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キョクハ キョノウショウ

(1991) (宮坂松衛) 型としては,自分だけが空想にふける空想人,他人だけ 想の臨床類型として提唱した慢性妄想。解釈に空想 の結果ぺニス羨望を抱き,父親からべニス,ひいては子ど


もを得たいという女性性を身につけるか,あるいは自分に
なく自身も自分の虚言を信じ込んでしま5空想虚言者, 自 物証が豊富にうけ加わり,多くは血統妄想の形をと
輔波 分は信じないが他人は貌す欺隔者を区別することがある デュプレ E. Dupr6 とログル J. Logre [1910]はこ ペニスがないという現実を否認して,男性と競争・手る男性
[英] Spike 一虚言症,空想虚言 的抗議を生ずると考えられた。
しを独立し九系統妄想とみて空想妄想(d61ire d'imagina・
[独] Spitze 便画 Kraepelin, E.(1883-1927) (福島 潮 ,n)と呼んだ。真実を加工し嘘をっきゃすい病的体質 フロイトは『ハソス症例の分析.[1909]の中で,父の
[仏] Polnte .イニー my伽omanie)の上に,外的事実の解釈では 去勢の船どかしに対する少年の去勢不安(父から去勢され
虚言症 く内界の空想により妄想が形成される点に特徴がある。 る恐怖)カ:「馬がこわい」恐怖症に置き換えられている事
突発性の脳波異常の最も基本的な波型で,ν14秒(約70 [英] mythomania 実を観察した力:, r狼男の分析」[191釘では,父に愛され
誇大妄想(発明, 血統)の主題をとり,慢性に経過して痴
msec) ν50秒の持続をもち,背景活動(基礎活動)から [独] LⅡgen5Ucht
呆にならなし、が, 体系化せず物語や記憶錯誤の要素を加え たし、同性愛的願望の充足が,男性を失し、女になること,つ
明瞭に区別される波である。正弦波様のふつうの脳波と異 [仏] mythomanie まり去勢を意味し,父に食べられる不安(のみ込まれる不
て際限なく発展するという。フラソスでいうパラフレ早一
なり目立って尖った波型で多くは単発性であるが,ときに (P8r即hrιnie) に相当し,空想虚言の妄想類型とみなすこ 安)を生じ,それが r狼に食べられる」恐怖症に置き換え
煎波が並んで群発することもある。これが薯明に連続する 1905年,デュプレ E. Dupr6 によ0て記載された症候 一解釈妄想,空想虚言,パラフレニー られている事実を観察した。去勢不安では現実の脅威に対
ともできる0
時にはてんかん性発作が対応・手ることが多し、。煎波は正常 群。デュプレによると,虚言症とは「真実を改変し,嘘を 匡凾 S6rleux, P.& capgras, J.(1909), Depr6, E.(1925), して生・ずるハソス型の去勢不安と,自らの依存・愛情要求
人に出現することはビくまれで,脳波的には質的に病的で つき,空想的な物語を作り出す作話と,身体的な異常状態 濱田秀伯 (1985) (濱田秀伯) による自己喪失の恐怖を主とする rのみ込まれる不安」,
あり,特異的にてんかん性の興奮を示唆する。軌波は皮質 を模倣する詐病とがつねにみられる体質的な異常状態」て つまり狼男型の去勢不安が区別され,この後者の見解は,
のニューロソの過同期性発火を現すもので,興奮性シナプ ある。したがって,遺伝的・家族的に出現すること力:多 巨視症⇔大視症 クライソ M. Klein の乳幼児早期の不安と早期エディプ

