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化学 物質量問題集

1  塩化水素                                  

 同位体の相対質量と自然界における存在比から求められる各元素の原子の平均相対質量  二酸化硫黄                               

を何というか。                                  アンモニア                                


 プロパン                               
 酢酸                                


  原子 個の質量は である。
  原子が何個集まると になるか。                    個 11
  で求めた数は何とよばれるか。                         次のイオンや物質の式量を求めよ。 , , , , ,
, , , , , , ,
 ナトリウムイオン                            
 臭化物イオン                              
3  アンモニウムイオン                          
 自然界の塩素には,相対質量 の 原子が ,相対質量 の 原子が  硫酸イオン                              
含まれているものとして,塩素の原子量を求める次式の空欄を埋めよ。  水酸化カリウム                             
                      リン酸カルシウム                          
             マグネシウム                              
                , ,      
 銅                                   
 ダイヤモンド                               
 二酸化ケイ素                             


  を単位記号に用いる物質の量を何というか。                
12
 次の例を参考に, ~ の問いに答えよ。
例  炭素 に含まれる炭素原子 は何個か。
5  粒子の数 物質量  より,
 物質を構成する粒子 当たりの質量を何というか。                     個
例  銅原子 個は何 か。
粒子の数
 物質量 より, 

6  ナトリウム に含まれるナトリウム原子は何個か。
 次の問いに答えよ。                                         個
 標準状態とは,どういう温度,圧力の状態のことか。  アンモニア に含まれるアンモニア分子は何個か。
                   温度      ,圧力                                                    個
 気体分子 が標準状態で占める体積は何 か。               塩化カルシウム に含まれるカルシウムイオン は何個か。また,
 塩化物イオン は何個か。
                          個,         個
 水素原子 個は何 か。                   
7  水分子 個は何 か。                   
 濃度 の水溶液 中に含まれる溶質の物質量はいくらか。       亜鉛イオン 個は何 か。                 

8 13
 アンモニアは窒素と水素から合成される。 ,  次の例を参考に ~ の問いに答えよ。
   の係数 , , を求めよ。                 例  ベリリウム は何 か。
 窒素 から得られるアンモニアは何 か。                  質量 モル質量 物質量 より,
 窒素 から得られるアンモニアは何 か。                     
例  ダイヤモンド は何 か。
質量
 物質量 より, 
モル質量
9  ダイヤモンド は何 か。                   
 硫化水素 は何 か。 ,                
 「純粋な水の成分の酸素の組成は,常に 質量 である。」 ということを表してい
る法則を何というか。                               酸化銀 は何 か。 ,               
 マグネシウム は何 か。                
 炭酸カルシウム は何 か。 , ,
                                      

10  二酸化炭素 は何 か。 ,             

 次の分子の分子量を求めよ。 , , , , ,
 水                                    

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化学 物質量問題集

14
 物質量は,
 次の例を参考に ~ の問いに答えよ。
 気体の体積は,
例  酸素 は標準状態で何 か。
例  標準状態で の水素 に含まれている水素分子は何個か。
 気体の体積 物質量  より,
       物質量は,
例  標準状態で の塩化水素 は何 か。
 粒子の数は, 個
気体の体積
 物質量 より,   オゾン分子 個は標準状態で何 か。               
 オゾン は標準状態で何 か。                    硫化水素分子 個は標準状態で何 か。             
 硫化水素 は標準状態で何 か。                  ヘリウム分子 個は標準状態で何 か。              
 ヘリウム は標準状態で何 か。                  標準状態で の塩素 に含まれている塩素分子は何個か。
 標準状態で の水素 は何 か。                                                         個
 標準状態で のアンモニア は何 か。               標準状態で のアンモニア に含まれているアンモニア分子は何個か。
 標準状態で の塩素 は何 か。                                                         個
 標準状態で の二酸化炭素 に含まれている二酸化炭素分子は何個か。
                                        個

15
 次の例を参考に ~ の問いに答えよ。
例  水素原子 個は何 か。 18
 粒子の数 質量 の計算では,まず物質量を求めるとよい。  次の ~ の問いに答えよ。
 水酸化ナトリウム を水に溶かして にした溶液は何 か。
 物質量は,
                                    
 質量は,  硝酸銀 を水に溶かして にした溶液は何 か。
例  ダイヤモンド に含まれる炭素原子 は何個か。                                     
 塩化亜鉛 を水に溶かして にした溶液は何 か。 ,
 物質量は,
                                 
 粒子の数は, 個  標準状態の塩化水素 を水に溶かして にした溶液は何 か。
 銀原子 個は何 か。                                                        
 水分子 個は何 か。 ,               
 カルシウムイオン 個は何 か。            
 鉄 に含まれる鉄原子は何個か。                 個
 アンモニア に含まれるアンモニア分子は何個か。 , 19
                                        個  次の問いに答えよ。
 炭酸ナトリウム に含まれるナトリウムイオン は何個か。 ,   原子 個の質量は , 原子 個の質量は である。
  ,                                個   原子の質量を とすると, 原子の相対質量はいくらになるか。        
 塩素の同位体 相対質量 と 相対質量 の存在比がちょうど : で
 あるとして,塩素の原子量を求めよ。                     

16
 次の例を参考にして ~ の問いに答えよ。
例  標準状態で の酸素 は何 か。 20
 気体の体積 物質の質量 の計算では,まず物質量を求めるとよい。  次の ~ の気体の分子量を求めよ。
 物質量は,  ある気体 の体積は,標準状態で であった。この気体の分子量はいくら
 か。                                    
 質量は,
 標準状態での密度が である気体の分子量はいくらか。        
例  水素 は標準状態で何 になるか。
 標準状態での密度が水素 分子量 の 倍の気体の分子量はいくらか。
 物質量は,                                        

 気体の体積は,
 標準状態で のオゾン は何 か。                
 標準状態で の硫化水素 は何 か。 ,          
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 標準状態で のアンモニア は何 か。 ,         
 硝酸カリウム の水 当たりの溶
 ヘリウム は標準状態で何 か。                
解度と温度との関係をグラフに示した。次の
 酸素 は標準状態で何 か。                   溶
~ の各問いに答えよ。 解
 二酸化窒素 は標準状態で何 か。 ,          
  ℃ の水 に は何 まで溶け 度
 るか。                水
  ℃ の水 に を 溶かした
 水溶液を冷やしていくと,何 ℃ で結晶が析
17  出し始めるか。            ℃
 次の例を参考にして ~ の問いに答えよ。   ℃ の水 に を 溶かし 温度 ℃
例  酸素分子 個は標準状態で何 か。  た水溶液を ℃ に冷却すると,結晶は何 析出するか。           
 粒子の数 気体の体積 の計算では,まず物質量を求めるとよい。

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化学 物質量問題集

22 28
 次の反応を化学反応式で表せ。  次の問いに答えよ。
 エタン が完全燃焼すると,二酸化炭素と水が生じる。  臭素の同位体組成は, 相対質量 と 相対質量 で
                                          ある。臭素の原子量を求めよ。                         
 水酸化カルシウム に塩化アンモニウム を加えて加熱すると,塩化カ  天然のホウ素は, 相対質量 と 相対質量 の 種類の同位体から
 ルシウム とアンモニアと水が生じる。  なり,原子量は である。 の存在比 原子数百分率 を求めよ。      
                                        

29
23  次の物質の分子量または式量を求めよ。また,各物質において    内の元素が占める
 マグネシウム を燃焼させ,酸化マグネシウムにした。 , 質量の割合を質量 で求めよ。質量 の値は,四捨五入して整数値で答えよ。 ,
 マグネシウムの燃焼を化学反応式で表せ。 , , , , ,
                                          水 水素                          ,     
 マグネシウム を完全に燃焼させるのに必要な酸素は何 か。  二酸化炭素 炭素                      ,     
                                       エタノール 炭素                     ,     
  で生じた酸化マグネシウムは何 か。                    硝酸銀 銀                        ,     
 マグネシウム と酸素 の反応で生じる酸化マグネシウムは何 か。  酸化鉄 Ⅲ 鉄                       ,     
                                      
 硫酸アンモニウム 窒素                ,     

24
30
 次の問いに答えよ。
 次の文の   に適当な数値,元素名,語句を入れよ。 ,
 濃度 ,密度 の濃塩酸のモル濃度はいくらか。
 物質の量を表すにはモル という単位を用いる。 とは,質量数     
                                    
