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Gu ida Te cn ic a

Regolatore Digitale
Te ch ic al Guid e
デジタル・レギュレーター

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目次 1

はじめに 3

概要 3
1. システムの構造 3
1.1 レギュレーター 3
1.2 コミュニケーション・モジュール 4
2. 技術特性 4
3. 入力と出力 : 技術仕様 4
4. ブロック図 6

取り付け 6
1. 外形寸法図 6
2. 接続 7
3. 端子 7
4. 典型的な用途のためのDSR接続 7
5. レギュレーターの設定 7
5.1 発電機の電圧信号 7
5.2 センサーの補正 7
5.3 50/60シグナル 8
6. シリアル通信 12
7. APOコンタクト 12
8. VOLT、STAB、Hz、AMPトリマー 12
9. Vext入力 12

シリアル接続 12

ModBusレジストリー一覧表 13

VOLT、STAB、AMP、Hz パラメーター設定 15
1. 電圧 15
1.1 電圧設定 15
1.2 緩慢電圧変動 16
2. 安定度 17
2.1 安定度の調整 17
3. 励磁過電流 17
3.1 解説 17
3.2 監視ユニットによる補正 18
3.3 監視ユニットなしの補正 19
4. 低回転数 19
4.1 解説 19
4.2 監視ユニットによる補正 20
4.3 監視ユニットなしの補正 20
5. 過回転数 20
6. その他のパラメーター 21
6.1 Vout / Vaux比 21
6.2 立ち上がり時V/F曲線の勾配 21
6.3 短絡時間 22

レギュレーターアラーム管理 22
1. 総括一覧表 22
2. アラーム解説 23
3. APO出力 24

DI1コミュニケーションユニット 25
1. 解説 25
2. 電源 DI1 25
3. 入力と出力 : 技術特性 27

DSRターミナルのプログラミングソフトウェアとモニターの使用法 29
1. インストール 29
2. 前書 29
3. 機能説明 30
4. 設定ファイル 31

付録 A 34

付録 B 37
本取扱説明書に記載されている内容は予告なく変更される場合があります。
本改訂版は過去に発表された全ての版に優先し、またそれらに取り代わるものとします。
Mecc Alte S.P.A.からの事前の書面による承認なしに、本書の部分または全体のいかなる形態における複製を
も禁じます。

はじめに

本取扱説明書には、DSR デジタルレギュレーターの機能と用途についての情報を記載してあります。

物品および人体への損傷を避けるため、本取扱説明書に示されている作業を行うのは、専
門の資格を有し、本取扱説明書に記載されている情報に関する完全な知識と理解とを有した
作業者のみに限られなければなりません。発電機に電源が入っている場合、作業者にとって
致死的となりうる電圧が発生します。
全ての接続は発電機の電源が切られている状態で行われなければなりません。
J1 および J2 コネクターのプラスティック製保護カバーは絶対に取り外さないでください。

概要

1. システムの構造

DSRは同期交流発電機用の電圧調整器で、単独運転の作動と補正のために設計されています。その性能を最
良にするためには、レギュレーターが、最低でも3つの部分によって構成されているシステムの一部となることが
理解されていなければなりません。3つの部分とは、DSR(コントロール・ユニット)、コミュニケーション・モジュー
ル(例.DI1)および図9と図10に示すような監視ユニットです。
DSRレギュレーターには、発電機およびコミュニケーション・モジュールからの、またそれらに向けての接続用コ
ネクターがついています。
監視ユニットはパーソナル・コンピューター、またはその他のデバイス、またはその両方によって構成されていま
す。監視ユニットはリアルタイムでのコントロール機能は有しませんが、DSRの全ての操作パラメーターの設定と
表示を可能にします。
RS485 または RS232 シリアル・インターフェイスが設置されている場合は、接続のために DI1 コミュニケーショ
ン・モジュールが必要となります。

1.1 レギュレーター
多様なタイプの発電機の制御用に設計されているため、最良の性能を得るためにはレギュレーターの適切な設
定が必要です。設定の多くは不揮発性総合メモリ(EEPROM)に保存されています。レギュレーターの初起動時
には、最も広く必要とされている特性に合わせ、インストールを容易にするために適したデフォルト設定がなされ
ています。トリマーは作動し、外部ポテンショメーターと60Hzジャンパー用入力は使用可能に設定されているた
め、追加機器を使用することなく基本的な補正を行うことができます。
注記:出力電力(VOLTトリマー非作動状態)を決定するパラメーターは0に設定されています(調整は最小電圧
で行えます)。

1.2 コミュニケーション・モジュール
DI1コミュニケーション・モジュール(DSRのCOMコネクターへの接続用)には、RS232ポートとRS485ポートが設置
されており、これらによって(設定および操作の)パラメーターの設定と発電機の稼働をモニタすることが可能で
す。
2. 技術特性

● DSPをベースとした完全デジタル制御レギュレーター
● 発電機本体に取り付け
● 全ての自励発電機に対応
● 供給電圧 : 40VAC - 270VAC(補助巻線、出力電圧、またはPMGより)
● 周波数範囲: 12 Hz – 72 Hz
● 有効実測値または平均値による電圧“信号”(70 - 280 VAC)
● 最大連続出力電流 : 4Adc
● 電圧調整精度: 力率の如何にかかわらず周波数変動範囲が公称値の-5%~+20%において、無負荷から静的状態の
公称負荷まで ±1%
● 過渡電圧低下および過電圧は ± 15% 以内
● 設定値± 3%以内の電圧回復時間は300 msec 以下
● 立ち上がり時の過渡過電圧:公称電圧の5%以下
● 単相“信号”
● パラメーター : VOLT、STAB、AMP、Hzはトリマーにより設定可能(デフォルト)、50/60Hz は“ジャンパー”により設定可
能(デフォルト)。 全てのパラメーターはソフトウェアにより設定可能
● 外部電圧(0 - 2Vdc)または10Kオームリニア・ポテンショメーターで出力電圧のアナログ・遠隔操作が可能
● 環境温度 : -25℃ ~ +70℃
● 調整可能な限界および傾斜による低回転数保護
● 過電圧および低電圧アラーム
● 遅延措置による励磁過電流保護
● 一時的短絡管理(非同期モーター始動)
● 個別アラーム対応設定可能アクティベーションおよび作動遅延可能保護デバイス信号(DI1オプショナルモジュールに
おいて絶縁)オープンコレクタ 出力(非絶縁)によるオープンコレクター出力(非絶縁)
● 作動異常状態記憶システム(アラームの種類、異常数、最新異常継続時間、合計時間)
● RS232およびRS485シリアルコミュニケーションインターフェイス(オプショナルDI1モジュール)

警告:12Hz以下でのDSRの動作性は明確にされていません。

3. 入力および出力:技術仕様

表1 : CN1コネクター
端子(1) 名称 機能 仕様 備考
1 Exc- 励磁 連続定格:最大4Adc
過渡定格:ピーク12Adc
2 Aux/Exc+
3 Aux/Exc+ 電源 周波数:12Hz - 72Hz
範囲: 40Vac - 270Vac
9 Aux/Neutral
4 F_phase 信号 範囲: 140Vac - 280Vac 電圧調整用有効測定値または平均
負荷: <1VA 測定値(整流後)
5 F_Phase
6 H_phase 範囲: 70Vac - 140Vac
負荷: <1VA
7 H_phase
8 Aux/Neutral
9 Aux/Neutral
10 Vext/Pext 電圧遠隔操作用入 タイプ:非絶縁 -5Vから+5Vまでの電圧を許容します
力 範囲:0 – 2.5 Vdc またはポテ が、範囲を超える値は自動的に不能
ンショメーター10K となります。
調整:–10% ~ +10%
負荷:0 - 2 mA (sink)
最長:30m(2)
11 Common
12 50/60Hz 50/60Hz ジャンパ タイプ:非絶縁 低回転数保護限界選択50·(100% -
ー入力 最長 3m αHz%) または60·(100%-αHz%)
αHz% はHzトリマー に関連する位置
またはパラメーター21のパーセンテ
ージ値
13 Common
14 A.P.O. アクティブプロテク タイプ:非絶縁オープンコネク 作動アラーム、遅延時間ともに設定
ション出力 ター 可能
電流:100mA
電圧:30V
最長:30m(2)
15 Common

