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教 養

近年、児童相談所における虐待相談対応件数は一貫して増加を続けており、令和
2年度は全国で 20 万件を超え過去最多を更新した。児童虐待は、身体的虐待、性的
虐待のほか、家に閉じ込める・食事を与えないといったネグレクト、言葉による脅
し・無視・きょうだい間での差別的扱いなどの心理的虐待に分類される。このよう
な児童虐待は、子どもの心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるとともに、
次の世代に引き継がれるおそれもある。
全ての子どもには、適切な養育を受け、健やかな成長・発達や自立が図られるこ
となどを保障される権利があり、子どもの健やかな成長に影響を及ぼす児童虐待の
防止は、社会全体で取り組むべき重要な課題である。
児童虐待を防止するために社会全体でどのような取組みを行うべきか、現状と課
題についても触れながら、あなたの考えを述べなさい。
専 門
〔問 1〕 航海計画及び航海中に関する記述で、次の1~10のうち、正しいものに
は○を、誤っているものには×をそれぞれ答えなさい。

1 ゆとりのある航海計画を立案するため、全航程と自船の最高速度を基に航海時間
を計算し、到着予定時刻を設定する。

2 安全な航海計画を立案するにあたり、気象、海象条件の悪化等により、航行困難
になった場合に備え、目的港までの途中に避難港を選定しておく。
なお、避難港については、強い風や高い波が防げること、浅瀬等危険海域がない
港が望ましい。

3 安全な航海計画を立案するにあたり、目的港の情報を収集する際は、入港操船の
困難性や係留可能場所の有無及び燃料等の補給が可能であるか等の情報を収集する。
また、最新の気象、海象情報等を把握し、航海当日だけでなく、今後の気象の傾向
等についても把握するなど十分な準備が必要である。

4 全ての船舶の操縦者は、港則法に基づく港の区域を航行するときや、海上交通安全
法に基づく航路を航行、又は横断するときは、船長自らが操縦しなければならない。

5 見張りとは、周囲の状況及び他の船舶との衝突のおそれについて、十分に判断で
きるように視覚はもちろん、聴覚、臭覚など五感全てにおいて、適時適切な見張り
を確保しておかなければならない。漂泊中以外は全周囲を見張る必要がある。

6 レーダーは、電波の直進性、反射性を利用して物標を探知、測定するので、レー
ダー電波の反射経路により、1つの物標の映像が2つ以上現れたり、実際には存在
しない虚像が現れることがある。

7 膨張式救命いかだは、風雨による劣化や船体の動揺による損傷を防ぐため、船倉
に入れ固定しておくのではなく、デッキ上の所定の場所に搭載し、いざというとき
に使用できるようにしておかなければならない。

8 水上オートバイで航行する際は、場所を問わず全ての海域(水域)で、特殊小型
船舶操縦者自ら操縦し、見張りについても前方だけではなく、全周囲の見張りを行
う必要がある。
9 暗礁などの水中障害物が散在している狭水道を通航する際は、原則として逆潮時
期を選び、太陽が船首方向に見える時期を選ぶとより安全である。

10 航行中、音響測深機を活用することで連続的に水深を測定することができる。ま
た、音響測深機で魚群や海底の突起についても推測することができるが、底質は推
測できない。

〔問 2〕 気象・海象に関する記述で、次の1~10のうち、正しいものには○を、
誤っているものには×をそれぞれ答えなさい。

1 山越えする気流が上昇すると断熱により気温が降下し、水蒸気は凝結し雨や雪と
なる。さらに山頂を越え降下するときは、断熱圧縮され昇温し、乾燥断熱的に気温
が上昇する。この乾燥した高温の大気が山を降下してくる現象をフェーン現象という。

2 平均的に中緯度(30度から65度)の緯度帯にかけて極を中心にして西から東
に向かって吹く地球規模の帯状風を偏西風という。寒帯ジェット気流と亜熱帯ジェ
ット気流は代表的な偏西風である。

3 海岸地方では、日中は陸上から海上へ向かって風が吹き、夜間は逆に海上から陸
上へ向かって風が吹く。これは、陸と海の熱容量の違いによるもので、熱容量が小
さい陸地では、日中は温まりやすく、夜間は冷えやすい。海はその逆になるので空
気の流れが生じる。このような風系を海陸風という。

4 冬期には大陸性高気圧(シベリア高気圧)が発達し、日本海付近まで張り出して
くる。特に日本近海を低気圧が通った後は、台風にも劣らない北西の強い風が吹き
荒れることもある。このような風を大西風という。