の      原子の      中に含まれる 原子と同数の単位粒子を含む物質
  の希塩酸 密度 をつくるには, の濃塩酸が何 必要か。
の量のことである。 当たりの粒子の数        を        
                                     
定数という。
 物質を構成する粒子 当たりの質量を        といい,単位粒子が原子
分子,イオンの場合は,それぞれ       ,       ,       に単位
をつけた量である。
25
 例えば銀原子 とは          個の銀原子のことで,その質量は
 硫酸銅 Ⅱ は, ℃ の水 に 溶ける。 ,
である。また,メタン 分子 すなわち          個の質量は
  ℃ の水 に,硫酸銅 Ⅱ 五水和物 ・ は何 溶けるか。
     である。物質が気体の場合, の体積は気体の種類によらず標準状態
                                       
でほぼ       である。
  ℃の 飽和溶液を つくるには, ・ は何 必要か。
                                       

31
 次の各問いに答えよ。 , , , , , , ,
26

  の亜鉛にある濃度の塩酸を少しずつ加
気  原子 個の質量の平均が である元素の原子量はいくらか。     
え,加えた塩酸の体積と発生した気体の標準状 体
の  次の物質を とるとき,含まれる原子の数が最も多いのはどれか。      
態での体積を調べたところ,右のグラフが得られ
体   ア  ナトリウム   イ  カルシウム   ウ  アルミニウム   エ  ヘリウム
た。 積
  の値を求めよ。             オ  鉄

 加えた塩酸のモル濃度を求めよ。  分子 個の質量の平均が である分子の分子量はいくらか。     


                    塩酸の体積  水とスクロース ショ糖 を同質量ずつとると,水分子の数はスクロース
 分子の数の何倍になるか。                          倍
 空気を窒素 分子量 と酸素 分子量 の体積比 : の混合気体とすると,標
 準状態で の空気の質量はいくらか。                  
27
 次の文の   に適当な数値,語句を入れよ。
 原子の質量は極めて小さい。 原子 個の質量は であり,これをそ
32
のまま用いるのは不便である。そこで, 原子 個の質量を      と定め,これ
を基準とした各原子の相対質量を用いる。 原子 個の質量は である  次の ~ の気体は,それぞれ下の ア ~ オ のうちのどれか。 , ,
, ,
から, 原子の相対質量は        小数第 位まで となる。 多くの元素は 種
 ある気体 の体積は,標準状態で であった。           
類以上の       の混合物であるから,それぞれの の相対質量とその存在比
 ある気体の密度は,標準状態で であった。              
を正確に求め,その平均の相対質量を計算し,それを用いる。この値をその元素の
 ある気体の質量は,同温 同圧で同体積の酸素の質量の 倍であった。      
      という。
 ア     イ      ウ      エ      オ  

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化学 物質量問題集

33  

 ナトリウムイオン はナトリウム原子 の                                          


が電子を つ失ったものであるが,
式量と の原子量はともに であり,計算の際は同じ値を用いることができる。その  

理由を説明せよ。                                          


                                         
                                         

34
 次の問いに答えよ。 , , , , , , 39
 水酸化ナトリウム を水 に溶かした溶液の質量パーセント濃度はいく  次の化学変化を表す化学反応式を書け。
 らか。                                    水酸化カルシウム水溶液に二酸化炭素を通すと,炭酸カルシウムと水が生じる。
 質量パーセント濃度が の塩化亜鉛水溶液を つくるためには,塩化亜鉛                                        
 と水はそれぞれ何 必要か。        塩化亜鉛      ,水       炭酸カルシウムに塩酸を加えると,塩化カルシウムと二酸化炭素と水が生じる。
  の塩化ナトリウム水溶液 中の塩化ナトリウムは何 か。                                        
                                       酸化マンガン Ⅳ と塩酸が反応すると,塩化マンガン Ⅱ と水と塩素が生じる。
                                       
 過酸化水素と硫化水素が反応すると,硫黄と水が生じる。
                                       
35
 硝酸カリウム と塩化ナトリウム の水 当たり
の溶解度と温度の関係を図に示した。
  の飽和溶液から の結晶を得るときには再結晶法 40
 を用いることができるが, の飽和溶液から の結晶を  次の各問いに答えよ。 , , ,
 得るときに再結晶法を用いることは難しい。その理由を説明  黒鉛 の完全燃焼により,二酸化炭素何 が生成するか。        
 せよ。  標準状態の酸素 を十分な量の水素と反応させると,水何 が生成するか。
                                                              
    
   純度 の石灰石 主成分は炭酸カルシウム を十分な量の希塩酸の中に入れ
  の飽和溶液から の結晶を得るときには,どのよ  て溶かすと,標準状態で何 の二酸化炭素が生成するか。           
 うな方法を用いればよいか。
                       
    
 

41
 十分な量の水にナトリウムを加えたとこ ア
ろ,水酸化ナトリウムと水素が生じた。反 水
36 応したナトリウムの質量と発生した水素の 素

 塩化カリウム の水 当たりの溶解度と 物質量の関係を表す直線は,図の ア ~ エ 物 イ

温度との関係を図に示した。 のどれになるか。             量
  ℃ の水 に は何 まで溶けるか。 溶 ウ

                      エ

  ℃ の水 に を 溶かした水溶液を

 冷やしていくと,何 ℃ で結晶が析出し始めるか。 ナトリウムの質量
                       ℃
  ℃ の水 に を 溶かした水溶液を
  ℃ に冷却すると,結晶は何 析出するか。
                       温度 ℃ 42
 エタン が燃焼すると,二酸化炭素と水が生じる。標準状態でエタン の燃焼
に必要な酸素は何 か。また,このとき生じる二酸化炭素と水は,それぞれ何 か。
, ,
37
            酸素      ,二酸化炭素      ,水     
 硝酸カリウムの水に対する溶解度は, ℃で 水, ℃で 水,
℃で 水 である。
  ℃ の飽和溶液 を ℃ に冷却すると,結晶は何 析出するか。
                                      
43
  ℃ の飽和溶液 を ℃ に冷却すると の結晶が析出した。硝酸カリウム
 プロパノール の燃焼について,次の問いに答えよ。 , ,
 は, ℃ の水 に何 まで溶けるか。                 
 プロパノールが燃焼して二酸化炭素と水が生じる反応の化学反応式を記せ。    
                                       
 プロパノール の燃焼に必要な空気は標準状態で何 か。ただし,空気は体積
 で の酸素を含むものとする。                     
38
 次の化学反応式の係数 , , ,……を求めよ。
 
                                         

-4-
化学 物質量問題集

44 50
 ある温度 圧力で,一酸化炭素 に酸素 を加えて点火し,一酸化炭素を  窒素とアルゴンの混合気体がある。この気体の密度は,標準状態で である。
完全燃焼させたあとに気体を前と同じ温度 圧力にもどすと,体積は何 になるか。 この混合気体中の窒素とアルゴンの物質量の比を簡単な整数比で表せ。 ,
                                      
                                       

45
  の塩化マグネシウム水溶液 に の水酸化ナトリウム水溶 51
液 を加えたところ,過不足なく反応し,水酸化マグネシウム が沈殿した。  濃度 ,密度 の濃硫酸がある。 , ,
, , , ,  この濃硫酸のモル濃度はいくらか。                  
  , を求めよ。                   ,        この濃硫酸を用いて, の希硫酸 を調製したい。濃硫酸は何
 水酸化マグネシウムをろ過したあとのろ液には,何が何 溶けていることになるか。  必要か。                                
                                が        この濃硫酸を薄めて質量パーセント濃度が の硫酸をつくるには,濃硫酸
  を水 密度 何 に加えればよいか。整数値で答えよ。
                                     

46
 次の ~ は,後にあげる ア ~ オ のどの法則と関連が深いか。
 同温 同圧で同体積の気体の中には,同数の分子が含まれている。         52
 化学変化に関係する物質の質量の総和は,変化の前後で変わらない。        硫酸銅 Ⅱ の溶解度は, ℃で 水, ℃で 水である。次の問
  つの化合物を構成する成分元素の質量パーセントは,一定である。        いに整数値で答えよ。 ,
  , , 種類の元素からなる化合物が 種類以上あるとき, の一定量と化合する   ℃ の水 に,硫酸銅 Ⅱ 五水和物は何 溶けるか。         
  の量は,簡単な整数比となる。                          硫酸銅 Ⅱ 五水和物 を ℃ の水何 に溶かすと,飽和溶液になるか。
 気体の関係する化学反応では,同温 同圧において反応に関わる気体の体積は,簡                                       
 単な整数比となる。                                 の飽和溶液を ℃ に冷却すると,硫酸銅 Ⅱ 五水和物の結晶何 が析出する
  ア  質量保存の法則   イ  倍数比例の法則   ウ  定比例の法則  か。                                   
  エ  気体反応の法則   オ  アボガドロの法則