P'
ス後電位(EPSP)に対応するとし、われる。一般に陰性で <,また男性に比較して女性に多いという。、つとも,子 ス蔦藤(early oedipalconflict)の理論へと受けーつがれ
ある敕波が振幅が大きく尖りが強いほどその出現部位がて どもでは一般に空想と現実との区別がつかないことが多L た。またフロイト[194田は,この去勢コソプレクスの中
んかん原損傷部位に近L、ことを示し,陽性棟波は他の反映 し一思春期にも空想性が亢進してやはり現実との境界が暖 去勢コンプレクス に,去勢不安と区別される去勢恐怖,つまり,女性器を目
のことが多く陰性ほど異常を局在づける指標とはならな 昧になることが多いので,子どもの虚言症と大人の虚言症 [英] castration complex 撃し,去勢が女性におレて現実のものとなっているとし、う
い。睡眠初期により出現しやすく,ベメグライドなどで賦 とは区別して考える必要がある。成人の虚言症は,若年期 [独] Kastrationskomplex 恐怖を起こす場合に,この現実の知覚を否認する自我と,
活される。較波は種々のてんかんで各所に出現し,精神運 の虚言傾向が残存したものであり,知能が正常の場合、反 [仏] complexe de C丑Stration 現実認識を維持tる自我の並存による自我の分裂(1Chspal・
動発作では側頭葉熱波,視覚発作では後頭部蕨波,自律神 省力や判断力が弱く,他の精神不均衡(人格障害)を伴う tung)を明らかにし六二。゛狼男,少年ハソス,男根期,男性
経発作では 14&61b陽性煉波など各種の発作といろしろ のが普通である。デュプレによると,虚言症の基礎には威 ブ戸イト S. Freud によ。て明らかにされた精神分析 的抗議,のみ込まれる不安,ペニス羨望,幼児性欲
な組合せが知られる。r練・徐波複合」の形をとる時には 動性,想像力の亢進,被暗示性の3要因が想定される。虚 の基本概念のーつ。フロイトの小児性欲論によれぱ,子ど ^ F,."d,S.(1905b,1909b,19180,1940田, Klein, M.(19
広汎性の出現をみること力:多い["てんかん形波型.哨西波. 言症は3基本型と1追加型に分けられる。①「虚栄性虚言 もは男根期に入ると,「男女い司'れも,最初はぺニスをも 32) (小此木啓吾)
の項の図参照]。一鋭波,熱・徐波複合,てんかん形波型,脳波 症」は,見栄や大言壮語のための虚言で,むしろ良性であ つて生まれたが,女性は生後去勢によ0てこれを失ったの
匝司宮坂松衛・福沢等(198励,大熊輝雄 a991).堀浩・他 る。②「悪性虚言症」は病的な衝動のために虚言に熱中 である」と考える。あたかもそれは,口愛の対象である乳 拒絶症

0991) (宮坂松衛) し,悪口,手記,匿名の手紙,怨恨・嫉妬・復讐のための 房を失い,肌門愛の対象である大便を失うのと同じょうな [英] negatlvjsm


