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ネヘミヤ記

概要
1章
エルサレムからの知らせ(1‐3節)
ネヘミヤの祈り(4‐11節)
2章
ネヘミヤはエルサレムに行く(1‐10節)
ネヘミヤは都市の城壁を調べる(11‐20節)
3章
城壁の再建(1‐32節)
4章
反対に遭っても工事が進む(1‐14節)
武器を持ちながら建設を続ける(15‐23節)
5章
ネヘミヤは搾取をやめさせる(1‐13節)
ネヘミヤの利他的な行動(14‐19節)
6章
再建への反対が続く(1‐14節)
城壁が52日で完成する(15‐19節)
7章
都市の門と門番たち(1‐4節)
バビロンから帰還した人たち(5‐69節)
神殿の使用人(46‐56節)
ソロモンに仕えた人の子孫(57‐60節)
工事のための寄進(70‐73節)
8章
律法が読まれ,民に説明される(1‐12節)
仮小屋の祭りが行われる(13‐18節)
9章
民が罪を告白する(1‐38節)
エホバは快く許す神(17節)
10章
民は律法に従うことに同意する(1‐39節)
「私たちは神の家をないがしろにしない」(39節)
11章
エルサレムに再び人が住む(1‐36節)
12章
祭司とレビ族(1‐26節)
城壁の奉献式(27‐43節)
神殿での奉仕のための支援(44‐47節)
13章
ネヘミヤは再び改革をする(1‐31節)
10分の1を与えるべき(10‐13節)
安息日を汚してはならない(15‐22節)
外国人との結婚をとがめる(23‐28節)
  1 章
  1 ハカルヤの子ネヘミヤの言葉。第20年のキスレウの月,私はシュシャン城にいた。 2 私の兄弟の1
人ハナニが何人かと共にユダからやって来た。それで私は,捕囚の身から解放されたユダヤ人の残っている人
たちのことや,エルサレムのことについて尋ねた。 3 彼らは言った。「捕囚の生き残りで州に残っている人た
ちはひどい状況にあり,惨めです。エルサレムの城壁は破壊されたままで,門も火で焼かれたままです」。
  4 そう聞いた私は,座って泣き,何日も嘆き悲しみ,断食をして天の神に祈り続けた。 5 私は言った。
「天の神エホバ,あなたは偉大で威厳に満ちる神です。あなたを愛してあなたのおきてを守る人たちとの契約
を守り,揺るぎない愛を示す方です。 6 どうか私の祈りに耳を傾け,目を向けてくださいますように。私は今
日,イスラエル人のことで昼も夜も祈りを捧げ,イスラエルの民があなたに対して犯した罪をずっと告白して
おります。私も私の民も,罪を犯しました。 7 私たちは確かに堕落し,あなたを怒らせました。あなたが奉仕
者モーセに与えたおきても規定も法規も守りませんでした。
  8 どうか,あなたの奉仕者モーセにお話しになった次の言葉を思い起こしてください。『あなたたちが不
忠実なことをしたなら,私はあなたたちを国々の中に散らす。 9 しかし,あなたたちが私のもとに戻り,私の
おきてを守って従うなら,あなたたちがたとえ天の果てに散らされていても,私はそこから集め,私の名のた
めに選んだ場所に連れてくる』。 10 彼らは,あなたに仕える,あなたの民です。あなたが偉大な力と力強い
手によって救い出した民です。 11 エホバ,私の祈りと,喜んであなたの名を畏れる人たちの祈りに,どうか
耳を傾けてください。どうか今日うまくいきますように。王が分かってくれますように」。
  その頃,私は王の献酌人だった。
  2 章
  1 アルタクセルクセス王の治世の第20年,ニサンの月のこと,王の前にぶどう酒が置かれてあり,私は
いつものようにぶどう酒を取って王に差し上げた。それまで私は王の前で沈んだ顔をしたことは一度もなかっ
た。 2 それで王は私に,「どうして沈んだ顔をしているのか。病気ではないだろう。気持ちが沈んでいるので
はないか」と言った。私はとても恐れた。
  3 私は王に言った。「王が栄えますように! 私の父祖たちが葬られている都市が荒れ果て,門も焼け落ち
てしまっているので,どうしても沈んだ顔になってしまうのです」。 4 すると王は言った。「どうしたいと思
っているのか」。私はすぐさま天の神に祈った。 5 それから王に言った。「もし私が王の好意を得ており,王
が良いと思われるのでしたら,私をユダに,父祖たちが葬られている都市に行かせ,そこを再建させてくださ
い」。 6 王は言った。(そばには王妃が座っていた。)「どれくらいの旅になるのか。いつ戻ってくるのか」。
王が許可してくれたので,私は予定を伝えた。
  7 私は王に言った。「もし王が良いと思われるのでしたら,ユダまでの道を安全に通行させてもらうため,
川向こうの地域の総督たちに宛てた手紙を頂けないでしょうか。 8 また,『家の要塞』の門,都市の城壁,私
が行く家に使う材木を入手できるよう,『王の公園』の管理人アサフへの手紙もお願いいたします」。すると
王は手紙をくれた。神が私を助けてくださったのである。
  9 王は私に軍隊長たちや騎手たちも付けてくれた。私は川向こうの地域の総督たちの所に着き,王の手紙
を渡した。 10 ベト・ホロンの人サンバラテとアンモン人の役人トビヤはそのことを聞いた。彼らは,イスラ
エルの民のために力を尽くそうとする人が来たことを非常に不快に思った。
  11 ついに私はエルサレムに着き,3日が経過した。 12 私は,一緒にいた数名と共に夜中に起きた。私
は,エルサレムのために行うよう神が私の心に入れてくださった事を誰にも話さなかった。私のもとには,乗
っていた家畜以外,ほかに家畜はいなかった。 13 私は夜中に「谷の門」を通って出ていき,「大蛇の泉」の
前を抜けて,「灰の山の門」の所に行った。破壊されたエルサレムの城壁と焼け落ちた門を調べた。 14 そし
て「泉の門」,また「王の池」へと進んでいったが,私が乗っていた家畜はそこを通り抜けられなかった。 15
それでも,私はその夜,谷を上って城壁を調べ続けた。それから戻って,「谷の門」を通って入り,帰ってき
た。
  16 代官たちは,私がどこに行って何をしていたか知らなかった。私は,ユダヤ人にも祭司にも高貴な人に
も代官にも,そのほかの関係者にも,何も言っていなかったのである。 17 ついに私は彼らに言った。「皆さ
んは,私たちがどれほどひどい状況にあるか,エルサレムが荒れ果てて門が火で焼かれたままになっている様
子をご存じだと思います。さあ,エルサレムの城壁を建て直しましょう。これまでの屈辱を晴らすのです」。
18 それから私は,神がどのように助けてくださったか,また王から何と言われたかを話した。すると彼らは,
「ぜひ建てましょう」と言った。そうして彼らは再建に向けて士気を高め合った。
  19 ベト・ホロンの人サンバラテ,アンモン人の役人トビヤ,アラビア人ゲシェムはこのことを聞くと,私
たちをあざけり,見下して,「おまえたちは何をやっているんだ。王に逆らおうとしているのか」と言いだし
た。 20 私はこう答えた。「天の神が成功させてくださいます。その神に仕える私たちは建設に取り掛かりま
す。あなた方には,エルサレムに何の関係も,権利も,功績もありません」。
  3 章
  1 大祭司エルヤシブとその兄弟の祭司たちが「羊の門」を建て始めた。その門を神聖なものとし,扉を取
