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NWT 30 Am J
NWT 30 Am J
概要
1章
アモスはエホバから言葉を受ける(1,2節)
度重なる反抗への処罰(3‐15節)
シリア(3‐5節),フィリスティア(6‐8節),ティルス(9,10節),エドム(11,
12節),アンモン(13‐15節)
2章
度重なる反抗への処罰(1‐16節)
モアブ(1‐3節),ユダ(4,5節),イスラエル(6‐16節)
3章
神の処罰について知らせる(1‐8節)
神は内密のことを啓示する(7節)
サマリアに対する言葉(9‐15節)
4章
バシャンの雌牛たちに対する言葉(1‐3節)
エホバはイスラエルの偽りの崇拝に対し,冷ややかな言葉を投げ掛ける(4,5節)
矯正を受け入れないイスラエル(6‐13節)
「神に会う用意をせよ」(12節)
神は「自分の考えを人に告げ」る(13節)
5章
イスラエルは倒れた処女のよう(1‐3節)
神のもとに戻って,生き続けよ(4‐17節)
悪を憎み,善を愛せ(15節)
エホバの日,闇の日(18‐27節)
イスラエルの犠牲ははねつけられる(22節)
6章
気楽に生きている者たちに災いがある(1‐14節)
象牙のベッド,鉢で飲むぶどう酒(4,6節)
7章
イスラエルの終わりが近いことを示す幻(1‐9節)
バッタ(1‐3節),火(4‐6節),下げ振り(7‐9節)
アモスは預言しないようにと言われる(10‐17節)
8章
夏の果物が入った籠の幻(1‐3節)
弱者を苦しめる者たちへの断罪(4‐14節)
神の言葉の飢饉(11節)
9章
神の処罰は免れられない(1‐10節)
ダビデの仮小屋は起こされる(11‐15節)
1 章
1 テコアの羊の飼育者だったアモスの言葉。これは,ユダのウジヤ王の時代,イスラエルの王ヨアシュの
子ヤラベアムの時代,地震の2年前に,アモスがイスラエルに関する幻の中で受けた言葉である。 2 彼は言っ
た。
「エホバはシオンからほえ,
エルサレムから声を上げる。
羊飼いの牧草地は嘆き悲しみ,
カルメルの頂も枯れる」。
3 「エホバはこう言っている。
『「ダマスカスの3つの反抗,4つの反抗のゆえに,私は撤回しない。
彼らが鉄の脱穀そりでギレアデを踏みつぶしたからだ。
4 私はハザエルの家に火を放つ。
火はベン・ハダドの防備された塔を焼き尽くす。
5 私はダマスカスのかんぬきを折る。
ビクアト・アベンから住民を,
ベト・エデンから支配者を絶やす。
シリアの民は捕らえられ,キルに連れていかれる」と,エホバは言う』。
6 エホバはこう言っている。
『「ガザの3つの反抗,4つの反抗のゆえに,私は撤回しない。
彼らが捕虜たちをそっくりエドムに引き渡したからだ。
7 私はガザの城壁に火を放つ。
火は防備された塔を焼き尽くす。
8 私はアシュドドから住民を,
アシュケロンから支配者を絶やす。
私はエクロンにも手を向ける。
フィリスティア人の残りの者たちも滅びる」と,主権者である主エホバは言う』。
9 エホバはこう言っている。
『ティルスの3つの反抗,4つの反抗のゆえに,私は撤回しない。
彼らが捕虜たちをそっくりエドムに引き渡したから,
兄弟たちとの契約を思い起こさなかったからだ。
10 私はティルスの城壁に火を放つ。
火は防備された塔を焼き尽くす』。
11 エホバはこう言っている。
『エドムの3つの反抗,4つの反抗のゆえに,私は撤回しない。
彼が自分の兄弟を剣で追い掛け,憐れみを示さなかったからだ。
彼は怒りに任せて絶え間なく引き裂き,ずっと激怒し続けた。
12 私はテマンに火を放つ。
火はボツラの防備された塔を焼き尽くす』。
13 エホバはこう言っている。
『「アンモン人の3つの反抗,4つの反抗のゆえに,私は撤回しない。
彼らが領土を広げようとして,ギレアデの妊婦たちを切り裂いたからだ。
14 私はラバの城壁に火を付ける。
火は防備された塔を焼き尽くす。
戦闘の日のときの声が上がる中で。
暴風の日の大嵐の中で。
