690号公報
【特許文献7】特開2009−249306号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】『ザ・ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション』、シ
ュナイダー・エス・エル等、第67巻、1630乃至1635頁(1981年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】 40
【0011】
 本発明は、上記従来技術の現状に鑑みて成されたもので、加齢にともない現れるヒトの
皮膚のシワ、小ジワ、シミ、弛みなどの変化を予防又は改善するための、新規なアンチエ
イジング用皮膚外用組成物及びそれを含む基礎化粧品、並びにそれらの製造方法を提供す
ることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究努力を重ねた結果、L−アスコルビン酸
、その誘導体、及びそれらの塩が、優れたアンチエイジング効果、すなわち、ターンオー
バー改善、皮膚におけるバリア機能の維持又は亢進、及び皮膚におけるヒアルロン酸産生 50
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の維持又は亢進効果を奏することにより、加齢にともなう皮膚のシワ、小ジワ、シミ、弛
みなどを予防又は改善するアンチエイジング効果を発揮することを見出したとともに、前
記効果を奏する皮膚外用組成物は、上記L−アスコルビン酸、その誘導体、又はそれらの
塩を基剤となる水性媒体と混合する工程を含む製造方法によって容易に製造することがで
きることを見出して、本発明を完成した。
【0013】
 すなわち、本発明は、上記課題を、水性媒体を基剤とし、有効成分としてL−アスコル
ビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有するアンチエ
イジング用皮膚外用組成物、及び前記アンチエイジング用皮膚組成物を含む基礎化粧品を
提供することによって解決するものである。また、本発明は、上記課題を、L−アスコル 10
ビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上と
、基剤としての水性媒体とを混合する工程を含むアンチエイジング用皮膚外用組成物又は
基礎化粧品の製造方法を提供することによって解決するものである。
【0014】
 本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物及び基礎化粧品の有効成分は、基本的には
L−アスコルビン酸である。しかし、L−アスコルビン酸は還元性を有し、極めて不安定
で生理活性を失い易いので、L−アスコルビン酸そのものよりも、L−アスコルビン酸の
誘導体がより好適に用いられる。L−アスコルビン酸又はその誘導体は塩の形態にあるも
のであっても良い。L−アスコルビン酸の塩からは水性媒体中でL−アスコルビン酸が遊
離し、L−アスコルビン酸誘導体の塩からは、水性媒体中でL−アスコルビン酸誘導体が 20
遊離し、遊離したL−アスコルビン酸誘導体は、ヒトの皮膚に適用されたとき、ヒト生体
に存在する酵素の作用によって、さらにL−アスコルビン酸を遊離する。したがって、本
発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物及び基礎化粧品においては、L−アスコルビン
酸に加えて、L−アスコルビン酸の誘導体、L−アスコルビン酸の塩、及びL−アスコル
ビン酸誘導体の塩から選ばれる1種又は2種以上が、加齢にともなう皮膚のシワ、小ジワ
、シミ、弛みなどを予防又は改善するアンチエイジング効果を奏する有効成分として使用
される。
【0015】
 L−アスコルビン酸の誘導体としては、L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体、アシ
ル化誘導体、又はリン酸化誘導体が好適に用いられ、中でも、L−アスコルビン酸のグリ 30
コシル誘導体である2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸又はそのナトリウ
ム塩は、本発明の皮膚外用組成物乃至は基礎化粧品に配合して極めて安定であり、顕著な
アンチエイジング効果を発揮するので、より好適に用いられる。
【0016】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩は、それぞれ
結晶形態にあるものを用いるのが好ましい。好適に用いられる2−O−α−D−グルコシ
ル−L−アスコルビン酸の結晶としては、例えば、同じ出願人が特開平3−135992
号公報、特開2012−67013号公報等で開示した2−O−α−D−グルコシル−L
−アスコルビン酸無水結晶含有粉末が挙げられる。
【0017】 40
 一方、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩の結晶として
は、粉末X線回折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8
°、及び18.4°に回折ピークを示す含水結晶、又は、回折角(2θ)8.0°、9.
0°、16.4°、17.9°、及び20.8°に回折ピークを示す無水結晶が挙げられ
る。これら2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩の含水結晶
及び無水結晶は、本発明者らの創製に係る新規な結晶であり、結晶化による高純度化が容
易であるので、その物性や有効性、さらには安全性の確認が容易に行えるという利点に加
えて、高純度のものを比較的容易に調製して有効成分として使用することが可能であると
いう利点を備えており、本発明において有効成分として特に好適に用いることができる。
【0018】 50
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 因みに、L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体である2−O−α−D−グルコシル−
L−アスコルビン酸は、水性媒体中では比較的強い酸性を示し、これをヒトの皮膚に適用
する皮膚外用剤や化粧品に配合する場合には、通常、適宜のアルカリを用いてpHが5乃
至9程度となるように中和する工程が不可欠である。ところが、上述した2−O−α−D
−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩の含水結晶及び無水結晶は水性媒体中
でアルカリ性を示すので、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とそのナト
リウム塩の結晶とを併用する場合には、両者の配合比率を適宜調整することによって、ア
ルカリを用いて2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を中和することなく、
pHが所望の範囲内にある皮膚外用組成物又は基礎化粧品を製造することができるという
極めて優れた利点が得られる。両者を併用する場合には、水性媒体との混合後のpHが予 10
め定められた所定の範囲内となるように、予め、2−O−α−D−グルコシル−L−アス
コルビン酸とそのナトリウム塩の含水結晶及び/又は無水結晶とを適宜の比率で配合した
組成物として使用するのが便利である。なお、例えば洗顔料のようにpHがアルカリ性で
あっても良い皮膚外用組成物又は基礎化粧品の場合には、2−O−α−D−グルコシル−
L−アスコルビン酸と併用することなく、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビ
ン酸のナトリウム塩の含水結晶及び/又は無水結晶だけを有効成分として使用しても良い
ことは勿論である。
【0019】
 本発明の皮膚外用組成物は、それ単独でもアンチエイジング用の皮膚外用組成物として
使用することが可能であるが、汎用されている適宜の化粧品成分を加えて各種基礎化粧品 20
として使用するのが好ましい。例えば、本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物は、
これにエタノール及び保湿剤を加えて化粧水としても良く、この化粧水には、さらに、そ
れぞれ1種又は2種以上の収れん剤、角質軟化剤、エモリエント剤、又は界面活性剤を配
合しても良い。斯かる化粧水に、さらに、それぞれ1種又は2種以上の香料、色素、防腐
剤、殺菌剤、紫外線吸収剤、金属封鎖剤、又は緩衝剤を添加することも随意である。
【0020】
 また、本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物は、これに高級脂肪酸のアルカリ塩
(石鹸)を加えて洗顔料としても良く、この洗顔料には、それぞれ1種又は2種以上の香
料、色素、酸化防止剤、又は金属封鎖剤を添加しても良い。斯かる洗顔料に、さらに、グ
リセリン、エタノール、砂糖、多価アルコール、又は殺菌剤を配合しても良いことは勿論 30
である。
【0021】
 本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物は、これに保湿剤及びエモリエント剤を加
えて美容液としても良く、この美容液には、それぞれ1種又は2種以上の香料、紫外線吸
収剤、美白剤、抗炎症剤、防腐剤、又は殺菌剤を添加しても良い。また、本発明のアンチ
エイジング用皮膚外用組成物は、これに適宜の油性成分及び界面活性剤を加えて乳液とし
ても良く、この乳液には、それぞれ適宜の1種又は2種以上の保湿剤、エモリエント剤、
血行促進剤、又は高分子物質を配合しても良い。さらに、本発明のアンチエイジング用皮
膚外用組成物は、これに適宜の油性成分及び界面活性剤を加えてクリームとしても良く、
このクリームには、鯨ロウ、セタノール、ラノリン、流動パラフィン、ワセリン、グリセ 40
リン、又はスクワランを適宜配合しても良い。
【0022】
 なお、本発明で言うターンオーバー改善とは、「角質層(角層)」、「顆粒層」、「有
棘層」及び「基底層」から構成されるヒトの表皮の元となる表皮細胞(ケラチノサイト)
の増殖、移動、分化、脱落の一連の過程(ターンオーバー)を健全な状態に保つことを意
味する。より具体的には、加齢に伴い低下する肌のターンオーバー速度を改善することを
意味する。
【0023】
 また、本発明で言う皮膚におけるバリア機能の維持又は亢進とは、皮膚における、いわ
ゆる1次バリアと言われる皮脂膜の機能と対比される、2次バリアと言われる角質層の機 50
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能、つまり、生体外から生体内への異物の侵入や、生体内から生体外への過剰な水分放出
を防止する機能、及び、角質層に隣接する表皮顆粒層に存在するタイトジャンクション(
TJ)と呼ばれる細胞間接着構造体による、生体の内と外とを仕切る機能を維持又は亢進
することを意味する。因みに、角質層は、角質細胞が幾重にも重なって構成された層であ
り、角質細胞の最外層には、角質細胞の内部を守るコーニファイドエンベロープ(CE)
と呼ばれる、インボルクリンなどの様々の蛋白質から構成された強固な膜が存在する。前
記CE及びTJは、皮膚におけるバリア機能において重要な役割を果たしている。皮膚に
おけるバリア機能が低下すると、紫外線、特に真皮にまで到達する長波長のA波により、
真皮に存在するコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などがダメージを受ける。また、
皮膚におけるバリア機能が低下すると、皮膚が乾燥し、皮脂の過剰分泌が促されて大人ニ 10
キビを誘発したり、ターンオーバーの乱れをきたすことも知られている。加齢にともない
、皮膚におけるバリア機能が低下し、これにより、皮膚のシワ、小ジワ、シミ、弛みなど
が惹起される。
【0024】
 更に、本発明で言うヒアルロン酸産生の維持又は亢進とは、皮膚におけるヒアルロン酸
産生細胞からのヒアルロン酸の産生量の増強を意味し、これにより、皮膚におけるバリア
機能の維持、亢進が図られ、アンチエイジング効果がもたらされる。
【0025】
 また、本発明で言う糖化反応抑制とは、グルコースやフラクトース等の還元糖が、真皮
(コラーゲン)や角質層(ケラチン)と非酵素的に結合し、糖化最終産物(AGEs)と 20
呼ばれる物質を生成する反応(メイラード反応又は褐変化反応とも言う。)を抑制するこ
とを意味する。AGEsは、シワ、肌荒れ、くすみ、或いは、はりの低下など肌の老化を
もたらすことが知られている。
【発明の効果】
【0026】
 本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物又はそれを含有する基礎化粧品によれば、
シワ、小ジワ、シミ、弛みなどの、加齢にともなう皮膚の変化を有効に予防又は改善する
ことができるという優れた利点が得られる。特に、有効成分として、L−アスコルビン酸
のグリコシル誘導体である2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸又はそのナ
トリウム塩を用いる場合には、調製された皮膚外用組成物又は基礎化粧品中で、有効成分 30
が極めて安定に保持され、皮膚に適用した際に顕著なアンチエイジング効果を発揮すると
いう優れた利点が得られる。また、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及
び/又はそのナトリウム塩として結晶形態にあるものを用いる場合には、原料に含まれる
不純物を極力排除して、極めて高純度の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン
酸及び/又はそのナトリウム塩を皮膚外用組成物又は基礎化粧品の有効成分とすることが
できるので、安全性が極めて高く、安心して皮膚に適用することができるという利点が得
られる。さらに、本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物又はそれを含有する基礎化
粧品を製造するに際し、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とそのナトリ
ウム塩を併用する場合には、水性媒体と混合したときに2−O−α−D−グルコシル−L
−アスコルビン酸が比較的強い酸性を示すのに対し、そのナトリウム塩はアルカリ性を示 40
すので、両者の比率を適宜勘案することによって、アルカリを用いて2−O−α−D−グ
ルコシル−L−アスコルビン酸を中和することなく、所望の範囲のpHを有する皮膚外用
剤又は基礎化粧品を製造することができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶(含水結晶)の顕微鏡写真で
ある。
【図2】アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶(無水結晶)の顕微鏡写真で
ある。
【図3】アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶とアスコルビン酸2− 50
(9) JP 2018-90631 A 2018.6.14

グルコシド無水結晶の赤外吸収スペクトルを比較した図である。
【図4】アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶、アスコルビン酸2−
グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶、アスコルビン酸2−グルコシド含水結晶、及び、
アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶の粉末X線回折図を比較した図である。
【図5】アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶の単結晶X線回折パタ
ーンである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
 本発明は、水性媒体を基剤とし、有効成分としてL−アスコルビン酸、その誘導体、及
びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有するアンチエイジング用皮膚外用組成 10
物、及び斯かるアンチエイジング用皮膚外用組成物を含む基礎化粧品、並びにそれらの製
造方法に関するものである。以下、まず、本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物に
ついて説明し、続いて、本発明の基礎化粧品、及びそれらの製造方法について説明する。
【0029】
A.アンチエイジング用皮膚外用組成物
 本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物(以下、単に「皮膚外用組成物」と言う。
)は、L−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上
を有効成分として含有するものである。L−アスコルビン酸は、ビタミンCとして生体に
おいて重要な生理機能を果たす一方、酸化防止剤及び抗炎症剤としても用いられ、また、
美白作用やコラーゲン産生増強作用を有するので、化粧品分野においても従来から有用な 20
成分として汎用されている化合物である。L−アスコルビン酸は、皮膚外用組成物に配合
して、シワ、小ジワ、シミ、弛みを有効に予防又は改善することができるので、本発明の
皮膚外用組成物において有効成分として用いることができる。
【0030】
 しかしながら、L−アスコルビン酸は、還元性を有するため極めて不安定であり、酸化
分解を受けて生理活性を失い易いという欠点を有している。このため、L−アスコルビン
酸は、保存や取り扱いに細心の注意を必要とする上に、化粧品などの皮膚外用組成物に配
合する場合には、使用時までに酸化分解される量を見越して、本来の必要量を遥かに上回
る量を配合する必要がある。したがって、本発明の皮膚外用組成物における有効成分とし
ては、L−アスコルビン酸そのものよりも安定で、且つ、生体内においてL−アスコルビ 30
ン酸を遊離してL−アスコルビン酸本来の機能が発揮されるL−アスコルビン酸の誘導体
又はその塩がより好適に用いられる。
【0031】
 本発明の皮膚外用組成物の有効成分として好適なL−アスコルビン酸の誘導体は、誘導
体それ自体がL−アスコルビン酸よりも安定であり、生体内でL−アスコルビン酸を遊離
して、L−アスコルビン酸本来の機能が発揮されるものである限り特に限定されるもので
はない。本発明の皮膚外用組成物の有効成分として用いることができるL−アスコルビン
酸の誘導体としては、例えば、L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体、L−アスコルビ
ン酸のアシル化誘導体、及びリン酸化誘導体を挙げることができる。
【0032】 40
 L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体としては、L−アスコルビン酸の2位の位置に
グリコシル基が結合した誘導体が安定性が高いので好ましく用いられる。斯かる誘導体と
しては、例えば、特開平3−135992号公報、特開平3−139288号公報などに
開示されたL−アスコルビン酸の2位の位置にグルコシル基、マルトシル基、マルトトリ
オシル基など一連のグリコシル基がα−結合した、2−O−α−グリコシル−L−アスコ
ルビン酸(アスコルビン酸2−グリコシド)や、例えば、特開平6−263790号公報
に開示されたL−アスコルビン酸の2位の位置にガラクトシル基がβ−結合した2−O−
β−D−ガラクトシル−L−アスコルビン酸(アスコルビン酸2−ガラクトシド)などが
挙げられる。
【0033】 50
(10) JP 2018-90631 A 2018.6.14

 また、L−アスコルビン酸のアシル化誘導体(脂肪酸エステル誘導体)としては、例え
ば、特開昭59−10505号公報、特開昭63−104971号公報、特開平6−24
7956号公報、特開2004−331524号公報などに開示されたアスコルビン酸−
パルミチン酸エステル、アスコルビン酸−ジパルミチン酸エステル、アスコルビン酸−テ
トラヘキシルデカン酸エステル、アスコルビン酸−コレステロールエステルなどが挙げら
れ、L−アスコルビン酸のリン酸化誘導体としては、例えば、特開昭61−152613
号公報、特開平5−339123号公報、特開2002−3330号公報、特開2006
−63060号公報などに開示されたアスコルビン酸2−リン酸エステルやその各種金属
塩などが挙げられる。
【0034】 10
 上述したL−アスコルビン酸の各種誘導体の中では、L−アスコルビン酸のグリコシル
誘導体が安定性が高く最も好ましく用いられ、中でも、L−アスコルビン酸の2位の位置
にグルコシル基がα−結合した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸(以下
、本明細書では「アスコルビン酸2−グルコシド」と略称する。)が最も好適である。ア
スコルビン酸2−グルコシドは、L−アスコルビン酸の上述した欠点を解消すべく開発さ
れたL−アスコルビン酸の誘導体であり、直接還元性を示さず、安定であり、かつ、生体
内では生体内酵素によってL−アスコルビン酸とD−グルコースとに分解されてL−アス
コルビン酸本来の生理活性を発揮するという画期的な特性を有している。アスコルビン酸
2−グルコシドは、例えば、特開平3−135992号公報、特開平3−139288号
公報などに開示されるとおり、L−アスコルビン酸と澱粉質とを含有する溶液に糖転移酵 20
素としてシクロマルトデキストリン・グルカノトランスフェラーゼを作用させ、次いで、
得られたアスコルビン酸2−グリコシドにグルコアミラーゼを作用させる方法により、工
業的規模で製造することができる。
【0035】
 アスコルビン酸2−グルコシドとしては、一部又は全部が結晶の形態にあるものが好適
に用いられる。すなわち、用いるアスコルビン酸2−グルコシドの全体に占める結晶の割
合は多い方が純度が高く、かつ、物性も安定しているので好ましいが、必ずしも用いるア
スコルビン酸2−グルコシドの全体が完全に結晶形態にある必要はなく、一部非晶質のも
のが混在する結晶含有粉末であっても良い。アスコルビン酸2−グルコシドには無水結晶
の存在が知られており、本発明で好適に使用することができるアスコルビン酸2−グルコ 30
シドの結晶としては、上述した特開平3−135992号公報や、国際公開第WO201
2/121297号パンフレットに開示された2−O−α−D−グルコシル−L−アスコ
ルビン酸無水結晶含有粉末が挙げられ、市販品としては、化粧品及び医薬部外品素材とし
て販売されているアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』
、株式会社林原販売)が存在する。
【0036】
 なお、本発明の皮膚外用組成物において有効成分として用いられるL−アスコルビン酸
又はL−アスコルビン酸の誘導体は、水性媒体と混合したときにL−アスコルビン酸又は
L−アスコルビン酸の誘導体を解離する限り、塩の形態であっても良い。
【0037】 40
 本発明の皮膚外用組成物において有効成分として特に好適に用いられる塩としては、ア
スコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩が挙げられる。アスコルビン酸2−グルコシ
ドのナトリウム塩は、例えば、アスコルビン酸2−グルコシドの水溶液を水酸化ナトリウ
ムなどのアルカリを用いて中和した後、乾燥することによって得ることができる。アスコ
ルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩は、水性媒体に溶解すると、pHにもよるが、少
なくともその一部がアスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムとに解離するので、アス
コルビン酸2−グルコシドと同様に本発明において特に好適に用いることができる。
【0038】
 また、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩は、アスコルビン酸2−グルコシ
ドと同様に、結晶の形態で使用するのがより好適である。アスコルビン酸2―グルコシド 50
(11) JP 2018-90631 A 2018.6.14

のナトリウム塩の結晶は、本発明者らが創製した新規な結晶である。すなわち、アスコル
ビン酸2−グルコシドの金属塩の結晶に関しては、これまでアルミニウム塩や亜鉛塩の結
晶性粉末が特開平6−220081号公報で報告されているが、ナトリウム塩の結晶に関
しての報告は存在しない。因みに、前記公報においては、アスコルビン酸2−グルコシド
とアルミニウム化合物とを冷水に溶解し、撹拌、遠心分離後、上澄液を凍結乾燥するか、
亜鉛化合物にNaOHを加え、撹拌、遠心分離後、得られた沈殿物をアスコルビン酸2−
グルコシドの水溶液に加え、濾別後、濾液を凍結乾燥することによって、それぞれ、アス
コルビン酸2−グルコシドのアルミニウム塩又は亜鉛塩の結晶性粉末が得られたとされて
いる。しかしながら、本発明者らは、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩の結
晶を得るべく、上記公報と同様の方法を繰り返したが、アルミニウム塩又は亜鉛塩の結晶 10
性粉末が得られたとされるいずれの方法によっても、アスコルビン酸2−グルコシドのナ
トリウム塩の結晶性粉末は得ることができなかった。
【0039】
 本発明者らは、その後、さらに研究を重ね試行錯誤を繰り返した結果、意外にも、アス
コルビン酸2−グルコシドに過剰量の水酸化ナトリウムを水溶液として加えアルカリ性溶
液とした後、このアルカリ性溶液に有機溶媒を添加して静置することにより、アスコルビ
ン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の結晶を得ることに成功した。
【0040】
 後述する実験に示すとおり、本発明者らが見出したアスコルビン酸2−グルコシドのナ
トリウム塩結晶は含水結晶と無水結晶のいずれの形態も取ることができ、アスコルビン酸 20
2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶は、粉末X線回折において、回折角(2θ)6
.8°、8.2°、14.3°、17.8°、及び18.4°に特徴的な回折ピークを示
し、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶は、粉末X線回折において
、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17.9°、及び20.8°に特徴
的な回折ピークを示す。なお、本発明者らは、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウ
ム塩の含水結晶に関してはX線結晶構造解析が可能な大きさの単結晶を得ることにも成功
し、後述する実験に示すとおり、X線結晶構造解析によって、当該含水結晶が斜方晶系に
属し、空間群はPbca(#61)、格子定数がa=6.9733Å、b=14.483
9Å、c=19.3221Åを示す結晶であることを明らかにしている。
【0041】 30
 因みに、後述する誘導結合プラズマ発光分光分析によれば、当該ナトリウム塩の無水結
晶におけるナトリウムの含量は、約8.7質量%であった。一方、前記無水結晶がアスコ
ルビン酸2−グルコシドとナトリウムと水酸化ナトリウムからなり、その量比がアスコル
ビン酸2−グルコシド1分子に対して、ナトリウムが1原子、水酸化ナトリウムが(1/
2)分子であると仮定すると、ナトリウム含量の理論値は8.8質量%となり、測定値と
極めて良く一致する。このとき、アスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムのモル比は
およそ1:1.5となり、アスコルビン酸2−グルコシド2個に対し3個のナトリウムを
含むことになる。また、後述する水分含量の測定結果に示すとおり、アスコルビン酸2−
グルコシドのナトリウム塩の含水結晶における水分含量は約15質量%であり、当該含水
結晶が、アスコルビン酸2−グルコシドとナトリウムと水酸化ナトリウムを無水結晶にお 40
けると同じモル比で含むと仮定すると、アスコルビン酸2−グルコシドと水分子のモル比
はおよそ1:4となり、含水結晶はアスコルビン酸2−グルコシド1分子に対し4分子の
結晶水を含むということができる。
【0042】
 一般に、有機化合物は結晶多形を示すといわれており、同じ化合物であっても複数の異
なる結晶構造を取ることができ、その結晶構造の違いによって、溶解性をはじめとする各
種物性が異なる場合がある。このため、有機化合物を例えば皮膚外用組成物や基礎化粧品
における有効成分として用いる場合には、用途に適した物性を安定的に維持、確保するた
めにも、当該有機化合物に結晶が存在する場合にはその結晶を得、さらにはその結晶構造
を明らかにしておくことは極めて有用である。本発明の皮膚外用組成物又は基礎化粧品は 50
(12) JP 2018-90631 A 2018.6.14

、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩を好適な有効成分として用いるものであ
るが、今般、本発明者らによって、アスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩の結晶
が得られ、当該結晶には無水結晶と含水結晶が存在することが明らかとなり、それら結晶
を特徴づける粉末X線回折パターンや、結晶構造の解析が為されたので、上記無水結晶又
は含水結晶の形態にあるアスコルビン酸2−グルコシドのナトリウム塩を用いる場合には
、高純度の素材を容易に調製することができるという利点に加えて、その取扱い性や有効
性、安全性の確認を容易に行うことができ、常に一定の既知で安定した物性を期待するこ
とができるという極めて優れた利点が得られる。
【0043】
 本発明で用いるアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶の製造方法は、所期 10
の結晶が得られる限り、特に限定されるものではないが、例えば、アスコルビン酸2−グ
ルコシドを水酸化ナトリウム水溶液に溶解した後、有機溶媒を添加し、静置することによ
り結晶を析出させ、次いで、遠心分離などの固液分離法を用いて結晶を回収することによ
り、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶を得ることができる。この
とき、原料として用いるアスコルビン酸2−グルコシドは高純度のものを用いるのが望ま
しく、通常、純度90質量%以上、望ましくは95質量%以上、さらに望ましくは99質
量%以上のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶を原料とするのが好適である。
【0044】
 得られた含水結晶を含水エタノールで洗浄することにより、高純度の含水結晶とするこ
とができる。得られた含水結晶は、必要に応じて粉砕、乾燥することにより、アスコルビ 20
ン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶含有粉末とすることができる。また、上記
の方法で得られた含水結晶は、加温しながら真空乾燥することにより、アスコルビン酸2
−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶に変換することができる。さらに、得られた無水
結晶は、相対湿度75%以上の条件で吸湿させることにより、再度含水結晶に変換するこ
とができる。また、有機溶媒を添加して結晶を析出させることにより得られたマスキット
を噴霧乾燥することにより、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩含水結晶含有
粉末又は無水結晶含有粉末を得ることもできる。
【0045】
 アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶の特徴の一つと
しては、当該無水結晶又は含水結晶は、水に溶解した場合、得られる水溶液がアルカリ性 30
を示すことが挙げられる。これは、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶が、水に溶解
した場合、得られる水溶液が比較的強い酸性を示すことと好対照である。このため、本発
明者らが創製した新規なアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶は、従来のア
スコルビン酸2−グルコシド無水結晶では、水溶液が比較的強い酸性を示すために使用量
や使用形態、さらには使用自体が制限される用途においても好適に用いることができる。
例えば、弱アルカリ性が求められる石鹸系の皮膚外用組成物、例えば、石鹸、シャンプー
、洗顔フォーム、ボディソープなどに使用する場合、従来のアスコルビン酸2−グルコシ
ド無水結晶含有粉末を用いる際には、水性媒体に溶解したアスコルビン酸2−グルコシド
の酸性溶液を、予めアルカリで中和する操作や、pH調整のための緩衝剤の添加が必須で
あるが、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶を溶解して得られる水溶液は 40
、通常、アルカリ性を示すことから、当該皮膚外用組成物に配合する際に、アルカリを用
いてアスコルビン酸2−グルコシドを中和する操作が不要であり、緩衝剤の併用も不要と
なる場合が多い。
【0046】
 さらに、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶をアス
コルビン酸2−グルコシド無水結晶と併用する場合には、両者の配合比を調整することに
よって、水性媒体に溶解した際のpHが予め定められた範囲内、例えば、弱アルカリ性乃
至弱酸性の範囲内となるアスコルビン酸2−グルコシドの水溶液を得ることができるとい
う利点が得られる。したがって、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結
晶又は含水結晶をアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶と併用する場合には、別途、ア 50
(13) JP 2018-90631 A 2018.6.14

スコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶以外のアルカリを用
いてアスコルビン酸2−グルコシドを中和することなく、本発明の皮膚外用組成物や基礎
化粧品を含め、全体のpHが弱アルカリ性乃至弱酸性の範囲内となるのが好ましい各種組
成物を製造することができるという利点が得られる。なお、両者を併用するに際しては、
各種組成物の製造時に、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶と、アスコルビン酸2−
グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶とを、それぞれの配合比に応じた量だ
け計量して使用しても良いが、目的とする組成物に必要とされるpHに応じて、予め、ア
スコルビン酸2−グルコシド無水結晶とアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の
無水結晶又は含水結晶とを所定の配合比で配合した組成物、望ましくは、無水物換算の質
量比で60:40乃至45:55の配合比で配合した組成物としておくのが便利である。 10
また、本発明の皮膚外用組成物や基礎化粧品に配合する、アスコルビン酸2−グルコシド
−ナトリウム塩の無水結晶又は含水結晶、又はアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶の
配合量は、L−アスコルビン酸無水物換算での合計で、通常、皮膚外用組成物や基礎化粧
品の質量当たり、0.001質量%以上、好適には、0.01乃至50質量%、より好適
には、0.1乃至20質量%、さらにより好適には、1乃至10質量%とする。前記配合
量の下限を下回る場合、又は、前記配合量の上限を上回る場合、所期の効果が著しく低減
するか発揮できなくなる場合があるので好ましくない。
【0047】
 前述したように、本発明の皮膚外用組成物の有効成分としてはアスコルビン酸2−グル
コシド及び/又はそのナトリウム塩を好適に用いることができる。アスコルビン酸2−グ 20
ルコシドのナトリウム塩は水性媒体中で少なくともその一部がアスコルビン酸2−グルコ
シドとナトリウムとに解離し、アスコルビン酸2−グルコシドを生成する。また、アスコ
ルビン酸2−グルコシドは、生体内において生体内酵素、例えば、α−グルコシダーゼの
作用により、L−アスコルビン酸とD−グルコースとに加水分解され、L−アスコルビン
酸としての機能を発揮する。したがって、本発明の皮膚外用組成物に、必要に応じてα−
グルコシダーゼ阻害剤を配合することにより、皮膚に適用した場合のL−アスコルビン酸
の生成を遅らせ、そのアンチエイジング効果を持続性ないしは遅行性とすることができる
。また逆に、本発明の皮膚外用組成物に、必要に応じてα−グルコシダーゼ活性化剤を配
合することにより、皮膚に適用した場合のL−アスコルビン酸の生成を早め、効果に即効
性を持たせることもできる。 30
【0048】
 前記α−グルコシダーゼ阻害剤としては、拮抗型及び非拮抗型の阻害剤のいずれも用い
ることができ、具体的なα−グルコシダーゼ阻害剤としては、マルトトリオース、マルト
テトラオース、マルトペンタオース、マルトヘプタオース、パノースなどの澱粉加水分解
物;マルチトール、マルトトリイトール、マルトテトライトール、マルトペンタイトール
、マルトヘキサイトール、マルトヘプタイトール、エリスリトール、1−チオ−D−グル
シトールなどの糖アルコール;アラビノース、フコ−ス、2−デオキシ−D−ガラクト−
ス、キシロース、リボ−ス、タガト−ス、リブロ−ス、リキソ−ス、キシルロ−ス、α−
メチル−D−キシロシドなどの単糖;フコダイン由来オリゴ糖、大豆由来多糖などのオリ
ゴ糖又は多糖;アデニル酸、グアニル酸、シチジル酸、ウリジル酸、イノシン酸などのヌ 40
クレオチド;グアノシン、デオキシグアノシン、アデノシン、デオキシアデノシン、シチ
ジン、ウリジン、イノシン、デオキシイノシンなどのヌクレオシド;オタネニンジン、ア
ロエベラ、オトギリソウ、ゼニアオイ、サラキアレティクラタ、コンナルスコキネンシス
、サピウムディスコロル、キサントピュッルムアンナメンセ、ツクバネソウ、ディモカル
プスロンガン、エリトロキシロンカンボディアヌム、ディオスピュロスマラバリカ、トウ
チ、カレヤアルボレア、クワ、セメカルプスコキンキネンシス、カロピュッルムカラバ、
ソレアグイソ、ドゥアバンガソンネラティオイデス、クラトキシロンフォルモスム、アル
キデンドロントゥルギドゥム、ナウクレアオッフィキナリス、エウパトリウムオドラトゥ
ム、ヒビスクスメスニュイ、ミルキア・セファエロカルペ、ミッレティアディプテラ、ミ
ッレティアコンラウイ、アスコピュッルムノドスム、ブルケアヤバニカ、マンギフェライ 50
(14) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ンディキア、セスバニアグランディフロラ、グリキュッリザウラレンシス、ルメクスブケ
パロポルス、ムルテクスコムムニス、タラクサクムオッフィキナレ、ビスクムアルブム、
ガノデルマ・ルキドゥム、ピヌスデンシフロラ、ペナルススクルゼイ、オリガヌムマヨラ
ナ、グリフォラフロンドサ、サングジーラムルスモリ、ロベリアキネンシス、トウキ、シ
ジギウムアロマティクム、コムメリナコムムニス、サラキアレティクラタ、エウコムミア
ウルモイデス、アンギュロカリュクスボウティクエアヌス、アラクニオデススタンディシ
イ、月桂樹、ガバ、ハナバ、クリ渋皮、ピーナッツ渋皮、黒米などの植物の抽出物などが
挙げられる。
【0049】
 また、前記α−グルコシダーゼ活性化剤としては、アルニカ、カミツレ花、セージ、大 10
豆、ヨモギなどの植物の抽出物や、酵母、ビフィズス菌、乳酸菌などの微生物抽出物が挙
げられる。
【0050】
 本発明で用いるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩は
、それ自体でターンオーバー改善作用、皮膚におけるバリア機能の維持又は亢進作用、及
び皮膚におけるヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用を発揮するので、それ単独で本発明
の皮膚外用組成物の有効成分として有利に利用できるけれども、さらに、本発明の皮膚外
用組成物に、必要に応じて、後述する肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又
は化合物を配合したときには、有効成分としてのL−アスコルビン酸、L−アスコルビン
酸の誘導体、及びそれらの塩が奏する前記作用効果はもとより、それら有効成分による抗 20
シワ作用、抗小ジワ作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を相加効果を超え
るまでに高めることができ、かつ、本発明で用いるL−アスコルビン酸、L−アスコルビ
ン酸の誘導体、及びそれらの塩が発揮する、ターンオーバー改善作用、皮膚におけるバリ
ア機能の維持又は亢進効果、及び皮膚におけるヒアルロン酸産生の維持又は亢進効果を妨
げないので、前記植物抽出物又は化合物の併用は、本発明の実施においてとりわけ有用で
ある。
【0051】
(肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物)
 前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物としては、ゴマ、ジオ
ウ、モモ、甘草、サボテン、小麦胚芽、ワイルドストロベリー、セージ、ミント、ペパー 30
ミント、ドクダミ、キャッツクロー、シソ、ビワ、ツバキ、タイソウ、アイ、アケビ、ア
シタバ、アスナロ、アセロラ、アルテア、アロエ、イチョウ、オウバク、オトギリソウ、
オリーブ、オレンジ、カミツレ、クインスシード、グレープフルーツ、ケイヒ、月桃、ジ
ユ、シラカバ、スターフルーツ、センブリ、ソウハクヒ、チャ、チョウジ、ニンジン、ハ
マメリス、バラ、ヒマラヤンラズベリー、ブッチャーブルーム、プルーン、ボタンピ、マ
ロニエ、メマツヨイグサ、ヤグルマソウ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ヨクイニン、ラ
ン、レモン、レンゲ草、ローズヒップ、ローズマリー、サクラ、ヒバマタ、ロウドク、キ
ンカラン、ジャショウシ、ボルド、ヒマ、サッサフラスノキ、アンジェリカ、ズイコウロ
ウドク、カシニュウコウジュ、カンズイ、ホウセンカ、レンギョウ、ムラサキウマゴヤシ
、モツヤクジュ、クィーンズ・ディライト、ヒカゲノカズラ、トキンソウ、ジャショウ、 40
イチジク、モクレン、ハクモクレン、シラカンバ、ウスバアカザ、スイカズラ、クチナシ
、トウニン、タイソウなどの植物の抽出物、海藻、クロレラ、ローヤルゼリー、チンピ、
カルニチン、ニコチン酸アミド、ピリドキシン塩酸塩、ヒアルロン酸、グリコール酸、ク
エン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、タルトロ
ン酸、ビタミンA類、グリチルリチン酸誘導体、アラントイン、ジクロフェナク、フェル
ビナク、イブプロフェン、ケトプロフェン、ロキソプロフェン及びそれらの塩などを例示
でき、それらの1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。また、前記肌
のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物の内、ヒノキ科の植物(アスナロなど)、
イチョウ科の植物(イチョウなど)、ミカン科の植物(オウバク、オレンジ、グレープフ
ルーツ、ユズ、レモンなど)、シソ科の植物(ミント、ペパーミント、シソ、ローズマリ 50
(15) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ーなど)、ドクダミ科の植物(ドクダミなど)、及びトチュウ科の植物(トチュウなど)
の抽出物が好適に用いられる。その内、アスナロ抽出物、イチョウ抽出物、オウバク抽出
物、オレンジ抽出物、シソ抽出物、ドクダミ抽出物、及びトチュウ茶葉抽出物は、後述す
る糖化反応抑制作用も持っていることから、本発明において、L−アスコルビン酸、L−
アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩との組み合わせにおいて最も好適に用いること
ができる。
【0052】
 前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物それぞれの好適な配合
量としては、本発明の皮膚外用組成物、又は、これを配合した化粧水、洗顔料、美容液、
乳液、若しくはクリーム中に含まれるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体 10
、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の合計量(無水物換算)の1質量部に対
し、通常、0.00001質量部以上、好適には、0.0001乃至50質量部、より好
適には、0.001乃至10質量部、さらに好適には、0.01乃至1質量部の範囲で配
合される。前記配合量の下限を下回る場合、又は、前記配合量の上限を上回る場合、所期
の効果が著しく低減するか発揮できなくなることがあるので好ましくない。
【0053】
 本発明で用いるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩は
、それ自体で肌のターンオーバー改善作用、皮膚におけるバリア機能の持又は亢進作用、
及び皮膚におけるヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用を発揮するので、それ単独で本発
明の皮膚外用組成物の有効成分として有利に利用できるけれども、本発明の皮膚外用組成 20
物に、必要に応じて、前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物は
もとより、後述する糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物を配合したときには
、有効成分としてのL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩
が奏する前記作用効果はもとより、それら有効成分による抗シワ作用、抗小ジワ作用、美
白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を相加効果を超えるまでに高めることができ、
かつ、本発明で用いるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの
塩が発揮する、肌のターンオーバー改善作用、皮膚におけるバリア機能の維持又は亢進作
用、及び皮膚におけるヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用を妨げないので、前記肌のタ
ーンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物の併用は、本発明の実施においてと
りわけ有用である。 30
【0054】
(糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物)
前記糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物としては、アーティチョーク、アイ
ブライト、アオミズ、アキグミ、アグリモニー、アグニ果実、アケビ、アサイ果実、アシ
ュワガンダ、アスナロ、アセンヤクノキ、アベマキ、アマチャヅル、アニス、アメリカン
マンサク、アリスチン、イカリソウ、イタドリ、イチョウ、イチヤクソウ、イチゴ、イト
ハユリ、イトフノリ、イヌビワ、イペ樹皮、イロハモミジ、イワトユリ、ウイキョウ、ウ
イッチヘーゼル、ウインターグリーン、ウコン、ウメ、ウラジロガシ、エピメジウム・ブ
レビコルヌム、エイジツ、エキナセア、エゾウコギ、エニシダ、エルカンプーレ、エルダ
ー、エルバ・マテ、オウギヤシ、オウバク、オウレン、オオアザミ、オート麦、オオバタ 40
ネツケバナ、オカヒジキ、オトメユリ、オニタ、オニユリ、オレガノ、オレンジ、カボチ
ャ種子、カツアバ樹皮、カノコユリ、ガラナ、カルカデ、カンアオイ、カントウ、キキョ
ウ、ギシギシ、クサギ、クスノハガシワ、クルマユリ、クルミ、コケモモ、コナギ、サガ
ラメ、ザクロ、サツマイモ、サルサパリラ、サンザシ、サンショウソウ、シソ、シカクマ
メ、シモツケソウ、シャクヤク、ショウヨウダイオウ、シラヤマギク、シロザ、シロヨメ
ナ、セイヨウオオバコ、セキセツソウ、ソバ、タカサゴユリ、タネツケバナ、ダビラ・ル
ゴサ、タモトユリ、チャデブグレ、チョウジ、チンネベリーセンナ、ツボクサ、デイジー
、ディル、デビルスクロウ、ツワブキ、テッポウユリ、デビルスクロー根、テンチャ、ト
ウニン、ドクダミ、トゲナシ、トチュウ茶葉、トマト、トルメンチラ、ナガバギシギシ、
ニワトコ、ノウゼンハレン、ノコンギク、ハッカ、ハカタユリ、ハギ、ハスイモ、パッシ 50
(16) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ョンフラワー、パッションフルーツ、パフィア根、パラミツ、ヒカンザクラ、ヒマワリ、
ヒメウワバミソウ、ヒメユリ、ビラコ、ビンロウジュ、フキ、フジマメ、ブラックコホシ
ュ、ベニバナボロギク、マタタビ、マチルス、マツ、マテバシイ、マテ茶、マドンナ・リ
リー、マリアアザミのソウ果、ミツバウツギ、ムベ、モズク、ヤナギ、ヤブカンゾウ、ヤ
マトゲバンレイシ、ヤマユリ、ヨウサイ、ヨメナ、ライチ種子、リーガル・リリー、リュ
ウキュウチク、リュウキュウバライチゴ、リンゴ未熟果、リンデン花、ルイボス、レタス
、レモン、レモングラス、レモンタイム、レモンバーベナ、レモンバーム、ローズヒップ
、ローズピンクバッツ、ローズマリー、ローズレッド、ローレル、ロゼア、ロッグウッド
、ワレモコウ、レンゲ草、柿葉、甘草葉、黒大豆種皮、黒米種子、月桃葉、細葉百合、西
洋ヤナギ、杜仲葉、明日葉の葉などの植物の抽出物、ハナフノリ、フクロフノリ、マフノ 10
リなどの海藻の抽出物、生コーヒー豆、甘藷焼酎粕、アガリクス菌糸体などの抽出物、及
びエクオール、イソフラボン、1,4−アントラキノン、1−アミノ−2−ヒドロキシメ
チルアントラキノン、4−アミノフェノール、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、コ
ウジ酸、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸、カフェイン酸、イフェンプロジル、6−ヒ
ドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸、6−ヒドロキシイ
ンドール、7−ヒドロキシ−4,6−ジメチルフタリド、α−リポ酸、4−ヒドロキシカ
ルコン、真珠タンパク質加水分解物、アミノグアニジン、エリスロシンナトリウム、エル
ゴチオネイン、レスベラトロール、3,3´,5,5´−テトラヒドロキシスチルベンなど
のヒドロキシスチルベン類、オキシインドール、カルノシン、サリチル酸、サルソリノー
ル臭化水素酸塩、シナピン酸、トコフェリルニコチネート、ニコチン酸アミド、ノルジヒ 20
ドログアイアレチン酸、プロアントシアニン、マンニトール、加水分解カゼイン、加水分
解性タンニン、カテコール、クロロゲン酸、イソクロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、クリ
プトクロロゲン酸、フェルリルカフェオイルキナ酸などのクロロゲン酸類、ロイコシアニ
ジン、プルニン、プロシアニドール・オリゴマー、グルコシルルチンなどが挙げられる。
前記成分の内、アシュワガンダ、アスナロ、アセンヤクノキ、イチョウ、ウインターグリ
ーン、オウバク、オレンジ、カボチャ種子、カツアバ樹皮、クスノハガシワ、グルコシル
ルチン、コケモモ、シソ、ソバ葉、ダビラ・ルゴサ、ドクダミ、ヒメウワバミソウ、ベニ
バナボロギク、マタタビ、リュウキュウチク、リュウキュウバライチゴ、リンゴ未熟果、
柿葉、甘草葉、月桃葉、杜仲葉の抽出物、及びエクオール、イソフラボン、イフェンプロ
ジル、真珠タンパク質加水分解物、カテコール、カフェイン酸、及びプルニンは、L−ア 30
スコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩による抗シワ作用、抗小ジ
ワ作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を効果的に高めることができるので
、本発明においてはより好適な組み合わせとして用いることができる。また、前記糖化反
応抑制作用を有する植物抽出物の内、ヒノキ科の植物(アスナロなど)、イチョウ科の植
物(イチョウなど)、ミカン科の植物(オウバク、オレンジ、レモンなど)、シソ科の植
物(シソ、ローズマリーなど)、ドクダミ科の植物(ドクダミなど)、及びトチュウ科の
植物(トチュウなど)の抽出物が好適に用いられる。その内、アスナロ抽出物、イチョウ
抽出物、オウバク抽出物、オレンジ抽出物、シソ抽出物、ドクダミ抽出物、及びトチュウ
葉抽出物は、肌のターンオーバー改善作用も持っていることから、本発明において、L−
アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩との組み合わせにおいて 40
最も好適に用いることができる。しかも、これら糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又
は化合物をL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ば
れる1種又は2種以上と併用するときには、糖化最終産物(AGEs)の生成を効果的に
抑制できることから、好ましくないAGEsの皮膚組織への沈着を低減ないしは抑制でき
るとともに、AGEsを生成する過程で、コラーゲンの分子内及び分子間に無秩序な架橋
が形成され、コラーゲンに物理的、生理的変化(変性)が引き起こされるのを低減ないし
は抑制できることから、シワ、肌荒れ、くすみ、或いは、はりの低下など肌の老化を効果
的に予防ないしは改善することができる。更に、糖化反応抑制作用を有する植物抽出物を
L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又
は2種以上と併用するときには、それら植物抽出物に起因する異味、異臭がマスクされる 50
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とともに、保存安定性が格段に高まる利点が奏せられる。
【0055】
 前記糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物それぞれの好適な配合量としては
、本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリーム中
に含まれるL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ば
れる1種又は2種以上の合計量の1質量部に対し、通常、0.0001質量部以上、好適
には、0.001乃至50質量部、より好適には、0.001乃至10質量部、さらに好
適には、0.01乃至1質量部の範囲で配合される。前記配合量の下限を下回る場合、又
は、前記配合量の上限を上回る場合、所期の効果が著しく低減するか発揮できなくなるこ
とがあるので好ましくない。 10
【0056】
 また、本発明の皮膚外用組成物に、前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出
物又は化合物とともに、前記糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物を、通常、
略等量ずつ、組成物当たり、合計で、0.01乃至1質量%と、L−アスコルビン酸、L
−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の合計量(無
水物換算)で1乃至10質量%配合したときには、有効成分としてのL−アスコルビン酸
、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩による肌のターンオーバー改善作用が高
まるとともに、前記肌のターンオーバー改善作用を有する植物抽出物又は化合物と、後述
する糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合物の作用が相まって、肌のターンオー
バー改善作用、抗シワ作用、抗小ジワ作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用 20
を相加効果を超えるまで著しく高めることができる。
【0057】
B.基礎化粧品
 本発明の皮膚外用組成物は、基礎化粧品、メークアップ化粧品などの化粧品の分野で好
適に用いることができ、とりわけ、皮膚に直接適用する化粧水、洗顔料、美容液、乳液、
クリームなどの基礎化粧品に配合した場合にその優れたアンチエイジング効果が期待でき
る。以下、本発明の皮膚外用組成物を用いることができる代表的な基礎化粧品について説
明する。
【0058】
<化粧水> 30
 本発明の皮膚外用組成物は、上述したとおり、水性媒体を基剤とするものであり、これ
に、エタノール及び保湿剤をさらに配合することにより化粧水とすることができる。化粧
水は、皮膚の角質層に水分や保湿成分を補給するとともに皮膚の生理作用を助けるために
用いられる。化粧水としては、具体的には、清浄用化粧水、収れん性化粧水、柔軟性化粧
水、多層状化粧水などが挙げられ、スキンローション、ボディローション、ハンドローシ
ョン、エモリエントローションなども含まれる。
【0059】
(保湿剤)
 本発明の化粧水に用いられる保湿剤としては以下のものが挙げられる。すなわち、グリ
セリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3 40
−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−
プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ポ
リグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、
1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、イソプレングリコール、イソペ
ンチルジオール、ヘキシレングリコール、トリグリセリン、2−メタクリロイルオキシエ
チルホスホリルコリン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリオキシエチレン(PO
E)テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリオキシプロピレン(POP)ブチルエーテ
ル、POP・POEブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、P
OPグリセリンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、POP・POEペンタエリ 50
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スリトールエーテル、エチレングリコール・プロピレングリコール共重合体、フィタント
リオール、エリスルロースなどの多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、モノオレイルグリセルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールジブチルエーテル等のグリコールアルキルエーテル類、ソルビトール、キ
シリトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール、マルトトリイトール、マル
トテトライトール、澱粉加水分解物の水素添加物などの糖アルコール類、スクロース、ラ
ムノース、グルコース、フラクトース、ガラクトース、マンノース、トレオース、キシロ 10
ース、アラビノース、フコース、リボース、デオキシリボース、マルトース、マルトトリ
オース、マルトテトラオース、トレハロース、ラクトース、ラフィノース、グルコン酸、
グルクロン酸、グルコシルトレハロース、マルトシルトレハロース、マルトトリオシルト
レハロース、マルトテトラオシルトレハロースなどのトレハロースの糖質誘導体、硫酸化
トレハロース、デキストリン、サイクロデキストリン、国際公開第WO 02/1036
1号パンフレットで開示したサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)
−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α
−D−グルコピラノシル−(1→}の構造を有する環状四糖(シクロニゲロシルニゲロー
ス:Cyclonigerosylnigelose)、特開平2005−95148号
公報に記載したサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グ 20
ルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコ
ピラノシル−(1→}の構造を有する環状四糖(シクロマルトシルマルトース:Cycl
omaltosylmaltose)、プルラン、異性化糖、キシリチルグルコシドなど
の糖類、バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン
、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、
システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グ
ルタミン酸、グルタミン酸ナトリウム、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルニチン、ヒ
スチジン、ピロリドンカルボン酸などのアミノ酸、乳酸ナトリウム、尿酸、ピロリドンカ
ルボン酸ナトリウムなどのNMF成分(天然保湿成分)、グリコーゲン、デキストラン、
ローカストビーンガム、キシログルカン、クインスシード、カラギーナン、ペクチン、マ 30
ンナン、カードラン、サクシノグルカン、ガラクタン、アラビノガラクタン、デルマタン
硫酸、ケラタン硫酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、ムコイチン硫酸、ケラト硫
酸、キチン、キトサン、ヘパリン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸などのムコ多糖類やこれ
らムコ多糖類の加水分解物、大豆蛋白分解ペプチド、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小
麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、パルミトイルオリゴペプチド等のアシル化ペプチド類、
シリル化ペプチド類、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルクやコラ
ーゲンなどの蛋白質・ペプチドやこれらの加水分解物、加水分解ヒアルロン酸、加水分解
卵殻膜などの水溶性高分子物質、これらの塩類、大豆由来、卵黄由来などのレシチン、フ
ォスファチジルグリセロール、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジルセリン
、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジン酸、スフィンゴミエリンなどの 40
リン脂質、スフィンゴ脂質、オリーブ油、ホホバ油、スクワランなどの油脂類、ジメチル
ポリシロキサン、メチルフェニルシロキサンなどのシリコン類、乳酸菌・ビフィズス菌な
どの培養上清、ローヤルゼリーエキス、酵母抽出液、卵殻膜タンパク、牛顎下腺ムチン、
ヒポタウリン、ガラクトアラビナン、ゴマリグナン配糖体、アルブミン、乳清、塩化コリ
ン、ホスホリルコリン、胎盤抽出液、ヨクイニンエキス、ボタンエキス、海藻エキス、ゲ
ンチアナエキス、ユキノシタエキス、シソエキス、加水分解コメヌカエキス、プルーン酵
素分解物、トリメチルグリシン、N-メチル−L−セリン、ニコチン酸アミド、オウゴン
エキス、チャエキス、ツボクサエキス、クワエキス、アルカリゲネス産生多糖体、ハクガ
イシ加水分解エキス、アセチルヒアルロン酸ナトリウム、アルテアエキス、トウキエキス
、アロエエキス、イザヨイバラエキス、デオキシリボ核酸ナトリウム、メロスリアエキス 50
(19) JP 2018-90631 A 2018.6.14

、ニンジンエキス、ドクダミエキス、ウーロン茶エキス、コムギ胚芽エキス、キシロビオ
ース混合物、モクツウエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、カッコンエキス、
ホエイ、サクラ葉抽出液、シャクヤクエキス、ワレモコウエキス、アセロラエキス、ヒオ
ウギ抽出液、エーデルワイスエキス、アルモンドエキス、グルコシルヘスペリジン、イエ
ローヒマラヤンラズベリー根エキス、セイヨウハッカエキス、ジオウエキス、メバロノラ
クトン、アシタバエキス、イチョウエキス、スギナエキス、加水分解黒豆エキス、タイム
エキス、オウレンエキス、アデノシン一リン酸、アデノシン三リン酸二ナトリウム、dl
−α−トコフェロール、DL−リンゴ酸ナトリウム、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸、ア
スナロ抽出液、アスパラガスエキス、アスパラサスリネアリスエキス、アボカドエキス、
アンズ果汁、イガイグリコーゲン、イノシット、イブキトラノオ抽出液、イラクサエキス 10
、ウコンエキス、ウワウルシ流エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、エチルグル
コシド、オオバナサルスベリエキス、オタネニンジンエキス、オノニスエキス、オリーブ
葉エキス、カキエキス、ガマエキス、カムカムエキス、カムカム種子エキス、カロットエ
キス、キイチゴエキス、キウイエキス、グアバエキス、クチナシエキス、クマザサエキス
、クララエキス、グリコール酸、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレ
ラエキス、ケープアロエエキス、ゲンノショウコエキス、コーヒーエキス、コハク酸2−
(2−ヒドロキシエトキシ)エチルグアニジン、コメヌカ抽出物加水分解液、コラーゲン
・トリペプチド、サイシンエキス、サクシニルアテロコラーゲン、サンザシエキス、サン
ペンズエキス、シアノコバラミン、シーグラスエキス、シナノキエキス、ジメチルシラノ
ール・ヒアルロン酸縮合液、シモツケソウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、 20
シルク抽出液、シルク末、スイカズラエキス、スターフルーツ葉エキス、ストロベリー果
汁、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、センプクカエキス、センブリエキ
ス、ソウハクヒエキス、ソルビトール発酵多糖液、ダイズエキス、タイソウエキス、ツバ
キエキス、デイジー抽出液、テルミナリアエキス、テンチャエキス、トウニンエキス、ト
ウヒエキス、トウモロコシエキス、トマト果汁、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、ハ
ウチワマメエキス、バクガ根エキス、ハゴロモグサエキス、ハス種子乳酸菌発酵液、パセ
リエキス、ハマナスエキス、ハマメリスエキス、バラエキス、パリエタリアエキス、パン
クラチウムマリチムムエキス、ヒオウギ抽出液、ビワ葉エキス、フィトグリコーゲン、ブ
ッチャーブルームエキス、ホウセンカエキス、ポリアスパラギン酸ナトリウム液、マヨラ
ナエキス、ユリエキス、藍水抽出液、マロニエ抽出物、エラスチン、天然型セラミド(タ 30
イプ1、2、3、4、5、6)、ヒドロキシセラミド、疑似セラミド、スフィンゴ糖脂質
、セラミド及び糖セラミド含有エキス等のセラミド類、海洋深層水、アルカリ単純温泉水
、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、L−
オキシプロリン、アセチルグルコサミン、タウリンなどを例示することができる。
【0060】
 とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、保湿効果に優れ、L
−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上と組み合
わせることにより、肌荒れ改善効果をより効果的に発揮することのできる以下の保湿剤を
用いるのが好ましい。すなわち、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、ペンタエリス 40
リトール、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トレハロース、セラミド類、
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸
、加水分解ヒアルロン酸、酵母抽出液、ヨクイニンエキス、ボタンエキス、海藻エキス、
ゲンチアナエキス、トリメチルグリシン、N-メチル−L−セリン、ニコチン酸アミド、
ローヤルゼリーエキスから選ばれる1種又は2種以上を保湿剤として使用するのが望まし
い。
【0061】
 前記保湿剤はそれぞれ、通常、本発明の化粧水質量当たり、0.0001質量%以上、
好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに 50
(20) JP 2018-90631 A 2018.6.14

好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。
【0062】
 また、本発明の化粧水には、その目的と機能に応じて、下記に記載の収れん剤、角質軟
化剤、エモリエント(柔軟)剤及び界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上を配合する
ことができる。
【0063】
(収れん剤)
 収れん剤としては、クエン酸、タンニン酸、アセトキシプロピオン酸、イソ吉草酸、ア
ミノ吉草酸、エトキシ酢酸、エトキシプロピオン酸、イソアミノ吉草酸、エポキシオレイ
ン酸、エライジン酸、アミノ酪酸、エルカ酸、オキサロ酢酸、ギ酸、イコサン酸、グルク 10
ロン酸、イズロン酸、クロトン酸、クロロイソクロトン酸、イソクロトン酸、酢酸、ジヒ
ドロリポ酸、酒石酸、エチルクロトン酸、ジフェニル酢酸、ジメトキシフタル酸、エチル
ヒドロキシ酪酸、スクシンアミド酸、ステアリン酸、ステアロル酸、ソルビン酸、チグリ
ン酸、チロキシン、デカン酸、トロパ酸、乳酸、ヒドロキシイソ酪酸、ヒドロキシ吉草酸
、ピルビン酸、ブチル酢酸、ブチルヒドロペルオキシド、ブラシジン酸、プロピオル酸、
ピロピオン酸、ブロモイソ吉草酸、ブロモイソ酪酸、ブロモプロピオン酸、ヘキサン酸、
ヘキセン酸、ペトロセリン酸、ヘプタデカン酸、ヘプタン酸、アレアニル酸、マレアミド
酸、ミコール酸、ミリスチン酸、メタクリル酸、メチル吉草酸、メチルチオ酢酸、メチル
酪酸、メバロン酸、メリシン酸、メルカプト酢酸、ヨード酢酸、ラウリン酸、リシネライ
ジン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、アコニット酸、オキサロコハク酸、オ 20
キソグルタル酸、アジピン酸、カルセイン、カルボキシフェニル酢酸、アセトキシコハク
酸、カルボキシコメロン酸、カンホロン酸、イソカンホロン酸、グルタコン酸、グルタル
酸、イソクエン酸、クロセチン、コハク酸、フタル酸、フマル酸、イソシンコメロン酸、
ジエチレントリアミン五酢酸、イソフタル酸、シトラマル酸、ジニコチン酸、イタコン酸
、ジブロモコハク酸、ジクロロコハク酸、エチルマロン酸、ジメチルコハク酸、シュウ酸
、シンコメロン酸、ヘミメリト酸、ペラルゴン酸、ベルベロン酸、ベンゼンヘキサカルボ
ン酸、ベンゼンペンタカルボン酸、マレイン酸、マロン酸、メサコン酸、メソ酒石酸、メ
ソシュウ酸、メチルイソフタル酸、メチルコハク酸、メチルマロン酸、メルカプトコハク
酸、メロファン酸、ペルオキシフタル酸、リンゴ酸、ルチジン酸、ロイコトリエンブロモ
アントラニル酸、アミノケイ皮酸、イソプロピルケイ皮酸、オキサニル酸、アレカイジン 30
、カルボキシケイ皮酸、ケイ皮酸、ガロイル没食子酸、トラネキサム酸、ニトロケイ皮酸
、ヒドロキシケイ皮酸、メトキシケイ皮酸、ヒドロキシヒドロケイ皮酸、フェニルケイ皮
酸、エラグ酸、オロト酸、カンファン酸、キナ酸、ヒドロキシプロリン、エチオコラン酸
、カウルモオグル酸、カルノシン、カルバゾール酢酸、キノリンカルボン酸、キノリン酸
、キノリンジカルボン酸、クマリン酸、クロロフェノキシ酢酸、ケノデオキシコール酸、
コラン酸、コール酸、サントニン酸、ジヒドロオルト酸、スクシニナル酸、チオフェンカ
ルボン酸、テトラヒドロ葉酸、デヒドロコール酸、テルペニル酸、ヒドロキシピロンカル
ボン酸、ヒドロキシピロンジカルボン酸、ヒドロキシフェニル酢酸、ヒドロキシフェニル
プロピオン酸、ビフェニルジカルボン酸、ホモゲンチシン酸、マンデル酸、ムリコール酸
、メチルドーパ、メチルフェニル酢酸、メチルフランカルボン酸、メチルレッド、メフェ 40
ナム酸、リセルグ酸、リトコール酸、リポ酸、レセルピン酸、レチノイン酸、レボピマル
酸、グリコール酸、サルチル酸、パラフェノールスルホン酸亜鉛、アルテア、アルニカ、
イブキトラノオ、イリス、ウイキョウ、オオバナサルスベリ、オレンジ、キイチゴ、グア
バ、クロフサスグリ、ゲンノショウコ、サンザシ、シモツケソウ、シャクヤク、シラカバ
、スイカズラ、スギナ、セイヨウキズタ、タイム、チャ、パセリ、ハマメリス、ブドウ、
ヤグルマギク、レモン、レンゲソウ、ワレモコウ、キナ、サルビア、ボダイジュ、オタネ
ニンジン、トショウ、マンネンロウ、オトギリソウ、イチョウ、メリッサ、オノニス、マ
ロニエ、センブリ、ニンニク、カミツレ、サイム、ハッカ、イラクサ、トウガラシ、ショ
ウガ、ホップ、西洋トチノキ、ラベンダー、ニンジン、カラシナ、ケイ、マツ、センキュ
ウ、ニワトコ、ヤマゼリ、ハシリドコロ、ボタン、ヤマモモ、ドクダミ、コウホネ、シブ 50
(21) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ガキ、トウキンセンカ、グビジンソウ、リンドウ、ハマボウフウ、ダイダイ、ユズ、ショ
ウブ、ナツミカン、メリーロート、サンショウ、ユーカリ、ヨモギ、エンメイソウ、コメ
、クララ、ショウキョウ、チョウジ、クルミの葉、オウゴン、セージ、ローズマリー、何
首鳥、黄連、黄柏、黄苓、重薬、陳皮、人参、トウシン、タクシア、タンニン、樺木ター
ルなどの植物の抽出物、プロポリス、ローヤルゼリー、コウボエキス、チューベロースポ
リサッカライド液、ウーロン茶、ミョウバン、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、
塩化アルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロ
キシアルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、スルホ石炭酸
亜鉛、スルホ石炭酸ナトリム、アルミニウム、ジルコニウムの有機複合塩類などが挙げら
れる。 10
【0064】
 前記収れん剤はそれぞれ、通常、本発明の化粧水質量当たり、0.0001質量%以上
、好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さら
に好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。
【0065】
 とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、収れん効果に優れる
、クエン酸、コハク酸、酒石酸、レチノイン酸、リンゴ酸などの酸剤、レチノール、塩化
亜鉛、アルミニウム末、硫酸アルミニウムなどのアルミニウム化合物、ミョウバン及び変
性アルコール、エタノール、アルテアエキス、アルニカエキス、イブキトラノオ抽出液、
イラクサエキス、イリス根エキス、ウイキョウエキス、ウーロン茶エキス、エタノール 20
、オオバナサルスベリエキス、オトギリソウエキス、オレンジフラワー水、オレンジ果汁
、カワラヨモギエキス、キイチゴエキス、グアバエキス、クロフサスグリ果実エキス、ゲ
ラニオール、ゲンノショウコエキス、サンザシエキス、シモツケソウエキス、シャクヤク
エキス、シラカバエキス、スイカズラエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セ
イヨウサンザシエキス、タイムエキス、チャエキス、ドクダミエキス、パセリエキス、ハ
マメリスエキス、ブドウ葉エキス、マツエキス、メリッサエキス、ヤグルマギクエキス、
ヨモギエキス、レモン果汁、レンゲソウエキス、ワレモコウエキスから選ばれる1種又は
2種以上の収れん剤を使用するのが望ましい。
【0066】
(角質軟化剤) 30
 角質軟化剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノー
ル、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、炭酸プ
ロピレン、ヘキシルドデカノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメ
チルホルムアミド、トリエタノールアミン、ジイソプロピルアジペート、エチルラウリレ
ート、ラノリン、脂肪酸ジアルキロールアミド、尿素、イオウ、レゾルシン、フィチン酸
、乳酸、乳酸塩、グリコール酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
とりわけ、本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、角
質軟化効果に優れる、尿素、イオウ、エタノール、乳酸、グリコール酸、サリチル酸、硫
酸ナトリウムなどから選ばれる1種又は2種以上を使用するのが望ましい。
【0067】 40
(エモリエント剤)
 エモリエント(柔軟)剤としては、主として皮脂に近い油性成分が望ましく、油性成分
としては、例えば、アサ種子油、アストロカリウムムルムル脂、アブラナ種子油、アフリ
カマンゴノキ核脂、アマナズナ種子油、アルガニアスピノサ核油、アンズ核油、ウミクロ
ウメモドキ油、エチウムプランタギネウム種子油、エミュー油、オレンジラフィー油、カ
ノラ油、カヤ種子油、ガルシニアインディカ種子油、キャラウェー種子油、キョウニン油
、ククイナッツ油、クランベアビニシカ種子油、クランベリー種子油、クルミ種子油、ク
ロフサスグリ種子油、コケモモ種子油、コメ胚芽油、ゴヨウマツ種子油、サザンカ油、サ
ラソウジュ種子脂、酸化コーン油、シア脂油、ショレアステノプテラ脂、シロバナルーピ
ン種子油、水添アボガド油、水添オリーブ油、水添牛脂、水添ダイズ油、水添ナタネ種子 50
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油、水添乳脂、水添パーム核油、水添パーム油、水添ヒマシ油、水添ホホバ油、水添野菜
油、水添ヤシ油、スクレロカリアビレア油、ダチョウ油、チャボトケイソウ種子油、チャ
実油、ツバキ油、ツルコケモモ種子油、テオブロマグランジフロルム種子脂、豚脂、乳脂
、ハトムギ油、ババス油、ピーナッツ油、ピスタシオ種子油、ヒポファエラムノイデス油
、ヒマワリ種子油、ビルベリー種子油、ブドウ種子油、部分水添エゴマ油、部分水添馬油
、プルーン種子油、ブロッコリー種子油、ヘチマ種子油、ペポカボチャ種子油、トマトコ
ッカスプルビアリス油、ホロムイイチゴ種子油、マツ種子油、マンゴー種子脂、マンゴー
種子油、ミンク油、メリアアザジラクタ種子油、モモ核油、野菜油、ユチャ油、ヨーロッ
パキイチゴ種子油、リンゴ種子油、ルリジサ種子油、ローズヒップ油、ワサビノキ種子油
、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、オリーブ油、アルモンド油、カカオ油、椿油、ヤシ油 10
、パーム油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボガド油、サフラワー油、ゴマ油
、茶油、月見草油、小麦胚芽油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油、パーシック油、
ハッカ油、ティートリー油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、アマニ油、綿実油
、大豆油、落花生油、米ぬか油、カカオ脂、シア脂、ウイキョウ油、エゴマ油、カミツレ
油、カロット油、キューカンバー油、卵黄油、牛脂、馬脂、魚油、タートル油、オレンジ
ラフィー油などの植物油脂類又は動物油脂類、ウルシ果皮ロウ、オオバナソケイ花ロウ、
オレンジ果皮ロウ、オレンジ花ロウ、加水分解ホホバエステル、カルナウバロウ、キャン
デリラロウ、クチベニスイセン花ロウ、コメヌカロウ、シロヤマモモ果実ロウ、スイート
アカシア花ロウ、チューベロース花ロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、オレンジラッフィーオイル、
ラノリン、ライスワックス、モンタンワックス、オゾケライトなどのロウ類、イソエイコ 20
サン、イソドデカン、イソヘキサデカン、ジエチルヘキシルシクロヘキサン、ペンタヒド
ロスクワレン、ミネラルオイル、流動パラフィン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン
、ポリブテン、スクワラン、スクワレン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワッ
クス、パラフィンワックス、ワセリン、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、テト
ラデセンなどの炭化水素類、異性化リノール酸、牛脂脂肪酸、脂肪酸(C14−28)、
脂肪酸(C20−40)、水添ヤシ脂肪酸、パーム核脂肪酸、10−ヒドロキシデカン酸
、分岐脂肪酸(C14−28)、分岐脂肪酸(C12−31)、ベへン酸、カプリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸
、リノレン酸、ラウリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、1,2−
ヒドロキシステアリン酸、パルミトオレイン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、エイコ 30
サペンタエン酸、イソヘキサデカン酸、アンテイソヘンイコサン酸、イソノナン酸、2−
エチルヘキサン酸、などの天然及び合成脂肪酸類並びにそれらの塩類、(C12−16)
アルコール、(C14−22)アルコール、(C20−22)アルコール、(C20−4
0)アルコール、(C30−50)アルコール、アブラナ種子ステロール、イソセチルア
ルコール、イソプロパノール、カプリリルグリコール、コメヌカステロール、水添ナタネ
油アルコール、セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデ
カノール、ラウリルアルコール、カプリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイル
アルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ホ
ホバアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール、イソステ
アリルアルコール、セチルアルコール、コレステロール、フィトステロール、ラノリンア 40
ルコール、水添ラノリンアルコール、パルミチルアルコール、2−デシルテトラデシノー
ルなどの天然及び合成高級アルコール類、(C12−15)パレス−9カルボン酸イソプ
ロピル、ピロリドンカルボン酸オクチルドデシル、ピロリドンカルボン酸メンチル、ピロ
リドンカルボン酸ラウリル、PEG−2イソデセス−7カルボン酸セチル、アジピン酸ジ
PPG−3ミリスチル、アジピン酸ジPPG−2ミレス−10、アジピン酸ジイソプロピ
ル、アジピン酸ジヘプチルウンデシル、アボガド脂肪酸エチル、アボガド油脂肪酸ブチル
、安息香酸メチルグルセス−20、イソステアリン酸エチル、(イソステアリン酸/コハ
ク酸)ヒマシ油、イソステアリン酸水添ヒマシ油、イソステアリン酸バチル、イソステア
リン酸ヘキシルデシル、(イソステアリン酸/ミツロウ/コハク酸)ヒマシ油、イソノナ
ン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸 50
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オクチル、イソノナン酸セテアリル、イソ酪酸酢酸スクロース、エイコセン酸カプリリル
、エチルヘキサン酸ブチルエチルプロパンジオール、エルカ酸オクチルドデシル、エルカ
酸オレイル、オクタン酸アルキル(C14,16,18)、(オクタン酸/ステアリン酸
/アジピン酸)グリセリル、オクタン酸セチル、オクタン酸セテアリル、オクタン酸ヘキ
シルデシル、オリーブ脂肪酸エチル、オレイン酸オレイル、(カプリル/カプリン酸)グ
リセリズ、(カプリル/カプリン/ヤシ脂肪酸)グリセリル、(カプリル酸/カプリン酸
/コハク酸)トリグリセリル、カプリン酸セチル、クエン酸トリイソステアリル、クエン
酸トリイソオクチルドデシル、(クエン酸/乳酸/リノール酸/オレイン酸)グリセリル
、コハク酸イソステアリルジグリセリル、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジオクチ
ル、コメヌカ油脂肪酸フィトステリル、酢酸セチル、酢酸ファルネシル、酢酸ラノリンア 10
ルコール、酢酸リナリル、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン
酸ダイマージリノレイル、ジイソステアリン酸ネオペンチルグリコール、ジエチルヘキサ
ネン酸ネオペンチルグリコール、ジオレイン酸PEG−18ヒマシ油、ジ(カプリル・カ
プリン酸)ブチレングリコール、ジカプリン酸イソソルバイド、ジ(カプリル酸・カプリ
ン酸)ポリエチレングリコール、ジステアリルクエン酸ジココイルペンタエリスリチル、
ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸PG−20メチルグルコース、
ジステアリン酸ペンタエリスリチル、ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール、ジネ
オペンタン酸メチルペンタンジオール、ジノナン酸ポリエチレングリコール、脂肪酸(C
10−30)(コレステリル/ラノステリル)、脂肪酸(C12−18)セチル、ジラウ
リン酸グリコール、ジリノール酸ジイソプロピル、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、水 20
添ロジン酸メチル、(水添ロジン/ジイソステアリン酸)グリセリル、ステアリン酸エチ
ルヘキシル、ステアロイルオキシステアリン酸イソセチル、ステアロイルオキシステアリ
ン酸オクチルドデシル、セバシン酸ジブチルオクチル、ダイマージリノール酸オクチルド
デシル/PPG−3ミリスチルエーテル、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フ
ィトフィトリル)、ダイマージリノール酸ジセテアリル、ダイマージリノール酸水添ヒマ
シ油、ダイマージリノール酸ステアリル/PPG−3ミリスチルエーテル、ダイマージリ
ノール酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘ
ニル/イソステアリル/フィトフィトステリル)、ダイマージリノール酸(フィトフィト
ステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノレイル水
添ロジン縮合物、炭酸ジアルキル(C14,15)、炭酸ジエチルヘキシル、炭酸ジカプ 30
リリル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトラオクタン酸ペンタエリスリ
チル、ドデカ(カプリル酸/カプリン酸)ポリグリセリル−10、ドデカン二酸ジイソセ
チル、ドデカン二酸ジオクチルドデシル、トリイソステアリン、トリエチルヘキサン酸エ
リスリチル、トリエチルヘキサン酸ジトリメチロールプロパン、トリオクタノイン、トリ
オクタン酸トリメチロールプロパン、トリカプリリン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)
グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ステアリン酸)グリセリル、トリ(カプリ
ル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、トリ脂肪酸(C8−12
)グリセリド、トリステアリン、トリパルミチン、トリパルミトレイン、トリヒドロキシ
ステアリン、トリベヘニン、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ト
リミリスチン、乳酸アルキル(C12−15)、乳酸エチル、乳酸オクチルドデシル、乳 40
酸ブチル、乳酸メンチル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸ミリスチル、ノナ
ン酸オクチル、ノナン酸コレステリル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸セチ
ル、ビスジグリセリルポリアシルアジペート−1、ビスジグリセリルポリアシルアジペー
ト−2、(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、ヒドロ
キシステアリン酸エチルヘキシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステア
リン酸水添ヒマシ油、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエ
リスリチル、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、ヒマシ脂肪酸PPG−5.5、ヒ
マシ脂肪酸メチル、プロピオン酸ミリスチル、分岐脂肪酸(C12−31)コレステリル
、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン
酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ヘプタン酸ステアリル、(ベへン 50
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酸/エイコサン二酸)グリセリル、ホホバエステル、ホホバ脂肪酸イソプロピル、マカデ
ミアナッツ脂肪酸エチル、マカデミアナッツ脂肪酸コレステリル、マカデミアナッツ脂肪
酸フィトステリル、マレイン酸ジオクチル、マロン酸ジエチルヘキシルシリンギリデン、
ミリストイルメチルアミノプロピオン酸ヘキシルデシル、メチルクロトン酸シトロネリル
、メドウフォームエストリド、メドウフォーム油脂肪酸オクチルドデシル、(ヤシ油脂肪
酸/クエン酸/乳酸)グリセリル、ヤシ油脂肪酸デシル、酪酸コレステリル、酪酸ジヒド
ロコレステリル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ラノリン脂肪酸コレステリル、リシ
ノレイン酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジエチルヘキシル、リン酸トリオレイル、リン酸
トリセチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ2
−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸 10
ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソ
ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロ
ピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パル
ミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、セバシン酸ジエチル、ジピン
酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアラキル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセ
リル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメ
チロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチ
ル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリス
チル、ミリスチン酸セチル、トリミリスチン酸グリセリン、ステアリン酸ステアリル、オ
レ 20
イン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソト
リデシル、パルミチン酸イソセチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、
オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸オクチルドデシル、イ
ソステアリン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、2−エチルヘキサ
ン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレ
イン酸エチレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレ
ングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、トリ(カプリル・カ
プリン酸)グリセリン、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチル
グリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウ
ンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセ 30
リル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、ネオデカン酸ヘキ
シルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソス
テアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソス
テアリン酸エステル、炭酸ジプロピル、炭酸ジアルキル(C12−18)、クエン酸トリ
イソセチル、クエン酸トリイソアラキル、クエン酸トリイソオクチル、乳酸ラウリル、乳
酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルデシル、乳酸ラノリン、クエン酸トリエチル、
クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、リ
ンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、コハク酸ジ2−
エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオ
クチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステア 40
リン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソ
ステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12−ステアロイルヒドロキ
システアリン酸イソセチル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、1
2−ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル、ジメチルオクタン酸ヘキシル
デシル、ラノリン脂肪酸イソプロピルなどのエステル類、液状ラノリン、還元ラノリン、
吸着精製ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸液状ラノリン、ヒドロキシラノリン、ポリオキシ
エチレンラノリン、硬質ラノリン脂肪酸、酢酸(セチル・ラノリル)エステル等のラノリ
ン類、レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチ
ジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミ
エリン等のスフィンゴリン脂質、ホスファチジン酸、リゾレシチン等のリン脂質類、水素 50
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添加大豆リン脂質、部分水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、部分水素添加卵
黄リン脂質等のリン脂質誘導体類、ジヒドロコレステロール、ラノステロール、ジヒドロ
ラノステロール、コール酸等のステロール類、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハ
イドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ステアロキシシリ
コーン、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロ
テトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどのシリコーン系油剤、サポ
ゲニン類、サポニン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオ
ロオクタンなどのフッ素系油剤などを例示することができる。
【0068】
 とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、エモリエント効果に 10
優れ、化粧品分野で汎用されている、セタノール、ラウリルアルコール、セトステアリル
アルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリ
ンアルコール、水添ラノリンアルコール、ヘキシルデカノール及びオクチルドデカノール
、スクワラン、植物性スクワラン、2−エチルヘキサン酸セチル、α−オレフィンオリゴ
マー、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸セテアリル
、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、パルミチン酸エチルヘキシル、カプリリルグ
リコール、水素添加大豆リン脂質から選ばれる1種又は2種以上のエモリエント剤を組み
合わせて使用するのが望ましい。
【0069】
(界面活性剤) 20
 界面活性剤としては、モノラウリン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、ジステア
リン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノイ
ソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、モノパルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、
セスキステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノス
テアリン酸ポリオキセチレンソルビタン、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステ
アリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸ジエチレングリコール、エチレングリコー
ル脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリド、ジステアリン酸グリセリル、イソステ
アリン酸グリセリル、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステア
リン酸ポリオキシエチレングリセリル、イソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリ 30
ン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル
、モノステアリン酸プロピレングリコール、自己乳化型ステアリン酸プロピレングリコー
ル、リシノレイン酸グリセリル、リシノレイン酸プロピレングリコール、プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、ジオレイン酸プロピレングリコール、ラウリン酸プロピレングリ
コール、リノール酸グリセリル、ジイソパルミチン酸グリセリル、セスキオレイン酸グリ
セリル、モノオレイン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリン、ラノリン脂肪酸イソ
プロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸
グリセリル、ジ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、ピログルタミン酸オレイン酸グリ
セリル、デカオレイン酸デカグリセリル、ジペンタエリスリット脂肪酸エステル、ステア
リン酸リンゴ酸グリセリル、ラウリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエ 40
チレンアルキル(12−14)エーテル(7E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(
12−14)エーテル(12E.O.)ポリオキシエチレンアルキルエーテル(20E.
O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル
、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル、ポ
リオキシエチルステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシ
エチレンオレイルセチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキル(12,13)エーテル(10E.O.)、ポリオキシエチレンオ
クチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルステアリルジエーテル、セスキステ
アリン酸ポリオキシエチチレンメチルグルコシド、カルボキシル化ポリオキシエチレント 50
(26) JP 2018-90631 A 2018.6.14