り付けた。その門から「メアの塔」まで,また「ハナヌエルの塔」までを神聖なものとした。 2 その続きをエ
リコの人たちが建て,さらにその続きをイムリの子ザクルが建てた。
  3 ハセナアの子たちが「魚の門」を建てた。材木を使って建て,扉と錠とかんぬきを取り付けた。 4 そ
の続きをハコツの子ウリヤの子メレモトが修復し,その続きをメシェザブエルの子ベレクヤの子メシュラムが
修復し,その続きをバアナの子ザドクが修復した。 5 さらにその続きをテコアの人たちが修復した。しかし,
テコアの著名な人たちは,監督に服すことを嫌がり,協力しなかった。
  6 パセアハの子ヨヤダとベソデヤの子メシュラムが「旧市街の門」を修復した。材木を使って修復し,扉
と錠とかんぬきを取り付けた。 7 その続きをギベオンの人メラトヤとメロノトの人ヤドンが修復した。彼らは,
川向こうの地域の総督の管轄下にいるギベオンとミツパの人である。 8 その続きをハルハヤの子である金細工
人ウジエルが修復し,その続きを香油調合師ハナニヤが修復した。彼らはエルサレム市内に,「広い城壁」ま
で石畳を敷いた。 9 その続きをエルサレムの地区の半分の高官,フルの子レファヤが修復した。 10 続いて,
ハルマフの子エダヤが自分の家の前の箇所を修復した。その続きをハシャブネヤの子ハトシュが修復した。
  11 ハリムの子マルキヤとパハト・モアブの子ハシュブがほかの箇所と「かまどの塔」を修復した。 12 そ
の続きをエルサレムの地区の半分の高官,ハロヘシュの子シャルムが娘たちと共に修復した。
  13 ハヌンとザノアハの住民が「谷の門」を修復した。建ててから,扉と錠とかんぬきを取り付けた。「灰
の山の門」まで450メートルにわたって城壁を修復した。 14 ベト・ハケレムの地区の高官,レカブの子マ
ルキヤが「灰の山の門」を修復した。建ててから,扉と錠とかんぬきを取り付けた。
  15 ミツパの地区の高官,コルホゼの子シャルンが「泉の門」を修復した。建ててから屋根を付け,扉と錠
とかんぬきを取り付けた。また,「王の庭園」の隣の「用水路の池」の城壁を,「ダビデの町」から下ってく
る階段の所まで修復した。
  16 次に,ベト・ツルの地区の半分の高官,アズブクの子ネヘミヤが「ダビデの墓地」の前から,人工池,
そして「力の強い者たちの家」の所までを修復した。
  17 次に,バニの子レフムなどのレビ族が修復工事をした。続いて,ケイラの地区の半分の高官ハシャブヤ
が自分の地区の部分を修復した。 18 その続きを,ケイラの地区の半分の高官,ヘナダドの子バワイの下で,
ほかのレビ族が修復した。
  19 続いて,ミツパの高官,エシュアの子エゼルが「控え壁」の所にある武器庫への上り坂の前の箇所を修
復した。
  20 次に,ザバイの子バルクが熱心に働き,「控え壁」から大祭司エルヤシブの家の入り口の所までの箇所
を修復した。
  21 次に,ハコツの子ウリヤの子メレモトが,エルヤシブの家の入り口から家の端までの箇所を修復した。
  22 その続きを,ヨルダン地域の祭司たちが修復した。 23 次に,ベニヤミンとハシュブが自分の家の前
の箇所を修復した。次に,アナヌヤの子マアセヤの子アザリヤが自分の家の近くの箇所を修復した。 24 次に,
ヘナダドの子ビヌイがアザリヤの家から「控え壁」,そして隅の所までの箇所を修復した。
  25 次に,ウザイの子パラルが,「控え壁」の前と,「監視の庭」の上の方にある「王の家」から突き出た
塔の前の箇所を修復した。その続きをパルオシュの子ペダヤが修復した。
  26 そして,オフェルに住む神殿の使用人が,東の「水の門」と壁から突き出た塔の前の所までを修復した。
  27 次に,テコアの人たちが,壁から突き出た大きな塔の前の所からオフェルの城壁までの箇所を修復した。
  28 「馬の門」の先の方は,祭司たちがそれぞれ自分の家の前の箇所を修復した。
  29 次に,イメルの子ザドクが自分の家の前の箇所を修復した。
  その続きを,「東の門」の守衛,シェカヌヤの子シェマヤが修復した。
  30 次に,シェレムヤの子ハナニヤとツァラフの六男ハヌンが別の箇所を修復した。
  次に,ベレクヤの子メシュラムが自分の広間の前の箇所を修復した。
  31 次に,金細工人の組合の一員マルキヤが,神殿の使用人と貿易商の家の所まで,また「検分の門」の前
と,隅の屋上の部屋の所までを修復した。
  32 隅の屋上の部屋と「羊の門」の間は,金細工人と貿易商たちが修復した。
  4 章
  1 サンバラテは,私たちが城壁を建て直していることを聞くと,怒って非常にいら立ち,ユダヤ人たちを
しきりにあざけった。 2 そして,仲間たちとサマリアの軍隊の前でこう言った。「あの弱々しいユダヤ人たち
は何をしているんだ。やつらは自分たちで何とかできるとでも思っているのか。犠牲を捧げるつもりなのか。
1日で完成させるというのか。がれきの山から焼け焦げた石を取り出して使おうというのか」。
  3 サンバラテのそばに立っていたアンモン人トビヤは言った。「あいつらが建てる石の壁なんて,キツネ
が上っただけで崩れるに違いない」。
  4 私は祈った。「私たちの神,お聞きください。私たちは侮辱を受けています。彼らからのあざけりを彼
ら自身に向け,彼らが捕囚にされて略奪品のように扱われるようにしてください。 5 彼らの過ちを見過ごした
り,罪を消し去ったりしないでください。彼らは,城壁を建てている人たちをののしったのです」。
  6 私たちは城壁を築き続け,城壁全体は1つにつながり,半分の高さまで再建された。民は引き続き一心
に働いた。
  7 サンバラテ,トビヤ,アラビア人,アンモン人,アシュドドの人たちは,エルサレムの城壁の修復が進
み,切れ目が埋まりつつあるのを聞いて,非常に怒った。 8 彼らは共謀し,エルサレムを攻撃しに行って混乱
を引き起こそうとした。 9 私たちは神に祈り,彼らの攻撃に備えて昼も夜も見張りを置いた。
  10 ユダの人たちは言った。「労働者たちが弱っている上に,がれきが多過ぎて,城壁を建てられません」。
  11 その上,敵たちがこう言っていた。「気付かれないようにやつらの中に入って殺し,作業をやめさせよ
う」。
  12 近くに住んでいたユダヤ人がやって来ては,「敵たちはあちこちから迫ってきます」と私たちに何度も
言った。
  13 それで私は,城壁の後ろの攻撃されやすい低い位置に人員を配置した。剣や小やりや弓を持たせて,家
族ごとに配置した。 14 彼らが恐れている様子だったので,私はすぐに立ち上がって高貴な人や代官たち,そ
のほかの民に言った。「彼らのことを恐れてはなりません。偉大で威厳に満ちるエホバがおられることを忘れ
ずに,兄弟たちのため,息子や娘や妻そして家のために戦いなさい」。
  15 敵たちは,自分たちの行動が私たちに知られ,作戦が真の神によって覆されたのを聞いた。私たちは皆,
城壁の工事に戻った。 16 その日以降,私の下で働く人の半分は工事をし,半分は小やりや盾や弓やよろいを
装備した。高官たちが後方に立って支援し,ユダヤ人たちは 17 城壁を築いていった。物を運ぶ人たちは一方
