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わたし まち

私 だけがいない街

いま おおきく ひとり どこ いける

今よりもっと 大 きくなって、一人で何処へでも 行 けるようになったら


とおい くに いって とおい しま いって だれ しま いって

遠 い国に 行 ってみたい、 遠 い島に 行 ってみたい、誰もいない島に 行 ってみた



つらい かなしい しま いって

辛 いことも 悲 しいこともない島に 行 ってみたい


しま おとな こども く ら す め ー と せんせい おかあさん

島には大人も子供もクラスメートも先生も お 母さんもいない
しま わたし のぼりたい き のぼり およぎたい うみ およぎ

その島で 私 は 登 りたいときに木に 登 り、 泳 ぎたいときに海で 泳 ぎ、


ねむりたい ねむる

眠 りたいときに 眠 る
しま わたし わたし まち かんがえる

その島で 私 は 私 だけがいなくなった町のことを 考 える
こども いつも さま がっこう いく おとな いつも さま かいしゃ いく おかあさん

子供は何時もの様に 学 校に行く、大人は何時もの様に 会 社に行く、 お 母さ


いつも さま ごはん たべる

んは何時もの様に ご 飯を 食 べる
わたし わたし まち かんがえる きもち かるく とおく とおく

私 は 私 だけがいない町のことを 考 えると 気 持ちが軽くなる、 遠 く 遠 く


いきたい

行 きたい

ひなつき か よ

「雛月加代」

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