Texto 1 Capitulo 8

げんかん

（玄関で）

リー：　ごめんください。
ま

田中：　やあ、リーさん、お 待ちしていまし
た。すぐに分かりましたか。
ち ず まい

リー：　この前いただいた 地図のとおりに 参
まよ

りましたから、ぜんぜん 迷いませんでした。
ぶちょう ご しょうかい かない

部長、御紹介します。家内とむすこです。
はじ

マリー：　初めまして。

田中：　初めまして、田中です。元気そうな
ぼっちゃんですね。おうい、お母さん、リー
さんがみえたよ。

夫人：　まあまあ、よくいらっしゃいました
あ

さあ、どうぞお上がりください。
 しつれい

リー：　では、失礼いたします。
おうせつま

（応接間で）
おくさま まね

マリー：　 奥様、今日はお 招きいただきまし

て、ありがとうございました。
たいへん たの

夫人 ：　どういたしまして。私どもも 大変楽
しみにしていたんですよ。
しゅじん しごと

マリー：　それから、 主人が 仕事のほうでお

せわ

世話になっておりまして、ありがとうござい
ます。
ふじん

夫人：　いいえ、こちらこそ。リーさんはす
せいねん しゅじん

ばらしい 青年だと、 主人はいつもほめており

ますよ。
め

さあ、何もございませんが、たくさん 召し
あ

上がってください。
リー：　では、えんりょなくいただきます。
じょうず

夫人：　奥様は日本語がお 上手ですね。どち
らで勉強なさったのですか。
だい がいこくご なら

マリー：大学で第2 外国語として習いました。

夫人：大学で勉強なさっただけですの。

マリー：ええ。でも、主人の会社の日本人か
きかい

たがたと、よくお話をする 機会がありました
から。
たく にわ ひろ

リー：このお宅もお庭もずいぶん広いですね。
ひろ

田中： 広いことは広いのですが、もう４０年
ちち た

も前に 父が 建てたうちですから、あちこちい
たんできましてね。
おおど しず

マリー： 大通りのそばなのに、わりに 静かで

すね。
 しゅくじつ しず

夫人：今日は 祝日ですから 静かですが、金曜、

よる ぼうそう ぞく

土 曜 の 夜な ど は 、 暴走族の 音 が う る さ く て
たいへん

大変なんですよ。
こま

リー：まったく、あれには困りますね。

夫人：さあさあ、ぼうちゃんもお好きな物を
召し上がれ。