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The Japanese Geotechnlcal Soclety


Geotechnical Society

講 座 土 質 工 学 に お け る図 解 法 の 使 い 方
. )’’
1 lll, .
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川 卩朋 川 服 自 闘■
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5. 流 線 網 の 図 解 法

う の た か ト

岐 阜大 学 助 教 授 ・工 博 宇 野 尚 雄

kr,島 が それ ぞ お 一
定値 じ「 ) と き,新 L い 座漂
5、
1 流 線 網 と 1ま何 か
x *
……・
=漁 ノ々誰 ・ ・………・
………・
……・・
:tt.
r 11 〔 , )・

5,
1,1 流線 と等ポ テ ン シ ャ ル線
5.
を 用 い る と ,式 〔 1 :1 は
土 中 水 は 水 頭 の 高 い と こ ろ か ら低 い と こ ろ へ 向 か ・て 流

れ る。水 頭 h /?’
P, ,(P :水 圧 ,1’ ∂2h ∂LJt
=1} ”…’ ・
は 圧 力 水頭 u w :水の 単位 ← (5.
6a )
∂x *・ 説 ・
’ .
体 積 市量 ) と位 置水 顛 z z
( 鉛 : h 座 上 ぎ 1F の
「 1票 向 ) 和で
馬 ;kg の と きは
あ る 。

ん =ρ ’
z ・
…・・
…・……………・
・…………… 儀 u ∂2h . 6211
皿 =o ・
〆 勘 +


∂ 、
・ 6b)
(5.

い ま ,流 れ の あ る ⊥ 巾水 の 領域 で ,水 頭 の 等 しい 点 を 連ね
5.
と な る 。 式 1: 1)は
〔 ラ ブ ラ ス の 万程 式 で あ ttt
て , こ の 解は
る と等水頭線 が 得 られ るc これ を 普通 は 等 ポ テ ソ シ ャ ル 線
二 つ あ り ,互 い に 泊:
交す る 関 数 関 係 に あ

る が 、 つ が h=

と呼 ぶ この 等ポテ ン シ ャ ル 線 トの 点 Pの 水 分子 は さ ら に
z ) C =定 数

瓶 π
1Zl で あ ,h /
x,
っ て と L た もの ぶ 等ポ テ
/ =

低い 等 ポ テ ソ シ ャ ル 線 の 方へ 流れ ,そ の 軌跡は 流線 と よば

ャ pL 線 を意 味す る .二 とは 容易 に 卑 解 さ れ る で あ ろ う.

,最 ’ ー ソ シ
れ る。 水 分子 は で ぎる だ け 近道 を し て トの エネ ル ギ
一一方,式 r5.
2 〕に 対 し て
損失で 低 い 等ポ テ ソ シ ャ ル 線 の 方 へ 動 くで あ ろ う 。 この よ
∂ψ ∂ザ ・
うな 物 理 的 ど う察か ら均 質土 中 の 流 線は 等ポ テ ソ シ r ル 線 v.=
= T ・
「1.
・,=r
〔5 .
71
∂。 ∂x
と 直 交 す る こ と が わ が る . こ の 点 の よ り厳 密 な 説 明 は つ ぎ
ーの 5.
2! と
を満 足す る 関数 Ut(X ,
Z ) を 考 え る と 、こ れ は 式 (5.
6 )を 満
の よ うで あ る 。 土 中 水 の 運 動 は ダル シ 法則.式 ピ

足 , し .E は
で F
し か も流 線
グ 0 ,
と なる こ とが証 明 さ れ る
連 続 の 条件 式 (5 .

3 )で 規 定 さ れ る
Z 〕=一定 は 流 線 を 表 わ す さ と ,した が

の で 2 、ザ 謡 . 〕
て式
Qh ...、.,..,、.. .21

.姫 蓼 , −k . ..
(5.
6)の も う iff
。一 ,・ ll5
0 工

02 の解 が で ある こ と が わ か る
つ .

5,1,
2 流線網 か ら得 られ る もの
・ ……一 ・
…・一 一 …一 ・

黔 鷺一 + …醐
流 線網は 境 界条件を 満足 す る 式

5,
1
6)の 解 を 図・ iミし た も
こ こに,V , Vg : そ れ ぞ れ 流 速 の X ,
: 1 方 向 成 分 ,概 .樗 :そ の で ある 。 した が りて ,得 ら れ た 流 線 紲 か ら 浸 透 iこ 関 す る

れぞ れ 一 L の X .Z 方向 透 水 係 数 ,hl 水 頭 諸量 ,た とえ ば 任 意 の 十 中 の 点 で の 水 圧 ,浸 透 水 圧 ,流 速
式 15 ,
2) と式 ( 5.
3 )か ら な ど がす べ て 判 明 す る 、, 任 意 の 点 で の 水 頭 は 等 ポ テ ソ シ ャ

ル 線 か らず れ て い て も 内 そ 駅 挿 )法 に よ り求め ら れる し
一 ・
・…・
……・
・……… 5 .

11・
設(
馬 敷)£ @号
參)

+ ・
た が って .水 圧 は その 水頭 か ら 位 置水頭 に 相当す る高さ を
差 し 引 く 二 と に よ り求 め ら れ る 。

ρ;ん (13−−Z )…・


・・
・・……・
・…一 ・
・ 一・
…・ t・
.・
…(r .
8) )

1 授 透 水 旨1は 浸 透 水 1うミ}ii
位 体 積 当 た りの L 塊に.ケえ る 力 で あ
って ,い わ ゆ る 圧 力 とぱ 異 な る。 i堂透 水 圧 Ps は 動 水 ウ コ

尸 配 と 水 の 単位 体 積 重 鼠 と の 積 で あ る 。

・・
.・ Ps =ゴ・
ん ・
・……・
…・・
…・…・
・…・
……・
・一・
・・
…(5.
9)
・/
幽 0

動水 コ ウ 配 i は 等ポ テ ソ シ ・
ヤ ル 線 間 の 冲 離 に 反 比例 す る 関
v 係に あ り,隣 接 す る 等 ポテ ン シ ャ ・レ
線間 の 距離 ゴ で 水頭差

