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・横 浜 国 際 総 合 競 技 場 ス タ ン ド庇 の 骨 組 み (平 成11年3月 供 用 開始 )
・2002年 ワ ー ル ドカ ップ サ ッ カ ー決 勝 戦 誘 致 に熱 が こ も る

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NO.40平 成11年5月
溶 融 亜鉛 め っ き と異 種 金 属 との 接 触

亜 鉛 と他 の 金 属 が 電 気 的 に接 続 さ れ 、 そ れ が 電 露 しま した 。

導 性 の 溶 液 で 覆 わ れ る と電 池 が 構 成 さ れ て 、 電 気
化 学 的 に卑 な 金 属 が 溶 液 中 に溶 解 し ます 。 こ の 原
理 に よ り電 気 的 に 貴 な金 属 を卑 な 金 属 に よ り保 護
す る こ と を犠 牲 防 食 と呼 ん で い ます 。
鉄 に対 す る 亜 鉛 め っ き の 防 食 機 能 は 、 一 般 の 大
気 環 境 中 で は 主 と して 亜 鉛 の 不 働 態 皮 膜 に よ る 保
護 作 用 が 主 で あ り、 犠 牲 防 食 作 用 は 素 地 の 鉄 が 局
部 的 に露 出 した場 合 にそ の腐 食 を抑 制 します が 、
そ の 作 用 が 及 ぶ 範 囲 は 通 常 数mm程 度 と され てい
ます 。 し た が っ て 露 出 し た 鉄 素 地 の 面 積 が 数 平 方
セ ンチ 以 上 に お よぶ 程 大 きい 場 合 は 、 亜 鉛 の 犠 牲

防 食 作 用 は 露 出 部 全 体 に は 及 ば ず 、 鉄 の腐 食 が 進 写 真1暴 露地 (
横浜)

行 し ます 。 こ の た め 犠 牲 防 食 作 用 に よ る 亜 鉛 の 溶
出 は 、 め っ き そ の も の の 寿 命 に は余 り影 響 を与 え
ませ ん が 鉄 素 地 の 露 出 部 の 腐 食 を 防 ぐ た め の 対 策
は 必 要 と な りす 。
道 路 用 建 材 や 建 築 部 材 で は 、 亜 鉛 め っ き され た
鋼 材 が ス テ ン レ ス や ア ル ミニ ウ ム な どの 異 種 金 属
と接 触 す る こ とが あ りま す が 、 こ の よ う な 場 合 亜
鉛 め っ きの 皮 膜 に ど の よ う な 影 響 が あ る か に つ い
て は 、 実 際 の 環 境 に暴 露 して 調 べ て み る必 要 が あ
り ま す 。 (社 ) 日本 溶 融 亜 鉛 鍍 金 協 会 で 実 施 し て
い る各 種 暴 露 試 験 の 中 で 、 異 種 金 属 との 接 触 に よ
る 溶 融 亜 鉛 め っ きの 挙 動 に つ い て の10年 間 の 暴 露
試 験 の 結 果 が ま と ま りま した の で 、 以 下 に そ の 概
要 をご紹介 いた します。

1. 異 種 金 属 の 種 類 写 真2暴 露地 (
奈良)
溶 融 亜 鉛 め っ き鋼 材 と接 触 す る異 種 金 属 の種 類
は 次 の4種 類 と し、 ブ ラ ン ク と して 溶 融 亜 鉛 め っ
きの み の も の を加 え ま した 。 試験 片 寸法
1)裸 鋼 板 (SS400) 亜 鉛 め っ き鋼 板

2)ス テ ン レス 鋼 板 (SUS304) 200×100×3.2t

3)ア ル ミニ ウ ム 板 接合 す る異 種金 属

4)真 鍮 板 100×100×4,0t

5)ブ ラ ン ク (
溶 融 亜 鉛 め っ き) (た だ しSS400は

3,2t)

2. 暴 露 期 間 a:亜 鉛 め っ き 鋼 板

1988年 ∼1998年 (10年 間 ) b:異 種 金 属

3. 暴 露 場 所 図1異 種 金属 試 験片 の 接合 方法
写 真1都 市 ・工 業 地 帯 (
横 浜市 鶴見 区)
写 真2田 園地 帯 (
奈 良県 桜 井市桜 町) 5. 試 験 結 果
1)外 観 観 察
4. 試 験 片 サ イ ズ お よび 接 合 方 法 10年 間 暴 露 し た 試 験 片 の 外 観 観 察 の 結 果 は 次 の
図1に 示 す よ う に 亜 鉛 め っ き試 験 片 を そ れ ぞ れ 通 りで す 。 試 験 片 の 外 観 写 真 の 一 部 を次 頁 写 真 に
の 異 種 金 属 で 挟 み 、 ボ ル ト ・ナ ッ トで 締 結 して 暴 示 し ます 。
14
① 全般