告訴などの問題行動を起こす。③ r倒錯的虚言症」では ものと空想される。とりわけ,「何か悪いとと,とくに手 [独] Negotivjsmus

虚言が本能倒錯や病的欲望(貪欲,淫蕩)などと合併し 淫をした罰としてぺニスを失ったのである」と考えられ [仏] negatlvlsme


[独] LU宮ner て,これに奉仕するために使われる。④「放逸性虚言症 る。そして子どもがそう空想する主な原因は,親が鴬どか
では,意志欠如,移り気,むら気,運動性興奮などを特徴 しに語る, rそんなことをしてし、たら,才Sチソチンを切っ 外部からの働きかけを理由なく拒否し,反抗する態度を
クレペりソ E. Kraepelin が教科書の中に書L、た精神病 とする虚言者である。デュプレの虚言症の概念は,その背 てしまし、まtよJ 「鴬チソチソがくさってとれちゃいま いう。例えぱ,座らせよ5とすると逆に立ち上がったり,
質人格類型のーつ。クレペりンは「虚言船よび欺關」とい 景に精神不均衡(精神病質)を考え,発達的観点を加え すよ」といった去勢の船どかし(去勢威嚇 KastTations・ 食欲が生じていても食事をとろ5としなかったりする。尿
5行動をとらえてこれを一類型としたが,その心理学的特 て,その現象的・心理学的記述を徹底させた点でプラγス drohung)である。つまり去勢コソプνクスとは,去勢 意や便意が生じても排池しようとしなかったりする場合も
徴はデルプリュック A. De】bruck によ。て記述された 精神医学独自の成果とし、える。これは同時代のドイツ精神 をめぐるとれらの親のおどかしと,この船どかしに対・rる ある。精神分裂病の緊張型によくみられるが,器質性精神
「空想虚言」(pseud010gia fantastica)と完全に一致司'る 医学にも大きな影縛を与・え,虚言症・虚言者の慨念の形成 子ど、の反応やそれらをめぐる空想・観念の複合体を指 障害,症状精神病,心因性精神障害などで、みられること
と考えた。すなわち,空想力の過度の興奮性,意志の不定 を促した。、つとも英語圏では,々イソ々ニアという言葉 す。そして男の子は,「自分も,もし,母親にこれ以上性 がある。また,米国の研究用診断基準(ReseaTch Diag・
性と無計画性などである。ちなみに,この空想虚言は以前 は,デ.プレ由来の本来の意味とともに,単に極端に空想 的関心を示し性愛的活動(たとえぱオナニー)を行えぱ, nostic criteria)に従えぱ,繰5つ病に船いても認められ
には「病的虚言」(path010gica11ying)と、いわれていた 的な傾向とか,神話的・非現実的な物語への病的思考なと 去勢の罰を受けるかもしれなL勺との「去勢不安」(Kast・ るとする研究もある。 (仲谷誠)
ので,「虚言者」としうクレペりソの類型は,空想虚言や を指して用いられることも多い。一虚言者,空想虚盲,詐病 tionsangst)をいだき,この不安は,父母からの一般的
病的虚言者の社会的・行動的側面に着目しナC命名といえ (福島章) なしつけや罰・才'びやかしによって助長され,このような 巨脳症
る。いずれにせよ,彼らは異常に活発な空想力をもち,か 去勢不安は,一般に幼児性欲の抑圧,とりわけ男の子であ [英] megalencephaly
つその空想、に熱中する傾向があり,自分の思考を可能なあ 虚言妄想 れぱ父親と競争して,母親を性愛の面で占有したいとい5 [独] MeEaleMephalie
らゆる方向に拡大し,非現実的な境遇を夢想し,願望にし [イι、] d61jre de fabulation エディプス・ロソプレクスの抑圧に導き,幼児性欲は潜伏 〔仏] m6galencepha11e
た力:つて過去・現在・未来を思5がままに改変して思い描 期に入る。また少女の場合は,自分が男の子と違って,ペ
き,自分でもその空想と現実との区別がつかなくなる。亜 セリ コ. P. S6rieⅡX とカプグラ」. capgras n909]カ ニスをもたない現実を認めて去勢コγプレクスを生じ,そ 大脳が異常に大きい、の。先天性,一次性の脳奇形に分

1フユ 173

ハミルトンウツピョウヒョウカシャクド
ノ{ラフレニー

証された。また,長い実験シリーズで得点力:徐々に 緊張を高め, 抵抗が強くなる。四肢全般に出現するが, に含まれていなし、。▲異常性欲,小児(性)愛,性倒錯,フェテ


ハミルトンうつ病評価尺度
(減衰効果),懐疑的被験老の有意な低得点(シュマ 1 t,くに,上下肢の内転筋群に観察される。受動運動に際し イシズム,老人(性)愛
[英] HamHt0Π'S Rating scale for Depre5Sion
一効果),正解が前後の標的に、ずれる現象(転位)ナ、 、当初は抵抗が明らかでなくても運動を繰り返す'5ちに 匝咽 APA (The Ametican psychiatric Association)(1980

興味ある特性が発見され,レム睡眠期に受信(夢テレ4. 第に筋緊張が誘発されてくることもある。筋緊張の亢進 a. b,1987a, b) (柏瀬宏隆)