注 1) 端子は基板上で相互に接続されています。 2と3、4と5、6と7、8と9、11と13と15です。
注 2) EMI外部フィルター付の場合(EMIフィルターなしでは3m)

表2 : トリマー
名 称 機 能 備 考
VOLT 電圧補正 70Vac~140Vacまたは140Vac~
280Vac、“電圧設定”の章を参照
STAB 動的応答補正 比例ゲイン調整、“安定度”の章を
参照
Hz 低回転数保護措置 50/60パラメーターによって設定された
限界補正 公称回転数に対して最大-20% まで変

AMP 励磁過電流保護補正 “励磁過電流保護補正”の章を参照
4. ブロック図

取り付け

デジタルレギュレーターの荷受け時には、輸送や装置の移動による損傷の有無を目視によって確認してください。
損傷が確認された際にはただちに輸送業者、保険業者、代理販売業者またはMecc Alte社にご連絡ください。レ
ギュレーターをすぐに取り付けない場合には、荷受け時と同じ梱包材で梱包し、埃や湿気のない場所で保管して
ください。通常、レギュレーターは発電機の端子箱の中に取り付けられます。2個のM4x20またはM4x25のネジで
取り付け、環境条件の範囲を逸脱しない場所に取り付けてください。外形寸法に関しては、添付の図2を参照し
てください。
1. 外形寸法図

寸法単位 mm 図2
2. 接続

デジタルレギュレーターへの接続は、アプリケーションおよび励磁システムによって決定されます。

誤接続は発電機に深刻な影響をもたらす可能性があります。
電源を入れる前に、全ての接続が正しく、また添付の図に従って接続されていることを注意
深く点検および確認してください。

3. 端子

図1と図2は接続端子を示しています。接続は下記の数値以上の直径のケーブルを使用して行ってください。
● 1、2、3、9 端子(Exc-、Aux/exc+、Aux)電力ケーブル : 1.5 mm²
● 信号ケーブル : 0.75 mm²

4. 典型的な用途のためのDSR接続

SCC0059/01、SCC0060/01、SCC0061/01、SCC0062/01、SCC0063/01、SCC0064/01の各図は主な用途にお
けるDSRレギュレーターの接続を示します。

SCC0059/01図面は6端子付き3型発電機 の接続を示します。
SCC0060/01図面は12端子付き3型発電機の接続を示します。
SCC0061/01図面は6端子付きECO型発電機の接続を示します。
SCC0062/01図面は半相基準12端子付きECO28 - ECO38型発電機の接続を示します。
(ECO40-1S、ECO40-2S、ECO40-1L、ECO40-2Lにも適用されます。)
SCC0063/01図面は全相基準12端子付きECO28 - ECO38型発電機の接続を示します。
(ECO40-1S、ECO40-2S、ECO40-1L、ECO40-2Lにも適用されます。)
SCC0064/01図面はECO43およびECO46型発電機の接続を表わしています。
(半相基準12端子付きECO40-3S、ECO40-1,5Lにも適用されます。)

5. レギュレーターの設定

図1のブロック図を参照してください。

5.1 発電機の電圧信号

電圧の信号にはCN1コネクターの4,5,6,7,8端子を使用します。

5.2 センサーの補正

アナログ電圧捕そくチャンネルに発生しうる公差を補正するために、補足補正が必要となる場合があります。
その際には以下の手順で実行してください。

1. ロケーション19に16384と記入
2. トリマーを無効にする (Configurationメニューより)
3. Vextを無効にする (Configurationメニューより)
4. 調整値を平均値または有効値に設定する (Configurationメニューより)
5. 実行中の調整タイプに適した機器で電圧を測定する(平均値もしくは有効実測値)
6. 設定値の上昇は調整電圧の上昇をもたらし、またその逆の場合も同様であることを念頭に置きながら、機器
によって測定される電圧値が210V(信号が4または5の端子に接続されている場合)、もしくは105V(信号が6
または7の端子に接続されている場合)に達するまでロケーション5(または6)における数値を補正する
7. 電圧値(ロケーション36でも可)を6で測定されたものと同じ値にするために、“STATUS”最初の項に表示さ
れている値を確認し、ロケーション7における数値を補正する (DSRターミナルソフトウェア参照)
8. 作動させたいトリマーを再び有効にする (Configurationメニューより)
9. Vextを作動させたい場合には有効にする (Configurationメニューより)

5.3 50/60 信号

50/60 入力(CN1コネクター端子12および13)に設置されたジャンパーは、Configuration メニューで有効なる


場合、50・(100%-αHz%) から60・(100%-αHz%) へ低回転数保護限度の切り替えが行われます。
αHz% はロケーション21に記入されたパーセンテージ値(10%は16384に相当)または、Hzトリマーの相対位
置を表わします。
6. シリアル通信

DI1コミュニケーション・モジュール(DSRのCOMコネクターへの接続用)には、RS232ポートとRS485ポートが設置
されており、これらによって(設定および操作の)パラメーターの設定と発電機の機能の“モニタリング”が可能と
なります。
コミュニケーション・バスのタイプにより、同じBus 485上に並列で複数のDSR-DI1 グループ(複数の発電機)を接
続することが可能となり、それらの機能を一つの監視ユニットでモニタリングできます。

7. APO コンタクト

Active Protection Outputの略称です。(CN1コネクター端子14および15) 30V-100mA非絶縁オープンコレクタ


ー ・トランジスターは通常はオープンですが、全てのアラームのうち有効なものの一つ以上が別個に選択された
時にはクローズ状態となります(遅延は1秒から15秒まで設定できます)。

8. VOLT、STAB、Hz、AMPトリマー

トリマーはソフトウェアのConfiguration メニューから有効化が行われます。有効になっていない場合には機能し
ません。
VOLTトリマーは、約70Vから約140Vまで、もしくは約140Vから約280Vまで調節可能です。
STABトリマーは過渡状態にある発電機の動的応答を調整します。
Hzトリマーは、50/60ジャンパー(有効の場合)またはConfigurationメニューの50/60ボックス(50Hzの場合限界は
40Hzから50Hzまで、60Hzの場合限界は48Hzから60Hzまで補正可能)によって設定された公称回転数に対して
- 20% までの調整出来ます。
AMPトリマーは、励磁過電流保護作動限界を調整します。

9. Vext入力

Vext入力(CN1コネクター端子10および11)は、10Kオームポテンショメーターにより、設定値に対して最大±10%
まで(パラメーター16、デフォルト設定は± 5%)設定可能な変動範囲で出力電圧のアナログ遠隔操作を可能にし
ます。直流電圧を使用したい場合には、0Vから+2.5Vまでの範囲ならば有効となります。入力は–5Vから+5Vの
電圧を許容しますが、数値が0V / +2.5Vの範囲から外れた場合は(または切断された場合)自動的に無効となり、
電圧調整はトリマー(有効の場合)またはパラメーター19によって設定された数値に戻ります。