︵許 \ N∈ \c

2

亜 鉛 め っ き と異 種 金 属 との 接 合 周 辺 部 の 亜 鉛 が ノ ー

一 一4

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8
。︶ 趣 網寂 痙
約5mmの 範 囲 で腐 食 してい る。 腐 食 の程 度 は都 垣
一 _ 一

6
市 ・工 業 地 帯 が 激 し く 田 園 地 帯 で は 緩 や か で あ

4
2
る 。 ま た裏 面 は特 に異 常 は 認 め られ な か っ た 。

0
】1

② 裸鋼 板 3年 5年 ]0年
経過年数 (年)
横 浜 で は裸 鋼 板 と の 接 合 境 界 部 に 亜 鉛 め っ き皮
膜 の 著 しい 腐 食 が 認 め ら れ 、 鋼 か らの 流 れ さ び も
多 く付 着 して い た が 、 奈 良 で は境 界 部 の 著 しい 腐
食 は 認 め られ な か っ た 。
③ ス テ ンレス鋼板 図2異 種金 属 との接触 によ る腐 食 減量 変化
横 浜 、 奈 良 と も に ボ ル ト穴 お よ び接 合 部 か ら じ
ん埃 の 影 響 と思 わ れ る 変 色 が 認 め ら れ た 。 通 常 、 ア ル ミニ ウ ム は 強 固 な不 働 態 皮 膜 を形 成
④ ア ル ミニ ウ ム 板 す る た め 亜 鉛 よ り電 位 が 貴 と な っ て い ます 。 こ の
横 浜 、 奈 良 と も に 接 合 部 か ら黒 色 の 付 着 物 が 認 た め 亜 鉛 と ア ル ミニ ウ ム が 電 気 的 に 接 触 す る と亜
め られ た 。 鉛 の 方 が 犠 牲 防 食 作 用 に よ り溶 出 し ます 。 しか し
⑤ 真鍮板 環 境 大 気 中 の 酸 や 塩 類 な どの 腐 食 性 物 質 が 接 合 部
接 合 部 か ら黄 褐 色 の 変 色 が 若 干 認 め られ た 。 の す き 間 に滞 留 し、 ア ル ミニ ウ ム の 不 働 態 皮 膜 が
⑥ ブ ラ ンク 破 壊 され る と、 ア ル ミニ ウ ム の 電 位 が 亜 鉛 の 電 位
特 に異 常 は 認 め られ な か っ た 。 よ り卑 と な り、 亜 鉛 の 溶 出 を抑 制 す る 方 向 に 働 く
こ とが 考 え ら れ ます 。
2)亜 鉛 の 腐 食 減 量 次 頁 写 真3−1∼3−4に 示 す よ うに、腐 食 は
異 種 金 属 と の 接 合 に よ る亜 鉛 の 腐 食 減 量 を 測 定 主 と して 接 合 境 界 部 で 生 成 して い ま す が 、 裸 鋼 板
し た結 果 を表1に 示 します。 に お い て は 流 れ さ び に よ る 汚 染 部 分 に も亜 鉛 め っ
き皮 膜 の 減 少 が 認 め ら れ ま し た 。 図3は 裸鋼板及
表1異 種 金 属 との 接合 に よ る腐 食減 量
び ス テ ン レス 鋼 板 と接 合 した 試 験 片 の 亜 鉛 皮 膜 厚
暴露 各暴 露期 間の全腐 食量 (g/m2) の分 布状 況 で す。裸 鋼 板 の場 合 、接 合 境界 部 の他
試験片
場所 3年 5年 10年 に流 れ さび と一致 す る部 分 の膜厚 が 減 少 してい る
裸 鋼 板 27.7 57.4 ユ19.ユ こ とが わ か り ます 。 ス テ ン レ ス鋼 板 の 場 合 、 接 合
横 ステ ンレス鋼板 ]9.7 38.6 104.8
部 下 端 に わ ず か に 腐 食 が 見 られ ま した 。
アル ミニウム板 20.5 34.8 89.8
写 真4は 裸 鋼 板 と接 合 した 試 験 片 の接 合 境 界 部
浜 真 鍮 板 19.2 39.9 106.0
に お け る 顕 微 鏡 写 真 を、 写 真5は 同 じ く裸 鋼 板 と
ブ ラ ン ク 17.9 40.4 94.6
接 合 し た 試 験 片 の 平 坦 部 の 顕 微 鏡 写 真 を示 して お
裸 鋼 板 12.5 ]9.8 38.0
り ま す が 、 こ れ らの 写 真 か ら も 、 接 合 境 界 部 で の
奈 ステ ンレス鋼板 9.2 15.1 33.3
亜 鉛 の腐 食 が 激 しい こ と が 判 りま す 。
アル ミニウム板 9.6 14.8 32.5
写 真6は ス テ ン レ ス 鋼 板 と接 合 し た試 験 片 の 接
良 真 鍮 板 9.2 15.] 31.6
合 境 界 部 に お け る 断 面 、 写 真7は お な じ くス テ ン
ブ ラ ン ク 6.5 12.2 27.2
レ ス 鋼 板 と接 合 した 試 験 片 の 平 坦 部 の 断 面 を示 し
て お り ま す 。 こ れ らの 写 真 か らは ス テ ン レス 鋼 板
異 種 金 属 を接 合 した 時 の 亜 鉛 の 腐 食 速 度 へ の 影 と接 合 させ た 場 合 の 接 合 境 界 部 の 腐 食 状 況 は平 坦
響 は 、 ブ ラ ン ク の腐 食 速 度 と の 比 較 に よ り知 る こ 部 とあ ま り差 が な い よ う に 見 受 け られ ます が 、 図3
とが で き ま す 。 図2に は各 試験 片 の年 平均 腐 食量 の 膜 厚 測 定 結 果 な ど を考 慮 す れ ば、接 合 に よ る影 響
を グ ラ フ で 示 し ま した 。 は 僅 か なが ら生 じて い る と考 え るべ きで し ょ う。
こ れ らの 結 果 よ り、 亜 鉛 は 異 種 金 属 と接 触 す る 以 上 の こ とか ら、 溶 融 亜 鉛 め っ き鋼 板 が 異 種 金
こ と に よ り亜 鉛 め っ きの ま ま (ブ ラ ン ク ) の 時 よ 属 と接 触 し た 場 合 、 都 市 ・工 業 地 域 で は接 合 境 界
り も腐 食 速 度 が 僅 か な が ら増 加 す る こ とが わ か り 部 の 亜 鉛 の 腐 食 が 促 進 され る 傾 向 に あ る こ とが わ
ま す 。 た だ し横 浜 で は ア ル ミニ ウ ム 板 と接 触 した か り ます 。田 園 地 帯 で は こ の 傾 向 は 少 な い も の の 、
試 験 片 で は 腐 食 速 度 が ブ ラ ン ク よ りや や 小 さ くな ゼ ロ と は 言 え な い こ と か ら 、 異 種 金 属 と接 触 す る
っ て い ます 。 亜 鉛 め っ き鋼 材 に つ い て は 、 接 合 部 周 辺 を塗 料 な
ど に よ り シ ー ル す る こ とが 望 ま しい と言 え ま す 。
写 真3暴 露10年 後 の 試 験 片
写真4裸 鋼板 との接合 境界 部
3−1裸 鋼 板 (
横 浜 )3−2ス テンレス鋼 板 (
横浜)
の顕微 鏡写 真 (
横浜)

