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製法の秘訣

スプレードライの極意

歴史を知ろう 粒子形状の設計
スプレードライ技術は1860 年に初めて記述された後、Samuel
Percy氏により1872年に初めてのスプレードライヤーの特許を取得
しました。その後にスプレードライ法は、主に乾燥ミルクの製造に利
用され、第二次世界大戦中には食品などの重量と体積を減らす需要
が増え、人気が高まりました。20世紀後半になると、スプレードライ
ヤーの商業化が進み、スプレードライの用途が更に広がりました。

形成粒子なし 破砕粒子 乾燥被膜 球状(収縮)粒子

基本の理解
微粒化: 液体試料を霧状に変換します。この工程は、得られる乾燥粒子のサイ
ズや最終製品の品質に影響を与えます。

空気接触: 霧状の液滴は加熱されたガスと接触し、すべての液滴の表面から 噴霧液滴 表面乾燥 被膜形成 中空核形成 中空粒子


水分が急速かつ均一に蒸発します。この工程では、粒子の形態、製品の品質、チャン
バーの壁への堆積物の蓄積などが影響を受けます。

溶媒の蒸発: 液滴の表面から一定の速度で水分が除去されます。乾燥が進む
につれてクラスト(殻)が形成され、その後は残りの水分がすべて除去されるまで、
水分の除去は拡散制御されたプロセスになります。溶媒の蒸発は、粒子生成と最終
製品の形態形成において最も重要なステップです。

粒子の回収: 噴霧後に乾燥した製品は乾燥ガス流から分かれて乾燥室の底部 破裂粒子 変形収縮粒子 膨張粒子 崩壊 再膨張


に集まります。より微細な粒子はサイクロン、バグフィルター、電気集塵機、湿式集
塵機で回収します。

パラメーターの最適化
入力パラメーター

有機溶媒
乾燥ガス流量 乾燥ガス湿度 入口温度 スプレーガス流量 原料送液量 原料液の固形分濃度
(水に対して)

出力パラメーター

出口温度と製品温度

粒子径 - - -

表は、入力パラメーター(横軸)の1つを
製品の残存水分量 - 増加させた際の、出力パラメーター(縦
軸)の依存性を示しています。イラストの
サイズは変化による影響を、矢印は方向
収量 -
を示しています。

ヒント
有機溶媒原料を扱うには
どうしたらいいですか? 再現性を高めるにはどうすればいいですか? もっと時間を節約できませんか?

イナートループを併用: 窒素を乾燥ガスとして循環
オンラインで計測されたパラメーターでより高い再
させる事で有機溶媒でも安全に運転ができます。溶媒 操作に費やす時間を低減: 定例の操作を自動化する
現性を確実にするために、全てのパラメーターの実測
蒸気は確実に凝縮回収され、安全のために酸素濃度 「オートモード」の活用。
値を確認してください。
とシステム内のガス流量は常に監視されます。

除湿装置の併用: 有機溶媒と水の両方が混在する 導電性コーティングを施したサイクロンを利用する事 繰り返し作業の最適化: 予め保存した運転プログ


場合は、除湿装置を付け加えた装置構成で運転しま で、静電気の発生を抑え、粒子付着による収率ロスを ラムを読み出すだけで、同じ運転を簡単に繰り返せま
す。これにより安定した連続運転を実現させます。 低減させ、歩留まりを向上させることができます。 す。

オペレーターの安全性の向上: モバイル端末による
遠隔の監視や制御を実現する専用アプリを活用する 高い精度で加工されたルビーを組み込んだステンレス データ取得の迅速化: ひとつのボタンを押すだけで
事で、安全性を高めるだけでなく、時間を最大限に活 スチール製の噴霧ノズルを使用することなどで、信頼
レポート形式の運転記録データが得られます。
用できます。 性の高いスプレードライを実現します。

出口温度と製品回収部の温度の両方をモニタリング 洗浄作業の迅速化: シンプルで分解作業が簡単な


することで、熱に敏感な試料を保護します。 構造のサイクロンです。

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