ハミルトソ M. Hami】t0れ[1960]によって作成された ー),送信者力:眺めてし、る景色を受信(remote Ⅵew. 玉受動運動の初めから一様な抵抗として観察される可塑的
抑うつ状態用の評価尺度。今日では世界中に普及して,5 など偶発的事例を模した実験条件の研究も実施された な、もので, 運動を止めてもその位置を保持する傾向があ パラフレ=ー
つ病を中心とする臨床研究や抗うつ薬の臨床試験に用いら イコロを利用した初期の PK 実験は ESP の場△媛: しぱしぱ検者の行う受動運動とは逆の方向に力を入れ [英] paraphrenia
れている。日本には三大学(慶大・長崎大・北里大)によ 確な結果をもたらさず,金属変形・スプーン曲げ,心 光めに歯車様の不規則な抵抗を示すことがあるが, ノ、^ [独] paraphrenje
る翻訳版がある。21項目の症状について,重症度が5段階
療・心霊手術,気功を行う特異能力者の研究,放射性物、 ヅソソ病などでの真の歯車現象のような規則的な律動性 〔イ幻 Paraphrenie
または3段階で評価される。 21項目の症状は,抑うつ気
の自然崩壊を利用した検出装置の開発などに方向を転 持九ない0 病態生理学的な発現機構は明らかではないが
分,罪業,自殺,仕事と興味,精神運動抑制,精神的不 た。トリックを暴露された事例(現象の大半はト リック 前頭葉の広汎な障害で生理的に新生児期にみられる反射が 一般にはクレぺりソ E. Kraepelm の提唱した疾病概念
安,心気症,鮭人症,妄想症状(以上は5段階評価),入 、可能),既存の科学体系との棚語を理由に, 超心理学を
語現し九ものとの意見もある。 失行症との関係も指摘され を指すが,その早発痴呆からの独立性がマイフ- W
眠障害,熟眠障害,早朝睡眠障害,激越,身体についての 疑似科学とみなして感情的に批判する勢力、ある。 、L曳 四、る。しぱしぱ錐体路徴候や把握反射を伴う。 老人に船 Mayer〔1921〕によって疑問視されてより,早発痴呆(精
不安,消化器系の身体症状,一般的な身体症状,生殖器症 研究,テレパシー
Wて比較的頻繁に観察され, とくに,痴呆や意識障害を伴 神分裂病)の妄想型に組み込まれ,この疾患名も臨床的に
状,体重減少,病識,日内変動,強迫症状(以上は3段階 反凾 Wolmao. B. B.(ed.)(197フ),志水一夫(198の, 笠、 顎調漫榔西症や脳動脈硬化症患者で認められている。 一意 はほとんど用いられない。現在では,ロース M. Roth の
評価)から構成されており,それぞれの項目に簡単な評価 敏雄(1989)
(今泉寿明) 単障害,失行,前頭葉症候群,痴呆,把握反射, パーキソソソ病 遅発パラフレニーとい5概念に名をとどめるぱかりであ
の手引きが加えてある。概括重症度は,各症状の重症度を
甚匡圖 Ty切011, P.& R0部加, M.(1988), Delwaide, P. j., る。プムケ 0. Bumke やレオソハノレト K. Leonhard 力:
表す数値(5段階評価では0 4,3段階評価では0

サマ
パラタクシックなゆがみ び Olivier, E.& De waele. J.(199の (当問忍) この用語を使ってはいるが,それは妄想型分裂病のことで
2)の合計(0 60)によ。て,数量的に表現される(数 [英] parat丑Xic distortion ある。クレペりンは,内因性痴呆(endogene verb16dun.
^