15 彼らの王は高官たちと共に捕らえられ,連れていかれる」と,エホバは言う』。
2 章
1 エホバはこう言っている。
『「モアブの3つの反抗,4つの反抗のゆえに,私は撤回しない。
彼がエドムの王の骨を焼いて灰にしたからだ。
2 私はモアブに火を放つ。
火はケリヨトの防備された塔を焼き尽くす。
モアブは死ぬ。
どよめきが起こり,ときの声と角笛が響き渡る中で。
3 私はモアブから支配者を除き去り,
高官たち全てもともどもに殺す」と,エホバは言う』。
4 エホバはこう言っている。
『ユダの3つの反抗,4つの反抗のゆえに,私は撤回しない。
彼らがエホバの律法を退けたから,
規定を守らなかったからだ。
父祖たちも信じたうそに,彼らは惑わされた。
5 私はユダに火を放つ。
火はエルサレムの防備された塔を焼き尽くす』。
6 エホバはこう言っている。
『イスラエルの3つの反抗,4つの反抗のゆえに,私は撤回しない。
彼らが銀と引き換えに正しい人たちを売り,
サンダル1足と引き換えに貧しい人たちを売るからだ。
7 彼らは立場が低い人たちの頭を踏んで地面に押し付け,
温厚な人たちの道を遮る。
父親と息子が同じ女性と関係を持ち,
私の聖なる名を汚す。
8 どの祭壇のそばでも,担保に取った衣服を敷いて横になる。
罰金として取り立てたぶどう酒を,自分の神々の家で飲む』。
9 『彼らの前でアモリ人を全滅させたのは私である。
アモリ人は杉のように高く,巨木のように強かったが,
私は上の実から下の根まで滅ぼし尽くした。
10 私はあなたたちをエジプトから連れ出し,
40年荒野を歩かせ,
アモリ人の土地を取得させた。
11 私はあなたたちの子の中から預言者を,
若者の中からナジルを任命した。
イスラエルの民よ,そうではないか』と,エホバは宣言する。
12 『それなのに,あなたたちはナジルにぶどう酒をしきりに勧め,
「預言してはならない」と預言者に命じた。
13 だから私はあなたたちの場所であなたたちをつぶす。
刈り取った穀物を積んだ荷車が下にあるものをつぶすかのように。
14 素早い人もどこにも逃げられず,
強い人も力を失う。
生き残れる戦士はいない。
15 弓を持つ人は立っていられず,
足が速い人も逃げられず,
騎手も生き残れない。
16 最も勇敢な戦士さえ,
その日には裸で逃げる』と,エホバは宣言する」。
3 章
1 「イスラエルの民よ,エホバが話したこの言葉を聞きなさい。あなたたちに関する言葉,私がエジプト
から連れ出した民族全体に関する言葉である。
2 『私は地上の全ての民族のうちあなたたちだけをよく知った。
だからこそ,私はあなたたちの全ての過ちの責任を問う。
3 会う約束をしていないのに2人の人が一緒に歩くだろうか。
4 獲物がないのにライオンが森でほえるだろうか。
何も捕まえていないのに若いライオンが巣でうなるだろうか。
5 何も仕掛けていないのに鳥が地面でわなに掛かるだろうか。
何も掛かっていないのにわなが地面から跳ね上がるだろうか。
6 町で角笛が吹かれるなら,民は震え上がるのではないか。
町で災いが起きるなら,それはエホバによることではないか。
7 内密のことを預言者に啓示してからでなければ,
主権者である主エホバは事を行わない。
8 ライオンがほえた! 誰が恐れないだろうか。
主権者である主エホバが語った! 誰が預言しないだろうか』。
9 『アシュドドの防備された塔の上で,
エジプトの防備された塔の上で,知らせよ。
こう言うのだ。「サマリアの山々に向かって集まれ。
そこでの騒乱とその中での詐欺を見よ。
10 彼らは正しいことをどのように行うかを知らない。
防備された塔で暴力と破壊を積み重ねている」と,エホバは宣言する』。
11 それで,主権者である主エホバはこう言う。
『敵がこの土地を囲む。
彼はあなたから力を剥ぎ取り,
あなたの防備された塔は略奪に遭う』。
12 エホバはこう言う。
『サマリアで豪華なベッドや立派な寝椅子に座っているイスラエルの人たちが取り戻される。
