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目次

第一部 プロジェクトを履行するため口座の種類
-プロジェクトを履行するため口座の種類
- プロジェクト口座と支店口座

第二部 利益送金
- 支店口座 (利益送金のタイミング、手続き、送金時の税金、留意点)
- プロジェクト口座 (利益送金のタイミング、手続き、送金時の税金、留意点)
- 今後の課題

第三部 個人口座
- 送金額の上限と帰任時の送金
- 送金の手続き、送金時に発生する費用
- 送金に関する留意点と今後の課題

1 Tokyo Consulting Firm


第一部 プロジェクトを履行するため口座の種類

2 Tokyo Consulting Firm


プロジェクトを履行するため口座の種類

プロジェクトを履行するため口座の種類

対象 JV or 単独 口座の種類
元請け コンソーシアム/JV プロジェクト口座
(メインコントラクター) 単独 支店口座のサブ口座としてのプロジェクト口

下請け N/A 支店口座
(サブコントラクター)

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プロジェクトを履行するため口座の種類

プロジェクト口座と支店口座
銀行口座の種類
口座 法律上明記 特徴

プロジェクト口座 なし プロジェクトの目的のために開設した口座で、当該プロ
ジェクト以外の取引は行わない。口座名がコンソーシア
ムや JV 名になることが多い。プロジェクトとしての登記
書類は発行されず提出できないため、代わりにプロジェ
クトの契約書などを提出し開設手続きが行われている
ことが多い。プロジェクト口座運営には、E-
TIN、BIN(VAT 番号)、Trade License が必要。

支店口座 あり 本店より投資庁で“支店(Branch Office)”として設


立し親会社の社名で登記されている企業が持つ銀行
口座。銀行口座開設時には納税番号(TIN)や営業
許可証(Trade License)を銀行へ提出している。

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プロジェクトを履行するため口座の種類

プロジェクト口座
プロジェクト口座の種類

〈JV としてのプロジェクト口座〉 〈支店に紐づくプロジェクト口座〉

会社( 支店口座 )
Tokyo Consulting
Firm
JV プロジェクト口座
ABC JV Project

Tokyo Consulting Firm


支店に紐づくプロジェクト口座

ABC Project

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第二部 利益送金

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利益送金

支店口座

• 送金のタイミング
毎年利益を送金することが可能。ただし、利益が出ていること、支店設立許可証第
8条の免除、投資庁からの送金許可が下りていることが前提。

• 送金の際の手続き
送金申請の際に以下の書類を提出する。
〈必要書類〉
a. 監査済みの損益計算書
b. 監査済みの連結資料(損益計算書、貸借対照表)
c. 親会社の送金
d. 納税完了を示す書類(監査人からの証明書、もしくは確定申告完了証明書)
e. 会社の資産表
f. 国外からの借り入れ
g. バングラデシュ政府からの事業継続許可証

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利益送金

支店口座

• 送金時に発生する税金
支店として利益を送金する場合には源泉税(AIT: Advance Income Tax)として利益に対し
て 20 or 30%源泉される可能性が高い。

• 留意点
利益を送金するまでに時間がかかる。支店口座とプロジェクト口座を分けて管理していない場合、支店
からプロジェクトの利益を送金する際に免税にならない可能性がある。

AIT 20% 30% 源泉

支店口座

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利益送金

プロジェクト口座

【参考】銀行の見解
• 送金のタイミング 利益が出ていることを証明するためにはプロジェク
ト専用の銀行口座を所有していることが望まし
法律上、プロジェクトというステイタスが存在しないため い。中央銀行からの許可が下りやすい。
不透明。おそらくプロジェクト期間完了後(保守期間を
含む)にしか送金ができない。

• 送金の際の手続き
手続きに関しても不明だが、通常の申請書類を用意することが望ましい。送金申請の際に以下の書類を
提出する。
〈必要書類〉
a. 監査済みの損益計算書
b. 監査済みの連結資料(損益計算書、貸借対照表)
c. 親会社の送金
d. 納税完了を示す書類(監査人からの証明書、もしくは確定申告完了証明書)
e. 会社の資産表
f. 国外からの借り入れ
g. バングラデシュ政府からの事業継続許可証
※追加書類の提出を要求される可能性が高い。プロジェクトの契約書など。

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利益送金

プロジェクト口座

• 送金時に発生する税金(免税のプロジェクト) 【参考】銀行のの見解
利益送金時の AIT が免税となるかどうかは不明。 プロジェクト口座から親会社へ
利益送金する場合の源泉税
の有無は不明だが、税務署よ
• 留意点 り AIT 免税証明書を取得でき
れば、免税送金が可能。
元請け JV として口座を開設する場合、JV としての納税番号
(TIN:Tax Identification Number)や VAT 番号の取得が 免税証明書が取得できない場
求められる。また、必要書類として納税完了、確定申告完了の書 合は、20%もしくは 30%の源
類を取得するためには納税番号取得が必要となる。 泉税が課せられる可能性が高
い。

(施主からのプロジェクト契約金の支払い遅延等により)プロジェク
トの運転資金を日本から送金する場合、バングラデシュ支店を通し
て資金を調達、補填する必要がある。その一時資金をバングラデ
シュから本店への返済する際、スムーズに国外送金できない可能性
が高い。プロジェクトの一時資金の受入れが必要な場合は受入れ
方について中央銀行に照会を行うことが望ましい。

1 Tokyo Consulting Firm


利益送金

プロジェクト口座

• 今後の課題
プロジェクト口座からの本店への送金に関して免税であると明記されていない。
運用事例が少ないため取り扱いの方法に不透明なところが多い。
税務署へ利益送金の免税証明書を発行を依頼しても実際に発行されるまでに時間がかかることが予想
される。

支店口座
AIT 20% or 30% 源泉

別途免税証明書
取得で AIT 免税
プロジェクト
口座

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第三部 個人口座

1 Tokyo Consulting Firm


個人口座

送金額の上限と帰任時の送金

• 給与の国外送金の上限
中央銀行のガイドラインによれば、個人所得税納税後給与は最大 75%まで本国へ送金できる。外
貨口座、タカ口座どちらからでも送金可能。75%とはワークパーミットに記載の給与をベースとした
75%を指す。
• 帰任時の送金
帰任時には個人所得税納税後銀行口座の残高全額を本国へ送金可能。ただし、給与額の 25%
までとなる(既に送金した額と残高の合計が 100%)。

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個人口座

送金の手続き、送金時に発生する費用

• 帰任時の送金の手続き
〈必要書類〉
a. 給与送金申請書類
b. 給与明細情報(給与額、積立基金、賞与、交通費の支給の有無など)
c. (民間企業の場合には)会社の登記許可証
d. 確定申告完了証明書

最高残高額(BDT) 物品税額

• 送金時の費用 0- 100,000 0

100,001- 500,000 150


費用は 2 種類。
a. 銀行手数料(銀行により異なる) 500,001- 1,000,000 500

b. 物品税(Excise Duty) 金額は右図のレンジに基づく 1,000,001- 10,000,000 3,000

10,000,001- 50,000,000 15,000

50,000,001 and above 40,000

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個人口座

送金に関する留意点と今後の課題

• 送金時の留意点
E/N にて免税とされているのは個人所得税であり、それ以外の税金は免税にならない可能性が高い。

• 今後の課題
E/N にて個人所得税が免税とされている場合でも個人所得税の確定申告を完了させていない場
合、送金を認めてもらえない可能性がある。

1 Tokyo Consulting Firm

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