値力:大きいほど重症)。ーうつ状態,うつ病,評価尺度 ラノイア⇔妄想症 gen)を二大別し,一方を早発痴呆,他方を妄想痴呆(pa・


匡凾 Hamilt肌, M.(196の,北村俊則 a988)(八木剛平) サリヴブソ H. S. SUⅡivan 力:用いた精神分析用語対 ranoide verblbdun創^早発痴呆の妄想型(Dementia
人関係上の体験のゆがみであって,その人の過去の対^ Paranoides)とは別^あるいはパラフレニーと名一づけた
場面無言症〔場面鰔黙症〕 ⇔選択織黙症 験,一般に幼児期から持続している経験によって条件づけ ラフィリア のであった a91幻。これは多くの点で早発痴呆と一致した
られている。またこれは,フロイト S. Freud のいう転 [英] pataphilia 症状を呈するが,ただ,情意面での障害はきわめて軽く,
移と逆転移の概念をも包括した、のである。 ちなみに,サ [独] paraph11ie 著しい妄想形成を主徴とするものである。数の上では,比
パラサイコロジー リヴフンは人間の体験様式をプロトタクシス (prototax Π幻 Paraph11ie 較的少ない・一群であって,ほぼ半数は迫害妄想と誇大妄想
[英] parapsych010gy is),パラタクシス(parataxis),シソタクシス (syntaxis) とをあわせもち,慢性進行性の経過をとるプ:十γ V
[独] parapsych010gie とに分けた。パラタクシスとしうのは,言語の発達とと、 偏倚(para)が,その患者力:魅せられているもの(phil・ Magnan の系統進行性慢性妄想病(d6Ⅱre chroniQue a
[仏] parapsych010gie に始まり象徴が形成され,学習と予想が可能になる体験様 ia)の中に存在する,との意味。性倒錯(inversion, per・ 6Volution syst▲matique)に相当するとい 5。状態像によ
式である。しかしこれらの象徴は高度に自閉的であって Version),性的偏倚(sexual deⅥation),異常性欲など つて4型に分類されてし、るが,船のおのの問には移行があ
既存の自然科学では説明できない超常現象のうち,①サ 外界の諸事物の関係は因果的な法則によらず,主観的な体 と抵ぼ伺義であるが, DSM一Ⅲおよび DSM一Ⅲ一R でパ り,明確な区分の困難な場合力:少なくない。①系統パラフ
イ現象(psiph印omena)いわゆる超能力,②死後生存 験と感情により色一づけられ決定される。また,パラタクシ ラフィリアという用語が採用されてから,本呼称の方力:普 レニー(paraphre口ia systematica)では,きわめて緩慢
(post-mortem survivaL PMS)の仮説を対象と・手る心理 "クなゆ力:みの概念は,二人以上の人問のコミュニケーシ 及しつつある。尋常ではない,奇矯なイメージや行為が, に進行する迫害妄想に,やがて誇大妄想が加わってくる。
学の一分野。 1889年デソア M. Dessoir の造語。定訳は "ソのひ、ずみとして表現されるところに特徴がある。一逆 性的興奮を得るために不可欠であり,また執勘に反復され (2)誇大パラフレニー(paraphrenia expansiva)は,高揚
超心理学。1930年代に実験超心理学を確立したライソ J 転移,転移,サリヴフン るよ 5な病態を指す。 DSM一Ⅲ一R のパラフィリフは,そ 気分と軽い興奮を伴い,内容豊富な誇大妄想の発展によっ
B. Rhine は①を暫定的に分類し,①既知の感覚的経路に C重祠 SU11ivan, H. S.(1945) (阪本健二) の重症度が軽症(mild),中等症(moderate),重症(se. て特徴一づけられる。(3)作話バラフレニー(pa捻Phrenia con、
よら、ず他者の精神内界を察知するテレパシー(te1即a. )の三段階に分けられ,次のものが含まれてし、る。露 fabulans)は,記憶錯誤が前景となる。④空想パラフレニ
ーーーー

thy),②同様にして外界の客観的事魚を知覚する透視 パラトニア 出症(exhibitionism),フェティシズム(fetishism),窃 (paraphrenia phanta$tica)では,きわめて奇怪な,


(claitvoyance),③既知の情報によらず未来を知る予知 [英] Pヨ玲tonia 触症(1rotteurism),小児愛(pedophili田,性的マゾヒズ 関連なく変化する妄想の多彩な出現が特色とされてぃる。
(precognition),④既知の物理過程を介さず無生物や生物 [仏] paratonie ム(sexual masochism),性的サデーズム(sexual sad. クレペりソは,パラフレニーを,その症状と経過の特異性
に影響を及ぼ、ナ念力(psychokinesis; PK)を定義した。 Sm),服装倒錯的プエティシズム(transvestic letish. から,早発痴呆とは異なる独自の疾患として区別しようと
①②③を超感覚的知覚(extrasensory perception; ESP) ドイツ語で Geg印halten と呼ぱれてぃる現象である Sm),窃視症(voyeurism),特定不能のパラフィリア したが,一方では,その末期に,しぱしぱ,妄想の減裂
トー r 卜一﹁乳 1

と総称する。ライソ学派は①のみを対象に,特異能力者 四肢の力を抜くよ5に命じられても力を抜くことができな 如araphilia not otherwise specified)。最後の特定不能 化,街奇的表出,被影響体験などの認められるところか