.− 1
図 5, 流線 と 等 ポ 線 を除 した もの で 与え ’
ら E1 る 式 (5 .
10D
テ ン シ ャ ル 〔 。 流速は 動 水 コ ウ 配

Febr 皿 ary ,1973 75


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と透 水 係 数 k との 積で 訓算 され る 式 (5.
( 11))。 さ ら に 自由 水 面 上 で は , 大 気 に 接 して い るため に 圧 力

「 rrrr 謳ノ?i・
・・
・・
・・
・…r(5. な り,水頭 ,
i=」々!d ・ −・ ・
…〔5 .
10) , t’ 11 〕 水頭は ゼ ロ に は 位 置水頭だ けに な るの で
等ポテ 線 と 自由水 面 との 交点 の 位置 は 図一
浸 透 水 の 動 き が 一目
ソ シ ャ ル
流線網 の 最大 の 利点 は 全 体 と して の
5,
3の よ うに 等 しい 高低 差 に な り, 同時 に これは 等ポ
で わ か る こ とで ある 。

テ ソ シ ャ ル 線間 の 水 頭 差 に 等 しい 。
5.1.
3 流 線 網 の 描 き方
1: 流線 網の 性質
( 舛
寸 自由 水面
均 質土 中 の 流 線網 は 直交す る 流線群 と 等ポ テ ン シ ャ ・レ

群 で ある か ら ,
い ず れ か が 描 け る と他 は それ に 直 交 す る も
の と し て 自動 的 に 求 め られ る 。

も っ と も簡 栄な土 中水 の 流れ は 一
一定断 面 中の 浸透水 流で

あ り,透 水 試 験 に 現 わ れ る もの で あ る Lt 図 一5、2 は 単位 長

図 一5.
3 自 lr「 水 面 の 条 件


浸出面は 大気 に 接 して い る 点 が 自由 水 面 と似 て い る が ,

流線 で は な い 。

不 均 質 系土 中 の 場 合 ,た と え ば 異 方 性 の 的 キ ke で あ る
が ,そ れ. そ れ は 一・定 値 で あ る 場 合は 基 本 式 が 式 (5.
6a )で 与

B
え ら れ ,式 ( 5.
51 の 関係 が あ る の で ,変 換 さ れ た ( , *
x z)座

一5.
2 標 に つ い て 均 質 系 の 方 法 で 流 線 網 を 描 き そ の 後 に X 一x

図 透 水 管 内 の 浸 透 ,

に 変換す れば よ い (図一5. 7 (c ♪参 照 ) な お こ の と ぎ の 。 ,

き の 奥 行 き を もつ 長 方形 断 中 の 流 れ で あ ・て ,左 右 に
Wh十一 ・
5.12)の feに v ん、鳥 を用い るこ とに よ り計
浸 透 流量 は 式〔

は 貯水 そ う (
槽〕が あ り, 境界 面 AB ,CD は それぞれ 定 算 で きる 。

の 水頭 に な って い る の で . これ らは 等 ポ テ ソ シ ャ ル 線で あ 層構 造 の 透 水 係 数 が 異 な る 二 層 が 接 し て い る境 界で は 図
り,破 線 で 示 し て あ る 。 .
.512の PQ は 水の 流れ る 軌跡 一5,
図 4 を 参照 して , 流 線 網は
を表 わ し ,流線に な・
・て い る o 境 界の AD と BC も同 様
一 ・
・…・
…… 14>
に 流線 で あ る 。 流線 は 上述の 3 本の ほ か無数に 考え られ る 翻 ゑ一 …〔・・
13L 妾讒
が ,流 線に 直交 す る 等 ポ テ ン シ ャ ル 線 もや は り無数 に 考え の よ う に 折 り曲 げ ら れ る 。
られ 、この 場 合 に は 鉛直 な線 が そ れ に 当た るu この よ うに
流 線 と等ポ テ ソ シ ャ ル 線 は 無 数 に あ る が ,通 常 は そ れ ら の
うち か ら 数 本 を 選 ん で 流 線 網 とす る 。 す な わ ち , 2紐の 曲
線 群 か らで ぎあ が る 網 目が 正 方形 で あ り , か つ 隣接す る等
ポ テ ン シ ャ ル 線間 の 水 頭差 が等 L くな る よ うに 作 っ た もの
を 採 用す る。 t の よ うに す る と流 量 の 計 算 が簡 単に 次式 で
行なえ る 。

− 7・
・一・
…P− ………・
・…・
・…・5.
Q 一 鴫 ・ 12)
一5.
4
図 流 線 継 属 折
一 の

1 こに ,Q : 浸 透 流 量,H :上 ドの 境 界 の 水 頭 差 .Nr :

流 線 で は さ ま れ る 流 管 の 数 ,・ : 等ポ テ ン シ ャ ル 線 で 分 流線網の 描 き方
割 され る 部 分 の 数 。 L述 し た 諸 条 件 を 満 足 さ せ な が ら ,あ る 境 界 条 件 を も っ

hを ま と め る と 流 線 網 の 特 性 は
以一 つ ぎの よ うで あ る 。 た断 面 に 対す る流線網を 描 く一.