53
47
 塩化カリウムの溶解度は, ℃で 水, ℃で 水である。
 ある金属 を酸化したところ,化学式 で表される酸化物が 生じた。 塩化カリウム をある量の水に溶かしたところ ℃ でちょうど溶け,
      の水溶液となった。これを ℃ に冷却すると       の塩化カ
 反応した酸素は標準状態で何 か。                   リウムが析出した。 , の値を有効数字 桁で求めて空欄に記入せよ。
 生じた酸化物の元素組成 質量 を求めよ。
                 金属:        ,酸素:       
 金属 の原子量を求めよ。                         

54
 次の化学反応式の係数 , , ,…… を求めよ。
  希
48
          =     , =     , =     , =     , =    
 原子量は を基準に決められている。天然に存在する炭素は,おもに と
 
とからなっており, はごく微量で無視できる。通常,炭素の原子量が と記
                =     , =     , =     , =    
されていることから考えると,炭素原子 個中には, は何個存在していることに
なるか。ただし, の相対質量は として計算してよい。            個

55
 炭素と水素のみからなる化合物 を完全燃焼させたところ,水 が生じ
49
た。このとき,標準状態で何 の二酸化炭素が生成したか。 ,
  のステアリン酸 分子式 をシクロヘキサンに溶かし,正確に                                       
の溶液にした。この溶液 を水面に滴下したところ,シクロヘキサンが蒸発し,
ステアリン酸分子が水面に拡がり,分子が 層に並んだ面積 の膜 単分子膜 を
つくった。 , ,
 ステアリン酸のシクロヘキサン溶液のモル濃度はいくらか。 56
                                    
 ある金属 と十分な量の塩酸の反応で,標準状態の水素 が発生した。
 単分子膜でのステアリン酸 分子当たりの面積を とすると,アボ
金属を と表して,この金属と塩酸の反応の化学反応式を記せ。
 ガドロ定数はいくらになるか。                                                                

-5-
化学 物質量問題集

57  プロパン の燃焼で生じる二酸化炭素は ,水は であるから,燃

 カーバイド 炭化カルシウム が水と反応すると,アセチレン と水酸化カル  焼に用いられた酸素は      であるとわかる。

シウムが生じる。不純物を含むカーバイド と水との反応で,標準状態のアセチレン                         基礎法則:           


が発生した。このカーバイドの純度は何 か。ただし,水の量は十分で,不純物  標準状態で の酸素,水素に含まれる分子の数はどちらも         

は水と反応しないものとする。                          個である。                  基礎法則:           

58 64

 窒素 と水素 を混合して触媒を加えたところ,一部反応してアンモニアが生  次の文の   に適当な数値,元素名,語句を入れよ。 ,

じ,反応前と同温 同圧で体積は  物質の量を表すにはモル


になった。反応後の気体の物質量の比 窒素:水素: という単位を用いる。 とは,質量数     
アンモニア を,簡単な整数比で答えよ。   窒素:水素:アンモニア        の      原子の      中に含まれる 原子と同数の単位粒子を含む物質
の量のことである。 当たりの粒子の数        を        
定数という。
 物質を構成する粒子 当たりの質量を        といい,単位粒子が原子
59 分子の場合は,それぞれ       ,       に単位 をつけた量である。
 マグネシウム と塩酸の反応について,加えた塩酸の体積 と発生した水素の  例えば銀 は          個の銀原子の量のことで,その質量は で
標準状態における体積 の関係を下表にまとめた。 ある。また,メタン 分子 ,すなわち          個の分子の質量は
     である。物質が気体の場合, の体積は気体の種類によらず標準状態
加えた塩酸
でほぼ       である。
発生した水素

 マグネシウム と過不足なく反応する塩酸は何 か。        


 加えた塩酸のモル濃度を求めよ。                   

65
 次の各問いに答えよ。 , , , , , , ,

60
 原子 個の質量の平均が である元素の原子量はいくらか。     
 水素,メタンおよび酸素の混合気体 に点火し,完全燃焼させ,十酸化四リンで
 次の物質を とるとき,含まれる原子の数が最も多いのはどれか。      
水を吸収したところ,気体は になった。この残った気体を水酸化ナトリウム水溶
  ア  ナトリウム   イ  カルシウム   ウ  アルミニウム   エ  ヘリウム
液に通じると,二酸化炭素が吸収され,酸素のみが 残った。最初の水素とメタン
  オ  鉄
の物質量の比はいくらか。                           
 分子 個の質量の平均が である分子の分子量はいくらか。     
 水とスクロース ショ糖 を同質量ずつとると,水分子の数はスクロース
 分子の数の何倍になるか。                          倍

61
 硫酸と塩酸の混合溶液がある。これに の塩化バリウムを含む水溶液を加え
たところ,硫酸バリウムの沈殿 が生じた。この沈殿を除いたろ液に の
66
硝酸銀を含む水溶液を加えたところ,塩化銀の沈殿 が生じた。最初の混合溶液中
 次の問いに答えよ。
の硫酸と塩化水素はそれぞれ何 か。 , , , ,
 原子 個の質量の平均が である元素の原子量はいくらか。     
            硫酸        ,塩化水素       
 次の物質を とるとき,含まれる原子の数が最も多いのはどれか。      
  ア  ナトリウム   イ  カルシウム   ウ  アルミニウム   エ  ヘリウム
  オ  鉄
 分子 個の質量の平均が である分子の分子量はいくらか。     
62
 水とスクロース ショ糖 を同質量ずつとると,水分子の数はスクロース
 金属と希硫酸との反応について,次の問いに答えよ。 ,
 分子の数の何倍になるか。                          倍
   亜鉛 ,  アルミニウム  を十分な量の希硫酸と反応させたと
 きに発生する水素は,標準状態でそれぞれ何 か。
                             ,       
 亜鉛とアルミニウムの混合物 を十分な量の希硫酸と反応させたところ,
67
  の水素が発生した。最初の混合物 中の亜鉛の質量は何 か。
 空気を窒素 分子量 と酸素 分子量 の体積比 : の混合気体とすると,標準
                                      
状態で の空気の質量はいくらか。また,空気より軽い気体は次のうちどれか。
, , , , ,
  ア  二酸化炭素   イ  アンモニア   ウ  メタン   エ  塩素
  オ  二酸化硫黄                       ,       
63
 次の文の    に適当な数値を入れよ。また,それぞれの内容に関連している基礎法
則の名称を記せ。 , , ,
 一酸化炭素と酸素から二酸化炭素が生じる反応では,各気体の体積の比は同温 同
 圧で    :   :    である。     基礎法則:           
 酸化鉄 Ⅱ と酸化鉄 Ⅲ で,鉄 と化合している酸素の質量は    :   
 と簡単な整数比になっている。         基礎法則:           
 水に含まれる酸素は,質量で      と常に一定である。
                        基礎法則:           

-6-
化学 物質量問題集

68  同位体を区別して考えた場合,塩素分子は何種類存在することになるか。

  の塩化ナトリウム水溶液のつくり方として正しいものはどれか。                                           種類

①  の塩化ナトリウムをビーカー内で適量の水に溶かし, のメスフラスコに   のうち,最も多く存在する分子の相対質量とその割合 を整数値で求めよ。

 すべて移動する。さらに水を標線まで加え,栓をして混ぜる。                                        

②  のメスフラスコに水を標線まで加えたのち, の塩化ナトリウムを入れ,
 栓をして混ぜ,完全に溶かす。
③ 適量の水の入ったメスシリンダーに の塩化ナトリウムを少しずつ加え,そ
 の都度完全に溶かす。すべて加えたあと,水を加えて に合わせる。 74
④ メスシリンダーではかり取った の水をビーカーに移し,そこに の塩化  カーバイド 炭化カルシウム が水と反応すると,アセチレン と水酸化カル
 ナトリウムを加えて完全に溶かす。 シウムが生じる。不純物を含むカーバイド と水との反応で,標準状態のアセチレン
が発生した。このカーバイドの純度は何 か。ただし,水の量は十分で,不純物
は水と反応しないものとする。 ,                  

