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じゅよう

12.01 需要とケインズ 経済学: Kinh tế học Keynes

それでは、GDP はどのようなメカニズム (mechanism: cơ chế) で変化す


るのでしょう。ま た、より GDP を増やすためには、どのようにす
ればよいのでしょうか。
げんてん ふきょう こくふく
マクロ経済学の 原点 (điểm mấu chốt) は、 不況 (khủng hoảng) を 克服
そうし
(khắc phục, vượt qua) するためにケインズが 創始した (sáng lập) ケインズ
わくぐ
経済学です。そこで、この点についてケインズ経済学の 枠組み (cơ
cấu) を使って考えてみましょう。
ふきょう ゆうこう

ケインズ経済学は不況のときに有効 (hữu hiệu)


きほんてき さ
ケインズ経済学の基本的(nền tảng) な立場は、「需要と供給との差を
ちょうせい
調 整 する(điều chỉnh khoảng cách) のは価格ではなく数量である」とい
うものです。どういうことでしょうか。

財やサービスを取引する財市場が、需要より供給が多い状態にあ
ざいこ
るとしましょう。企業では商品が売れず、 在庫 (tồn kho) があふれて
(tràn ngập) います。
ひょうじゅんてき ぎろん
このとき、ミクロ経済学の 標 準 的 な議論にそって価格メカニズム
が働けば (cơ chế giá cả hoạt động theo lý thuyết căn bản của kinh tế học vi mô) 、価
げらく しげき ぎゃく よくせい
格が 下落(giảm) して需要を 刺激し (kích thích) 、 逆 に供給を 抑制 (hạn
ちょうかきょうきゅう かいしょう
chế, kìm nén) し て 、 超過 供 給 を 解 消 す る (giải quyết tình trạng dư cung)
ほうこう ちょうせい おそ
方向に動くはずです。しかし価格の 調 整 スピードが 遅ければ(tốc độ
たんきてき の
điều chỉnh giá diễn ra chậm) 、 短期的には需要が 伸びず (kéo dài, trì hoãn) 、
ちょうかきょうきゅう かいしょう
超 過 供 給 は 解 消 されません。むしろ、企業は生産量を減らすこ
ちょうかきょうきゅう かいしょう ふたた
とで 超 過 供 給 の 解 消 に動くでしょう。そして 再 び (lại một lần nữa)
需要が増加すれば、それだけ生産を増加します。ケインズ経済学で
ちょうせい じゅきゅう ちょうせい
は、価格の 調 整 スピードは遅く、 需 給 バランスの 調 整 (sự điều chỉnh
おう
cân bằng cung cầu) は短期的には数量、特に需要に 応じた (trả lời, đáp ứng)
生産調整によりなされていると考えます。

ケインズ経済学は、価格の調整スピードが短期的には遅く、失業
ゆうきゅうせつび
者や遊休設備(thiết bị nhàn rỗi) があふれて(tràn ngập) 企業の生産能力があ
あま ふきょうき
り 余っている (năng lực sản xuất của doanh nghiệp bị dư thừa) 不況期(thời kỳ suy
thoái) にぴったりあてはまる考え方です。ケインズ経済学が 1930 年
せ か い きょうこう はいけい
代の世界 恐 慌 (đại khủng hoảng toàn cầu) を背景(bối cảnh) に生まれてきたこ
とうじ はっそう
とを考えると、当時としてはごく自然な発想 (sáng tạo) だったといえ
るでしょう。
ケインズ経済学の考え方
需要 < 供給
ざいこ
(今は買わなくてもいいか)- (在庫)
ほう ふきょう
放って(để yên, bỏ mặc) おくと不況に。。。
⇒ 需要=供給 にすればよい
こうきょうとうし げんぜい
⇒ そのために、政府が 公共投資(đầu tư công) や 減税(giảm thuế) を行

→ ジョン・メイナード・ケインズ (1883-1946)
う おや せいき もっと
マクロ経済学の生みの親 (bố mẹ đẻ) であり、20 世紀経済学に 最
きょじん ふきょう こくふく
も影響を与えた巨人。不況を克服する(vượt qua tình trạng suy thoái kinh
こうきょうとうし せいとうせい しゅちょう
tế)ため公共投資の正当性(tính hợp pháp) を 主 張 し(chủ trương)、「大き
き そ づ
な政府 chính phủ lớn」を理論的に基礎付け(với nền tảng)た。

P136
12. 02 ケインズ経済学 国民所得の 決定メカニズム (cơ chế
quyết định thu nhập quốc dân)