だがそれは,羊飼いがライオンの口から,羊の2本の脚や耳の切れ端を取り戻すかのようである』。
13 主権者である主エホバ,大軍を率いる神は宣言する。
『聞いて,ヤコブの子孫に警告せよ。
14 私がイスラエルの反抗の責任を問う日,
私はベテルの祭壇にも責任を問う。
祭壇の角は切られて地面に落ちる。
15 私は冬の家も夏の家も壊す』。
『象牙の家々は壊滅し,
大きな家々はなくなる』とエホバは宣言する」。
4 章
1 「この言葉を聞け。
サマリアの山にいるバシャンの雌牛たちよ。
立場が低い人からだまし取り,貧しい人を打ちのめし,
夫に『お酒を持ってきて!』と言う女性たちよ。
2 主権者である主エホバは自分の神聖さに懸けて誓った。
『「あなたたちが肉かぎで引き上げられ,
あなたたちの残りも釣り針で引き上げられる時が来る。
3 あなたたちはそれぞれ,すぐ前の城壁の裂け目から出て,
ハルモンに投げ出される」と,エホバは宣言する』。
4 『ベテルに行って,違反を犯すがいい。
ギルガルに行って,違反を重ねよ。
朝には犠牲を,3日目には10分の1を持ってくるがいい。
5 感謝の犠牲としてパン種入りのパンを燃やせ。
自分の自発的な捧げ物について大きな声で触れ回れ!
イスラエルの民よ,それがあなたたちの好むことなのだから』と,主権者である主エホバは宣言する。
6 『私はどの町でもあなたたちに何も食べ物を与えず,
どの家でもパンがなくなるようにした。
それでもあなたたちは私のもとに戻ってこなかった』と,エホバは宣言する。
7 『また,私は収穫の前の3カ月あなたたちに雨を与えなかった。
ある町で雨を降らせても,別の町では降らせなかった。
ある畑には雨が降ったが,別の畑は雨がなく干上がった。
8 水を飲みに2,3の町の人が1つの町によろけながら行ったが,
喉の渇きは癒やされなかった。
それでもあなたたちは私のもとに戻ってこなかった』と,エホバは宣言する。
9 『私はあなたたちを立ち枯れと病害で打った。
あなたたちは果樹園とブドウ園を増やしたが,
バッタがイチジクの木とオリーブの木を食い荒らした。
それでもあなたたちは私のもとに戻ってこなかった』と,エホバは宣言する。
10 『私はあなたたちの所にエジプトを襲ったような疫病を送った。
若者たちを剣で殺し,馬を捕まえた。
宿営の悪臭があなたたちの鼻を突くようにした。
それでもあなたたちは私のもとに戻ってこなかった』と,エホバは宣言する。
11 『私はあなたたちに滅びをもたらした。
ソドムとゴモラを滅ぼしたように。
あなたたちは火の中からつかみ出された丸太のようだった。
それでもあなたたちは私のもとに戻ってこなかった』と,エホバは宣言する。
12 それでイスラエルよ,私はあなたにそのようにする。
私があなたにそうするのだから,
イスラエルよ,神に会う用意をせよ。
13 山々を形作り,風を創造した神に。
自分の考えを人に告げ,夜明けを闇に変え,地上の高い場所を踏みつける神に。
その名は,大軍を率いる神エホバである」。
5 章
1 「イスラエル国民よ,私があなたたちに対して哀歌として語る言葉を聞け。
2 『処女イスラエルは倒れた。
二度と立ち上がれない。
自分の土地で見捨てられた。
誰も彼女を起き上がらせない』。
3 主権者である主エホバはこう言う。
『イスラエルでは,
町が1000人を出兵しても100人しか残らず,
町が100人を出兵しても10人しか残らない』。
4 エホバはイスラエル国民にこう言う。
『私のもとに戻って,生き続けよ。
5 ベテルに出入りしてはいけない。
ギルガルに行ってはいけない。
ベエル・シェバを訪れてはいけない。
ギルガルは必ず捕らえられて連れ去られ,
ベテルは何もない所になる。
6 神が火のようにヨセフの子孫に向かっていって,
その火が誰にも消されずにベテルを焼き尽くすことがないよう,
エホバのもとに戻って,生き続けよ。
7 あなたたちは公正をニガヨモギに変え,
正しいことを地面に捨てている。
8 キマ星座とケシル星座を造った神。
深い陰を朝に変え,