注記:直流発電機は最低でも2mAを吸収できることが必要です。

シリアル接続

DI1コミュニケーションユニットのシリアルインターフェイスはRS232タイプとRS485タイプです。レギュレーターはコ
ミュニケーションのためにMODBUSスタンダードのサブシステムを実装しています。DSRとDI1はスレーブオペレ
ーションを行い、そのアドレスはEEPROM に記憶され設定の段階で決定されます。
DI1インターフェイスは必要な場合には、レギュレーターが同じタイプのバスを有する異なったタイプの他デバイス
または他のレギュレーターとRS485ネットワーク中に組み入れることができます。実装されたModBus コマンドの
詳細な説明に関してはMecc Alteのテクニカル・オフィスまでご連絡ください。
“マスター”ユニットはPCまたは別の専用機器によって構成され、レギュレーターのパラメーターや機能にアクセ
スすることができます。
マスターユニットは下記の機能が可能です。
● 遠隔地のものも含めた発電機状態の変動の反復または表示
● 個々のパラメーターの設定
● 設定ファイルのアップロードとダウンロード
● 状態の読み込み(アラーム、変動測定)
● アラームメモリーに関する情報の読み込み
● 別領域のバスやコミュニケーションネットワークに対してのインターフェイス変換

ModBusレジストリー一覧表

発電機停止時にも損なわれてはならない設定パラメーターやその他のデータの記憶にはEEPROMメモリーを使
用します。シリアルを通してパラメーターの読み込み/書き込みや装置の機能の設定を行うことができます。表3
は、レギュレーターの操作条件を決定する、設定可能なパラメーターの完全な一覧表です。

アドレス. パラメーター内容 範囲 デフォルト 備考


0 リザーブ 0..65535 2 記入しないこと
1 Modbusスレーブアドレス 1..31 1 RS485ネットワーク(またはブロードキャスト)特

2 リザーブ 0..65535 18 記入しないこと
3 リザーブ 16bit 0 記入しないこと
4 リザーブ 16bit 0 記入しないこと
5 RMSセンシング補正 0..32767 16384 RMS調整内電圧チャンネル補正
6 AVGセンシング補正 0..32767 16384 AVG調整内電圧チャンネル補正
7 測定電圧補正 0..32767 16384 ロケーション36(“STATUS”欄の最初のBox)の
補正
8 将来の使用向け予備 16bit 0 記入しないこと
9 将来の使用向け予備 16bit 0 記入しないこと
10 ワード・コンフィギュレーション 16bit 7965 “Configuration”メニューから設定
11 比例ゲイン左方向シフト 0..6 4 n=0…6は2の累乗に相当、つまり1、2、4、8、16、
12 積分ゲイン左方向シフト 0..6 3 32、64
13 KiをKpに結ぶ係数 0..32767 16384 KiとKpを個別に設定するための係数
14 Vout / Vaux比 +- 32767 0 周波数機能への電圧低減へのリミット
15 Vext相当リファレンス 0..32767 16384 Vext入力が無効の場合に使用される値
16 Vext変動制限 0..3277 1638 外部アナログ入力の影響を制限(0->0; 3277-
>10%)
17 APO遅延とアラームの設定 0..65535 126 APOコンタクトを作動するアラームを選択、また
その作動の遅延を設定
18 リミテーションリファレンス・ステ 1..1000 20 電圧設定セットポイントの素早い変動のために、
ップ ある数値から別の数値への以降は随時加算ま
たは減算されたステップによって行われます
19 Voutリファレンス 0..32767 0 VOLTトリマーが無効の場合に使用される値
20 安定度 0..32767 16384 STABトリマーが無効の場合に使用される値
21 周波数限界±10% freqnom 0..32767 16384 Hzトリマーが無効の場合に使用される値
22 励磁過電流限界 0..32767 16384 AMPトリマーが無効の場合に使用される値
23 V/F勾配 0..32767 9000 通常運転中のV/Fカーブ勾配
24 立ち上がり時V/F勾配 0..32767 12000 立ち上がり時にのみ使用
25 短絡時間[0 = STOPを除く] 0..255 20 10分の1秒単位(0…25.5秒)で表示された交流
発電機短絡時の運転時間
26 過回転数限界 +- 32767 0 55/66Hzデフォルト値に対する過回転数アラー
ム作動の限界の変動(±10%)
27 リザーブ 0..32767 6553 記入しないこと
28 Ki 過励磁レギュレーター 0..32767 12287 AMPアラーム発生時の電圧レギュレーター励磁
の積分および比例ゲイン
29 Kp 過励磁レギュレーター 0..32767 24575
30 熱分散係数 0..65535 63600 AMPアラーム温度推定器により使用
31 リザーブ 0..65535 - 記入しないこと

表 3:EEPROM 設定のレジストリ

注記 : 設定は同じでありながらも違う S.N.、SW バージョン、補正を有するレギュレーターの設定を容易にする


ために、個々のレギュレーターのパラメーター(S.N.、SW バージョン、補正)を設定値から分けられるように順序
づけられています。従って、10 から 30 までのパラメーターはお互いに自由にコピーすることができます。
補正時に使用されるロケーションの総括
アドレス 名称 範囲 アクセス 内 容
32 VOLT トリマー 0..32767 読み出しのみ VOLT トリマー位置
33 STAB トリマー 0..32767 読み出しのみ STAB トリマー位置
34 Hz トリマー 0..32767 読み出しのみ Hz トリマー位置
35 AMP トリマー 0..32767 読み出しのみ AMP トリマー位置
36 ステータス 0 0..3200 読み出しのみ ステータス第 1 ワード(Vout)[10 分の 1Volt]
37 ステータス 1 0..900 読み出しのみ ステータス第 2 ワード(周波数)[10 分の 1Hz]
38 ステータス 2 16bit 読み出しのみ ステータス第 3 ワード(アラーム)
39 ステータス 3 16bit 読み出しのみ ステータス第 4 ワード(コンフィギュレーション)
40 コマンド 16bit 書き込み 予約ワードコマンド– 使用しないこと
41 VEXT_SAMP 0..32767 読み出しのみ Vext トリマー値
… … …
45 推定温度 0..32767 読み出しのみ 励磁巻線の温度推定値
… … …
表 4 : 補正時に使用されるロケーションの総括

VOLT、STAB、AMP、Hz パラメーター設定

1. 電圧

1.1 電圧設定

有効実測値または平均値はConfiguration メニューにて決定されます。
電圧設定はトリマーまたはソフトウェアによって可能です。CN1-6 と CN1-7 信号入力範囲は 70-140 Vac、
CN1-4 と CN1-5 信号入力範囲は 140-280 Vac です。

最小値から最大値の設定には以下の 2 つの方法があります。
1. Configurationメニューから有効とされるVOLTトリマーによって。
2. パラメーター19によって(VoltトリマーはConfigurationメニューから無効にされていなくてはなりません)。0は
最小電圧に相当、16384は中間値に相当(それぞれ105Vと210V)、32767は最大電圧に相当します。
標準電圧は表 5 を参照してください。

CN1-4 および 5 電圧 CN1-6 および 7 電圧 Volt トリマー(ロケーション 32) パラメーター 19


173 - 7724 7724
- 127 26683 26683
200 100 14043 14043
208 104 15916 15916
220 110 18735 18725
230 115 21065 21065
240 120 23406 23406
266 133 29491 29491
277 138.5 32066 32066
表5
電圧の調整は、Configurationメニューが有効な場合には下記にて可能となります。
● Vext入力(コネクターCN1-10とCN1-11)を通して
● 変動範囲±10%まで設定可能10Kオームポテンショメーター(パラメーター16、デフォルト設定は± 5%)を通
して
● 0Vから+2.5Vまでの範囲内の直流電圧を通して
● パラメーター15(Vext入力が無効となっている場合)を通して