般的 な 方 法 は 試 行 作 図法 で

貯水 に 接す るk の 境界面は 等 ポ テ ソ シ ・
t, ル 線であ っ て, あっ て , 本文は この 方法 と そ の 利 用 に つ い て 述べ る 。 試 行

流線は こ れ,
に 直交 す る 。 作 図法 は フ リ ー ハ ン ド (手書 き)で 作図 す b:,
る の で ある ,

不 透水境 界面は 流線 で あ っ て 、等 ポ テ ン シ ャ ル 線は こ か な りの 精 度 が 得 ら れ る の で もっ と利 用 さ れ て よ い と思 わ
れ に 直交す る 。 れる 。 以 下に は 上 手 な 作 図 の 指 針 を 列 挙す る 。
◎ 等ポ テ ソ シ ャ ル 線 間の 水頭差 は 等 しい o 1 )暁界 条 件 泓 類 似 し た 場 合 の 流 線 網 を 文 献 か ら探 し ,

ア ー ス ダ ム 内 の 浸 潤線 の よ うな 自 曲 水 面 は 流 線 で あ る 。 そ の 特 徴 を よ く観 察 す る 。

76 ± と 基礎 ,21− 2 (18e,


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2 )流線 網の 性 質, , ……な ど を満 足 す る よ うに 擶
く際 に ,流 線 は 最初 1 本か 2 本 くら い の 粗い もの に す
る。 等 ポ テ ン シ ャ ル 線 を さ きに 描 く よ うに す る とよい 。

3 )最初 の うち は ,で き る だ け 直線 に 近 い 線 で 網 目 を 描

く よ う 努力 し ,線 は な め ら か に ,全 体 の バ ラ ソ ス を と

る。

4) fi由 水 「自 の 位 置 を 最 初 に 仮 定 す る と ぎ は ,な ん らか
の 手 力{か り を探 す 。 ,ダ の 浸 潤 線 は キ ャ サ
た とえぽ ム

グ ラ ン ドの 基 本 放 物 線 が あ る 。ま た 基 礎 地 盤 も 透 水 性
の 堤防 で は 上 下 の 境界 に おけ る 水 位 を 結 ぶ 直線 カミ日安

で こ れ よ り上 部で あ る が さ き の 基 本 放 物 線 よ りは
図 一5.
, ,

5 上 向 き の 浸 .
透 流
下 に 現 わ れ る は ず で あ る な どで あ る 。


5,1,
4 流 線網利 用 上 の 留 意 点 1 V 〈Gs −・

1)バ 1 + の が抵 抗す る と し て , 限界状態 を 考 え る
流線 網は そ れ 自体 浸 透 問 題 の 解 で あ るが , 図として 表現 と,ク イ ッ クサ ソ ドの .(Gs − 1 )/(1 十 e )が 導
条 件 式 H /L .
され る もの で あ る た め ,そ の 面か らの 制 約が ある 。 た とえ かれ る 。 図 一5.
6 (a ) は 図 一5.
5 の CD 古1
面を【 定 し て ,透
ば ,流 線 網 か ら動 水 コ ウ 配 を 求め る とき ,そ の 読 み と り方 水 管 を 山げ て 描 い てみ た もの で あ る。 これ を さ らに 変 形す
(水頭 の 読 み 方 ,流 れ の 方 向 に そ っ て は か る距離 の 読み 方 る と .図
一5.
6(b )の 矢板 の 下を もぐる透 水の 問題 に な る 。

な ど) th on
: 妙 に 結 果 に 影 響 し ,値 に バ ラ ツ キ が 生 じ る。 こ 5,
2,2 矢 板 の 下 を も ぐる浸 透 水
の よ う な と き に は 求 め よ う と す る 点 か ら微 小 距 離 だ け 戻 っ 一 .

図 5, 5 か ら図.
− 5、
6〔b ) の 過 保 を み れ ば へ , どの 境 界面
た 点 との 水 頭差 か ら計算され る動水 コ
ウ 配 と, 逆 に 進 ん だ が 流 線 に な り, ど こ が 等

点 と の 水 頭 差 か ら計 算 さ れ る もの を 試 算 し て , あ る 程度平 ポ テ ソ シ ャ ル 線に な るか 〔

li X D C
均 化 す る な どの 配 慮 をす れ ぽ 精 度 的 に も良 い 結 果 が 得 ら れ た だ ち に 理 解 さ れ よ う。

る と思 わ れ る 。 こ の 日安 で 試 行的 に 作図
ーハ ソ ,し ば
流 線 網を フ リ ドで 描 く必 要 の あ る 問 題 は し して網 H を 正 方形状 に な
’ b}

ば 境界 条 件 が 複 雑 で 理 論解 が 得 ら れ て い な い もの て ある 。 る よ うに二 しな け れ ば なら
このた め 流線網 を 完成す る こ とが きわ め て 困 難な こ と もあ ない 。 と こ ろ で 正 方形 と
、 二ニ コ 。

ll
_ 「
る 。そ の よ うな と き で も ,等 ポ テ ン シ ル 線は ほ ぼ こ んな う形 は 円 カミ内接 す る も ・


ャ い

形 に な るは ず で あ る が ,流 線 が ど うな る か 自信 が も て な い の で ある 。 した が て

っ ,

とか ,また は その 逆の よ うな 事 態 もみ ら れ る の で ,流 線 網 1、
亠亠一 .


:延∵隠
. 、
.一
個 々 の 網 目の 中 に 円 を描 B 亠 亠
C
を 使用 す る 目 的 に よ て は 等ポ テ ン シ ャ ル 線 だ け を描 い て 内接 す る か ど うか を 一5,

, い
図 6 領域 の変 換
て,こ れ を近似的 に流線 網とみ な して ,流 線 網 を で きる だ 調 べ れ ば ,流 線 網 が 正 方
け 利 用 す る よ うに す れ ば よ い 。 形 状 の 網 目 に な る よ う正 し く 描 け た か ど うか を 判 断 す る こ

手書 き の 試 行 作図 法 で も , 後述 す る よ う に か な り の 精 度 と が で き る 。 内 接 円を 描 き な が ら , 流 線網 を 作成 す る 方法
を あげ る こ と が で き る し , ま た 数値解 と 違 っ て 非 常 に わ か は サ ーク ル ・メ ソ ッ ド と よばれ る% こ れ に よ り描 か れ た