レデシルエーテル、オクタン酸ポリエチレングリコール(4)ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル(14E.O.)混合物、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポ
リオキシエチレン(5)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(10)ラノリンアル
コール、ポリオキシエチレン(15)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(20)
ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(25)ラノリンアルコール、ポリオキシエチ
レン(40)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(アルキロール・ラノリンアルコ
ール)エーテル(16E.O.)、酢酸ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオ
キシエチレンラノリン、ポリオキシエチレン・還元ラノリン、ポリオキシエチレンソルビ
トールラノリン(40E.O.)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン還元ラノリ
ン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラノリン、ポリオキシエチレンポリオキシ 10
プロピレン液状ラノリン、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレン
フィトステロール、ポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル、モノラウリン酸ポリ
エチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、パルミン酸ポリエチレング
リコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコ
ール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール1
50、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコー
ル、トリステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリ
コール300、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール600、ラノリン脂肪酸ポリエチ
レングリコール1000、モノオレイン酸ポリプロピレングリコール(36)、モノラウ
リン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪 20
酸ソルビタン(20E.O.)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20
O.E.)、オレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(40E.O.)、モノオレイン
酸ポリオキシエチレンソルビタン(6E.O.)、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソ
ルビタン(20E.O.)、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレ
イン酸ポリオキシエチレンソルビット、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(
20E.O.)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(6E.O.)、モノ
ステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、トリステアリン酸ポリオ
キシエチレンソルビタン(6E.O.)、ヘキサステアリン酸ポリオキシエチレンソルビ
ット、イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット(3E.O.)、モノステアリン
酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ、ポリオキシ 30
エチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシ
プロピレン(15)ブチルエーテル、ポリオキシエチレン(35)ポリオキシプロピレン
(28)ブチルエーテル、ポリオキシエチレン(36)ポリオキシプロピレン(36)ブ
チルエーテル、ポリオキシエチレン(37)ポリオキシプロピレン(38)ブチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンオリゴサクシネート(3E.O.)(20P.O.)、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンヘキシレングリコールエーテル(300E.O.)(75P.O.)、トリ(
ポリオキシエチレンイソステアリン酸)トリメチロールプロパン(3E.O.)、ポリオ
キシエチレンオレイン酸グリセリル、ポリオキシエチレン(10)ポリオキシプロピレン 40
グリコール(30)、ポリオキシエチレン(16)ポリオキシプロピレングリコール(3
0)、ポリオキシエチレン(25)ポリオキシプロピレングリコール(30)、ポリオキ
シエチレン(160)ポリオキシプロピレングリコール(30)、ポリオキシエチレン(
30)ポリオキシプロピレングリコール(35)、ポリオキシエチレン(200)ポリオ
キシプロピレングリコール(40)、ポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレ
ングリコール(70)、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレングリコール(
15)ブチルエーテル、ポリオキシエチレン(6)ポリオキシプロピレングリコール(3
0)、ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、ポリオキ
シエチレン(1)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(2
0)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ポリオキ 50
(27) JP 2018-90631 A 2018.6.14

シプロピレン(8)セチルエーテル、ポリオキシプロピレン(9)ジグリセリルエーテル
、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、エチレンジアミンテトラポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレン(6E.O.)カプリル/カプリン酸グリ
セリン、ラウリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレング
リセリル、ポリオキシエチレンジエタノールアミンラウリン酸エステル(4E.O.)、
ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジポリオキシエチ
レンステアリルエーテルジエステル、ラウロイルグルタミン酸ポリオキシエチレンオクチ
ルドデシルエーテルジエステル、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレン
グリセリル、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、カプ
リン酸ジエタノールアミド、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエ 10
タノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:2型)、ヤシ油脂肪酸ジエタノ
ールアミド、ラウリン酸エタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸
イソプロパノールアミド、ラウリン酸ミリスチン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ミリ
スチン酸トリエタノールアミン、ミリスチン酸ジエタノールアミド、パルミチン酸エタノ
ールアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ス
テアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、イソステアリン酸ジエタノールアミド、オレイ
ン酸ジエタノールアミド、リノール酸ジエタノールアミド、牛脂脂肪酸モノエタノールア
ミド、牛脂脂肪酸ジエタノールアミド、硬化牛脂脂肪酸ジエタノールアミド、ラノリン脂
肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミド(5E.O.)、ポリ
オキシエチレン(2)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン(5)ヤ 20
シ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン(10)ヤシ油脂肪酸モノエタノ
ールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレン
牛脂アルキルジエタノールアミン(2E.O.)、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジ
メチルアミンオキシド、ヤシ油脂アルキルジメチルアミンオキシド液、ステアリルジメチ
ルアミンオキシド、オレイルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミ
ンオキシド液、ロジン酸ペンタエリスリット、オレイン酸ヘキサグリセリル、セスキステ
アリン酸メチルグルコシド、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリエチレングリコ
ールアルキレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリグリコールジエーテル、
ラウロイルジエタノールアマイド、脂肪酸イソプロパノールアマイド、マルチトールヒド
ロキシ脂肪酸エーテル、アルキル化多糖、アルキルグルコシド、モノミリスチン酸トレハ 30
ロース、モノイソステアリン酸トレハロース、モノウンデシレン酸トレハロースなどのト
レハロースモノ脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド(
120E.O.)、ショ糖脂肪酸エステル、ヤシ油脂肪酸グリセリルなどのシュガーエス
テル、親油型グリセリンモノステアレート、自己乳化型グリセリンモノステアレート、ポ
リグリセリンモノステアレート、ポリグリセリンアルキレート、ソルビタンモノオレート
、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレー
ト、ポリオキシエチレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、ポリオキシエチ
レン化蜜ロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エス
テル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステ 40
ル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE・POP共重合体、POE・POPア
ルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンラウリン酸アルカノールアミド、アルキル
アミンオキシド、水素添加大豆リン脂質、カプリリルグルコシド、クエン酸脂肪酸グリセ
リル、クエン酸ステアリン酸グリセリル、コーン油PEG−8エステルズ、コカミドDE
A、コカミドMEA、コカミドMIPA、酢酸ステアリン酸スクロース、水添パーム核油
脂肪酸グリセリズ、水添パーム油脂肪酸PEG−200グリセリル、水添パーム油脂肪酸
グリセリズ、セスキイソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ポリグリセリ
ル−2、セスキカプリル酸ポリグリセリル−2、セスキステアリン酸PEG−20メチル

ルコースなどの非イオン界面活性剤、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステ 50
(28) JP 2018-90631 A 2018.6.14

アリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、イソステ
アリン酸アルミニウム、ステアリン酸トリエタノールアミン、パルミチン酸カリウム、セ
チル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸2ナトリウム、パルミ
チン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナトリウム、N−アシ
ルグルタミン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン
酸カリウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸トリエタノールアミン、ラウリル酸ナトリウム
、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリ
ル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタ
ノールアミン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、アルキル硫酸トリエタノー
ルアミンエーテル、ロート油、リニアドデシルベンゼン硫酸、ポリオキシエチレン硬化ヒ 10
マシ油マレイン酸、アシルメチルタウリン、脂肪酸セッケン、α−アシルスルホン酸塩、
アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩
、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリ
ン酸塩、POEアルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウ
リン塩、N−アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホ
コハク酸塩、アルキルスルホ酢酸ナトリウム、アシルイセチオン酸塩、アシル化加水分解
コラーゲンペプチド塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、石けん用素地、カリ石け
ん、ウンデシレン酸亜鉛、カリウム含有石けん用素地、ヤシ油脂肪酸カリウム、硫酸化ヒ
マシ油、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチ
ン酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、N−アシル−L−グル 20
タミン酸トリエタノールアミン、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ヤシ油
脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸・硬化牛脂脂肪酸アシル
−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノ
ールアミン、ステアロイル−L−グルタミン酸二ナトリウム、N−硬化牛脂脂肪酸アシル
−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ス
テアロイル−L−グルタミン酸、N−ラウロイル−L−リジン、ラウロイル−L−グルタ
ミン酸トリエタノールアミン、L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、ヤシ
油脂肪酸サルコシン、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリ
エタノールアミン、ラウロイルサルコシン、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイ 30
ルサルコシントリエタノールアミン、カルボキシル化ポリオキシエチレントリデシルエー
テルナトリウム塩(3E.O.)、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリ
ルアミノプロピオン酸液、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンカリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタ
ウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウ
ム、ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム液、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン液、
ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム液、ラウリル−N−カルボキシメトキシエチ
ル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムドデカノイルサルコシン、ヤシ
油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタインナトリウ
ム、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリ
ニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N 40
−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−
カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムラウリ
ル硫酸、ミリストイルメチル−β−アラニンナトリウム液、ステアロイルメチルタウリン
ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、アルカンスルホン酸ナトリウム
、アルキル硫酸アンモニウム、オクチルフェノキシジエトキシエチルスルホン酸ナトリウ
ム、ヤシ油アルキル硫酸マグネシウム・トリエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウ
ム、セトステアリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸トリエタノ
ールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル硫酸アンモニウム(2E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテ 50
(29) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム(
3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ジエタノールアミン(3E.
O.)液、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン(3E.O.
)液、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)液、硬化ヤシ
油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノ
ールアミドリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(12−14)エーテルリン酸
(2E.O.),(8E.O.),(10E.O)、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
セチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキ
シエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシ 10
エチレンステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸、ポリ
オキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ルリン酸ジエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンセチルエーテルリン酸、ポリオキシプロピレングリセリルエ
ーテルリン酸、ポリオキシプロピレンブチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンスルホ
コハク酸ラウリル二ナトリウム、ヤシ油脂肪酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、ス
ルホコハク酸ジオクチルナトリウム、オクチルフェノキシジエトキシエチルスルフォン酸
ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、オレイン酸アミドスルホコハク酸二
ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(C12−15)エーテルリン酸、ポリオキシエ 20
チレンアルキル(C12−14)スルホコハク酸二ナトリウム(7E.O.)、スルホコ
ハク酸ポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミド二ナトリウム(5E.O.)、イ
ソステアロイル乳酸ナトリウム、ウンデシレノイル加水分解コラーゲンナトリウム、ウン
デシレノイル加水分解コラーゲンカリウム、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウ
ムベタインナトリウム、ラウリン酸加水分解コラーゲンナトリウム、ヤシ油脂肪酸加水分
解コラーゲンナトリウム、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム、ヤシ油脂肪酸加水
分解コラーゲンカリウム液、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲントリエタノールアミン、イ
ソステアロイル加水分解コラーゲン、イソステアロイル加水分解シルク、イソステアロイ
ル加水分解コラーゲンアミノメチルプロパンジオール塩、エチレンジアミン−N,N,N
´,N´−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)ジオレイン酸塩、ドデカノイルサルコ 30
シン、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム液(30%)、オレオイルサルコシン、
ミリストイル−β−アラニンナトリウム液、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウ
ムベタインナトリウム、アルキル(C12,13,16)硫酸アンモニウム、アルキル(
C11,13,15)硫酸トリエタノールアミン(1)、アルキル(C11,13,15
)硫酸トリエタノールアミン(2)、アルキル(C12−15)硫酸トリエタノールアミ
ン、アルキル(C12−14)硫酸トリエタノールアミン、アルキル(12,13)硫酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン(3E.O
.)液、(C11−15)パレス−3硫酸ナトリウム、(C12,13)パレス−3硫酸
ナトリウム、(C12−15)パレス−3硫酸ナトリウム、(C12,13)パレス−3
硫酸TEA、(C12,13)パレス−3硫酸(TEA/Na)、PEG−3ヤシ脂肪酸 40
アミドMEA硫酸Na、PEG−5ヤシ脂肪酸アミドMEAリン酸、PEG−5ラウリル
クエン酸スルホコハク酸2Na、PEG−5セテス−10リン酸、PEG−25ブチルリ
ン酸、アルキル(C14−18)スルホン酸ナトリウム、アルキル(C20−22)リン
酸、イソラウレス−4リン酸、ウンデシレノイルグリシン、オリーブ脂肪酸カリウム、オ
レイルサルコシン、オレイルメチルタウリンナトリウム、オレス−3リン酸、オレス−4
リン酸、オレス−5リン酸、オレス−10リン酸、オレス−20リン酸、オレス−7リン
酸ナトリウム、オレス−8リン酸ナトリウム、オレフィン(C14−16)スルホン酸ナ
トリウム、カプリロイルグリシン、ココイルアミノ酸ナトリウム、ココイルアラニントリ
エタノールアミン、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸アンモニウ
ム、ココイルグリシンカリウム、ココイルグリシンナトリウム、ココイルグルタミントリ 50
(30) JP 2018-90631 A 2018.6.14

エタノールアミン、ココイルグルタミン酸、ココイルグルタミン酸2ナトリウム、ココイ
ルグルタミン酸カリウムなどのココイルグルタミン酸塩類、ココイルサルコシン、ココイ
ルサルコシンナトリウム、ココイルサルコシントリエタノールアミン、ココイルタウリン
ナトリウム、ココイルメチルアラニン、ココイルメチルアラニンナトリウム、ココイルメ
チルタウリン、ココイルメチルタウリンカリウム、ココイルメチルタウリンマグネシウム
、ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルリンゴアミノ酸ナトリウム、コセス硫酸
ナトリウム、ジ(C11−15)パレス−2リン酸、ジ(C12−15)パレス−4リン
酸、ジ(C12−15)パレス−8リン酸、ジ(C12−15)パレス−10リン酸、ジ
オレイルリン酸、ジオレス−8リン酸ナトリウム、ジオレス−8リン酸ナトリウム、ジコ
コイルエチレンジアミンPEG−15硫酸ナトリウム、ジラウレス−10リン酸ナトリウ 10
ム、ステアレス−2リン酸、ステアレス−3リン酸、ステアロイル乳酸カルシウム、ステ
アロイル乳酸ナトリウム、スルホコハク酸ウンデシレナミドMEA−2Na、スルホコハ
ク酸ラウラミドMEA−2Na、スルホコハク酸ラウレス2ナトリウム、セチルリン酸D
EA、セチルリン酸カリウム、セテアリル硫酸ナトリウム、セテス−10リン酸、セテス
−20リン酸、トリセテアレス−4リン酸、トリセデス−4カルボン酸、トリセデス−8
カルボン酸、トリセデス−4カルボン酸ナトリウム、トリセデス−7カルボン酸ナトリウ
ム、トリセデス−3酢酸ナトリウム、トリセデス−7リン酸カリウム、トリラウレス−4
リン酸、乳酸オレイル、パーム脂肪酸グルタミン酸ナトリウム、パルミトイルグルタミン
酸マグネシウム、パルミトイルサルコシンナトリウム、パルミトイルプロリン、パルミト
イルプロリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ミリストイルグルタ 20
ミン酸カリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリ
ウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、ヤシ脂肪酸カリウム、ヤシ脂肪酸トリエ
タノールアミン、ヤシ脂肪酸アルギニン、ラウラミノジ酢酸ナトリウム、ラウリルグリコ
ール酢酸ナトリウム、ラウレス−5カルボン酸、ラウレス−6カルボン酸、ラウレス−1
1カルボン酸、ラウレス−5カルボン酸ナトリウム、ラウレス−6カルボン酸ナトリウム
、ラウレス−11カルボン酸ナトリウム、ラウレス−5酢酸、ラウレス−6酢酸、ラウレ
ス−4,5酢酸カリウム、ラウレス−3酢酸ナトリウム、ラウレス−4酢酸ナトリウム、

ウレス−5酢酸ナトリウム、ラウレス−6酢酸ナトリウム、ラウレス−11酢酸ナトリウ
ム、ラウレス硫酸MIPA、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸トリエタノールアミ 30
ン、ラウレス−2硫酸アンモニウム、ラウレス−3硫酸アンモニウム、ラウレス−1リン
酸、ラウレス−2リン酸、ラウレス−4リン酸、ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム、
ラウロイルカラスムギアミノ酸ナトリウム、ラウロイル乳酸ナトリウム、ラウロイルメチ
ルアラニンカリウム、ラウロイルメチルアラニントリエタノールアミン、リン酸ジセチル
、リン酸セチルなどのアニオン界面活性剤、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化
ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化
セチルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、
塩化ベンゼトニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニ
ウム、塩化ベンザルコニウム液、ラウリルアミンオキサイド、塩化アルキルトリメチルア
ンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジル 40
アンモニウム、塩化ジメチルステアリルアンモニウム処理ヘクトライト、塩化ベンジルジ
メチルステアリルアンモニウム処理ヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウ
ム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ベントナイト、塩化ジアルキルジメチル
アンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム(5E.O.)
、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム(2E.O.)、塩化ステ
アロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、塩化ポリオキシプロピレンメチルジエチ
ルアンモニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、臭化アルキルイソキノリニウ
ム液、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化
ステアリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、ステア
リルトリメチルアンモニウムサッカリン、ポリエチレングリコール・エピクルルヒドリン 50
(31) JP 2018-90631 A 2018.6.14

・ヤシ油アルキルアミン・ジプロピレントリアミン縮合物、ポリエチレングリコール・エ
ピクロロヒドリン・牛脂アルキルアミンジプロピレントリアミン縮合物、エチル硫酸ラノ
リン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム(1),(2)、臭化ベヘニルト
リメチルアンモニウム、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアン
モニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロ
ピルアミド、ラノリン誘導体第四級アンモニウム塩、PEG−5オレアミン、PEG−2
オレアンモニウムクロリド、PEG−2コカミン、PEG−3コカミン、PEG−5コカ
ミン、PEG−10コカミン、PEG−15コカミン、PEG−2ジメドウフォームアミ
ドエチルモニウムメトサルフェート、アルキル(C12,14)オキシヒドロキシプロピ
ルアルギニン塩酸塩、アルキル(C16,18)トリモニウムクロリド、イソアルキル( 10
C10−40)アミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、イソステアリルエチ
ルイミダゾリニウムエトサルフェート、カエサルピニアスピノサヒドロキシプロピルトリ
モニウムクロリド、クオタニウム−33、クオタニウム−91、コカミドプロピルPGジ
モニウムクロリドン酸、コカミドプロピルベタインアミドMEAクロリド、ココイルアル
ギニンエチルPCA、ココトリモニウムメト硫酸、コロハヒドロキシプロピルトリモニウ
ムクロリド、酢酸(ミリスタミド/パルミタミド)ブチルグアニジン、ジアルキル(C1
2−18)ジモニウムクロリド、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフ
ェート、ジココジモニウムクロリド、ジステアリルジモニウムクロリド、ジステアロイル
エチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、ジパ
ルミトイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジヒドロキシプロピルP 20
EG−5リノールアンモニウムクロリド、ジメチルPABAアミドプロピルラウルジモニ
ウムトシル酸、ジメチルステアラミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミ
ドプロピルジメチルアミン、ステアラルコニウムクロリド、ステアリルトリモニウムサッ
カリン、ステアルトリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムブロミド、ステアロキシ
プロピルトリモニウムクロリド、セタルコニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド
、セトリモニウムクロリド、セトリモニウムブロミド、セトリモニウムメトサルフェート
、ソイトリモニウムクロリド、パルミタミドプロピルトリモニウムクロリド、パンテニル
ヒドロキシプロピルステアルジモニウムクロリド、ヒドロキシエチルセチルジモニウムリ
ン酸、ヒドロキシプロピルトリモニウムハニー、ヒドロキシプロピルビスヒドロキシエチ
ルジモニウムクロリド、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジメチ 30
ルアミン、ベへントリモニウムクロリド、ベへントリモニウムメトサルフェート、ポロキ
サミン701、ポロキサミン702、ポロキサミン704、マロン酸ビスヒドロキシエチ
ルセチルアミド、ヤシ油アルキルPGジモニウムクロリドリン酸ナトリウム、ラウリルト
リモニウムクロリド、ラウリルピリジニウムクロリド、リノールアミドプロピルPGジモ
ニウムクロリドリン酸などのカチオン界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン
、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリウムベタイン
、ヤシ油アルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロ
キシエチルベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ビス(ステアリル−N−
ヒドロキシエチルイミダゾリン)クロル酢酸錯体、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲン、オ 40
レオイル加水分解コラーゲン、加水分解コラーゲンヘキサデシル、ラウリン酸アミドプロ
ピルベタイン液、ミリストイル加水分解コラーゲン液、塩酸アルキルアミノエチルグリシ
ン液、レシチンなどのカルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒ
ドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボ
ン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型、PEG−3ラウラミンオキシド、オ
レアミンオキシド、オレイルベタイン、(カプリル/カプラミド)プロピルベタイン、コ
コアミンオキシド、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホジ酢酸ナトリウム、ココアン
ホジ酢酸2ナトリウム、ココアンホプロピオン酸ナトリウム、ジヒドロキシエチルラウラ
ミンオキシド、ステアラミンオキシド、ステアリルベタイン、パーム核脂肪酸アミドエチ
ルヒドロキシエチルアミノプロピオン酸ナトリウム、パーム核脂肪酸アミドプロピルベタ 50
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イン、ヒドロキシアルキル(C12,14)ヒドロキシエチルアラニン、ヘプタデシルヒ
ドロキシエチルカルボキシラートメチルイミダゾリニウムクロリド/ヘプタデシルビスヒ
ドロキシエチルイミダゾリニウム、ミリスタミドプロピルベタイン、ミリスタミンオキシ
ド、ミリスチルベタイン、ラウラミドプロピルアミンオキシド、ラウラミドプロピルヒド
ロキシスルタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウラミノプロピオン酸ナトリウム、
ラウラミンオキシド、ラウリミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルヒドロキシスルタ
イン、ラウリルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロイルリシンなどの両性界
面活性剤、エスシン、サーファクチンナトリウム、サポニン、水酸化レシチン、水添リゾ
レシチン、水添レシチン、セファリン、ホスファチジルセリン、リゾレシチン、リン脂質
、レシチン、水溶性コラーゲンなどを例示することができる。これら界面活性剤の内、非 10
イオン界面活性剤が好ましく、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂
肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エス
テル等の非イオン性界面活性剤はより好ましい。
【0070】
 とりわけ、本発明の、L−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの塩を1種又は2
種以上含む皮膚外用組成物を配合した化粧水の場合には、化粧品の経時的な濁り、沈殿を
抑制する効果が高く、化粧品分野で汎用されている下記の界面活性剤を使用するのが好ま
しい。すなわち、L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、ピログルタミ 20
ン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、PEG−9ポリジメチルシロキシ
エチルジメチコン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンソセチルエーテル、ポリオキシエチレ
ンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン水添ヒマシ油、イ
ソステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセ
リン脂肪酸エステル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ショ糖脂肪酸エステル、ステ
アロイルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、セスキイソステアリン
酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンアルキル(C12−1
5)エーテルリン酸、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシエチレンセ 30
チルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル、ポリオキシエチレン
フィトステロール、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、モノオレイン酸ポリオキシエ
チレンソルビタン(20E.O)、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ポリエ
チレングリコール、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノラウリン酸ポ
リオキシエチレンソルビタン、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、加水分解コ
ラーゲン液、モノステアリン酸グリセリル、水素添加大豆リゾリン脂質、水素添加大豆リ
ン脂質、及び水溶性コラーゲンから選ばれる界面活性剤の1種又は2種以上を単独で又は
組み合わせて使用するのが望ましい。
【0071】
 さらに、化粧水には、その品質と安定性向上のために、下記に記載の香料、色素、防腐 40
剤、殺菌剤、紫外線吸収剤、金属封鎖剤及び緩衝剤から選ばれる1種又は2種以上を配合
することができ、それらはそれぞれ、通常、本発明の化粧水質量当たり、0.0001質
量%以上、好適には、0.001乃至50質量%、より好適には、0.01乃至25質量
%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の範囲で配合される。
【0072】
(香料)
 香料としては、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、
シトラール、シトロネラール、2−メチル−3−(4−メチルフェニル)−プロパナール
、ウンデセナール、メチルノニルアセトアルデヒド、3,7−ジメチル−1−オクタナー
ル、ヒドロキシシトロネラール、メトキシシトロネラール、ペリラアルデヒド、ミルテナ 50
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ール、カリオフィレンアルデヒド、n−ヘキサール、2−メチルブタナール、イソバレル
アルデヒド、n−バレルアルデヒド、アセトアルデヒド、n−ヘプタナール、n−オクタ
ナール、n−ノナナール、2−メチルオクタナール、3,5,5−トリメチルヘキサナー
ル、1−デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、2−メチルデカナール、2−メチ
ルウンデカナール、トリデカナール、テトラデカナール、2−ペンテナール、cis−3
−ヘキセナール、trans−2−ヘキセナール、trans−2−ヘプテナール、4−
ヘプテナール、trans−2−オクテナール、trans−2−ノネナール、cis−
6−ノネナール、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、trans−4−デセナール、
cis−4−デセナール、trans−2−デセナール、2,5,6−トリメチル−4−
ヘプテナール、10−ウンデセナール、trans−2−ウンデセナール、trans− 10
2−ドデセナール、3−ドデセナール、trans−2−トリデセナール、2,6,10
−トリメチル−9−ウンデセン−1−アール、2,4−ヘキサジエナール、2,4−ヘプ
タジエナール、2,4−オクタジエナール、2,4−ノナジエナール、2,6−ノナジエ
ナール、2,4−デカジエナール、2,4−ウンデカジエナール、2,4−ドデカジエナ
ール、5,9−ジメチル−4,8−デカジエナール、3,7,9−トリメチル−2,6−
デカジエン−1−アール、2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエナール、α
−メチレンシトロネラール、カンフォレンアルデヒド、シクロシトラール、イソシクロシ
トラール、2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−カルボキシアル
デヒド、6,10−ジメチル−3−オキサ−9−ウンデセナール、ゲラニルオキシアセト
アルデヒド、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド、3−プロピルビシクロ[2,2, 20
1]−5−ヘプテン−2−カルボキシアルデヒド、メトキシジシクロペンタジエンカルボ
キシアルデヒド、4−トリシクロデシリデンブタナール、4−(4−メチル−3−シクロ
ヘキセニリデン−1)ペンタナール、4(3)−(4−メチル−3−ペンテン−1−イル
)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、セトナール、イノナール、テレス
トラール、p−トリルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3−フェニルブタナール
、クミンアルデヒド、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、p−イソプロピルフェニル
アセトアルデヒド、ヒドラトロパアルデヒド、p−メチルヒドラトロパアルデヒド、p−
イソプロピルヒドラトロパアルデヒド、フェニルプロピオンアルデヒド、β−メチルヒド
ロシンナミックアルデヒド、ジャスモランジ、ブルジェオナール、フロラロゾン、スザラ
ール、サリチルアルデヒド、アニスアルデヒド、o−メトキシベンズアルデヒド、o−メ 30
トキシシンナミックアルデヒド、カントキサール、バニリン、エチルバニリン、メチルバ
ニリン(3,4−ジメトキシベンズアルデヒド)、ヘリオナール、フェノキシアセトアル
デヒド、p−メチルフェノキシアセトアルデヒド、フルフラール、5−メチルフルフラー
ル、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール、フリルアクロレイン、リラール、ベルン
アルデヒド、ホモマイラックアルデヒド、ジュニパール、ヴェルトラール、リリアール、
メフラナール、エグランタール、コカール、α−メチルシンナミックアルデヒド、α−ブ
チルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、α−ヘキシルシンナ
ミックアルデヒド、ホルミルエチルテトラメチルテトラリンなどのアルデヒド類、酢酸テ
レピネル、酢酸ベチベリル、酢酸ベンジル、酢酸リナリル、サリチル酸イソペンチル、サ
リチル酸ベンジル、ヘキシルサリシレート、シス−3−ヘキセニルサリシレート、ギ酸エ 40
チル、ギ酸シス−3−ヘキセニル、ギ酸リナリル、ギ酸シトロネリル、ギ酸ゲラニル、ギ
酸ベンジル、ギ酸フェニルエチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、シクロペ
ンチリデン酢酸メチル、酢酸ヘキシル、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸トランス−2−
ヘキセニル、酢酸イソノニル、酢酸シトロネリル、酢酸ラバンジュリル、酢酸ゲラニル、
酢酸ミルセニル、酢酸ターピニル、酢酸メンチル、酢酸メンタニル、酢酸ノピル、酢酸n
−ボルニル、酢酸イソボルニル、酢酸p−t−ブチルシクロヘキシル、酢酸o−t−ブチ
ルシクロヘキシル、酢酸トリシクロデセニル、酢酸2,4−ジメチル−3−シクロヘキセ
ン−1−メタニル、酢酸フェニルエチル、酢酸スチラリル、酢酸ジメチルベンジルカルビ
ニル、酢酸シンナミル、酢酸アニシル、酢酸パラクレジル、酢酸ヘリオトロピル、アセチ
ルオイゲノール、アセチルイソオイゲノール、酢酸グアイル、酢酸セドリル、プロピオン 50
(34) JP 2018-90631 A 2018.6.14