69
 次の化学変化を表す化学反応式を書け。
 カルシウムを水と反応させると,水酸化カルシウムと水素が生じる。 75
                                         窒素 と水素 を混合して触媒を加えたところ,一部反応してアンモニアが生
 水酸化カルシウム水溶液に二酸化炭素を通すと,炭酸カルシウムと水が生じる。 じ,反応前と同温 同圧で体積は になった。反応後の気体には何が何 ずつ含ま
                                        れているか。                                 
 炭酸カルシウムに塩酸を加えると,塩化カルシウムと二酸化炭素と水が生じる。
                                       
 酸化マンガン Ⅳ と塩酸が反応すると,塩化マンガン Ⅱ と水と塩素が生じる。
                                        76
 過酸化水素と硫化水素が反応すると,硫黄と水が生じる。
 硫酸と塩酸の混合水溶液がある。これに の塩化バリウムを含む水溶液を加
                                       
えたところ,硫酸バリウムの沈殿 が生じた。この沈殿を除いたろ液に
の硝酸銀を含む水溶液を加えたところ,塩化銀の沈殿 が生じた。最初の混合水溶
液中の硫酸と塩化水素はそれぞれ何 か。 , , , ,
           硫酸        ,塩化水素       
70
 次の問いに答えよ。 , , , ,
 黒鉛 の完全燃焼により,二酸化炭素は何 生成するか。        
 標準状態の酸素 を十分な量の水素と反応させると,水は何 生成するか。 77
                                      
  の亜鉛にある濃度の塩酸を少しずつ加
 鉄 に十分な量の希硫酸を加えたときに発生する水素は,標準状態で何 か。 水
え,加えた塩酸の体積と発生した水素の標準状態 素
                                      
での体積を調べたところ,右のグラフが得られた。 の
 純度 の石灰石 主成分は炭酸カルシウム を十分な量の希塩酸の中に入れ 体

 て溶かすと,標準状態で何 の二酸化炭素が生成するか。              の値は何 か。         
 加えた塩酸のモル濃度を求めよ。
                    塩酸の体積

71
  の塩化マグネシウム水溶液 に の水酸化ナトリウム水溶
液 を加えたところ,過不足なく反応が完結し,水酸化マグネシウム が沈殿
した。 , , , ,
  , を求めよ。                     ,      
 水酸化マグネシウムをろ過したあとのろ液には,何が何 溶けているか。
                                が      

72
 次の問いに答えよ。 , , , ,
 水酸化カルシウム 式量 と塩化アンモニウム 式量 の混合
 物を熱するとアンモニアが発生し,水と塩化カルシウムが生じる。水酸化カルシウム
  と塩化アンモニウム を混合して熱すると,どちらが全部反応するか。
                                        
  で生じるアンモニアは,標準状態で何 か。               

73
 天然に存在する塩素原子には 相対質量 と 相対質量 があり,その存在
比は : である。

-7-
化学 物質量問題集

1 25
 原子量         
2 26
    個    アボガドロ数         
3 27
             同位体    原子量
             
28

        
 物質量
29

    ,      ,      ,      ,
 モル質量       ,      ,
6 30
    ℃,              炭素              アボガドロ
7      モル質量    原子量    分子量    式量    
                 
8 31
    , ,                   エ          倍    
9 32
 定比例の法則    エ    ア    ウ
10 33
                              電子の質量が,ナトリウム原子の質量と比べて無視できるほど小さいから。
11 34
                                     塩化亜鉛: ,水:     
                     35
12     は温度による溶解度の差が大きいが, はその差がほとんどないか
    個     個     ら。
      : 個, : 個          加熱して水をすべて蒸発させる。
               加熱して水を一部蒸発させたのち,析出した結晶をろ過で収集する。など
13 36
                            ℃    
           37
14         
                   38
          
    , , ,      , , ,
15       , , ,      , , ,
                   個 39
      個     個    
16      
                                  
17      

                   個 40
      個     個              
18 41
                    ウ
19 42
          酸素 ,二酸化炭素 ,水
20 43
                      
21 44
         ℃      
22 45
        ,     塩化ナトリウム
      46
23    オ    ア    ウ    イ    エ
    +                47
24         金属 ,酸素     
        

-8-
化学 物質量問題集

48 72
  個    塩化アンモニウム    
49 73
        種類    相対質量 の分子が
      74
50  
  : 75
51  窒素 ,水素 ,アンモニア
              76
52  硫酸 ,塩化水素
              77
53         
        
54
    , , , ,      , , ,
55
 
56
 

57
 
58
 窒素:水素:アンモニア : :
59
        
60
  :
61
 硫酸: ,塩化水素:
62
               
63
    : : ,気体反応の法則     : ,倍数比例の法則
      ,定比例の法則     ,質量保存の法則
      ,アボガドロの法則
64
        炭素              アボガドロ
     モル質量    原子量    分子量    
               
65
        エ          倍
66
        エ          倍
67
  ,イ,ウ
68
 ①
69
   
     
     
     
     
70
                  
71
    ,     塩化ナトリウムが

-9-
化学 物質量問題集


   
             
13

解説                    
          
4 解説    <物質量と物質の質量の関係>
 物質量 質量
     物質量
6 モル質量
     質量 モル質量 物質量
    ℃,     
    のモル質量は なので,
解説
     

    のモル質量 は なので,
       
解説     のモル質量 は なので,
9      
 定比例の法則     のモル質量 は なので,
10      
                            
    のモル質量 は なので,
解説 分子式に含まれる元素の原子量の総和が分子量である。
         

    のモル質量 は なので,
   
     

    14
                  
   
          
解説    <物質量と気体の体積の関係 標準状態 >
   
気体の体積
  物質量   気体の体積 物質量
   酢酸の分子式は  
   
   
11    
                            
   
                    
解説 イオン式や組成式に含まれる元素の原子量の総和が式量である。    
  ,  単原子イオンの式量は,原子量と同じである。
       

   

   

   

  ~  金属やダイヤモンドでは,原子量がそのまま式量になる。
   

12
    個     個
      : 個, : 個    
          
解説    <物質量と粒子の数の関係>
粒子の数
  物質量   粒子の数 物質量

    個
    個
    の数は, 個
   は, と からなるので, の数は,
     個

   

   

-10-
化学 物質量問題集

15 解説 粒子の数から気体の体積を求める場合,まず物質量を求め,求めた物質量の値か

                   個  ら体積を求める。同様に,気体の体積から粒子の数を求める場合,まず物質量を求め,

      個     個  求めた物質量の値から粒子の数を求める。

解説 粒子の数から質量を求める場合,まず物質量を求め,求めた物質量の値から質量    
 を求める。同様に,質量から粒子の数を求める場合,まず物質量を求め,求めた物質
     
 量の値から粒子の数を求める。
   
   
     
    のモル質量は なので,
        

         

    のモル質量は なので,    


           個
       

    のモル質量は なので,       個


    
   
    のモル質量は なので,
      個
   
18
     個
                  
    のモル質量は なので,
解説 溶液 当たりに溶けている溶質の量を物質量で表した濃度をモル濃度という。
    溶質の物質量
  モル濃度
溶液の体積
     個
  溶質の質量や気体の状態での体積からモル濃度を求める場合,まず物質量を求め,求
    のモル質量は なので,
 めた物質量の値からモル濃度を求める。
   
   
    
   
    は, と からなるので, の数は,
     個
    のモル質量は なので,
16
                                 
解説 気体の体積から質量を求める場合,まず物質量を求め,求めた物質量の値から質
    
 量を求める。同様に,質量から気体の体積を求める場合,まず物質量を求め,求めた
 物質量の値から体積を求める。

       

   のモル質量は なので,
   
     
19
   
        
   のモル質量は なので, 解説    原子 個の質量が, 原子 個の質量の何倍か考える。
   
    
   
   元素の原子量 同位体の相対質量 存在比 の和
   のモル質量は なので,
                   
    のモル質量は なので, の の の の の
相対質量 存在比 相対質量 存在比 原子量
     

     
    のモル質量は なので,

     

     
    のモル質量は なので,

     

     
17
                   個
      個     個

-11-
化学 物質量問題集

20   
             
   化学反応式の係数より,反応する と生成する の物質量が等しいとわかる。
解説 物質が気体である場合, の分子は気体の種類によらず標準状態で で
  
 あり,その気体の質量がモル質量となる。密度は単位体積 あたりの質量で表すか
 ら,標準状態での密度からモル質量が求められる。またアボガドロの法則より,     は , は 。