りや す く,大 きな ミ ス を す る こ と が 少 な い な ど の 有 利 な 点 流 線 網 の 一例 を 図 一5.
7 (a ) に 示 した 。 矢板の 下端 を通 る
が 再 認 識 され る べ きで ある 一方 ,流 線 網 を用 い て 浸透 流
。 水 平廁上 (下 流側) で 水 頭 分 布 を 流 線 網の 等 ポ テ ソ シ ャ ル

量 を計 算 した 結 果 が 実 際 の 測 定値 と食 違 う こ と が あ る 。 そ 線の 水 頭 値 か ら 読 み と て 描 く と ,(b )の よ う に 矢 板 下 端

の と き, や や もす る と手書 きの 精度に 疑 い の 目を向けや す で 1ガ 2 で ある。 一方 , ク イ ッ クサ ン ドは 矢板 の 根 入 れ 深


い が , そ の 原 因 は 計算 に 用 い た 透水係数 の 推定誤 差 で あ る さ D の 1/2 の 範囲に 生 じ る とい わ れ るの で ,図一5、
7 (b )
ーダ ーを 間 違 え る
こ とが 多 い 。 透 水係数 は オ こ とが あ る か の MDEF の 土 柱 部分 に 図 一5、5 の ADCB を近似的に 刔

らで あ る 。 応 させ て , クイ ッ クサ ソ ドが 起 こ ら な い よ うに 設 計 を 考 え

れ ば よい そ の 際 ,図
一5, 7 (b ) の MF 面 に 働 く水 頭 を
2
5,

流線 網 の 具 体的 な 描 き方 と そ の 利用
現/2 と し て 設計す る こ と が 多 い が ,こ れ は 設計上 安全 に な
T
5、2,1 透 水管 内 の 浸 透 る と の 見 込 み か ら くる もの で あ るQ
一定 断 面 の 土 柱 内浸 透 は 図 一5,
2の よ うに 簡単 で あ る が , い ま, 地 盤 の 水 平 方 向の 透 水 係数 妬 が鉛 直方向 の 梶 の

この 流れで は 浸 透 水 圧 が 流 れ の 水平 方 向 に 働 い て い る。 こ 4倍で ある と き の 流線 綱 は 図 一5.


ア(c )で あ る 。 この 場合
れ を鉛 直 に 立 て て , 図 一5.
5の よ うに す る と , 同 じ 大 き さ は この 実断面 の 水 平方向の 縮尺 を V 々 /島=1!2 。 倍に 変換
の 浸 透 水 圧 が 上 向 きに 働 き ,こ れ に 対 し て 士 の 有 効 な 自重 した 断面で 流線網 の 作図を 考 える 。 こ こで は 説 明の 都合上

February , 1973 77


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1.

u .

ト 『 〔’
,, 1.

1 1、
口 、
lb .4 C

tt
. LZ Ll 1.
1. t[ 1 .
2 C

, 図 ・
−5 .
8 堤 防 の 流 線 網

シ ャ ル 線を こ の 場 合に は 一つ の 網 口に 対 して 4 本 の 割 合で
図 一
一5.
7 矢 板 の 下 を も ぐる 浸透 水
記 入 し て 細 分 割 す る と ,下 の 流 管 部 の 綱 目は 正 方 形 状 に な
ち ょ う ど (a 〕図 ぶ そ の 変 換 断 面 }乙 柑 当 さ せ て あ る 。 した ボ り, 上 部 の 流 管 に つ い て は 流線 を 4 本追加 して 細分す る と,
っ て (c )の 実 断 面 を 〔a )の 変 換 断 面 に し て ,(a )で 均 質 上 これ も[「方 形 状 網 目 が 構 成 さ れ る。 こ

の と き, 流管 の 数は
中 の 流 線綱 を 描 きあ げ ,そ れ を 1c
[ !の 実断 面 h に 移 せ ば 听 Nf =6,等 ポ テ ソ シ ャ ル 線で は さ まれ る 部 分 の 数 は Nd =
期 の 流 線 網 が 描 け る わ け で あ る。 25 と な る。 と 〕.
1C )図 の ま ま で ,数 え方 に 整 数 で な
ろで (

5.2,3 均質な堤 防 い もの を 許す と, =1. 2 ,A 諤5 と な る


IVf こ の こ とは ‘ 。


図 5. 8 は 均質 な堤 防 の 流 線 網 を 描 くゴF 順 を 小 し て =
NffN =6!25 =1.2/5==〔L24 で あ t て ,式 (5.
い る 。 , 12)で 流 量 刮 ⊃

AB itt
面が 水 の 流入で ,等 ポ テ ン シ ャ ル 線 で あ り,AC 面 ・
算 す る 際 に も全 く 同 じ こ と 1c な る o こ の こ とは 0 .
2 とい う
は 不 透 水 而 で あ る か ら 流 線 に な る 。 BD 面 は 自 由 水 而 で あ マ ス を 1個 に し て 数 え る と ,6 /25 とい うこ と で あ っ て ,

る か ら流 線 で あ る が , こ れ と 等 ポ テ ン シ ャ 線 と の 交点 の ル
流 線網 の 網 LIを 細 か く した 意 味 しか な い 。 網 囲の 細か さ は
高 さは 等間 隔の 水頭 差 に な っ て い なければ なら な い 。 DC 全 体 の 大 き さ か ら判 定 す べ き もの で あ る が , 普 通 は で き る
は 流線 で は な く,堤 防 上 の 境界で あ っ て 大気 圧 に 等 しい と だ け あ ら い もの に し た 方が そ の 性 格 上 か ら い っ て もわ か り

い う条作 の と 1 ろで ,水 の 浸 出 す る 面 で あ る。 さて , 試 彳∫ やす い 。
の 第一ス テ ッ プ と して 描い た の が 図.
一.
5、
8 (b )で あ る 。 こ 5,,4 コ
2 ァ の あ る ア ース ダ ム
うな 自由 表面 の あ る 問 題 で ,堤 防 形 状 や 外 図 一5.9は ー 一例 で
の よ は 水位 の ほ ア ス ダ ム の 流 線 網の ある 。 上流側 の
か 0 〜5 の 番 号を け た 等 高低 差 の 水 平 の 補 助 線 を イ ,上
つ ソ ク ダ ム 材 料 は あ ら く透 水 性 が 高い キ と して い る の で
レ 流
で 記 入 して お き 試 行的に 流 線 網 を 描 くの は 消 し た りで き

