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安全保障と防衛力に関する懇談会(第6回)議事要旨

1 日 時 平成21年3月26日(木)13:00~14:30

2 場 所 総理官邸4階大会議室

3 出席者
(委 員)
植木(川勝) 千可子 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授
勝 俣 恒 久 東京電力株式会社 会長 【座 長】
北 岡 伸 一 東京大学大学院法学政治学研究科 教授
田 中 明 彦 東京大学大学院情報学環 教授
中 西 寛 京都大学公共政策大学院 教授
(専門委員)
加 藤 良 三 日本プロフェッショナル野球組織 コミッショナー
(前駐米大使)
佐 藤 謙 財団法人世界平和研究所 副会長
(元防衛事務次官)
竹河内 捷次 株式会社日本航空インターナショナル 特別顧問
(元防衛庁統合幕僚会議議長)
(ヒアリング委員)
佃 和 夫 日本経済団体連合会防衛生産委員会委員長
野 間 口 有 日本防衛装備工業会会長

(政府側)
漆 間 巌 内閣官房副長官(事務)
伊 藤 哲 朗 内閣危機管理監
栁 澤 協 二 内閣官房副長官補
林 景 一 内閣官房副長官補
三 谷 秀 史 内閣情報官
立 岡 恒 良 経済産業省製造産業局次長
岩 井 良 行 防衛省防衛参事官

4 議事概要
(1)政府側説明および産業界からの意見聴取
防衛省および経済産業省から「防衛生産・技術基盤」について説明があり、
続いて、日本経済団体連合会防衛生産委員会および防衛装備工業会から意見
を聴取した。
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(2)意見交換
(防衛産業基盤維持について)
○ 厳しい予算制約の中で防衛産業基盤を維持するには、全ての分野をまん
べんなく維持するのではなく、選択と集中が必要。

○ 具体的に、どのような形で選択と集中を行うのか、自衛隊のニーズ、メ
ーカーの対応の両面からしっかり考えて、その手法を早急に確立する必要
がある。また本懇談会の報告書にその基本的な方向性を盛り込めるよう、
防衛省は作業を進めていただきたい。

(武器輸出3原則について)
○ 1967年に3原則が出来た当初と比べ、年々、その運用は厳格化し、
範囲も拡大した。その後、対米向け技術供与について、また、16大綱に
あわせて、特にMDシステムについて例外とされた。このように個別の案
件毎、また米国との関係において、3原則は部分的に修正されてきている
が、もう一度原点に立ち返って、そのあり方を考えるべきではないか。

○ 冷戦終結以降、欧米の防衛産業では装備品の国際共同開発がトレンドと
なっている。国際共同開発に参加できないと、今後の技術進歩にキャッチ
アップ出来なくなる恐れがあることから、日本企業が国際共同開発に参加
出来るよう3原則を見直す必要がある。

○ 3原則を緩和するべきと言っても、いったい何をどこに売るのかという
具体的なイメージがはっきりしないため、この問題が日本の安全にどれだ
け影響するものなのか見えてこない。これでは世論の支持を受けるのが難
しい。出来るだけ世論の理解が得られるような形で議論を進めていかなけ
ればならない。

(調達・維持コストの低減について)
○ 防衛省改革会議報告書の中でIPT(組織横断的なプロジェクトチー
ム)の活用が提起されたが、本日はPBL(パフォーマンス・ベースド・
ロジスティクス)という手法が紹介された。これは、個別に修理部品や作
業を発注するのではなく、契約企業が、ある一定期間、一定のパフォーマ
ンスの維持に責任を持つという契約の仕方で、こういった形の契約が防衛
装備にも適用可能かどうか検討する必要がある。

(その他)
○ 防衛省改革会議報告書の中で、国として防衛政策を柱とする産業・技術
基盤に関する方針を立てるべきとしているが、このような提案を踏まえつ
つ、新しく出来る大綱の別表と防衛産業基盤のあり方が上手く連節するよ
う議論を進めていかなければならない。
以上

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