 あたりの質量の比=密度の比 比重 は分子量の比になるので,分子量の知られている         +


 気体に対する密度の比からも分子量は求められる。    反応前          
   分子量を とすると,モル質量は であるので,下式が成りたつ。    変化量     
       反応後            
  よって, が 余り,生じた の質量は,
      したがって分子量は     

      したがって分子量は 24
標準状態での気体の密度が のとき,分子量 は          
解説 密度より,一定体積の溶液の質量がわかる。濃度より,溶質の質量や物質量がわ
   水素の密度は であるから,この気体の密度は で,モル
 かる。
  質量を求めると    濃塩酸 の質量は,
密度 体積 質量
  したがって分子量は
補足 本問では標準状態での密度が 倍になっているが,アボガドロの法則より温    濃塩酸 中の の質量は,
 度 圧力に関係なく,同温 同圧での密度が 倍 比重 なら分子量も 倍となる。 濃度
   種類の気体 , について
   濃塩酸 中の の物質量は,
気体 の質量 の分子 個の質量
 密度の比 比重
気体 の質量 の分子 個の質量 のモル質量
の分子 個の質量 の分子量     つまり,濃塩酸 中に が 含まれているので,そのモル濃度は,
         
の分子 個の質量 の分子量
   
 よって,
    の希塩酸 の質量は,
21
   希塩酸 中の の質量は,
         ℃    
解説 溶解度はふつう,溶媒 に溶かすことのできる溶質の質量 で表す。この      の濃塩酸 中に が含まれるので, を得るの

 とき,溶液は飽和溶液となり,溶液の質量は  溶解度の値 となる。    に必要な濃塩酸は,

   グラフより, ℃ の水 に は 溶ける。よって,水 には,       …

          つまり, の濃塩酸 をはかりとり,水で薄めて にすると,

   水 に を 溶かした水溶液は,水 に を 溶かした水溶    の希塩酸が得られる。


  液と濃度が同じである。この水溶液を冷却すると ℃ で飽和溶液になり,これ以 25
  上温度を下げると結晶が析出する。         
    は, ℃ の水 に しか溶けないから,析出する結晶は, 解説 溶解度は,水和水のない硫酸銅 Ⅱ について表すことに注意する。
      溶質の質量
     :溶解度
飽和溶液の質量
22
       溶ける ・ の質量を とすると,そのうち が ,

     
  水が 。飽和溶液中に溶けている溶質の割合は常に等しいので,
解説 それぞれの物質を化学式で表し,反応の前後で各原子の数が同じになるように係
 数を求める。係数は最も簡単な整数比とする 係数 は省略 。
溶質の質量
   係数を , … とおいて表すと,           …
飽和溶液の質量
          ℃ では,水 と から, の 飽和溶液ができる。こ
   とする。 の数から , の数から となる。右辺の と の
  れと同じ濃度の溶液 をつくるのに必要な は,
  中の の数は合計 個であるから, は となる。したがって,最も簡単な整数比
  これを含む ・ は,
  に直すと, : : : : : : となる。
     
   
   とする。 の数から , の数から となる。さらに の数から
   となり, の数から となる。したがって,
   : : : : : : : : となる。
     
23
    +               
解説 反応量 生成量の計算には,化学反応式を書き,その係数を用いる。
係数の比 = 分子 粒子 の数の比 = 物質量の比 = 体積の比 気体

    は 。化学反応式の係数より, の燃焼に

  必要な は とわかるので,

-12-
化学 物質量問題集

26      の質量  
        
      の式量 
解説 過不足なく反応する量の関係に注意して考える。
         の質量  
  化学反応式の係数より,反応する亜鉛の物質量と発生する水素の物質量が等しいこ
  とがわかる。また,塩酸の体積が をこえると気体の発生が止まっているの 式量=化学式中の元素の原子量の総和

  で,亜鉛 すべてが反応したこともわかる。したがって,発生した気体の体 原子量 式中の数


元素の質量 =
式量
  積 は,

30
 
        炭素              アボガドロ
亜鉛 の物質量=発生した水素の物質量
     モル質量    原子量    分子量    式量    
               
   化学反応式の係数より,反応した塩酸中の の物質量は亜鉛の物質量の 倍と 解説  原子 個の質量は であるから,アボガドロ数 原子
  わかる。この量の を 中に含む塩酸のモル濃度は,  中の 原子の数 は,次式で求められる。

      …
      
31
27
        エ          倍    
             同位体    原子量
解説   
解説 原子は非常に小さいので, 原子 個の質量 を とすると, 原子 個の質量 アボガドロ定数 モル質量

 他の原子の質量はいくらになるかという表し方をする。例えば, としたとき   モル質量が であるから,原子量は となる。


  原子の質量の はいくらになるかを求めたのが 原子の相対質量で
   物質 の物質量は, となる。
 ある。 モル質量
   の質量を基準に としたときの原子の相対質量が原子量。    ア      イ      ウ      エ  
原子 原子量
原子    オ  

   ア ~ オ はいずれも原子からなる物質 エ は単原子分子 なので,物質量の値が大


         きいもの,すなわちモル質量の値が小さいものほど多くの原子が含まれている。
   
28 分子 個の質量 アボガドロ定数 モル質量

           モル質量が であるから,分子量は となる。


解説  原子の質量の値を としたときの原子の相対質量が原子量であるが,同位体     ずつとったとすると,
 があるときは, 同位体の相対質量と存在比の積 の総和が原子量となる。 では
     水分子の数
 を とすると は となるので,これを用いて原子量を表す式をつ
アボガドロ定数 水の物質量
 くる。
     スクロース分子の数
   
アボガドロ定数 スクロースの物質量
    同位体の相対質量 存在比 の総和=原子量
    の存在比を とすると, は であるから,       倍

  
   標準状態の空気 中には,窒素が ,酸素が 含まれて
  
  いることから,空気 の質量は,
29
    
    ,      ,      ,      ,
の質量 の質量
      ,      ,
解説 分子式 , , についての原子量の総和が分子量,組成式 , , につ
混合気体の 成分気体 成分気体
 いての原子量の総和が式量である。また,原子量の総和 分子量,式量 がその物質の の和
平均分子量 の分子量 の存在比
 相対質量であるから,ある原子の原子量の総和と式量の比が,物質中の元素の質量比
 を表す。
      の分子量 

     の質量  

      の分子量 

     の質量  

      の分子量 

     の質量  

      の式量 

     の質量  

      の式量 

-13-
化学 物質量問題集

32   と濃度が同じである。この水溶液を冷却すると ℃ で飽和溶液になり,これ以上

   エ    ア    ウ   温度を下げると結晶が析出する。


    は, ℃ の水 に しか溶けないから,析出する結晶は,
解説  ア ~ オ の気体の分子量は次の通り。
     
  ア      イ      ウ      エ      オ  
   標準状態での気体のモル体積は なので,ある気体 37
        
   の物質量は,
解説 結晶が析出するのは,溶液中の溶質の質量が溶解できる量 溶解度 を超えるから
    である。よって,水の量をもとに溶質の質量と溶解量の差をとれば,析出量が求めら
 れる。水 を基準にするときは,溶解度をもとに,析出量と飽和溶液の質量の比
  したがって,この気体のモル質量は,
 をとればよい。
      エ   水が蒸発するときは,蒸発した水に溶けていた溶質が結晶に加わることになる。
   水 では ℃ の飽和溶液は であり,溶解度の差の
   ある気体のモル質量は,
  の結晶が析出するから,飽和溶液 での析出量を とすると,
      ア
   標準状態で の質量も酸素の 倍になるから,       
      ウ
酸素のモル質量 析出量
飽和溶液の質量
33
 電子の質量が,ナトリウム原子の質量と比べて無視できるほど小さいから。
    飽和溶液 中の水は 
解説 元素の原子量は,その元素の各同位体の相対質量と存在比から計算される。そし
 て,相対質量は,その同位体に存在する陽子と中性子の数の和にほぼ等しい。    硝酸カリウムは 
  の式量と の原子量には電子 個分の差があるが,電子の質量は陽子や中性子の
 質量の 分の 程度と非常に小さいため, 原子の質量に対しても無視できるほど     ℃ で水 に溶ける硝酸カリウムは 

 小さい。よって,計算の際は, の式量と の原子量を同じ値としてよい。    よって,析出量は 


34     ℃ の水 に溶ける の質量を とすると,
        塩化亜鉛: ,水:     
       
