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井筒塾2020 vol.

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ニュースレター

井筒塾2020 VOL.1 1
イントロダクション
 今回は、コロナ時代に、やっぱり集まりたいというこれまでの参加者
のみなさんからのリクエストにお答えして、みんなで集合しようという
ことになりました。
 昨年度の2月に予定していた井筒塾はコロナの広がりで中止になって
しまい、そこから開催できませんでしたので、実に久しぶりの集まりと
なりました。この間、どういう思いで過ごし、どんなことに思いを馳
せ、そんな中でもどういう行動をしてきたのか。参加者みなさんで共有
した回でした。
 もちろん、今年度のプランについても語っていただきつつ、井筒塾の
計画についてもざっくりとご紹介しました。

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̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ お知らせ ̶̶̶̶̶̶̶̶̶

NPO法人コクレオの森
昨年までは「箕面こどもの森学園」として活動しており,今年から「NPO法人コ
クレオの森」に名前が変わりました。コクレオとは「ともに,つくる」という意
味があります。人々の暮らしの在り方などを一緒に作るという思いがあります。コ
クレオのコは英語でco(ともに)いう意味です。クレオはエスペラント語でつく
るという意味があります。

NPO法人コクレオの森とNPO法人北摂里山文化保存会が中心となり,老朽化し
て使えなくなった黒川公民館のウッドデッキの改修を実施します。10月11日
(土)∼12月6日(日)の毎週土曜日と日曜日に改修作業をします。作業時間中は
出入り自由なので空いた時間で来ていただければと考えています。12月6日(日)
には完成したウッドデッキでピザパーティを開催する予定です。

ウッドデッキの改修の木材は補助金で賄えます。その他不足費用を募金箱を設置
し,みなさんにご協力頂きたいです。また人出が不足していますのでみなさんもぜ
ひ参加してください。

また,コクレオの森では毎年「ロハスinこどもの森」というイベントを実施してい
たのですが,今年はコロナ禍の影響で開催できなくなりました。今年は黒川公民
館を中心に豊能町,能勢町と協力してで「里山ロハス」を10月24日(土)に開催
することにしました。イベントの詳細はコクレオの森のホームページをぜひチェッ
クしてください。

̶̶̶̶̶̶̶ みなさんからの近況報告̶̶̶̶̶̶

【Kさん】
整体師をしています。「生きる力」を伸ばすという保育方針で川西市で保育園の経営をして
います。夫婦で今後について話していく中で,ブルーベリーの体験農場をやりたいと思うよう
になりました。もともとは60歳を過ぎてからやりたいと考えていましたが,実現する機会に恵
まれました。知明湖キャンプ場の入り口空き地で準備を進めています。

【Nさん】
その時,その時で自分に必要だと思う場所を作ってきました。子どもが小さい時は親子で通
えるカフェがないので親子カフェを経営していました。現在は化学調味料をなるべく使わない
で調理した料理をキッチンカーで提供する「なないろじかん」をしています。

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西多田で自分が栽培して収穫したサツマイモを干し芋にして提供する加工場の整備を黒川
ファームで考えています。また,今後はシェアキッチンをし,そこでつくったものを販売して
いきたいと思っています。

【Mさん】
去年から黒川の畑でサツマイモ,サトイモ落花生などを無農薬で栽培しています。去年はイ
ノシシやシカによってあまり収穫できなかったのですが,今年は外壁をつくったおかげで外敵
が侵入することなく作物をたくさん収穫できましたいつか自然農にも挑戦したいです。

【Sさん】
無農薬の新鮮な野菜を食べたくて1年半前から栽培を始めました。1年目はシカに食べられ全
滅しましが今年は柵を作ったところ収穫することができました。自分でつくったジャガイモは
とてもおいしかったです。こんなにおいしいジャガイモは初めてでした。
今後,黒川ファームで自分が栽培した野菜を売ってみたいです。

【Kさん】
黒川で野菜づくりをしています。今後,子育て支援に携わっていきたいです。

【Kさん】
田んぼをつぶしてスプラウト工場をつくる計画が出てきました。町民は突然その計画を知ら
されたので撤回してもらうべく対案として「菜の花米プロジェクト」を計画しました。このプ
ロジェクトは稲刈りが終わったあとの田んぼに菜の花を植え,それが咲くころにインスタグラ
ムなどのSNSを通じていろんな人に来てもらう計画をしています。
5年前に廃校になった小学校にシカやイノシシが出現しています。それらの問題を解決する
ためにも4月の町議選に向けて身内から立候補者を立てる予定です。

【井筒】
農業はこれから大規模化と自給的な農業に2極化するとみられています。畑をやりたい人は
いるものの維持するために農業を続けることは困難な時代です。
行政は農業をするための人が欲しい反面,農家は人はいらないというような現場との乖離も
あります。農家の給料が上がらないことも農業人口の減少にもつながっています。1人当たり
の生産額を産業別に見ると農業・林業・漁業は全産業の中で1番低いです。

【Tさん】
豊能町吉川の古民家を自前で改修してシェアハウスを運営しています。自分でリフォームを
したことから今はリフォームの請負もしています。
今後,北摂里山地域の空き家を再生するだけではなく,周辺の地域やコミュニティもセット
にしたまちづくりを民間主導の事業として成り立たせたいと考えています。
また,妙見口駅付近の古民家でシェアオフィスをつくる計画も考えています。初期費用がか
かるためそれをどうやって集めるのかが課題となっています。