昼を夜のように暗くし,
海の水を呼び集めて大地に注ぐ神。
その名はエホバである。
9 神は突如,強い者に破滅をもたらし,
防備された場所を破滅させる。
10 彼らは,町の門で戒めを与える人を憎み,
真実を語る人を忌み嫌った。
11 あなたたちは貧しい人に農地代を要求し,
穀物の貢ぎ物を出させている。
だから,切り石の家を建てても,そこに住み続けることはない。
立派なブドウ園を造っても,ぶどう酒を飲むことはない。
12 私はあなたたちの反抗の行いがどれほど多く,
あなたたちの罪がどれほど重いかを知っている。
あなたたちは正しい人たちを苦しめ,
賄賂を受け取り,
町の門で貧しい人たちの権利をないがしろにしている。
13 その時,洞察力のある人は沈黙する。
それは災いの時となるからだ。
14 悪ではなく善を行え。
そうすれば生き続けられる。
そして大軍を率いる神エホバがあなたたちと共にいるようになる。
あなたたちが言った通りに。
15 悪を憎み,善を愛せ。
町の門で公正な裁きが行われるようにせよ。
大軍を率いる神エホバは,ヨセフの残っている人たちに憐れみを掛けるかもしれない』。
16 エホバ,大軍を率いる神エホバはこう言う。
『どの広場でも泣き叫ぶ声がし,
どの街路でも人々が「ああ,ああ!」と言うことになる。
彼らは耕作人を呼んで嘆き悲しませ,
嘆き悲しむ人を雇って泣き叫ばせる』。
17 『どのブドウ園でも泣き叫ぶ声がする。
私があなたたちの中を通るからだ』と,エホバは言う。
18 『エホバの日を待ち望んでいる者に災いがある!
あなたたちにとってエホバの日はどんな日になるか。
光ではなく闇の日である。
19 ライオンから逃げても熊に出くわし,
家に入って壁に手を掛けると,蛇にかまれるかのようになる。
20 エホバの日は光ではなく闇ではないか。
輝きではなく暗闇ではないか。
21 私はあなたたちの祭りを憎み,忌み嫌った。
私はあなたたちの特別な集まりの香りを喜ばない。
22 あなたたちが私に全焼の捧げ物や供え物を捧げても,私は喜ばない。
肥えた家畜の共食の犠牲も快く思わない。
23 やかましい歌をやめよ。
弦楽器の演奏を私に聞かせるな。
24 公正を水のように流れさせ,
正義を常に流れる川のようにせよ。
25 イスラエルよ,
荒野での40年間,あなたたちは私に犠牲と供え物を持ってきたか。
26 あなたたちは,自分たちの王サクトとカイワン,
自分たちで作った星の神の偶像を担ぐことになる。
27 私はあなたたちをダマスカスのはるか向こうに連れ去る』と,大軍を率いる神エホバという名の神は言
う」。
6 章
1 「災いがある!
シオンでいい気になっている者たち,
サマリアの山で安心し切っている者たち,
イスラエル国民が会いに行く大国の主立った者たちに。
2 カルネに行って,見よ。
そこから大ハマトに向かい,
フィリスティア人のガトに行け。
それらはこれらの王国に勝っているか。
それらの領地はあなたたちのより大きいか。
3 あなたたちは災いの日を意に介さず,
暴力の支配を招き寄せるのか。
4 あなたたちは象牙のベッドに横になり,寝椅子に寝そべり,
群れの雄羊と肥えた子牛を食べる。
5 たて琴の音に合わせて即興で歌い,
ダビデのように楽器を作り出す。
6 ぶどう酒を鉢で飲み,
最上の油を体に塗る。
ヨセフの惨状に心を痛めもしない。
7 だから,あなたたちは真っ先に捕らえられて連れていかれる。
寝そべる者たちの浮かれ騒ぎは終わりを迎えるのである。
8 大軍を率いる神エホバは宣言する。
『主権者である主エホバが自分に懸けて誓った。
「私はヤコブの誇りを忌み嫌い,
防備された塔を憎んだ。
私は都市とその中のものを引き渡す。
9 1つの家に10人が残るとしても,死ぬことになる。 10 親族が彼らを運び出しに来て,1人ずつ焼き,
骨を家から外に出す。そして,家の奥の部屋にいる人に向かって『まだほかに誰かいるか』と言うと,『いな
い!』という答えがある。そこで,『黙っていなさい! エホバの名を口にする時ではない』と言うことにな