酸エチル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸シトロネリル、プロピオン酸ゲラニル
、プロピオン酸リナリル、プロピオン酸ターピニル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン
酸シンナミル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸トリシクロデセニル、
酪酸エチル、2−メチル酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソアミル、酪酸ヘキシル、酪酸
リナリル、酪酸ゲラニル、酪酸シトロネリル、酪酸ベンジル、イソ酪酸シス−3−ヘキセ
ニル、イソ酪酸シトロネリル、イソ酪酸ゲラニル、イソ酪酸リナリル、イソ酪酸ベンジル
、イソ酪酸フェニルエチル、イソ酪酸トリシクロデセニル、イソ吉草酸エチル、吉草酸プ
ロピル、イソ吉草酸シトロネリル、イソ吉草酸ゲラニル、イソ吉草酸ベンジル、イソ吉草
酸シンナミル、イソ吉草酸フェニルエチル、カプロン酸エチル、カプロン酸アリル、エナ
ント酸エチル、エナント酸アリル、カプリン酸エチル、チグリン酸シトロネリル、安息香 10
酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸イソブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸ゲラニ
ル、安息香酸リナリル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニルエチル、フェニル酢酸メチ
ル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸イソアミル、フェニル
酢酸ゲラニル、フェニル酢酸ベンジル、フェニル酢酸フェニルエチル、フェニル酢酸p−
クレジル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、桂皮酸ベンジル、桂皮酸シンナミル、桂皮酸フ
ェニルエチル、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸イソブチル、サリチル
酸アミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、サリチル酸フェニル
エチル、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、フルテート、2−ペンチル
オキシグリコール酸アリル、3−メチル−3−フェニルグリシド酸エチル、エチル2−ペ
ンタノエ−ト、4−アセトキシ−3−アミルテトラヒドロピラン、シクロヘキシルサリシ 20
レート、2−シクロヘキシルプロピオン酸エチル、エチルトリシクロ[5.2.1.02
,6]デカン−2−カルボキシレート、2-メチルペンチル 2−メチルペンチレートなど
のエステル類、γ−ウンデカラクトン、ペンタリド(シクロペンタデカノリド)、ハバノ
リド(オキサシクロヘキサデセン−2−オン)、アンブレットリド、シクロヘキサデカノ
リド、10−オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘキサデカノリド、12−オキサヘ
キサデカノリド、エチレンドデカンジオエート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクト
ン、アンゲリカラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクト
ン、γ−ノナラクトン、3−メチル−4−オクタノリド、γ−デカラクトン、γ−ドデカ
ラクトン、γ−ジャスモラクトン、ジャスミンラクトン、シスジャスモンラクトン、ラク
トジャスモン、ジャスモラクトン、メンタラクトン、n−ブチルフタリド、プロピリデン 30
フタリド、ブチリデンフタリド、δ−ヘキサラクトン、δ−オクタラクトン、トリバロン
、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、δ−2−デセノラクトン、δ−ウンデカラクト
ン、δ−ドデカラクトン、δ−トリデカラクトン、δ−テトラデカラクトン、ラクトスカ
トン(デカヒドロ−4,α−ヒドロキシ−2,8,8−トリメチルナフタリン−2−カル
ボキシアシッド−δ−ラクトン)、クマリン、ジヒドロクマリン、シクロヘキシルラクト
ン、6−メチルクマリン、ε−デカラクトン、ε−ドデカラクトンなどのラクトン類、ア
セチルカリオフィレン、カルボン、プレゴン、ピペリテノン、ピペリトン、ショウ脳、イ
ソロンギフォラノン、ヌートカトン、2−ヘプタノン、2−ペンタノン、3−ヘキサノン
、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、
3−ノナノン、2−ウンデカノン、2−トリデカノン、メチルイソプロピルケトン、エチ 40
ルイソアミルケトン、メシチルオキサイド、ブチリデンアセトン、メチルヘプタジエノン
、メチルヘプテノン、ジメチルオクテノン、4−メチレン−3,5,6,6−テトラメチ
ル−2−ヘプタノン、ゲラニルアセトン、ファルネシルアセトン、アセトイン、5−ヒド
ロキシ−4−オクタノン、メチルラベンダーケトン、ジアセチル、2,3−ペンタジオン
、2,3−ヘキサジオン、3,4−ヘキサジオン、2,3−ヘプタジオン、アセチルイソ
バレリル、アミルシクロペンタノン、アミルシクロペンテノン、2−シクロペンチルシク
ロペンタノン、ヘキシルシクロペンタノン、2−n−ヘプチルシクロペンタノン、cis
−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、イソジャスモン、トリメチルペンチルシクロペンタ
ノン、セダモン(2−ブチリデン−3,5,5(3,3,5)−トリメチルシクロペンタ
ノン)、サンデックス、シクロテン、3,5−ジメチル−1,2−シクロペンタジオン、 50
(35) JP 2018-90631 A 2018.6.14

メチルコリロン、2−tert−ブチルシクロヘキサノン、p−tert−ブチルシクロ
ヘキサノン、3,3−ジメチルシクロヘキシルメチルケトン、2−sec−ブチルシクロ
ヘキサノン、アルテモン、セルリーケトン、クリプトン、p−tert−ペンチルシクロ
ヘキサノン、メチルシクロシトロン、ネロン、4−シクロヘキシル−4−メチル−2−ペ
ンタノン、ハバノール、マルトール、エチルマルトール、オキサイドケトン、エモキシフ
ロン、ホモフロール、ソトロン、フラネオール、アセチルジメチルフラン、フルフラール
アセトン、2−アセチル−5−メチルフラン、2−アセチルフラン、メチルテトラヒドロ
フラノン、ジベンジルケトン、ベンゾフェノン、メチルナフチルケトン、4−ダマスコー
ル、4−メチル−4−フェニル−2−ペンタノン)、α−メチルアニサルアセトン、ヘリ
オトロピルアセトン、アニシリデンアセトン、アニシルアセトン、p−メトキシフェニル 10
アセトン、ラズベリーケトン、ラバンドゾン、ベンジリデンアセトン、p−メトキシアセ
トフェノン、p−メチルアセトフェノン、プロピオフェノン、アセトフェノン、イソダマ
スコン、α−ダイナスコン、イリトン、ヨノン、プソイドヨノン、メチルヨノン、メチル
イリトン、2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキサノン、アリルヨノン、2,6,6
−トリメチル−2−シクロヘキセン−1,4−ジオン、2−アセチル−3,3−ジメチル
ノルボルナン、フロレックス、プリカトン、オキソセドラン、ベルトフィックス、ベルベ
ノン、フェンコン、カロン、トリモフィックスO、エピトン、アトリノン、カシュメラン
、3−メチルシクロペンタデカノン−1、シクロヘプタデカ−9−エン−1−オン、シク
ロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、ファントリド、4−アセチル−6−tert
−ブチル−1,1−ジメチルインダン、トラセオライド、トナリド、ビタライド、ジヒド 20
ロカルボン、ジオスフェノール、ジンゲロン、イソEスーパーなどのケトン類、フェニル
酢酸、サンダロール、リナロール、ムスクケトン、メチルイオノン、イリス油、イロン、
インドール、イランイラン油、エストラゴール、オークモス、オポポナックスレジノイド
、オイゲノール、オーランチオール、ガラクソリッド、カルバクロール、L−カルボン、

ンファー、キャノン、キャロットシード油、クローブ油、ゲラニオール、ゲラニルニトリ
ル、サンダルウッド油、シクロペンタデカノリド、ジヒドロミルセノール、ジャスミンア
ブソリュート、シナモンバーク油、1,8−シネオール、スチラックスレジノイド、セダ
ーウッド油、セドレン、セドロール、セロリシード油、タイム油、ダマスコン、ダマセノ
ン、チモール、チュベローズアブソリュート、デカラクトン、テルピネオール、γ−テル 30
ピネン、トリプラール、2,6−ノナジエノール、ノナラクトン、パチョリアルコール、
パチョリ油、フェネチルアルコール、プチグレン油、cis−3−ヘキセノール、ペルー
バルサム、ベチバー油、ベチベロール、ペパーミント油、ペパー油、ヘリオトロピン、ベ
ルガモット油、ボルネオール、ミルレジノイド、メントール、L−メントール、L−メン
トン、ユーカリ油、β−ヨノン、ライム油、ラベンダー油、D−リモネン、レモン油、ロ
ーズアブソリュート、ローズオキシド、ローズ油、ローズマリー油、アサフェチダレジノ
イド、アジョワン油、スターアニス油、アビエス油、アミリス油、アンブレットシード油
、アンバーグリスチンキ、イランイランアブソリュート、イリスレジノイド、イリスアブ
ソリュート、ウィンターグリーン油、エレミオレオレジン、エレミレジノイドアブソリュ
ート、エレミチンキ、オークモスコンクリート、オークモスアブソリュート、オークモス 40
レジン、オークモスレジノイド、オコティア油、オスマンサスアブソリュート、オスマン
サスコンクリート、オポパナックスレジノイド、オポパナックスアブソリュート、オポパ
ナックス油、オリバナムレジノイド、オリバナムアブソリュート、オリバナム油、オール
スパイス油、オレガノ油、オレガノオレジン、オレンジフラワーアブソリュート、オレン
ジフラワーコンクリート、カナンガ油、ガージュンバルサム、ガージュンバルサム油、カ
スカリラバーク油、カストリウムアブソリュート、カッシーアブソリュート、カッシーフ
ラワー油、カッシア油、ガーデニアアブソリュート、カーネションアブソリュート、カブ
リューバ油、カモミル油、カルダモン油、ガルバナム油、ガルバナムレジン、ガルバナム
レジノイド、キャラウェーシード油、グァヤックウッド油、グァヤックレジン、グァヤッ
クコンクリート、クスノキ油、クベバ油、クミン油、クミンアブソリュート、クミンオレ 50
(36) JP 2018-90631 A 2018.6.14

オレジン、クラリセージ油、グレープフルーツ油、コスタス油、コパイババルサム、コパ
イババルサム油、コパイババルサムレジン、コリアンダー油、サッサフラス油、ジュネア
ブソリュート、シソ油、シトロネラ油、ジャスミンコンクリート、ジュニパーベリー油、
シベットアブソリュート、シベットチンキ、ジョンキルアブソリュート、アガーウッド油
、ジンジャー油、シナモン油、シナモンリーフ油、スギ油、スチラックス油、スペアミン
ト油、セイボリー油、セージ油、セダー油、セダーリーフ油、タゲット油、タラゴン油、
ディル油、ティーツリー油、トリーモスアブソリュート、トルーバルサム、ナツメッグ油
、ナルシサスアブソリュート、ネロリ油、バイオレットリーフアブソリュート、パイン油
、バジル油、パセリリーフ油、パセリシード油、パセリハーブ油、ハッカ油、バニラアブ
ソリュート、ハネーサックルアブソリュート、パルマローザ油、バレリアン油、ビターオ 10
レンジ油、ヒソップ油、ヒバ油、ヒヤシンスアブソリュート、フェンネル油、フィグアブ
ソリュート、ブチュ油、ペニーロイヤル油、ペパーミント油、ベンゾインチンキ、ベンゾ
インレジノイド、ボアドローズ油、ホウショウ油、ホップ油、ホップコンクリート、ホッ
プアブソリュート、マージョラム油、マンダリン油、オレンジ油、ミモザコンクリート、
ミモザアブソリュート、ミモザ油、ミルアブソリュート、ミルオイル、ムスクアブソリュ
ート、ムスクチンキ、ユズオイル、ヨモギ油、ラブダナム油、ラブダナムレジノイド、ラ
ベンダーアブソリュート、ラバンジン油、ラバンジンアブソリュート、リナロエ油、レモ
ングラス油、ローズコンクリート、ロベージ油、ローレル油、ローレルリーフ油、ワーム
ウッド油、麝香、霊猫香、竜ぜん香、海狸香、ムスク・チバタ、α−ピネン、β−ピネン
、カンフェン、ミルセン、ターピネオール、ターピノレン、オシメン、γ−ターピネン、 20
α−フェランドレン、p−サイメン、β−カリオフィレン、β−ファルネセン、1,3,
5−ウンデカトリエン、ジフェニルメタンなどの炭化水素、アニスアルコール、シンナミ
ックアルコール、フェニルプロピルアルコール、ジメチルベンジルカルビノール、フェニ
ルエチルメチルエチルカルビノール、3−メチル−5−フェニルペンタノール、オルシノ
ールモノメチルエーテル、イソオイゲノール、サンタロール、イソボルニルシクロヘキサ
ノール、サンダロア、バグダノール、サンダルマイソルコア、ブラマノール、エバノール
、ポリサントール、2−エトキシ−4−メトキシメチルフェノール、トランス−2−ヘキ
セノール、シス−3−ヘキセノール、3−オクタノール、1−オクテン−3−オール、2
,6−ジメチル−2−ヘプタノール、9−デセノール、4−メチル−3−デセン−5−オ
ール、10−ウンデセノール、トランス−2−シス−6−ノナジエノール、ネロール、シ 30
トロネロール、ロジノール、ミルセノール、ラバンジュロール、テトラヒドロゲラニオー
ル、テトラヒドロリナロール、ヒドロキシシトロネロール、アロオシメノール、ターピネ
ン−4−オール、イソプレゴール、ノポール、ファルネソール、ネロリドール、ビサボロ
ール、パチュリアルコール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、
4−イソプロピルシクロヘキサノール、4−イソプロピルシクロヘキサンメタノール1−
(4−イソプロピルシクロヘキシル)−エタノール、2,2−ジメチル−3−(3−メチ
ルフェニル)−プロパノール、p−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−ブチルシク
ロヘキサノール、アンブリノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、フ
ェノキシエタノール、スチラリルアルコールなどのアルコール類、メチルジヒドロジャス
モネート、テトラヒドロフルフリル3−メルカプトプロピオネート、コバノール、ゼラニ 40
ウムオイル、バーチオイル、アルモイゼオイルアセチルセドレン、アミルシンナムアルデ
ヒド、アリルアミルグリコレート、β−イオノン、イソブチルキノリン、ネロールオキサ
イド、ミロキサイド、ローズオキサイド、リメトール、メントフラン、リナロールオキサ
イド、ブチルジメチルジヒドロピラン、アセトキシアミルテトラヒドロピラン、セドリル
メチルエーテル、メトキシシクロドデカン、1−メチル−1−メトキシシクロドデカン、
エトキシメチルシクロドデシルエーテル、トリシクロデセニルメチルエーテル、ルボフィ
ックス、セドロキサイド、アンブロキサン、グリサルバ、ボワジリス、アニソール、ジメ
チルハイドロキノン、パラクレジルメチルエーテル、アセトアニソール、アネトール、ジ
ヒドロアネトール、ジフェニルオキサイド、メチルオイゲノール、メチルイソオイゲノー
ル、ベンジルイソオイゲノール、フェニルエチルイソアミルエーテル、δ−ナフチルメチ 50
(37) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ルエーテル、δ−ナフチルエチルエーテル、δ−ナフチルイソブチルエーテル、2,4−
ジメチル−4−フェニルテトラヒドロフラン、ガラクソライド、2,2,5,5−テトラ
メチル−4−イソプロピル−1,3−ジオキサンなどのエーテル類など、各種精油等の合
成香料及び天然香料並びに各種調合香料を例示することができる。
【0073】
(色素)
 色素としては、アナトー、クロシン、カプサンチン、シソニン、ハイビスカス色素、グ
レープスキンエキストラクト、サフロールイエロー、カカオ色素、ラッカイン酸、カルミ
ン酸、クルクミン、ベタニン、モナスコルブリン、ブラジリン、カラメル、ベニバナ色素
、クチナシ色素、シコン色素、コチニール色素をはじめとする、アントラキノン系、アン 10
トシアニン系、カルコン系、カロテノイド系、フラボノイド系、フラビン系、キノン系、
ポルフィリン系、ジケトン系、ペンタシアニジン系の色素などの天然着色料、感光素10
1号、感光素201号、感光素301号、感光素401号などの感光素、赤色2号、赤色
3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色201号、赤色
202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、
赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色219
号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色2
27号、赤色228号、赤色230号、赤色231号、赤色232号、橙色201号、橙
色203号、橙色204号、橙色205号、橙色206号、橙色207号、黄色4号、黄
色5号、緑色3号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、緑色205号、黄色2 20
01号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色401号、黄
色402号、黄色403号、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号
、緑色401号、緑色402号、青色403号、紫色401号、黒色401号、青色40
4号、赤色401号、赤色404号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色
503号、赤色504号、赤色506号、橙色401号、橙色402号、橙色403号、
赤色505号、及び青色1号、青色2号、青色201号、青色202号、青色203号、
青色204号、青色205号、褐色201号、紫色201号のジルコニウム、バリウム又
はアルミニウムレーキなどの有機顔料粉末、上記有機粉末にシコン色素、ベニバナ色素な
どの天然色素や有機合成色素などを配合した色素が例示できる。
【0074】 30
(防腐剤又は殺菌剤)
 防腐剤又は殺菌剤としては、フェノール、パラクロロフェノール、パラクロロメタクレ
ゾール、パラクロロメタキシレノール、レゾルシン、レゾルシンモノアセテート、オルト
フェニルフェノール、イソブチルパラベン、エチルパラベン、エチルパラベンナトリウム
、ブチルパラベン、ブチルパラベンナトリウム、プロピルパラベン、プロピルパラベンナ
トリウム、メチルパラベン、メチルパラベンナトリウムなどのパラオキシ安息香酸アルキ
ルエステル、フェノキシエタノール、チモール、クレゾール、ヒノキチオール、ヒドロキ
シベンザチオールなどのフェノール類、安息香酸及びその塩類、サリチル酸及びその塩類
、ソルビン酸及びその塩類、デヒドロ酢酸及びその塩類、2,4,4´−トリクロロ−2
´−ヒドロキシジフェニルエーテル、ヘキサクロロフェン、ビチオノール、ジクロロフェ 40
ンなどのハロゲン化ビスフェノール類、3,4,4´−トリクロロカルバニリド、3−ト
リフルオロメチル4,4´−ジクロロカルバニリド、3,4´,5−トリブロモサリチル
アニリド、p−アミノベンゼンスルホンアミド、ウンデシレン酸モノエタノールアミドな
どのアミド類、塩化ベンザルコニウム、臭化アルキルイソキノリニウム、塩化ベンゼトニ
ウム、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウ
ムなどの4級アンモニウム化合物類、塩化アルキルアミノエチルグリシン、塩化ステアリ
ルヒドロキシエチルベタインナトリウムなどの両イオン性界面活性剤、グルコン酸クロル
ヘキシジン、テトラメチルチウラムジサルファイド、感光素101号、感光素201号、
感光素301号、感光素401号、感光素NK−143などの感光素類、1−ハイドロキ
シピリジン−2−チオン(ジンクピリチオン)、イミダゾリジニルウレア、N−トリクロ 50
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ロメチル・メルカプト−4−シクロヘキセン1,2−ジカルボキシイミド、塩化リゾチー
ム、クロルフェネシン、クロロブタノール、2−ブロム−2−ニトロ−1,3−プロパン
ジオール、アニスオイル、アシカオイル、シトロネロール、オイゲノール、ベンジルアル
コール、エタノール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、グリセリン、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,
2−ペンタンジオール(ペンチレングリコール)、1,2−ヘキサンジオール、1,2−
ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ノナンジオール、1,2−デカ
ンジオールなどのアルコール類、パラクロルメタクレゾール、塩化クロルヘキシジン、ビ
ス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、チアントール、イソプロピルメチルフェノ
ール、6−アセトキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキサン、5−クロロ−2−メチル− 10
4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、塩素、次
亜塩素酸ナトリウム、サラシ粉、ヨード、ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド、ピ
ロ炭酸ジエチル、エチレンオキサイド、β−プロピオラクトン、過酸化水素水、イオウ、
グルコン酸カリウム、DMDMヒダントイン、アルキル(C12−14)ジエチルアミノ
エチルグリシン塩酸塩、クオタニウム−80、クオタニウム−87、クロラミンT、シメ
ン−5−オール、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピル、ポリアミノプロピルビグアニド、
メチルイソチアゾリノン、メチルクロロイソチアゾリノン、ヨウ化ジメチルアミノスチリ
ルヘプチルメチルチアゾリウムなどを例示することができる。また、エチナシ葉エキス、
オウバクエキス、オリーブ葉エキス、オレンジ果汁、カワラヨモギエキス、カンゾウフラ
ボノイド、クマザサエキス、グレープフルーツエキス、クロルフェネシン、スイカズラエ 20
キス、フェノキシエタノール、ユキノシタエキス、ワレモコウエキスなどの植物抽出物も
抗菌剤として有利に使用できる。
【0075】
 上記抗菌剤の内、とりわけ1,2−アルカンジオールや1,3−ブチレングリコールな
どの非パラオキシ安息香酸エステル系の抗菌剤は、皮膚への刺激性の低さ、防腐効果の高
さ及び保湿性の点から好ましい。1,2−アルカンジオールとしては、炭素数4乃至10
の1,2−アルカンジオールが好ましく、とりわけ、1,2−ペンタンジオール(ペンチ
レングリコール)、1,2−へキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール及び1,2−
オクタンジオールから選ばれる1種又は2種以上の1,2−アルカンジオールは、アスコ
ルビン酸2−グルコシドやそのナトリウム塩との相溶性が特に優れることから有利に使用 30
できる。
【0076】
(紫外線吸収剤)
 紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸モノグリセリンエス
テル、N,N−ジプロポキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジエトキシパ
ラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルパラアミノ安息香酸エチルエステル
、N,N−ジメチルパラアミノ安息香酸ブチルエステル等のパラアミノ安息香酸系紫外線
吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレートなどのアントラニル酸系紫外線吸
収剤、桂皮酸、オキシベンゾン−3、オキシベンゾン−4、オキシベンゾン−5、オキシ
ベンゾン−9などのベンゾフェノン誘導体、1,3−プロパンジオン誘導体に糖または糖 40
アルコールが結合した糖系紫外線吸収剤、サリチル酸及びそのナトリウム塩、アミルサリ
シレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、
フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレ
ート、サリチル酸ジプロピレングリコール等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシン
ナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシ
ンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプ
ロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキ
シシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシルp−メト
キシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート(シノキサート)、
シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメ 50
(39) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ート、2−エチルヘキシルα−シアノ−β−フェニルシンナメート(オクトクリン)、グ
リセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート、フェルラ酸及び
その誘導体等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2´
−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2´−ジヒドロキシ−4,4´−ジ
メトキシベンゾフェノン、2,2´,4,4´−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4´−メチ
ルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、
4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4´−フェニル−ベンゾフェノン−
2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒド
ロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、3−(4´ 10
−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー
、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2´−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニルベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−t−オクチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニルベンゾトリアゾール、
ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン
)−3−ペンタン−2−オン、4−メトキシ−4´−t−ブチルジベンゾイルメタン、4
−t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン誘導体、オクチルトリ
アゾン、ウロカニン酸及びウロカニン酸エチル等のウロカニン酸誘導体、2−(2´−ヒ
ドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、1−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)−4,4−ジメチル−1,3−ペンタンジオン、ジメトキシベンジリデンジオキソ 20
イミダゾリジンプロピオン酸オクチル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジン
プロピオン酸2−エチルヘキシル等のヒダントイン誘導体、フェニルベンズイミダソゾー
ルスルホン酸、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサ
ン、アントラニル酸メチル、ルチン及びその誘導体、オリザノール及びその誘導体、オク
チルジメチルパラアミノベンゾエート、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、タルク、エチ
ルヘキシルトリアゾン、オクトクリレン、ジメチルPABAオクチル、ホモサレート、メ
チレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、メトキシケイヒ酸エチル
ヘキシル、メトキシケイヒ酸オクチルなどを例示することができる。
【0077】
(金属封鎖剤) 30
 金属封鎖剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、EDTA2Na、EDT
A3Na、EDTA4Naなどのエチレンジアミン四酢酸塩類、ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン三酢酸三ナトリウム塩などのヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ト
リポリリン酸、ジエチレントリアミン五酢酸塩類、フィチン酸、エチドロン酸等のホスホ
ン酸及びそのナトリウム塩等の塩類、シュウ酸ナトリウム、ポリアスパラギン酸、ポリグ
ルタミン酸等のポリポリアミノ酸類、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リ
ン酸、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸ナトリウム、クエン酸、アラニン、
ジヒドロキシエチルグリシン、グルコン酸、コハク酸、酒石酸などを例示することができ
る。
【0078】 40
(緩衝剤)
 緩衝剤(pH調整剤)としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウ
ム、グリコール酸、コハク酸、酢酸、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リンゴ酸、酒石酸
、フマル酸、リン酸、塩酸、硫酸、ホウ酸、ホウ砂、ニトリロトリエタノール、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、
トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3ープロパンジオール、2
−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3ープロパンジオール、アルギニン、水酸化アン
モニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム
、リン酸水素カリウムアンモニア水、炭酸グアニジン、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシ 50
(40) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ウム、リン酸アンモニウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムリン酸ナ
トリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム
、メタホウ酸ナトリウム、クエン酸カリウムなどを例示することができる。
【0079】
 とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を含む化粧水には、化粧品分野で汎用されているク
エン酸ナトリウム、グリコール酸、コハク酸、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナ
トリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれる緩衝剤の1種又は2種以上を
組み合わせて、本発明の化粧水のpHを、通常、pH5乃至9、好ましくは、pH6乃至
8、より好ましくは、pH6.5乃至7.5の範囲に調整し得る量、使用するのが特に望
ましい。 10
【0080】
<洗顔料>
 本発明の皮膚外用組成物は、洗浄作用を有する成分を配合することにより、洗顔料とす
ることができる。皮膚上の汚れには、皮膚本来の生理作用による垢(あか)、すなわち、
皮脂膜が酸敗、変質したものと角質層が剥離したものの他に空気中のほこりなどの汚れが
混然一体となったものと、日常使用している化粧品があり、洗顔料はこれらを洗い流し皮
膚を清浄に保つためにほぼ毎日使用される。洗顔料の具体例としては、石鹸、ボディシャ
ンプー、洗顔クリーム、メークアップリムーバーなどが挙げられる。洗浄作用を有する成
分としては、高級脂肪酸のアルカリ塩(石鹸)が挙げられ、高級脂肪酸のアルカリ塩は、
主としてC10乃至C18脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩である。 20
【0081】
 洗顔料には、品質の向上、安定化のために、さらに香料、色素、酸化防止剤及び金属封
鎖剤から選ばれる1種又は2種以上を配合することができ、それらはそれぞれ、通常、本
発明の洗顔料質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50質量
%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の
範囲で配合される。香料、色素及び金属封鎖剤としては、前記化粧水の項で詳述したもの
を適宜用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、下記に記載の酸化防止剤を適
宜用いることができる。
【0082】
(酸化防止剤) 30
 酸化防止剤としては、レチノール、デヒドロレチノール、酢酸レチノール、パルミチン
酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、ビタミンA油などのビタミンA類及びそれら
の誘導体及びそれらの塩、α−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、クリプトキサン
チン、アスタキサンチン、フコキサンチンなどのカロテノイド類及びその誘導体、ピリド
キシン、ピリドキサール、ピリドキサール−5−リン酸エステル、ピリドキサミンなどの
ビタミンB類、それらの誘導体及びそれらの塩、エルゴカルシフェロール、コレカルシフ
ェロール、1、2、5−ジヒドロキシ−コレカルシフェロールなどのビタミンD類、それ
らの誘導体及びそれらの塩、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロ
ール、δ−トコフェロール、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコト
リエノール、δ−トコトリエノール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロールな 40
どのビタミンE類、それらの誘導体及びそれらの塩、トロロックス、その誘導体及びそれ
らの塩、ジヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソー
ル、ジブチルヒドロキシトルエン、α−リポ酸、デヒドロリポ酸、グルタチオン、その誘
導体及びそれらの塩、尿酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム等のエリソルビ
ン酸、その誘導体及びそれらの塩、没食子酸、没食子酸プロピルなどの没食子酸、その誘
導体及びそれらの塩、ルチン、α−グリコシル−ルチンなどのルチン、その誘導体及びそ
れらの塩、トリプトファン、その誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン、その誘導体及びそ
れらの塩、N−アセチルシステイン、N−アセチルホモシステイン、N−オクタノイルシ
ステイン、N−アセチルシステインメチルエステル等のシステイン誘導体及びそれらの塩
、N、N´−ジアセチルシスチンジメチルエステル、N、N´−ジオクタノイルシスチン 50
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ジメチルエステル、N、N´−ジオクタノイルホモシスチンジメチルエステルなどのシス
チン誘導体及びそれらの塩、カルノシン及びその誘導体及びそれらの塩、ホモカルノシン
及びその誘導体及びそれらの塩、アンセリン及びその誘導体及びそれらの塩、カルシニン
及びその誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン及び/又はトリプトファン及び/又はヒスタ
ミンを含むジペプチド又はトリペプチド誘導体及びそれらの塩、フラバノン、フラボン、
アントシアニン、アントシアニジン、フラボノール、クエルセチン、ケルシトリン、ミリ
セチン、フィセチン、ハマメリタンニン、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピ
ガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどのフラボノイド類
、タンニン酸、カフェ酸、フェルラ酸、プロトカテク酸、カルコン、オリザノール、カル
ノソール、セサモール、セサミン、セサモリン、ジンゲロン、クルクミン、テトラヒドロ 10
クルクミン、クロバミド、デオキシクロバミド、ショウガオール、カプサイシン、バニリ
ルアミド、エラグ酸、ブロムフェノール、フラボグラシン、メラノイジン、リボフラビン
、リボフラビン酪酸エステル、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンヌクレオチ
ド、ユビキノン、ユビキノール、マンニトール、ビリルビン、コレステロール、エブセレ
ン、セレノメチオニン、セルロプラスミン、トランスフェリン、ラクトフェリン、アルブ
ミン、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、メ
タロチオネイン、チオレドキシン、チオタウリン、O−ホスホノ−ピリドキシリデンロー
ダミン、及びN−(2−ヒドロキシベンジル)アミノ酸、その誘導体及びそれらの塩、及
びN−(4−ピリドキシルメチレン)アミノ酸、並びにその誘導体及びそれらの塩、リシ
ン、1−メチオニン、プロリン、シリマリン、茶抽出物、ブドウ樹皮/種子抽出物、メラ 20
ニン、ローズマリー抽出物などを例示することができる。
【0083】
(その他の成分)
 洗顔料には、さらに、グリセリン、エタノール、砂糖、多価アルコール及び殺菌剤から
選ばれる1種又は2種以上を配合することができる。殺菌剤としては、前記化粧水の項で
詳述した防腐剤、殺菌剤を適宜用いることができるが、洗顔料など石鹸系の洗浄剤の場合
には、消毒、殺菌、防臭の目的で、塩酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノー
ル、感光素101号、クレゾール、クロルキシレノール、チリクロロカルバニリド、ハロ
カルバン、フェノール、クロルクレゾール、フェノキシエタノール、トリクロルヒドロキ
シジフェニルエーテルなどを用いるのが好ましい。 30
【0084】
<美容液>
 本発明の皮膚外用組成物は、保湿剤及びエモリエント剤を配合することにより、美容液
とすることができる。一般に、美容液とは、化粧水とは異なり、粘度があって使用感及び
保湿性に優れたタイプの化粧品であり、保湿機能とエモリエント機能を持つものとされて
いる。保湿剤及びエモリエント剤としては、化粧水の項で前述したものを適宜用いること
ができる。剤型では、可溶化型、O/W乳化型、油液型が知られている。
【0085】
 一般に、美容液は、さらに香料、紫外線吸収剤、美白剤、抗炎症剤、防腐剤及び殺菌剤
から選ばれる1種又は2種以上を配合することにより、保湿機能とエモリエント機能以外 40
の機能を謳うものが大半である。上記配合成分のうち、香料、紫外線防止剤、防腐剤及び
殺菌剤については前記化粧水の項で詳述したそれぞれの成分を適宜使用することができる
。美白剤及び抗炎症剤としては、例えば、下記に記載の美白剤及び抗炎症剤を適宜使用す
ることができる。
【0086】
(美白剤)
 一方、美白剤としては、3−メトキシサリチル酸、3−エトキシサリチル酸、4−メト
キシサリチル酸、4−エトキシサリチル酸、4−プロポキシサリチル酸、4−イソプロポ
キシサリチル酸、4−ブトキシサリチル酸、5−メトキシサリチル酸、5−エトキシサリ
チル酸、5−プロポキシサリチル酸などのアルコキシサリチル酸類及びその塩類、ハイド 50
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ロキノン、アルブチン、α−アルブチン、ハイドロキノンα−L−グルコース、ハイドロ
キノンβ−L−グルコース、ハイドロキノンα−D−ガラクトース、ハイドロキノンβ−
D−ガラクトース、ハイドロキノンα−L−ガラクトース、ハイドロキノンβ−L−ガラ
クトース、ハイドロキノンα−D−リボース、ハイドロキノンβ−D−リボース、ハイド
ロキノンα−L−リボース、ハイドロキノンβ−L−リボース、ハイドロキノンα−D−
アラビノース、ハイドロキノンβ−D−アラビノース、ハイドロキノンα−L−アラビノ
ース、ハイドロキノンβ−L−アラビノース、ハイドロキノンα−D−グルコサミン、ハ
イドロキノンβ−D−グルコサミン、ハイドロキノンα−L−グルコサミン、ハイドロキ
ノンβ−L−グルコサミン、ハイドロキノンα−D−ガラクトサミン、ハイドロキノンβ
−D−ガラクトサミン、ハイドロキノンα−L−ガラクトサミン、ハイドロキノンβ−L 10
−ガラクトサミン、ハイドロキノンα−D−グルクロン酸、ハイドロキノンβ−D−グル
クロン酸、ハイドロキノンα−L−グルクロン酸、ハイドロキノンβ−L−グルクロン酸
、ハイドロキノンα−D−ガラクツロン酸、ハイドロキノンβ−D−ガラクツロン酸、ハ
イドロキノンα−L−ガラクツロン酸、ハイドロキノンβ−L−ガラクツロン酸等のウロ
ン酸配糖体等のハイドロキノンやその配糖体などのハイドロキノンの誘導体、トラネキサ
ム酸やその誘導体及びそれらの塩類、レゾルシンまたは4−n−ブチルレゾルシノールな
どのレゾルシン誘導体、コウジ酸やその誘導体及びそれらの塩類、エラグ酸やリノール酸
及びそれらの塩類、アニス抽出物、イタドリ(虎杖根)抽出物、オニバシリ抽出物、エビ
スグサ抽出物、ケツメイシ(決明子)抽出物、オウギ(黄耆)抽出物、キバナオウギ抽出
物、オオカラスウリ(カロコン)抽出物、オナモミ(蒼耳子)抽出物、オニノヤガラ(天麻 20
)抽出物、カキョク抽出物、オオイタドリ抽出物、ウヤク抽出物、カボチャ抽出物、ガマ
(蒲黄)抽出物、カンスイ(甘遂)抽出物、キンミズヒキ(仙鶴草)抽出物、クロモジ抽出物、
クロクモソウ抽出物、サイザル(サイザルアサ)抽出物、サキシマボタンヅル抽出物、シ
ナボタンヅル抽出物、シナセンニンソウ(威霊仙)抽出物、オオシマザクラ抽出物、オオ
ヤマザクラ抽出物、マメザクラ抽出物、タカネザクラ抽出物、コヒガン抽出物、サトザク
ラ抽出物、シオン(紫苑)抽出物、シュロ抽出物、シロバナイリス抽出物、センニンソウ
(大蓼)抽出物、タムシバ(辛夷)抽出物、ダイモンジソウ抽出物、ツキミソウ抽出物、トシ
シ抽出物、マメダオシ抽出物、ネナシカズラ抽出物、ニガヨモギ抽出物、ノコギリソウ抽
出物、ハクセン(白癬皮)抽出物、ディル抽出物、ハチジョウイタドリ抽出物、ハマビシ抽
出物、ヒトツバ(石葦)抽出物、ヒメガマ(香蒲)抽出物、ビャクシ抽出物、フローラルブラ 30
ンカ抽出物、ハミュラ抽出物、ハマヨモギ抽出物、セイヨウヒルガオ抽出物、ビャクダン
抽出物、マンネンタケ(霊芝)抽出物、メハジキ(益母草)抽出物、カワヤナギ抽出物、アカ
メヤナギ抽出物、ネコヤナギ抽出物、イヌコリヤナギ抽出物、キヌヤナギ抽出物、コリヤ
ナギ抽出物、ウンリュウヤナギ抽出物、ミヤマヤナギ抽出物、ヤマヤナギ抽出物、オオバ
ヤナギ抽出物、タイリクキヌヤナギ抽出物、キツネヤナギ抽出物、ドロノキ抽出物、ヤマ
モモ(楊梅皮)抽出物、リュウゼツラン中秋物、アオノリュウゼツラン抽出物、フクリンリ
ュウゼツラン抽出物、ミツマタ抽出物、アオノリ抽出物、ウスバアオノリ抽出物、スジア
オノリ抽出物、ヒラアオノリ抽出物、ボウアオノリ抽出物、ホソエダアオノリ抽出物、コ
ンブ抽出物、マコンブ抽出物、リシリコンブ抽出物、ホソメコンブ抽出物、ミツイシコン
ブ抽出物、ワカメ抽出物、ヒロメ抽出物、アオワカメ抽出物、ヒジキ抽出物、ヒバマタ抽 40
出物、ウミウチワ抽出物、ウスバウミウチワ抽出物、キレバノウミウチワ抽出物、アカバ
ウミウチワ抽出物、コナウミウチワ抽出物、オキナウチワ抽出物、ウスユキウチワ抽出物
、エツキウミウチワ抽出物、トゲキリンサイ抽出物、アマクサキリンサイ抽出物、キリン
サイ抽出物、ビャクシンキリンサイ抽出物、ツノマタ抽出物、イボツノマタ抽出物、マル
バツノマタ抽出物、ヒラコトジ抽出物、スギノリ抽出物、シキンノリ抽出物、カイノリ抽
出物、ヤハズグサ抽出物、ウラボシヤハズ抽出物、イシモズク抽出物、ミスジコンブ抽出
物、アツバミスジコンブ抽出物、イソモク抽出物、ナガシマモク抽出物、シダモク抽出物
、ネジモク抽出物、ナラサモ抽出物、マメタワラ抽出物、タツクリ抽出物、ヤツマタモク
抽出物、ウミトラノオ抽出物、オオバモク抽出物、ムカデノリ抽出物、ヌラクサ抽出物、
クロヌラクサ抽出物、オオムカデノリ抽出物、マツノリ抽出物、オオオゴノリ抽出物、カ 50
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イメンソウ抽出物、フシツナギ抽出物、ヒメフシツナギ抽出物、ヒロハフシツナギ抽出物
、クロソゾ抽出物、コブソゾ抽出物、ハネソゾ抽出物、ソゾノハナ抽出物、ハケサキノコ
ギリヒバ抽出物、ティラ抽出物、カモーテデアザフラン抽出物、ハマイカ抽出物、ポレオ
ベルデ抽出物、ナボネグロ抽出物フシスジモク抽出物、ハハキモク抽出物、ヨレモク抽出
物、ノコギリモク抽出物、オオバ抽出物、胎盤抽出物、ルシノール、シルク抽出物、アカ
シア抽出物、アセロラ抽出物、イチビ(冬葵位)抽出物、シダレカンバ抽出物、クェルス
(没食子)抽出物、クリ抽出物、カメバヒキオコシ抽出物、クロバナヒキオコシ抽出物、
ヒキオコシ(延命草)抽出物、セリ抽出物、ソバ抽出物、ダービリア抽出物、ナズナ抽出
物、フジバカマ(蘭草)抽出物、クワ抽出物、クチナシ抽出物、トウキ抽出物、ワレモコ
ウ抽出物、クララ抽出物、ヨモギ抽出物、スイカズラ抽出物、キハダ抽出物、ドクダミ抽 10
出物、マツホド抽出物、ハトムギ抽出物、オドリコソウ抽出物、ホップ抽出物、サンザシ
抽出物、ユーカリ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、アルテア抽出物、ケイヒ抽出物
、マンケイシ抽出物、ハマメリス抽出物、ヤマグワ抽出物、桔梗抽出物、続随子抽出物、
射干抽出物、麻黄抽出物、センキュウ抽出物、ドッカツ抽出物、サイコ抽出物、ボウフウ
抽出物、ハマボウフウ抽出物、オウゴン抽出物、牡丹皮抽出物、シャクヤク抽出物、ゲン
ノショウコ抽出物、葛根抽出物、甘草抽出物、五倍子抽出物、アロエ抽出物、ショウマ抽
出物、紅花抽出物、緑茶抽出物、紅茶抽出物、阿仙薬抽出物、カミツレ抽出物、藍草抽出
物、油溶性カンゾウエキス、西河柳エキス、ユキノシタエキスなどの植物エキス、フェニ
ル水銀ヘキサクロロフェン、酸化第二水銀、塩化第一水銀、過酸化水素水素、過酸化亜鉛
、2−アミノフェノール及びその誘導体、フェルラ酸及びその誘導体、プラセンタエキス 20
、グルタチオン、オリザノール、ブチルレゾルシノールなど例示することができる。
【0087】
(抗炎症剤)
 また、本発明の美容液に配合することのできる抗炎症剤としては、ジプロピオン酸ベタ
メタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、プロピオン酸フルチカゾン、ヒドロコルチゾン
−21−プロピオネート、ヒドロコルチゾンシクロペンチルプロピオネート、ジプロピオ
ン酸ベクロメタゾンなどのプロピオン酸誘導体、アラントイン、アラントインアセチル−
dl−メチオニン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロ
キシアルミニウム、アラントインポリガラクツロン酸などのアラントイン又はその誘導体
、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸アラントイン、グリチルレチ 30
ン酸グリセリン、グリチルレチン酸ステアリル、ステアリン酸グリチルレチニル、3−サ
クシニルオキシグリチルレチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチル
リチン酸モノアンモニウムなどのグリチルレチン又はその誘導体、パントテン酸、パント
テニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、ベンゾイルパントテニルエチルエーテ
ル、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、アセチルパントテニルエチルエ
ーテル、安息香酸パントテニルエチルエーテルエステル、パンテチンなどのパントテン酸
の誘導体、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ニコチン酸
トコフェロール、酢酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール、フェルラ酸トコフェ
ロール、トコフェロールリン酸エステルなどのトコフェロール誘導体、トコトリエノール
、ビタミンEアセテート、コハク酸トコフェロールなどのビタミンE又はその誘導体、2 40
−アミノフェノール及びその誘導体、スリンダク、ジクロフェナック、フェンブフェンな
どの酢酸誘導体、塩酸ピリドキシン、メントール、ビオチン、カンフル、テレピン油、酸
化亜鉛、アズレン、グアイアズレン及びその誘導体、メフェナム酸及びその誘導体、フェ
ナム酸及びその誘導体、フェニルブタゾン及びその誘導体、インドメタシン及びその誘導
体、イブプロフェン及びその誘導体、ビフェニルカルボン酸誘導体、オキシカム、サリチ
ル酸、アセチルサリチル酸、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、
フェノプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジ
ン、プラノプロフェン、ミクロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミ
ノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ケトプロフェン及びその誘導体、ε
−アミノカプロン酸、ジクロフェナクナトリウム、ジフェンヒドラミン、トラネキサム酸 50
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及びその誘導体、コルチゾン及びそのエステル、ヒドロコルチゾン及びそのエステル、プ
レドニゾン、プレドニゾロンなどの副腎皮質ホルモン、抗ヒスタミン剤、ブクロクシック
アシッド、アパゾン、ブロムフェナク、セレコキシブ、ジフェンピラミド、ジフルニサー
ル、エトドラク、フルフェナミン酸、ケトロラク、メクロフェナメート、メフェナミン酸
、メロキシカム、ナブメトン、ピロキシカム、ブチブフェン、ロフェコキシブ、トルメチ
ン、ケトロラクトロメタミン、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン塩酸塩、マレイ
ン酸クロルフェニラミン、コルチコステロイド、アルクロメタゾン、デキサメタゾン、フ
ルメタゾン、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン−21−モノエステル、ヒドロコルチ
ゾン−21−アセテート、ヒドロコルチゾン−21−ブチレート、ヒドロコルチゾン−2
1−バレエート、ヒドロコルチゾン−17,21−ジエステル、ヒドロコルチゾン−17 10
,21−ジアセテート、ヒドロコルチゾン−17−アセテート−21−ブチレート、ヒド
ロコルチゾン−17,21−ジブチレート、メチルプレドニゾロン、安息香酸ベタメタゾ
ン、二酢酸ジフルオラゾン、フルオシノニド、フロン酸モメタゾン、局所用コルチコステ
ロイド、ヒドロキシトリアムシノロン、アルファ−メチルデキサメタゾン、デキサメタゾ
ンホスフェート、吉草酸クロベタゾール、デソニド、デソキシメタゾン、デソキシコルチ
コステロンアセテート、ジクロリゾン、二酢酸ジフロラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、
フルアドレノロン、フルクロロロンアセトニド、フルドロコルチゾン、ピバル酸フルメタ
ゾン、フルオシノロンアセトニド、フルコルチンブチルエステル、フルオコルトロン、酢
酸フルプレドニデン(フルプレドニリデン)、フルランドレノロン、ハルシノニド、酢酸
ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、トリアムシノロンアセトニド、コルトドキソ 20
ン、フルセトニド、メドリゾン、アムシアフェル、アムシナフィド、ベタメタゾン、クロ
ロプレドニゾン、酢酸クロロプレドニゾン、クロコルテロン、クレシノロン、ジフルプレ
ドネート、フルクロロニド、フルニゾリド、フルオロメタゾン、フルペロロン、フルプレ
ドニゾロン、吉草酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルタメート、メプレドニゾン、パラメタ
ゾン、トリアムシノロン、イソキシカム、テノキシカム、スドキシカム、CP−14,3
04、真性アロエ、植物ステロール、フィトステロール、藍草、アセンヤク、アマチャ、
アルテア、アルニカ、アロエ、イブトラノオ、イラクサ、エイジツ、エチナシ、エンメイ
ソウ、ウコン、オウゴン、オオムギ、オトギリソウ、オレンジ、カノコソウ、カバ、カミ
ツレ、カロット、カワラヨモギ、カンゾウ、キュウリ、キンギンカ、グッガル(Gugg
al)、クチナシ、クマザサ、クレソン、ゲンチアナ、ゲンノショウコウ、コーラ、ゴボ 30
ウ、コンフリー、ゴカヒ、ゴマノハグサ抽出物、サルビア、サンショウ、シアントロ、シ
コン、シソ、シャクヤク、シラカバ、セージ、セイヨウオトギリソウ、セイヨウキズタ、
セイヨウネズ、セイヨウノコギリソウ、セイヨウハッカ、センキュウ、センブリ、ソハク
ヒ、タイソウ、タイム、チャイニーズパセリ、ツボクサ、トウガシ、トウニン、ドクダミ
、トルメンチラ、タデアイ、チャ、トウキ、トウキンセンカ、ニワトコ、ニンジン、パセ
リ、ハッカ、ビャクダン、ビワ、ブッチャーブルーム、ブドウ、ブロッコリー、ベニバナ
、ホオウ、ボダイジュ、ボタン、マンジスタ、マロニエ、ムクロジ、ムチヤギ抽出物、ム
ラサキツユクサ、メマツヨイグサ、モモ、ヤグルマソウ、ユーカリ、ヨモギ、ヨウバイヒ
、ラベンダー、ローマカミツレ、ローズマリーなどの植物又は植物に由来する抽出物など
の成分及びそれら混合物を例示することができる。 40
【0088】
 とりわけ、本発明の皮膚外用組成物を配合した美容液の場合には、天然成分由来のグリ
チルレチン酸ステアリル、グリチルリチン酸ジカリウムなどのグリチルレチン又はその誘
導体、ゲンチアナエキス、シソエキス、セージエキス、セイヨウニワトコエキス、ツボク
サエキス、ドクダミエキス、トウキエキス、ボタンエキス、メマツヨイグサエキス、ムク
ロジエキス、ユキノシタエキス、ヨモギエキス、リンゴエキスの1種又は2種以上を単独
で又は組み合わせて抗炎症剤として使用するのが望ましい。それらはそれぞれ、通常、本
発明の美容液質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50質量
%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量%の
範囲で配合される。 50
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【0089】
<乳液>
 本発明の皮膚外用組成物は、水性媒体を基剤とするものであり、油性成分及び界面活性
剤を配合することにより、乳液とすることができる。乳液の使用目的は、皮膚の清浄、化
粧落とし、皮膚の保護、保湿及び柔軟、及び、皮膚の血行促進にある。乳液は、特別の場
合を除いてクリームに比べ油相量が少なく、流動性のあるエマルジョンであるため、別名
「液体クリーム」とも呼ばれている。乳化のタイプはO/W型及びW/O型の両者がある
が、一般的にはO/W型であり、水相の比率が多いので皮膚に塗布した場合、薄く伸び、
しっとりとした感触を与える。油性成分及び界面活性剤としては、前記の化粧水の項で詳
述したそれぞれの成分を適宜用いることができる。 10
【0090】
 本発明の乳液には、さらに目的と機能に応じて、保湿剤、エモリエント剤、血行促進剤
及び高分子物質から選ばれる1種又は2種以上を配合することができ、それらはそれぞれ
、通常、本発明の乳液質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至
50質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10
質量%の範囲で配合される。保湿剤及びエモリエント剤としては、前記化粧水の項で詳述
したそれぞれの成分を適宜配合することができる。血行促進剤及び高分子物質としては、
例えば、下記に記載の血行促進剤及び高分子物質を適宜配合することができる。
【0091】
(血行促進剤) 20
 血行促進剤としては、センブリ、ニンジン(オタネニンジン)、イチョウ、イラクサ、
ショウガ、ニンニク、アシタバ、アルニカ、アンズ、ウイキョウ、エンメイソウ、オトギ
リソウ、オノニス、オランダカシ、カラナシ、カミツレ、ローマカミツレ、キイチゴ、キ
ナ、グビジンソウ、クララ、ゲンチアナ、ケイ、コウホネ、ゴボウ、コメ、サルビア、サ
ンショウ、サンザシ、シイタケ、ジオウ、シブガキ、シャクヤク、ショウキョウ、ショウ
ブ、セイヨウサンザシ、西洋トチノキ、セイヨウネズ、センキュウ、タイダイ、タイム、
チョウジ、トウガラシ、トウキ、トウキンセンカ、トウニン、トウヒ、ドクダミ、トショ
ウ、ハッカ、ハマボウフウ、ハマメリス、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボダイジュ、ホ
ップ、ボタン、マツ、マロニエ、マンネンロウ、メリッサ、メリロート、ユズ、ビワ、ヨ
クイニン、ラベンダー、リンドウ、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、モモ、クルミ 30
、スギナ、ショウブ根、アロエ、ヤマモモ、ユーカリ、ヨモギなどの植物に由来する物質
、ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン、ルチン、糖転移ルチン、アセチルコリン、塩化カ
ルプロニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、γ−オリザノール、l−メントール、セファラ
ンチン、ビタミンE、δ−トコフェロール、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、
リノール酸トコフェロール、ニコチン酸メチル、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸ト
コフェロール、ビタミンEニコチネートなどのビタミンE誘導体、ミノキシジル、ニコチ
ン酸アミド、ノニル酸バニリルアミド、炭酸ガスなどを例示することができる。
【0092】
(高分子物質)
 また、乳液の場合には、一般に、水相に予め高分子物質を保護コロイドの目的で添加す 40
る場合が多く、高分子物質としては、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、アク
リルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)などが挙げられる。
【0093】
<クリーム>
 本発明の皮膚外用組成物は、水性媒体を基剤とするものであり、油性成分及び界面活性
剤を配合することにより、クリームとすることができる。乳化のタイプは乳液の場合と同
様に、O/W型及びW/O型の両者があるものの、クリームは、一般に乳液に比べ油相量
が多いため、流動性のないエマルジョンである。クリームの使用目的は、乳液と同様に、
皮膚の清浄、化粧落とし、皮膚の保護、保湿及び柔軟、及び、皮膚の血行促進にある。よ
り具体的には、クレンジングクリーム、エモリエントクリーム、ナリシングクリーム、ナ 50
(46) JP 2018-90631 A 2018.6.14