このように、ケインズ経済学では、財市場において総需要がどう決
だいひょうてき
まるかが最大のポイントであると考えます。そして、 代 表 的 (tiêu
ごうけい
biểu) な 3 つの経済主体(家計、企業、政府)の需要の合計(tổng cộng) で
み あ
あるマクロの総需要に 見合う (tương ứng) 、だけ、いくらでも生産を
増やせる(つまり GDP を増やせる)と考えます。
きほんてき
これが、ケインズ経済学の基本的(nền tảng) な国民所得の決定メカニ
ゆうこうじゅよう げんり
ズムです。この考え方を 有効需要の原理(nguyên lý cầu hữu hiệu) といい
ゆうこうじゅよう うらう
ます。 有効需要とは、実際の所得に 裏打ちされた需要 (cầu dựa trên thu
ししゅつ
nhập thực tế)、財市場で実際に支出される需要です。

ゆうこうじゅよう げ ん り め か に ず む

有効需要の原理のメカニズム (cơ chế nguyên lý cầu hữu hiệu)

しき
式を使って説明しましょう。 まず、財市場の総需要 A は、消費
とうし
C と投資I と政府支出 G の合計になります。

A(総需要)= C (消費)+ I(投資)+ G (政府支出)

消費 C は、国民所得 Y(=GDP)とともに増えます。ですから、消費 C
は国民所得 Y の増加関数(hàm số đồng biến) です。投資 I は、ある水準
せいさくてき
で一定であると想定します。政府支出 G は政策的(chính sách) に決定さ
れますが、一定であると想定します。 (giả sử đầu tư I và chi tiêu chính phủ G
là cố định)

消費 C は総需要 A に含まれますから、総需要 A も国民所得 Y の


増加関数となります。また、国民所得 Y の増加にともなって総需
要 A がどれだけ増えるかを示す ΔA/ΔY は、限界消費性向 AC/AY
ひと
に等しく(bằng nhau) なります。

ΔA/ΔY = ΔC/ΔY
∆C
P137 MPC=
∆Y
; ∆ C :biến động mức tiêu dùng ; ∆ Y : biến động mức thu nhập

限界消費性向とは、所得が 1 単位増加するときに何単位消費が増加
するかを示したもの。限界消費性向は 1 より小さくなるので、所得
の増加ほどに総需要は増加しません。
∆S
MPS= ; ∆C :biến động mức tiết kiệm ; ∆ Y :biến động mức thu nhập
∆Y

MPC + MPS = 1 (xu hướng tiêu dùng cận biên + xu hướng tiết kiệm cận biên = 1)

そして、ケインズ経済学ではこの総需要に等しい生産(供給)が行
なわれると考えます。

Y = A
たてじく
次ページの図を見てください。この図は、 縦軸に総需要 A を、
よこじく
横軸に生産量である国民所得 Y を表わしたものです。45 度線は A
きんこう
= Y で与えられる財市場の均衡条件を示しています。
また、AA 線は総需要線です。総需要は国民所得が増えるのにした
がって増えていくので AA 線は右上がりになります。また、総需要
わりあい わりあい かたむ
が増える 割合は国民所得が増える 割合より小さいので、 傾 きは 1
まじ
より小さくなります。この AA 線が 45 度線と交わる点 E が、財市場
ひと
の均衡点です。なぜなら、E 点で総需要が供給と 等しくなるからで
す。
みぎがわ
E 点の 右側では A<Y であり、総供給が総需要を上回る状態になり
い と ざいこ
ますから、意図しない在庫が発生します。(tồn kho không mong muốn)
ざいこ かか
企業は売れない在庫をどんどん生産して 抱え(giữ)こむのを嫌がって
しゅくしょう さいしゅうてき
生産量を 縮 小 (co lại) させるので、 最 終 的 (cuối cùng) に E 点まで生産
しゅくしょう み あ
を 縮 小 して、ちょうど需要に見合った生産が可能となります。
ひだりがわ
逆に、E 点の 左 側 では A>Y となります。企業は需要があるだけ
生産を拡大するので、生産量は増加して E 点まで拡大し、この点で
財市場が均衡します。ただし、ここでの均衡は実際に実現する水準
じゅようせいやく
という意味であり、企業にとって最適な(需要制約(giới hạn cầu)のもと
で利潤を最大化する)供給量が実現しているという意味での均衡で
はありません。企業は、市場で成立している価格のもとではより供
じゅよう せいやく
給量を増やしたいと考えていますが、 需要の制約があるために実現
していないのです。
み あ
このように、総需要の大きさにちょうど 見合う(tương ứng) だけの生
産が行われるように調整されると考えるのが、有効需要の原理と呼
きほんてき
ばれるケインズ経済学の国民所得の基本的な決定メカニズムです。

きょうきゅうちょうか
供 給 超 過 : dư cung
じゅようちょうか
需要超過: dư cầu

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