の手で作業をし,もう一方の手で武器を持った。 18 建築作業者は各自,剣を腰に帯びて働いた。私のそばに
は,角笛を吹き鳴らす人がいた。
  19 私は高貴な人や代官たち,そのほかの民に言った。「工事は大きく広がっていて,私たちは城壁の上に
散らばって,互いに遠く離れています。 20 角笛の音を聞いたら,私の所に集合しなさい。神が私たちのため
に戦ってくださいます」。
  21 夜明けから星が出る頃まで,私たちの半分は働き,半分は小やりを持っていた。 22 また,私はその
時,民に言った。「各自,自分の従者と共にエルサレムの中で夜を過ごしなさい。そうすれば,日中働いて,
夜は見張りができます」。 23 私も兄弟たちも従者たちも,私に従う見張りたちも,ずっと衣服を脱がず,そ
れぞれが右手に武器を持っていた。
  5 章
  1 民と妻たちの中から仲間のユダヤ人に対する苦情の声が上がった。 2 「私たちにはたくさんの息子や
娘たちがいます。食べて生きていくために穀物を手に入れなければなりません」と言う人や, 3 「食べ物がな
い時,穀物を得るために畑やブドウ園や家を担保に入れています」と言う人がいた。 4 また,こう言う人もい
た。「王に税を納めるため,畑とブドウ園を担保にしてお金を借りました。 5 私たちと彼らは同じ民族同士で,
私たちの子供も彼らの子供と変わりないのに,私たちは息子や娘を奴隷として引き渡すしかなく,すでに奴隷
になった娘たちもいます。私たちにはどうすることもできません。畑もブドウ園も人の手に渡っているからで
す」。
  6 こうした苦情と言い分を聞いて,私は非常に怒った。 7 私はよく考えてから,高貴な人や代官たちに
指摘し,「皆さんはそれぞれ,自分の兄弟から利息を要求しています」と言った。
  さらに,彼らのことで大きな集会を開いた。 8 私は彼らに言った。「私たちは,他の国々に売られたユダ
ヤ人の兄弟たちを可能な限り買い戻しました。それなのに今,皆さんは自分の兄弟たちを売るのですか。私た
ちがまた彼らを買い戻すのですか」。彼らは黙り込み,何も言えなかった。 9 私はさらに言った。「皆さんの
していることは良くありません。敵の国々から非難されないよう,何事も神を畏れつつ行うべきではないです
か。 10 私も,私の兄弟や従者たちも,彼らにお金や穀物を貸し与えています。利息を取って貸すのはやめま
せんか。 11 今日,彼らの畑,ブドウ園,オリーブ畑,家を返し,皆さんが貸したお金や穀物や新しいぶどう
酒や油の利息を返してあげてください」。
  12 彼らは言った。「それらのものを返します。何も請求しません。あなたの言う通りにします」。それで
私は祭司たちを呼び,約束を守ることを祭司たちの前で彼らに誓わせた。 13 さらに,私は服のひだを広げて
振り,こう言った。「この約束を守らない人は皆,真の神にこのように振り落とされ,自分の家と所有物の中
から放り出されてしまいますように。このように振り落とされて,裸同然になりますように」。すると会衆全
体は「アーメン!」と言い,エホバを賛美した。民は約束した通りにした。
  14 私は,ユダの総督に任命された日から12年間,つまりアルタクセルクセス王の治世の第20年から第
32年まで,総督に支給される食料を食べることはしなかった。私の兄弟たちも食べなかった。 15 私よりも
前の総督たちは,民に負担を掛け,毎日パンとぶどう酒のために460グラムの銀を民から取っていた。彼ら
の従者たちも民を圧迫していた。しかし私は,神を畏れるゆえにそうはしなかった。
  16 私はこの城壁の工事に自ら参加し,私の従者も皆そこで働いた。私たちは畑を手に入れたりはしなかっ
た。 17 150人のユダヤ人と代官たちが私の食卓に着き,他の国々からやって来る人たちもそうした。 18
私の負担で雄牛1頭と最上の羊6匹と鳥が毎日用意され,10日に1度は各種のぶどう酒がたくさん用意され
た。それでも,私は総督に支給される食料を要求しなかった。民にはすでにさまざまな義務が課せられていた
からである。 19 私の神よ,私が民のためにした良いことを覚えていてください。私のことをどうか覚えてい
て,恵みを与えてくださいますように。
  6 章
  1 まだ扉を門に取り付けていなかったものの,私が城壁を建て直して切れ目がなくなったということが,
サンバラテ,トビヤ,アラビア人ゲシェム,その他の敵対者たちに伝わると, 2 サンバラテとゲシェムはすぐ
に,「オノの谷あいの平原の村で会おう」という知らせを送ってきた。彼らは私に危害を加えようとたくらん
でいたのである。 3 私は使者たちを送ってこう伝えさせた。「大きな仕事をしているので,行けません。あな
た方の所に行くと,仕事が止まってしまいます」。 4 彼らは4回も同じことを言ってきたので,私はその都度
同じ返事をした。
  5 サンバラテは従者を遣わして5回目にも同じことを伝えてきた。従者は封をしていない手紙を持ってい
た。 6 こう書かれていた。「国々の間であなたのことがうわさになり,ゲシェムも言っている。それによれば,
あなたとユダヤ人たちは反逆をもくろんでいるとのこと。だからあなたは城壁を建て直していて,彼らの王に
なろうとしているという話だ。 7 あなたが預言者たちを任命して『ユダに王がいる!』と言わせ,エルサレム
中に自分のことを言い広めているというのだ。このことはいずれ王の耳に入る。だから会って話し合おう」。
  8 私はこう返事を送った。「あなたが言っているのは本当のことではありません。あなたが勝手に考えた
ことです」。 9 彼らは私たちをおじけづかせようとしていた。「やつらは気力を失い,工事を完了できないだ
ろう」と思っていたのである。神よ,私を強くしてください。
  10 それから私は,メヘタブエルの子デラヤの子シェマヤの家に行った。シェマヤは閉じこもっていて,こ
う言った。「真の神の家で,神殿の中で会い,神殿の扉を閉じておきましょう。彼らがあなたを殺しに来るか
らです。夜にあなたを殺しに来ます」。 11 しかし私は,「私のような立場にいる人が逃げてよいでしょうか。
私のような人が神殿に入って生きていられるでしょうか。私は入りません!」と言った。 12 シェマヤを遣わ
したのは神ではなく,トビヤとサンバラテがシェマヤを雇ってその預言を語らせたことに私は気付いた。 13
私をおびえさせて罪を犯させるために,シェマヤは雇われたのだった。私を批判して評判を落とすための根拠
を作ろうとしたのである。
  14 私の神よ,トビヤとサンバラテがしたことと,私をしきりにおびえさせようとする女預言者ノアドヤな
どの預言者のことをどうか覚えていてください。
  15 城壁はエルルの25日に完成した。52日で建てられた。
  16 敵たちは皆そのことを聞き,周囲の国々はそれを見た。そして屈辱を味わい,工事が完了したのは神の
助けがあったからだと認めた。 17 その頃,ユダの高貴な人たちはトビヤに頻繁に手紙を送っていて,トビヤ
も返信していた。 18 ユダの多くの人がトビヤへの支持を誓っていた。トビヤはアラハの子シェカヌヤの婿だ
った。トビヤの子エホハナンはベレクヤの子メシュラムの娘と結婚していた。 19 ユダの多くの人は私の前で