側 コ ア ノ リ面 か ら貯水 の 浸 透 が ある として ,下 流 側 は コ ア

る よ うに 鉛 筆 書 きす る 。 ゴ ム 消 し に 強 い 用 紙 を 使 うと よ い 。 の 5 倍 の 透 水 性 を もつ 土 か らな る場 合で あるo この 場合は
一 一
さて , (b )に 得 ら れ た 網 目 は 粗 い が ,
つ つ に つ い て , 図一5.
4で 説 明 した 事項 を考慮 しな げ れ ば な ら な い 。 式
上 下 の 流線 AC と BD の 間の 距離を 等ポ テ ソ シ ャ ル 線間 の (5 .
13),(
5.14)の 屈 折 の 度 合 い が 闊 題 で あるが ,k1/le2=lf5 ・

距 離 で 除 した 値 を 算 出 し て 図 中 に 記入 し た もの が ,
1.
5 1.
3, で あ る か ら tan α =5tan β を 満足 す る α と βの 関係を 数

…の 値 で 値 が 同 一一
ある。 この に な れ ば , 網 目が ほ ぼ 止 方 個計算 して ,図 示 し た も の を 用 意 し て お く。 この 関係を 見
形 で あ る と い え る が ,(b )で は ま だ か な り不 ぞ ろ い で ある 。 な が ら ,あ る 程 度 視 覚 に 頼 って カ ソ で 全 体の バ ラ ン ス に 注
そ こ で 矢 印 の 方 向に 各線 を移 動 させ て, 上 述 の 値 D:一定 に 意 し て 作図 す るQ その 際 , 角度 をは か る に し て も神 経 質 に
な る よ うに 修 正 す る その 結 果 が (c )で あ り,値 が 1.
2と な ら な い よ うに す る こ と が 良 策 で あ る 。 ぎに 図
一5.
9(a
。 つ )

な っ た の で ,正 方 形 状 網 目を 上 部に つ くる よ うに 流 線 を 一・ の 等ポ テ ソ シ ャ ル 線 と は 企 体 を 8 等 分 し た と き の ド流
木つ け加 え た もの で ある 。 した が っ て ,下 の 流 管 部 の 網 口 側か ら 2 番 目と 3番 目の もの で ある 。 と の 間 の 距離 と
は等ポテ ン シ ャ ル 線間 距 離 が 1 に 対 し て 流線 間 の 距 離が 流線間 の 距離 との 5.
比 は ,式 ( 14)に よ り,こ こ で は 5 :1 の
0.
2の 割合に な っ て い る 。 この よ うな 流 線 網 は 全 部 の 網 目 割合 に な っ て い る こ とが 必 要で あ る。 図一5.
9 (a )で は 領
が 正 方形 状 で ない た め ,不 完 全 な よ うで あ る が , 等ポテ ン 域 1で Nf =4 (こ の 意味は dh−・H /8 の 水頭差で 隣 接す る

78 ± と基礎, 21− 2 (18D)


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図一
一5.
10(b …を 裏込 め
la〕 κa − 5馬 丿は 排水 フ ィ ル タ 土中 に斜め に 入
一 .
___
一國 又 } ゲ キ 水 圧 を低
れ て 間 減 させ た もの で ある 。 擁壁背 面は 流線
! .

・ −t・線 が ほ ’
F 彳1に な り,間
!/
とな て い る。 等 ポ テ ソ シ “ レ ぼ ゲ

11
’ … キ 水 圧 が 生 じ な くな っ て い る 。 la 〕,Cb )を 比 較す る と,
κ,領域 ] ’ 1 ’ 領域 2 1 2 」
ーの 場
x’ 「 D, 排水 タ 所 に よ る擁 壁 安 定 の影 響 が きわ め て
f=
フ ル



4 、
〜 5

明確に 理 解 され る 。

一 一
一. llb 〕
暑 3
5, 非 定 常漫 透 に お け る 流 線網 D

1 5.3,1 そ の 描き方
/11

4 al

∠ 紙数 の 都 合で 非 定 常 浸 透 の 解 析 式 の 展 開 は 省略 す る 。 ま
Nf =3.
5 ・
vFo ,
7 た 白由 水 面 の な い 領 域 の 問 題 ,た と え ぽ 図 一517(a )の 矢 板

一5. の トの 浸 透 な ど で は ,流 線 網 は 外 水 位 変 化 に 呼 応 し て 等 ポ
図 9 ア ス タ ム の 流 線 網
テ ソ シ ャ ル 線の 水 頭 値 が 変 化 す る と考 え て よ い の で ,以 下
に は 自由 水 面 の 変 化 す る 流 れ を 取 り扱 う
等ポ テ ソ シ ャ ル 線 間 に 4 本 の 流 管 が で き , し た dig
っ て 3 本

ま ,図
一5 、
ll (a
の 流 線 で 正 方 形 状 の 網 目が で き る ) に 対 して 領域 2 で 鵠
い 冫 の よ うに 河 川 に 出水 が あ っ て 水 位が

0.
5 とな っ て い る か ら 8 :1 の 割合 に な ・て フ い る。 5 : 1 急上 昇 し て , あ る 時刻 tの と き堤 防 内 の 浸 潤 画 が OC に あ

と な る べ ぎ こ とを 考 え る と ,領 域 2 の 部分 で 流管 を太 くな る状態 か ら微小時間 dt の 陵に どの よ うに 移 動 す る か を 考