イトクリーム、ベースクリーム、バニシングクリーム、モイスチュアクリーム、マッサー
ジクリーム、コールドクリーム、リップクリームなどが挙げられる。
【0094】
 クリームに用いる油性成分及び界面活性剤としては、前記化粧水の項に記載したそれぞ
れの成分を適宜用いることができる。また、クリームには、油性成分の補助成分として、
鯨ロウ、セタノール、ラノリン、流動パラフィン、ワセリン、グリセリン及びスクワラン
から選ばれる1種又は2種以上をさらに配合することができ、それらはそれぞれ、通常、
本発明のクリーム質量当たり、0.0001質量%以上、好適には、0.001乃至50
質量%、より好適には、0.01乃至25質量%、さらに好適には、0.1乃至10質量
%の範囲で配合される。 10
【0095】
<その他の成分>
 本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリームに
は、上述した種々の成分以外にも、これらに一般に用いられる他の成分、例えば、下記に
記載の増粘剤、ビタミン類、アミノ酸類、抗シワ剤、海藻抽出物、細胞賦活剤、経皮吸収
促進剤、発泡剤、可溶化剤、角質溶解剤、ホルモン類、顔料、可塑剤、無機粉末、有機粉
末などを必要に応じて適宜配合することができる。
【0096】
(増粘剤)
 増粘剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、クィーンスシード、カラギーナ 20
ン、ガラクタン、アラビアガム、タラガム、タマリンド、ファーセレラン、カラヤガム、
トロロアオイ、キャラガム、トラガントガム、ペクチン、ペクチン酸及びナトリウム塩等
の塩、アルギン酸及びナトリウム塩等の塩、マンナン、コメ、トウモロコシ、バレイショ
、コムギ等のデンプン、デキストリン、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカ
ン、カードラン、ヒアルロン酸及びその塩、ザンサンガム、プルラン、ジェランガム、キ
チン、キトサン、寒天、カッソウエキス、コンドロイチン硫酸塩、カゼイン、コラーゲン
、ゼラチン、アルブミン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びそのナトリウ
ム等の塩、メチルヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ジアルキ
ルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース 30
及びその誘導体、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピ
ルデンプン、メチルデンプン等のデンプン系高分子、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウ
ムデンプン、オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンアルミニウム等のデンプン誘導体
、アルギン酸プロピレングリコールエステル等アルギン酸誘導体、ポリビニルピドリドン
(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルピドリドン・ビニルアルコール共
重合体、ビニルアルコール・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレ
ン共重合体、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル
)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキ
シド)コポリマー等の両性メタクリル酸エステル共重合体、(ジメチコン/ビニルジメチ 40
コン)クロスポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマー
、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP、ポリ酢酸ビニ
ル部分けん化物、マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・メタ
クリル酸ジアルキルアミノアルキル共重合体;アクリル樹脂アルカノールアミン、ポリエ
ステル、水分散性ポリエステル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エチル等のポリア
クリル酸エステル共重合体、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸及びそのナトリ
ウム塩等の塩、アクリル酸・メタアクリル酸エステル共重合体、アクリル酸・メタアクリ
ル酸アルキル共重合体、ポリクオタニウム−10等のカチオン化セルロース、ポリクオタ
ニウム−7等のジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、ポリ
クオタニウム−22等のアクリル酸・ジアリルジメチルアンモニウムクロリド共重合体、 50
(47) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ポリクオタニウム−39等のアクリル酸・ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アク
リルアミド共重合体、アクリル酸・カチオン化メタアクリル酸エステル共重合体、アクリ
ル酸・カチオン化メタアクリル酸アミド共重合体、ポリクオタニウム−47等のアクリル
酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体
、塩化メタクリル酸コリンエステル重合体、カチオン化オリゴ糖、カチオン化デキストラ
ン、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド等のカチオン化多糖類、ポリエチレ
ンイミン、カチオンポリマー、ポリクオタニウム−51等の2−メタクリロイルオキシエ
チルホスホリルコリンの重合体及びメタクリル酸ブチル共重合体等との共重合体、アクリ
ル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、ポリアクリルアルキルエステ
ルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス、合成ラテック 10
ス等の高分子エマルジョン、ニトロセルロース、ポリウレタン類及び各種共重合体、各種
シリコーン類、アクリル−シリコーングラフト共重合体等のシリコーン系各種共重合体、
各種フッ素系高分子、12−ヒドロキシステアリン酸及びその塩、パルミチン酸デキスト
リン、ミリスチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリ
ン酸コレステリル、無水ケイ酸、煙霧状シリカ(超微粒子無水ケイ酸)、ケイ酸アルミニ
ウムマグネシウム、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、金属石鹸、ジアルキルリン酸金属塩
、ベントナイト、ヘクトライト、有機変性粘土鉱物、ショ糖脂肪酸エステル、フラクトオ
リゴ糖脂肪酸エステル、マルメロ種子抽出物、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメ
チルグアガム、澱粉、カルボキシメチルキチンなどの天然高分子物質、半合成高分子物質
或いは合成高分子物質を例示することができる。 20
【0097】
(ビタミン類)
 ビタミン類としては、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノールなどのビ
タミンA及びその誘導体、チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフ
ラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシンジパルミテー
ト、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド・
ニコチン酸ベンジルなどのニコチン酸類、コリン類、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6
トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB12、ビタミンB2、ビ
タミンB6、ビタミンB15及びそれらの誘導体などのビタミンB類、α−トコフェロー
ル、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、酢酸トコフ 30
ェロール、リノール酸トコフェロール、フェルラ酸トコフェロール、トコフェロールリン
酸エステルなどのトコフェロール誘導体、トコトリエノール、ビタミンEアセテート、コ
ハク酸トコフェロールなどのビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、
パンテチン、ビタミンF、ビタミンK、ビタミンPなどのフラボノイド類やその誘導体、
ビタミンU、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、オロット酸、コエンザイムQ
10、ビオチンなどを例示することができる。
【0098】
(アミノ酸類)
 アミノ酸類としては、バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フ
ェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタ 40
ミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アス
パラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジン、
タウリン、カルニチンなどや、それらの硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、又はピ
ロリドンカルボン酸及びそれらの誘導体などを例示することができる。
【0099】
(抗シワ剤)
 抗シワ剤としては、グリセリン、ビタミンA又はその誘導体、グリコール酸、アシル化
グルコサミン、カイネチン、ビタミンE又はその誘導体、アロエ抽出物、コラーゲン、ヒ
アルロン酸、トリペプチド、テトラペプチドなどのペプチド類、海藻抽出物、マロニエ抽
出物、ローズマリー抽出物、ヤグルマソウ抽出物などが例示できる。 50
(48) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【0100】
(海藻抽出物)
 海藻抽出物としては、褐藻、紅藻、緑藻、藍藻などからの抽出液があり、具体的にはコ
ンブ、マコンブ、ワカメ、ヒジキ、テングサ、サンゴモ、パルマリア、ツノマタ、ノリ、
アオサ、アナアオサ、アスコフィラム、ヒバマタ、モズク、オキナワモズク、ヒマンタリ
アなどからの抽出物を例示することができる。アマモなどの水性植物からの抽出物もこれ
に含まれる。
【0101】
(細胞賦活剤)
 細胞賦活剤としては、乳清、アルニカ、オウバク、クロレラ、ホップ、スズナなどの植 10
物の抽出物、γ−アミノ酪酸、ε−アミノプロン酸などのアミノ酸類、レチノール、チア
ミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン類、グリコール
酸、乳酸などのα−ヒドロキシ酸類、フラボノイド、サポニン、アラントイン、感光素1
01号、感光素301号、感光素401号、NK−4などが例示できる。
【0102】
(経皮吸収促進剤)
 経皮吸収促進剤としては、尿素、乳酸、フルーツ酸、グリコール酸などのα−ヒドロキ
シ酸、サリチル酸などのβ−ヒドロキシ酸、オレイン酸、ウンデカノイン酸、オクタノー
ル、ノナノール、メントール、チモール、リモネン、ジメチルスルホキシド、ドデシルメ
チルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ラウリル硫 20
酸ナトリウム、N,N−ビス(2ヒドロキシエチル)オレイルアミン、ポリオキシエチレ
ン(20)ソルビタンモノオレート、ドデシルジメチルアンモニオプロパンスルホン酸、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、n,n−ジメチル−m−トルアミド、
ジエチル−m−トルアミド、ラウロカプラム、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オ
ン、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、N−モノ又はジ置換−p−
メンタン−3−カルボキシアミド、2−(2−メトキシ−1−メチルエチル)−5−メチ
ルシクロヘキサノ−ル、アザシクロアルカン誘導体、シクロデキストリンなどが例示でき
る。
【0103】
(発泡剤) 30
 発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレート、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾジカルボン酸アミド、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテ
トラミン、N,N´−ジメチル−N,N´−ジニトロソテレフタルアミド、トリニトロト
リメチルトリアミン、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、パラト
ルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3´−ジスルホニルヒドラジド
、アリルビス(スルホニルヒドラジド)、p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4
,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)、トリクロロモノフルオロメ
タン、ジクロロモノフルオロメタンなどのフッ化アルカン、5−モルホリル−1,2,3
,4−チアトリアゾール、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウ
ム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類などが例示できる。 40
【0104】
(可塑剤)
 可溶化剤としては、エタノール、フェノキシエタノール、イソプロパノール、ブチルア
ルコール、ベンジルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルア
ルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベ
ヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、モノステアリン酸グ
リセリン、イソプレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5 50
(49) JP 2018-90631 A 2018.6.14

−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、ソルビト
ール、マルビトール、ラフィノース、ヘキシレングリコール、ラウリン酸ジエタノールア
ミド、脂肪酸ジエタノールアミド等のポリオール、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレノレイルアルコール
エーテル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油、多価アルコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグ
リセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、テトラアルキルアンモニウム塩等の陽イ
オン界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウムクロリド、
ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエー
テル硫酸エステル塩、アルキル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリル 10
硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等の陰イ
オン界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のベタイン型、スルホベタイン
型、スルホアミノ酸型等の両性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シ
リコーン等のシリコーン系界面活性剤、レシチン、リゾフォスファチジルコリン、セラミ
ド、セレブロシド、サーファクチンナトリウム等の天然界面活性剤などが例示できる。
【0105】
(角質溶解剤)
 角質溶解剤としては、グリコール酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、ピルビン
酸、グルコン酸、グルクロン酸、リンゴ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酢酸、フェ
ノール、レゾルシン、レチノイン酸、アダパレン、トリクロロ酢酸、5−フルオロウラシ 20
ル、アゼライン酸などが例示でき、また、ホルモン類としては、エストラジオール、エス
トロン、エチニルエストラジオール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、
コレカルシフェロール、エストロゲン、プレグネノロン、副腎皮質ホルモンなどが例示で
きる。
【0106】
(顔料)
 顔料としては、タルク、カオリン、マイカ、セリサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸などの体質顔料、酸化チタン、酸化亜鉛などの
白色顔料、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、グンジョウ、コンジョウ、酸化クロム、水酸
化クロム、カーボンブラックなどの着色顔料、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン 30
、着色雲母チタンなどのパール顔料、ステアリン酸のマグネシウム、カルシウム及びアル
ミニウム塩、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸の亜鉛塩、澱粉粉、シルクパウダ
ー、ナイロンパウダー、ポリメタアクリル酸メチル末、ポリエチレン末などの粉体顔料を
例示できる。また、可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、クエ
ン酸アセチルトリブチル、カンファーなどが例示できる。
【0107】
(無機粉末)
 無機粉末としては、リン酸水素カルシウム、有機変性モンモリロナイト、ケイ酸、無水
ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、雲母、ベントナイト、チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマ
ス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ 40
ム、酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、カラミン、ゼオライト及びカーボンブラックなど
が例示できる。また、有機粉末としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、
フッソ樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネ
イト樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、上記化合物の単量体の二種以上からな
る共重合体、セルロースなどが例示できる。
【0108】
(その他の成分)
 本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリームに
は、上記以外にもさらに抗生物質、糖転移グリチルリチン、グリチルリチン、アルペンロ 50
(50) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ーゼ抽出物、クロッカス・クリサントゥス抽出物、キビ種子抽出物、ザクロ花抽出物、ア
ルピニアカツマダイ種子抽出物、クロラッパタケ子実体抽出物、ホオノキ抽出物、ナンノ
クロロプシス抽出物、ターミナリアベリリカ抽出物、ビブリオアルギノリチクス発酵液、
ヒトオリゴペプチド、アウレオバシジウムプルランス培養液、アスペルギルス/クリ渋皮
発酵エキス、アルテロモナス発酵エキス、加水分解酵母エキス、酵母エキス、酵母多糖体
、コメ発酵液、サーマスサーモフィルス培養物、酒粕エキス、サッカロミセス/Ca培養
物、サッカロミセス/K培養物、サッカロミセス/Mg培養物、サッカロミセス/亜鉛培
養物、サッカロミセス/海塩培養物、(サッカロミセス/キシリヌム)/紅茶培養物、サ
ッカロミセス/ケイ素培養物、サッカロミセス/ゲルマニウム培養物、サッカロミセスセ
レビシアエエキス、サッカロミセス/セレン培養物、サッカロミセス/鉄培養物、サッカ 10
ロミセス/銅培養物、サッカロミセス培養溶解質液、サッカロミセス/マンガン培養物、
サッカロミセス溶解質エキス、シュードアルテロモナス発酵エキス、スクレロチウムガム
、スフィンゴモナスエキス、ダイズ発酵エキス、豆乳発酵液、乳酸桿菌/エリオジクチオ
ンカリホルニクム発酵エキス、乳酸桿菌/オリーブ葉発酵エキス、乳酸桿菌/カカオ果実
発酵液、乳酸桿菌/キノア発酵エキス、乳酸桿菌/コメ発酵エキス、乳酸桿菌/セイヨウ
ナシ果汁発酵液、乳酸桿菌/ダイズ発酵エキス、乳酸桿菌/トマト発酵エキス、乳酸桿菌
/ナツメヤシ果実発酵エキス、乳酸桿菌/(乳/Ca/リン/Mg/亜鉛)発酵物、乳酸
桿菌/ハイビスカス花発酵液、乳酸桿菌/(ビーン種子エキス/グルタミン酸Na)発酵
液、乳酸桿菌/ブドウ果汁発酵液、乳酸桿菌/ペポカボチャ果実発酵エキス、乳酸桿菌/
(レイシエキス/シイタケエキス)発酵液、乳酸桿菌/レモン果皮発酵エキス、乳酸桿菌 20
/ワサビ根発酵エキス、乳酸球菌培養液、バチルス/(コメヌカエキス/ダイズエキス)
発酵液、バチルス発酵物、ビフィズス菌発酵エキス、ミクロコッカス溶解液、ヨーグルト
液、ラネラ/ダイズタンパク発酵物、ワインエキス、β−D−グルクロン酸、α−L−イ
ズロン酸、β−D−グルクロン酸が連結した3糖構造を基本単位として連なった酸性多糖
を主成分とするスッポンタケ由来ゼラチン様物質、ヒマワリ芽抽出物、パラミツ(種)抽
出物、リュウガン抽出物、キバナオランダセンニチ抽出物、ヒメリンゴ抽出物、フイリソ
シンカ抽出物、ペラルゴニジン抽出物、キネチン、グリシルプロリン、エチルヘキシルグ
リセリン、エトキシジグリコール、オレイルグリセリル、グルコノラクトン、ジカプリリ
ルエーテル、ジヒドロキシアセトン、パンテニルエチル、ヒドロキシアルキル(C16−
18)ヒドロキシダイマージリノレイルエーテル、ヒドロキシアルキル(C12−14) 30
ヒドロキシダイマージリノレイルエーテル、メトキシエタノールなどのエーテル及びケト
ン類、アシアチン酸、アリューリット酸、ウルソル酸ナトリウム、オレアノール酸、グア
ニジン塩酸塩、クエン酸アルミニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸ジアンモニウム、
クエン酸トリ(テトラメチルヒドロキシピペリジノール)、サクシニルグリチルレチン酸
ナトリウム、ジチオグリコール酸、ジチオグリコール酸MEA、ジチオジグリコール酸ジ
アンモニウム、セバシン酸、チオグリコール酸、チオグリコール酸MEA、チオグリコー
ル酸アンモニウム、チオ乳酸、チオ乳酸アンモニウム、パンテテインスルホン酸カルシウ
ム、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム、ペンテト酸、ペンテト酸5ナト
リウム、マデカシン酸などの有機酸またはその塩、アミノメチルプロパノール、アミノメ
チルプロパンジオール、ジイソプロパノールアミン、システアミン塩酸塩、テトラヒドロ 40
キシプロピルエチレンジアミンなどのアミン類、デオキシリボ核酸(DNA)、デオキシ
リボ核酸カリウム塩、リボ核酸(RNA)、リボ核酸ナトリウム塩、アーモンドタンパク
、アスパルテーム、アデノシンリン酸、アデノシンリン酸2ナトリウム、アラニルグルタ
ミン、(アルギニン/リシン)ポリペプチド、ウンデシレノイルフェニルアラニン、エル
ゴチオネイン、オリゴペプチド−6、オルニチン塩酸塩、加水分解DNA、加水分解RN
A、加水分解アーモンドタンパク、加水分解アクチン、加水分解エラスチン、加水分解カ
ゼイン、加水分解カラスムギタンパク、加水分解ケラチン、加水分解酵母タンパク、加水
分解コメタンパク、加水分解コンキオリン、加水分解シルク、加水分解シロバナルーピン
タンパク、加水分解ダイズタンパク、加水分解トウモロコシタンパク、加水分解乳タンパ
ク、加水分解ハチミツタンパク、加水分解ヘーゼルナッツタンパク、加水分解ホホバタン 50
(51) JP 2018-90631 A 2018.6.14

パク、加水分解野菜タンパク、加水分解ローヤルゼリータンパク、カラスムギ穀粒タンパ
ク、牛乳糖タンパク、グアニル酸2ナトリウム、クレアチン、ケラチン、コムギグルテン
、コムギタンパク、サルコシン、シトルリン、ジパルミトイルヒドロキシプロリン、ジペ
プチド−2、セリシン、ダイズタンパク、ヘキサペプチド−2、ヘキサペプチド−3、ヘ
キサペプチド−9、ヘキサペプチド−10、ヘキサペプチド−11、ペンタペプチド−3
、ホエイタンパクなどのタンパク及び核酸類、コエンチームA、スチレインズ、パパイン
、プロテアーゼ、ブロメライン、リパーゼ、α−グルコシダーゼなどの酵素類、メントン
グリセリンアセタールなどのテルペン類、(C30−38オレフィン/マレイン酸イソプ
ロピル/マレイン酸)コポリマー、(HDI/PPG/ポリカプロラクトン)クロスポリ
マー、PEG−4、PEG−6、PEG−8、PEG−12、PEG−16、PEG−2 10
0、PEG−30、PEG−32、PEG−40などのポリエチレングリコール類、PP
G−3、PPG−7などの酸化プロピレン重合体またはその誘導体、(VA/クロトン酸
/ネオデカン酸ビニル)コポリマー、(VP/アクリル酸DMAPA)コポリマー、(V
P/ビニルカプロラクタム/アクリル酸DMAPA)コポリマー、(VP/メタクリルア
ミド/ビニルイミダゾール)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)
コポリマー、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム/アクリル酸
)コポリマー、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマ
ー、(アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマー、
(アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン)コポリマー、(アクリル酸/
アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸)コポリマー、(アクリル酸/アクリル酸アル 20
キル(C10−30))コポリマー、(アクリル酸アミドプロピルトリモニウムクロリド
/アクリル酸アミド)コポリマー、(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)コ
ポリマー、アクリル酸アルキルコポリマーまたはその誘導体、(アクリル酸アルキル/ジ
アセトンアクリルアミド/アモジメチコン)コポリマーAMP、(アクリル酸アルキル/
ジアセトンアクリルアミド)コポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルア
ミド)コポリマーAMP、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマ
ーAMPD、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸メトキシエ
チル)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリ
マー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポ
リマー、(アクリレーツ/アクリルアミド)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ア 30
ルキル(C10−30))クロスポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキルステア
リル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ヒ
ドロキシアルキル)コポリマー、アクリレーツコポリマー、カルボマー、(エチレン/プ
ロピレン)コポリマー、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(オクチルア
クリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポ
リマー、合成ワックス、水添C16−14オレフィンポリマー、(ブチレン/エチレン/
スチレン)コポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレン
イソテレフタレート、ポリオクタニウム−5、ポリオクタニウム−6、ポリオクタニウム
−7、ポリオクタニウム−11、ポリオクタニウム−16、ポリオクタニウム−22、ポ
リオクタニウム−28、ポリオクタニウム−32などのポリオクタニウム類、ポリグルク 40
ロン酸、ポリデセン、ポリプロピルシルセスキオキサン、ポリメタクリル酸グリセリル、
ポリメタクリロイルエチルベタイン、ポリメタクリロイルエチルベタイン、レパゲルマニ
ウムなどの合成高分子化合物、アセチルジペプチド−1セチル、アセチルテトラペプチド
−2、アセチルテトラペプチド−5、アセチルヘキサペプチド−1、アセチルヘキサペプ
チド−3、イソアルキル(C8−16)コハク酸ラクトグロブリルスルホン酸ナトリウム
、などの化粧品をはじめとする皮膚外用組成物に一般に使用可能なものを用いることがで
き、これらに加え、上記以外にも既存の化粧品原料をさらに使用することもできる。たと
えば、『化粧品原料基準第二版注解』、日本公定書協会編、株式会社薬事日報社、198
4年発行、『化粧品原料基準外成分規格』、厚生省薬務局審査課監修、株式会社薬事日報
社、1993年発行、『化粧品原料基準外成分規格追補』、厚生省薬務局審査課監修、株 50
(52) JP 2018-90631 A 2018.6.14