トビヤのことをしきりに褒め,私が言ったことをトビヤに伝えるのだった。トビヤは私に脅しの手紙をたびた
び送ってきた。
  7 章
  1 私は城壁が建て直されるとすぐに扉を取り付けた。それから門番と歌い手とレビ族を任命した。 2 ま
た,私の兄弟ハナニと要塞の長ハナニヤにエルサレムを治めるよう命じた。ハナニヤはとても信頼できる人で,
ほかの人たちよりも真の神を畏れていた。 3 私は彼らに言った。「日中の暑くなる頃までは,エルサレムの門
を開けてはなりません。門番は見張りを終える前に,扉を閉め,錠をしなければなりません。そして見張りと
して,エルサレムの住民をそれぞれ自分の担当場所や自分の家の前に配置しなさい」。 4 都市は広々として大
きかったが,市内には人がわずかしかおらず,まだ家は建て直されていなかった。
  5 高貴な人や代官や民を集めて系譜に記録するよう,神は私の心を動かした。私は最初に帰還した人たち
の家系の記録書を見つけた。そこには次のように書かれていた。
  6 以下は州の人々で,捕囚にされていた民のうち帰還した人たちである。かつてバビロンのネブカドネザ
ル王に捕らわれて連れていかれたものの,エルサレムとユダに帰ってきて,それぞれ自分の町に戻ったのであ
る。 7 この人たちは,ゼルバベル,エシュア,ネヘミヤ,アザリヤ,ラアムヤ,ナハマニ,モルデカイ,ビル
シャン,ミスペレト,ビグワイ,ネフム,バアナと共にやって来た。
  イスラエル人の男性の数は次の通りである。 8 パルオシュの子孫,2172人。 9 シェファトヤの子孫,
372人。 10 アラハの子孫,652人。 11 パハト・モアブの子孫で,エシュアとヨアブの子孫,2818
人。 12 エラムの子孫,1254人。 13 ザトの子孫,845人。 14 ザカイの子孫,760人。 15 ビヌ
イの子孫,648人。 16 ベバイの子孫,628人。 17 アズガドの子孫,2322人。 18 アドニカムの
子孫,667人。 19 ビグワイの子孫,2067人。 20 アディンの子孫,655人。 21 アテルの子孫で,
ヒゼキヤの子孫,98人。 22 ハシュムの子孫,328人。 23 ベツァイの子孫,324人。 24 ハリフの
子孫,112人。 25 ギベオンの子孫,95人。 26 ベツレヘムとネトファの人々,188人。 27 アナト
テの人々,128人。 28 ベト・アズマベトの人々,42人。 29 キルヤト・エアリムとケフィラとベエロトの
人々,743人。 30 ラマとゲバの人々,621人。 31 ミクマスの人々,122人。 32 ベテルとアイの
人々,123人。 33 別のネボの人々,52人。 34 別のエラムの子孫,1254人。 35 ハリムの子孫,
320人。 36 エリコの人々,345人。 37 ロドとハディドとオノの人々,721人。 38 セナアの人々,
3930人。
  39 祭司は次の通りである。エシュアの家系のエダヤの子孫,973人。 40 イメルの子孫,1052人。
41 パシュフルの子孫,1247人。 42 ハリムの子孫,1017人。
  43 レビ族は,ホデワの子孫で,カドミエル氏族のエシュアの子孫,74人。 44 歌い手は,アサフの子
孫,148人。 45 門番は,シャルムの子孫,アテルの子孫,タルモンの子孫,アクブの子孫,ハティタの子
孫,ショバイの子孫,138人。
  46 神殿の使用人は次の通りである。ツィハの子孫,ハスファの子孫,タバオトの子孫, 47 ケロスの子
孫,シアの子孫,パドンの子孫, 48 レバナの子孫,ハガバの子孫,サルマイの子孫, 49 ハナンの子孫,ギ
デルの子孫,ガハルの子孫, 50 レアヤの子孫,レツィンの子孫,ネコダの子孫, 51 ガザムの子孫,ウザの
子孫,パセアハの子孫, 52 ベサイの子孫,メウニムの子孫,ネフシェシムの子孫, 53 バクブクの子孫,ハ
クファの子孫,ハルフルの子孫, 54 バツリトの子孫,メヒダの子孫,ハルシャの子孫, 55 バルコスの子孫,
シセラの子孫,テマハの子孫, 56 ネジアの子孫,ハティファの子孫。
  57 ソロモンに仕えた人の子孫は次の通りである。ソタイの子孫,ソフェレトの子孫,ペリダの子孫, 58
ヤアラの子孫,ダルコンの子孫,ギデルの子孫, 59 シェファトヤの子孫,ハティルの子孫,ポケレト・ハツ
ェバイムの子孫,アモンの子孫。 60 神殿の使用人と,ソロモンに仕えた人の子孫は,合わせて392人だっ
た。
  61 また,次の人たちは,テル・メラハ,テル・ハルシャ,ケルブ,アドン,イメルからやって来たが,家
系や祖先を特定できず,自分たちがイスラエル人であることを証明できなかった。 62 すなわち,デラヤの子
孫,トビヤの子孫,ネコダの子孫,642人。 63 祭司の中では,ハバヤの子孫,ハコツの子孫,バルジライ
の子孫。バルジライは,ギレアデの人バルジライの娘の1人を妻としたので,その名前で呼ばれた。 64 この
人たちは,家系を証明しようとして記録を探したが,見つからなかったので,祭司の資格を得られなかった。
65 彼らに対して総督は,ウリムとトンミムを使える祭司が立てられるまでは極めて聖なるものを食べてはなら
ない,と言った。
  66 会衆全体の人数は4万2360人であり, 67 このほかに,奴隷の男女が7337人,歌い手の男女
が245人いた。 68 馬は736頭,ラバは245頭, 69 ラクダは435頭,ロバは6720頭だった。
  70 氏族長の中には工事のために寄進した人たちがいた。総督は,資金としてドラクマ金貨1000枚,鉢
50個,祭司の長い服530着を差し出した。 71 氏族長の中には,合わせてドラクマ金貨2万枚と銀1.3
トンを建設資金として差し出した人たちがいた。 72 そのほかの民は,ドラクマ金貨2万枚と銀1.1トンと
祭司の長い服67着を差し出した。
  73 祭司,レビ族,門番,歌い手,民の一部,神殿の使用人,残りのイスラエル人は自分の町に住んだ。第
7の月になった時,イスラエル人は自分の町に住んでいた。
  8 章
  1 民は皆,「水の門」の前の広場に同じ思いで集まった。そして写字生エズラに,エホバがイスラエルに
命じたモーセの律法の書を持ってくるよう頼んだ。 2 それで祭司エズラは,男性や女性,聞いて理解できる年
齢の人たちから成る会衆の前に律法を持ってきた。第7の月の1日のことである。 3 エズラは「水の門」の前
の広場の前で,夜明けから真昼まで,男性や女性,理解できる年齢の人たちにそれを読み聞かせた。民は律法
の書の朗読に注意深く耳を傾けた。 4 写字生エズラは,この時のために作られた木製の演壇に立っていた。そ
ばには,右側にマタテヤ,シェマ,アナヤ,ウリヤ,ヒルキヤ,マアセヤが,左側にペダヤ,ミシャエル,マ
ルキヤ,ハシュム,ハシュ・バダナ,ゼカリヤ,メシュラムが立っていた。
  5 エズラは,民よりも高い位置にいたので,律法の書を開くと,皆から見えた。彼がそれを開いた時,民
は皆立ち上がった。 6 それからエズラが,偉大な方,真の神エホバを賛美すると,民は皆「アーメン! アー
メン!」と言って手を挙げた。彼らは身をかがめてエホバにひれ伏した。 7 エシュア,バニ,シェレブヤ,ヤ
ミン,アクブ,シャベタイ,ホディヤ,マアセヤ,ケリタ,アザリヤ,ヨザバド,ハナン,ペラヤというレビ