1.2 緩慢電圧変動

レギュレーターに急な電源が入ったり、遠隔地からの電圧設定(Vextアナログ入力またはシリアル入力による)
により基準の急激な変動が起こった場合は、“ソフト”変動モードが提供されます。穏やかな段階的な変動に応じ
て、パラメーター18が過渡回転数を決定します。
値が1の場合は可能な限りの緩慢な変動をし、値が100以上の場合はほぼ即時に変動します。値が0の場合は
変動しません。
2. 安定度

2.1 安定度の調整

レギュレーターの比例ゲイン(電圧エラーに対して)は、Configuration メニューが有効な場合はSTABトリマー位
置から、または値の幅が0から32767まであるパラメーター20からその値を得ます。
積分ゲインはパラメーター13に記入された値に準じて比例ゲインによって決定されます(値0は積分ゲイン無に
相当し、値32767の場合には積分ゲインが比例ゲインと同じ値となることになります)。
双方のゲインはそれぞれに、ロケーション11(比例ゲイン用)と12(積分ゲイン用)に記入された値に従って1、2、
4、8、16、32、64の係数によって乗じることができます。この値は希望するゲインを得るための基数2(固定)に割
り当てられる指数を表わします(例.パラメーター11 = 4 => 係数 = 2 = 16)。

レギュレーターの線図は図4に記載されています。

図4:レギュレーター線図

3. 励磁過電流

3.1 解説

DSRレギュレーターには励磁巻線の温度推定器が搭載されています。温度の推定はロケーション45にリアルタ
イムで記憶されます(また読み込みも可能です)。 温度の推移は指数関数的です(図5をご参照願います)。
パラメーター22またはAMPトリマーによって、励磁電流と温度に(アラーム5を作動させる)限度を定めることが可
能です。
このアラームは過剰な温度状況を知らせる機能を果たすだけではなく、原因を軽減する積極的な機能をも果た
します。設定された限界を超えた際に発生する電圧を制御する調節リングを装備しています。これは発電機の
熱消散性能に適合する値まで励磁電流が低減するように電圧を低下させる働きをします。過励磁アラーム発生
時の安定度調整はパラメーター28および29で設定できます。デフォルト値はほとんどの発電機に対応します。

警告!

発電機の磁気ゲインが高い場合、保護措置が不安定となることがあります。その際はパラメーター28および29を
調整する必要があります(一般にはパラメーター28を下げるだけで充分です)。
図5に示すように、推定温度(実線で表示)がパラメーター22によって設定された限界に達すると、励磁電流が低
下し(それによって発電電圧が低下し)温度が限界値付近に安定して保たれます。

ロケーション 45

時間[秒]
図5

カーブの説明
L45 (alt1, I=In) : ある発電機においてロケーション45で読み出された値 (1)
L45 (alt2, I=In) : 種類の違う2台目の発電機においてロケーション45で読み出された値 (1)
L45 (alt2, I>In) : 過負荷状態の2台目の発電機においてロケーション45で読み出された値 (2)
T45 (alt1, I=In) : 1台目の発電機において保護機能のない場合にロケーション45で読み出される値 (1)
T45 (alt2, I=In) : 2台目の発電機において保護機能のない場合にロケーション45で読み出される値 (1)
T45 (alt2, I>In) :過負荷状態の2台目の発電機において保護機能のない場合にロケーション45で読み出される
値 (2)
P22=12970:1台目の発電機用にロケーション22に書き込まれた値
P22=21617:2台目の発電機用にロケーション22に書き込まれた値
(1) 公称値の90%に相当する公称負荷と周波数
(2) 公称値を超える負荷

3.2 監視ユニットによる補正

過負荷保護の補正は以下の手順で行ってください。
1) Hzトリマー(Configurationメニューが有効になっている場合)を反時計回りに完全に回してください。またはロ
ケーション21に0と記入することによって低回転数保護限界を下げます。
2) AMPトリマー(Configurationメニューが有効になっている場合)を時計回りに一杯回してください。またはロケ
ーション22に32767と記入します。
3) 発電機に公称負荷をかけてください。
4) 回転数を10%下げてください。
5) 減速から20秒後にロケーション45に表示されている値を読み込みます。
6) AMPトリマーが有効になっている場合、ロケーション35に表示された値が手順5で読み込まれた値(ロケーシ
ョン45)と同じになるまでAMPトリマーを反時計回りに回してください。そうでない場合(トリマーが無効の場
合)は手順5で読み込まれた値(ロケーション45)をロケーション22に記入してください。
7) アラーム5(DSRターミナルコントロールパネルと発光ダイオードの点滅の変化で確認)が作動し、電圧が下
がり始めます。
8) 公称回転数に戻ると、数秒後にアラーム5が消え発電機の電圧は公称値に上がります。

3.3 監視ユニットなしの補正

注記 :
この補正方法はAMPトリマーが事前に有効化されている場合にのみ実行できます。
過負荷保護の補正は以下の手順で行ってください:

1) Hzトリマーを反時計回り一杯回してください。
2) 発電機に公称負荷をかけてください。
3) 回転数を10%低下させてください。
4) AMPトリマーを反時計回り一杯回してください。
5) 数秒後に発電機の電圧低下とアラーム5の作動(発光ダイオードの点滅の変化で確認)が始まります。
6) その状態になったら、“AMP”トリマーを時計方向にゆっくりと回し、出力電圧が公称値の97%になるようにし
てください。この時アラーム5はまだ作動しています。
7) 公称回転数に戻り、数秒後にアラーム5が消え発電機の電圧は公称値に上がります。
8) 第 4 章に記載されている方法で Hz トリマーを補正します。

4. 低回転数

4.1 解説

設定限界より低い回転数の場合、発電機の電圧は一定ではなくなりますが、図6に示すように設定可能な比率
による周波数に比例して調整されます。この措置の限界は以下の項目によって左右されます。
● Configuration メニューが有効な場合の50/60 ジャンパー(コネクターCN1端子12および13)の状態によって
● Configurationメニューにおける50/60 設定の状態によって
● Configuration メニューが有効な場合のHzトリマーの位置によって
● ロケーション21に記入されている値によって

周波数に比例した電圧に関する機能の作動は、アラーム6(DSRターミナルコントロールパネルと、発光ダイオー
ドの点滅の変化で確認)の作動で示されます。

パラメーター21(Hzトリマーに相当)は低回転数保護措置の限界を設定します。16384に設定された場合は、
45Hz(Configurationメニューに50/60ジャンパーと50/60フラグの設定がない場合)、あるいは54Hz(50/60ジャン
パーが有効で、Configurationメニューの50/60フラグが有効の場合)で保護が作動します。値が0から16384まで
の場合にはそれぞれ40Hzと48Hzまで比例的にしきい値が低下します;値が16384から32767までの場合にはそ
れぞれ50Hzから60Hzまで比例して限界が上昇します。

低回転数保護が作動すると、図6に示すように周波数に比例して電圧は低下します。パラメーター23は電圧/周
波数直線の傾きを設定します。デフォルト値は9000です。P23の値を増加させると周波数の低下に応じた電圧の
低下がより大きくなり、P23の値を減少させると電圧の低下は小さくなり、限度であるP[23]=0 で電圧の低下は
起こらなくなります。
警告 : 電圧の低下が不充分で周波数が低下せず発電機が低回転数で作動することになった場
合、発電機にとって危険なオーバヒートが発生することがあります。