式会社薬事日報社、1993年発行、『化粧品種別許可基準』、厚生省薬務局審査課監修
、株式会社薬事日報社、1993年発行、『化粧品種別配合成分規格』、厚生省薬務局審
査課監修、株式会社薬事日報社、1997年発行、『最新化粧品科学−改訂増補II』、
日本化粧品技術者会編、株式会社薬事日報社、平成4年発行及び『化粧品事典』、日本化
粧品技術者会編、丸善株式会社、2003年発行、『日本化粧品原料集2007』、日本
化粧品工業連合会編、株式会社薬事日報、2007年発行などに記載されている全ての化
粧品原料を適宜組み合わせて使用することができる。
【0109】
C.製造方法
 本発明の皮膚外用組成物、又はこれを含む化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはク 10
リームなどの基礎化粧品は、基剤としての水性媒体に、有効成分としてのL−アスコルビ
ン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を混合する工程を経て
製造される。より具体的には、基剤としての水性媒体に、有効成分としてのL−アスコル
ビン酸、その誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を混合し、溶解して
、溶液のpHを3乃至11、より望ましくは5乃至9とした後、目的とする製品の種類に
応じた適宜の処法に従って、目的の製品が完成するまでの適宜の工程で含有せしめればよ
い。各成分を配合する方法、順序や、種々の処理を施す時期は、本発明の作用効果を損な
わない限り特に限定されず、斯界で汎用されている適宜の方法、順序を採用することがで
きる。
【0110】 20
 とりわけ、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶又は無水結晶を用
いて本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しくはクリーム
などの基礎化粧品を製造する場合には、予めアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム
塩結晶とアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶を、適宜の配合比率で配合した組成物と
しておくことにより、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶を用いる場合のよう
に別途アルカリで中和することなく、水性媒体に溶解した際のpHを所望の3乃至11、
望ましくは5乃至9となるように調整することができる。この製造方法によれば、別途ア
ルカリを用いる中和工程が不要になるだけでなく、アルカリや緩衝剤の添加による塩濃度
の上昇が低減できるので好適である。
【0111】 30
 以上のような本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しく
はクリームなどの基礎化粧品における、L−アスコルビン酸、その誘導体、及びそれらの
塩から選ばれる1種又は2種以上の配合量は特に限定されるものではなく、目的に応じて
適宜決定されるが、通常、製品質量あたり、固形物換算(無水物換算)で、L−アスコル
ビン酸として0.1質量%乃至90質量%、望ましくは、0.5質量%乃至質量50%、
さらに望ましくは、1質量%乃至10質量%、より望ましくは、5乃至10質量%含有さ
せるのが好適である。
【0112】
 斯くして製造される本発明の皮膚外用組成物、又は、化粧水、洗顔料、美容液、乳液、
若しくはクリームなどの基礎化粧品は、有効成分として、L−アスコルビン酸、その誘導 40
体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有しているので、ターンオーバー
を改善し、皮膚におけるバリア機能を維持又は亢進し、かつ、皮膚におけるヒアルロン酸
産生を維持又は亢進し、抗シワ、抗小ジワ、抗シミ、抗弛みなどの優れたアンチエイジン
グ効果を奏するものである。
【0113】
 以下、本発明を実験に基づいてさらに詳細に説明する。
【0114】
<実験1:アスコルビン酸2−グルコシドの皮膚におけるターンオーバーに対する作用>
 本明細書で既に述べたとおり、表皮は、外側から「角質層(角層)」、「顆粒層」、「
有棘層」、「基底層」により構成され、基底層で生まれた表皮細胞は順次外側へ移動して 50
(53) JP 2018-90631 A 2018.6.14

角質層となり、最終的に剥がれ落ちることとなる。このような一連のサイクルは、一般に
ターンオーバーと呼ばれており、加齢によりターンオーバーが滞ると、皮膚の弛みやシワ
、小ジワが発生するなど、肌におけるトラブルの原因となる。アスコルビン酸2−グルコ
シドのターンオーバーに対する作用を調べるため、以下の実験を行なった。
【0115】
<実験1−1:アスコルビン酸2−グルコシドの皮膚細胞増殖に及ぼす影響>
 正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(クラボウ社販売、以下、「NHEK細胞」と略記)
を、細胞増殖添加剤(EDGS:EpiLife Defined Growth Su
pplement)含有EpiLife培地(Invitrogen社販売、以下、ED
GS含有EpiLife培地を「EpiLife培地」と略記する。)に懸濁し、5容積 10
%CO2存在下、37℃の条件で、60乃至80%コンフルエントで継代培養を行った。
細胞を剥離洗浄後、HuMedia−KB2培地(クラボウ社販売)にて7.5×103
細胞/mLに調整後、コラーゲン(新田ゼラチン社販売、商品名『Cellmatori
x Type IV』)をコートした24穴プレートに0.4mL/ウェルで接種し、5
容積%CO2存在下、37℃の条件下で1日培養した。培養上清を除去後、ハイドロコル
チゾン及びインスリン添加HuMedia−KB2培地(クラボウ社販売、以下、「KB
2−HI培地」と略記)に、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『
AA2G』、株式会社林原販売)をアスコルビン酸2−グルコシドの終濃度が0乃至90
0μMとなるよう溶解させたものを0.6mL/ウェルずつ添加し、5容積%CO2存在
下、37℃の条件下で4日間培養した。25体積%グルタルアルデヒド溶液を60μL/ 20
ウェルずつ添加して細胞を固定後、上清を除去し、水洗し、次いでメチレンブルー溶液を
0.24mL/ウェル添加して核染色を行った。水洗後、0.33N塩酸を0.5mL/
ウェルずつ添加して色素を抽出し、96穴プレートに0.1mL/ウェルずつ移して、波
長595nm及び650nmでの吸光度を測定した。得られた波長650nmの吸光度の
値から波長595nmの吸光度の値を差し引いた値を細胞増殖率の指標とした。アスコル
ビン酸2−グルコシドを含まないKB2−HI培地を用いた場合を対照とし、その場合の
値を100%として細胞増殖率を相対評価した。結果を表1に示した。
【0116】
【表1】
30

【0117】
 表1に見られるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、NHEK細胞に対して強い
増殖促進効果を示し、その相対的な細胞増殖率は、100μMで148%、300μMで 40
157%、900μMで169%と、アスコルビン酸2−グルコシドの濃度が上昇するに
従って上昇した。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシドが皮膚表皮細胞の増殖を
促進することにより、皮膚におけるターンオーバーを改善し、シワ、小ジワや弛みの発生
を低減できることを物語っている。因みに、アスコルビン酸2−グルコシドは実験に用い
たNHEK細胞内に存在する酵素によって、L−アスコルビン酸を遊離するので、上記の
作用はL−アスコルビン酸の作用であるともいえる。なお、下記実験1−2においても同
様である。
【0118】
<実験1−2:アスコルビン酸2−グルコシドの皮膚細胞の分化マーカー蛋白質の発現に
及ぼす影響> 50
(54) JP 2018-90631 A 2018.6.14

 近年、表皮細胞の分化マーカー蛋白質としてインボルクリン及びフィラグリンが注目さ
れている。本実験では、アスコルビン酸2−グルコシドがこれら分化マーカー蛋白質の発
現に及ぼす影響を調べた。
【0119】
 正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(NHEK細胞)を、EpiLife培地にて2.5
×105細胞/mLに調製後、12穴プレートに1mL/ウェルずつ接種し、5容積%C
O2存在下、37℃の条件下で1日間培養した。培養上清を除去後、アスコルビン酸2−
グルコシドを終濃度300、600μMとなるよう添加した培地を1mL/ウェル添加し
、5容積%CO2存在下、37℃の条件下で2日間培養した。なお、アスコルビン酸2−
グルコシドを含まない培地で同様に培養したものを、対照とした。それぞれ同濃度のアス 10
コルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩を添加した培地を1mL/ウェルずつ追加添加
し、さらに同条件で3日間培養した。培養上清を除去後、リン酸緩衝生理食塩水(PBS
)で洗浄後、細胞抽出用緩衝液(プロテアーゼインヒビター、2w/v%SDS、1mM
 EDTA含有20mMトリス塩酸緩衝液、pH8.0)にて細胞を溶解し、20分間氷
上反応後、ソニファイアー(ブランソン社製)を用いて超音波破砕により蛋白質を抽出し
た。抽出液を遠心分離し、上清を回収し、その一部を蛋白定量に供した。残りの上清に4
倍濃縮サンプル緩衝液(50mM DTT、40w/v%グリセリン、0.02w/v%
ブロムフェノールブルー含有250mMトリス塩酸緩衝液、pH6.8)を1/3量混和
し、99℃で5分間保ったものをウエスタン解析用サンプルとした。1レーンに蛋白量2
0μgとなるようチャージして、常法によりSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を 20
行なった後、ゲル中の蛋白質を常法によりポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜に移し、
ブロックエース(DSファーマバイオメディカル社製)に浸漬してブロッキングした。P
VDF膜を、抗インボルクリン抗体又は抗フィラグリン抗体(Santa Cruz社販
売)を10容積%ブロックエース含む50mM TBS(200mM NaCl含有50
mM Tris−HCl(pH7.4))緩衝液(以下、「TBS緩衝液」と言う。)で
100倍希釈した溶液に、室温で1時間浸漬した後、0.05容積%ツイーン20を含む
50mM TBS緩衝液で洗浄し過剰の抗体を除いた。PVDF膜を、HRP標識した抗
マウスIgGウサギポリクローナル抗体(DAKO社販売)溶液に、室温で2時間浸漬し
た。この膜を0.05容積%ツイーン20を含む50mM TBS緩衝液で30分間洗浄
後、市販のウエスタンブロッティング検出キット(ジーイー ヘルスケア バイオサイエ 30
ンス社販売、商品名「ECL Prime Western Blotting Det
ection System)を用いて検出し、画像解析ソフト(「ImageJ」、N
IH開発のオープンソースソフトウェア)にて画像解析を行った。内部標準としてα−チ
ューブリンを用いて、各蛋白の発現をα−チューブリンの発現に対する相対発現量に補正
し(対照を50%とした)発現量を比較した。結果を表2に示した。
【0120】
【表2】

40

【0121】
 表2に示すとおり、アスコルビン酸2−グルコシドの濃度に依存して、分化マーカー蛋
白質であるインボルクリン及びフィラグリンのいずれの発現量も増強された。上記の結果
は、アスコルビン酸2−グルコシドの作用により皮膚表皮細胞の分化が促進されることを
示しており、アスコルビン酸2−グルコシドを含有する化粧品は、皮膚におけるターンオ 50
(55) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ーバーの改善作用に優れることを示すものである。
【0122】
<実験2:アスコルビン酸2−グルコシドの抗シミ作用>
 女性被験者16名(年齢37乃至55歳)に対し、顔面に生じている色素沈着部位(シ
ミ部位)を被験部位とし、アスコルビン酸2−グルコシドを含有する下記配合のクリーム
を1日2回(朝及び夜)、1回2g、90日間塗布させた。クリーム塗布前、塗布45日
及び90日目に、各被験者の被験部位の色調をパントンカラーフォーミュラガイド747
XRを用いて調べ、測色計CR−200(ミノルタ社製)を用いて、被験部位の明るさ(
L*値)をそれぞれ測定し、16名の平均値を算出した。結果を表3に示した。
<試験クリームの配合組成> 10
<A相>
 配合成分                        (質量部)
 水                          53.29
 カルボマー2w/v%溶液                15.0
 EDTA2ナトリウム                   0.1
 グリセレス−26                     3.0
<B相>
 トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル          5.0
 アルキル安息香酸(C12−15)             7.5
 シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン      3.0 20
 ジメチコン                        0.5
 ステアリン酸                       2.5
 ステアリン酸グリセリル                  2.0
 セテアリルアルコール                  1.75
<C相>
 トリエタノールアミン                    適量
<D相>
 アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末       2.0
 (商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
<E相> 30
 プロピレングリコール56体積%、ジアゾリジニル尿素    1.0
 30体積%、メチルパラベン11体積%、プロピルパラベン
 3体積%
【0123】
 A相の成分を加熱しつつ混和し、同じくB相の成分を加熱し混和後、B相をA相に添加
した。これにC相を添加して冷却し、さらにD相とE相を添加した後、トリエタノールア
ミンでpH6.5に調整した。
【0124】
【表3】
40

【0125】
 表3に示されるとおり、塗布日数に従って、被験部位のL*値(明るさ)が増加し、色
素沈着部位の色が薄くなった。通常、シミは日焼けと異なり、時間とともに消失すること
はないことから、上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシドが、皮膚の色素沈着部位 50
(56) JP 2018-90631 A 2018.6.14

を淡色化しシミを改善する効果を有することを示している。
【0126】
<実験3:アスコルビン酸2−グルコシドのグルタチオン産生に及ぼす影響(1)>
 グルタチオンは、生体内で抗酸化成分及び補酵素として機能するペプチドであり、通常
、酸化型として存在しているが、酵素により還元型に変換されることによりその機能を発
揮する。よって、生体内ではグルタチオンレベルを高くすることが望ましく、グルタチオ
ンレベルの低下は、老化の要因の一つとなることが知られている。アスコルビン酸2−グ
ルコシドのグルタチオン産生に及ぼす影響を調べる実験を、ヒト上皮様細胞癌由来細胞株
(A431細胞、ヒューマンサイエンス研究資源バンク、JCRB0004)(以下、「
A431細胞」と略記する。)を使用し、以下のようにして行った。 10
【0127】
<試験溶液>
 10体積%牛胎児血清及び抗生物質を含むダルベッコのMEM培地(以下、「D−ME
M培地」と略記する。)に、アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原販売、試薬級
)とL−アスコルビン酸(和光純薬工業株式会社販売、特級)とを、アスコルビン酸2−
グルコシド又はL−アスコルビン酸の最終濃度が1.0、2.0mMとなるように溶解し
て試験液を調製した。
<A431細胞におけるグルタチオン産生量の定量方法>
 D−MEM培地を用いて継代培養したA431細胞を回収し、D−MEM培地に再懸濁
し、10cm径細胞培養用プレートに、1×106細胞/10ml/プレートで播種して 20
24時間培養した。その後、培養液を吸引除去し、試験液のいずれかを10ml/プレー
ト添加して、24時間培養を行った。対照として、D−MEM培地のみを、10ml/プ
レート添加して、24時間培養を行った。培養上清を除去した各プレートに、氷冷したダ
ルベッコPBS(−)(日水製薬株式会社販売)を加えて、細胞を洗浄した後、スクレイ
パーを用いて細胞を回収した。市販のグルタチオン測定キット(Bio vision社
販売、商品名「Gluthatione Assay Kit」)を使用して測定した。
実験は、対照或いは試験液について、各々3プレートを使用して行い、各プレート当たり
のグルタチオン量の平均を求めてグルタチオン産生量とした。なお、A431細胞の培養
は何れの場合も5容量%炭酸ガス培養装置を使用した。結果は、D−MEM培地のみで培
養した場合のA431細胞の還元型又は総グルタチオン産生量をそれぞれ100%として 30
相対値を求め、表4に示した。
【0128】
【表4】

40

【0129】
 表4に示されるとおり、L−アスコルビン酸を1.0mM添加したD−MEM培地では
細胞障害が生じ、A431細胞における還元型グルタチオン及び総グルタチオンは測定で
きなかった。因みに、L−アスコルビン酸を、上記条件で細胞障害を起こさない濃度の上
限である0.1mM添加した場合、A431細胞の総グルタチオン及び還元型グルタチオ
ン産生量は、それぞれ103%及び102%と無添加の場合と同程度であり、L−アスコ
ルビン酸によるグルタチオン産生量の増加は確認できなかった。
【0130】
 これに対し、D−MEM培地にアスコルビン酸2−グルコシドを1.0mMあるいは2 50
(57) JP 2018-90631 A 2018.6.14

.0mM添加した培地で培養したA431細胞の場合には、細胞障害を起こすことなく総
グルタチオン産生量は増加し、各々、115%、508%となり、アスコルビン酸2−グ
ルコシドの添加量に依存して総グルタチオン産生の増強が認められた。また、還元型グル
タチオン産生量は、各々、313%、6816%となり、アスコルビン酸2−グルコシド
の添加量に依存して還元型グルタチオン産生の増強が認められた。なお、総グルタチオン
の増加に対して、還元型グルタチオンの増加の度合いが大きかったが、このことは、とり
わけ還元型グルタチオンレベルが増加していることを示している。A431細胞の場合、
アスコルビン酸2−グルコシドから細胞障害を引き起こさない程度にL−アスコルビン酸
が遊離され、グルタチオンの産生増強効果を発揮すると考えられる。
【0131】 10
<実験4:アスコルビン酸2−グルコシドのグルタチオン産生に及ぼす影響(2)>
 アスコルビン酸2−グルコシドのグルタチオン産生に及ぼす影響を調べる実験を、正常
ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK細胞、クラボウ)(以下、「NHEK細胞」と略記す
る。)を使用し、以下のようにして行った。
<試験溶液>
 実験1−1で用いたEpiLife培地に、アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社
林原販売、試薬級)とL−アスコルビン酸(和光純薬工業株式会社販売、特級)とを、ア
スコルビン酸2−グルコシド又はL−アスコルビン酸の最終濃度が0.5、1.0、2.
0mMとなるように溶解して試験液を調製した。
<NHEK細胞におけるグルタチオン産生量の定量方法> 20
 EpiLife培地を用いて継代培養したNHEK細胞を回収し、EpiLife培地
に再懸濁し、10cm径細胞培養用プレートに、1×106細胞/10ml/プレートで
播種して24時間培養した。その後、培養液を吸引除去し、試験液の何れかを10ml/
プレート添加して、24時間培養を行った。対照として、EpiLife培地のみを、1
0ml/プレート添加して、24時間培養を行った。培養上清を除去した各プレートに、
氷冷したダルベッコPBS(−)(日水製薬株式会社販売)を加えて、細胞を洗浄した後
、スクレイパーを用いて細胞を回収した。市販のグルタチオン測定キット(Bio vi
sion社販売、商品名「Gluthatione Assay Kit」)を使用して
測定した。実験は、対照或いは試験液について、各々3プレートを使用して行い、各プレ
ート当たりのグルタチオン量及びその平均を求めてグルタチオン産生量とした。なお、N 30
HEK細胞の培養はいずれの場合も5容量%炭酸ガス培養装置を使用した。結果は、Ep
iLife培地のみで培養した場合のNHEK細胞の還元型又は総グルタチオン量をそれ
ぞれ100%として相対値を求め、表5に示した。
【0132】
【表5】

40

【0133】
 表5に示されるとおり、L−アスコルビン酸を0.5mM添加したEpiLife培地
では細胞障害が生じ、NHEK細胞における還元型グルタチオン及び総グルタチオンは測
定できなかった。因みに、L−アスコルビン酸を上記条件で細胞障害を起こさない濃度の
上限である0.1mM添加した場合、NHEK細胞の総グルタチオン及び還元型グルタチ
オン産生量は、それぞれ103%及び102%で無添加の場合と同程度であり、L−アス 50
(58) JP 2018-90631 A 2018.6.14

コルビン酸によるグルタチオン産生量の増加は確認できなかった。
【0134】
 これに対して、EpiLife培地にアスコルビン酸2−グルコシドを0.5、1.0
mM或いは2.0mM添加した培地で培養したNHEK細胞の場合には、総グルタチオン
産生量は、各々、106%、111%、117%となり、アスコルビン酸2−グルコシド
の添加量に依存して総グルタチオン産生の増強が認められた。また、EpiLife培地
にアスコルビン酸2−グルコシドを0.5、1.0mM或いは2.0mM添加した培地で
培養したNHEK細胞の場合には、還元型グルタチオン産生量は、各々、106%、11
1%、117%となり、アスコルビン酸2−グルコシドの添加量に依存したアスコルビン
酸2−グルコシドによる還元型グルタチオン産生の増強が認められた。なお、還元型グル 10
タチオンの増加の度合いが総グルタチオンと同程度であり、このことは、還元型グルタチ
オンレベルが低下することなく、総グルタチオン産生量が増加していることを示している
。実験3のA431細胞の場合と同様に、NHEK細胞の場合においても、アスコルビン
酸2−グルコシドから細胞障害を引き起こさない程度にL−アスコルビン酸が遊離され、
グルタチオンの産生増強効果を発揮すると考えられる。
【0135】
 実験3及び4の結果は、アスコルビン酸2−グルコシドが総グルタチオン産生ならびに
還元型グルタチオン産生を増強する顕著な作用を有することを示すものであり、アスコル
ビン酸2−グルコシドが、総グルタチオンの産生増強剤、または還元型グルタチオンの産
生増強剤として利用でき、この作用を通じて生体の老化を抑制することができることを示 20
唆している。
【0136】
<実験5:アスコルビン酸2−グルコシドのDickkopf−1産生に及ぼす影響>
 ヒトの肌に存在する蛋白質であって、シミの原因となるメラニンの生成及び蓄積を抑制
する作用を有することが知られている、Dickkopf−1(以下、「DKK1」と略
記する)産生に及ぼすアスコルビン酸2−グルコシドの影響を調べる実験を、DKK1産
生能を有する、正常ヒト皮膚線維芽細胞であるNHDF細胞(クラボウ社販売)を用い、
以下のようにして行った。
<NHDF細胞におけるアスコルビン酸2−グルコシドのDKK1産生に及ぼす影響>
 96穴プレートに細胞濃度1x104個/穴となるように、培養培地で希釈したNHD 30
F細胞を播種した。播種してから24時間後にプレートの各ウェル中の上清を除去し、ア
スコルビン酸2−グルコシドを終濃度0.5、1、2、4又は8mMとなるように、各ウ
ェルに添加した。対照として、アスコルビン酸2−グルコシドを添加しない系を設けた。
アスコルビン酸2−グルコシド添加後、培養1日目、3日目に96穴プレートの各ウェル
の上清を採取し、上清中のDKK1をDKK1測定用ELISA(商品名『RayBio
』、レイバイオテック社製)にて定量(n=3)した。測定値の統計学的解析は、t検定
(t−test)(『基礎統計学III 自然科学の統計学』、財団法人 東京大学出版
会発行、187頁(2008年)参照)により行った。結果を表6に示す。
【0137】
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【表6】

10

【0138】
 表6に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、濃度依存的にNHDF細胞
からのDKK1産生を有意に促進させたとともに、培養日数1日目と3日目のDKK1産
生量の関係から、培養時間依存的にDKK1産生を有意に促進した。 20
【0139】
 本実験結果から、アスコルビン酸2−グルコシドは、生体に投与することにより、DK
K1の産生を促進し、これによりメラノサイトのメラニン産生を抑制し、ケラチノサイト
へのメラノソームの輸送を抑制し、抗シミ、美白作用を奏すると考えられる。また、アス
コルビン酸2−グルコシドは、生体内の酵素の作用によりL−アスコルビン酸とD−グル
コースに加水分解され、L−アスコルビン酸本来の機能を発揮することから、L−アスコ
ルビン酸はもとより、アスコルビン酸2−グルコシド以外のL−アスコルビン酸の誘導体
、L−アスコルビン酸の塩、及びL−アスコルビン酸誘導体の塩も、生体に投与すること
により、DKK1の産生を促進し、これによりメラノサイトのメラニン産生を抑制し、ケ
ラチノサイトへのメラノソームの輸送を抑制し、抗シミ、美白作用が奏せられると考えら 30
れる。殊に、アスコルビン酸2−グルコシドとそのナトリウム塩の結晶は、L−アスコル
ビン酸よりも安定で、且つ、生体内においてL−アスコルビン酸を遊離し、L−アスコル
ビン酸本来の機能が発揮されることから、DKK1産生を促進するための成分として最も
好適に用いることができる。
【0140】
<実験6:アスコルビン酸2−グルコシドの小眼球症関連転写因子の活性化に及ぼす影響

 小眼球症関連転写因子(microphthalmia−associated tr
anscription factor、以下、「MITF」と略記する)は、肥満細胞
、破骨細胞、色素細胞や心筋細胞で特異的に発現する蛋白質であり、リン酸化されること 40
により活性化し、メラノサイトやアレルギー疾患に関与する種々の蛋白質の発現に関わっ
ている。MITFの活性化を抑制することにより、アレルギー疾患やメラノサイト増殖異
常を抑制し、肌あれ抑制や美白効果が期待できる。アスコルビン酸2−グルコシドのMI
TFの活性化に及ぼす影響を調べる実験を、マウスメラノーマ細胞株B16細胞(以下、
「B16細胞」と略記する。)を使用し、以下のようにして行った。
<試験溶液>
 10体積%牛胎児血清及び抗生物質を含むダルベッコのMEM培地(以下、「D−ME
M培地」と略記する。)に、アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原販売、試薬級
)とL−アスコルビン酸(和光純薬工業株式会社販売、特級)とを、アスコルビン酸2−
グルコシド又はL−アスコルビン酸の最終濃度が2.0又は8.0mMとなるように溶解 50
(60) JP 2018-90631 A 2018.6.14

して試験液を調製した。
<B16細胞におけるMITF産生量の定量方法>
 D−MEM培地を用いて継代培養したB16細胞を回収し、D−MEM培地に再懸濁し
、6穴プレートに、1×105細胞/2ml/ウェルで播種して24時間培養した。その
後、培養液を吸引除去し、試験液の何れかを2ml/ウェル添加して、2時間培養を行っ
た。対照として、D−MEM培地のみを、2ml/プレート添加して、2時間培養を行っ
た。培養上清を除去した各プレートに、氷冷したダルベッコPBS(−)(日水製薬株式
会社販売)を加えて、細胞を洗浄した後、62.5mM Tris−HCl pH6.8
、2w/v%SDS、10w/v%グリセロール、50mM DTT、0.01w/v%
ブロモフェノールブルーを含有するSDSサンプルバッファーを0.1ml/ウェル添加 10
して、スクレイパーで細胞を回収した。この細胞液を超音波破砕機(Osminics社
)で処理後、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った。ニトロセルロース膜に電
気的に転写後、一次抗体(Anti phospho−MITF(Ser473)、また
はAnti MITF)、二次抗体と反応させ、LumiGLOを反応させた後、X線フ
ィルムを露光し、MITF陽性バンドを検出した。得られたバンド強度解析をScion
 Imageを用いて行ない、リン酸化MITF及びMITFの量を求めた。なお、B1
6細胞の培養はいずれの場合も5容積%炭酸ガス培養装置を使用した。各試験液で培養し
た場合のB16細胞のβ―アクチン量を100%とした場合のリン酸化MITF及びMI
TFの相対量、及びリン酸化MITF/MITF比を求めた。結果を表7に示す。
【0141】 20
【表7】

【0142】 30
 表7に示されるとおり、L−アスコルビン酸を2.0mM添加したD−MEM培地では
細胞障害が生じ、B16細胞におけるMITF量は測定できなかった。なお、対照(アス
コルビン酸2−グルコシド無添加)のD−MEM培地で培養した場合のB16細胞におけ
るリン酸化MITF/MITFは0.90であった。
【0143】
 これに対して、D−MEM培地にアスコルビン酸2−グルコシドを2.0又は8.0m
M添加した培地で培養したB16細胞においては、リン酸化MITF/MITF比は、各
々、0.60、0.36となり、アスコルビン酸2−グルコシドの添加量に依存してMI
TFのリン酸化の抑制が認められた。これらの実験結果は、アスコルビン酸2−グルコシ
ドがMITFのリン酸化を抑制する顕著な作用を有することを示すものであり、アスコル 40
ビン酸2−グルコシドが、MITFのリン酸化による活性化を抑制することを通じて、肌
荒れ抑制や美白のために機能すること示唆している。
【0144】
 <実験7:アスコルビン酸2−グルコシドによる角質層のコーニファイドエンベロープ
(CE)の産生と、細胞間接着構造体であるタイトジャンクション(TJ)の関連蛋白質
の産生に及ぼす影響>
 角質細胞の最外層に存在し、角質細胞の内部を守ることが知られているCE、及び表皮
顆粒層に存在し、細胞間接着構造体として知られているTJの関連蛋白質(以下、「TJ
関連蛋白質」と言う。)はいずれも、皮膚におけるバリア機能形成の鍵を握っている(ビ
クル・ディ・ディ(Bikle DD)等、『モレキュラー・アンド・セルラー・エンド 50
(61) JP 2018-90631 A 2018.6.14

クリノロジー(Molecular and Cellular Endocrinol
ogy)』、第177巻、161乃至171頁、2001年;タクオ ユキ(Takuo
 Yuki)等、『エスクペリメンタル・ダーマトロジー(Experimental 
Dermatology)』、第16巻、324乃至330頁、2007年参照)ことに
鑑み、本実験では、アスコルビン酸2−グルコシドが細胞レベルでこれらCEとTJ関連
蛋白質の産生に及ぼす影響について調べた。なお、前記引用文献にはそれぞれ、カルシウ
ム(Ca)が、CE及びTJ関連蛋白質の産生を亢進し、皮膚におけるバリア機能を亢進
することが記載されている。
【0145】
<実験7−1:アスコルビン酸2−グルコシドが角質層のCE産生に及ぼす影響> 10
 アスコルビン酸2−グルコシドが角質層のCE産生に及ぼす影響について調べる目的で
、以下の実験を行った。すなわち、標準的正常ヒト表皮細胞のモデルとして、正常ヒト新
生児包皮表皮角化細胞(クラボウ社販売、以下、『NHEK細胞』と略記する。)をEp
iLife培地(Invitrogen社販売、以下、『EpiLife培地』と言う。
)(pH7.4)に懸濁し、12穴マイクロプレートに細胞濃度1×105細胞/穴とな
るように播種し、5容積%CO2存在下、37℃の条件下で一夜培養した後、アスコルビ
ン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)をアス
コルビン酸2−グルコシドの終濃度が0.5又は1mM、又は陽性対照としてのCaCl
2を最終濃度が1mMとなるように各ウェルに添加し、2日毎に各ウェルの培地を前記所
定濃度のアスコルビン酸2−グルコシド又はCaCl2を含む新鮮なEpiLife培地 20
で交換しつつ、5容積%CO2存在下、37℃の条件下で5日間培養した。細胞内CE含
量の測定は、タツヤ ハセガワ(Tatsuya Hasegawa)等、『リピッズ』
、第46巻、529乃至535頁、2011年に準じて行った。すなわち、培養終了後、
直ちに各ウェルの培養上清を除去し、2w/v%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)含有
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)(pH7.4)を用いて各ウェルの器壁に付着した細胞
をピペッティング操作により剥離しつつ細胞抽出を行った後、遠心分離(15,000r
pm×10分)により不溶性画分を回収した。得られた不溶性画分にSDS及び1,4−
ジチオスレイトール(DTT)をそれぞれ終濃度が2w/v%及び20mMとなるように
添加した後、2時間煮沸して不溶性画分を溶解させ、サンプリングし、蛋白質濃度が1m
g/mlとなるように調整し、分光光度計にて波長310nmでの光学密度(OD)を測 30
定し、その測定値をCE産生量とした。なお、対照として、アスコルビン酸2−グルコシ
ドを添加しない以外は、前記したと同様にして培養する系を設けた。結果を表8に示す。
【0146】
【表8】

40

【0147】
 表8に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、陽性対照のCaCl2と同
様、表皮角化細胞におけるCE産生誘導能を有していることが判明した。また、アスコル
ビン酸2−グルコシドは、濃度依存的にCE産生量を増加させることも判明した。
【0148】 50
(62) JP 2018-90631 A 2018.6.14

 本実験結果によれば、アスコルビン酸2−グルコシドは、皮膚におけるバリアー機能に
おいて重要な役割を担っている角質層におけるCE産生を効果的に誘導でき、これにより
、加齢に伴って低下する皮膚におけるバリアー機能を維持又は亢進することができると考
えられる。
【0149】
<実験7−2:アスコルビン酸2−グルコシドが細胞間接着構造体を構成するTJ関連蛋
白質の産生に及ぼす影響>
 アスコルビン酸2−グルコシドが、細胞間接着構造体を構成するTJ関連蛋白質の産生
に及ぼす影響について調べる目的で、表皮顆粒層に存在していることが知られているTJ
関連蛋白質として、近年、脚光を浴びているオクルジン(occludin)とZO−1 10
に着目し、以下の実験を行った。すなわち、標準的正常ヒト表皮細胞のモデルとして、N
HEK細胞をEpiLife培地(pH7.4)に懸濁し、12穴マイクロプレートに細
胞濃度1×105細胞/穴となるように播種し、5容積%CO2存在下、37℃の条件下
で一夜培養した後、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G
』、株式会社林原販売)をアスコルビン酸2−グルコシドの終濃度が0.5又は1mM、
又は陽性対照としてのCaCl2を最終濃度が0.5mMとなるように各ウェルに添加し
、5容積%CO2存在下、37℃の条件下で3日間培養した。培養終了後、1w/v%S
DS含有PBSを用いて各ウェルの器壁に付着した細胞をピペッティング操作により剥離
しつつ細胞抽出を行った。各ウェルの細胞抽出液につき、1レーン当たり、20μg蛋白
質相当量を20mM DTT含有10w/v%ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルア 20
ミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)に供し、1次抗体として、抗オクルジンマウスモ
ノクローナル抗体(商品名『F−11』、Santa Cruz社販売)又は抗ZO−1
マウスモノクローナル抗体(商品名『ZO1−1A12』、Invitrogen社販売
)を用い、2次抗体として、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRPO)標識抗マウスIg
G(商品名『P0447』、DAKO社販売)又はHRPO標識抗ウサギIgG(商品名
『P0448』、DAKO社販売)を用い、公知のウェスタンブロット法を適用して、各
細胞抽出液中のオクルジン又はZO−1濃度をα−チューブリンを内部標準とするプレミ
ックス化学発光検出試薬(商品名『Luminata Western HRP Sub
strates』、メルク社販売)を用いて測定した。結果を表9に示す。なお、表9中
、%を付した数値は、陽性対照としてのCaCl2の添加系における細胞抽出液中のオク 30
ルジン濃度及びZO−1濃度をそれぞれ100%としたときの相対値を表す。
【0150】
【表9】

40

【0151】
 表9に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、陽性対照のCaCl2と同
様、表皮角化細胞におけるオクルジン及びZO−1の産生誘導能を有していることが判明
した。また、アスコルビン酸2−グルコシドは、濃度依存的にオクルジン及びZO−1産
生量を増加させることも判明した。
【0152】
 本実験結果によれば、アスコルビン酸2−グルコシドは、皮膚におけるバリアー機能に 50
(63) JP 2018-90631 A 2018.6.14

おいて重要な役割を担っている表皮顆粒層におけるTJ関連蛋白質であるオクルジン及び
ZO−1の産生を効果的に誘導でき、これにより、加齢に伴って低下する皮膚におけるバ
リアー機能を維持又は亢進することができると考えられる。
【0153】
<実験8:アスコルビン酸2−グルコシドがヒアルロン酸産生に及ぼす影響>
 加齢によって真皮におけるヒアルロン酸が減少すると、シワが形成されたり、皮膚の弾
性が低下して弛みや肌荒れが起こるといわれていることに鑑み、本実験では、アスコルビ
ン酸2−グルコシドが皮膚におけるヒアルロン酸産生に及ぼす影響について調べた。
【0154】
 すなわち、『保湿・美白・抗シワ・抗酸化評価・実験法マニュアル』、編著・監修:正 10
木 仁、フレグランスジャーナル社発行、94乃至97頁、2012年に記載された「ヒ
アルロン酸合成促進評価法」に準じて、標準的正常ヒト表皮細胞のモデルとして、NHE
K細胞をEpiLife培地(Invitrogen社販売)(pH7.4)に懸濁し、
12穴マイクロプレートに細胞濃度5×104細胞/穴となるように播種し、5容積%C
O2存在下、37℃の条件下で一夜培養した後、培地を新鮮なHuMedia−KG2培
地(クラボウ社販売)と交換し、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品
名『AA2G』、株式会社林原販売)をアスコルビン酸2−グルコシドの終濃度が0.2
5、0.5又は1mMとなるように各ウェルに添加し、5容積%CO2存在下、37℃の
条件下で3日間培養した。培養終了後、直ちに各ウェルの培養上清を採取し、上清中のヒ
アルロン酸を市販の酵素免疫測定法(ELISA)キット(商品名『Hyalurona 20
n,DuoSet Kit』、商品コード:DY3614、R&D社販売)を用いて定量
した。なお、対照として、アスコルビン酸2−グルコシドを添加しない以外は、前記した
と同様にして培養する系を設けた。結果は、表10に示す。
【0155】
【表10】

30

【0156】 40
 表10に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドは、表皮角化細胞におけるヒ
アルロン酸の産生を誘導し、しかも、濃度依存的に誘導することが判明した。
【0157】
 本実験結果によれば、アスコルビン酸2−グルコシドは、皮膚の保湿に関与しているヒ
アルロン酸の産生を効果的に誘導でき、これにより、加齢に伴って低下する皮膚における
ヒアルロン酸量を維持又は亢進し、皮膚の乾燥を予防又は改善し、乾燥による小ジワの発
生を抑制、改善又は目立たなくすることができると考えられる。
【0158】
<実験9:アスコルビン酸2−グルコシドの抗シワ試験(1)>
 アスコルビン酸2−グルコシドを配合したクリームを用い、肌におけるシワ改善の作用 50
(64) JP 2018-90631 A 2018.6.14

を調べるため、ボランティアによる試験を行った。すなわち、顔のシワに悩む37乃至5
5歳の女性16名を被験者として選択し、アスコルビン酸2−グルコシドとして、アスコ
ルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を
用い、これを2質量%配合する下記配合の試験クリームを、1回1g、朝の洗顔後及び晩
の入浴後の1日2回、90日間にわたって左右の目の周囲に塗布した。なお、試験クリー
ムは、試験期間中、可能な限り、皮膚に塗布された状態を維持させた。試験期間中、被験
者には、シワ改善効果を標榜する化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活を過ご
すよう指導した。試験開始時(0日目)、試験中間(45日目)、及び試験終了後(90
日目)に、下記の方法により皮膚表面形状からシワの深さを測定し、平均値を求めた結果
を表11に示した。 10
<皮膚表面形状シワの三次元計測>
 試験開始時(0日目)、試験中間(45日目)、及び試験終了後(90日目)に、両目
尻を被検部位として、反射用レプリカ作成キットABS−01−W(株式会社アサヒバイ
オメッド社製)を用いて肌のレプリカを採取した。反射用レプリカ解析システムASA−
03R(株式会社アサヒバイオメッド社製)を用いてレプリカの表面形状を解析すること
によりシワ部分を特定し、被検部位における基準面からのシワの平均深さを求めた。
【0159】
<試験クリーム>
(配合処方)
 配合成分                         (質量%) 20
(1)ジメチコン                       0.3
(2)スクワラン                       2.0
(3)イソノナン酸セテアリル                 1.0
(4)トリエチルヘキサノイン                 2.0
(5)オクチルドデカノール                  2.0
(6)脂肪酸(C−10−30)(コレステリル/ラノステリル) 3.0
(7)ミリスチン酸ポリグリセリル−10           3.5
(8)セタノール                      3.5
(9)バチルアルコール                   1.0
(10)パルミチン酸セチル                2.05 30
(11)ステアリン酸グリセリルSE             2.5
(12)ステアリン酸バチル                 2.5
(13)1,3−ブチレングリコール             3.0
(14)メチルパラベン                   0.2
(15)グリセリン                     4.5
(16)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ        2.0
    (株式会社林原販売、商品名「トルナーレ」)
(17)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末    2.0
    (商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(18)クエン酸                       適量 40
(19)クエン酸ナトリウム                  適量
(20)水酸化カリウム                    適量
(21)精製水                        適量
【0160】
(65) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【表11】