族の人たちが民に律法を説明し,民は立ったままでいた。 8 彼らは真の神の律法の書を朗読し続け,分かりや
すく説明して意味を教えた。読まれた箇所を理解できるよう,民を助けたのである。
  9 総督ネヘミヤ,写字生である祭司エズラ,民を教えていたレビ族たちは民に言った。「今日はエホバ神
にとって聖なる日です。嘆き悲しんだり,泣いたりしてはいけません」。民は皆,律法の言葉を聞いて,泣い
ていたのである。 10 ネヘミヤは民に言った。「行って,最上のものを食べ,甘いぶどう酒を飲み,何も用意
していない人には食べ物を分けてあげなさい。今日は私たちの主にとって聖なる日だからです。悲しんではい
けません。エホバからの喜びは皆さんの力となるのです」。 11 レビ族たちも,「泣くのをやめなさい。今日
は聖なる日です。悲しんではいけません」と言って,民を落ち着かせた。 12 こうして民は去っていって食べ
たり飲んだりし,食べ物を分け,大いに喜び楽しんだ。自分たちに語られた言葉を理解したからだった。
  13 翌日,民の氏族長たちと祭司やレビ族たちは,写字生エズラの所に集まった。律法の言葉を深く洞察で
きるようになるためだった。 14 彼らは律法の中に,エホバがモーセを通して命じた次のことが書いてあるの
を見つけた。イスラエル人は第7の月の祭りの間,仮小屋に住むことになっており, 15 布告を出して全ての
町々やエルサレム中にこう知らせなければならなかった。「山地に行って,オリーブ,松,ギンバイカ,ヤシ
などの木から葉がたくさん付いた枝を取ってきて,書かれている通りに仮小屋を作りなさい」。
  16 それで民は出ていき,枝を取ってきて,それぞれ自分の屋上や庭,真の神の家の庭,「水の門」の広場,
「エフライムの門」の広場に仮小屋を作った。 17 こうして,捕囚の地から戻ってきた人の会衆全体は仮小屋
を作って,そこに住んだ。イスラエル人は,ヌンの子ヨシュアの時代からこの日までこのようにして祭りを祝
ったことはなかった。それで非常に大きな喜びがあった。 18 最初の日から最後の日まで毎日,真の神の律法
の書が朗読された。7日間祭りが行われ,決められている通り,8日目には特別な集まりが開かれた。
  9 章
  1 その月の24日にイスラエル人は集まり,粗布を身に着け,土をかぶって断食をした。 2 イスラエル
の子孫は全ての外国人から離れ,立って,自分たちの罪と父たちの過ちを告白した。 3 彼らはその場所で立ち,
その日の4分の1はエホバ神の律法の書を朗読し,4分の1は告白をしてエホバ神にひれ伏した。
  4 エシュア,バニ,カドミエル,シェバヌヤ,ブニ,シェレブヤ,バニ,ケナニはレビ族の演壇に上がり,
エホバ神に向かって大声で叫んだ。 5 エシュア,カドミエル,バニ,ハシャブネヤ,シェレブヤ,ホディヤ,
シェバヌヤ,ペタフヤというレビ族の人たちは言った。「立ち上がって,エホバ神を永遠にわたって賛美しな
さい」。そしてこう言った。「神よ,あなたの名が賛美されますように。あなたの名は,どんな賛美や称賛の
言葉でも言い尽くせないほど輝かしいものです。
  6 あなただけがエホバです。天と,天の天,天の全てのもの,地と地上の全てのもの,海と海の全てのも
のをあなたは造られました。その全てはあなたのおかげで生きています。天のものはあなたにひれ伏していま
す。 7 あなたは真の神エホバで,アブラムを選んでカルデア人の町ウルから連れ出し,アブラハムという名前
をお与えになりました。 8 あなたは彼の心が忠実なのをご覧になり,カナン人,ヘト人,アモリ人,ペリジ人,
エブス人,ギルガシ人の土地を彼と彼の子孫に与えるという契約を結ばれました。そしてその約束を守られま
した。あなたは正しい方だからです。
  9 あなたはエジプトで父祖たちの苦悩をご覧になり,紅海で父祖たちの叫び声を聞かれました。 10 そし
て,ファラオと家来たちと国の民全てに対してしるしとなることや奇跡を行われました。彼らが父祖たちに対
して思い上がった振る舞いをしたことをあなたがご覧になったからです。あなたは名を上げ,あなたの名は今
も知られています。 11 あなたが父祖たちの目の前で海を分けたので,父祖たちは海の中の乾いた地面を通っ
ていきました。あなたは,石を激流に投げ込むかのように,追っ手たちを深い所に投げ落としました。 12 そ
して,昼は雲の柱,夜は火の柱で父祖たちを導き,進むべき道を照らしました。 13 あなたはシナイ山に下り
て,天から彼らと語り,正しい法規,真実の律法,良い規定とおきてを授けました。 14 聖なる安息日につい
て知らせ,あなたに仕えたモーセを通しておきてと規定と律法をお与えになりました。 15 彼らが飢えると,
天からパンを与え,喉が渇くと,大岩から水を出しました。そして,あなたが与えると誓った土地に入ってそ
こを取得するようにと告げました。
  16 それなのに父祖たちは思い上がった振る舞いをし,頑固になり,あなたのおきてに耳を傾けませんでし
た。 17 聞こうとせず,彼らのただ中であなたが行われた異例なことを忘れ,頑固になり,指導者を立ててエ
ジプトでの奴隷状態に戻ろうとしました。それでも,あなたは快く許す神で,思いやりと憐れみがあり,すぐ
に怒らず,揺るぎない愛に満ちておられ,彼らを見捨てませんでした。 18 彼らが自分たちのために子牛の金
属像を作って,『これがあなたをエジプトから連れ出したあなたの神だ』と言い,非常に不敬な行いをした時
でも, 19 あなたは深い憐れみを示し,彼らを荒野で見捨てませんでした。昼は雲の柱が彼らの上から離れる
ことなく道を導き,夜は火の柱が離れることなく進むべき道を照らしました。 20 あなたは彼らに聖なる力を
授けて洞察力を得させ,マナを与えるのをやめず,彼らの喉が渇くと水をお与えになりました。 21 40年間,
あなたは荒野で食物を供給されました。彼らは何も不足しませんでした。服は擦り切れず,足も腫れませんで
した。
  22 あなたは彼らに幾つもの王国や民を与え,土地を少しずつ分け与えられました。彼らは,シホンの土地
すなわちヘシュボンの王の土地や,バシャンの王オグの土地を手に入れました。 23 あなたは彼らの子たちを
天の星のように多くしました。そして,入っていって手に入れることになると父祖たちに約束した土地に,彼
らを連れていかれました。 24 それで,彼らは行ってその土地を手に入れました。あなたは彼らの前で,そこ
に住むカナン人を屈服させ,そこの王たちや民を彼らの手に渡し,思い通りに扱えるようにされました。 25
彼らは防備された町々と肥沃な土地を攻め取り,あらゆる良い物でいっぱいの家,すでに掘られている水ため,
ブドウ園やオリーブ畑や果樹をたくさん手に入れました。彼らは食べ,満ち足りてふくよかになり,あなたか
らのたくさんの良い物を味わいました。
  26 ところが,彼らは不従順になり,あなたに逆らい,あなたの律法に背を向けました。あなたのもとに戻
るようにと警告したあなたの預言者たちを殺し,非常に不敬な行いをしました。 27 そのため,あなたは彼ら
を敵たちの手に渡し,彼らは苦しい目に遭いました。しかし,彼らがその苦難の時にあなたに向かって叫んだ