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取外 し前 取外 し後 取 外 し前 取 外 し後

3−3アルミニウム板 (
横 浜) 3−4真 鍮 板 (
横浜)
写 真5裸 鋼板と接合 した亜鉛めっき鋼

取外 し前 取外 し後 取 外 し前 取 外 し後

図3異 種 金 属 と接合 した試 験 片の 亜鉛 膜厚 分布


写 真6ス テ ン レス との 接合 境 界
部 の顕 微 鏡 写 真 (
横浜)

写 真7ス テンレスと接合した亜鉛めっき
鋼板暴露面の顕微鏡写真 (
横浜)

裸 鋼板 (
横浜) ステンレス鋼 板 (
横浜)

1マ ス の 大 き さ =5㎜ ×5㎜
口60μm以 上 口60μm以 上 で 異 種 金 属 を接 合 さ
せ た箇 所 ■55μm以 上60μm未 満
囹45μm以 上55μm未 満 ■10μm以 上45μm未 満

編 集 :亜 鉛 め っ き鋼 構 造 物 研 究 会
〔構 成 団 体 〕
日本鉛 亜 鉛 需 要 研 究 会 〔事 務 局 〕 〒105−0001東 京 都 港 区虎 ノ 門1−21−1秀 和 第3虎 ノ 門 ビルTELO3−3591−0812
社 団 法人 鋼 材倶 楽 部 〒103−0025東 京 都 中 央 区 日 本 橋 茅 場 町3−2−10鉄 鋼 会 館TELO3−3669−4811
社団法人 日本 溶 融 亜 鉛 鍍 金 協 会 〒105−0003東 京 都 港 区 西 新 橋2−16−1
全 国 た ば こ セ ン タ ー ビ ル9階TELO3−5776−1420

鋼 構造 物 の 溶 融 亜 鉛 め っ き に つ い て の ご照 会 は , 上 記 団 体 に お 問 い 合 わ せ 下 さい 。
ま た , 「鋼 構 造 物 の 溶 融 亜 鉛 め っ きQ&A」 「建 築 用 溶 融 亜 鉛 め っ き構 造 物 の 手 引 き」 等 を発 行 して い ま す の で , あ
わ せ て ご 利 用 くだ さ い 。

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