る よ う修 正 せ ね ぽ な ら な い 。 この 修正 を して 完 成 した の が
え て み よ う。 浸 潤 面 OC i’は こ 貯 水 面 OE で の 水頭 を 4 等分
一 9 (b )で Nf ・・3.
図 5. って す る等 線 が 交善す る よ うに描 か れ
ポ テ ソ シ ャ 直交す る
領域 1 5 に 対 し て 領域 2 ル
あ ,
の ,

の Nr =0 ,
7 で あっ て ,
5 : 1 の 割 合 に な ’て い る さ き に ⊃ 。
流 線 も併 記 され て い る。 こ の 状態 か ら dt 時 間 後 の 浸 潤 Ttli
均 質堤 防 で 得 ら れ た 図 .5.
8 :c )と 対 比 す る と ,自 由 水 面 が

を 求 め る 手 順 は 以 下 の よ うで あ る。

1 )浸 潤 面 を 数 個 の 適当 な 部 分 に 分 割 す る
領 域 2 で 著 し く低 下 し て ,秘 = 5た1 の 効 果が現わ れ て い る 。

5,2,5 擁 壁裏込 めの 流線網 2 ) 第 一近 似 と し て 描 か れ て い る 浸 潤 面 に 対 し て ,そ の




図 5, 10〔a )は 擁 壁背 r酊に 排 水 フ ィ ル タ ーを 人れ ,裏 込 時刻に お け る境界 条件 に あ う流線 綱 を描 く 。

め 表 面 か ら降 雨 な どの 浸 透 水 が 連 続 して あ る 状 態 の 流 線 網 3) ユ) で 分 害1」し た 部 分 で , 2 ) で 描 力 れ た 流 線網 を 基 、

に 動水 ウ配 を 求 め る。 ら,il,……な ど 。
り,

で あ る s 境界 条件 と して 地 表面に 等 ポ テ ア シ ャ ル 線が あ
流線が 鉛 直に は い る こ と ,そ し て 下 部 の イ透 水 面 が流線 と
4 ) dt 時 間 後 の 侵 潤 面 OCt を 適 当 に 描 き13 )で 動水

な り,等 ポ テ ソ シ ャ ル 線 が 鉛 直 に 立 つ 点 は 容 易に 理 解 さ れ
コ ウ 配を 求め た 点で の 水 分了 が 移動す る こ とに な る 距
ー部 は 離 」La
,AL , ・
一・
…な ど を は か る
る。 しか し, フ ィ ル タ 水 が 浸 出す る こ とがで き ,図 , 。


一. ・
5 ) dLafia dLb/ib,…・
・な ど を計算 ,こ れ ら の 値 が
518 の DC 面 と 同 類 の 境 界 で あ り,流 線 で は ない 。 庄力 , して

水頭は 0 で あ る た め ,各点 の 水 頭 は 位 置 の 水 頭 ,す な わ ち 等 し くな る よ うに ,浸 潤 面 OCi の 描 ぎ 直 し を 繰 返 し,

次 式 が 満 足 す る よ うに す る 。
高さ に 等 し い 水 頭 に な る は ず で あ る 。ま た , 流線 も等 ポ テ
ソ シ ャ ル 線 もフ ィ ル タ ー面 に ある 角度 で 交 差す る こ とに な
dLa dL ウ _ dL
Za Zb 冨
る 。 さて ,浸 透 水 は フ ィ ル タ ー下 部 の 方へ 出や す い と い う
この と きの 浸 潤 面 は 求 め る もの で あ る が それは時刻
流 線 網 を 描 き,図一5,
10〔a )が 得

常 識 的 な 観 察に 基づ い て
tの と ぎか ら ne
( /k )・「ゴ五 〆幻 だ け 後 の 時 刻 ,す なわち
ら れ る。 図中に は ス

O ター


ベ リ 而 を de に 仮定 し {a )

フ ル

9
t+

た と き,こ の 面 に 働 く 一 /
’. 一
圧 力水頭の 求め 方 とそ

/一 丶

劣/ 、 。

の 分 布が 示 さ れ て い る 。 /



A 点 の 圧力水 頭 は hw 、


と な る は ず で あ り,間
d
ゲ キ 水圧 は rwhw とな

る。 これ が de 面に 垂
b)

直 に 働 く。 こ こに 述べ 〆
た 間 ゲキ 水 圧 の 求め 方
「 一 、
lf 一 、

隔 、
斜 面 安 定 の 解 析 }こ し o 噛

一5 .
ば し ば用 い ら れ る 。 図 10 擁 壁 裏 込め の 流線 網 図 一5.
11 浸 潤 面 の 変 化

February ,1973 79


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の 時刻 の 浸 潤 面 を 表 わ す 。 ここ に , tl , は 有効間 ゲキ に 示 し た 。図 一5、
12 と 同 様 の 描 き方で あ る が ,記 入 され て

率 (貯 留 係 数〕 と 呼 ぽ れ る も の で ,浸 透 水 が 上 中に 貯 い る 等ポ テ ン シ ャ ル 線の 水 頭値 が 全般 に 外 水 位 低 ドに 伴 っ
留 (
あ るい は 薪水 ) され る 割 含を麦わ し , !:の 先 行含 て低 下し, し た tt
:っ て 矢 板 ド端 周 辺 も低 下 し , クイ ッ クサ

水 比 に 影 響 され る 。 乾燥土 中 へ の 浸透 で は ほ ぼ全間 ゲ ン ドの 危 険 が 低 下 す る 傾 向 ボ 認 め ら れ る 。

キ率 に 等 しい が ,排 水 過程 で は シ ル ト で 数% 細砂 で
5.
4
, ,

1 〜{).
U, 2 ,縦砂 2〜U .
で U. 5 程度で 他 の 解法 との 比 較
ある 。

6 ) 図 一5、
11 の 底 面 付近 で は 流 管 が 先 細 りの 形 状 で あ る 5,4.1 理 論 解 と の 比 較
図 一5. 考 え て み よ う。 図 一
k め , 浸 潤線が OC ’
ま で し か 届 か な い と す る と ,水 7 (a ;
i の 矢板 の 場合 に つ い て