ので,あなたは天から聞き,深い憐れみのゆえに,敵から彼らを助け出す救い主たちをお与えになりました。
  28 しかし,ひとたび平穏になると,彼らは再びあなたの前で悪いことをするようになったので,あなたは
彼らを見放して敵に渡し,彼らは敵から抑圧されました。その後,彼らがあなたのもとに戻って助けを求める
と,あなたは天から聞き,深い憐れみのゆえに,何度も彼らを救い出されました。 29 あなたは彼らを律法の
下に連れ戻そうとして警告なさいましたが,彼らは思い上がった振る舞いをして,あなたのおきてに耳を傾け
ませんでした。あなたの規定を破って罪を犯しました。それを守るなら生き続けられるのに,頑固に背を向け,
反抗し,耳を傾けようとしませんでした。 30 あなたは何年も彼らのことを辛抱し,預言者を通して聖なる力
によって繰り返し警告なさいましたが,彼らは聞こうとしませんでした。ついに,あなたは彼らを周囲の国の
人々の手に渡しました。 31 それでも,深い憐れみを示し,彼らを絶滅させたり見捨てたりはされませんでし
た。あなたは思いやりがあって憐れみ深い神です。
  32 それで今,私たちの神,契約を守って揺るぎない愛を示す,偉大で力強い,威厳に満ちる神よ,アッシ
リアの王の時代から今まで,私たち,王や高官,祭司や預言者,父祖たちやあなたの民全てに生じた困難を見
過ごさないでください。 33 あらゆることが私たちに降り掛かりましたが,あなたは誠実に行動してこられま
した。あなたはずっと正しかったのです。悪いことをしたのは私たちの方です。 34 私たちの王や高官たち,
祭司や父祖たちは,あなたの律法を守らず,あなたのおきてやあなたが警告として与えた教訓に注意を払いま
せんでした。 35 自分たちの王国の中で,あなたから頂いたたくさんの良いものを楽しみ,あなたから授かっ
た広くて肥沃な土地にいながらも,あなたに仕えず,悪い行いをやめませんでした。 36 私たちは今,奴隷で
す。実った作物と良い物を食べるようにとあなたが父祖たちにお与えになった土地で,私たちは奴隷になって
います。 37 私たちの罪のため,ここでの豊かな収穫物はあなたが私たちの上に立てた王たちのものです。彼
らは思い通りに私たちの体や家畜を支配しており,私たちは非常に苦しんでいます。
  38 それで,こうしたこと全てのゆえに,私たちは書面で厳粛な誓約をします。そして,そこに高官やレビ
族や祭司たちの印を押します」。
  10 章
  1 印を押した人たちは次の通りである。
  ハカルヤの子である総督ネヘミヤ,
ゼデキヤ, 2 セラヤ,アザリヤ,エレミヤ, 3 パシュフル,アマルヤ,マルキヤ, 4 ハトシュ,シェバヌ
ヤ,マルク, 5 ハリム,メレモト,オバデヤ, 6 ダニエル,ギネトン,バルク, 7 メシュラム,アビヤ,
ミヤミン, 8 マアズヤ,ビルガイ,シェマヤ。これらの人は祭司である。
  9 レビ族は,アザヌヤの子エシュア,ヘナダドの子の1人ビヌイ,カドミエル, 10 その兄弟たちである,
シェバヌヤ,ホディヤ,ケリタ,ペラヤ,ハナン, 11 ミカ,レホブ,ハシャブヤ, 12 ザクル,シェレブヤ,
シェバヌヤ, 13 ホディヤ,バニ,ベニヌ。
  14 民の長は,パルオシュ,パハト・モアブ,エラム,ザト,バニ, 15 ブニ,アズガド,ベバイ, 16
アドニヤ,ビグワイ,アディン, 17 アテル,ヒゼキヤ,アズル, 18 ホディヤ,ハシュム,ベツァイ, 19
ハリフ,アナトテ,ネバイ, 20 マグピアシュ,メシュラム,ヘジル, 21 メシェザブエル,ザドク,ヤドア,
22 ペラトヤ,ハナン,アナヤ, 23 ホシェア,ハナニヤ,ハシュブ, 24 ハロヘシュ,ピルハ,ショベク,
25 レフム,ハシャブナ,マアセヤ, 26 アヒヤ,ハナン,アナン, 27 マルク,ハリム,バアナ。
  28 そのほかの民(祭司,レビ族,門番,歌い手,神殿の使用人,真の神の律法に従うために周囲の国の
人々から離れた人全てと妻や息子や娘たち,知識と理解力がある人全て)は, 29 自分の兄弟たち,主立った
人たちに同意し,真の神に仕えたモーセを通して与えられた真の神の律法の通りに歩み,私たちの主エホバの
全てのおきてと法規と規定を注意深く守ることを誓い,もしそうしないなら罰として災いを受けることを承知
した。 30 こう誓ったのである。「私たちは周囲の国の人々に私たちの娘を与えることはせず,その人々の娘
を私たちの息子のために迎えることもしない。
  31 周囲の国の人々が安息日に商品や各種の穀類を持って売りに来たとしても,私たちは安息日や聖なる日
には何も買わない。また,7年目には耕作をせず,全ての債務を免除する。
  32 私たちは,神の家での奉仕のために,毎年各自3.8グラムの銀を納める義務を負う。 33 これは,安
息日や新月の時の重ねのパンと日々の穀物の捧げ物と日々の全焼の捧げ物,決められた祝祭,聖なるもの,イ
スラエルの罪を贖う罪の捧げ物,神の家の全ての仕事のためである。
  34 私たちはくじを引いて,毎年決められた時に祭司やレビ族や民が氏族ごとにどの順番で神の家にまきを
持っていくかを決める。律法に書かれている通りにエホバ神の祭壇で燃やすまきである。 35 私たちは毎年,
自分の土地の初物と各種の果樹の初物をエホバの家に持っていく。 36 律法に書かれている通り,長男,家畜
の初子,牛や羊の群れの初子も連れていく。それらを神の家に,神の家で奉仕する祭司たちの所に連れていく
のである。 37 また,粗びき粉の初物,寄進物,各種の木の実,新しいぶどう酒,油を,祭司たちの所,神の
家の貯蔵室に持っていき,土地からの10分の1をレビ族に与えるべきである。レビ族は,耕作が行われてい
る全ての町で10分の1を受け取るからである。
  38 レビ族が10分の1を受け取る時は,アロンの子である祭司がそのレビ族と一緒にいなければならない。
レビ族も,その10分の1の10分の1を神の家に,倉庫の部屋に納めるべきである。 39 イスラエル人とレ
ビ族の子たちは,穀物や新しいぶどう酒や油の寄進物を貯蔵室に持っていくべきである。そこには聖なる所の
器具があり,奉仕している祭司,門番,歌い手たちがいる。私たちは神の家をないがしろにしない」。
  11 章
  1 民の高官たちはエルサレムに住んでいた。ほかの民はくじを引き,10人のうち1人が聖なる都市エル
サレムに住み,あとの9人がほかの町々にとどまった。 2 さらに,エルサレムに住むことを進んで申し出た人
全てのために民は祝福を願い求めた。
  3 以下は,エルサレムに住んだ州の長たちである。(残りのイスラエル人,祭司,レビ族,神殿の使用人,
ソロモンに仕えた人の子孫は,ユダのほかの町々に,それぞれ自分の町の所有地に住んだ。
  4 エルサレムには,ユダ族とベニヤミン族の一部が住んだ。)ユダ族ではアタヤ。アタヤの父はウジヤで,
順にさかのぼると,ゼカリヤ,アマルヤ,シェファトヤ,マハラレル,ペレツである。 5 また,マアセヤ。マ
アセヤの父はバルクで,順にさかのぼると,コルホゼ,ハザヤ,アダヤ,ヨヤリブ,ゼカリヤである。ゼカリ
ヤはシェラ氏族の子孫である。 6 エルサレムに住んでいたペレツの子たちは,有能な人たちで,全部で468