4.2 監視ユニットによる補正

低回転数保護の補正は以下の手順で行ってください。
1) 発電機が60Hzで運転しなければならない場合、CN1コネクターがConfigurationメニューで有効な場合には端
子12と13の間にブリッジが挿入されていることを確認してください。あるいはConfigurationメニューで50/60を
有効にしてください。
2) Hzトリマーが有効になっている場合、保護措置の限界はロケーション34で読み込まれ、そうでない場合には
ロケーション21に直接書き込まれます。
値16384がロケーション21に書き込まれる(またはロケーション34で読み込まれる)場合、45/54Hz(50/60が
有効になっているかどうかによる)での措置に相当します。
0から16384までの値は40/48Hzから45/54Hzまでの措置に相当します。
16384から32767までの値は45/54Hzから50/60Hzまでの措置に相当します。
3) 回転数が限界よりも低くなった場合は発電機の電圧が下がり始め、それと同時に発光ダイオードとDSRター
ミナルコントロールパネルでアラーム6が表示されます。
4) 回転数が上昇すると発電機の電圧は正常となりアラーム6が消えます

4.3 監視ユニットなしの補正

注記 :
この補正方法はHzトリマーと50/60ジャンパーが事前に有効な場合にのみ実行できます。
低回転数保護の補正は以下の手順で行ってください。
1) Hzトリマーを反時計回りに一杯に回してください。
2) 発電機が60Hzで運転しなければならない場合には、CN1コネクターの端子12と13の間にブリッジが挿入され
ていることを確認してください。。
3) 発電機の回転数が公称速度の90%になるようにしてください。
4) “Hz”トリマーを発電機の電圧が下がり始めるまで時計方向にゆっくりと回してください。そして発光ダイオー
ドが速く点滅し始めていることを確認してください。
5) 回転数が上昇すると発電機の電圧が正常となりアラームが消えます。
6) 回転数を公称値に戻してください。

5. 過回転数

パラメーター26は過回転数アラームの作動限界を設定します。16384に設定されている場合は55Hz
(Configurationメニューに50/60ジャンパーと50/60フラグがない場合)、または66Hz(50/60ジャンパーがあり、か
つ有効で、Configurationメニューで50/60が有効となっている場合)でアラームが作動します。
値が0から16384の間の場合にはそれぞれ50Hzと60Hzまで比例して限界が下げられます。
値が16384から32767の間の場合にはそれぞれ60Hzと72Hzまで比例して限界が上げられます。図6の点線を参
照してください。
f/fnom

図 6:パラメーター21、23、26

6. その他のパラメーター

6.1 Vout / Vaux比

Hz保護限界以下の回転数で充分な供給電圧を保証するために、周波数機能に応じた電圧の低下に対する制
限が設けられています。
この制限は調整電圧(Vout)に関わるものです。DSRの電源供給が補助巻線の場合、補助巻線で発生した電圧
VauxはVoutと同じ値でない場合があるということを考慮しなければなりません。VauxはVoutに比例すると考えら
れ、比例係数はパラメーター14で決定されます。

DSRの電源供給が調整位相から直接の場合はパラメーター14は0に設定されます。補助巻線からの電源供給
の場合、無負荷状態出力電圧を公称値(Vout)に調整して電圧(Vaux)を測定しなければなりません。
パラメーター14の値は次の数式によって得られます。

6.2 立ち上がり時V/F曲線の勾配

パラメーター24は立ち上がり時の電圧/周波数の勾配を設定します。低回転数アラームの周波数限界(パラメー
ターP[21]またはHzトリマーによって設定)を超えた時、作業勾配(パラメーターP[23])が使用されます。
デフォルト値は12000で、P24 の値を大きくすると低周波数電圧の低下がより大きくなり、P24の値を小さくすると
電圧低下が小さくなります。限度であるP[23]=0で電圧の低下は起こらなくなります。

警告 : 電圧の低下が不充分で周波数が低下せずに発電機が作動することになった場合、発電
機にとって危険なオーバヒートが発生することがあります。

6.3 短絡時間

パラメーター25は短絡状態となった発電機の作動時間を決定し、10分の1秒単位(0.1秒から25.5秒まで)で表示
されます。その時間が経過するとレギュレーターはブロックされた状態となります。値を0とした場合にはブロック
が無効となります。

レギュレーターアラーム管理

1. 総括一覧表

No. 項 目 動 作

1 Eepromチェックサム デフォルトデータリセット、ブロック
2 過電圧 (@ ωN) APO
3 低電圧 (@ ωN) APO
4 短絡 APO、最大電流、ブロック
5 励磁過電流 APO、励磁電流低下
6 低回転数 APO、V/F勾配
7 過回転数 APO
表6 : アラーム一覧表

有効アラームの状態はロケーション38に記憶され、シリアル接続で読み出すことができます。
値が 1 と表示されているビットインデックスが有効アラームに相当します。

ロケーション 38(“STATUS”第 3 項目)


B15 B14 B13 B12 B11 B10 B9 B8 B7 B6 B5 B4 B3 B2 B1 B0
32768 16384 8192 4096 2048 1024 512 256 128 64 32 16 8 4 2 1
A12 A11 A10 A9 A8 A7 A6 A5 A4 A3 A2 A1
J50/60 - リザーブ リザーブ - - - - - 過回転数 低回転数 過励磁 Cto.Cto. 低電圧 過電圧 チェックサム
表 7 : ロケーション 38 アラームフラグ

例:
ロケーション 38 = 48 = 00000000001100002 :B5 と B4 ビットが 1 となっているので A6 と A5 のアラームが有効

発光ダイオードによるアラーム通知

通常運転および 50%の反復運転中(図7の OK で示す)は基板に取り付けられた発光ダイオードは 2 秒毎に


点滅しています。アラーム通知または措置が発生した場合には図 7 に示すようにそれぞれ異なる方法で点滅
が起こります。
図7

2. アラーム解説

No. 項 目 動 作
1 EEPROM コントロールコード 立ち上がり時(DSPリセットと周辺機器の初期化の後)に検証されます。行われる
エラー 作動は以下の通りです。通知、デフォルト設定の読み込み、EEPROMへの保存、レ
ギュレーターのブロック。
再始動時にEEPROMに問題がある場合には再びアラームが作動します。そうでな
い場合はレギュレーターはデフォルトのパラメーターで作動し始めます。
2 過電圧 アラームは表示されず、APO 出力が作動し記憶されます。原因としては異常な運
転条件(過回転数や過負荷など)またはレギュレーターの故障などがあります。
過電圧アラームは出力電圧が失われた場合に作動します。過電圧は回転数に
応じて適切なテンプレートによって算出され、過渡中に 2 秒間抑制されます。計
算用のテンプレートでは限界を公称値より 5%上に設定します。

3 低電圧(@ ωN) アラームは表示されず、APO 出力が作動し記憶されます。低電圧は回転数に応


じて適切なテンプレートによって算出され(過電圧の説明欄に表示)、限界は公称
値より5%下に設定します。このアラームは低回転数アラームの作動限界よりも高
い場合にのみ作動、つまり低回転数アラームによって抑制されます。また、“励磁
過電流”アラーム作動時および遷移中にも抑制されます。
4 短絡 このアラームは 20Hz 以下では無効化され、作動時には表示が行われ記憶され
ます。短絡許容時間は 0.1 秒から 25.5 秒です。(100ms 単位で設定可能)
レギュレーターは DD と TT を保存した後にブロックされストップ状態であるとの信
号を出します。“短絡時間”パラメーターをゼロにセットするとブロックは無効となり
ます。ストップ状態になると励磁が低下して遮断しレギュレーターを再起動し、サ
イクルが繰り返されます。
5 励磁過電流 このアラームの機能は高温度であることを知らせるのみならず、温度を下げる機
能があります。調整リングが限界を超えた時、発電された電圧を制御し励磁電流を
下げ、出力電圧を下げます。
設定可能なパラメータは“限界”で、これによってシステムが安定するバランス値
が決定されます。アラームは通知され記憶されます。補正については励磁過電
流の章を参照してください。