(S印Sitive)ではなく一般人を被験者とし,専用の力ード い患老にみられる筋緊張の亢進状態をいい,受動的に四肢 のパラフィリアには,電話わし、せー)(telephone scat010、 ら,きわめて緩慢な,比較的軽い経過をとる早発痴呆であ
(ゼナーカード)に描いた5種類のシソボルを ESP で当 の運動を行5ときに,抵抗が増してくる現象である。患者 gia),死体愛(necrophilia),部分性愛(partialism),動 るかもしれないと考えていた。一遅発パラフレニー
てたり,サイコロの目を PK で制御するなどの標泡的な の意表をつくような急、速な受動運動を行うと筋緊張亢進は 物愛(zoophilia),糞便愛(coprophilja),濯腸愛(klisma. 匝圃 Kraepelm, E. a883-1927) (宇野昌人)
実験法と統計学的解析法を確立した。 ESP は微弱ながら みられなしこともあるが,ひとたぴ注意が筋に向けられる 血jlia),尿愛(urophilia)などの例があげられてしる。
偶然期待値からの僅かな偏位として(有意水準は高度)実 と緊張が高まる。筋の力を抜くようにという指示は逆に筋 なお,同性愛はパラフィリアの中には DSM一Ⅲ以来すで
650
651
1
L
冒﹁

LI
マリフアナ マンセイトウツウ

モ状指趾 arachnodactyly)。顔面も細長く,口蓋は る。外傷は軽微なことが多く,約半数例では外傷のことを


マリフアナ 4>大麻 高く,顎突起がみられる。脊椎・肋骨に、変化をきナ 覚えて兆らず,特発性のものもある。頭痛,嘔気,不全片
性幻覚精神病
[英] manhuana, marijuana 側穹・後杏・鳩胸・漏斗胸などを示す。関節では靭 〔仏] psych haⅡ h q 麻瘻,歩行障害,失禁,物忘れ,まと京りない言動,精神
[独] marihU抑a
緩による過伸展,動搖関節,習慣性脱臼などがみられ 不活発などがみられ,症状が数時問ないし数日で変動する
[仏] marjhuana か,肘や膝の強直も稀ではない。眼症状として,主に ラソス精神医学独特の用語で,デュプレ E. Dupr6 特徴がある。進行すれぱ頭蓋内圧が亢進し傾眠,痴呆様状
性にレンズ脱臼力:みられるが,これを欠く例もある らびにバレー G. BaⅡet 力:用いた疾患名。マニ十ソ V 態さらには昏睡から死に、至るが,自然に吸収される場合
ほか虹彩振塗,青色強膜,牛眼,白内障など、合併 Magnan が慢性妄想病を,経過による妄想内容の変化と もありうる。高年齢者で抑うつや痴呆と誤られやすぃ。
マルキアフフーヴフ=ビニャーミ病 る。血管系では,中膜の変性による剰離性大動脈瘤力 5点から詳ま冊こ記述したのち,プラソスでは,マニ十ソ CT ないし MR1で血腫を認めれぱ診断は容易だが,両側

のい
[英] Marchiafava-Bi即lami's disease れ,しぱしぱ死因となる。心房中隔欠損を伴う場Aが の記述が必ずし、すべての慢性妄想病に当てはまらな 性の場合は中心線の偏位がみられないこともある。治療
[イム] maladie de Marchiafava-Bigmmi い。精神薄弱は必発ではないが,大多数にみられる゛ ことが議論されるようになった。この潮流のなかでセリ は,外科的に血腫を吸引除去する。脳圧降下薬を使用する
モシスチン尿症 - P. S とカプグラ J. M. J. capgras [190田 と脳が萎縮し,血腫の増大を促すことがある。▲頭部外傷
1898年口ーマ大学でマノレキアプフーヴプ Marchiafava 匝弼佐野勇(編X1966) 仙縣 ^ー ノの「系統的発展をする慢性妄想病」(d6Ⅱre 後遺症 (濱田秀伯)
IJ
教授の学生であったカルドゥッチ A. carducci力:第一例 閲ronlq Iution syst6matique)をさらに5ナ類し,解剛ミ
を学位論文で報告した。 19]1年,え'ルキフファーヴァ,ビ マン・ウィトニイの検定 ⇔ノン ラ〆トリ ク 圭想病(d61ire d'i"te,Ⅲ6tation)と「系統的慢性幻覚妄 慢性疾痛
1哩.
二十ーミ Bignami,ナザーリ Na2ari により12例の病態 [英] Mann-whlthey u T
想病(d61 haⅡ tojre systematiS6Chronique)に [英] chronic pain
像,病理所見の詳細が記述され,本疾患の基礎が築かれ 分け九。前者はクレペりソ E. Kraepelin の表現にしたが [独] chronischer schmer2
た。 19飢年 R.1ronside 力二集計した段階ではイタリア人 Jぱ妄想症に,後者は妄想痴呆の一部に相当する。との系 臼幻 douleur chroniQue