人だった。
  7 ベニヤミン族ではサル。サルの父はメシュラムで,順にさかのぼると,ヨエド,ペダヤ,コラヤ,マア
セヤ,イティエル,エシャヤである。 8 ほかに,ガバイ,サライ,928人。 9 また,ジクリの子ヨエルが
都市で彼らの監督であり,ハセヌアの子ユダが第2の地位にいた。
  10 祭司では,ヨヤリブの子エダヤ,ヤキン, 11 セラヤ(セラヤの父はヒルキヤで,順にさかのぼると,
メシュラム,ザドク,メラヨト,真の神の家の責任者アヒトブである), 12 彼らの兄弟である家の仕事をす
る者たち,822人。アダヤ(アダヤの父はエロハムで,順にさかのぼると,ペラルヤ,アムツィ,ゼカリヤ,
パシュフル,マルキヤである), 13 アダヤの兄弟である氏族長たち,242人。アマシュサイ(アマシュサ
イの父はアザルエルで,順にさかのぼると,アフザイ,メシレモト,イメルである), 14 彼らの兄弟である
強くて勇敢な者たち,128人。彼らの監督で,著名な氏族の人ザブディエル。
  15 レビ族ではシェマヤ。シェマヤの父はハシュブで,順にさかのぼると,アズリカム,ハシャブヤ,ブニ
である。 16 レビ族の長で,真の神の家の外部の仕事を担当したシャベタイとヨザバド。 17 アサフの子ザブ
ディの子ミカの子マタヌヤ。マタヌヤは歌の指揮者で,祈りの時に率先して賛美を捧げた。彼の補佐バクブク
ヤ。エドトンの子ガラルの子シャムアの子アブダ。 18 聖なる都市にいるレビ族は全部で284人だった。
  19 門番はアクブとタルモンと兄弟たち,172人。
  20 残りのイスラエル人,祭司,レビ族は,ユダのほかの町々に,それぞれ自分の相続地にいた。 21 神
殿の使用人はオフェルに住んでいた。ツィハとギシュパが神殿の使用人をまとめていた。
  22 エルサレムにいるレビ族の監督はウジだった。ウジの父はバニで,順にさかのぼると,ハシャブヤ,マ
タヌヤ,ミカである。ウジは歌い手であるアサフの子孫の1人で,真の神の家の仕事を担当した。 23 王の命
令があり,歌い手たちのために毎日の必要な物を支給する取り決めがあった。 24 ユダの子ゼラハの氏族のメ
シェザブエルの子ペタフヤは,民のあらゆる事柄に関する王の顧問官だった。
  25 畑地がある居住地には,ユダ族の一部が以下の場所に住んだ。キルヤト・アルバと周辺の町,ディボン
と周辺の町,エカブツェエルと周りの集落, 26 エシュア,モラダ,ベト・ペレト, 27 ハツァル・シュアル,
ベエル・シェバと周辺の町, 28 チクラグ,メコナと周辺の町, 29 エン・リモン,ツォルア,ヤルムト, 30
ザノアハ,アドラムと周りの集落,ラキシュと周りの畑地,アゼカと周辺の町。彼らはベエル・シェバからヒン
ノムの谷までの地域に住んだ。
  31 ベニヤミン族が以下の場所にいた。ゲバ,ミクマシュ,アヤ,ベテルと周辺の町, 32 アナトテ,ノ
ブ,アナヌヤ, 33 ハツォル,ラマ,ギタイム, 34 ハディド,ツェボイム,ネバラト, 35 ロド,オノ,
職人の谷。 36 また,ユダにいたレビ族の一部の組がベニヤミンに住んだ。
  12 章
  1 以下は,シャルテルの子ゼルバベルやエシュアと一緒に帰還した祭司とレビ族である。セラヤ,エレミ
ヤ,エズラ, 2 アマルヤ,マルク,ハトシュ, 3 シェカヌヤ,レフム,メレモト, 4 イド,ギネトイ,ア
ビヤ, 5 ミヤミン,マアドヤ,ビルガ, 6 シェマヤ,ヨヤリブ,エダヤ, 7 サル,アモク,ヒルキヤ,エ
ダヤ。エシュアの時代,これらの人が祭司とその兄弟たちの長だった。
  8 レビ族は,エシュア,ビヌイ,カドミエル,シェレブヤ,ユダ,マタヌヤ。マタヌヤと兄弟たちは感謝
の歌を担当した。 9 彼らの兄弟であるバクブクヤとウニは,見張りの務めのため彼らの向かい側に立った。
10 エシュアの子はヨヤキム。ヨヤキムの子はエルヤシブ。エルヤシブの子はヨヤダ。 11 ヨヤダの子はヨナ
タン。ヨナタンの子はヤドア。
  12 ヨヤキムの時代,以下の人たちが祭司であり氏族長だった。セラヤ氏族ではメラヤ,エレミヤ氏族では
ハナニヤ, 13 エズラ氏族ではメシュラム,アマルヤ氏族ではエホハナン, 14 マルキ氏族ではヨナタン,シ
ェバヌヤ氏族ではヨセフ, 15 ハリム氏族ではアドナ,メラヨト氏族ではヘルカイ, 16 イド氏族ではゼカリ
ヤ,ギネトン氏族ではメシュラム, 17 アビヤ氏族ではジクリ,ミヌヤミン氏族では……,モアドヤ氏族では
ピルタイ, 18 ビルガ氏族ではシャムア,シェマヤ氏族ではエホナタン, 19 ヨヤリブ氏族ではマテナイ,エ
ダヤ氏族ではウジ, 20 サライ氏族ではカライ,アモク氏族ではエベル, 21 ヒルキヤ氏族ではハシャブヤ,
エダヤ氏族ではネタヌエル。
  22 エルヤシブ,ヨヤダ,ヨハナン,ヤドアの時代,レビ族の氏族長たちと祭司たちは,ペルシャ人ダリウ
ス王の統治まで記録された。
  23 レビ族の氏族長たちは,エルヤシブの子ヨハナンの時代まで,その時代の歴史書に記録された。 24
レビ族の長はハシャブヤ,シェレブヤ,カドミエルの子エシュアだった。彼らの兄弟たちはその向かい側に立
ち,真の神に仕えた人ダビデの指示通りに賛美と感謝を捧げた。守衛グループと守衛グループとが並んだ。 25
マタヌヤ,バクブクヤ,オバデヤ,メシュラム,タルモン,アクブは門番として立って見張った。門のそばの
貯蔵室を見張った。 26 これらの人は,ヨツァダクの子エシュアの子ヨヤキムの時代と,総督ネヘミヤと写字
生である祭司エズラの時代に奉仕した。
  27 エルサレムの城壁の奉献式に際して,さまざまな場所に住むレビ族が探し出され,エルサレムに連れて
こられた。感謝の歌,シンバル,弦楽器,たて琴によって,喜びながら奉献式を祝うためだった。 28 歌い手
の子たちが地域とエルサレムの周辺とネトファの人々の集落から集まった。 29 ベト・ギルガルや,ゲバとア
ズマベトの畑地からも集まった。歌い手たちはエルサレムの周辺に集落をつくっていたのである。 30 祭司と
レビ族は自分を清め,民と門と城壁を清めた。
  31 私はユダの高官たちを城壁の上に上らせた。また,感謝を捧げる大きな合唱隊を2つ編成し,それぞれ
の後ろを行進する人たちを任命した。1つの隊は城壁の上を右へ,「灰の山の門」に向かって進んだ。 32 そ
の後ろを進んだのは,ホシャヤ,ユダの高官の半分, 33 アザリヤ,エズラ,メシュラム, 34 ユダ,ベニヤ
ミン,シェマヤ,エレミヤだった。 35 また,祭司たちの一部もラッパを持って進んだ。ゼカリヤ(ゼカリヤ
の父はヨナタンで,順にさかのぼると,シェマヤ,マタヌヤ,ミカヤ,ザクル,アサフである), 36 ゼカリ
ヤの兄弟たちであるシェマヤ,アザルエル,ミラライ,ギラライ,マアイ,ネタヌエル,ユダ,ハナニであり,
真の神に仕えた人ダビデの楽器を持って進んだ。写字生エズラが彼らの先を行った。 37 彼らは,「泉の門」
の所を真っすぐ前に進み,城壁の坂道を通って「ダビデの町」の階段の上を行き,「ダビデの家」の上を過ぎ,
東の「水の門」にまで進んだ。
  38 感謝を捧げるもう1つの合唱隊は反対方向に進み,私は民の半分と一緒にその後に続いた。城壁の上を
