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ふりがな はやさき よしお

氏 名 :早崎芳夫
所 属 :オプティクス教育研究センター
役 職 :准教授

過去の研究成果・受賞歴
過去の研究では,光コンピューティング,光ニューラルネットワーク,並列光演算,自発的パターン形成,
立体ディスプレイ,立体カメラ,近赤外分光計測による生体の計測がある.
主たる研究専門分野
大分類 中分類(複数) 小分類(複数)
オプティクス&フォトニクス 情報フォトニクス 光メモリー,光情報機器

ディジタル光学 形状計測,内部計測,生体計測
ナノ構造計測,超高速画像計測

レーザー加工 フェムト秒レーザー加工,光造形

産業界で応用可能性ある商品分野と主な目的
1)光を用いて,波長よりも小さな物体の表面形状や内部形状の計測,非常に微弱な照明光で計測,振動
の多い悪環境で計測,単一撮影での3次元計測,生体の内部を計測する.
2)光情報の可視化,光セキュリティ,フィンガーネイルメモリー,超高速映像技術など新しい光情報機
器の開発する.
3)レーザーを用いて数百ナノメートルの穴や微尐構造体を作製する技術.特に,ホログラムを使って多
数の点で同時に加工することに高い独自性.

代表的研究例
ホログラフィックフェムト秒レーザー加工
我々は初めて可変並列フェムト秒レーザー加工を実証し,加工装置のスループットを上げる技術として
Nature 誌にも紹介された.これはホログラムを用いてフェムト秒レーザーパルスを分岐し,同時並列に物
質を加工する技術を開発.高スループットと高効率光利用が特長である.これまでに,数 100 ナノメート
ル径の並列加工や 200 点以上の同時並列加工や 98%の均一性を有する並列加工などを実証してきた.現在,
フィードバック制御型の加工装置や波長分散補正技術の開発を行っている.

研究施設
再生増幅型フェムト秒レーザー,高出力ファイバーレーザー,ピコ秒半導体レーザーなど紫外光から近
赤外光におけるレーザーを用いて,ホログラフィックレーザー加工装置やレーザー干渉顕微鏡,光ピンセ
ット装置など,新規開発の計測装置を所有している.

光ピンセット装置 ホログラフィックフェムト秒レーザー加工装置

TEL&FAX: 028-689-7114 E-mail: hayasaki@opt.utsunomiya-u.ac.jp,


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HP: http://www.opt.utsunomiya-u.ac.jp/~hayasaki/index-j.html
ホログラフィックフェムト秒レーザー加工
ホログラフィックフェムト秒レーザー加工とは,空間光変調素子に表示されたホログラムを用いてフェ
ムト秒レーザーパルスを空間的に成形して同時並列に複数点の加工を行う技術であり,我々が世界で初め
て提案・実証した.既存のフェムト秒レーザー加工が,対象を自動スージで移動し,1点づつの逐次的加
工のために,加工スループットや光利用効率が極めて低かったのに対し,ホログラムを用いた並列化によ
って,高い加工スループットを実現するとともに,高いエネルギー利用効率のレーザー加工システムを構
築できる.

図 1 60 枚のホログラムを用いて 2Hz でガラス表面に穴加工した.写真の横幅は 500µm.

応用
・カッティング・ドリリング応用 − 切りしろの尐ない切断,1ミクロン以下の穴加工,異なる深さに同
時に穴加工,ライン状の穴加工,曲線の切断,
・表面修飾応用 − 金属,半導体,ポリマー,ガラスなどの表面にナノ加工を行い,光反射特性,偏光特
性,潤滑性などを変える.材料によっても,特性が変わるので,面白い材料をお持ちの方は一度試して
みてはいかがでしょうか.
・オーダーメード微細加工応用 − 1つ1つ異なる形状の微細加工.ホログラムは,画面を切り替える程
度に簡単にできるので,1点ものの加工が可能.
・3次元ナノ加工応用 − 透明材料中に3次元構造を形成できる.モノリシック型光デバイスや3次元光
導波路を形成できる.

図2 ホログラフィックレーザー加工の特徴と実現される複合機能光学素子

将来の応用・用途
上記の3次元光デバイスや高効率光電デバイスの作製に加えて,
・半導体チップやガラスの高速・低光損出のレーザーカッター,レーザードリル
・フェムト秒 LASIK やレーザーメスのような医療応用
・並列レーザー照射を有する多光子顕微鏡・多光子光造形
・3次元光メモリーや3次元ディスプレイの並列データ入出力
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・学術的には,時空間レーザー制御による分子制御や量子状態制御,生物研究における分子イメージング,
細胞サージェリーなど

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