60例,非イタリフ人28例で圧倒的にラテソ系に多い。東洋 マンガン中毒 統的慢性幻覚妄想病に相当するものにっいては,これに先
では成田洋夫[]96幻による日本人の第一例, T.1Shizaki [英] mang P g
立。て1907年,デュプレが「慢性幻覚精神病」という名称 痛みは患者の主観的訴えであり,客観的に把握しにくぃ

g
[1970]によるタイ人の報告などがある。症例のほとんど [独] Mang gift 下に論じたが,この慢性幻覚精神病をーつの疾患単位と が,痛みの訴えの強さに相当する身体的病態を確認できな

1
は40 60歳の男性の大酒家で,死亡までの3 6年問は性 [仏] mto P mang Pて規定したのは,バレーである〔19Ⅱ上彼によると,こ いからといってすべてを心理的なものと考えてはならな
格変化,進行性の痴呆化,構音障害,失禁,てんかん発 の疾患はつぎの点で一疾患単位と考えるに値する。すなわ い。精密検査や経過観察で意外な身体疾患が発見されるこ
作,幻覚妄想状態など多彩な症状が出没し,最終段階では マソガン鉱山や,塗料工場,蓄電池工場などの労働割 、①遺伝的負因(24例中12伊」),②悲しがりゃ,恥かし とがある。また,明らかな器質疾患があっても心理環境的
比較的急速に意識障害が出現し,昏睡に至うて死亡するの みられることが多い。肺に吸入され,さらに吃疾により がりや,蔦大,嫉妬傾向,猪疑心,落着きなさ,みえぼ5 要因が痛みの感覚や訴え方には大きく影響しうる。慢性難
が典型的な臨床経過である。病理所見は重要な鍵であり, 化管に達して,ここからも吸収される,造血器や,皮膚 叛どの病前性格(24例中19例),③恒常的にみられる精神 治性の疹痛はとくに心身両面からの診断的評価と治療対策
脳梁に左右対称性に存在し,上層と下層を残して中間層で 障害,肝硬変をきたす。中枢神経系では,基底核,ことに 症状(仏)体感異常と不安,化)被害観念,甸種々の幻覚,と が必要である。慢性癒痛には非常に多様な病態がありう
つながるサンドウィソチ型の脱舳巣が主病変である。典型 蒼球の大型神経細胞に病変が目立ち,そのほか,大脳皮 bわけ幻聴,(d)誇大観念),④重篤な予後,⑤長年の経過 る。①身体疾患が相当に明確なもの.癌の癒痛,幻影肢
例はほとんど慢性酒精中毒であり,非酒精性の報告もある 質,小脳に、変化がみられる。神経症状としては 動、 後の知的衰弱などである。さらにバレーは,慢性幻覚精神 痛,視床痛,帯状へルペス神経痛,カウザルギー,問欠性
が例外的である。確定診断は臨床経過に剖検所見を加えて 筋強剛,仮面様顔貌,振戦.突進症状,流証などのパ 7ま 病の症状経過を,①潜伏期,被害妄想期,誇大妄想期,痴 玻行症など。②身体的病態もあるが精神面もかなり影響す
行われたが, CT, MR1 により生前にも診断可能となっ ンソン症候群を中心とし,刺激性,感情失禁,多幸症, 呆期の四期を経過する、の,②被害妄想と誇大妄想と併存 るもの(心身症的なもの):片頭痛,緑内障,口腔・顎関
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た。▲フノレコール中毒,脳梁症候群 迫笑い,噌眠,自発性障害などがみられることがある。皮 する、の,③不安期が先行したのち,ついで突発的に妄想 節痛,五十肩,頸椎捻挫(鞭打ち損傷),胸痛(肋問神経