6 低回転数 V/F 勾配の作動と通知(即時)。このアラームはスタート時と停止時にも表示され


ます。EEPROM へのデータの保存は行われません。アラーム作動の限界は 50/60
ジャンパーの状態(ハードウェアまたはソフトウェア)と Hz トリマー位置またはパラ
メーター21 の値に左右されます。限界以下の場合には V/F 勾配が有効となりま
す。

過回転数 低回転数アラームと同様に表示され、制御は行わずに記憶されます。過回転数
になると過負荷の場合と同じく過電圧を起こすことがあります。限界はパラメータ
ー26 によって設定可能です。

3. APO出力

APO出力(Active Protection Outputオープンコレクタートランジスター‐CN1コネクター端子14および15)は通常


運転の際にはオープンになっています。全てのアラームのうち別選択が可能なものの1つ、またはそれ以上が作
動するとクローズとなります(遅延時間は0秒から15秒まで設定可能)。
どのアラームを選択した時にA.P.O. が作動するのかはロケーション17に記入された値によります。
トランジスターがオープンとなるのは、アラームが1つも作動していない時と、作動しているアラームがあっても許
可ビットが0に設定されている時です。
ロケーション17に設定する値は2つの部分から構成されます。1つはコンタクトを作動させるアラームの選択を可
能にし、もうひとつは措置の遅延の設定を可能にします。ロケーション17に設定する値の算出は以下の手順で
行ってください。
a) 表8を参照し、APOを作動させたいアラームに対応する10進数を合計して数値Bを算出します。(例.過電
圧と過回転数で作動させたい場合にはB = 2 + 64 = 66)
a) 希望の遅延時間(0秒から15秒の整数)に固定値4096を掛けます。数値A = (0..15) * 4096が得られます。
(例.希望するのが5秒の場合 A = 5 x 4096 = 20480)
ロケーション17にA + B の合計を記入します。(前述の例の場合 20480 + 66 = 20546)

A12 A11 A10 A9 A8 A7 A6 A5 A4 A3 A2


- - - - - 過回転数 低回転数 過励磁 Cto.Cto. 低電圧 過電圧
2048 1024 512 256 128 64 32 16 8 4 2

表8 : APOに作用するアラームの設定
DI1 コミュニケーションユニット

1. 解説:

DI1インターフェイスデバイス(図 7)はDSRデジタルレギュレーターの設定およびモニタリングデバイスへの接続
が可能です。その機能には以下のものが含まれます。
● 遠隔地のものも含めた発電機の状態の変動の反復または表示
● 個々のパラメーターの設定
● 設定ファイルのアップロードとダウンロード
● 状態の読み込み(アラーム、測定値)
● アラームメモリーに関する情報の読み込み
● 別領域のバスやコミュニケーションネットワークに対してのインターフェイス変換

DI1インターフェイスはDSRの近くに設置されなければなりません。DSRレギュレーターのCOMコネクターはDI1イ
ンターフェイスのCN2コネクターへは、メカルテ社から供給された専用ケーブルで接続されます。
設定および制御ユニットはPC、PLCまたは他の機器により構成されますが、少なくとも一つのDI1デバイスのイン
ターフェイスが装備されていることが必要です。

DI1コミュニケーションユニットで使用可能なシリアルインターフェイスは以下のものです。
● CN3コネクターにはハンドシェイクなしのRS232 (3線)
● CN4コネクターには2線RS485半複信(DTE(1)、TxRTS、RxRTS)

1台のDSRレギュレーターとPCの接続を図9に示します。
DI1インターフェイスは必要な場合には、図10に示すように同じタイプのバスを有する他のレギュレーターまたは
種類の違うデバイスとのRS485ネットワーク中に組み入れられます。

DI1インターフェイスはまたレギュレーターのA.P.O. コンタクトを絶縁することをも出来ます。DSRの端子14はCN1
の端子5に接続されなければなりません(図8に点線で表示)。
CN5コネクターには2つの種類のAPO 絶縁コンタクトが使用可能です。(2つを同時に使用することはできません)
● 固体スイッチ、最大30V - 100mA (端子3と4)
● 電気機械スイッチ、24Vdc/120Vac - 6A(2) (端子5、6、7)

警告 : APO絶縁コンタクトが正常に機能するためにはDSRレギュレーターのCOMコネクターとDI1インターフェ
イスのCN2コネクターの間のケーブルが接続されていることが必要です。

注記 1) DTE = Data Terminal Equipment


注記 2) 負荷抵抗の電流

2. 電源 DI1

DI1基板には別々に電源が供給されなければなりません。
1) CN1コネクター上(端子1-2と3-4)にはDSRのものと同じ電源によって。このためCN1の電源端子は倍化され
ています(図8)。
2) CN1コネクター(端子1と4)には専用電源によって(AC:40V/15Hz - 270V/72Hz または DC:40V - 380V)
3) または、CN5コネクター(端子1と2)には完全絶縁のDC電源(9 - 14V )によって

警告 : CN5コネクタに非絶縁電源を使用するとDSRレギュレーター、DI1インターフェイスおよび
接続デバイスを損傷するコミュニケーション問題を引き起こすことがあります。
図7 : DI1コミュニケーションインターフェイスのレイアウト

図8 : APOシグナルの接続(オプショナル)と電源の例
3. 入力と出力:技術特性
表9:CN1コネクタ
端子 名称 機能 仕様 備考
1 Aux/Exc+ 電源 AC電圧:40V - 270V 以下の端子が基板上に一緒に接続
2 Aux/Exc+ 周波数:15Hz - 72Hz\ されます。1と2、および3と4
3 Aux/Neutral DC電圧:40V - 380V
4 Aux/Neutral
5 A.P.O. アクティブ・プロ 電圧:3.3V APO絶縁出力(CN5 3-4)またはAPO
6 Common テクション入力 リレー(CN5 5-6-7)を得るための
DSRのAPO出力への接続

表10:CN3コネクター
図面 ピンNo. 機能 仕様 備考
1 - 非接続 機能性パラメーターの読み込
2 232 - TX RS232 TX – 絶縁 みと書き込み、記憶アラームの
3 232 - RX RS232 RX – 絶縁 読み込み。
4 - 非接続 9 ピン SUB-D コネクター付き
5 232/485 GND RS232/RS485共通 – 絶縁 標準シリアルケーブル使用可
6 - 非接続 能。
7 - 非接続
9ピンSUB-D雌コネクターを上から 8 - 非接続
見た図 9 - 非接続

表11:CN4コネクター
ピンNo. 名称 説明 備考
1 485 A RS485 チャネルA - 絶縁 以下の端子が基板上に一緒に接続
2 485 B RS485 チャネルB - 絶縁 されます。1と4、2と5、3と6となり、複
3 232/485 GND RS232/RS485共通 - 絶縁 数レギュレーターのネットワークが実
4 485 A RS485 チャネルA - 絶縁 現されます(図10を参照)。
5 485 B RS485 チャネルB - 絶縁
6 232/485 GND RS232/RS485共通 - 絶縁

表12:CN5コネクター
端子 名称 機能 仕様 備考
1 232/485 GND 電圧 : 9 - 14V
2 VDC 外部電源 電流 :100mA
3 APO1 コンタクトタイプ:絶縁 CN5の端子1と端子3の間にブリッジ
4 APO2 電流 : 100mA が挿入されている場合にはコンタクト
電圧 : 30V として使用しないでください。
5 APO-NC 通常はクローズ状態 コンタクトタイプ:絶縁 抵抗性負荷における電圧と電流の
で、APO作動の際にオ 電流 : 6A 仕様です。
ープンとなります DC電圧 : 24V リレー使用時にはCN5の端子1と端
6 APO-C リレー共通 AC電圧 : 120V 子3の間にブリッジを挿入してくださ
7 APO-NO 通常はオープン状態 い。
で、APO作動の際にク
ローズとなります
図 9:DI1 デジタルインターフェイスによる 1 台の DSR レギュレーターと PC の間の
RS232 コネクション

