Professional Documents
Culture Documents
ミキシングテクニック①
「Mixの基礎知識編」
今日の講義内容
① 音量バランスの基本
② パンニングの基本
③ EQ&コンプの基本
④ その他のダイナミクス
⑤ センドエフェクトの基本
① 音量バランスの基本
音量バランスの基本
【3種の音量バランス】
1. 楽器同士の音量バランス
2. パート内の音量バランス
3. 原音とアンビエンスのバランス
楽器同士のバランス
バンド編成における各パートのバランス
大
ヴォーカル
キック !
"
# スネア フレーズ系 ハイハット
音
量 タム
コード系
クラッシュ&ライド
コーラス
FX
小
低 周波数 高
■ コード系=ピアノ・ギターなどのコード楽器 ■フレーズ系=ホーン・ストリングスなどの対旋律
ドラムの音量バランス
キック
スネア パーカッション ハイハット
音
量 タム
キットマイク※ クラッシュ&ライド
低 周波数 高
※キットマイク=ドラム全体を捉えたマイク
ストリングスの音量バランス
1st Vn.
Va. 2nd Vn.
DB.※ Vc.
音
量
低 周波数 高
※バンド編成の場合、最低音はコントラバスではなくエレキベースやウッドベースが担当する。
ドラムのアンビエンス
キック
スネア パーカッション ハイハット
音
量 タム
キットマイク※ クラッシュ&ライド
ルーム(アンビエンス)
小
低 周波数 高
ストリングスのアンビエンス
1st Vn.
Va. 2nd Vn.
DB.※ Vc.
音
量
アンビエンス
低 周波数 高
※バンド編成の場合、最低音はコントラバスではなくエレキベースやウッドベースが担当する。
音量バランスをとる順番
③楽器同士のバランス
② パンニングの基本
モノラルとステレオ
モノラルは「点音源」
2つのスピーカーの間のある1点から聞こえてくる
L C R
モノラルとステレオ
ステレオは「面音源」
2つのスピーカーの間で広がりを持って聞こえる
L C R
モノラルデータとステレオデータ
ステレオデータ=ステレオ音源とは限らない
ステレオデータ=ステレオ音源とは限らない
ステレオ音源の見分け方
ステレオ音源 モノラル音源
モノラル音源(モノラルデータ)のパンニング
モノラル音源(ステレオデータ)のパンニング①
モノラル音源(ステレオデータ)のパンニング②
ステレオ音源のパンニング①
ステレオ音源のパンニング②
① ステレオ幅を狭める ② ステレオ幅を広げる
③ 左に振る ④ 右に振る
③ EQ&ダイナミクスの基本
イコライザー&コンプレッサーの基本
■ イコライザーによる周波数成分のコントロール
イコライザーは、サウンドに含まれる周波数成分をコントロールするエフェクト。
主に不要な周波数成分のカット&必要な周波数成分のブーストを行いながら、
すっきりとしたヌケの良いサウンドを作ったり、音にパンチを出す作業を行う。
■ コンプレッサーによるダイナミクスのコントロール
コンプレッサーは、サウンドのダイナミクス(音量)をコントロールするエフェクト。
強弱の変化が激しいトラックの音量を揃えて聴きやすくしたり、ドラムのアタック感
を調整したり、低域のダブつきを抑えたりと、その用法は多岐にわたる。
イコライザー&コンプレッサーの用法
■ イコライザーの用法
• 低域や中域の無用なダブつきをカット
• 耳障りなピークをカット
• 高域をブーストしてヌケのよいサウンドに
• 音の距離感をコントロールする
■ コンプレッサーの用法
• 音量のバラツキを揃える
• 音にアタック感を出す
• 低域ののダブつきを抑える
• 音の距離感をコントロールする
④ その他のダイナミクス
エクスパンダー&ゲートの基本
■ エクスパンダー&ゲートによる不要な音成分の除去
エクスパンダー&ゲートは、コンプレッサー&リミッターと真逆の作用をするエフェ
クター。スレッショルドを下回る音をさらに圧縮することでダイナミックレンジを広げ、
微細なノイズや不必要な余韻などを除去することができる。
■ エクスパンダー&ゲートの用法
l ブレス、リップノイズなどを除去する
l ギターのハムノイズを除去する
l ドラムのカブリを除去する
l ドラムの余韻を抑え、タイトな音に仕上げる
ディエッサーの基本
■ ディエッサーによる高域成分のリダクション
ディエッサーは、指定した周波数以上の成分に作用するコンプレッサー。
ヴォーカルの歯擦音や楽器の高域成分など、耳につく高周波数帯域を抑え、聞き
やすいサウンドにすることができる。
■ ディエッサーの用法
l ヴォーカルの歯擦音を抑える
l その他楽器の耳障りな高音を抑える
チャンネルストリップ
ミキシングコンソールの単一チャンネルを抜き出したもの
複数のエフェクターとフェーダーで構成される
チャンネルストリップ
イコライザー
フィルター インプットゲイン
コンプレッサー
メーター
&リミッター
エクスパンダー
フェーダー
&ゲート
ダイナミックEQとマルチバンドコンプレッサー
■ ダイナミックEQ ■ マルチバンドコンプレッサー
いずれも、任意の周波数帯域のみコンプレッションすることができる。
⑤ 空間系エフェクト
リバーブ&ディレイの基本
■ リバーブについて
サウンドに残響を付加するエフェクト。
ホールリバーブなど特定の空間を再現するものや、プレートリバーブなどのように
機械的な仕組みで残響を発生させるものなどさまざまな種類がある。
■ ディレイについて
サウンドを遅延させることで、やまびこのような効果を付加するエフェクト。
やまびこ効果はもちろん、音にステレオ感を出したり、リバーブのように余韻を
作ったりと、その使い道は多岐にわたる。
リバーブ&ディレイの用法
■ リバーブの用法
• サウンドに自然な残響を付加する
• 音の距離感をコントロールする
• エフェクティブな長い余韻を作る
■ ディレイの用法
• やまびこ効果を得る
• ステレオ感を出す
• リバーブのような余韻を作る