量 が 土 中 で 減少 し た 形 と な る 。 こ の よ うな と きは ,OC 5.
7 (a )か ら Nf =3 !V =6 が 読 み と れ ,縮 尺 を い ま a =
, 己

浸 潤 面 か ら の 浸 透 水 が な くな 貯留 3m 水 層 厚 さ T =9m 矢 板 根入 れ 深 さ 5 =4 .
5m ,
の る こ と な く± 中 に と し, 透 ,

され て ぎの 浸 潤 [自が で き るぺ き で あ る と い う連 続 水 頭 差 H =4.
em と す る 。流線 網 か ら は ,式 (5.
12)に よ り

の 条 件 を 加 味 して 修 正 す る 必 要 が あ り , 図一5,
11 で は Q==〔々x4 × 3)/6 − 21em3 /sec /m (々 lm /sec ) が 得 られ る 。

OC ’
線か ら OB 線 へ の 修 配とな っ て い る。 一方 こ の 問 題 の 理 論解 は SIT =0 .
, 5 に 対 し て Q 沸H =0 , 5
5、
3.2 水 位 急 降 下 時 の ダム が 与 え ら れ て い て ,(2 ().
4 = =

5 41e 2k m secf m〕
と な り, ×
” ! ’

図一5.
12は い わゆ る rapid draw down と し て 知 られ る 両 者は 一 致す る 。

条件 を 与え た と き ,ア ース ダ 厶 内 に 生 じる 浸 透 水 の 運 動を 図 一 5,8 (c )の 堤 体 浸 透 で は Nf =
=1, 2 IVd 5 で あ り 縮 ,

上述 した 流線網 に よ る 尺 を 貯水 位 H =8 ,
3m と す る と,流 線 網 か ら は Q − (kx8 .
・ 3
作 図法で 解 い た もの で × L2 )/5 二1.
99k が得 られ る。 さ き の 縮尺 で ,貯 水側 ノ リ
ある 。 (a )で は 外 水 位
面 AB の 水平距離 17.2m と
規 =12 ,
2 m ,BC の 水 平距離
が 急降 下 し た と き 自由 読 む と,キ サ グ ラ ソ ドの 方 法 に よ れ ぽ , .
ャ 3 12.2 + IZ2 ×

水面が AC に ある瞬時 =20.9m で あ る か ら Q −=1. 60k が 得 ら れ る Creager ・ , 。

に お い て 生 じ うる 流 線 Justinの 方法 で 計 算す る と i ,Q = 1.83 x k が 得 ら れ る >

網 が 描 い て あ り,dt 時 流 線 網 に よ る もの が 最 も よ い と 思 わ れ る。
間 後 に は ,時 刻 2 の と 5、4.
2 モ デ ル 実 験 との 比 較
こ ろまで 低 下す る こ と 一
図 5. 14(a )は 研 究 窒 の 学 生 に プ リ ・ 一・ソ ノ ドで 描い て も

を 表 わ し, (b )で は 時 ら た もの で あ る
っ (b )は 砂 模 型 実 験 で 測 定 。 され る堤 体 内
立 11
御uノ t ,「丶 Jtv . ’ .’n / tゴttt
_ ’t 『 t ’ U 〒 t ” ’ .

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条 件 とな っ て, さ らに 図 一5 .
12 ア ー ス ダ ム 内の 自由 測 定値 を 重 視 したため ,網 目が 正 方形 状 に な っ て い ない と

d塒 雕 の 予 想を作
水酸 化
こ ろ カミ多 い 。 両者 を 対比 す る と, 分割数が 異 な るた め ,か
図 して い る 。 急 降 下 直 後 の 流 線 網 を み る と 貯 水 面 側 ノ リ面 な り食 違 っ て い る よ うに み え る が ,併 記 した 水 頭値 か ら同
に そ っ て 大 き な動 水 ・・ ウ 配 , した が っ て 浸透 水 圧 が 発牛 し 一の 地 点で 比 較す る と 意 外 に よ く合 致 し て い る とい え よ

て い る こ と が わ か る。 う。 一方 ,
6.
浸透流量 は 式 ( 12)に よ り , (a )の 場 合 Q ikH

5、
3,3 掘削 ・排 水時 の 地 下 水 位 ・
.Nf /2Vd =3/8≡O.
, 375,(b )の 場合 4/10= .
400 カ:得 られ ,
基 礎 工 事 に しば し ぼ み られ る 矢 板 を 打 っ て掘 削 して ,内 その 誤 差 は 約 6% 程 度 に す ぎない 。 こ の こ とは ,透 水係 数
部 か ら排 水 す る こ とに よ る 周 辺地下 水位 の 低 下 を 一
図 5.
13
(a }手書 きか ら

b ) 実験 か ら
呂 ,
75 7,
50 fi.
25 5,
0 3.
75 2 .
50 1.
25

時刻 2
T−” − −一 lo .
__一
一__
__ →
= x ー.
. 864ZO
7 ::::1
こ ニ 『一

時刻 3

/ / /


t

1


δ 6 4 0 9 呂 7654321

一5 , ・
図 13 掘削 排水に よ る 周辺地 下 水 位 低 下 図一5.
鴇 透水 性 地 盤上 の 堤 防の 流線網

80 土 と 基礎 ,21 − 2 (180)


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ぷ 数 倍違 っ た りす る バ ラ ツ キ を 思 え ぽ , 手 書 き の 流 線 網は 流 線網 を 求 め る 方 法 は い くつ か あ り , そ れ ぞれ の 特 徴 に よ
か な りの 精 度 泓 あ る と い え よ う。 っ て 使 い わ け ね ば な らな い 泓 , や や もす る と軽 視 され が ち
一5.
15は 自由 水 面 の
図 変 動 を,手 書 きの 流 線 網解法 か ら な 手 書 き の 流線網 の 有用 性 を 強調 し た い 。 終 わ りに ,文 献
1 ) か ら数 多 くの 図面 を 本 文 に 利 用 した こ とを記 し, 著者
流 線網 に 謝意を 表 わ す 。 また サ ー ク ル ・メ ソ ッ ドに 関す る 文 献 を
提供 して い ただい た 巻 内 氏 ,お よ び 本 文 の 構成 案 を 作 ら れ
た 仲 野 氏 に 感 謝す る 。