る」。
11 エホバは命令を出し,
大きな家を倒してがれきにし,
小さな家をくずにする。
12 馬は大岩の上を走るだろうか。
人はそこを牛で耕すだろうか。
あなたたちは公正を毒草に,
正しさの実をニガヨモギに変えた。
13 無価値なことを喜び,
「われわれは自分の力で強くなったではないか」と言う。
14 だから,イスラエル国民よ,私はあなたたちに1つの国民を差し向ける。
彼らは,レボ・ハマトからアラバの谷まで,あなたたちを圧迫する』と,大軍を率いる神エホバは宣言す
る」。
7 章
1 主権者である主エホバは私に次のことを見せた。神は遅い時期の作物が育ち始める頃,バッタの群れを
送り込んだ。その作物は,王の牧草が刈られた後の遅い時期のものだった。 2 バッタが土地の草木を食い尽く
してしまったので,私は言った。「主権者である主エホバ,どうかお許しください! ヤコブはどうやって生き
ていけばよいのでしょう。ヤコブは弱いのです」。
3 エホバはこのことを考え直した。エホバは,「このことは起こらない」と言った。
4 主権者である主エホバは私に次のことを見せた。主権者である主エホバは火による処罰を宣言した。火
が広大で深い水をなめ尽くし,土地を焼き尽くした。 5 私は言った。「主権者である主エホバ,どうかやめて
ください。ヤコブはどうやって生きていけばよいのでしょう。ヤコブは弱いのです」。
6 エホバはこのことを考え直した。主権者である主エホバは,「このことも起こらない」と言った。
7 神は次のことも私に見せた。エホバは,下げ振りを使って造られた城壁の上に立っていた。手には下げ
振りがあった。 8 エホバは私に,「アモス,何が見えるか」と言った。私は「下げ振りです」と言った。する
とエホバは言った。「私は,私の民イスラエルの中に下げ振りを垂らす。これ以上彼らを許すことはしない。
9 イサクの高い場所は荒廃し,イスラエルの聖なる所も廃虚となる。私は剣でヤラベアム家に立ち向かう」。
10 ベテルの祭司アマジヤがイスラエルのヤラベアム王に人を遣わしてこう伝えた。「アモスがイスラエル
の中であなたに対する陰謀を企てています。この国の民は彼の言葉に耐えられません。 11 アモスはこう言っ
ています。『ヤラベアムは剣で死ぬ。イスラエルは必ず捕らえられて,国の外に連れ去られる』」。
12 アマジヤはアモスに言った。「神からの幻を伝える人よ,ユダに逃げていけ。そこで生活し,そこで預
言すればいい。 13 ベテルではもう預言してはならない。ここは王の聖なる所であり,王国の家なのだ」。
14 アモスはアマジヤに答えた。「私は,預言者でも預言者の子でもありませんでした。家畜を世話し,エ
ジプトイチジクの木の手入れをしていました。 15 しかしエホバは,羊の群れを追っていた私を呼び出しまし
た。エホバは,『私の民イスラエルに預言しに行きなさい』と言いました。 16 それで今,エホバの言葉を聞
きなさい。『あなたは,「イスラエルに対して預言してはならない。イサクの子孫に対して伝道してはならな
い」と言っている。 17 そのため,エホバはこう言う。「あなたの妻は町で娼婦となる。あなたの息子や娘は
剣によって倒れる。あなたの土地は測り綱で分配される。あなた自身は汚れた土地で死ぬ。イスラエルは必ず
捕らえられて,国の外に連れ去られる」』」。
8 章
1 主権者である主エホバは私に次のことを見せた。夏の果物が入った籠があった。 2 神は,「アモス,
何が見えるか」と言った。私は「夏の果物が入った籠です」と答えた。エホバは言った。「私の民イスラエル
に終わりが来た。私はこれ以上彼らを許すことはしない。 3 『その日,神殿の歌声は泣き叫ぶ声に変わる。至
る所に多くの死体が捨てられる。静まれ!』と,主権者である主エホバは宣言する。
4 聞け。
貧しい人を踏みつける者たち,
土地の温厚な人を根絶やしにする者たち,
5 このように言う者たちよ。
『新月の祭りが終わって穀類を売れるようになるのはいつか。