【0161】
 表11に示されるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドを配合したクリームを塗布す 10
ると、塗布日数に従ってシワの深さが減少した。この結果は、アスコルビン酸2−グルコ
シドが、皮膚におけるシワの改善効果を有することを示している。
【0162】
<実験10:アスコルビン酸2−グルコシドの抗シワ試験(2)>
 実験9には明記していないが、実験9において、40歳前後のボランティアにあっては
、両目尻のシワの平均深さが他の年齢のボランティアと比べ、より浅くなる傾向を認めた
ことから、別途、40±2歳の女性ボランティア10名を被験者として、アスコルビン酸
2−グルコシドを配合したクリームの作用についてより詳細に調べた。すなわち、試験期
間を42日間とした以外は実験9と同様にして、実験9で用いたと同じアスコルビン酸2
−グルコシドを配合したクリームを用い、実験9と同様にして、その両目尻の小ジワ改善 20
効果について試験(以下、単に「追加試験」と言う。)したところ、被験者10名中6名
において、顕著な目尻の小ジワ改善効果が認められたとともに、目尻の肌の艶や保湿状態
も良好であった。また、本追加試験においては、試験開始直前と直後に、目尻の肌のター
ンオーバーを調べる目的で、角層細胞面積による角層のターンオーバー測定法(スライド
法)(『フレグランス ジャーナル』、第36巻、第5号、28乃至30頁、2008年
参照)に準じて、被験者10名の両目尻に粘着テープを個別にそれぞれ押しつけて皮膚表
面の角層細胞を採取し、染色し、角層細胞面積を測定した後、本試験前に測定していた各
被験者の両目尻の角層細胞面積と比較した。なお、前記角層ターンオーバー測定法は、角
層細胞面積(細胞のサイズ)を測定することにより、肌のターンオーバー速度を推定する
という比較的簡便な方法である。なお、本測定法は、角層細胞面積と角層のターンオーバ 30
ーの関係として、角層のターンオーバーが速くなるほど、角層細胞面積は減少すること、
角層のターンオーバーはケラチノサイトを生成する基底細胞の分裂速度に対応すること、
更に、角層のターンオーバー速度と肌のターンオーバー速度とは正比例の関係にあること
に基づいている。
【0163】
 前記角層ターンオーバー測定結果によれば、前記被験者6名の両目尻の角層細胞面積は
、試験直前と比べ平均で約5%減少し、両目尻の角層のターンオーバー速度(基底細胞の
分裂速度)が平均で約1.2倍高められていた。本追加試験において設定した42日間と
いう試験期間は、ボランティアの年齢に対応する肌のターンオーバー1周期分弱に相当す
ること、さらに、ターンオーバーの遅れが小ジワを誘発すると言われていることを勘案す 40
ると、本試験結果は、当該クリームが肌のターンオーバーの遅れを即効的に改善し、小ジ
ワ改善効果を奏することを示している。また、40±2歳という年齢は、肌のターンオー
バーに要する日数が20代の約2倍となる年齢であり、小ジワが目立ってくる年齢である
ことから、当該クリームは、当該年齢層を含む、所謂プレエイジング世代、殊に、中年女
性用の小ジワ改善剤として極めて有用である。
【0164】
<実験11:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の結晶>
<実験11−1:アスコルビン酸2グルコシド−ナトリウム塩結晶の調製>
 アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原
製)100gを、6Nの水酸化ナトリウム100mlに溶解させた後、さらにメタノール 50
(66) JP 2018-90631 A 2018.6.14

を100ml加えて撹拌し、4℃で約3週間静置したところ、白濁が認められ、顕微鏡観
察したところ結晶の生成が認められた。結晶懸濁液をガラスフィルターにて濾過すること
により析出した結晶を回収し、0.1Nの塩酸を含有する70体積%メタノール水溶液で
洗浄した後、40℃で乾燥し約35gの結晶粉末を得た。
【0165】
<実験11−2:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶の生成条件の検討>
 アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原
製)10gに対し、下記表12に示す1乃至10Nの水酸化ナトリウム水溶液を10ml
添加し、溶解させた後、メタノールを10ml添加、混合し、種晶として実験11−1で
得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶を30mg加え、4℃で24時間 10
静置し結晶の析出の程度を目視にて調べた。結晶析出の程度は、
  「−」:結晶が析出せず
  「+」:結晶が僅かに析出
 「++」:結晶が容量の半分程度析出
「+++」:結晶が全体に析出し固化
の4段階に分けて判定した。結果を表12に示した。
【0166】
(67) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【表12】

10

20

30

【0167】
 表12に示すとおり、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を5N、6N、
8N及び10Nの各濃度の水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、メタノールを添加した試料
からそれぞれ結晶の析出が認められ、結晶の析出量は水酸化ナトリウム濃度が高くなるほ
ど増加した。一方、水酸化ナトリウム濃度が4N以下の場合、結晶の析出は全く認められ 40
なかった。水酸化ナトリウム濃度が5Nの場合、溶液中でのアスコルビン酸2−グルコシ
ドとナトリウムとのモル比は1.7であり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム
塩結晶の生成には、アスコルビン酸2−グルコシドに対し、モル比で1.7以上の水酸化
ナトリウムを要することが判明した。
【0168】
<実験11−3:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶>
 実験11−1で得た結晶粉末約10gを50℃で24時間真空乾燥したところ、実験1
1−1で得た結晶とは外観が異なる結晶粉末約8.4gが得られた。得られた結晶は、実
験11−1で得た結晶とは異なる新たな結晶と考えられた。
【0169】 50
(68) JP 2018-90631 A 2018.6.14

<実験12:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶についての各種分析>
 実験11−1及び11−3で得た結晶それぞれについて、結晶形の観察、HPLC分析
、ナトリウム含量の測定、赤外線吸収スペクトル(FT−IR)の測定、及び、粉末X線
回折図の測定を行なった。
【0170】
<実験12−1:結晶の形状>
 実験11−1及び11−3で得た結晶をそれぞれスライドグラス上に乗せ、位相差顕微
鏡を用いて結晶の形状を観察し、写真撮影を行った。それぞれの結晶の写真を図1及び図
2に示した。図1に見られるとおり、実験11−1で得た結晶の形状は、薄い板状又は柱
状であった。一方、図2に見られるとおり、実験11−3で得た結晶の形状は、形が崩れ 10
たものが多いものの板状であった。
【0171】
<実験12−2:HPLC分析>
 実験11−1及び11−3で得た結晶をそれぞれ適量の純水に溶解し、下記の条件によ
るHPLC分析に供した。対照として、試薬級のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶
含有粉末(商品名『アスコルビン酸2−グルコシド 999』、純度99.9%以上、株
式会社林原製)を用い、同条件で分析した。
<HPLC分析条件>
 カラム:Wakopak Wakobeads T−330 H+型
    (内径10mm×長さ300mm)(和光純薬工業株式会社販売) 20
 溶離液:0.0001N硝酸水溶液
 流速:0.5ml/分
 温度:室温
 検出:示差屈折計
【0172】
 実験11−1及び11−3で得た結晶を純水に溶解しHPLC分析に供したところ、い
ずれのクロマトグラムにおいても、対照のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶の場合
と同様に、アスコルビン酸2−グルコシドのピークのみが検出され、いずれもアスコルビ
ン酸2−グルコシド純度は約100%であったことから、実験11−1及び11−3で得
た結晶はアスコルビン酸2−グルコシドを構成成分として含む結晶であることが確認され 30
た。
【0173】
<実験12−3:水分含量の測定>
 実験11−1及び11−3で得た結晶粉末の水分含量を、常法の減圧乾燥法(50℃、
24時間)にて測定したところ、それぞれ、14.9質量%及び0.2質量%であった。
この結果から、実験11−1で得た結晶はアスコルビン酸2−グルコシドを含む含水結晶
であり、実験11−3で得た結晶は、アスコルビン酸2−グルコシドを含む無水結晶であ
ると考えられた。
【0174】
<実験12−4:ナトリウム含量の測定> 40
 実験11−3で得た無水結晶を無水物換算で25mg秤取し、50mlの純水に溶解し
、さらに純水で5倍希釈して測定試料とした。試料中のナトリウム量を、誘導結合プラズ
マ発光分光分析装置(ICP−AES)CIROS−120(株式会社リガク社製)を用
い、下記の条件で測定した。
【0175】
<ICP−AES測定条件>
 プラズマ電力:1400W
 プラズマガス:13.0L/分
 補助ガス及びネブライザーガス:1.0L/分
 ブランク:60体積%硝酸の1000倍希釈液 50
(69) JP 2018-90631 A 2018.6.14

 ナトリウム検量線溶液:ICPマルチエレメントスタンダードIV(Merck社製)
を0.1乃至10ppmに希釈したもの
【0176】
 実験11−3で得た無水結晶の固形分中のナトリウム含量は8.7質量%であった。こ
の値は、実験11−3で得た無水結晶が1モルのアスコルビン酸2−グルコシドと1モル
のナトリウム及び1/2モルの水酸化ナトリウムを含有すると仮定、すなわち、アスコル
ビン酸2−グルコシドとナトリウムのモル比が1:1.5であると仮定した場合のナトリ
ウム含量の理論値8.8質量%と近似した値であったことから、得られたアスコルビン酸
2−グルコシド−ナトリウム塩結晶は、アスコルビン酸2−グルコシド2モルに対し、ナ
トリウムとして3モル含有すると考えられた。 10
【0177】
 なお、上記のとおり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶におけ
る水分含量は約15質量%であり、アスコルビン酸2−グルコシドとナトリウム及び水酸
化ナトリウムを上記のモル比で含むと仮定すると、アスコルビン酸2−グルコシドと水分
子のモル比はおよそ1:4となり、含水結晶はアスコルビン酸2−グルコシド1分子に対
し4分子の結晶水を含むことになる。
【0178】
 実験12−1乃至12−4の結果から、実験11−1で得た結晶はアスコルビン酸2−
グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶であり、実験11−3で得た結晶はアスコルビン酸
2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶であることが確認された。 20
【0179】
<実験12−5:FT−IRスペクトル>
 実験11−3で得た無水結晶粉末2mgに赤外吸収スペクトル分析用臭化カリウム20
0mgを加え、めのう製乳鉢で粉砕・混合し、錠剤に成形したものを分析に供した。装置
には、赤外分光光度計FTIR−8300(株式会社島津製作所製)を使用した。対照と
して、試薬級のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『アスコルビン
酸2−グルコシド 999』、純度99.9%以上、株式会社林原製)を用い、同様に測
定した。結果を図3に示した。
【0180】
 図3Aに見られるとおり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶粉 30
−1
末のFT−IRスペクトルには、1580cm 付近に大きな吸収が認められた。一方
、図3Bに見られるとおり、対照のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末では
当該位置に吸収は認められず、別途、1700cm−1及び1770cm−1付近に大き
な吸収が認められた。ナトリウム塩の無水結晶の1580cm−1付近における大きな吸
収は、結晶に含まれるナトリウムの影響によるカルボニル基の伸縮振動によるものと推定
された。両者のFT−IRスペクトルの相違は、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリ
ウム塩の無水結晶粉末においてアスコルビン酸2−グルコシドが塩の形態で存在している
のに対し、対照のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末におけるアスコルビン
酸2−グルコシドは遊離の酸の形態で存在していることに起因すると考えられた。
【0181】 40
<実験12−6:粉末X線回折図>
 粉末X線回折装置(商品名『X’Pert Pro MPD』、スペクトリス株式会社
製)を用い、実験11−1で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結
晶と、実験11−3で得た無水結晶をそれぞれ試料とし、いずれも約50mgをシリコン
製無反射板に乗せ、回転させながら下記の条件にてCu−Kα線を照射し、反射法で粉末
X線回折図を求めた。得られた粉末X線回折図を図4A及びBに示した。対照として、国
際公開第WO2012/033218号パンフレットに開示されたアスコルビン酸2−グ
ルコシド含水結晶含有粉末(純度99.5%、株式会社林原製)及び試薬級のアスコルビ
ン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『アスコルビン酸2−グルコシド 999
』、純度99.9%以上、株式会社林原製)についても同様に測定し、得られた粉末X線 50
(70) JP 2018-90631 A 2018.6.14

回折図を図4C及びDに示した。
【0182】
<Cu−Kα線照射条件>
 X線管電流:40mA
 X線管電圧:45kV
 波長:1.5405Å
【0183】
 アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶は、図4Aに見られるとおり
、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°及び18.4°に特徴的
な回折ピークを示し、一方、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶は 10
、図4Bに見られるとおり、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17.9
°及び20.8°に特徴的な回折ピークを示した。アスコルビン酸2−グルコシド−ナト
リウム塩の含水結晶と無水結晶はそれぞれ互いに相違する粉末X線回折図を示し、また、
これらはいずれも従来公知のアスコルビン酸2−グルコシド含水結晶含有粉末及び無水結
晶含有粉末の粉末X線回折図とも全く相違していた。
【0184】
 この結果から、本発明の、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶及
び無水結晶はいずれも新規な結晶であることが判明した。
【0185】
 因みに、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶を温度25℃、相対 20
湿度75.2%以上で一夜放置すると、吸湿して水分含量が約15質量%でほぼ一定とな
り、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶と同じ粉末X線回折図を示
したことから、含水結晶は乾燥により無水結晶へと、また、無水結晶は吸湿により含水結
晶へとそれぞれ相転移することにより相互変換すると考えられた。
【0186】
<実験12−7:単結晶X線結晶構造解析>
 試薬級のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『アスコルビン酸2
−グルコシド 999』、純度99.9%以上、株式会社林原製)2gを3Nの水酸化ナ
トリウム10mlに溶解させた後、メタノールを30ml添加、混合し、4℃で3週間静
置することにより、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶の単結晶を 30
析出させた。得られた単結晶から適当な大きさのものを選択し、パラトンオイルでコーテ
ィングし、X線回折装置にセットし、振動写真法により、下記の条件にてX線回折パター
ンを測定した。測定装置にR−AXIS RAPID−R(株式会社リガク製)を用い、
解析ソフトにCrystal Structure Ver.3.8.2(株式会社リガ
ク製)を用いた。
【0187】
<測定条件>
 X線源:Cu
 出力:50kV−100mA
 入射X線:Cu−Kα線 40
 入射X線サイズ:約0.5mmφ
 結晶サイズ:0.3×0.2×0.2mm
 検出器:イメージングプレート
 測定温度:約−170℃(窒素ガス吹付け法)
【0188】
 単結晶のX線回折パターンを図5に示した。X線回折パターンにおいて、回折斑点(ス
ポット)が数多く確認され、当該結晶が単結晶であることが確認された。この単結晶X線
結晶構造解析によって得られたアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶
の結晶学的パラメータを表13にまとめた。
【0189】 50
(71) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【表13】

【0190】 10
 得られたX線回折強度データから、表13に示すとおり、アスコルビン酸2−グルコシ
ド−ナトリウム塩の含水結晶は斜方晶系に属し、空間群は、Pbca(#61)、格子定
数は、a=6.9733Å、b=14.4839Å、c=19.3221Å、V=195
1.54Å3と決定された。
【0191】
<実験13:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結晶とアスコルビン酸2−グ
ルコシド無水結晶との配合物のpH>
 上記実験11−3の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結
晶とアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『アスコルビン酸2−グル
コシド 999』、純度99.9%以上、株式会社林原製)とを無水物換算で、下記表1 20
4に示す100:0乃至0:100の質量比で配合し、次いで、配合物質量の10倍容量
の純水に溶解して得た水溶液のpHをそれぞれ測定した。結果を表14に示した。
【0192】
(72) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【表14】

10

20

30

40

【0193】
 表14に見られるとおり、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶を
単独で溶解した水溶液のpHは13.1であり、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶
含有粉末を単独で溶解させた水溶液のpHは1.7であった。一方、アスコルビン酸2−
グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶とアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末
の配合物の水溶液のpHは、その配合比率によって12.9∼2.6の範囲を示した。ア 50
(73) JP 2018-90631 A 2018.6.14

スコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩とアスコルビン酸2−グルコシドとを用い、
それらを無水物換算で、適宜の比率で配合することにより、アスコルビン酸2−グルコシ
ド水溶液を酸性からアルカリ性の広い範囲で所望のpHとすることができ、とりわけ、5
5:45乃至40:60の範囲で配合した場合、化粧品製造において好ましい弱アルカリ
性乃至弱酸性のpHを示すことが判明した。
【0194】
<実験14:ジェル化剤に対するアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の影響>
 ジェル状化粧品製造におけるアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の影響を調
べるため、化粧品分野で汎用されているゲル化剤として、表15に記載の9種のカルボマ
ー(カーボポール(日光ケミカルズ社製)5種、ハイビスワコー(和光純薬社製)3種、 10
アクペック(住友精化社製)1種)、防腐剤及びアスコルビン酸2−グルコシドを用い、
アスコルビン酸2−グルコシドを含有するジェルを調製するモデル実験を行った。すなわ
ち、アスコルビン酸2−グルコシドを添加時にクエン酸緩衝液並びに水酸化ナトリウムで
pH6.5に調整した場合と、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩を用いて中
和操作を行うことなく、クエン酸緩衝液を含まないpH6.5付近のジェルを調製した場
合とで、得られたジェルの性状を比較した。
【0195】
 各ゲル化剤5gと、防腐剤としてのペンチレングリコール7.5gを水237.5gに
溶解し、ジェルベース(濃度:2質量%)を調製した。また、実験12−1の方法で得た
アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩含水結晶を水に溶解し、250g中アスコ 20
ルビン酸2−グルコシド20g含有する水溶液(以下、「アスコルビン酸2−グルコシド
−ナトリウム塩水溶液」と言う。)を調製した。各ジェルベース25gに対し、アスコル
ビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩水溶液25gを添加し、さらに水を加えて全量を1
00gとし、pH6.5付近となるジェルを調製した。一方、アスコルビン酸2−グルコ
シド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)20gを水100gに
溶解し、さらにクエン酸緩衝液(クエン酸1質量%、クエン酸ナトリウム15質量%)2
0g及び10質量%水酸化ナトリウム24.7gを添加してアスコルビン酸2−グルコシ
ドを中和した溶液(総量164.7g、以下、「アスコルビン酸2−グルコシド中和水溶
液」と言う。)を調製した。各ジェルベース25gに対し、アスコルビン酸2−グルコシ
ド中和水溶液16.47gを添加し、さらに10質量%水酸化ナトリウム2gを加え、水 30
を加えて全量を100gとし、pH6.5付近となるジェルを調製した。各ジェル(カル
ボマー濃度:0.5質量%、アスコルビン酸2−グルコシド濃度:2質量%)のpH及び
ジェルの性状を観察した結果を表15に示した。
【0196】
(74) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【表15】

10

20

30

40

【0197】
 表15に見られるとおり、アスコルビン酸2−グルコシドを用い、クエン酸緩衝液並び
に水酸化ナトリウムで中和して調製したジェルベースは、一部粘性を示すものが得られた
ものの、いずれも流動性が高く、ゲルとしての形状を保持するものは得られなかった。一
方、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩を用いて調製したジェルベースは、い
ずれも粘性を維持しており、ゲルとしての形状を保持するものが得られた。これらの結果
は、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩を用いれば、アスコルビン酸2−グル
コシドでは調製が難しかったジェル状化粧品を比較的容易に製造することができることを
物語っている。 50
(75) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【0198】
<実験15:化粧水の抗シワ作用>
 表16に示す処方(数値は質量%)に基づき3種類の化粧水、すなわち、アスコルビン
酸2−グルコシド無添加の化粧水1(対照)、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含
有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を2質量%配合し、中和剤として水酸
化ナトリウムを、pH調節剤としてクエン酸及びクエン酸ナトリウムを用いた化粧水2、
及び、後述する実施例2の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水
結晶粉末を2質量%配合し、中和操作を行うことなく調製した化粧水3を調製し、抗シワ
作用に関するボランティア試験を行った。
【0199】 10
(化粧水1):表16の(1)、(4)∼(7)を精製水(14)に溶解し、水相を調製
し、これに予めポリオキシエチレンオレイルアルコール(8)及び香料(10)をエタノ
ール(9)に溶解したものを混和し、適量の水酸化ナトリウムを用いてpHを6.5に調
整して製造した。
(化粧水2):表16の(1)、(4)∼(7)を精製水(14)の一部に溶解した後、
アスコルビン酸2−グルコシド(2)としてアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有
粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を用い、これを溶解し、次いで水酸化ナ
トリウムを用いて中和し、pH調節剤としてのクエン酸(11)及びクエン酸ナトリウム
(12)を添加することによりpHを6.5に調整し、残りの精製水を加えて水相を調製
した以外は化粧水1と同様にして製造した。 20
(化粧水3):アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩(3)として後述の実施例
2の方法で調製したアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を配合し
、pHを6.5とした以外は化粧水1と同様にして製造した。
【0200】
【表16】

30

40

【0201】
 上記で得た化粧水1(対照)、化粧水2及び化粧水3について、それぞれの抗シワ作用
、抗小ジワ作用を調べた。すなわち、シワ、小ジワに悩む37歳から55歳の30名の女
性被験者をランダムに10名ずつ3グループに分け、それぞれのグループにつき、化粧水 50
(76) JP 2018-90631 A 2018.6.14

1∼3のいずれかをそれぞれ1日2回(朝及び夜)、4週間連続使用させた。試験期間中
、被験者には、シワ改善効果を標榜する化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活
を過ごすよう指導した。試験期間終了後、被験者全員に、シワ、小ジワの改善、肌のはり
の改善、及び、使用感についてアンケート調査を実施した。それぞれのグループで、シワ
、小ジワ又は肌のはりに「改善効果があった」及び「使用感が良好であった」と回答した
人数を表17にまとめた。
【0202】
【表17】

10

【0203】
 表17に示されるとおり、化粧水1でシワ、小ジワや肌のはりに「改善効果があった」
と回答したのは被験者10名中2名以下であったが、化粧水2及び3では6名以上が「改
善効果があった」と回答した。また、使用感についても、化粧水1が「良好であった」と 20
回答した被験者は10名中3名であったが、化粧水2では5名、化粧水3では7名が「良
好であった」と回答した。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性におい
ても問題なかった。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシド又はそのナトリウム塩
を用いた化粧水は、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の化粧水に比べ、シワ、小ジワ
を改善し、肌にはりを与える効果に優れたものであることを示すものである。
【0204】
<実験16:乳液の抗シミ、ソバカス作用>
 表18に示す処方(数値は質量%)に基づき、3種類の乳液(エモリエントローション
)、すなわち、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の乳液1(対照)、アスコルビン酸
2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を3質量% 30
配合し、水酸化ナトリウムを用いて中和及びpH調整した乳液2、及び、後述する実施例
2の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を3質量%配
合し、中和操作を行うことなく調製した乳液3を得た後、抗シミ、ソバカス作用に関する
ボランティア試験を行った。
【0205】
(乳液1):精製水(15)に表18の(7)∼(9)、(14)を加え加熱混合し、水
酸化ナトリウムを用いてpH7.0の水相とした。別途、表18の(1)∼(5)を混合
し70℃に加熱し油相とした。この油相部を上記水相に加えて予備乳化を行い、次いで、
ホモミキサーにて均一に乳化し冷却した後、トリエタノールアミン(6)、カルボキシビ
ニルポリマー(10)及び香料(11)を添加することにより乳液を製造した。 40
(乳液2):アスコルビン酸2−グルコシド(12)としてアスコルビン酸2−グルコシ
ド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)用い、これを精製水(1
4)の一部に溶解し、水酸化ナトリウム(14)を加えて中和及びpH7.0に調整した
ものを最後に添加した以外は乳液1と同様にして製造した。
(乳液3):アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩(13)として後述の実施例
2の方法で調製したアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を用い、
これを精製水(14)の一部に溶解したものを最後に添加し、pH7.0に調整した以外
は乳液1と同様にして製造した。
【0206】
(77) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【表18】

10

20

【0207】
 上記で得た乳液1(対照)、乳液2又は乳液3について、抗シミ、ソバカス作用を調べ
た。すなわち、シミ、ソバカスに悩む22歳から51歳の30名の女性被験者をランダム
に10名ずつ3グループに分け、それぞれのグループにつき、乳液1∼3のいずれかを4
週間連続使用させた。なお、試験期間中、被験者には、シミ、ソバカス改善効果を標榜す
る化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活を過ごすよう指導した。試験期間終了
後、肌のシミ、ソバカスの改善効果をアンケート調査により判定した。試験結果を表19 30
に示した。
【0208】
【表19】

40
【0209】
 表19に示されるとおり、乳液1(対照)でシミ、ソバカスが「改善した」と回答した
のは被験者10名中1名であり、「やや改善した」と回答したのは被験者10名中2名で
あったのに対し、乳液2及び3では、7名以上が「改善した」又は「やや改善した」と回
答した。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった
。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシド又はそのナトリウム塩を用いた乳液は、
アスコルビン酸2−グルコシド無添加の乳液に比べ、シミ、ソバカスを改善する効果に優
れたものであることを示すものである。
【0210】
<実験17:洗顔料の抗弛み作用> 50
(78) JP 2018-90631 A 2018.6.14

 表20に示す処方(数値は質量%)に基づき、3種類の洗顔料(洗顔クリーム)、すな
わち、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の洗顔料1(対照)、アスコルビン酸2−グ
ルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を2質量%配合し
、水酸化カリウムを中和及びpH調整に用いた洗顔料2、及び、後述する実施例3の方法
で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を2質量%配合し、p
H調節剤を用いることなく調製した洗顔料3を得た後、抗弛み作用に関するボランティア
試験を行った。
【0211】
(洗顔料1):精製水(14)に表20の(11)∼(13)を溶解し水相とした。別途
、予め表20の(1)∼(8)を混合、融解し70℃に調整しておいた油相に上記水相を 10
かき混ぜながら徐々に加え、70℃に保持してけん化反応を終了させた。これを撹拌しな
がら50℃まで冷却し、均一に混合し25℃まで冷却することにより、pH9.0の洗顔
料(洗顔クリーム)を製造した。
(洗顔料2):アスコルビン酸2−グルコシド(9)としてアスコルビン酸2−グルコシ
ド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を用い、これを予め精製
水(14)の一部に溶解し、水酸化カリウムを用いて中和した後、冷却後の洗顔料に混合
した以外は洗顔料1と同様にして製造した。
(洗顔料3):アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩(10)として後述の実施
例2の方法で調製したアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を用い
、精製水(14)の一部に溶解し中和を行うことなく冷却後の洗顔料に配合した以外は洗 20
顔料1と同様にして製造した。
【0212】
【表20】

30

40

【0213】
 上記で得た洗顔料1(対照)、洗顔料2又は洗顔料3について、抗弛み作用を調べた。
すなわち、皮膚の弛みに悩む36歳から58歳の30名の男性及び女性被験者をグループ
内の男女比がほぼ同じになるよう10名ずつ3グループに分け、それぞれのグループにつ
き、洗顔料1∼3のいずれかを4週間連続使用させた。なお、試験期間中、被験者には、
皮膚の弛み改善効果を標榜する化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活を過ごす
よう指導した。試験期間終了後、皮膚の弛み改善効果についてアンケート調査により判定
した。結果を表21に示した。 50
(79) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【0214】
【表21】

【0215】 10
 表21に示されるとおり、洗顔料1(対照)で皮膚の弛みが「改善した」と回答したの
は被験者10名中2名であり、「やや改善した」と回答したのは被験者10名中2名であ
ったのに対し、洗顔料2及び3では8名が「改善した」又は「やや改善した」と回答した
。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。上記
の結果は、アスコルビン酸2−グルコシド又はそのナトリウム塩を用いた洗顔料は、アス
コルビン酸2−グルコシド無添加の洗顔料に比べ、皮膚の弛みを改善する効果に優れたも
のであることを示すものである。
【0216】
<実験18:美容液の美白及び抗シワ作用>
 表22に示す処方(数値は質量%)に基づき、3種類の美容液、すなわち、アスコルビ 20
ン酸2−グルコシド無添加の美容液1(対照)、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶
含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を3質量%配合し、水酸化ナトリウ
ムを用いてpH6.5に調整した美容液2、及び、後述する実施例3の方法で得たアスコ
ルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を3質量%配合し、pH調節剤を用
いずに調製した美容液3を調製し、美白及び抗シワ作用に関するボランティア試験を行っ
た。
【0217】
(美容液1):表22の配合処法に従い(1)∼(5)、(12)∼(18)を混合し、
これに予め(9)∼(11)を混合しておいたものを加え均質化し、(8)を添加しpH
を6.5に調整して美容液を製造した。 30
(美容液2):アスコルビン酸2−グルコシド(6)としてアスコルビン酸2−グルコシ
ド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)を3質量%配合し、水酸
化カリウムにてpH6.5に調整した後用いた以外は美容液1と同様にして製造した。
(美容液3):アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩(7)として後述の実施例
2の方法で調製したアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩無水結晶粉末を配合し
、水酸化カリウムでの中和操作を行うことなくpH6.5に調整した以外は美容液1と同
様にして製造した。
【0218】
(80) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【表22】

10

20

【0219】
 上記で得た美容液1(対照)、美容液2又は美容液3について、美白作用及び抗シワ作
用を調べた。すなわち、肌のくすみ、シワに悩む26歳から48歳の30名の女性被験者 30
をランダムに10名ずつ3グループに分け、それぞれのグループにつき、美容液1∼3の
いずれかを4週間連続使用させた。なお、試験期間中、被験者には、美白効果及びシワ改
善効果を標榜する化粧品等の使用を避ける以外は、通常の日常生活を過ごすよう指導した
。試験期間終了後、肌の美白効果及びシワの改善効果をアンケート調査により判定した。
試験結果を表23に示した。
【0220】
【表23】

40

【0221】
 表23に示されるとおり、美容液1(対照)で美白に効果があり、シワが「改善した」
と回答したのは被験者10名中1名であり、「やや改善した」と回答したのは被験者10
名中1名であったのに対し、美容液2及び3では、7名が「改善した」又は「やや改善し
た」と回答した。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題
なかった。上記の結果は、アスコルビン酸2−グルコシド又はそのナトリウム塩を用いた 50
(81) JP 2018-90631 A 2018.6.14

美容液は、アスコルビン酸2−グルコシド無添加の美容液に比べ、美白作用を有し、シワ
を改善する効果に優れたものであることを示すものである。
【0222】
 以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明する。しかしながら、本発明はこれら
実施例によってなんら限定されるものではない。
【実施例1】
【0223】
<化粧品素材>
 アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会社林原
販売)500gを8Nの水酸化ナトリウム水溶液500mlに溶解させた。これにエタノ 10
ールを750ml加えて撹拌し、4℃に5日間静置し、結晶を析出させた。ガラスフィル
ターでろ過することにより析出した結晶を回収し、少量の70%エタノール水溶液で洗浄
したのち、40℃で乾燥し、粉砕することによりアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリ
ウム塩の含水結晶含有粉末を326g得た。
【0224】
 本品は、アスコルビン酸2−グルコシドの新規な結晶含有粉末であり、従来のアスコル
ビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末と同様に、化粧品素材として、また、医薬部外品
、医薬品、食品などの素材としても有利に使用できる。本品の水溶液はアルカリ性を示す
ことから、従来のアスコルビン酸2−グルコシドをアルカリで中和する方法では不都合が
生じていた製品の製造に有利に使用できる。 20
【実施例2】
【0225】
<化粧品素材>
 実施例1の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶含有粉
末100質量部を、50℃にて24時間減圧乾燥した後、粉砕することにより、アスコル
ビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶含有粉末81質量部を得た。
【0226】
 本品は、アスコルビン酸2−グルコシドの新規な結晶含有粉末であり、従来のアスコル
ビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末と同様に、化粧品素材として、また、医薬部外品
、医薬品、食品などの素材としても有利に使用できる。本品の水溶液はアルカリ性を示す 30
ことから、従来のアスコルビン酸2−グルコシドをアルカリで中和する方法では不都合が
生じていた製品の製造に有利に使用できる。
【実施例3】
【0227】
<化粧品素材>
 実施例2の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶含有粉
末55質量部に対し、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2
G』、株式会社林原販売)45質量部を均一に混合し、粉末状の化粧品素材を得た。
【0228】
 本品は、新規なアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶含有粉末と従 40
来より汎用されているアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末の配合物であり、
従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末と同様に、化粧品素材として、ま
た、医薬部外品、医薬品、食品などの素材としても有利に使用できる。また、本品の水溶
液は弱アルカリ性を示すことから、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉
末を使用した場合と比べて所望するpHに容易に調整することができる。
【実施例4】
【0229】
<化粧品素材>
 実施例1の方法で得たアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶含有粉
末の無水物換算での50質量部に対し、アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末 50
(82) JP 2018-90631 A 2018.6.14

(商品名『AA2G』、株式会社林原販売)50質量部を均一に混合し、粉末状の化粧品
素材を得た。
【0230】
 本品は、新規なアスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶含有粉末と従
来より汎用されているアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末の配合物であり、
従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末と同様に、化粧品素材として、ま
た、医薬部外品、医薬品、食品などの素材としても有利に使用できる。また、本品の水溶
液は弱酸性を示すことから、従来のアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を使
用した場合と比べて所望するpHに容易に調整することができる。
【実施例5】 10
【0231】
<化粧水>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)グリセリン                      4.0
(2)プロピレングリコール                 3.0
(3)1,2−ペンタンジオール               0.1
(4)実施例3の方法で得た化粧品素材            2.0
(5)ポリオキシエチレン(20モル)オレインアルコール   0.5
(6)ユキノシタエキス                   2.0 20
(7)エタノール                      5.0
(8)香料                         適量
(9)精製水                        残量
【0232】
 上記配合処方の成分(1)乃至(4)を精製水(9)に溶解後、成分(5)乃至(8)
を混合したものを徐々に添加し混和することにより、化粧水を調製した。本品は、安定し
た抗シワ作用を発揮する優れた化粧水であり、抗シワ作用、抗小ジワ作用のみならず、美
白作用、さらには抗シミ、抗弛み作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生
の維持又は亢進作用にも優れたアンチエイジング用化粧水として有用である。また、1,
2−ペンタンジオールを配合しているので、防腐効果及び保湿性に優れ、肌への刺激が低 30
い上に、アスコルビン酸2−グルコシドなど有効成分の沈殿も抑制されており、安定性に
優れた化粧水である。
【実施例6】
【0233】
<化粧水>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)モノステアリン酸グリセリル              0.5
(2)オリーブオイル                    0.5
(3)グリセリン                      6.0 40
(4)1,3−ブチレングリコール             10.0
(5)エタノール                      5.0
(6)実施例1の方法で得た化粧品素材            1.0
(7)アルブチン                      1.0
(8)香料                          適量
(9)精製水                         残量
【0234】
(製造方法)
 上記配合処方の成分(1)と(2)を70℃に加熱して均一に混合し、これに、成分(
3)と(4)と精製水(9)水の一部を混合し加熱したものを添加混合した(A相)。ア 50
(83) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ルブチン(7)を残りの精製水(9)に溶解した(B相)。B相にA相を徐々に添加して
混合後、成分(5)及び(8)を混和し、(6)を添加してマイクロエマルジョン形態の
化粧水を得た。
【0235】
 本品は、マイクロエマルジョンを形成しているため透明で安定性も高く、安定した抗シ
ワ作用を発揮する優れた化粧水であり、抗シワ作用、抗小ジワ作用のみならず、美白作用
、さらには抗シミ、抗弛み作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持
又は亢進作用にも優れたアンチエイジング用化粧水として有用である。また、1,3−ブ
チレングリコールを配合しているので、防腐効果及び保湿性に優れ、肌への刺激が低い点
でも優れた化粧水である。 10
【実施例7】
【0236】
<乳液>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)1,2−へキサンジオール               5.0
(2)オクチルドデカノール                 4.0
(3)コウジ酸                       1.0
(4)実施例3の方法で得た化粧品素材            1.0
(5)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.)  1.0 20
(6)ステアリン酸                     0.5
(7)シアバター                      2.0
(8)ミツロウ                       4.0
(9)パラオキシ安息香酸エステル              0.2
(10)マルメロ種子エキス                 5.0
(11)キサンタンガム                   0.1
(12)フィチン酸                    0.02
(13)ビタミンE                    0.01
(14)精製水                        残量
【0237】 30
 上記の成分(1)、(3)、(10)、(11)及び精製水(14)を混合し水相とし
た。次いで、成分(2)、(5)∼(9)、(12)及び(13)を加熱、混合し油相と
した。油相に水相を添加し、均一に混合した後、冷却し、成分(4)を加えて均質に混合
して乳液を得た。本品は安定した抗シワ作用を発揮する優れた乳液であり、抗シワ作用、
抗小ジワ作用のみならず、美白作用、さらには抗シミ、抗弛み作用、皮膚におけるバリア
ー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れたアンチエイジング用乳液とし
て有用である。
【実施例8】
【0238】
<ジェル状乳液> 40
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)スクワラン                      5.0
(2)トリオクタノイン                   6.0
(3)オリーブオイル                    5.0
(4)マカデミアンナッツオイル               5.0
(5)パルミチン酸イソプロピル               5.0
(6)モノミリスチン酸ポリグリセリル−10         5.5
(7)イソステアリン酸POE(60)グリセリル−10    3.0
(8)ステアリン酸プロピレングリコールSE         2.0 50
(84) JP 2018-90631 A 2018.6.14