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【Fさん】
昨年10月∼3月の期間,知明湖キャンプ場で土日祝日冬キャンプ場を営業していました。コ
ロナウイルスの影響で3月の最終週は営業できませんでした。9月の4連休あたりから,人が動
き出しています。今年も12月から冬キャンプ場を営業予定です。ソロキャンプブームもあり,
まだまだ需要はあると思います。

【Nさん】
一庫公園で家族が参加できるイベントの運営活動をしています。今年コロナウイルスの影響
もありイベントが開催できませんでした。その間,いろいろな企画を考えたりしていました。
来年度に向けてイベントを企画していきたいです。みんなでできるようになれば公園でイベン
トを来年開催したいです。

シカとイノシシが多いためなんとかしようと考えました。それらを消費するところがないか
ら埋めているのではないかと考え,黒川里山祭りでイノシシの肉の燻製を出したりしていま
す。自前で加工施設の設置を考えましたが,食肉の加工所はハードルが高く調べれば調べるほ
ど不可能とわかりました。

【Mさん】
シカとイノシシが入ってこないようにするため黒川では7kmほど杭を打ちましたが川や道路
から来ます。杭は台風などで傷んでメンテナンスが大変です。

【川西里山クラブHさん】
毎年小学校の児童が里山体験学習で来ていたが今年は中止になりました。今はキャンプをす
る人向けの薪やスウェーデントーチ作りに取り組んでいます。

【すみっこカフェ】
例年不定期ですみっこカフェをして
いたのですが今年はコロナ禍のためで
きていません。
また,ゼミの中にはすみっこカフェ
に参加したくて入った学生もいるので
すがこの状況のため実施できなくなっ
ていましたが,少しずつ対面でも活動
をし始めています。
今まですみっこカフェに参加した人
は全員黒川にとてもいい印象を持って
いて黒川にもっと関わりたいと言って
いました。

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西粟倉村の動き
西粟倉村の林業についてのお話です。
林業をするうえで大きく2つの問題があります。

1.土地所有者が都市に出ていて話ができない
2.相続問題

この問題を解決すため西粟倉村では三井住友信託銀行と協力して森林信託という仕組みを8
月から日本で初めて行いました。この仕組みは三井住友信託銀行が山主と施業者を仲介し,そ
こで得た利益の一部を受け取るという仕組みです。銀行は都市に多いので都市にいる山主に交
渉することができます。
この課題は収益があがらないことです。収益を上げるため木の1本1本の樹種や木の太さなど
をデータで管理するなどIT化を進めています。現段階では民有地3000ha中10haしか現在契約
できていません。銀行は1500haを目標に活動しています。この取り組みは他の自治体などから
も注目されています。
木のデータ管理は杉やヒノキはなどの針葉樹では容易ですが広葉樹の多い黒川では広葉樹の
生え方が複雑なため実施することが困難と思われます。

Mさん
黒川の地域の元気がなくなって人口が減っていたため,15年前に地域活性化を目的として黒
川まちづくり推進協議会を発足させました。しかし次にバトンを繋いでくれる人が出てこな
かったため解散せざるを得ない状況になってしまいました。
黒川を盛り上げるために,

黒川の関係人口を増やしたい
もっと地域の人に井筒塾に来てほしい
と思っています。

また,黒川には子供が少ないです。黒川では小学生が1人,3∼4歳の子供が2∼3人くらいし
かいません。この地域の学校は東谷小学校です。電車で4駅行ったところにあります。小学校
1,2年生はタクシーで通学しており7時半にタクシーが迎えに来てくれて,帰りは学校の最寄
り駅のタクシー乗り場から帰ります。幼稚園は隣の豊能町まで行く人もいます。若い人が来て
子どもも増えれば地域も盛り上がると思います。

黒川の人達だけではできないことを他の地域の人とともに話合うことが大事だと思います。
そして黒川の人がすべきことは笑顔などのおもてなしの心をもって気持ちよく来た人を迎える
ことだと思います。地元の人も協力して一緒に取り組んでいくことが必要だと思います。

問題だけではなくいいこともありました。それは空き家が増えてこのまま廃村になるかとお
もっていたところ空き家が10件あったのが9件埋まりました。そのうちのほとんどは空き家を
購入して住んでくれています。
また井筒塾に来た人の中には人とのつながりがあって来たという人もいました。地域におい
て人とのつながりは大切だと感じています。

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井筒からのコメント
黒川でやりたいことは灯油ボイラーで動くキャンプ場のシャワーを薪でもできるようするた
めの調査をして来年,再来年辺りで考えています。それで風呂とか作れたら面白いなと考えて
います。

ハード面での結果はわかりやすいいものの,目に見えないものの結果はわかりにくい。
住んでいる人はそれだけで信用度が上がるのですが自分の地域じゃないのに来るのは黒川で
信用を積み重ねたいからだと考えます。西粟倉でも同じことを考えており,今回も改めて実感
しました。

次回は11月1日(日)14時-16時に黒川公民館で開催予定です。

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