図 10:DI1 デジタルインターフェイスによる複数台の DSR レギュレーターと PC の間の


RS485 コネクション
DSR ターミナルのプログラミングソフトウェアとモニターの使用法

1. インストール

Windowsで“install.exe”プログラムを実行します。
実行コード付きのC:\dsrterm ディレクトリが作成され、デスクトップにショートカットが作成されます。
WindowsのデスクトップからDSR_Terminal プログラムを起動します。
デスクトップに Dsr_Terminal のショートカットが作成されない場合は、C:\dsrterm からコピーすることができます。

2. 前書

起動時にはユーザーインターフェイスは図11左側に記載されたようになっています。
コネクションの実行はConnected (16) のインジケーターが黄色から緑に変わることで確認されます。
コミュニケーションがエラーなしに実行されると、Com STAT (15) インジケーターが赤から緑に変わります。

重要 : コミュニケーションは、Connected (16)、Com STAT (15)、Com ERROR (14)のインジケーターが3つとも


緑になったときにのみ実行されます。ADDRESS 欄には、ほぼリアルタイムでコミュニケーション中のスレーブの
アドレスが表示されます。

コミュニケーション
ComPort メニューは 2 つの機能があります。

1. Connect/Disconnect はスレーブユニット(DSRレギュレーター)への接続を有効または無効にします。

2. Settings はコミュニケーションに関連する数種のパラメーターを設定するためのウィンドウを開きます。
(図11に表示):
• Port 設定はどのシリアルポートをコミュニケーションに使用するかを決定します(COM1またはCOM2)。
• Slave ADDR. はコミュニケーションするデバイスのパラメーターです(ロケーション1)。
• Baudパラメーターは、マスターユニット(システムの監視)が一つまたは複数のスレーブユニット(デジタ
ルレギュレーター)とデータ交換を行う通信速度を設定します。

図11:DSRターミナル・ユーザーインターフェイス:セッティングおよびコンフィギュレーションメニュー
3. 機能説明

DSRターミナルユーザーインターフェイスを図12に示します。RS485シリアルによって接続された1から32のスレー
ブユニットの、またはRS232によって接続された1つのユニットのプログラミングとモニタリングを可能にします。
使用可能な機能は表13に示します。
DSR ターミナルユーザーインターフェイスは、異なった機能を持つ 6 つのゾーンで構成されています。

Transmit : スレーブユニット(DSR)に通信されるデータを管理します
Receive : スレーブユニットから要求される単一のデータを表示します
Ciclic Read : スレーブユニット(DSR)における連続したロケーションの4つの記憶データをほぼリアルタイムで
表示します
STATUS : 36から39のレジストリ(測定電圧、測定周波数、アクティブ・フラグアラーム)を表示します
ALARMS : アクティブなアラームを表示します(アラームと個々のワードアラームフラグは表7に示します)
COMMUNICATION : コミュニケーションの状態を表示します

Configuration メニュー

Configurationメニューは図13に示します。DSRレギュレーターのコンフィギュレーションフラグの設定を可能にしま
す(パラメーター10)。

Fileメニュー

FileメニューはDSRターミナルユーザーインターフェイスを終了させるExitオプションのみを表示します。

Up/Dwメニュー

Up/Dwメニューは設定ファイル(拡張子.dat)のレギュレーターへのアップロードとレギュレーターからのダウンロ
ードを行うために使用されます。パラメーターの一覧表は表3に示します。
可能なオプションは3つです。
1. UpLoad Data :“UpLoad”ウィンドウが開きます。
• Openボタンはアップロードされる.dat 拡張子または.set 拡張子ファイルの選択を可能にします。
• UpLoadボタンはDSRレギュレーターに設定ファイルのパラメーターをダウンロードします;.dat 拡張子の
ファイルが開かれた場合には全てのパラメーターが更新されます。.set 拡張子のファイルが開かれた場
合には10から30までのパラメーターのみが更新され、0から9までのパラメーターは変更されません。
• DoneボタンはUpLoadウィンドウを閉じます。
2. DownLoad Data :“DownLoad”ウィンドウが開きます。
• DownLoadボタンは設定ファイルをパーソナルコンピューターに送信します。
• SaveAllボタンは.dat 拡張子の設定ファイル全体(0から30まで)の保存を可能にします。
• SaveSettingsボタンは.set 拡張子のカスタマイズデータファイル(パラメーター10から30まで)の保存を可
能にします。
• DoneボタンはDownLoadウィンドウを閉じます。
3. DownLoad Alarm :“DownLoad Alarm”ウィンドウが開きます。
• DownLoadボタンは記憶されたアラームの一覧、何回作動したか、それぞれについて最新の措置の持続
時間、持続時間合計をパーソナルコンピューターに送信します。
• Saveボタンは.alr 拡張子のアラームファイルの保存を可能にします。
• DoneボタンはDownLoad Alarmウィンドウを閉じます。

Aboutメニュー

AboutメニューはDSRターミナル・ソフトウェアの現行リリースを表示します。
4. 設定ファイル

適切にフォーマットされたテキストファイルです;それぞれの行は:
• パラメーターのアドレスを示す数値で始まり、
• その数値の後には区切りの役割を果たすスペースが続き、
• スペースの後にはパラメーターの値を示す数値が続き、
• パラメーター値の後に一つ以上のスペース を入れた場合、オプショナルのテキストを記入することができま
す。
• アドレスがあるパラメーターのみ変更され、その他のパラメーターは変更されません。
• “%”の文字に続くテキストはコメントとして認識されるため、無視されることになります。

% MECC ALTE S.p.A.


% DSR同期交流発電機用デジタルレギュレーター
% 設定ファイル
%
% パラメーター・バージョン: 02
% 交流発電機タイプ: デフォルト
% 日付: 17/04/07
% 備考:
%
% 注意: テキストのフォーマットにはマニュアルを参照してください
%
10 7965 ワード・コンフィギュレーション
11 4 比例ゲイン左方向シフト
12 3 積分ゲイン左方向シフト
13 16384 KiをKpに結ぶ係数
14 0 Vout/Vaux比率
15 16384 Vext相当リファレンス
16 1638 Vext変動制限
17 126 APO遅延とアラームの設定
18 20 リミテーションリファレンス・ステップ
19 21065 VOLT相当電圧リファレンス
20 16384 STAB 相当安定度
21 16384 Hz相当低周波数保護限界
22 16384 AMP相当励磁過電流限界
23 9000 V/F勾配
24 12000 スタートアップ時V/F勾配
25 20 短絡時間(10分の1秒単位)
26 0 過速度限界
27 6553 シャットダウン周波数(6553->20Hz)
28 12287 Ki レギュレーター過励磁アラーム
29 24575 Kp レギュレーター過励磁
30 63600 過励磁アキュムレーター放電抵抗

.setファイルの一例
図 12 : DSR ターミナルユーザーインターフェイス

図 13 : Configuration メニュー
参照 機 能 説 明

1 レギュレーターに送信するパラメーターの値

2 レギュレーターに送信するパラメーターのアドレス

3 通信コマンド

4 レギュレーターに要求されるパラメーターの値(6に記載されたコマンドの後に更新されます)

5 レギュレーターに要求されるパラメーターのアドレス

6 更新コマンド

7 4つの連続したアドレスに割り当てられた4つのパラメーターの値(8に記載されたものを含むアドレスを始めとして)

8 レギュレーターに要求される4つのパラメータのうちの最初のパラメーター

9 ほぼリアルタイムでの更新の作動

10 レギュレーターの状態の表示(電圧、周波数、作動アラーム、コンフィギュレーション)

