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無形文化遺産（注1）の保護（注2

リンダ・バーカー著

1 刻々と変化する今日の世界情勢の中で、私たちの多くは、自分たち独自の文化遺産を保存

することの重要性を認識しています 。しかし、何を保存すればいいのでしょうか？
危機に瀕している壮大な建物？都市の歴史的な部分？重要な芸術作品？しかし、歌や物語

、儀式や伝統的な慣習はどうでしょうか？私たちの文化を構成するこれらの無形の側面は

、私たちが建設したり創造したりするものと同じように重要な意味を持つことがあります

。未来の世代が体験し、楽しむことができるように、これらの文化もまた保存されるべきで

。
はないでしょうか

2 ユネスコ（国際連合教育科学文化機関）によれば、その答えは「イエス」です。そのた

め、2008年に最初の無形文化遺産（ICH）リストを発表しました。ユネスコの世界遺産といえ

ば、エジプトのギザのピラミッドやオーストラリアのグレートバリアリーフなど、世界に

とって価値のある場所を特別に保護するために選ばれたリストが有名です。しかし、ICHの

リストは違います。その目的は、グローバル化によって危機に瀕している生きた習慣や伝

統を記録することにあります。これには、言語や話し言葉（語りや詩など）、舞台芸術、

伝統工芸、地域の知識や信仰が含まれます。

3 現在、ICHリストには400以上の習慣や伝統が登録されています。最近登録された2つの項

は、保護対象として選ばれた慣習がいかに豊かで多様なものであるかを教えてくれる。

2016年には、韓国・済州島の海女である済州海女の文化がリストに追加されました。この

素晴らしい女性たちは、海中10mに潜って食料を調達する

- 呼吸器を使わずこれを1日最大7時間行うのです。
1日、1年90日間、1回のダイビングで約1分間息を止めています。

ダイビングの実践に関する知識

は、家族の中で代々受け継がれていくものです。しかし、現在、海女の多くは60代、70代

、80代となっています。しかし、現在では60代、70代、80代のダイバーがほとんどで、若

い女性たちの活躍の場がなく、消滅の危機を迎えています。
4 同じ年にICHリストに追加されたもう一つの文化的慣習は、鷹狩りです。これは、ハヤ

ブサやタカなど、訓練された猛禽類を使って狩りをする古くからの習慣である。芸術であ

ると同時にスポーツでもあり、長年の訓練と鍛錬が必要です。鷹狩りはフランスやモンゴ

ルなど世界各地で行われています。
アラブ首長国連邦には世界初の鷹の病院があり、毎年、鷹の 「美人コンテスト」が開催さ
れています。しかし、悲しいことに、鷹狩りは都市の発展と自然の生息地の喪失によって脅

かされている。鷹狩りを保存する努力が成功しない限り、この習慣は消滅してしまうかも

しれないと危惧されています。

5 済州島海女と鷹狩りは、ICHリストが保護するために作られた、非常に幅広い文化的慣

習を物語っています。しかし、ユネスコの取り組みが貴重であることは多くの人が認めると

ころですが、私はICHリストの公正さと有用性に疑問を感じています 。なぜ、ある習
慣や慣習が含まれ、他の習慣や慣習が含まれないのか？誰がそれを決めたのでしょうか？

このリストに掲載されることで、長期的には違いがあるのだろうか？グローバル化が急速

に進み、先祖代々の習慣を学ぼうとする若者が少なくなった今、多様で貴重な文化遺産の

多くを保存するには、すでに手遅れなのかもしれません。

しかし、未来の世代のために、私たちは決して努力を怠ってはいけないと思います。