5 晩冬から早春時期の典型的なかたちである西高東低の冬型気圧配置は、シベリア
高気圧の衰弱により周期的に天気が変化する。暖かい日と寒い日が交互に表れるた
め、このような気温変化は小春日和と呼ばれる。
6 気圧とは、大気の圧力のことであり、地球を取り巻く大気の1平方メートルの面
積にかかる重量で、標準気圧は、1気圧1,013 hPa(ヘクトパスカル)である。

7 気圧は、気温が高ければ空気が膨張し軽くなって上昇するため上がるが、気温が
低くなれば、空気が収縮し重くなるから下がる。

8 寒冷前線は、寒気が暖気を押し上げながら進行するので、積乱雲や積雲を生じて、
通過するときにしとしとと雨を降らせる。この前線が通過すると気温が下がり、南
寄りの風が北寄りの風に急変する。

9 日本の南方の気圧が高いときに、温帯低気圧が日本海を発達しながら東へ進むと、
低気圧の中心に南からの強風が吹き込む。節分を過ぎてから最初に現れるこの暖か
い強い風を春一番という。

10 高圧部と高圧部の間の気圧の低いところは、気圧の谷とよばれ、この部分に前線
が停滞することがある。典型的なのは梅雨前線で、長時間停滞するのが特徴である。

〔問 3〕 機関の保守・整備に関する記述で、次の1~10のうち、正しいものには
○を、誤っているものには×をそれぞれ答えなさい。

1 速力14ノットで航行する場合、30分あたり15リットルの燃料油を消費する
船舶が、同じ速力で42海里を航行する場合の船舶の燃料消費量は45リットルで
ある。

2 船舶の燃料消費量が、1時間あたり25ノットで20リットル、20ノットで
15リットルの場合、A 点から20海里離れた B 点までの間を、往路25ノット、
復路20ノットで航行した場合の船舶の燃料消費量は35リットルである(風潮流
の影響はないものとする。)。

3 速力36ノットで航行する場合の燃料消費量が、毎時45リットルの船舶で、使
用可能な燃料180リットルを搭載して、同じ速力で航行する場合の航続距離は、
144海里である。
4 小型ディーゼルエンジンの回転数は、燃料の噴射量を変えることによって制御し、
燃料として使用する軽油は、粘度が低く比重が小さいものほど良質といえる。

5 小型ディーゼルエンジンの V ベルトが切れたり、緩んだりすると充電不足や冷却
水の循環不良を招き、最悪の場合はエンジンが停止するので、V ベルトの摩耗や表
面のひび割れなどは定期的に確認する。

6 小型ディーゼルエンジン停止後に冷却水の水量を点検する場合、安全に実施する
ために、なるべく冷却水が熱いうちにフィラーキャップを緩める。

7 小型ディーゼルエンジンオイルを交換する場合、交換前にはエンジンを運転しウ
ォームアップし、エンジンオイルの流通をよくしてからエンジンオイルの排出を行
う。

8 間接冷却方式では、ボルト状の防食亜鉛がエンジンのシリンダーヘッド等の冷却
清水通路に取り付けられているので、定期的に腐食状態を点検する必要がある。

9 ガソリンエンジンの点火プラグの発火部にカーボンが付着したり、黒く湿ってい
る場合は、金属ブラシで磨き、電極の隙間を調整する。もし、発火部が真っ白で、
粒状のものが付着している場合は、交換することが望ましい。

10 プロペラが1回転したとき理論上進む距離をピッチと言い、3翼、4翼でも同じ
で1回転で1ピッチ進む。また、前進の回転時に船首から見て時計回りが右回りで、
反時計回りが左回りである。

〔問 4〕 機関故障時の対応に関する記述で、次の1~10のうち、その対応又は判
断が適当な場合には○を、適当でない場合には×をそれぞれ答えなさい。

1 ガソリンエンジンの回転数が十分に上がらない場合の原因を調査した結果、スロ
ットルワイヤーの調整不足を発見した。これが原因で、燃料の噴射量が少なくなり、
回転数が上がらないと判断した。
2 4ストロークガソリンエンジンにおいて、スターターモーターは回転するが、着
火爆発しない場合の原因を調査するため、オルタネーターを駆動する V ベルトの張
力調整が適切であるかの点検を行った。

3 航行中の船内外機船(ガソリンエンジン)が、突然エンジンが停止するトラブル
が発生した。その原因として、燃料がエンジンまで供給されていないことが考えら
れるため、ドライブのチルトアップを行い、冷却水取り入れ口の詰まりを取り除いた。