11 挿入50/60Hzジャンパー

12 将来の用途のためにフリー(追加入力状態 - 表5を参照)

13 コミュニケーション中のスレーブのアドレス

14 コミュニケーションのエラー(赤色インジケーター)

15 接続のエラー(赤色インジケーター)

16 実行中の接続とコミュニケーションのインジケーター

17 作動アラーム通知

18 有効値調整の設定用フラグ

19 電圧リファレンスの一時的変動の作動フラグ(予備補正用)

20 電圧捕そくチャンネルにおけるオフセットの自動補正の作動フラグ

21 半周期のサンプリング設定用フラグ

22 50/60Hzジャンパー・ハードウェアの読み込み作動フラグ

23 不使用

24 VOLTトリマーからの電圧リファレンスの読み込み作動フラグ

25 STABトリマーからの安定性パラメーターの読み込み作動フラグ

26 Hzトリマーからの低回転数保護限界パラメーターの読み込み作動フラグ

27 AMPトリマーからの励磁限界パラメーターの読み込み作動フラグ

28 外部電圧入力の読み込み作動フラグ

29 DAC作動フラグ

30 装置の公称周波数設定フラグ

表 13:DSR ターミナル主要パネルと Configuration メニューの機能


付録 A:“DSR_Reader ”モニタリングソフトウェアの使用法

1. インストール

Windowsから“install.bat”プログラムを起動します。
実行コード付きのC:\dsrread ディレクトリが生成され、デスクトップにショートカットが作成されます。
WindowsのデスクトップからDSR_Readerプログラムを起動します。

2. 前書

起動時にはユーザーインターフェイスは図14左側に記載されたようになっています。
コネクションの実行はConnected (10) のインジケーターが黄色から緑に変わることで確認されます。
コミュニケーションがエラーなしに実行されると、Com STAT (11) インジケーターが赤から緑に変わります。

重要:コミュニケーションは、Connected (10)、Com STAT (11)、Com ERROR (12)のインジケーターが3つとも緑


になったときにのみ実行されます。

ADDRESS 欄 (9)には、ほぼリアルタイムでコミュニケーション中のスレーブのアドレスが表示されます。

Connect / Disconnect (2) ボタンはスレーブユニット(DSR レギュレーター)への接続を有効または無効にします。

コミュニケーション

ComPort メニューは 2 つの機能があります。


1. Connect / Disconnect はスレーブユニット(DSRレギュレーター)への接続を有効または無効にします。
2. Settingsはコミュニケーションに関連する数種のパラメーターを設定するためのウィンドウを開きます(図14に
表示)。
‐ Port 設定は、どのシリアルポートをコミュニケーションに使用するかを決定します(COM1またはCOM2)。
‐ Slave ADDR.はコミュニケーションするデバイスのパラメーターです(ロケーション1)。
‐ Baud パラメーターは、マスターユニット(システムの監視)が一つまたは複数のスレーブユニット(デジタルレギ
ュレーター)とデータ交換を行う通信速度を設定します。

図14 : DSR_Reader ユーザーインターフェイスとSettingsメニュー


3. 機能説明

DSR_Reader ユーザーインターフェイスは図15のように表示され、RS485シリアルによって接続された1つから32
のスレーブユニットの、またはRS232によって接続された1つのユニットの監視を可能にします。
使用可能な機能は表14に記載されています。
DSR_Reader はそれぞれ違った機能を果たす4つのゾーンで構成されています:

STATUS : 電圧と測定周波数を表示します。(レジストリ36と37)

ALARMS : 作動アラームを表示します。

Ciclic Read : スレーブユニット(DSR)に要求される単一のデータをほぼリアルタイムで表示します。


COMMUNICATION : コミュニケーションの状態を表示します。

図 15:Interfaccia utente DSR_Reader ユーザーインターフェイス

参照 機能説明
1 作動アラーム通知
2 接続を有効または無効とするボタン
3 端子4-5(接続されている場合、もしくは端子6-7の電圧の2倍の値)の調整電圧
4 測定周波数
5 挿入50/60Hzジャンパー
6 レギュレーターに要求されるパラメーターのアドレス
7 レギュレーターに要求されるパラメーターの値(8に記載されたコマンドの後に更新されます)
8 ほぼリアルタイムの更新の作動
9 コミュニケーション中のスレーブのアドレス
10 実行中の接続とコミュニケーションのインジケーター
11 接続エラー(赤色インジケーター)
12 コミュニケーションエラー(赤色インジケーター)

表 14:DSR_Reader 主要パネルの機能
その他の機能メニュー

Fileメニュー

FileメニューはDSR_Readerユーザーインターフェイスを終了させるExitオプションのみを表示します。

Up/Dwメニュー

Up/Dwメニューは設定ファイル(拡張子.datまたは.set)をレギュレーターからダウンロードするために使用されま
す。パラメーターの一覧表は取扱説明書の表3に記載されています。
可能なオプションは以下のように限定されています:

1. UpLoad Data:この機能は許可されていません。

2. DownLoad Data: “DownLoad”ウィンドウが開きます。


● DownLoadボタンは設定ファイルをパーソナルコンピューターに送信します。
● SaveAllボタンは.dat 拡張子の設定ファイル全体(0から30まで)の保存を可能にします。
● SaveSettingsボタンは.set 拡張子のカスタマイズデータファイル(パラメーター10から30まで)の保存を可能に
します。
● Done ボタンは DownLoad ウィンドウを閉じます。

3. DownLoad Alarm:“DownLoad Alarm”ウィンドウが開きます。


● DownLoadボタンは記憶されたアラームの一覧、何回作動したか、それぞれについて最新の措置の持続時間、
持続時間合計をパーソナルコンピューターに送信します。
● Saveボタンは.alr 拡張子のアラームファイルの保存を可能にします。
● Done ボタンは DownLoad Alarm ウィンドウを閉じます。

About メニュー

About メニューは DSR_Reader ソフトウェアの現行リリースを表示します。


付録 B:DSR のベンチテストと設定

DSRとコミュニケーションデバイスの設定は、発電機に接続された状態のレギュレーターで行うより、ベンチテストで行った方
がより簡単デす。
DSR と DI1 コミュニケーションインターフェイスの接続図面は、使用される電源のタイプによって B1 から B4 の図に記載さ
れています。

DSRとDI1デバイスの一部は高圧で運転しており安全面で危険性があります。安全のために絶縁変圧器でグ
リッドからレギュレーターの電源を強制的に絶縁してください。

接続を取り扱うのは、高電圧が健康と安全に及ぼす危険性を十分に認識し、かつ本取扱説明書のDSRの安
全な取り扱いを完全に理解した有資格者でなければなりません。

B2 と B4 に関して、9-14Vdc 電源は必ず非絶縁として下さい。非絶縁でないとコミュニケーションの問題や、
DSR レギュレーター、DI1 インターフェイス、接続デバイスなどの損傷を起こす可能性があります。

DSR 信号 : 70V - 140V 共通電源 分離電源

図B1:70-140Vac DSR - DI1共通電源 図 B2: DSR 70-140Vac 電源 - DI1 9-14Vdc 絶


(DSRの端子7における信号と、端子6と3の間の 縁電源 (DSR の端子 7 における信号と、端子 6
ジャンパーに注意) と 3 の間のジャンパーに注意)

DSR 信号 :140V - 280V

図B3:140-280Vac DSR - DI1共通電源 図 B2: DSR 140-280Vac 電源 - DI1 9-14Vdc


(DSRの端子5における信号と、端子4と3の間の 絶縁電源 (DSR の端子 5 における信号と、端子
ジャンパーに注意) 4 と 3 の間のジャンパーに注意)
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