安息日が終わって穀物を売りに出せるようになるのはいつか。
計量容器を小さくし,重りを重くし,
ごまかしのはかりを作るのだ。
6 困っている人を銀で,
貧しい人をサンダル1足で買える。
穀物のかすを売り付けられる』。
7 エホバはヤコブの誇りに懸けて誓った。
『私は彼らの行い全てを忘れない。
8 それでこの土地は揺れ,
そこの住民全てが嘆き悲しむ。
土地は全体がナイル川のように盛り上がり,
エジプトのナイル川のように波打ち,沈み込む』。
9 主権者である主エホバは宣言する。
『その日,私は真昼に太陽を沈ませ,
白昼に地上を暗くする。
10 私はあなたたちの祭りを葬儀に,
あなたたちの歌を全て哀歌に変える。
全ての腰に粗布を巻かせ,
全ての頭をそり上げさせる。
その日を一人息子の葬儀のようにし,
その日の終わりを苦い日のようにする』。
11 主権者である主エホバは宣言する。
『私がこの土地に飢饉を送り込む時が来る。
パンの飢饉でも水の枯渇でもない。
エホバの言葉の飢饉である。
12 彼らはよろけながら,
海から海へ,北から東へと行く。
エホバの言葉を探し回るが,
見つけられない。
13 その日,美しい乙女も青年も,
喉の渇きのために気を失う。
14 彼らはサマリアの罪に懸けて誓う。
「ダンよ,生きているあなたの神に懸けて誓う」とか,
「生きているベエル・シェバの道に懸けて誓う」と言う。
彼らは倒れ,二度と立ち上がれない』」。
9 章
1 私は,エホバが祭壇の上の方にいるのを見た。神は言った。「柱の頭を打ちなさい。敷居までが揺れる。
頭を切り落としなさい。私は生き残っている者たちを剣で殺す。誰一人逃げられない。逃げようとしても,逃
げ切れない。
2 たとえ掘って墓に入り込んでも,
私が手で引っ張り出す。
たとえ天に上っても,
私が引きずり下ろす。
3 たとえカルメルの山頂に隠れても,
私が見つけ出して捕まえる。
たとえ私の目を避けて海の底に隠れても,
私が蛇に命じてかみつかせる。
4 たとえ敵に捕らえられ,連れていかれても,
私が剣に命じて殺させる。
私は祝福ではなく災いをもたらすために目を向ける。
5 主権者である主,大軍を率いるエホバがこの土地に触れるので,
そこは溶け,全住民が嘆き悲しむ。
そこは全体がナイル川のように盛り上がり,
エジプトのナイル川のように沈み込む。
6 『天に階段を作って,地の上に建物を建て,
海の水を呼び集めて大地に注ぐ神。
その名はエホバである』。
7 エホバは言う。
『イスラエルの民よ,あなたたちは私にとってクシュ人のようではないか。
私はイスラエルをエジプトから,
フィリスティア人をクレタから,
シリアをキルから連れ出したのではなかったか』。
8 『主権者である主エホバの目は罪深い王国の上にある。
神はその王国を地上から滅ぼす。
とはいえ,私はヤコブの子孫を完全に滅ぼすことはしない』と,エホバは宣言する。
9 『私は命令を出す。
イスラエルをあらゆる国の民の中で揺さぶる。
小石を一つ残らず取りのけるために,ふるいを揺するかのように。
10 彼らは剣によって死ぬ。
私の民の全ての罪人たち,
「災いは近づいていないし,われわれに及びはしない」と言っている者たちは』。
11 『その日,私は倒れたダビデの仮小屋を起こし,裂け目を修理する。
廃虚を修復する。
建て直して昔のようにする。
12 そうして彼らはエドムの残っているものと,
私の名で呼ばれる全ての国の民を所有する』と,このことを行うエホバが宣言する。
13 エホバは宣言する。
『耕す人が収穫する人に,
種を運ぶ人がブドウを踏む人に追い付く時が来る。
甘いぶどう酒で山は滴り,丘は潤う。
14 私は,私の民イスラエルの捕らわれている人たちを集めて戻す。
彼らは荒廃した町々を建て直して,そこに住む。
ブドウ園を造って,ぶどう酒を飲み,
果樹園を造って,果物を食べる』。
15 『私は彼らを彼らの土地に植える。
私が与えたその土地から,
彼らは二度と引き抜かれない』と,あなたの神エホバは言う」。