4 航行中の船内外機船(ディーゼルエンジン)が、突然エンジンが停止するトラブ
ルが発生した。その原因として、ターボチャージャーのエアーフィルターが目詰ま
りしていることが考えられるため、ターボチャージャーのエアーフィルターを取り
外して、空気の流れを良くした。

5 ガソリンエンジンの船舶で航行中に、オーバーヒートを起こした。その原因を調
査した結果、エンジンの V ベルトが切断しているのを発見した。これが原因で冷却
水が取り入れられず、エンジンがオーバーヒートしたと判断した。

6 ガソリンエンジンの船舶での低速航行が不安定で、エンジンが止まりやすくなっ
た。その原因を調査した結果、燃料噴射ポンプ、燃料ポンプ及びガバナーが故障し
ているのを発見した。これが原因で回転が不安定となりエンジンが止まりやすくな
ったと判断した。

7 ガソリンエンジンの船舶で航行中、それまで正常な運転状態であったエンジンの
出力が低下した。その原因を調査した結果、ハイテンションコードに亀裂が生じて
いるのを発見した。これが原因でエンジンの出力が低下したと判断した。

8 船舶で航行中、エンジンの回転数は上がるが、速力が十分に上がらない。その原
因を調査した結果、燃料フィルターが詰まっているのを発見した。これが原因で速
力が十分に上がらないと判断した。

9 船舶で航行中、異常な振動やエンジン回転数の変動を感じた。その原因を調査し
た結果、プロペラが損傷しているのを発見した。これが原因で異常な振動やエンジ
ン回転数の変動を感じたと判断した。
10 小型高速ディーゼルエンジンの船舶で航行中、油の焼ける匂いがしたので、機関
各部の確認をすると、軸受面が発熱しているのを発見したため、直ちにエンジンの
回転数を下げた。
〔問 5〕 次の文章は、港則法で定める航路及び航法についての条文であるが、空欄
( A )~( J )に当てはまる語句を下の語群ア~ノの中からそれぞれ
1つ選びカタカナで答えなさい。

第十四条 航路外から航路に入り、又は航路から航路外に出ようとする船舶は、航路
を航行する他の船舶の進路を避けなければならない。
2 船舶は、航路内においては、( A )して航行してはならない。
3 船舶は、航路内において、他の船舶と行き会うときは、( B )側を航行しなけ
ればならない。
4 船舶は、航路内においては、他の船舶を追い越してはならない。
第十四条の二 港長は、地形、潮流その他の自然的条件及び船舶交通の状況を勘案し
て、航路を航行する船舶の航行に危険を生ずるおそれのあるものとして航路ごとに国
土交通省令で定める場合において、航路を航行し、又は航行しようとする船舶の危険
を防止するため必要があると認めるときは、当該船舶に対し、国土交通省令で定める
ところにより、当該危険を防止するため必要な間航路外で待機すべき旨を( C )
することができる。
第十五条 汽船が港の防波堤の入口又は入口附近で他の汽船と出会う虞のあるときは、
( D )する汽船は、防波堤の外で( E )する汽船の進路を避けなければならな
い。
第十六条 船舶は、港内及び港の境界附近においては、他の船舶に危険を及ぼさない
ような速力で航行しなければならない。
2 帆船は、港内では、帆を( F )又は引船を用いて航行しなければならない。
第十七条 船舶は、港内においては、防波堤、ふとうその他の工作物の突端又は停泊
船舶を( G )に見て航行するときは、できるだけこれに近寄り、( H )に見て
航行するときは、できるだけこれに遠ざかつて航行しなければならない。
第十八条 汽艇等は、港内においては、汽艇等以外の船舶の進路を避けなければなら
ない。
2 総トン数が( I )を超えない範囲内において国土交通省令で定めるトン数以下
である船舶であって汽艇等以外のもの(以下「小型船」という。)は、国土交通省令で
定める船舶交通が著しく混雑する特定港内においては、小型船及び汽艇等以外の船舶
の進路を避けなければならない。
3 小型船及び汽艇等以外の船舶は、前項の特定港内を航行するときは、国土交通省
令で定める様式の標識を( J )に見やすいように掲げなければならない。

〔語群〕

ア 並列 イ 沖 ウ 曳航 エ 右げん オ 減じ
カ 五百トン キ 左げん ク 命令 ケ 右 コ 追い越し
サ 五十トン シ 左 ス おろし セ 指示 ソ 陸
タ 二十トン チ 船尾付近 ツ 張って テ 蛇行 ト 入航
ナ 出航 ニ 船首付近 ヌ 正面 ネ マスト ノ 依頼
〔問 6〕 次の文章は、船舶職員及び小型船舶操縦者法で定める小型船舶操縦者の遵
守事項等についての条文であるが、空欄( A )~( J )に当てはまる
語句を下の語群ア~ノの中からそれぞれ1つ選びカタカナで答えなさい。