進み,「かまどの塔」の上を通り,「広い城壁」に行き, 39 「エフライムの門」の上を通り,「旧市街の
門」に行き,「魚の門」,「ハナヌエルの塔」,「メアの塔」を過ぎ,「羊の門」に至った。そして「監視の
門」で止まった。
  40 こうして,感謝を捧げる2つの合唱隊は真の神の家の前に立ち,私も,共にいた代官たちの半分もそう
した。 41 祭司たちである,エリヤキム,マアセヤ,ミヌヤミン,ミカヤ,エルヨエナイ,ゼカリヤ,ハナニ
ヤもラッパを持ち, 42 マアセヤ,シェマヤ,エレアザル,ウジ,エホハナン,マルキヤ,エラム,エゼルも
立った。歌い手たちはイズラフヤの監督の下,大きな声で歌った。
  43 その日,彼らは盛大な犠牲を捧げて喜んだ。真の神が大きな喜びを与えてくださったのである。女性や
子供たちも喜び,エルサレムの喜びの声ははるか遠くにまで響いた。
  44 その日,寄進物や初物や10分の1を収める倉庫を担当する人たちが任命された。祭司とレビ族のため
に律法で求められている分を町々の畑から集めてそこに入れるためだった。ユダの人たちは,祭司とレビ族が
奉仕していることを喜んでいた。 45 祭司とレビ族は,ダビデとその子ソロモンの指示通りに,神への務めと
清めの務めに当たるようになった。歌い手や門番も同じように務めに当たった。 46 昔,ダビデとアサフの時
代には,神への賛美と感謝の歌と歌い手をリードする人たちがいた。 47 ゼルバベルの時代とネヘミヤの時代,
イスラエル全体は歌い手と門番に毎日の必要な分を与えた。また,レビ族の分も取り分け,レビ族はアロンの
子孫の分を取り分けた。
  13 章
  1 その日,民に聞こえる所でモーセの書が朗読され,その中に,アンモン人やモアブ人は真の神の会衆に
決して入ってはならないと書いてあるのが見つかった。 2 かつて彼らはイスラエル人をパンと水で迎えること
をせず,それどころか,バラムを雇って災いがイスラエル人に降り掛かることを願わせようとしたからである。
それでも,私たちの神は災いを祝福に変えた。 3 民はこの律法を聞くと,外国人の子孫全てをイスラエルから
離れさせ始めた。
  4 それより前,神の家の貯蔵室を任されていた祭司はエルヤシブで,トビヤの親族だった。 5 エルヤシ
ブは大きな貯蔵室をトビヤに使わせていた。そこにはもともと,穀物の捧げ物,乳香や器具,レビ族と歌い手
と門番のための穀物や新しいぶどう酒や油の10分の1,祭司のための寄進物が置かれていた。
  6 その間ずっと私はエルサレムにいなかった。バビロンのアルタクセルクセス王の治世の第32年に,私
は王の所に行っていたからである。その後しばらくしてから,戻る許可を王に求めた。 7 エルサレムに来た私
は,エルヤシブがトビヤのためにしていた悪事に気付いた。トビヤに真の神の家の庭の貯蔵室を使わせていた
のである。 8 私は非常に不快に思い,トビヤの家の家具を全部,貯蔵室の外に投げ出した。 9 その後,命令
を出し,貯蔵室を清めさせた。そして,真の神の家の器具と,穀物の捧げ物や乳香をそこに戻した。
  10 また,私は,レビ族の分が与えられていないことを知った。そのせいで,奉仕をするレビ族や歌い手た
ちはそれぞれ自分の畑に行ってしまっていた。 11 それで私は代官たちをとがめ,「真の神の家がないがしろ
にされているのはどうしてですか」と言った。そして,畑に行ってしまっていた人たちを集め,持ち場に戻ら
せた。 12 ユダの人たちは皆,穀物と新しいぶどう酒と油の10分の1を貯蔵室に持ってきた。 13 私は,祭
司シェレムヤ,写字生ザドク,レビ族のペダヤに貯蔵室を任せ,マタヌヤの子ザクルの子ハナンに補佐をさせ
た。彼らは信頼できる人とされていたからである。一族に分配するのが彼らの責務だった。
  14 私の神,この件で私のことをどうか覚えていてください。神の家とそこでの奉仕のために私がした揺る
ぎない愛の行いを忘れないでください。
  15 その頃,私はユダの人たちが安息日に,ブドウを搾り場で踏んだり,穀物の山を持ってきてロバに載せ
たり,ぶどう酒やブドウやイチジクなどさまざまな品物をエルサレムに運び入れたりしているのを見た。それ
で私は,その日に食物を売ってはならないと警告した。 16 また,都市に住んでいるティルス人も,魚など各
種の商品を運んできて,安息日にエルサレムでユダの人たちに売っていた。 17 それで私はユダの高貴な人た
ちをとがめ,こう言った。「安息日を汚すとは,何という悪いことをしているのですか。 18 皆さんの父祖た
ちも同じことをしたので,神はこの災難全てを私たちと都市にもたらされたのではありませんか。それなのに
皆さんは安息日を汚して,イスラエルに対する神の怒りをさらにあおっています」。
  19 安息日が始まる前,エルサレムの門に夕闇が降りてくる頃,私は扉を閉じるよう命じた。また,安息日
が終わるまでは開けてはならないと言い,私の従者の何人かを門に配置し,安息日に荷物が入ってこないよう
にした。 20 そのため,貿易商や各種の商品を売る人たちは1,2度,エルサレムの外で夜を過ごした。 21
それで私は警告し,こう言った。「あなたたちはなぜ城壁の前で夜を過ごすのですか。もしもう一度そうした
ら,強制的に立ち退かせます」。それ以来,彼らは安息日には来なくなった。
  22 私はレビ族に,いつも自分を清め,安息日を神聖なものに保つために門の見張りをするようにと言った。
私の神よ,これもまた私がしたこととして,どうか覚えていて,あなたの豊かな揺るぎない愛によって私に思
いやりを示してください。
  23 その頃,私はまた,ユダヤ人がアシュドドの女性やアンモン人やモアブ人の女性と結婚しているのを知
った。 24 彼らの子たちの半分はアシュドドの言語を話し,半分は別の民の言語を話していた。ユダヤ人の言
語を話せる人は一人もいなかった。 25 それで私は彼らをとがめ,神の処罰について警告し,何人かを打ちた
たき,毛を引き抜き,神に懸けて誓わせた。私はこう言った。「皆さんの娘を彼らの息子に与えてはならず,
彼らの娘を皆さんの息子や自分のために迎えてもなりません。 26 そのことのせいでイスラエルのソロモン王
は罪を犯したのではありませんか。多くの国の中にソロモンのような王はいませんでした。神は彼を愛してい
てイスラエル全体の王にしました。その彼に,外国人の妻たちが罪を犯させたのです。 27 皆さんが外国人の
女性と結婚するという神に不忠実なことをして大きな悪事を働くなど,あってはならないことです」。
  28 大祭司エルヤシブの子ヨヤダの子の1人がベト・ホロンの人サンバラテの婿になっていた。それで私は
彼を追放した。
  29 私の神,彼らのことをどうか覚えていてください。彼らは祭司職を汚し,祭司職とレビ族との契約も汚
したのですから。
  30 私は外国のあらゆる汚れから人々を清め,祭司とレビ族に務めを与えて,それぞれを自分の奉仕に当た
らせ, 31 決められた時のまきの供給と初物のために取り決めを作った。
  私の神,私のことをどうか覚えていて,恵みを与えてくださいますように。

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