解説 溶液 中に含まれる溶質の量をモル単位で表した濃度をモル濃度といい,単位
 記号は である。したがって,溶質 を水に溶かして にすると 38
  の溶液となる。溶質の物質量=モル濃度 溶液の体積 の関係より,質     , , ,      , , ,
 量 濃度の溶液のモル濃度は,溶液 をとり,それに含まれる溶質の物質量を求め       , , ,      , , ,
 ることにより得られる。 解説    の係数 を とする。
    より, は  の数より, の係数 は
      
溶質の質量 の数より, の係数 は
   
溶液の質量
       右辺の の数は,
   塩化亜鉛水溶液 中の が塩化亜鉛の質量なので,
         の係数 は
          の係数 を とする。

  したがって,必要な水の質量は, の数より, の係数 は


      
      の数より, の係数 は
   溶液 中に の溶質を含むときの濃度は であり,この溶液
       右辺の の数は,
   中に含まれる溶質は である。よって,

        の係数 は
   の物質量は 
  すべてを 倍して整数にする。
35
    の係数 を とする。
    は温度による溶解度の差が大きいが, はその差がほとんどないか
の数より, の係数 は
    ら。       
     加熱して水をすべて蒸発させる。 の数より, の係数 は
    加熱して水を一部蒸発させたのち,析出した結晶をろ過で収集する。など
       右辺の の数は,
解説 水に溶かすことのできる溶質の質量の最大値 は,次の式で求められる。
水の質量         の係数 は
    溶質の質量の最大値 溶解度 水

  溶質の溶解度か水の質量のどちらかを小さくすれば,溶ける最大量が減るので,溶   すべてを 倍して整数にする。

 けきれなくなった溶質が結晶として析出する。     の係数 を とする。

    は温度によって溶解度がほとんど変わらないため,溶解度を小さくすること        の数より, の係数 は


  で結晶を析出させることは難しい。        電荷より, ,
    の飽和溶液を加熱して水を蒸発させ,水の質量を減らすと, の結晶を析        の数より, ,
  出させることができる。
  すべてを 倍して整数にする。
36
         ℃    
解説   グラフより, ℃ の水 に は 溶ける。よって,水 に溶
  ける は,

     

   水 に を 溶かした水溶液は,水 に を 溶かした水溶液

-14-
化学 物質量問題集

39   の燃焼には が必要であるから

       

         必要な酸素を とすると,

          : :   
     
   が反応すると, と が生成する。よって,生成する
解説 化学反応式では,反応物を書く順序,生成物を書く順序に決まりはない。
  は 
40  生成する は 
                 生成する を とすると
解説 反応量や生成量を求める場合は,化学反応式を書き,その係数を用いる。
    : :   
係数の比=分子 粒子 の数の比=物質量の比=気体の体積の比 同温 同圧
     生成する を とすると

    : :   
   原子量 の物質量は で,反応する と生成する 分子量
43
  の物質量は等しいので,         
     解説 プロパノールと酸素の反応で二酸化炭素と水が生じる。係数をつけるとき,
  の 原子を忘れないように。化学反応式より求められるのは酸素の体積である
   
 から,これを 倍すれば空気の体積に換算できる。

   の物質量は で, が反応すると 分子量     に係数をつける。


    の燃焼には が必要であり,空気中に は
  が生成するので,

       含まれるから 

          の物質量の 倍 44
      
解説  の燃焼では が生じる。 と と両方の量が与えられているから,与

  石灰石 中の 式量 の質量は, で,  えられた量を物質量に換算した値と係数を比較して,どちらが全部反応するか,ど


 ちらが余るかを検討する。なお,体積 と の気体の物質量の比は
                        純度
  : 係数の比 : であることに留意すると,気体の体積どうしの計算
  この物質量は である。 が反応すると が生成す
 は容易となる。燃焼の反応式は,次のようになる。
  るので,
    
    
  気体 の体積は気体の種類によらず同じであるから,気体の体積の比=物質量
     生成する を とすると, と の物質量の比より,
 の比=係数の比 となる。与えられた と の体積の比=物質量の比は : で,
     : :     反応式で示される物質量の比 : と比較すると が過剰であるとわかる。反応する
    生成する を とすると, と の物質量の比より,   , , の体積の比は, : : であるから, は と反応して
  を生じる。したがって, は 余ることになる。よって,
     : :   
 最後の気体の体積は になる。
    生成する を とすると, と の物質量の比より,   このように気体の体積だけに関係した問題のときは,物質量に直さず,係数の比=体
 積の比 の関係を用いるとよい。
     : :      気体どうしの反応では,同温 同圧のとき
       体積の比=係数の比
41
45
 ウ
    ,     塩化ナトリウム
解説 
解説 
   反応に用いた の物質量は,
   が反応すると, が発生する。 原子量 の質量は,
         
 よって, に対して が発生する。グラフの範囲内で比較するために,   化学反応式より, と が反応するから,
  での の発生量を計算すると,
       
     … の物質量
の物質量

  で が約 発生することを表す直線は, ウ である。   生成する 式量 の物質量は,反応する と同じであるから,


42     
の物質量
 酸素 ,二酸化炭素 ,水
解説 燃焼とは酸素と反応して光と熱を出す現象であるから,エタン 酸素 二酸化炭    水に可溶な がろ液に残る。生成する 式量 の物質量は,反応す
 素 水 という変化である。これを化学反応式で表し,エタンと酸素,二酸化炭素,   る の物質量の 倍であるから,
 水の物質量を比較する。燃焼の化学反応式は     
の物質量
   

 エタン の物質量は  

-15-
化学 物質量問題集

46    アボガドロ定数を とすると,最初のステアリン酸分子の数は

   オ    ア    ウ    イ    エ    。


解説     どの気体も,標準状態で 中には 個の分子が含まれている。   滴下したステアリン酸分子は, 個。よって,
     水素 と酸素 から生じる水は である。
     銅を酸化銅 Ⅱ にするとき,どのような方法を用いても,酸化銅 Ⅱ の質量      
   は銅よりも 多くなる。
     
     一酸化炭素と二酸化炭素で,炭素 と結合している酸素の量を比較すると,
50
    と ,すなわち : である。
     窒素と水素からアンモニアが生じるとき,その体積の比は : : である。   :
  これらの化学の基礎法則は, 世紀後半~ 世紀前半にかけて発見された。 解説 標準状態の気体 当たりの質量 モル質量
  年:質量保存の法則 ラボアジエ    混合気体の平均分子量=成分気体の分子量 存在比 の和
  年:定比例の法則 プルースト  気体の分子量は,標準状態で の質量から求められる。
  年:倍数比例の法則 ドルトン    混合気体のモル質量
     :原子説 ドルトン  より,混合気体の平均分子量は  。
  年:気体反応の法則 ゲーリュサック   平均分子量=成分気体の分子量 存在比の和 であり,分子量は ,
  年:アボガドロの法則 アボガドロ   であるから,窒素の存在比を とすると
     :分子説 アボガドロ
      
47
        金属 ,酸素       アルゴンは 

解説 酸化物 と金属 の質量の差が金属と反応した酸素 の質量であるから,これ


 物質量の比 : :
 から酸素の物質量がわかるので,酸素の体積が求められる。標準状態における気体
  の体積= , 。また,元素組成は 51
元素の質量 原子量 式中の数              
  であり, で表される。
化合物の質量 化合物の式量
解説   この濃硫酸 の質量は,
   反応した酸素は で,この体積は
     
    密度 体積 質量

   金属 ,酸素 よりなるから   濃硫酸 中の の質量は,

  金属は       

濃度
  酸素は 
  これを物質量で表すと, の分子量 より,
   金属の原子量を とすると,酸化物の式量は
     
   と の質量より   
   濃硫酸 中に含まれる が なので,この濃硫酸のモル濃度は
別解     金属と酸素の原子数の比は : であるから,質量の比=原子量の比    である。
      : :       必要な の物質量は,

別解     より         

48    を得るのに必要な濃硫酸の体積 は,
  個 溶質の物質量
  モル濃度 より,
溶液の体積
解説  個の 原子のうち, 原子が 個あるとすると, 原子は 個
 となる。原子量は相対質量の平均値であり,各原子の相対質量は ,         
 であるから,   したがって,必要な濃硫酸は 。
   濃硫酸 は, である。
  この中の の質量は,
個分の相対質量の平均
     個      

49    の水を加えるとすると,
    溶質の物質
  質量パーセント濃度 より,
溶液の質量
     
解説 ステアリン酸 は と表され,  の部分は親水性,         
    の部分は疎水性である。そのため極めて少量のステアリン酸を水に入れる
  水の密度は なので,
 と,  の部分を水中に,   の部分を
空気      
 空気中に出し,図のように 分子ずつ水面に並ん
 だ状態になる。これが単分子膜で, 分子の 水
 断面積 分子の数=単分子膜の面積 となる。
   ステアリン酸のモル質量は,
     