(小型船舶操縦者の遵守事項)
第二十三条の三十六 小型船舶操縦者は、( A )、薬物の影響その他の理由により
正常な操縦ができないおそれがある状態で小型船舶を操縦し、又は当該状態の者に小
型船舶を操縦させてはならない。
2 小型船舶操縦者は、小型船舶が( B )を出入するとき、小型船舶が( C )
を通過するときその他の小型船舶に危険のおそれがあるときとして国土交通省令で定
めるときは、自らその小型船舶を操縦しなければならない。ただし、乗船基準におい
て必要とされる資格に係る( D )を受有する小型船舶操縦士が操縦する場合その
他の国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
3 小型船舶操縦者は、衝突その他の危険を生じさせる速力で小型船舶を( E )
に接近させる操縦その他の人の生命、身体又は( F )に対する危険を生じさせる
おそれがある操縦として国土交通省令で定める方法で、小型船舶を操縦し、又は他の
者に小型船舶を操縦させてはならない。
4 小型船舶操縦者は、小型船舶に( G )している者が船外に転落するおそれが
ある場合として国土交通省令で定める場合には、船外への転落に備えるためにその者
に救命胴衣を着用させることその他の国土交通省令で定める必要な措置を講じなけれ
ばならない。
5 小型船舶操縦者は、第一項から前項までに定めるもののほか、( H )の検査、
適切な( I )の実施その他の小型船舶の( J )の安全を図るために必要なもの
として国土交通省令で定める事項を遵守しなければならない。

〔語群〕

ア 航路 イ 操縦免許証 ウ 他船 エ 発航後 オ 機関整備


カ 埠頭 キ 乗船者 ク 釣り人 ケ 救難設備 コ 飲酒
サ 乗船しようと シ 港 ス 発航前 セ 海技士 ソ 法定
タ 操船 チ 乗船 ツ 財産 テ 遊泳者 ト 飲食
ナ 相手船 ニ 航行 ヌ 見張り ネ 関係 ノ 狭い水路
〔問 7〕 次の文章は、海上衝突予防法に関する記述であるが、空欄( A )~( J )
に当てはまる適切な数字をそれぞれ答えなさい。

1 航行中の長さ 12 メートル以上の運転不自由船の場合、昼間帯に表示しなければな
らない球形形象物は( A )個である。
2 長さ 12 メートル以上の乗り揚げている船舶の場合、昼間帯に表示しなければなら
ない球形形象物は( B )個である。
3 長さ( C )メートル以上の航行中の動力船は、前部にマスト灯1個を掲げ、
かつ、そのマスト灯よりも後方の高い位置にマスト灯1個を掲げることと規定され
ている。
4 「全周灯」とは、( D )度にわたる水平の弧を照らす灯火をいう。
5 「マスト灯」とは、( E )度にわたる水平の弧を照らす白灯であつて、その射
光が正船首方向から各げん正横後 22 度 30 分までの間を照らすように船舶の中心線
上に装置されるものをいう。
6 「船尾灯」とは、( F )度にわたる水平の弧を照らす白灯であつて、その射光
が正船尾方向から各げん 67 度 30 分までの間を照らすように装置されるものをいう。
7 汽笛の吹鳴について、「短音」とは、約( G )秒間継続するものをいい、「長
音」とは、4秒以上6秒以下の時間継続するものをいう。
8 航行中の動力船は、互いに他の船舶の視野の内にある場合において、法に基づい
てその針路を転じ、又はその機関を後進にかけているときは、汽笛信号を行わなけ
ればならないが、針路を左に転じている場合は、短音を( H )回、針路を右に
転じている場合は、短音を( I )回、機関を後進にかけている場合は、短音を
( J )回鳴らすことと規定されている。

〔問 8〕 次の文章は、海図に記されている緯度と経度に関する記述であるが、空欄
( A )~( D )に当てはまる数字を、空欄( ★ )に当てはまる語
句をそれぞれ答えなさい。

1 緯度は、赤道を0度として南北それぞれ( A )度に分け、それを北を北緯、
南を南緯と呼ぶ。
2 経度は、旧( ★ )天文台を通過する経線を0度の基線として、赤道円周を東
西( B )度に分け、東を東経、西を西経と呼ぶ。
3 日本標準時子午線は、東経( C )度線である。
4 子午線上の緯度1度の距離は( D )海里となる。

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