(9)カルボキシビニルポリマー               0.5
(10)水酸化カリウム                    適量
(11)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ       15.5
   (商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(12)実施例2の方法で得た化粧品素材           1.0
(13)カンゾウエキス                   0.1
(14)ヒアルロン酸                   0.25
(15)5´−グルコシルアデノシン             0.2
(16)1,2−ペンタンジオール              3.5
(17)香料                         適量 10
(18)精製水                        残量
【0239】
 精製水(18)の一部に、成分(11)乃至(16)を溶解後、成分(1)∼(10)
及び(17)を添加して常法により乳化し、ジェル状乳液を調製した。本品は安定した抗
シワ作用を発揮するとともに、美白作用にも優れ、べたつきがなく使用感も良好な化粧ジ
ェルである。また、本品はクエン酸緩衝液を使用しておらず比較的塩濃度が低いので、ジ
ェルの安定性も高く、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮する優れた化粧ジェルで
あり、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒア
ルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れたアンチエイジング用のジェル状乳液として有
用である。 20
【実施例9】
【0240】
<化粧用乳液>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)ステアリン酸                     2.5
(2)セタノール                      1.5
(3)ワセリン                       5.0
(4)流動パラフィン                   10.0
(5)ポリオキシエチレンオレート              2.0 30
(6)酢酸トコフェロール                  0.5
(7)グリチルリチン酸ジカリウム              0.2
(8)ポリエチレングリコール(1500)          3.0
(9)実施例4の方法で得た化粧品素材            3.0
(10)アイの水抽出エキス                 3.0
(11)1,2−ヘキサンジオール              0.1
(12)精製水                        残量
【0241】
 上記処方に従い、配合成分を常法により混合した後、更に、適量の香料を加えて乳液を
製造した。本品は、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、美白作用に 40
も優れ、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れた
、皮膚に塗布してもベタ付き感のない、使用感に優れたアンチエイジング用乳液として有
用である。
【実施例10】
【0242】
<化粧用クリーム>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)ステアリン酸                     5.0
(2)セチルアルコール                   5.0 50
(85) JP 2018-90631 A 2018.6.14

(3)スクワラン                      8.0
(4)ワセリン                       3.0
(5)グリセロールトリ2−エチルヘキサン酸エステル     7.0
(6)ジプロピレングリコール                6.0
(7)グリセリン                      4.0
(8)実施例1の方法で得た化粧品素材            2.0
(9)プロピレングリコールモノステアリン酸エステル     3.0
(10)ポリオキシエチレン(20)セチルアルコールエーテル 3.0
(11)1,2−ヘキサンジオール              0.2
(12)香料                         適量 10
(13)精製水                        残量
【0243】
 精製水(13)に成分(6)、(7)を加え、60℃に加温し、水相を調製した。別途
、成分(1)乃至(5)、(9)乃至(12)を混合し、70℃に加温して油相を調製し
、先に調製した水相に添加した。これに成分(8)を添加後、常法により乳化してクリー
ムを製造した。本品は安定した抗シワ作用を発揮するとともに、美白作用にも優れ、皮膚
におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れた、べたつきが
なく使用感も良好なアンチエイジング用化粧クリームとして有用である。
【実施例11】
【0244】 20
<化粧用クリーム>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)モノステアリン酸デカグリセリル            1.2
(2)モノミリスチン酸デカグリセリル            1.8
(3)ステアリルアルコール                 0.5
(4)ベヘニルアルコール                  3.0
(5)バチルアルコール                   1.0
(6)パルミチン酸セチル                  1.0
(7)ステアリン酸グリセリル                1.8 30
(8)脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル) 2.0
(9)パルミチン酸イソプロピル               4.0
(10)スクワラン                     5.0
(11)ミリスチン酸オクチルドデシル            5.0
(12)マカデミアンナッツ油                0.5
(13)トリオクタノイン                  1.8
(14)ジメチコン                     0.3
(15)ブチレングリコール                 6.0
(16)ペンチレングリコール                2.5
(17)濃グリセリン                   12.0 40
(18)ポリクオタニウム−51              0.25
(19)実施例1の方法で得た化粧品素材           2.0
(20)無水結晶マルチトール                3.0
(21)香料                         適量
(22)精製水                        残量
【0245】
 上記処方の成分(1)∼(14)及び(21)を加熱混合し油相とした。次いで、成分
(15)∼(18)、(20)及び(22)を混合して水相とした。油相に水相を混合し
、冷却した後成分(19)を添加混合しクリームを調製した。本品は安定した抗シワ作用
を発揮するとともに、美白作用にも優れ、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産 50
(86) JP 2018-90631 A 2018.6.14

生の維持又は亢進作用にも優れた、べたつきがなく使用感も良好なアンチエイジング用化
粧クリームとして有用である。
【実施例12】
【0246】
<美容液>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)マルチトール                     7.5
(2)実施例3の方法で得た化粧品素材            3.0
(3)1,2−アルカンジオール               5.0 10
(4)ポリエチレングリコール1500            1.0
(5)エタノール                      5.0
(6)カルボキシビニルポリマー               0.4
(7)ポリアクリル酸ナトリウム               0.1
(8)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.)  1.5
(9)オリーブ油                      0.2
(10)グリチルリチン酸ジカリウム             0.1
(11)水酸化カリウム                    適量
(12)香料                         適量
(13)精製水                        残量 20
【0247】
 上記処方に従い、配合成分を常法により混合し、美容液を調製した。本品は、安定した
抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、美白作用にも優れ、皮膚におけるバリア
ー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れた、皮膚に塗布してもベタ付き
感のない、使用感に優れたアンチエイジング用美容液として有用である。
【実施例13】
【0248】
<パック>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%) 30
(1)ポリビニルアルコール                 5.0
(2)プルラン                      12.0
(3)カルボキシメチルセルロース              6.0
(4)1,3−ブチレングリコール              6.0
(5)エタノール                      8.0
(6)1,2−ペンタンジオール               0.1
(7)実施例4の方法で得た化粧品素材            3.0
(8)ポリオキシエチレンオレイルエーテル          0.5
(9)香料                          適量
(10)精製水                        残量 40
【0249】
 上記処方に従い、配合成分を常法により混合し、パックを調製した。本品は、安定した
抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロ
ン酸産生の維持又は亢進作用、及び美白作用にも優れるアンチエイジング用のパックとし
て有用であり、皮膚に塗布し用いた後、洗い流すことも容易である。
【実施例14】
【0250】
<洗顔フォーム>
(配合処方)
 配合成分                        (質量部) 50
(87) JP 2018-90631 A 2018.6.14

(1)ラウリン酸カリウム                  2.0
(2)ミリスチン酸カリウム                17.0
(3)パルミチン酸                     4.0
(4)ステアリン酸                     4.0
(5)パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド          3.0
(6)グリセリン                     10.0
(7)1,3−ブチレングリコール             10.0
(8)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ         5.0
   (商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(9)実施例2の方法で得た化粧品素材            3.0 10
(10)エチレンジアミン四酢酸4ナトリウム         0.2
(11)ココイルメチルタウリンナトリウム         10.0
(12)精製水                        残量
【0251】
 上記配合に従い常法により洗顔フォームを調製した。本品は、安定した抗シワ作用、抗
小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持
又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れ、しっとりした洗い上がりが得られるため
、アンチエイジング用洗顔フォームとして有用である。
【実施例15】
【0252】 20
<液体石鹸>
(配合処方)
 配合成分                        (質量部)
(1)ラウリン酸                      4.0
(2)ステアリン酸プロピレングリコール           0.2
(3)オクチルドデセス−10                1.5
(4)オチルドデセス−20                 1.5
(5)セテアレス−60ミリスチルグルコール         2.0
(6)N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム液      10.0
(7)ココアンホ酢酸ナトリウム              40.0 30
(8)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ         4.0
   (商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(9)実施例1の方法で得た化粧品素材            2.0
(10)グリセリン                     2.0
(11)エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム         0.2
(12)メチルパラベン                   0.1
(13)精製水                        残量
【0253】
 上記配合処方に従い、常法により液体石鹸を調製した。本品は、安定した抗シワ作用、
抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維 40
持又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れ、しっとりした洗い上がりが得られるた
め、アンチエイジング用液体石鹸として有用である。
【実施例16】
【0254】
<ボディソープ>
(配合処方)
 配合成分                        (質量部)
(1)ラウリン酸                      5.0
(2)オレイン酸                      5.0
(3)ココイルメチルタウリンナトリウム          18.0 50
(88) JP 2018-90631 A 2018.6.14

(4)ココアンホ酢酸ナトリウム              20.0
(5)ヒアルロン酸                     2.0
(6)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ         1.0
   (商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(7)実施例2の方法で得た化粧品素材            2.0
(8)塩化ナトリウム                    0.2
(9)エチドロン酸                     0.1
(10)エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム         0.1
(11)水酸化カリウム                    適量
(12)精製水                        残量 10
【0255】
 上記配合処方に従い、常法により、ボディソープを調製した。本品は、安定した抗シワ
作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産
生の維持又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れ、しっとりした洗い上がりが得ら
れるアンチエイジング用ボディソープとして有用である。
【実施例17】
【0256】
<クレンジング>
(配合処方)
 配合成分                        (質量部) 20
(1)流動パラフィン                   35.0
(2)ワセリン                      17.0
(3)セチルアルコール                   3.0
(4)ステアリン酸                     2.0
(5)グリセリン                      3.0
(6)プロピレングリコール                 2.0
(7)ポリオキシエチレンイソセチルエーテル(10E.O)  2.5
(8)ステアリン酸グリセリド                2.5
(9)1,2−ペンタンジオール               0.2
(10)実施例3の方法で得た化粧品素材           1.0 30
(11)香料                         適量
(12)精製水                        残量
【0257】
 上記配合処方に従い、常法により、クレンジングクリームを調製した。本品は、皮膚の
洗浄、化粧落としに使用する、さっぱりとした洗い上がりのクレンジングクリームである
。また、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリアー
機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れた効果を
奏するアンチエイジング用クレンジングクリームとして有用である。
【実施例18】
【0258】 40
<美白用日焼け止め(水中油型乳化タイプ)>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)ペンタオレイン酸デカグリセリル            1.5
(2)ポリオキシエチレン(10モル)コレステリルエーテル  1.0
(3)水素添加大豆リン脂質                 1.5
(4)グリセリン                      5.0
(5)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル        5.0
(6)ジプロピレングリコール               10.0
(7)アルブチン                      3.0 50
(89) JP 2018-90631 A 2018.6.14

(8)ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタナトリウム塩   0.1
(9)実施例3の方法で得た化粧品素材            1.0
(10)リンゴ酸                      0.2
(11)エタノール                     2.0
(12)香料                         適量
(13)パラオキシ安息香酸メチル               適量
(14)水酸化ナトリウム                   適量
(15)精製水                        残量
【0259】
(製造方法) 10
A.成分(1)∼(3)、(5)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
B.成分(4)、(6)∼(10)、(14)及び(15)を75℃に加熱し、均一に混
合溶解する。
C.AにBを添加し乳化する。
D.Cを冷却し、成分(11)∼(13)を添加し、日焼け止め(美白タイプ)を得た。
【0260】
 本品は、安定した美白作用を発揮するとともに、抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚にお
けるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用にも優れ、肌への伸び広がり
が均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果に優れ、さらには経時での安
定性に優れたアンチエイジング用日焼け止め(水中油型乳化タイプ)として有用である。 20
【実施例19】
【0261】
<美白用乳液(水中油型乳化タイプ)>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)ペンタステアリン酸デカグリセリル           0.5
(2)ポリオキシエチレン(10モル)コレステリルエーテル  0.2
(3)ホホバ油                       3.0
(4)水素添加大豆リン脂質(商品名『レシノールS−10』、 2.5
   日光ケミカルズ社製) 30
(5)グリセリン                      5.0
(6)ジプロピレングリコール               10.0
(7)アルブチン                      7.0
(8)実施例3の方法で得た化粧品素材            1.0
(9)エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム塩       0.1
(10)コハク酸                      0.1
(11)エタノール                     5.0
(12)水酸化ナトリウム                   適量
(13)精製水                        残量
【0262】 40
(製造方法)
A.成分(1)∼(4)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
B.成分(5)∼(10)、(12)及び(13)を75℃に加熱し、均一に混合溶解す
る。
C.AにBを添加し乳化する。
D.Cを冷却し、成分(11)を添加し、美白用乳液(水中油型乳化タイプ)を得た。
【0263】
 本品は、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用を発揮するとともに、皮膚におけるバリア
ー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、抗シミ作用にも優れ、肌へ
の伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果に優れ、さらに 50
(90) JP 2018-90631 A 2018.6.14

は経時での安定性に優れたアンチエイジング美白用乳液(水中油型乳化タイプ)として有
用である。
【実施例20】
【0264】
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方)
 配合成分                         (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末     25.0
   (商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)α−グルコシルルチン                  0.1 10
   (商品名『αGルチン』、東洋精糖株式会社製造)
(3)ポリオキシエチレンアルキルエーテル           0.9
(4)ターンオーバー改善作用を有するオリーブ葉抽出物    0.01
(5)水酸化カリウム                      適量
(6)クエン酸ナトリウム                    適量
(7)精製水                          残量
【0265】
 上記配合処方の成分(1)乃至(7)を室温下で撹拌し、混合し、溶解した後、膜濾過
することにより、肌のターンオーバー改善化粧用基材(pH6.0)を調製し、遮光性容
器に充填した。本品は、各種化粧品に配合することにより、肌のターンオーバー改善作用 20
を賦与できるとともに、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能
及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用
を賦与することができる。殊に、本品にはターンオーバー改善作用を有するオリーブ葉抽
出物とα−グルコシルルチンが配合されていることから、成分(1)の作用と相まって、
即効性の肌のターンオーバー改善作用とともに、紫外線から肌を保護する作用や酸化防止
作用を効果的に賦与できる点でも極めて有用である。また、本品は、所謂プレエイジング
世代はもとより、中年女性のための、即効性の小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に
配合することができる。更に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、
肌の手入れがおろそかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に
塗布すると、就寝中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改 30
善することができる。
【実施例21】
【0266】
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方)
 配合成分                         (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末     25.0
   (商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)マンネンタケ抽出物又はスッポンタケ抽出物       0.01
(3)ターンオーバー改善作用と糖化反応抑制作用とを有する  0.02 40
   杜仲葉抽出物
(4)グリセリン脂肪酸エステル                0.8
(5)ヒアルロン酸ナトリウム                 1.0
(6)水酸化カリウム                      適量
(7)精製水                          残量
【0267】
 上記配合処方の成分(1)乃至(7)を室温下で撹拌し、混合し溶解した後、pH6.
0に調整し、膜濾過することにより、2種類の肌のターンオーバー改善化粧用基材を調製
した。本品は、各種化粧品に配合することにより、肌のターンオーバー改善効果を賦与で
きるとともに、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒア 50
(91) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を賦与で
きる。殊に、本品には、ターンオーバー改善作用と糖化反応抑制作用を有する杜仲葉抽出
物と、マンネンタケ抽出物又はスッポンタケ抽出物が配合されていることから、成分(1
)の作用と相まって、即効性の肌のターンオーバー改善効果を賦与できるとともに、肌の
老化抑制効果も効果的に発揮される。また、アスコルビン酸2−グルコシドと併用する糖
化反応抑制作用を有する杜仲葉抽出物は、糖化最終産物(AGEs)の生成を効果的に抑
制できることから、好ましくないAGEsの皮膚組織への沈着を低減ないしは抑制できる
とともに、AGEsを生成する過程で、コラーゲンの分子内及び分子間に無秩序な架橋が
形成され、コラーゲンに物理的、生理的変化(変性)が引き起こされるのを低減ないしは
抑制できることから、シワ、肌荒れ、くすみ、或いは、はりの低下など肌の老化を効果的 10
に予防ないしは改善することができる。また、本品は、所謂プレエイジング世代を含む、
中年女性のための、即効性の小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することがで
きる。更に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の手入れがおろ
そかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布すると、就寝
中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善することができ
る。
【実施例22】
【0268】
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方) 20
 配合成分                        (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末     25.0
   (商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)ポリオキシエチレンアルキルエーテル           0.9
(3)ターンオーバー改善作用を有するオリーブ葉抽出物、
   甘草抽出物、小麦胚芽抽出物、セージ抽出物、
   ミント抽出物、ツバキ葉抽出物、アイ抽出物、
   アロエ抽出物、オリーブ葉抽出物、カミツレ抽出物、
   ユキノシタ抽出物、ユズ抽出物、レモン抽出物、
   ローズマリー抽出物、クロレラ抽出物、ローヤルゼリー 30
   抽出物、又はクチナシ抽出物から選ばれるいずれか1種
   を0.01質量%
(4)水酸化カリウム                      適量
(5)クエン酸ナトリウム                    適量
(6)精製水                          残量
【0269】
上記配合処方の成分(1)、(2)、(3)に示す抽出物のいずれか1種、及び(4)乃
至(6)を室温下で撹拌し、混合し、溶解した後、膜濾過することにより、肌のターンオ
ーバー改善化粧用基材(pH6.0)を調製し、遮光性容器に充填し、17種類の肌のタ
ーンオーバー改善化粧用基材を得た。本品は、各種化粧品に配合することにより、肌のタ 40
ーンオーバー改善作用を賦与できるとともに、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚
におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗
シミ作用、抗弛み作用を賦与することができる。殊に、本品には肌のターンオーバー改善
作用を有する植物抽出物が配合されていることから、成分(1)の作用と相まって、即効
性の肌のターンオーバー改善作用とともに、紫外線から肌を保護する作用や酸化防止作用
を効果的に賦与できる点でも極めて有用である。また、本品は、所謂プレエイジング世代
はもとより、中年女性のための、即効性の小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合
することができる。更に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の
手入れがおろそかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布
すると、就寝中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善す 50
(92) JP 2018-90631 A 2018.6.14

ることができる。
【実施例23】
【0270】
<防腐殺菌化粧用基材>
(配合処方)
 配合成分                        
(質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末      25.0
   (商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)感光素201(株式会社林原販売)            0.01 10
(3)1,2−ペンタンジオール、1,2−へキサンジオール
   1,2−ヘプタンジオール又は1,2−オクタンジオール
   から選ばれるいずれか1種を2.0質量%
(4)ヒアルロン酸                       1.0
(5)糖化反応抑制作用を有するシャクヤク抽出物         1.0
(6)グリセリン脂肪酸エステル                 0.8
(7)プルラン(商品名『化粧品用プルラン』、株式会社林原販売) 0.4
(8)水酸化カリウム                       適量
(9)精製水                           残量
【0271】 20
 上記配合処方の成分(1)と(4)乃至(9)、及び、(2)と(3)のいずれか1種
とをそれぞれ室温下で撹拌し、混合し溶解した後、両者を混合し、pH6.0に調整し、
膜濾過することにより、4種類の防腐殺菌化粧用基材を調製し、遮光性容器に充填した。
殊に、本品には、糖化反応抑制作用を有するシャクヤク抽出物が配合されていることから
、成分(1)の作用と相まって、顕著な肌のターンオーバー改善効果を賦与できるととも
に、肌の老化抑制効果も効果的に発揮される。また、本品は、各種化粧品に所望量配合す
ることにより、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー機能及びヒア
ルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作用を賦与で
きる液状化粧用基材であり、殊に、所謂プレエイジング世代を含む、中年女性のための、
即効性小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することができる。更に、本品には 30
、防腐殺菌作用を有する、1,2−ペンタンジオール、1,2−へキサンジオール、1,
2−ヘプタンジオール又は1,2−オクタンジオールから選ばれるいずれか1種とともに
、それらとの相溶性に優れた感光素201とが高濃度で配合されているので、各種化粧品
へ適量配合することにより、優れた防腐効果を発揮できる。また、本品にはプルランが配
合されていることから、成分(1)と相まって、肌への保湿作用を効果的に賦与できる化
粧用基材としても有用である。加えて、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に
追われ、肌の手入れがおろそかになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量
を皮膚に塗布すると、就寝中に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即
効的に改善することができる。
【実施例24】 40
【0272】
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末     25.0
   (商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)ヒアルロン酸                      1.0
(3)ターンオーバー改善作用を有するワイルドストロベリー  0.01
   抽出物
(4)ターンオーバー改善作用と糖化反応抑制作用とを有する  0.01 50
(93) JP 2018-90631 A 2018.6.14

   エクオール
(5)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油             1.0
(6)水酸化カリウム                      適量
(7)クエン酸ナトリウム                    適量
(8)精製水                          残量
【0273】
 上記配合処方の成分(1)乃至(8)を加温しつつ撹拌し、混合し、溶解した後、膜濾
過することにより、肌のターンオーバー改善化粧用基材(pH6.0)を調製し、遮光性
容器に充填した。殊に、本品にはターンオーバー改善作用を有するワイルドストロベリー
抽出物と、ターンオーバー改善作用とともに糖化反応抑制作用を有するエクオールとが配 10
合されていることから、成分(1)の作用と相まって、即効的に肌のターンオーバーを効
果的に改善できるとともに、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバリアー
機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み
作用を発揮することができる。また、本品は、所謂プレエイジング世代を含む、中年女性
のための、即効性の小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することができる。更
に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の手入れがおろそかにな
りがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布すると、就寝中に有効
成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善することができる。
【実施例25】
【0274】 20
<肌のターンオーバー改善化粧用基材>
(配合処方)
 配合成分                        (質量%)
(1)アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末     25.0
   (商品名『AA2G』、株式会社林原販売)
(2)ヒアルロン酸                      1.0
(3)ターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用
   を有するアシュワガンダ抽出物、アスナロ抽出物、
   アンヤクノキ抽出物、イチョウ抽出物、
   ウインターグリーン抽出物、オオバク抽出物、オレンジ 30
   抽出物、カボチャ種子抽出物、カツアバ樹皮抽出物、
   クスノハガシワ抽出物、コケモモ抽出物、シソ抽出物、
   シャクヤク抽出物、ソバ葉抽出物、ダビラ・ルゴサ抽出物、
   ドクダミ抽出物、ヒメウワバミソウ抽出物、ベニバナボロ
   ギク抽出物、マタタビ抽出物、リュウキュウチク抽出物、
   リュウキュウバライチゴ抽出物、リンゴ未熟果抽出物、
   柿葉抽出物、甘草葉抽出物、月桃葉抽出物、真珠タンパク質
   加水分解物、エクオール、イソフラボン、イフェンプロジル、
   カテコール、カフェイン酸、又はプルニンから選ばれる
   いずれか1種を1.0質量% 40
(4)グリセリン脂肪酸エステル                0.8
(5)水酸化カリウム                      適量
(6)精製水                          残量
【0275】
 上記配合処方の成分(1)、(2)、(3)に示すいずれか1種、(4)乃至(6)を
室温下で撹拌混合した後、pH6.0に調整し、膜濾過することにより、32種類の肌の
ターンオーバー改善化粧用基材を調製し、遮光性容器に充填した。殊に、本品には、ター
ンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は他の成分が配合
されていることから、成分(1)の作用と相まって、顕著な肌のターンオーバー改善効果
を賦与できるとともに、肌の老化抑制効果も効果的に発揮される。また、本品は、各種化 50
(94) JP 2018-90631 A 2018.6.14

粧品に所望量配合することにより、安定した抗シワ作用、抗小ジワ作用、皮膚におけるバ
リアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、
抗弛み作用を賦与できる液状化粧用基材であり、殊に、所謂プレエイジング世代を含む、
中年女性のための、即効性小ジワ改善剤として、各種化粧品へ好適に配合することができ
る。更に、本品を適量配合した各種化粧品は、日々の仕事に追われ、肌の手入れがおろそ
かになりがちな多忙な女性において、夜の就寝前にその適量を皮膚に塗布すると、就寝中
に有効成分が効果的に肌に浸透し、肌のターンオーバーを即効的に改善することができる

【実施例26】
【0276】 10
<肌のターンオーバー改善剤>
 下記配合処方にしたがって、4種類の本発明の肌のターンオーバー改善剤を調製した。
すなわち、下記成分(17)として、実施例20、実施例21(2種類ある肌のターンオ
ーバー改善化粧用基材の内、マンネンタケを配合したもの)、実施例24で得られた肌の
ターンオーバー改善化粧用基材、又はアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末を
用いた。
【0277】
 <試験クリーム>
(配合処方)
 配合成分                         (質量%) 20
(1)ジメチコン                       0.3
(2)スクワラン                       2.0
(3)イソノナン酸セテアリル                 1.0
(4)トリエチルヘキサノイン                 2.0
(5)オクチルドデカノール                  2.0
(6)脂肪酸(C−10−30)(コレステリル/ラノステリル) 3.0
(7)ミリスチン酸ポリグリセリル−10            3.5
(8)セタノール                       3.5
(9)バチルアルコール                    1.0
(10)パルミチン酸セチル                  2.0 30
(11)ステアリン酸グリセリルSE              2.5
(12)ステアリン酸バチル                  2.5
(13)1,3−ブチレングリコール              3.0
(14)メチルパラベン                    0.2
(15)グリセリン                      4.5
(16)トレハロースの糖質誘導体含有シラップ         2.0
    (商品名『トルナーレ』、株式会社林原販売)
(17)実施例20、21又は24で得た肌のターンオーバー改善
    化粧用基材を20.0質量%、又はアスコルビン酸2−グ
    ルコシド無水結晶含有粉末(商品名『AA2G』、株式会 40
    社林原販売)を5.0質量%
(18)リンゴ酸                      0.02
(19)リンゴ酸ナトリウム                  0.3
(20)水酸化カリウム                    0.3
(21)ラノリン                       0.1
(22)精製水                         適量
【0278】
 前記4種類の肌のターンオーバー改善剤のいずれも、優れた小ジワ改善効果を発揮し、
加齢に伴う、小ジワ改善作用に優れ、所謂プレエイジング世代を含む、中年女性のための
即効性の抗シワ改善剤として極めて有用である。なお、実施例21又は24で得られた肌 50
(95) JP 2018-90631 A 2018.6.14

のターンオーバー改善化粧用基材を用いて調製した肌のターンオーバー改善剤は、アスコ
ルビン酸2−グルコシドとともに、ターンオーバー改善作用と糖化反応抑制作用を有する
他の成分が配合されていることから、アスコルビン酸2−グルコシドとともに、ターンオ
ーバー改善作用を有する成分のみが配合された実施例20の肌のターンオーバー改善化粧
用基材を用いて調製した肌のターンオーバー改善剤と比べ、より優れた肌のターンオーバ
ー速度改善作用が発揮される。また、実施例20の肌のターンオーバー改善化粧用基材を
用いて調製した肌のターンオーバー改善剤は、前記成分(17)として、アスコルビン酸
2−グルコシド無水結晶含有粉末を用いて調製した肌のターンオーバー改善剤と比べ、よ
り優れた肌のターンオーバー速度改善作用が発揮するとともに、皮膚におけるバリアー機
能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進作用、美白作用、さらには抗シミ作用、抗弛み作 10
用をも発揮する。
【産業上の利用可能性】
【0279】
 本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物、又は、これを含有する化粧水、洗顔料、
美容液、乳液、若しくはクリームなどの基礎化粧品は、優れた抗シワ、抗小ジワ、抗シミ
及び抗弛み効果、皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生の維持又は亢進効果を
奏するので、いつまでも若々しくありたいという人類共通の普遍的な願いを実現する一手
段として極めて有効である。
【0280】
 また、本発明のアンチエイジング用皮膚外用組成物、又は、これを含有する化粧水、洗 20
顔料、美容液、乳液、若しくはクリームなどの基礎化粧品は、有効成分を基剤である水性
媒体と混合する工程を含む製造方法によって容易に製造するとこができ、特に好適な有効
成分であるアスコルビン酸2−グルコシド又はそのナトリウム塩として結晶形態にあるも
のを用いる場合には、不純物の少ない高純度の原料素材を使用することができるという利
点はもとより、常に一定の既知で安定した物性を期待することができるという極めて優れ
た利点が得られる。
【0281】
 さらに、本発明の製造方法において、アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩結
晶とアスコルビン酸2−グルコシド無水結晶とを併用する場合には、用いる両者の配合比
を適宜調整することによって、アルカリを用いてアスコルビン酸2−グルコシドを中和す 30
ることなく、製品のpHを所定の範囲に調整することができるので、本発明のアンチエイ
ジング用皮膚外用組成物、又は、これを含有する化粧水、洗顔料、美容液、乳液、若しく
はクリームなどの基礎化粧品を工程数少なくより容易に製造することができるという利点
が得られる。本発明は斯くも優れた種々の利点を備えるものであり、その産業上の有用性
は多大である。
【符号の説明】
【0282】
図3において、
A:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶のFT−IRスペクトル
B:アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(対照)のFT−IRスペクトル 40
図4において、
A:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の含水結晶の粉末X線回折図
B:アスコルビン酸2−グルコシド−ナトリウム塩の無水結晶の粉末X線回折図
C:アスコルビン酸2−グルコシド含水結晶含有粉末(対照1)の粉末X線回折図
D:アスコルビン酸2−グルコシド無水結晶含有粉末(対照2)の粉末X線回折図
(96) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【図1】 【図3】

【図2】

【図4】 【図5】
(97) JP 2018-90631 A 2018.6.14

【手続補正書】
【提出日】平成30年4月17日(2018.4.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
 水性媒体を基剤とし、有効成分として、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘
導体、及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有するアンチエイジング用皮膚
外用組成物。
【請求項2】
 L−アスコルビン酸の誘導体が、L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体、アシル化誘
導体、又はリン酸化誘導体である請求項1記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項3】
 L−アスコルビン酸のグリコシル誘導体が2−O−α−D−グルコシル−L−アスコル
ビン酸であって、その塩がナトリウム塩であり、2−O−α−D−グルコシル−L−アス
コルビン酸及び/又はそのナトリウム塩を含有する請求項2記載のアンチエイジング用皮
膚外用組成物。
【請求項4】
 シワ、小ジワ、シミ、又は弛みを予防又は改善する、請求項1乃至3のいずれかに記載
のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項5】
 皮膚におけるバリアー機能及びヒアルロン酸産生を維持又は亢進する、請求項1乃至4
のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項6】
 肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合
物から選ばれる1種又は2種以上を更に含む請求項1乃至5のいずれかに記載のアンチエ
イジング用皮膚外用組成物。
【請求項7】
 肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑制作用を有する植物抽出物又は化合
物が、ヒノキ科の植物の抽出物、イチョウ科の植物の抽出物、ミカン科の植物の抽出物、
シソ科の植物の抽出物、ドクダミ科の植物の抽出物、トチュウ科の植物の抽出物、及びエ
クオールである請求項6記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項8】
 ヒノキ科の植物がアスナロ、イチョウ科の植物がイチョウ、ミカン科の植物がオウバク
、オレンジ、グレープフルーツ、ユズ、及びレモン、シソ科の植物がミント、ペパーミン
ト、シソ、及びローズマリー、ドクダミ科の植物がドクダミ、及びトチュウ科の植物がト
チュウである請求項7記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物。
【請求項9】
 組成物当たり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸をL−アスコルビン
酸無水物換算で1乃至10質量%と、肌のターンオーバー改善作用及び/又は糖化反応抑
制作用を有する植物抽出物、化合物、及びエクオールから選ばれる1種又は2以上を合計
で、0.01乃至1質量%含んでなる請求項7又は8記載のアンチエイジング用皮膚外用
組成物。
【請求項10】
 請求項1乃至9のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物を含む基礎化粧
品。
【請求項11】
(98) JP 2018-90631 A 2018.6.14

 化粧水、洗顔料、美容液、乳液、又はクリームである請求項10記載の基礎化粧品。
【請求項12】
 L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸の誘導体、及びそれらの塩から選ばれる1種
又は2種以上と、基剤としての水性媒体とを混合する工程を含む請求項1乃至11のいず
れかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
【請求項13】
 L−アスコルビン酸の誘導体が2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸であ
って、その塩がナトリウム塩であり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
及び/又はそのナトリウム塩と、基剤としての水性媒体とを混合する工程を含む請求項1
2記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
【請求項14】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及び/又はそのナトリウム塩が結晶
の形態にある請求項13記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造
方法。
【請求項15】
 結晶の形態にある2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩が
、粉末X線回折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°
、及び18.4°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
ナトリウム塩の含水結晶であるか、又は、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4
°、17.9°、及び20.8°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−
アスコルビン酸ナトリウム塩の無水結晶である請求項14記載のアンチエイジング用皮膚
外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
【請求項16】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩と基剤として
の水性媒体とを混合する工程、又は、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
のナトリウム塩と基剤としての水性媒体とを混合する工程を含み、アルカリを用いて2−
O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を中和することなく行われる請求項13乃
至15のいずれかに記載のアンチエイジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法

【請求項17】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩と基剤として
の水性媒体とを混合する前記工程において、用いられる2−O−α−D−グルコシル−L
−アスコルビン酸とそのナトリウム塩とが、水性媒体との混合後のpHが予め定められた
所定の範囲内となる比率で配合されている組成物の形態にある請求項16記載のアンチエ
イジング用皮膚外用組成物又は基礎化粧品の製造方法。
【請求項18】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とそのナトリウム塩の結晶とを含み
、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とそのナトリウム塩の結晶の配合比
が、無水物換算の質量比で60:40乃至45:55の範囲にある組成物。
【請求項19】
 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸のナトリウム塩結晶が、粉末X線回
折において、回折角(2θ)6.8°、8.2°、14.3°、17.8°、及び18.
4°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸ナトリウム塩
の含水結晶であるか、又は、回折角(2θ)8.0°、9.0°、16.4°、17.9
°、及び20.8°に回折ピークを示す2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン
酸ナトリウム塩の無水結晶である請求項18記載の組成物。
(99) JP 2018-90631 A 2018.6.14

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(51)Int.Cl. FI テーマコード(参考)
A61Q 19/00 (2006.01) A61Q 19/00           
A61Q 19/08 (2006.01) A61Q 19/08           
A61P 17/00 (2006.01) A61P 17/00           
A61K 36/185 (2006.01) A61K 36/185           
A61K 36/16 (2006.01) A61K 36/16           
A61K 36/14 (2006.01) A61K 36/14           
A61K 36/75 (2006.01) A61K 36/75            10
A61K 36/53 (2006.01) A61K 36/53           
A61K 36/704 (2006.01) A61K 36/704           
C07H 17/04 (2006.01) C07H 17/04           

(72)発明者 三宅 正樹
岡山県岡山市中区藤崎675番地1 株式会社林原内
(72)発明者 和氣 人水
岡山県岡山市中区藤崎675番地1 株式会社林原内
Fターム(参考) 4C057 BB02 DD01 KK02
        4C083 AA072 AA082 AA111 AA112 AA122 AB032 AB332 AB352 AC012 AC022 20
        AC072 AC092 AC102 AC112 AC122 AC132 AC172 AC182 AC242 AC252
        AC302 AC342 AC352 AC392 AC402 AC422 AC432 AC442 AC482 AC532
        AC542 AC642 AC662 AC712 AC782 AC792 AC842 AC892 AC902 AD042
        AD092 AD112 AD132 AD152 AD212 AD262 AD272 AD332 AD352 AD392
        AD492 AD512 AD532 AD572 AD641 AD642 AD662 CC03 CC04 CC05
        CC23 DD23 DD27 DD31 DD33 EE12 FF04
        4C086 AA01 AA02 EA11 GA15 MA01 MA04 MA63 NA14 ZA89 ZB22
        4C088 AB02 AB03 AB12 AB38 AB43 AB61 AB62 CA03 MA63 NA14
        ZA89 ZB22

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