  よって の物質量および溶液のモル濃度は,

     

溶質の物質量
     モル濃度
溶液の体積

-16-
化学 物質量問題集

52 55
               
解説 水和水をもつ化合物が水に溶解するとき,溶質は無水物 無水塩 であり,水和水 解説 炭素と水素のみからなる化合物が完全燃焼すると,水と二酸化炭素が生じる。生
 は溶媒に含まれる。逆に水和水をもつ結晶が析出するとき,水和水の分だけ溶媒の水  じた水の量より,もとの化合物中の水素の量,したがって炭素の量がわかる。
 が失われる。このことに注意し,溶質の質量と飽和溶液の質量について比例式をたて
  水 中の水素は 
 る。
   溶ける硫酸銅 Ⅱ 五水和物 ・ の質量を とすると,  よって,もとの化合物中の炭素は
  
  そのうち が ,水が 。
 炭素原子 から二酸化炭素 が生じるから,生じる二酸化炭素は

溶質の質量   
    
飽和溶液の質量
 その体積は 
    
56
    ・ 中の と水和水は,それぞれ
 
       
解説  の原子価を とすると,生成物は と である。 から生じる
 の量から を求め,係数をそろえる。
水和水は溶媒の水に含まれる
  水素 は   であるから,金属 から発生する は
  必要な水を とすると
溶質の質量   である。よって,次のようにして化学反応式が書ける。
        
飽和溶液の質量

   五水和物 が析出したとき,含まれている は  なので,  

   の数より となるから
  溶質の は  。また,溶液は   に
 
  なっているから,五水和物 が析出した後の ℃ の飽和溶液について
  係数を整数にするために 倍して,
溶質の質量  
        
飽和溶液の質量
57
水和物 が析出したとき  
溶質の質量 最初の溶質の質量 中の無水物の質量
解説 
飽和溶液の質量 最初の飽和溶液の質量
  の純度を とすると, 式量 の質量は で,その物質量は,
53
        
 
解説 水の量をもとにして,溶質の質量と溶媒の質量について比例式をたてる。
   塩化カリウムを溶かす水の質量を とすると,  発生した の物質量は,
溶質の質量
        が反応すると が生成するから,
溶媒の質量
  溶液の質量
   析出する塩化カリウムを とすると,水 当たり溶解度の差だけ結晶が    
  析出するから
   
      58
54  窒素:水素:アンモニア : :

    , , , ,      , , , 解説 

解説    の数より, …①  気体の体積の比 係数の比 より,反応した の体積を とすると,反応した

      の数より, …②   は ,生成した は である。

      の数より, …③
      の数より, …④
  ④ 式に ③ 式を代入して となり, …⑤    
  ここで, とする。    
  ② 式に ③ 式を代入すると, …⑥  よって,残った は,
         は,
  ⑤ 式と ⑥ 式より, となり, ,
    生成した は,
  ② 式より,  気体の体積の比 物質量の比 より,
   窒素:水素:アンモニア : : : :
  整数にするために各々を 倍すると,化学反応式の係数が得られる。
    の数より, …①
    の数より, …②
    の数より, …③
   ① 式に ③ 式を代入すると, …④
   ② 式に ③ 式を代入すると, , …⑤
   ⑤ 式に ④ 式を代入すると, ,
   ここで, とする。④ 式より  ,③ 式より 

-17-
化学 物質量問題集

59 解説 亜鉛と希硫酸からは硫酸亜鉛と水素,アルミニウムと希硫酸からは硫酸アルミニ

          ウムと水素が生じる。希硫酸の希は薄い溶液を表すが,化学反応式には表さない。
解説    が残っている間は,加えた塩酸の体積と発生する水素の体積は比例する。   では亜鉛を ,アルミニウムを として,金属混合物の質量と水素発

  したがって,過不足なく反応する塩酸の体積を とすると,  生量についての連立方程式をたてる。


   
    
    が反応すると が発生。
    
    
   
    
    原子量 の物質量は, 。 と
    が反応すると が発生。
   が反応するので, と過不足なく反応する の物質量は,
    
    
  これが に含まれるので,この塩酸のモル濃度は,     と の質量の和が である。 …… ①
   から発生する は , から発生する は 。
    
  この和が である。
60   よって, …… ②
  :   ①,② より  ,
解説 気体の体積のみ示された反応では,係数の比=体積の比 より各物質の体積を表   混合物中の亜鉛は で,質量は 
 し,反応前の体積 反応した体積 生成した体積=反応後の体積 の関係を用いる。 63
 なお, 水溶液では が吸収され,余分の酸素が残る。     : : ,気体反応の法則     : ,倍数比例の法則
  燃焼の反応と各物質の体積は,次の通りである。       ,定比例の法則     ,質量保存の法則
          ,アボガドロの法則
解説 基礎法則には,① 反応前後の総質量は変わらないとする質量保存の法則 ② つ
     の化合物では組成が一定であるとする定比例の法則 ③ 一方の元素と化合する他方の
 元素の質量比は簡単な整数比であるとする倍数比例の法則 ④ 反応に関与する気体
  反応前の体積 反応した体積 生成した体積 反応後の体積 より  の体積は簡単な整数比であるとする気体反応の法則 ⑤ 同温 同圧では同体積の気体
     中には同数の分子が含まれるとするアボガドロの法則 がある。酸化鉄 Ⅱ は
 と ,酸化鉄 Ⅲ は と の化合物である。
      …… ①    
   水溶液に通じるときの反応は    同温,同圧では,気体の体積の比は化学反応式の係数の比に等しく,簡単な整数
      比 この場合は : : になる。 気体反応の法則
水溶液    酸化鉄 Ⅱ では,鉄と酸素の質量の比は : ,鉄 あたりの酸素は
 体積変化は    …… ②    ,酸化鉄 Ⅲ では鉄と酸素の質量の比は : ,鉄 あたり
 ② より 
 ① に代入して    の酸素は 。
 物質量の比 体積の比 : :
    という同じ質量の鉄と化合している酸素の質量の比は : : という
61
 硫酸: ,塩化水素:   簡単な整数比になる。 倍数比例の法則
解説  硫酸と塩酸の混合溶液   , , が存在    水に含まれる酸素は で,水であれば,時,場所,製法などによ
   
  らず酸素と水素の質量比は一定。 定比例の法則
   
   プロパンと酸素の質量の和=二酸化炭素と水の質量の和 である。 質量保存の
  塩化バリウム水溶液   , が存在   法則。
          
  硝酸銀水溶液   , が存在    標準状態で の気体には,気体の種類によらず 個の分子が含まれ
      ている。 アボガドロの法則
  を含む水溶液に を加えると, 式量 の沈殿が生じる。     の気体では,酸素でも水素でも 個 の分子が含
   
  まれている。
 沈殿した は で,加えた は で

 あるから, が水溶液中に残っていて, はすべて沈殿したとわかる。したが


 って,はじめの混合溶液に含まれていた ,すなわち は 。
  を含む水溶液に を加えると, 式量 の沈殿が生じる。
   

 沈殿した は で,加えた は

 であるから, が水溶液中に残っていて, はすべて沈殿したとわかる。したが


 って,硝酸銀水溶液を加える前に含まれていた は である。
 このうち は として加えられたものであるから,最
 初に として含まれていた分は,
   
62
               

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化学 物質量問題集

64  
        炭素              アボガドロ
 補足 標準状態の空気 の質量は であるから,空気を分子量 の気体と考
     モル質量    原子量    分子量    
 えることもできる。このとき空気の平均分子量 みかけの分子量 は であるとい
               