^ Seitelberger, F.& Berner, P.(1955),1ronside, R., 膚は暗褐色で,下肢の浮腫,多血症,ついで貧血がみられ や幻覚が現れる、の,に三分した。な兆バレーは,本疾 痛),腹痛(腹部臓器癒着,反復手術),腰痛症,腹部てん
Bosa11χUet, F. D.& MCMenemey, W.H.(1961), Narita, Y る。急性症状として,肺炎が起こることもある。治療とし 患の本質を「病初期から持続的にみられる人格の解体」 かん,頭部外傷後遺症など。③精神的病態を主とするも
(1962),成田洋夫.小坂太郎 Q962), pentschew, A.(1968). ては, BAL (ジメルカフ レ)や EDTA (プライフ (d6Sag艶gat Uale et persistante de 1丑 Personn丑li・ の:精神分裂病(体感異常型),5つ病(仮面うつ病),薬
Ishizaki, T., chitaTlondh, H.& LakMnavichanl, U.(197の, ソ)使用のほか,対症的に,抗パーキソソン薬を用いる 艶)と考えた。この考えはのちに,クレラソボー G. de 物依存(麻薬中毒,鎮痛剤依存),ヒステリー(転換型),
成田洋夫(1982) (成田洋夫) ーパーキンソソ症候群 (加藤雄司) C】'Mmbault の精神自動症の学説へと展開してし、くこと 心気症など。④身体表現性癒痛障害(somatoform pain
ー] になる。一精神自動症 ^^ ソ
disorder)[1CD・10, DSM・1V 案].慢性難治性癒痛を主徴と
マルフフン症候群 慢性遺伝性舞踏病⇔ ンチントン舞踏病 匡画 Ba11et, G.(1911), cer】etti, U.& B L.(1938),小 して相応する身体所見を見出せないものをとくに取り上げ
[英] Matfan's syndrome [ラ] choTea heredit hr0ηica 木貞孝(1985) (荻野恒一) ることがあり,従来は比較的狭義にとって心因性疹痛症
[独] Marfat1寓hes syndrom [DSM・Ⅲ],精神痛 UCD・9],癒痛傾向老 Pain prone per.
〔イム] syndrolne de Marfan 慢性硬膜下血腫 Son [エソジェル G. E"g.11959],慢性癒痛症候群[ハケ.,ト
慢性うつ病 [◇遷延性うつ病 [英] ch bdural he訂1 nl
T. Hackett197田など種々の名称力:あり,癒痛にC、理環境
1896年マノレファソ A. B. Marfan によって,細長い四 [英] chro d P [独] ch Sch bdurales H巨matom 的要因が関連するが患者はそれに気付きがたいとか,癒痛
肢(dolichostenomelia)として記載された,常染色体優 [独] chro Sch Dep SS Π幻 h゛matom dUτ且I ch q の訴え方力:誇張的・演技的であるとか,癒痛により現実的
性遺伝によるムコ多糖類の代謝疾患である。結合組織の冗 臼幻 d印 SS h Q
利益があるとか言われてい九が,そのよ5に狭義に規定す
長化と,骨の長軸方向への過成長による変形が主で,臨床 50歳以上の男性に多くみられ,頭部外傷後数週から数力 るのには無理があり,身体病態との関連も柔軟に考慮して
像としては,通常背丈が非常に高く,四肢力:細長く,手指 月後に硬膜とくも膜の間の架橋静脈から出血して前頭や頭 次第に広義にとり身体表現性疹痛障害とい5ようになって
も手指骨が手根骨より長いために非常に細長くみえる(ク 頂部の硬膜下腔に三日月状の血腫が形成され次第に増大す いる。治療には精神療法(催眠,行動療法・・・・),りハビ

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