参 考 文 献
1) H. R ,Cedergren : Seepage ,Drainage ,and Flow Net ,
J hn Wiley & Sons 1967 pp .94〜170 and p ,404
図 一5 .
‘)

ー , ,

15 ア ス ダ ム 内の 自由水面変化の 比較 2) 最上 武 雄 編 :土 .109−−112
質 力 学 ,技 報堂 ,1969 ,pp
3) S .Leliavsky Design of Dams for Percolation and

得 られ た もの (実 線 ) と Hele −Shaw 粘 性 模 型 実験 か ら得 Erosion,Design Textbooks in Civil Engineering ;

ら れ た もの (
破 線 )を 対 比 して い る 手書 き の も の が か な
Vol .班 , Chapman and Hall Ltd ,,1965 ,pp ,127〜ユ35
P .Ya .Polubatinova ・ KQchina Theory of Ground ・

4) :

り の 精 度 を もつ こ と が 認 め られ る D wa er Movement Princeton Univ ,


亡 Press, 1962 や M .
, E.
Harr Groundwater and Seepage ,McGraw −Hill Book

5.
5 あ と が き Co .,1962 に 詳 し い 0

5) 土 木学 会 水 理 公 式 集,昭和 38年版 ,1963,


: p. 131
本文 で は フ リ ー ハ ン ドで 流 線 網 を 描 く図解 法 を説 明 し た ユ972.10 .
2)
。 (原 稿 受 理

1」 川 II川 [
[川 lll川 川 IIIII
[1… ll「1[
11川 Ill[川 IIIII
[[川 II川 [[川 IIIII
「1川 1川 「「IH 川 1「1「lllll
川 ll「1賄 川 [III III[[IIIIIIIII
「II」川 IIII「°川 II[川 1[「1[[t脚
漿構犖 韈
川 川 1【III川 川 鮒

日川 [IllII
川 1川 Il[旧 II川 1田 IIIII
川 亅

pF

し み ず えい じ

千 葉 工 業 大 学 教授 ・工 博 清 水 英 治 x ”
u 富

西 施 啄 也 プ 〜翠
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苓 き凋 工 TVf 一


贍 」静 1
コ フ ィ
ール ド (R


K .
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疎続

毛管 ポテ
・ ヤ



:1

意義 と語 源
シ ャ ル 負圧 )の 対数
( ;pF を 用 い て , 土 中 に 水 が保 持 さ れ ハ 客

1
土 中 の 水 分含量 を 表 わ す の に , 土 質工 学 関係 で は 通常 る エ
ネル ギ ー醸 わ す こ と を ・935 i
・・ }
。 提唱し 藩融 の 存
「含水 比 」 を 用 い て い る こ の 方法 は 土 塊 に 存在す る 全水 在 を無視 (
浸透圧 が ゼ
。 ロ
)し た と きの pF 馗 は 張 力 (
吸 引 ,

分量 の 多 少 を 表 現 で き て も,力 学 的 に 有 効 な 水 分 と有 効 で 力 S (
kg /
cm2 )
: ) を 出す の に 必 要 な 液 (水 )柱 の 高 さ (

な い 水分 との 量 的関係 を明確 に 区分 で きな い
716

。 ま た 土中に ヒ昇 高 h
管一 (
cm )) の 常用 対数 を も っ てつ ぎの よ うに 表 わ
お け る水 の 状態 を表 わ す こ とが で き な い 。この よ うな 不 便 され る 。

は 農学 の 方 面に お い て も, 土 壌中 に 存 在 す る 水 分 の うち ,
F− 19 − 19
作 物 に 必 要 な 有 効水 分 を 区別 し て 表示 した い 場合に 起 こっ ・ ・ ・
需)
( ・ ・・ h
て い る 作 物 に 対 す る 土 壌 水 分 の 有 効 性 を 考え る と き に は 2 ヱー−
It

9’

7ガ 7

惚 欝 躍灘 犠農議欝 瓢 鬻 T : 表 面張 力 γ叨 :液 体 の 密度
L ee−・Aご秘 ・
v 9
合踉 い ・ ’


吟 :重 力の 加 速度 r :毛 管半径

ドレ フ セ ン Edlefsen 1943)1) に よ る と
( , 植物 ぷ 土 中 例 と し て pF 値 4 の 水 とは 104 cm の 水柱圧 100
( m の

の 水 分 と養 分 を 吸 収 す る と き の 移 動 エ ネ ル ギ ーに は , 土 水柱圧 : 約 1 気圧 ) の 力 で 土 粒 子 に 吸 着 され て い て ,か
中の 溶質 に よ っ て 生 ず る 浸 透 圧 と, 土 壌 水 分に 慟 くす べ ろ う じ て 作物に 利 用 さ れ る 水 で あ る 。
て の毛管 ポ テ ン シ ャ ル の 2 種類 の 自由 ネル ギ ーが ある と Potential Hydrogen ) と 同 じ く対 数
値の p pH (

pF は

う。溶質 に 浸透 圧 を無 視で き る場 合に Fは 自由 エネ ル ギー (
Free Energy) を 表わ
い よ る は , の 毛管 を表 わ し , し
ポ テン シ ャ ル は 土 壌 粒子 の 吸 引力 , 重力 , 水 力学的 な力な て い る。

どカミ総 合 さ れ た 結 果 の 張 力 で あ る 。 キ ーソ (Keen >3 〕4〕 は 理 想 的 な 土 の 理 論 毛 管上 昇 高 を 計

February ,1973 81


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