 う。
解説 粒子 個の集団をまとめて取り扱い,この量を という。 で表
  アボガドロの法則より,気体が重いか軽いか 密度の大小 を比較するには分子量を
 した物質の量を物質量という。  比較すればよいから,分子量が より小さい気体は空気より軽いとわかる。分子
   の原子の質量は 原子量 ・ , の分子の質量は 分子量 ・ である。またア  量は
 ボガドロの法則より, の気体の体積は気体の種類によらず一定である。   ア      イ      ウ      エ      オ  
   原子 中の 原子の数=アボガドロ数= 個  参考 物質を構成する粒子がイオンの場合はイオン間に静電気力が,分子の場合には
物質量   粒子の数      質量  分子間力が,金属では価電子による結合力が働き,粒子どうしが引き合っている。そ
原子   個の原子 原子量の数値  のため温度が低く粒子の運動が弱いときは,粒子は規則正しく配列して固体となり,
分子   個の分子 分子量の数値  温度がやや高くなると配列は崩れ,集合しているが不規則に動いている状態の液体と
 なる。さらに温度が高くなると,粒子がばらばらになって自由に飛び回っている状態
  メタンの分子量
 の気体になる。
  メタン分子 の質量は 
  したがって,気体には固有の体積はなく,容器の内容積が気体の体積となり,外か
65  らの圧力が大きくなると,体積は圧力に反比例して小さくなる。また,体積を一定に
        エ          倍  保って温度を上げると,分子の運動が速くなり,器壁への衝突も激しくなるので圧力
解説     が上がる。また,温度を上げて圧力を一定に保つと,体積は増加する。
  モル質量が であるから,原子量は となる。   そのため気体は,温度,圧力を定めないと体積を示すことができないので,温度
 ℃,圧力 を指定している。これ以外の温度,圧力での気体の体
   物質 の物質量は, となる。
モル質量  積は化学Ⅱで扱う。液体や固体の体積も温度,圧力で変化するが,その量は小さいの
   ア      イ      ウ      エ    で,ふつうは体積は変わらないとしている。
68
   オ  
 ①
   ア ~ オ はいずれも原子からなる物質 エ は単原子分子 なので,物質量の値が大 解説 ① 正 ビーカーからメスフラスコに溶液を移す際は,ビーカーに溶質が残らな
  きいもの,すなわちモル質量の値が小さいものほど多くの原子が含まれている。   いように,純粋な水で数回ビーカー内部を洗い,その液もメスフラスコに移す。
     ② 誤 メスフラスコ内部で試薬を溶かしてはいけない。また,溶媒に溶質を溶かす
  モル質量が であるから,分子量は となる。    と,生じた溶液の体積はもとの溶媒の体積とは異なる。
    ずつとったとすると,  ③ 誤 メスシリンダー内部で試薬を溶かしてはいけない。また,メスシリンダーは,
   メスフラスコほど精密ではないので,正確さを必要とする場合には不適である。
     水分子の数
 ④ 誤 ②,③ を参照。
     スクロース分子の数    の溶液とは,「溶液 中に の溶質が溶けている」 ことであり,
 「溶媒 中に の溶質が溶けていることではない」 ことに注意する。
      倍 69

66    
     
        エ          倍
     
解説   
     
  モル質量が であるから,原子量は となる。
     
   物質 の物質量は, となる。
モル質量 解説 まず,反応する物質と生成する物質の化学式を正しく書くこと。次に,目算法や

   ア      イ      ウ      エ    未定係数法で係数をつける。酸化マンガン Ⅳ は二酸化マンガンともいう。過
 酸化水素は ,硫黄はふつう単に と表す。
   オ      溶媒や触媒 反応はしないが,反応を速める物質 ,エネルギーは反応式に入れな
  い。熱量を入れるのは熱化学方程式。
    ア ~ オ はいずれも原子からなる物質 エ は単原子分子 なので,物質量の値が
  大きいもの,すなわちモル質量の値が小さいものに,一番多くの原子が含まれる。
   
  モル質量が であるから,分子量は となる。
    ずつとったとすると,

     水分子の数

     スクロースの分子の数

      倍

67
  ,イ,ウ

解説 標準状態の空気 中には,窒素が ,酸素が 存在するので,

 質量が計算できる。 の空気の質量と別の気体の の質量 分子量 ・ を


 比較すると,気体が空気より軽いか重いかが判断できる。

  窒素 と酸素 の質量の和より,

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化学 物質量問題集

70    
                  
          溶質の物質量
解説 まず,化学反応式を正しく書く。化学反応式の係数の比は物質量の比を表すの
 モル濃度 溶液の体積 =溶質の物質量
 で,与えられた量を物質量単位に直し,係数を用いて求める量を物質量単位で求め,
 問題の単位に直す。
     係数の比=分子数の比=物質量の比=体積の比 気体 72
       塩化アンモニウム    
解説 水酸化カルシウム と塩化アンモニウム の質量を物質量 に換
 算し,その値と化学反応式の係数を比較する。この結果からどちらが過剰かを判断し,
 全部反応するほうを用いて生成量を計算する。
    は 。反応する と生成する の物質量は等しいから
   
       よって, と は物質量の比 : で反応する。

    生成する を とすると,物質量の比より    与えられた は , は である

    : :          から, に対して必要な の量 より は過剰である。


   よって塩化アンモニウムが全部反応する。
   
    から が発生するから, の発生量は
  
 過不足ある場合は,全部反応する物質を見極める。
   は 。酸素 が反応すると,水 が生成する。
73

       種類    相対質量 の分子が


解説    と を区別して 分子の構成を表すと, , ,
    生成する を とすると,物質量の比より
   の 種類が考えられる。
   : :   
    の割合
    相対質量

    の割合
相対質量
   は 。鉄 が反応すると水素 が生成する。

    の割合
   相対質量
    発生する を とすると
74
   : :     
   主成分の が反応する。 解説 物質が純粋でないとき,反応の目的物質がどれだけの割合で含まれているかを表
    すのが純度である。したがって反応量の計算を行うとき,与えられた 物質の量 純
 度 を物質量に換算する。反応式は次のようになる。
  
  石灰石 中の 式量 の物質量は,
  純度を とすると, の質量は で,その物質量は ,発生した
   が反応すると が生成する。

     は 。

    生成する を とすると   が反応すると が生成するから

   : :      

   純度を とすると,次式が成りたつ。
  
      ゆえに 
71
    ,     塩化ナトリウムが 75
解説 化学反応式では,反応に関与しない水などの溶媒は書かないので,塩化マグネシ  窒素 ,水素 ,アンモニア

 ウムと水酸化ナトリウムから水酸化マグネシウムと塩化ナトリウムが生じる変化を書 解説 反応によっては設問のように加えた物質が全部反応しないで,一部残る場合があ
 けばよい。塩化ナトリウムは水に可溶なので溶けた状態となる。溶液中の溶質の物質  る。このときは反応した量,生成した量について,物質量の比が化学反応式の係数の
 量は,溶液のモル濃度と体積 の積 で求められる。  比になっている。反応する物質,生成する物質が気体のときは,体積の比=係数の比
     の関係を用い, 反応前の体積 反応した体積 生成した体積=反応後の体積 の式
    と がちょうど反応するから,  をたてる。反応式は次のようになる。

         

   式量 の物質量は と同じであるから,   気体の体積の比=係数の比 より,反応した の体積を とすると,反応した

      は ,生成した は である。


   上の反応式から,水酸化マグネシウムを除くと,塩化ナトリウムが残ることにな   反応前の体積 反応した体積 生成した体積 反応後の体積
  る。 は水に可溶で,そのままろ液中に存在し,その物質量は と同じであ  であるから     よって,
  るから  残った は 
     は 
 生成した は 

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化学 物質量問題集

76
 硫酸 ,塩化水素
解説  は と の沈殿をつくり, は と の沈殿をつくる。
 加えた塩化バリウム,硝酸銀の量と,生じた硫酸バリウム,塩化銀の量を比較し,反
 応が完結したかどうか確認して,硫酸,塩酸の量を求める。硫酸バリウムの沈殿をろ
 過したときのろ液には,塩化バリウム由来の塩化物イオンも含まれることに注意する。
  最初の沈殿生成反応式は,次のようになる。
   

  は

  加えた は であるから, はすべて沈殿している。したがって


 含まれていた ,すなわち は である。
  次の操作の沈殿生成反応式は,次のようになる。
   

  は

  加えた は であるから, はすべて沈殿している。したがって含


 まれていた は である。このうち は とし
 て加えられたものであるから,最初に として含まれていた分は である。
77
        
解説 過不足なく反応する量の関係に注意して考える。
   
   化学反応式の係数より,反応する亜鉛の物質量と発生する水素の物質量が等しい
  ことがわかる。また,塩酸の体積が をこえると水素の発生が止まっている
  ので,亜鉛 すべてが反応したこともわかる。したがって,発生した水素の
  体積 は,

亜鉛 の物質量=発生した水素の物質量

   化学反応式の係数より,反応した塩酸中の の物質量は亜鉛の物質量の 倍と
  わかる。この量の を 中に含む塩酸のモル濃度は,

      

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